1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:03:59.21 ID:yYf09/040
キョン「ん?え?」
古泉「どうかしましたか?(なんだよその反応は)」
キョン「あ…いや、別に」
古泉「そうですか(相変わらず変な奴だな)」
キョン「お前に言われたくない!」
古泉「え?」
キョン「あれ?」
古泉「…大丈夫ですか?(変な物でも食ったのか?)」
キョン「食っ…だ、大丈夫だ!」
古泉「なら、いいのですが」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:05:24.53 ID:yYf09/040
キョン「長門、あれは一体…」 ぼそり
長門「古泉一樹の心の声」
キョン「お前にも聞こえてるんだよな?」 ぼそり
長門「聞こえている」
キョン「ハルヒや朝比奈さんにも聞こえるのか?」 ぼそり
長門「分からない。が、おそらく聞こえるはず」
キョン「俺達以外の奴には…?」 ぼそり
長門「聞こえない、と思う」
キョン「原因は…言わずもがな、か?」 ぼそり
長門「………」 こくっ
キョン「ったく、混乱しちまうぞこれ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:07:50.24 ID:yYf09/040
古泉「何かあったんですか?(喉渇いた…朝比奈さんまだかな)」
キョン「いや、何もないぞ」
古泉「そうですか(まぁ何かあったとしても教えてはくれないんだろうけど)」
キョン「………」
古泉「(僕のことを友達だなんて思ってなさそうだし)」
キョン「………」
古泉「(別に思ってなくてもいいけど)」
キョン「………」
古泉「(でも、今の僕にはこの人しか友達と呼べる人がいないんだよな)」
キョン「………」
古泉「(仮に友達が出来たとしても休みの日に遊びに行ったり出来ないし…)」
キョン「………」
古泉「(閉鎖空間が発生しなきゃそれでいいや)」
キョン「耐えられん」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:09:48.97 ID:yYf09/040
古泉「具合でも悪いんですか?(うつすんじゃねーぞ)」
キョン「悪くないぞ、元気だぞ」
古泉「今日はトランプのババ抜きでもしましょう」
キョン「ああ」
古泉「(ちっ、ババはこっちか)」
キョン「………」
古泉「(それだ、それを引け!)」
キョン「ぐっ…!」
古泉「(引け!)」
キョン「どうすりゃいいんだ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:11:47.23 ID:yYf09/040
古泉「今日も僕の負けですね(なんでババの位置をあんな的確に…)」
キョン「あ、ああ…そうだな」
古泉「涼宮さんと朝比奈さん、遅いですね(静かでいいけど)」
キョン「ハルヒは掃除当番だ。朝比奈さんは知らん」
みくる「こんにちはぁ」
キョン「こんちは」
古泉「どうも(やっときたぁ)」
みくる「えっ?」
長門「朝比奈みくる、昨日借りたハンカチを返す」 すっ
みくる「は、ハンカチなんて貸しましたっけ…」
長門「ごにょごにょごにょ」
みくる「ふえぇっ?心のこっ……むぐぐ」
長門「古泉一樹に聞こえる」
古泉「(意外と仲良いんだ、この二人)」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:14:15.82 ID:yYf09/040
みくる「あ、あの、着替えるので…」
キョン「分かりました。廊下に出ていますね」
古泉「(めんどくせーな、いちいち)」
みくる「ごめんなさいっ!」
古泉「はい?」
みくる「え?あ、いや、そのぉ」
キョン「古泉、早く行くぞ」
古泉「分かりました(意味が分からん)」
みくる「む、難しいです…どっちかどっちか分かんなくなっちゃって」
長門「………」
みくる「涼宮さんが来る前に何とかしたほうが良いんじゃ…」
長門「今、考えている」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:17:15.93 ID:yYf09/040
キョン「………」
古泉「今日はなんだか、ギクシャクしていませんか?」
キョン「そ、そんなことはない」
古泉「(やりづれーなぁ…)」
キョン「こっちの台詞だ、それは」
古泉「? 何か言いましたか?」
キョン「何もねーよ」
古泉「本当ですか?」 ずいっ
キョン「顔が近いぞ、気持ち悪い」
古泉「ふふ(また気持ち悪いって言われた)」
キョン「………」
古泉「(そんなに気持ち悪いのかな、僕って)」
キョン「きっ…う、くそ…」
古泉「(喉渇いた…)」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:19:27.56 ID:yYf09/040
ガチャ
みくる「ど、どうぞぉ…あ、お茶淹れますね」
古泉「(よっしゃー、やっと飲める)」
みくる「そっ…あ、うぅん」
古泉「(たまには冷たいのも淹れてくれないかな)」
みくる「……ど、どうぞ」
古泉「ありがとうございます、朝比奈さん」
キョン「ありがとうございます」
古泉「(美味しい…やっぱり温かいのもいいな)」
みくる「ありがとう、古泉くん」 ぼそぼそ
古泉「(ねみーなオイ)」
バァンッ
ハルヒ「へいっ!おっまちー!」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:23:02.58 ID:yYf09/040
古泉「こんにちは、涼宮さん(ビビった…)」
ハルヒ「…ん?」
古泉「どうしました?(もっと静かに開けられないのか、この人は)」
ハルヒ「ごめんね、びっくりさせちゃったかしら?」
古泉「いえ、別に…(なんでバレたんだ、ビビったこと)」
ハルヒ「???」
みくる「すっ、涼宮さん!お茶淹れますね!」
ハルヒ「うん…お願いね、みくるちゃん」
キョン「長門、いいのかこの状況」 ぼそぼそ
長門「これは涼宮ハルヒが望んだこと。涼宮ハルヒが望むことをやめる以外解決策はない」
キョン「古泉が何を考えているのか、知りたくなったのかハルヒは」
長門「………」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:28:44.67 ID:yYf09/040
ハルヒ「んんー…?」
古泉「(今日は静かだな、涼宮さん)」
みくる「あうぅ…」 ハラハラ
キョン「心臓に悪いな…」
古泉「(今度の休みの日はまた市内探索なんだろうな)」
ハルヒ「………」
古泉「(涼宮さんが彼と二人で周れる日は来るんだろうか)」
ハルヒ「!??!?!?」
キョン「あえ?」
古泉「(さっさと告白すればいいのに…めんどくさい人たちだな)」
ハルヒ「………」
みくる「わっ、わっ…」
キョン「な…、え???」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:36:32.03 ID:yYf09/040
古泉「(彼も鈍いんだよなー、世界で一番鈍いんじゃないか?)」
キョン「………」
古泉「(涼宮さんが嫉妬してるのにも気づかないし。馬鹿だよほんと)」
キョン「は、ハルヒが俺を…?」
古泉「(デートか…SOS団がなかったら今頃僕にも彼女が居て、デートしてたのかな)」
ハルヒ「…古泉くん」
古泉「はい、なんでしょうか?(また何か思いついたのか?)」
ハルヒ「あなた、さっきから何を言ってるの」
古泉「え?(何も言ってねーよ)」
ハルヒ「言ってるじゃない、さっきから!」
ハルヒ「あ、あ、あたしがキョンに告白すればいいのにとか!」
古泉「!?」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:42:15.25 ID:yYf09/040
ハルヒ「全部聞こえてるんだから!」
古泉「(な、なんで…声には出してないはず…)」
キョン「ハルヒ、落ち着け」
ハルヒ「キョンは黙ってて!あんたにも聞こえてたんでしょ!?」
キョン「ま、まぁ聞こえてたが」
ハルヒ「うぅ…!最低だわ、人が知られたくないことを平気で…!」」
ハルヒ「それに、SOS団がなかったらとかも言ってわね」
古泉「そ、それは…(思ってたけど)」
ハルヒ「そんなにSOS団が嫌ならもう来なくていいわよ!」
古泉「………」
ハルヒ「出てけっ!」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:46:28.19 ID:yYf09/040
古泉「(追い出されてしまった)」
ピリリリリ
古泉「(げっ…、閉鎖空間か…)」
キョン「古泉!」
古泉「(なんで来たんだよ)」
キョン「すまん、その…」
古泉「(ずっと聞こえてたんだろ、教えろよ)」
キョン「タイミングを逃してしまってな」
キョン「お前の本音が聞けるなんて滅多にないだろ、だから」
古泉「(心の声と会話してるんじゃねー)」
キョン「すまん!!」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:52:20.20 ID:yYf09/040
古泉「《神人》が出現しました…僕のせいです」
キョン「お、お前のせいじゃないだろ」
古泉「僕のせいですよ。涼宮さんを怒らせてしまうなんて、大失態です」
キョン「俺なんてしょっちゅう怒らせてるし」
古泉「(自覚してんなら気をつけろよ)」
キョン「あ…いや、えっと」
古泉「いえ、すみません」
キョン「………」
古泉「………あの」
古泉「友達と呼べる人はあなたしかいないと思っていたことも、聞こえていたんですか?」
キョン「ああ」
古泉「そうですか」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 19:55:51.70 ID:yYf09/040
キョン「今は何も聞こえん」
古泉「心を無にしてますから。大変ですよ、これ」
キョン「そ、そうか」
古泉「僕はあなたのことを友達だと思っていますよ」
キョン「…なんだよ、気持ち悪い」
古泉「ふふ。それでは、閉鎖空間へ向かわなければならないので」
キョン「あ、ああ」
古泉「(さようなら)」
キョン「え?」
キョン「…古泉?」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 20:02:46.52 ID:yYf09/040
森「もう一度言ってくれる?」
古泉「ですから…涼宮さんが僕の心の声を聞いてしまって」
森「…どんなことを聞かれたの?」
古泉「さっさと彼に告白しちゃえ、などです」
森「その場に彼も?」
古泉「はい。居ました」
森「だからこんなに大規模なのね…」
古泉「すみません」
森「なんで心の声が聞こえてたのかは分からないけど」
森「どんなときでも気を抜くなといつも言っているでしょう」
古泉「(うるせーババア)」
森「特に涼宮さんが側に居るときは…」 ガミガミ
古泉「(森さんには聞こえないのか)」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 20:08:03.69 ID:yYf09/040
次の日
キョン「よぉ」
ハルヒ「…何よ」
キョン「相変わらずご機嫌ナナメだな」
ハルヒ「うるさいわね」
キョン「何かあったのか?」
ハルヒ「別に、なんでもないわよ!」
キョン「そうかい」
ハルヒ「結局、来なかったわね」
キョン「何が?」
ハルヒ「……転校生」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 20:19:04.51 ID:yYf09/040
古泉「こんばんは、長門さん」
長門「………」
古泉「実は、あなたにお願いがあって来ました」
長門「なに?」
古泉「僕に関わった全ての人の記憶から、僕を消去してもらいたいんです」
長門「…なぜ?」
古泉「もう涼宮さんのお側には居られなくなってしまいましたので」
長門「………」
古泉「すみません、僕の責任なので本当は僕一人でなんとかしたかったのですが」
古泉「あいにく僕にはそういう能力を持ち合わせていません」
古泉「なので、長門さんの手を借りるという形に…」
長門「あなたは、それでいいの?」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 20:27:06.75 ID:yYf09/040
すまん、またミス
古泉「よくなかったとしても、『機関』が…」
長門「あなたの気持ちを聞いている」
古泉「僕の気持ち、ですか」
長門「………」
古泉「(……僕は、
長門「分かった」
古泉「ありがとうございます」
古泉「長門さん、あなた自身の記憶からも消去してくださいね」
長門「………」
古泉「それでは…、さようなら長門さん」
長門「………」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 20:34:38.87 ID:yYf09/040
ハルヒ「あ〜〜〜!もう!」
キョン「なんだよ」
ハルヒ「何かが引っかかってるのよ!スッキリしないわ!」
キョン「どんな事なんだ?」
ハルヒ「…誰かにひどいことを言ってしまった気がする」
ハルヒ「だから、謝らなきゃいけないような、そんな…」
ハルヒ「でも…誰になのかしら?分からないわ」
ハルヒ「ん〜〜〜〜〜!!!」
キョン「ジタバタすんな」
キョン「そういや、俺も誰かに何かを伝えたかった気がするんだが…」
ハルヒ「誰よ?」
キョン「………分からん。誰だろう」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 20:45:12.18 ID:yYf09/040
ハルヒ「心にもないことを言ってしまった気がするわ」
ハルヒ「自分でもよく分かんないけど…戻ってきてほしい、そんな気分よ」
キョン「ふうん」
キョン「お前が変なこと言うから俺までスッキリしなくなっちまった」
ハルヒ「知らないわよ、そんなこと」
キョン「…SOS団って4人だったよな?」
ハルヒ「そうよ。そんなことも忘れたの?」
キョン「忘れてないが…、んん…」
ハルヒ「………」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 20:52:10.48 ID:yYf09/040
放課後
キョン「こんにちは」
みくる「あ、こんにちはぁ」
長門「………」
みくる「お茶、淹れますねっ」
キョン「いつもすみません。…あれ?俺いつも何してたんだっけ?」
長門「………」
キョン「そうだ、ボードゲームとかチェスとか将棋とか…」
キョン「ん?これ、俺が持ってきたんだっけか?」
長門「…あなたが持ってきたのはオセロだけ」
キョン「じゃあ、これは…」
みくる「…ひっく…」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 20:57:04.87 ID:yYf09/040
キョン「朝比奈さん?どうしたんですか?」
みくる「…うぅ…、あたし……この、湯のみ…」
キョン「………」
みくる「美味しいって、言ってくれた…なのに、あたし…忘れっ…」
キョン「…馬鹿野郎、朝比奈さんを泣かすんじゃねえよ。こいz」
バァンッ!
ハルヒ「………」
キョン「…ハルヒ?」
ハルヒ「団長に何の連絡もなしに部活を休むなんて、許しがたいことだわ」
ハルヒ「さ、行くわよ。準備しなさい」
キョン「行くって、どこに?」
ハルヒ「古泉くんの家に決まってるじゃない!」
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 21:11:17.98 ID:yYf09/040
古泉「……あれ?」
キョン「寝てたのか、お前」
ハルヒ「寝癖、ついてるわよ」
古泉「な、なんでここへ?というか、え?」
長門「………」
古泉「長門さん…どうして?」
長門「あなたの言う通りにした」
古泉「でも…」
長門「ただし、わたしは朝比奈みくる、涼宮ハルヒ、そして彼に鍵を用意した」
古泉「鍵?」
長門「あなたの記憶を開放する、鍵」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 21:17:48.37 ID:yYf09/040
古泉「ど、どういうことですか?」
長門「ボードゲーム類、湯のみ、部室。それが、それぞれの鍵」
古泉「………」
長門「消去するという約束は守った。他のことは何も言われていない」
長門「わたしが勝手にやったこと」
古泉「あなたの記憶は…?」
長門「わたしの中の古泉一樹の記憶を消せと言われたとき、わたしは頷いていない」
古泉「僕は…忘れてほしいと言ったはずです」
長門「それは、あなたの本心ではない」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 21:20:43.16 ID:yYf09/040
長門「あなたの気持ちを聞いている」
古泉「僕の気持ち、ですか」
長門「………」
古泉「(……僕は、忘れて欲しくない。でも…)」
古泉「かまいません」
長門「分かった」
古泉「ありがとうございます」
古泉「長門さん、あなた自身の記憶からも消去してくださいね」
長門「………」
古泉「それでは…、さようなら長門さん」
長門「………」
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 21:27:29.95 ID:yYf09/040
古泉「(そうか、あのとき…無意識にそんなことを思ってしまったんだ)」
長門「無意識だったということのは、心からそう思っていたということ」
古泉「あ、またっ…」
ハルヒ「古泉くん」
古泉「す…涼宮さん」
長門「大丈夫。昨日の記憶はロックしてある」
古泉「…ありがとうございます」
ハルヒ「あたし、あなたにひどい事、言ったわよね」
ハルヒ「SOS団に来なくていい、って」
ハルヒ「なんでそんなこと言っちゃったかは思い出せないんだけど…」
古泉「………」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 22:45:49.65 ID:yYf09/040
ハルヒ「ごめんね!」
ハルヒ「古泉くんはSOS団の大事な副団長だから…その、」
古泉「僕のほうこそ、すみませんでした」
ハルヒ「い、いいのよ!許してあげるわ!」
ハルヒ「その代わり、これからもずっとSOS団の副団長でいなさいよね!」
古泉「僕なんかでいいですか?」
ハルヒ「古泉くんじゃなきゃダメなの!」
古泉「ありがとうございます…嬉しい、です」
古泉「(僕は、SOS団のことを心から大切に思っています)」
ハルヒ「…ありがと、古泉くん」 ぼそり
古泉「涼宮さん?」
ハルヒ「ううん、なんでもないわ♪」
217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 23:01:32.68 ID:yYf09/040
みくる「ふえぇ…古泉くぅん」 ぎゅむっ
古泉「あ、朝比奈さん!?」
みくる「良かったよぅ…古泉くんのこと思い出せてっ…ふえぇん」
みくる「お茶、美味しいって、言ってくれて…ありがとおぉ」
古泉「朝比奈さんは、昨日の事を覚えているんですか?」
長門「涼宮ハルヒが来てからのことは覚えていない」
みくる「あんなに、あたしのお茶を待っていてくれてるなんて…嬉しいですぅ」
古泉「あはは…恥ずかしいですねこれは」
みくる「ひっく、ひっく」
キョン「おい。古泉」
220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 23:05:30.83 ID:yYf09/040
古泉「はい」
キョン「あー…なんだ、その…」
古泉「なんでしょうか?」
キョン「俺もお前のこと、友達だと思ってるから」
古泉「え…」
キョン「それだけだっ!」
古泉「……ありがとうございます」
キョン「別に、思ってることを言っただけだ。礼を言われるような事じゃない」
古泉「それでも、ですよ」
キョン「明日また、ババ抜きするぞ」
古泉「今度は負けませんよ」
キョン「どうだか」
228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 23:11:59.67 ID:yYf09/040
長門「もう今後、あのような頼み事はしないでほしい」
古泉「本当にすみませんでした。ご迷惑を…」
長門「そういうことじゃない」
長門「あなたに関する記憶を消すということを、わたしはもうしたくない」
古泉「………」
長門「なに?」
古泉「い、いえ…少し、意外だったもので」
長門「そう」
古泉「ありがとうございます」
長門「…いい」
234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 23:21:40.95 ID:yYf09/040
キョン「そういえば、もう心の声は聞こえなくなったな」
古泉「本当ですか?」
キョン「試しに、何か思ってみろ」
古泉「む……」
キョン「うん、聞こえんな」
みくる「良かったですね、古泉くん」
古泉「はい…安心しました」
キョン「お前の本音が聞けて、ハルヒも満足したんじゃねーの」
長門「『僕は、SOS団のことを心から大切に思っています』」
古泉「涼宮さんも、不安になることがあるんですね」
みくる「うふふ」
238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 23:27:09.91 ID:yYf09/040
キョン「さっき試しに何を思ったんだ?」
古泉「秘密です」
キョン「教えろよ」
古泉「心の声を聞かれるなんて、もうこりごりですよ」
ハルヒ「みんな、そろそろ帰るわよ!古泉くん、また明日ね!」
古泉「はい。また明日」
みくる「またね、古泉くん。明日とっておきのお茶を淹れるから、飲んでね」
古泉「それは楽しみですね。喜んで飲まさせて頂きます」
長門「…また」
古泉「また」
キョン「じゃーな、古泉(あー腹減ったな…)」
古泉「!?」
完!