キョン「……誠」


メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:キョン「俺実はハルヒのことが・・・」

ツイート

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:05:38.24 ID:R+uPhgHAO

キョン「はぁ、今日も暑いな。くそっ、蚊に刺されたか、かゆいな」テクテク

攘夷浪士A「見つけたぞ!新撰組副長……虚雲!」

攘B「くくくっ、仲間の仇、とらせともらうぜ」

攘C「くひっ、いかに鬼の副長と恐れられているお前でも、1人でこの人数は相手出来まい」

キョン「ひっ、マジかよ……」ブルブル

攘D「死ねぇぇぇええ!!」

キョン「ぐぅっ……!!」ギュッー






キョン「……あれ?」パチッ

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:06:53.99 ID:R+uPhgHAO

長門「大丈夫?」

キョン「長門!」

攘E「1番隊隊長、長門有希だと!?くっ、新撰組一の天才が助太刀にきやがった」

攘F「怯むな!相手は2人だ!かかれ!」

攘G「うぉぉぉぉぉおおおおおおお!!」

キョン「ひぃっ!」ブルブル

長門「大丈夫、あなたは後ろにいて」スパッ ザシュッ グサッ

攘H「マルクス!」ドサッ

攘I「アウレリスウス!」ドサッ

攘J「アントニウス!」ドサッ

攘K「そんな!あの呂兎魔三兄弟が一瞬で……!?」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:08:52.40 ID:R+uPhgHAO









キョン「相変わらず凄いな。20人くらいいたのにあっという間に倒しちまうとは」

長門「怪我は?」

キョン「お前が守ってくれたからな、大丈夫だ」

長門「そう」

キョン「ああ、いつもありがとな」

長門「っ!?」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:12:08.00 ID:R+uPhgHAO

キョン「どうかしたか?」

長門「ここ、怪我してる」

キョン「ああ、これはさっき蚊に刺されただけだ」

長門「いけない、今すぐ薬を持ってくる」シュッ

キョン「長門!?……もうあんな遠くまで……」

「ひぃっ!」

キョン「ん?……なっ!?くそっ、増援か!?」

攘L「そんな……なんだよこの惨劇は」

攘M「ひっ!お、鬼の副長!?バカな……この人数を1人で……」

攘N「うわぁぁぁぁぁぁああああああああ!!
逃げろぉぉぉぉおおおおおおお!!」

キョン「……」

キョン「また変な噂がたっちまった……鬼の副長って……」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:15:48.07 ID:R+uPhgHAO

〜新撰組〜

佐々木「なるほど、襲撃を受けたと」

キョン「ああ」

みくる「お茶ですぅ」

佐々木「ふむ、恐らく攘夷浪士過激派、涼宮ハルヒの仕業だろう」

キョン「最近あいつら随分動いてるな」

佐々木「ああ、新撰組局長として絶対に奴らを裁いてみせるさ」

みくる「恐いですぅ」

キョン「しかし、何故俺があの場所にいると奴らは知っていたんだ?」

佐々木「ふむ、調査が必要だな」

みくる「うふふ」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:20:40.34 ID:R+uPhgHAO

〜攘夷浪士:隠れ家〜

ハルヒ「なに!?失敗したの!?」

古泉「はい、どうやらそのようで。送った22人、全てが返り討ちにあいました。……彼によって」

ハルヒ「本当使えないわねあんたらは」

古泉「申し訳ありません」

ハルヒ「いいわ、あいつを使いなさい」

古泉「っ!?……いいのですか?」

ハルヒ「早くしなさい!!」

古泉「……仰せのままに」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:23:26.48 ID:R+uPhgHAO

〜新撰組〜

部長「また幕臣がやられたようだ」

キョン「あっ、新撰組そろばん部の部長氏じゃないですか」

部長「なんだい、いきなり?」

佐々木「今月に入ってもう3人目だぞ」

キョン「調査した方が良さそうだな」

佐々木「ああ、頼むよ。僕も僕で動くから、何かあったら連絡してくれ」

キョン「ああ」

部長「これが事件をまとめた資料だ」

キョン「ありがとうございます」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:28:05.06 ID:R+uPhgHAO

キョン「いざ調査なんていったが何をすればいいんだ?」

キョン「……」

キョン「……」

キョン「……することないし部屋で寝てるか」

キョン「スー……スー……」zzz

キョン「スー……スー……」zzz

キョン「スー……スー……」zzz

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:33:37.69 ID:R+uPhgHAO

キョン「スー……スー……」zzz

キョン「スー……スー……」zzz

「あぁもう、忙しいです」タッタッタッタ

キョン「スー……スー……」zzz

「……ん?」

キョン「スー……スー……」zzz

「……」

キョン「スー……スー……」zzz

「何してるんですかぁ!?」ゲシッ

キョン「ぐはぁ!!」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:38:59.59 ID:R+uPhgHAO

キョン「うっ……なんだ一体…………ん?橘?」ズキズキ

橘「ちょっとキョンさん!この非常事態時になに呑気に寝てるんですか一体!?」

キョン「橘……仰向けで寝ている人間の腹をいきなり思い切り踏みつけるのはどうかと思う……」ズキズキ

橘「自業自得ですよ!この忙しい時になに昼間から1人寝てるんですか!?」

キョン「いや、だがすることがないんだが」

橘「腐る程ありますよ!今月に入ってもう3人も幕臣がやられてるんですよ!?」

キョン「ああ、そうらしいな」ポケー

橘「っ!?あなたそれでも副長ですか!?ちゃんと自覚持ってください!」

キョン「ふむ、なんかよく分からんがすまん」ポケー

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:42:36.26 ID:R+uPhgHAO

橘「早く起きて下さい!」ギュッー

キョン「うわっ!分かったから、分かったから引っ張るな」

橘「早く調査しに行ってください!」

キョン「調査って何すればいいんだよ?」

橘「いいから早く行く!」

キョン「わ、分かったから落ち着けって!そ、それじゃあ行って来る」

橘「……」

橘「……」

橘「全く……なんであんなにぼっーとした人が鬼の副長なんて恐れられいてるんでしょう」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:45:11.62 ID:R+uPhgHAO

キョン「全く橘め……」テクテク

キョン「俺の安眠を……」テクテク

キョン「暑い……」テクテク

キョン「ふむ、幕臣が殺されたのはここか」

キョン「随分と薄暗いし人気がないな」

キョン「こんなとこに1人で来た幕臣の自業自得だろ」

「私もそう思うわ」

キョン「全くだ」

「こんにちは、新撰組、鬼の副長こと虚雲さん」

キョン「虚雲じゃなくてキョンだ」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:49:18.50 ID:R+uPhgHAO

「細かいことはいいじゃない、どうせ死ぬんだし」

キョン「そうだな…………ん?」

「ふふっ、やっと気付いてくれたみたいね」

キョン「誰だ……お前は……」

「あれ?分からない?新撰組内で私有名なはずなんだけど」

キョン「っ!?……まさか」

「気付いたみたいね」

キョン「その眉毛……」

「……」

キョン「人斬り眉蔵!!」
眉蔵「何よそれぇ!?」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:54:05.08 ID:R+uPhgHAO

キョン「人斬り眉蔵、またの名を人斬り眉毛。四大人斬りの1人か……」

眉蔵「私の名前は朝倉涼子よ!あんたらが手配書に人斬り眉蔵なんて書くから私は……うぅ」

キョン「何しにきたんだよお前は……」

眉蔵「あなたを殺しにきたに決まってるじゃない。鬼の副長さん」

キョン「なっ!?」

眉蔵「そんなに驚くこと?」

………………………………
キョン「くそっ」(マジかよ。四大人斬りの1人、人斬り眉蔵だぞ?瞬殺されるに決まってるだろ……)

眉蔵「あなたの武勇伝は色々聞いてるわ、ふふっ、楽しみね」キラッ

キョン「ま、待て!刀をしまえ!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 17:58:35.27 ID:R+uPhgHAO

眉蔵「それ無理。あなたも早く刀を抜きなさい。死んじゃうわよ?」

キョン「くそっ」(こうなったら!)

眉蔵「それじゃあ……死んで!」

キョン「朝倉ぁ!!」ガシッ

眉蔵「あっ……な、何よ……」

キョン「実は……俺……」ギュッー

眉蔵「は、はい……」ドキドキ






キョン「ゲジマユ萌えなんだ!!」

眉蔵「……」グサッ

キョン「ぎにゃー」ドサッ

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:04:25.02 ID:R+uPhgHAO

キョン「……」

眉蔵「全く……」

スタッ

眉蔵「っ!?誰!?」

長門「そんな……間に合わなかった……」

眉蔵「1番隊隊長、長門……有希……」

キョン「……」

長門「許さない……絶対に……」

眉蔵「あ、姉上……」

キョン「な、なんですとぉぉぉぉおおおおおおお!?」

長門「っ!?」

キョン「今なんて言った?姉上だと!?」

長門「生きてたの?」

キョン「ああ」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:06:43.31 ID:R+uPhgHAO

長門「治療が最優先、今すぐ帰還する」

キョン「眉蔵は?」

長門「治療が最優先」シュッ

キョン「俺、腹を指でつっつかれただけなんだが……それと、お姫様抱っこはなんか照れくさいな……」

長門「大変……内出血している可能性がある」シュタタタタタ







眉蔵「姉上……」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:09:14.88 ID:R+uPhgHAO

〜新撰組〜

佐々木「ふむ、やはり密偵がいるようだな」

キョン「こっちの情報は全部漏れているということか」

長門「対策は?」

佐々木「ああ、橘さんに内密で行動してもらっている」

橘「そういうことです」

キョン「情報が全部漏れているのは辛いな」

長門「またあなたが襲撃を受けてしまう」

キョン「はぁ……勘弁してほしいぜ……ん?」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:10:40.18 ID:R+uPhgHAO

佐々木「どうかしたのか?」

キョン「いや、木を眺めている部長氏の背後に朝比奈さんが刀を持って近づいていっているから」

佐々木「本当だ、一体なにをするつもりなんだ彼女は?」

橘「……まさか!?」








部長「……」(なんとも風情がある木だなぁ……)

みくる「ちぇぇぇぇえええええええい!!」ザシュッ

部長「がっ!?あ……あ……」ドサッ

みくる「ああ……気持ち良いですぅ……」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:15:09.30 ID:R+uPhgHAO

キョン「なっ!?」

みくる「あっ!見ててもらえましたかぁ?密偵を粛正しましたよぉ」タッタッタッタ

キョン「貴様!!」

橘京子は知ることになる
彼が、鬼の副長と恐れられている所以を

「貴様!!それでも侍か!?」

朝比奈みくるの後頭部を握り潰すかのように掴みあげると、渾身の力で

「ひぎゃぁっ!!」

顔面を地面へと叩きつけた

メキャリ、と、鼻骨の折れる音と、朝比奈みくるの叫び声が響き渡る

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:17:17.87 ID:R+uPhgHAO

「貴様!背後から斬り掛かるとは!剰え気持ちが良いだと!?貴様はそれでも侍か!?」

鼻は折れ、朝比奈みくるの顔面は血に染まっている
だが、その程度で彼の怒りが治まる道理はない

朝比奈みくる、彼女は侍としての誇り、新撰組としての誇りを汚したのだ

「ひぎっ!ぁぁぁぁぁああああああああ!!」

彼女の後頭部を掴んだまま彼は手を離すことはない
より一層強く掴み、顔面を地面に擦り付ける

ジャリ、ジャリ、グチャリ、と、不気味な音が鳴る

「ひぎゃっ、がっ、ごめ、ごめ゛なっ、ぎゃっ!!」

朝比奈みくるの顔は摩擦で焼け焦げ、皮膚はただれ、肉は抉りとられ、裂かれる

「ひっ」

橘京子は悲鳴をあげ

「うっ……」

込み上げてくる吐瀉物を吐き出さないよう必死に堪えるしかなかった

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:18:00.00 ID:R+uPhgHAO

どれほど地面に顔を擦り付けただろうか

「ぁ……が……」

彼は朝比奈みくるから手を離し、橘京子に一瞥をくれる

「ひっ」

怯える橘京子の姿を気にも止めず、彼は低く抑えた声で言った

「橘、この程度で吐き気を催しているようじゃ実戦で役に立たないぞ」

「は……はい……」

それは、彼が新撰組副長であるということを認めざるえない言葉だった

「そいつの治療は任せたからな」

「はい……」

こうして、朝比奈みくるへの粛正は幕を閉じた


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:20:25.29 ID:R+uPhgHAO

佐々木「素敵だキョン」

長門「素敵」

キョン「いやぁ」

佐々木「それにしても部長氏が密偵だったとは」

キョン「以外といえば以外だな」

佐々木「まぁ密偵を始末できたんだ。良しとしよう」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:30:00.85 ID:R+uPhgHAO

〜翌日〜

長門「これ」

キョン「なんだこれ?……ふむふむ」

佐々木「どうしたんだ?」

キョン「いや、朝比奈さんが誘拐されたらしい。0時に河川敷に来い、だとさ」

佐々木「ふむ、罠か……」

キョン「罠だな」

長門「罠」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:37:09.58 ID:R+uPhgHAO

佐々木「行くのか?」

キョン「いや、行く必要ないだろ。あの人いても足引っ張るだけだし」

佐々木「そうだな」

キョン「全く、誘拐する相手を間違えてるんじゃないのか、攘夷浪士」

佐々木「時に冷酷とも思われるような判断をし、鬼の副長と恐れられるが
それはもっとたくさんの命を救うため。それがキョンクオリティ」キリッ

長門「冷静沈着、天才的な状況判断、それがあなたのクオリティ」キリッ

キョン「て、照れるだれ」

佐々木「素敵だ」

長門「素敵」

キョン「いやぁ」






橘「……」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:39:51.01 ID:R+uPhgHAO

森「ふふっ、皆さん用意はいいですか?」

古泉「ええ、大丈夫ですよ。しかし人質を取るとは……流石ですね」

みくる「ふぇぇ」

森「ふふ、策略家と言ってください」







古泉「……」

森「……」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 18:41:37.52 ID:R+uPhgHAO

古泉「……あの」

森「……」

古泉「もう12時半なんですが……」

森「……」

古泉「……あの」

森「……」

古泉「……」

森「……」

古泉「……すいません」

森「……」

みくる「……」

古泉「……」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 19:14:22.94 ID:R+uPhgHAO

〜次の日〜

キョン「なんだこれ?」

長門「生首」

佐々木「新撰組の門にこんなものを」

キョン「挑発のつもりか?」

長門「愚か」

佐々木「お前たち、後でこれを片付けておけ」

隊士「はい!」

佐々木「さぁ、僕らはお茶でも飲むか」

キョン「そうだな」






みくる(生首)「……」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 19:42:45.03 ID:R+uPhgHAO

〜攘夷浪士:隠れ家〜

ハルヒ「なによあんたち!本当に使えないわね!」

古泉「申し訳ありません」

ハルヒ「聞き飽きたわよ!」

古泉「すいません」

ハルヒ「あの眉毛!誰が拾ってやったと思ってるのよ!!」

古泉「……」

ハルヒ「新しい任務ゆ。幕臣の鶴屋を殺しなさい」

古泉「ですが、今月に入ってから既に3人始末しています。守りもかたくなっているでしょう」

ハルヒ「だから?」

古泉「こちらの被害も大きくなってしまいます」

ハルヒ「私がやれと言ったのよ」

古泉「……仰せのままに」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 19:48:58.63 ID:R+uPhgHAO

〜新撰組〜

佐々木「キョン、長門さん、任務だ」

キョン「なんだ?」

佐々木「幕臣である鶴屋氏の護衛だ。簡単に言うと鶴屋氏の移動中を護衛するということだな」

キョン「なるほど、最近攘夷浪士も動いてるからな」

長門「分かった」

佐々木「あちらもかなりの強者を寄越してくる可能性がある」

キョン「なに、心配するな。さすがに4回目はないだろう」

佐々木「キョン、油断はだめだ」

鶴屋「やぁやぁ!君たちが新撰組かい!?」

キョン「っ!?」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 19:53:42.48 ID:R+uPhgHAO

キョン「えっと……あなたは一体?」

鶴屋「君たちに護衛を依頼した鶴屋さんにょろよ!よろしくっさ!」

キョン「はぁ、……どうも」(随分フレンドリーな人だな)

佐々木「こんなところに1人で来て大丈夫なのですか?」

鶴屋「大丈夫じゃないにょろね!まいてきたっさ!」

佐々木「あはは……」

鶴屋「明日はよろしくっさ!」

キョン「ええ」

長門「大丈夫、あなたは命に代えても守るから。あなたの命が最優先」ギュッー

キョン「俺にじゃなくて鶴屋さんに言ってやれ」

長門「出来ない約束はしない主義」

佐々木「ちょっ!長門さん!」

鶴屋「あはは!面白い人たちにょろね!それじゃあ明日はよろしくっさ!じゃあね!」

キョン「……行ってしまった」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 20:28:00.19 ID:R+uPhgHAO

〜次の日〜

鶴屋「やぁやぁ!今日はよろしくっさ!」

キョン「はい、こちらこそ」

鶴屋「それじゃあ出発にょろ!」

キョン「凄い豪勢な乗り物だな」

長門「あなたの方が豪勢」

キョン「ははっ、なんだよそりゃ」

鶴屋「ん!?なんだい!?乗りたいのかい!?隣空いてるし乗っていいにょろよ!」

キョン「ははっ、遠慮しておきますよ」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 20:36:21.54 ID:R+uPhgHAO

キョン「……」テクテク

長門「……」テクテク

キョン「どれだけ歩かせるつもりだ……」テクテク

長門「……」

キョン「疲れた……」テクテク

「ぎゃぁぁぁぁああああああああ!!」

キョン「っ!?」

長門「っ!?」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 20:46:11.41 ID:R+uPhgHAO

キョン「くっ!囲まれたか!?」

長門「30人はいる」

キョン「あちらさんはどれだけ人員がいるんだ」

長門「指示を」

キョン「ああ、お前ら!鶴屋さんをお守りしろ!」

新撰組「うおぉぉぉぉおおおおおおお!!」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 20:57:53.47 ID:R+uPhgHAO

キョン「くそっ!こっちは10人程度しかいねぇよ!」

新撰組隊士「ぎゃぁ!」ドサッ

攘夷浪士「ぎゃぁ!」ドサッ

キョン「長門!任せた!」

長門「分かった。あなたはここに隠れていて」

キョン「おお!」

長門「……」グサッ ザシュッ スパッ

浪士「長門有希の三段突きだ!長門有希には人数かけろ!鬼の副長キョンにもだ!」

浪士「おお!」

キョン「ひぃぃ」ブルブル

鶴屋「キョン君、こんなところで縮こまって一体なにしてるっさ……」

キョン「ひぃぃ……」ブルブル

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 21:06:11.27 ID:R+uPhgHAO

キョン「ひぃぃ」ブルブル

長門「……」スパッ ザシュッ グサッ

浪士「ぐはぁっ!」ドサッ

浪士「にゃん!」ドサッ

浪士「ぎゃぁ!」ドサッ

長門「……」スパッ ザシュッ グサッ

浪士「ちゅう!」ドサッ

長門「終わった」

キョン「ひぃぃ……え?」

長門「終わった、もう大丈夫」

キョン「くそっ、お前以外は皆死んじまったか……」

「うふふっ」

キョン「っ!?」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 21:18:54.53 ID:R+uPhgHAO

「まさかあなた1人に全員殺られてしまうとは」

キョン「あなたは……」

長門「……」

「集団戦法なんてあなたがいれば意味ないんじゃないですか?うふふっ」

キョン「四大人斬りの1人……人斬り園生」

森「ふふっ、私だけじゃないですよ」

谷口「久しぶりだな、キョン」

国木田「久しぶり」

キョン「谷口!国木田!」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 21:23:05.65 ID:R+uPhgHAO

キョン「お前ら……なんで攘夷浪士になんかなっちまったんだ!?岡部先生の教えを忘れたのか!?」

谷口「その岡部先生を殺したのは誰だ?」

国木田「幕府……だよ」

谷口「キョン、まさかお前が幕府の犬に成り下がるとはな」

キョン「お前ら……」

谷口「キョン、まだ遅くない。一緒に幕府を討とう」

国木田「岡部先生の仇をとろう」

キョン「岡部先生はそんなことは望んでいない!」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 21:30:08.01 ID:R+uPhgHAO

谷口「キョン!俺らと一緒にいこがはっ!!」ドサッ

長門「……」スパッ

国木田「谷ぐぎゃっ!!」ドサッ

長門「……」ザシュッ

キョン「……」

長門「……」

キョン「あの……長門さん」

長門「なに?」

キョン「今から過去の因縁編みたいなのが始まるところだったんだが……」

長門「そう」

キョン「……」

長門「……」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 21:38:25.17 ID:R+uPhgHAO

森「ふふっ、所詮彼らは斬り捨てられるだけが役目の端役なんですよ」

キョン「……」ジッー

森「……?」

キョン「……」ジッー

森「あの、なにか?」

キョン「あの……それどこの服ですか?あなた倒幕派ですよね?どう見ても日本じゃ見ない服なんですが……」

森「ぁ……あ……」

キョン「もしかしてあなたも海外のもの好きなんですか?ほらっ、見てくださいこれ。海外の懐中時計ですよ」

森「こ、これは……違うんですぅぅぅうう!」タッタッタッタ

キョン「あ……行ってしまった……」

鶴屋「闘わずして勝った……なんていう侍にょろ……」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 21:47:10.20 ID:R+uPhgHAO

〜新撰組〜

佐々木「お疲れさま、キョンに長門さん」

キョン「なに、当然のことをしたまでだ」

長門「素敵」

佐々木「鶴屋さんも無事到着したし任務は成功だ」

キョン「攘夷浪士も大したことないな」

長門「ない」

佐々木「さぁ、今日は僕の驕りだ。好きなだけ食べてくれ」

キョン「悪いな、それじゃあ食うか」

長門「いただきます」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 21:49:21.81 ID:R+uPhgHAO

〜攘夷浪士〜

ハルヒ「なによ!本当に使えないゴミばっかり!」

古泉「涼宮さん。飲み過ぎです」

ハルヒ「うるさいわね!誰か鶴屋を殺せないの!?」

攘夷浪士「あいつは死ぬべきだ!」

攘夷浪士「生かしてはおけぬ!」

周防「――」スッ

攘夷浪士「ん?どこに行くんだ?」

ハルヒ「酒!酒が足りないわ!」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 21:55:49.21 ID:R+uPhgHAO

〜30分後〜

ハルヒ「早く酒持ってきなさいよ!」

古泉「はい、ただいま」

周防「――」

攘夷浪士「おお、帰ってきたか……っ!?そ、それは……」

周防「――飲――食代――代わ――り――」ドサッ

ハルヒ「っ!?あっ、あはは!あはははははは!!最高よ!最高よあんた!!」

古泉「こ、この短時間で鶴屋氏の首をとってきたのですか?」

周防「――そ――う――」

古泉「それはそれは……さすがは四大人斬りのうちの1人です」

ハルヒ「あはははははは!早くこの生首から頭蓋骨を取り出しなさい!それで酒を飲むわよ!あはははははは!」

古泉「はっ、仰せのままに」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:11:18.43 ID:R+uPhgHAO

〜新撰組〜

佐々木「鶴屋氏が暗殺されたようだ」

キョン「なんだって?」

佐々木「昨夜、暗殺されて首から上が無くなっていたらしい」

キョン「くそっ!俺たちが命を懸けて守ったというのに……幕府の連中は一体なにをしているんだ!」

長門「大丈夫?」

キョン「ああ、すまない、大丈夫だ」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:17:08.10 ID:R+uPhgHAO

佐々木「そしてキョン、重要任務だ」

キョン「……なんだ?」

佐々木「今夜、ある場所に喜緑絵美里こと、坂本龍馬が現れることが判明した」

キョン「……暗殺……か」

佐々木「ああ、相手は中々の実力者だ。暗殺ということもあるからな、少数精鋭でいこう」

キョン「ああ、それなら……佐々木、俺、長門、橘でいこう」

佐々木「これが資料だ。目を通しておいてくれ」

キョン「……ああ」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:20:09.51 ID:R+uPhgHAO

〜夜〜

キョン「……あれが喜緑絵美里か」

佐々木「ああ、1人で月を眺めているなんて中々風流人だな」

キョン「冗談言ってる場合か」

佐々木「くっくっ、すまないね」

キョン「作戦の確認だ、俺はここに隠れている。
そして俺が合図を出したらお前ら3人は後ろから刺す。いいな」

佐々木「ああ」

長門「平気」

橘「大丈夫です」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:27:16.39 ID:R+uPhgHAO

キョン「よし、いけ!」

佐々木「……」シュタッ

長門「……」シュタッ

橘「……」シュタッ

喜緑「ああ、なんて美しい月でしょう……っ!?……ひぎっ!?がっ!はっ……」

佐々木「……」グサッ

長門「……」グサッ

橘「……」グサッ

喜緑「あ゛……ぁ……」ドサッ

キョン「マーベラス!さすが俺!」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:32:08.79 ID:R+uPhgHAO

キョン「呆気ないな、まさかここまで簡単にいくとは」

佐々木「キョンの作戦が良かったからだよ」

長門「素敵」

橘「さすが智将ですね」

キョン「いやぁ」

佐々木「しかし何故こんな所に1人でいたんだろうな?」

キョン「お気に入りの散歩コースかなんかだったんじゃないか?」

長門「月……綺麗」

キョン「お前の方がもっと綺麗だぜ」

長門「……」プシュー

橘「……」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:35:40.96 ID:R+uPhgHAO

キョン「さぁ、帰るか…………っ……」

佐々木「そうだな……ん?どうしたんだ急に立ちどまっ……」

長門「……」スッ

橘「……」スッ

古泉「これはこれは、新撰組の皆さんではないですか。今晩は」

ハルヒ「喜緑さん……あんたら……暗殺とは随分と必死なのね」

キョン「お前らに言われたくないさ」

朝倉「口の聞き方には気をつけた方がいいわよ」

周防「――――」

キョン「ちっ、人斬りどもめ……」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:42:40.71 ID:R+uPhgHAO

キョン「なるほどね……喜緑絵美里はお前らと密会するつもりでこの神社に来たのか」

長門「大丈夫、あなたは私が守る」

キョン「ああ、……正直さっきから……震えが止まらない」ブルブル

橘「……」(相手を油断させる作戦かなにかでしょうか?)

ハルヒ「ふふっ、まぁいいわ。喜緑さんは死んでしまったけど新撰組の頭をまとめて潰せるからね!あはははははは!!」

キョン「ひぃぃ……」ブルブル

佐々木「君の相手は僕がしよう。大将同士、殺り合おうじゃないか」

ハルヒ「あはははははは!!なに!?私に勝てるとでも思ってるの!?幕府の犬如きが!?」

キョン「えっ……1人ずつ順番に戦うのか?それなら俺が大将になれば戦わなくてすむ」ブルブル

長門「違う、恐らく乱戦になる」

キョン「ひぃぃ……」ブルブル

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:48:39.83 ID:R+uPhgHAO

眉蔵「あなたを殺すわ」

長門「そう、あなたでは私に勝てない」

橘「私の相手は……人斬り昆布……ですか。相手に取って不足はないですね」

周防「――――」

キョン「ひぃぃ……俺も戦う流れじゃないかこれ」ブルブル

古泉「ふふっ、ナンバー2同士、殺り合いましょう」

キョン「くそっ、攘夷浪士がカタカナ使ってんじゃねぇよ」

キョン「ひぃぃ……」ブルブル

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 22:55:27.47 ID:R+uPhgHAO

キョン「ひぃぃ……」ブルブル ギュッー

長門「大丈夫、あなたは私が守る」

キョン「……」

長門「……?」

キョン「……いや」スッ

長門「?」

キョン「俺は……戦う」

長門「……」

キョン「今日は……死ぬにはいい日だ」

長門「っ!?」

キョン「なに、俺はただ……お前らを守りたいだけだ」

長門「……」

キョン「我が名は新撰組副長キョン!いざ尋常に勝負!!」

長門「あなたは……死なせない」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 23:05:02.75 ID:R+uPhgHAO

橘「ぐぅっ……!人斬り彦斎だか人斬り昆布だか分かりませんがさすがですね」ガギィン

周防「――――」ギィン

橘「噂通り、色白で小柄、可愛い方です……ね!」ガギィン

ハルヒ「あはははははは!!」ギィン

佐々木「なにがそんなに面白いんだい?」ガギィン

ハルヒ「あはははははは!!あなたたちをまとめて潰せるからに決まってるじゃない!」ギィン

佐々木「くっくっ、それはこちらの台詞だ!」ガギィン

キョン「……」パチッ

古泉「……」パチッ

キョン「……」パチッ

古泉「……」パチッ

キョン「……」パチッ

古泉「あっ、ちょっと待ってください!待った!待ったを使います!」

キョン「待ったは3回までだからな」

古泉「分かってますよ」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 23:15:08.89 ID:R+uPhgHAO

朝倉「この!」ギィン

長門「あなたは学がない故に涼宮ハルヒに利用されているだけ」ガギィン

朝倉「それでも!私は私を拾ってくれたあの人に恩を返したいのよ!」ギィン

長門「哀れ」ガギィン

キョン「俺たちは……いつから違う道を歩み始めたんだろうな」パチッ

古泉「あなたが幕府の犬に成り下がってからですよ」パチッ

キョン「……そうかい」パチッ

古泉「あっ!ちょっ!待った!待ったを使います!」

キョン「2回目だな」

古泉「言われなくても分かってますよ」

1人1人が、一騎当千の英雄である
ならば、彼らの対決の結果、辺り一面に破壊の爪痕が刻まれているのは必然であろう
まだ対決は始まったばかりだというのに、すでに神社は崩壊し、木々は斬り倒されていた

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 23:23:21.47 ID:R+uPhgHAO

橘「ぐぅっ……!」ガギィン

周防「――――」ギィン

ハルヒ「あはははははは!!」ギィン

佐々木「くっ!気が狂ってるのか!?」ガギィン

朝倉「ぐぅっ!」ギィン

長門「……」ガギィン

キョン「……」パチッ

古泉「……」パチッ

キョン「うぉぉぉぉぉおおおおおおお!!王!!手!!」バチン!!

古泉「負けるかぁぁぁぁああああああああ!!待っ!!た!!」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 23:29:40.20 ID:R+uPhgHAO

キョン「これでお前は待ったポイントを使い果たしたな」

古泉「ここからが本当の勝負ですよ」パチッ

キョン「……」パチッ

古泉「……」パチッ

キョン「甘い!」パチッ

古泉「ぐうっ!」パチッ

キョン「その程度か!?その程度で俺たち新撰組に勝つ気でいたのか!?」パチッ

古泉「まだまだぁぁぁあああ!!」パチッ

キョン「ふっ……」

古泉「あっ……しまっ……た」

キョン「王!!手!!」バチン!!

古泉「ぐはぁっ!!」ドサァァァ

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 23:32:16.54 ID:R+uPhgHAO

キョン「お前の……負けだ」

古泉「ぐっ……負け……まし……た…………がはぁっ!!」ビチャァァァ

キョン「……」

古泉「む、無念……」ガクッ
キョン「……」

キョン「よし!誰かの助太刀にいこう!押されている奴の所だな」

キョン「……」

キョン「橘!今助太刀するぞ!」

キョン「うぉぉぉぉぉおおおおおおお!!」

橘「キョンさん!?」ガギィン

周防「――――」ギィン

キョン「うぉぉぉぉぉおおおおおおお!!」







キョン「ぎにゃー」ドサッ

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 23:40:51.33 ID:R+uPhgHAO

キョン「ひぃぃ……」ブルブル

キョン「こ、怖いよぉ……」ブルブル

キョン「早く……あっちの茂みに隠れなきゃ……」ブルブル

ハルヒ「あはははははは!!古泉君が死んじゃった!死んじゃった!あはははははは!!」ギィン

佐々木「安心してくれ!今すぐ君も後を追わせてやろう!」ガギィン

長門「……」ギィン

朝倉「うわぁぁぁあああ!!」ガギィン

長門「っ……」(死への恐怖心が全くない……厄介……)

橘「ぐぅっ……」ギィン

周防「――――」ガギィン

橘「ぐっ、あっ、くっ……」ギッ ガギィン

周防「――――」ギィン





キョン「ひぃぃ……」ブルブル

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 23:50:32.96 ID:R+uPhgHAO

森「助太刀いたします!」

新川「私も助太刀いたしますぞ」

キョン「っ!?……そ、そんな……」

キョン「お、俺が行かないと……皆殺られる……」ブルブル

佐々木「くっ!少しまずいことになってきたな」ギィン

長門「不利」ガギィン

橘「ひぐっ!……そんな2人も増援が来るなんて……」ギィン

キョン「人斬り園生に、変なおっさん……分かる、あいつは絶対に実力者だ」

新川「では、いきましょうか」スッ

森「はい」

キョン「くっ……俺はどうすれば……」ブルブル

キョン「……ん?あいつ……日本刀じゃない……だと……」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/13(木) 23:56:45.96 ID:R+uPhgHAO

キョン「ま……待て!!俺が相手だ!!」ブルブル

森「っ!?あら、もう1人いたんですね」

新川「ふむ、片付けてしまいましょう」

キョン「貴様!!それでも日本人か!?サーベルなどひ弱な武器を使いおって!!」

新川「私にはこれが合うのですよ」

キョン「2人纏めてかかってきやがれ!!」

森「言われなくても……殺してさしあげますよ!!」シュタッ

新川「ふっ」シュタッ

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:03:13.98 ID:R+uPhgHAO

キョン「……」スッ

森「はぁぁぁあああ!!」シュタタタ

新川「はぁぁぁあああ!!」シュタタタ

キョン「目標をセンターに入れてスイッチ目標をセンターに入れてスイッチ目標をセンターに入れてスイッチ目標をセンターに入れてスイッチ目標をセンターに入れてスイッチ目標をセンターに入れてスイッチ目標をセンターに入れてスイッチ目標をセンターに入れてスイッチ」

パンッ!! バンッ!!

森「がっ……ぁ……」ドサッ

新川「ぐふっ……ぅ……」ドサッ

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:09:09.62 ID:BX3d1LW7O

キョン「ふっ……」

森「……」

新川「……」

キョン「侍の心を忘れたものは……粛正だ」フッー

佐々木「……」

長門「……」

橘「……」

ハルヒ「……」

朝倉「……」

周防「――」

佐々木「キョン……それは一体……」

キョン「なにってただの銃だ。便利なものは便利と認めないとな。合理的にいこうじゃないか」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:19:06.43 ID:BX3d1LW7O

ハルヒ「あ、あんた!剣で向かってくる相手を銃で射つなんて!それでも侍!?あんたには武士道ってものがないの!?」

バン!!

ハルヒ「がっ!!……ぁ……足……が……」

キョン「世の平和を守る為なら……俺は喜んで泥を被るさ」

バン!! バン!! バン!!

古泉「がはっ!!」

朝倉「ぐぅっ!!」

周防「――っ――」

キョン「これでもう足は使いものにならないだろう。立つ事は出来まい。
安心しろ、お前らは銃ではなく日本刀で逝かせてやる」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:21:54.97 ID:BX3d1LW7O

長門「格好良すぎる……」ポッ

佐々木「さすがだな、キョン」

橘「自らを泥を被ってまで一般市民を守ろうとするその心意気……感動しました!」

キョン「いやぁ」

ハルヒ「くっ!この!!幕府の犬が!日本人の心を失った非国民!」

古泉「何故……死んだふりがばれていたのでしょうか……」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:32:48.92 ID:BX3d1LW7O

キョン「お前らを幕府に渡すことはしない。見せしめにされちまうからな」

ハルヒ「幕府の犬がなにを言ってるのよ!!」

キョン「道は違えど、行き着く先は違えど、なにかを守りたい、俺たちの根本は同じだ」

ハルヒ「違う!日本を捨てたあんたたちとは違う!!」

キョン「お前らに敬意を払い、ここで斬首刑に処す。お前ら、準備しろ」

佐々木「ああ」

長門「分かった」

キョン「安心しろ、銃では殺さない。日本刀で逝かせてやる」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:36:54.54 ID:BX3d1LW7O

朝倉「やめて!お願い!私はいいから!涼宮さんは殺さないで!」

キョン「……」

古泉「なにがいけなかったんでしょう……血糊が偽物っぽかったんですかね……」

キョン「準備できたな」

佐々木「ああ」

キョン「では、お前らを粛正する」

ハルヒ「……待ちなさない」

キョン「なんだ?」

ハルヒ「あんたたちに殺されるくらいなら自分で腹切るわ。介錯は……好きにしなさい」

キョン「……ああ、そうかい」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:40:53.93 ID:BX3d1LW7O

ハルヒ「ふぅ……立派になったじゃない……キョン…………」


ザクッ!!


ハルヒ「うぐっ……」

キョン「ハルヒ……さよならだ」キランッ


スパッ


ハルヒ「あぎゃっ!?がっ……あっ!?」

キョン「ちょっ!長門!助けて!切れなかった!首切れなかった!!」

ハルヒ「あぎっ!!かっ!!」

キョン「抜けない!抜けないぞ!?」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:44:49.58 ID:BX3d1LW7O

キョン「ぐぅ……この……!!」

スポンッ!!

キョン「おっ!抜けた!」

ハルヒ「ひぎっ!あっ!」

キョン「すまんハルヒ!今すぐ楽にしてやるからな!!」

ザクッ スパッ グチャッ

ハルヒ「ひがゃぁぁぁぁあああ!!」

キョン「何故だ!何故切れない!?堅い!堅いぞこの!この!この!」

長門「……」スパッ

ハルヒ「ぁ……」ゴロゴロ

キョン「すまん、ありがとな長門。いやぁ、首って堅いんだな」

古泉「ひぃぃ……」ブルブル

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:49:00.99 ID:BX3d1LW7O

キョン「剣の腕がない奴が切ると、中々切れないからかなりの苦痛を与えるって本当だったんだな」

長門「勉強になった」

キョン「えへへ」

橘「……」(涼宮さんに今までのことを悔いる時間を与えるためにわざとやったのでしょうか?)

佐々木「さて、次は……」

古泉「僕、銃が良いです!実は西洋かぶれなんです僕!こうみえてチェスとか打っちゃうんですよ!チェックメイト!!……ってな感じでね!」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 00:55:36.28 ID:BX3d1LW7O

キョン「マジでか!?」

古泉「ええ!」

キョン「……」

古泉「……?」

キョン「だが悪いな。銃は使わない」

古泉「ひぃぃ……嫌だぁ……」ブルブル

キョン「日本刀も使わない」

古泉「……え?」

キョン「お前らは……殺さない」

古泉「えっ……何故……です?」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:01:48.32 ID:BX3d1LW7O

キョン「ハルヒと剣を交えてな、伝えられたんだ……」

古泉「はぁ」(交えましたっけ……?)

キョン「頭である自分が死ぬ事で責任を取る。だからお前らは許してやってくれ。武士として最後の頼みだ……とね」

古泉「いやいや、甘過ぎなくないですか?」

キョン「武士の遺言を受け取ってしまったんだ。無下には出来ない」

古泉「僕らは裏切るかもしれないんですよ?」

キョン「ふふっ、そうしたら今度こそ粛正だ」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:06:47.22 ID:BX3d1LW7O

朝倉「中々魅力的な相談ね……けど」

グサッ

朝倉「あぐっ……私だって……侍よ……主とともに死ぬ……それが私の武士……道……」ガクッ

周防「――そう――い――うこと――」

グサッ

周防「――っ――」ガクッ


古泉「まぁ、攘夷浪士が新撰組に入るなんてそう簡単にはいきませんよ。考え方が正反対なんですし」

キョン「ああ……そうだな」

長門「……」

佐々木「……」

橘「……」

古泉「……?」

キョン「なにしてんだお前?」

古泉「これからよろしくお願いします」

キョン「ああ、そう」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:14:52.39 ID:BX3d1LW7O

古泉「あなた方の考え方に感銘を受けました」

キョン「……」

古泉「僕は喜んで幕府の犬になりましょう」

キョン「……」

古泉「わんわん」

キョン「……」キランッ

古泉「ひいっ!ごめんなさい!」

キョン「はぁ……まぁ、これからよろしく頼むよ」スッ

古泉「ええ、こちらこそ」ギュッ

キョン「まずは雑用からだからな」

古泉「えー」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:20:41.95 ID:BX3d1LW7O

〜エピローグ〜

古泉「廊下掃除終わりました!」

キョン「おお、お疲れさん。それよりこれ見てみろよ」

古泉「っ!?新作出たんですか!?」

キョン「ああ、格好良いだろこの懐中時計」

古泉「ちょーかっけー」

キョン「海外の物も中々いいだろ」

古泉「はい、便利ですからね。生活が豊かになり人々の笑顔も増えます」

キョン「高かったが買って後悔はないぜ」

佐々木「キョン、ここにいたのか。新しい任務だぞ」

キョン「うっ、また攘夷浪士か……?」

佐々木「ああ、護衛の任務だ」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:26:54.43 ID:BX3d1LW7O

キョン「お前らの過激派が壊滅したから少しは大人しくなると期待してたんだがな……」

古泉「そう上手くはいきませんよ」

長門「大丈夫、あなたは私が命に代えても守る」

キョン「ありがとな」

古泉「僕もよろしくお願いします」

長門「自分の命は自分で守って。戦場ではちょっとした甘さが命取りになる」

古泉「……はい」

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:30:36.65 ID:BX3d1LW7O

キョン「さて、それじゃあ任務に行くか」

佐々木「あちらさんは少数精鋭を希望らしい。僕は別件の仕事が入ってしまっているから参加出来ないが」

キョン「そうか、そしたら俺、長門、橘、お前……だな」

古泉「えっ!?僕ですか!?」

キョン「ああ、お前の実力も知っておきたいしな」

古泉「き、緊張しますね……」

キョン「元同僚と命懸けで戦うことになるが大丈夫か?」

古泉「あっ、はい、それは全然平気です」

キョン「そうかい」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:40:21.10 ID:BX3d1LW7O

キョン「……護衛の仕事って……疲れるよな……」テクテク

古泉「全くです……僕らにも乗り物ぐらい用意してほしいですよ」テクテク

攘夷浪士「幕臣阪中!貴様の命、貰い受ける!!」

キョン「ひぃぃ、出たぁぁぁぁ!!」ブルブル

長門「大丈夫、あなたはここに隠れてて」

橘「ざっと20人くらいですね」

長門「余裕、愛の力は無限大」

キョン「ひぃぃ……」ブルブル

古泉「ひぃぃ……」ブルブル

長門「……」ザシュ グサッ スパッ ザクッ

浪士「ぎゃぁ!」ドサッ

浪士「にゃん!」ドサァッ

浪士「あがっ!」ドサァ

浪士「ちゅうっ!」ドサァッ

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:42:22.10 ID:BX3d1LW7O

キョン「ってお前戦えよ!!」

古泉「む、無理ですよぉぉぉぉお」ブルブル

橘「古泉さん!何してるんですか!?ちゃんと戦ってください!!」グサッ ザシュ スパッ

浪士「はもっ!」ドサァ

浪士「ふぁっ!」ドサァ

浪士「ぐはぁっ!」ドサァ

阪中「あの……2人でこんなとこに縮こまって一体なにしてるのね?」

キョン・古泉「ひぃぃ……」ブルブル







お し ま い

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/14(金) 01:43:22.57 ID:BX3d1LW7O

終わりました。
支援などありがとうございました!



ツイート

メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:ハルヒ「こ、今週の日曜日」キョン「予定がある」