キョン「古泉、俺もお前が好きだ」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 18:55:19.50 ID:vBSRgvgI0

古泉「え?」

キョン「だから、俺もお前が好きだ」

古泉「そ、そうですか」

キョン「どうして喜ばない?」

古泉「どうして、と言われましてもね…」

キョン「?」

古泉「僕はあなたに告白した記憶はありません」

キョン「そりゃないだろ。俺はお前に告白されてないからな」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 18:56:36.98 ID:vBSRgvgI0

古泉「では、なぜ俺も、なんでしょうか?」

キョン「お前は俺のことが好きなんだろう?」

古泉「はい?」

キョン「照れなくてもいい。分かってる」

古泉「何を言っているのですか?」

キョン「俺を見つめるお前の熱い視線…」

古泉「ちょ、ちょっと…にじり寄ってこないでください」

キョン「本当はお前の口から好きと聞きたかったが、中々言ってこないからな」

古泉「………」

キョン「先に言ってやったんだよ」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 18:57:33.66 ID:vBSRgvgI0

古泉「落ち着いて聞いてください」

キョン「俺は落ち着いている」

古泉「僕は、あなたを好きではありません」

キョン「………」

古泉「いえ、言い方が悪かったですね。僕は、あなたに恋をしていません」

キョン「なるほど」

古泉「え?」

キョン「愛している、と」

古泉「落ち着いてください」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 18:58:28.01 ID:vBSRgvgI0

キョン「だから、落ち着いていると言っている」

古泉「あのですね、僕はそっちの気はないのですよ」

キョン「俺もないぞ」

古泉「え?」

キョン「俺もない」

古泉「今の状況でその台詞を言いますか?」

キョン「駄目なのか?」

古泉「駄目というわけではないですが…」

キョン「なんだ?変なやつだな」

古泉「あなたに言われたくありません」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 18:59:39.30 ID:vBSRgvgI0

キョン「好きだぞ」

古泉「そっちの気はないんじゃなかったんですか」

キョン「お前は別だ」

古泉「もはや意味不明です」

キョン「何て言えばいいかな。性別をも超えた愛?」

古泉「僕は男です」

キョン「見りゃ分かる」

古泉「性別があるのに、なぜそれを超えてしまうのですか」

キョン「古泉は本当に照れ屋さんなんだな」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:01:10.06 ID:vBSRgvgI0

古泉「ひっ!」

キョン「なんだよ、悲鳴なんて上げて」

古泉「あなたが怖いからですよ」

キョン「はぁ?あぁ、あれか。愛しすぎて怖い的な?」

古泉「的な?じゃありませんよ。離れてください」

キョン「断る」

古泉「お願いします」

キョン「いつもはお前から近付いてくるくせに」

古泉「あ、あれはあなたをおちょくっていただけであって…」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:02:20.04 ID:vBSRgvgI0

キョン「好きな子ほどいじめたくなるって言うもんな」

古泉「違います。違うんですよ」

キョン「とりあえず…キ、キスでもするか」

古泉「赤くならないでください」

キョン「俺だって照れるときはある」

古泉「キスなんて嫌です。絶対に嫌です。嫌です」

キョン「はいはい」

古泉「真剣に聞いてください」

キョン「分かったから。ほら、目瞑れ」

古泉「だ、だから嫌だと言ってるんです」

キョン「大丈夫だ。幸いなことに今部室には俺達しかいない」

古泉「むしろ逆です。全く幸いなことではありません」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:03:12.80 ID:vBSRgvgI0

キョン「めんどくさい奴だな…」

古泉「なぜネクタイを外すんですか」

キョン「こうするんだ」

古泉「わっ、何するんですか、やめてください」

キョン「目隠しすれば恥ずかしくなくなるだろう?」

古泉「恥ずかしがってませんから!」

キョン「では、いただきます」

古泉「い、嫌だっ!誰か、誰か助けてください!」

長門「何をしているの?」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:04:14.98 ID:vBSRgvgI0

古泉「長門さん!助けてください!」

キョン「今俺達は愛し合ってるんだ。邪魔をしないでくれ、長門」

長門「………」

古泉「な、長門さん…」

キョン「んぁ?急に眠気が……zZZ」

長門「もう平気」

古泉「…ありがとうございます」

長門「泣いているの?」

古泉「泣いてません」

長門「ネクタイが濡れている」

古泉「ちょっとだけ怖かったです」

長門「そう」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:05:41.59 ID:vBSRgvgI0

古泉「彼はどうしてしまったのですか」

長門「どうもしない」

古泉「明らかに異常でしたよ」

長門「人が恋をするのに理由はいらない」

古泉「それはそうですけど…人の話を聞いてくれないんです」

長門「それが彼の性格。仕方がない」

古泉「以前はあんな人ではなかった」

長門「そう」

古泉「おかしいと思うんだけどなぁ」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:06:39.77 ID:vBSRgvgI0

キョン「うーん…」

古泉「うわ、起きてしまいます」

長門「いつかは起きる」

キョン「なんだ?寝ちまってたのか?」

古泉「お、おはようございます」

キョン「おう」

古泉「元に戻りましたか?」

キョン「? 何言ってんだ?」

古泉「戻ったのですね…」

キョン「それより古泉、さっきの続きを」

古泉「戻ってない」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:07:56.71 ID:vBSRgvgI0

キョン「古泉、そんなに怖がるなよ」

古泉「キスをするなら女の子とキスがしたいです」

キョン「可愛いやつだな」

古泉「ひぃ」

キョン「愛に性別は関係ないのさ」

古泉「僕には関係あるんです」

キョン「来いよ、古泉」

古泉「僕はあなたを好きでもありませんし、愛してもいません!」

キョン「………」

古泉「い、言い過ぎてしまいましたか…?」

キョン「ツンデレ、か」

古泉「ええー」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:09:16.68 ID:vBSRgvgI0

長門「………」

古泉「長門さん。おかしいでしょう?今日の彼は」

長門「いつも通り」

古泉「どうしてですか?僕がおかしいのですか?」

長門「………」

古泉「世界がおかしいのでしょうか」

長門「いつも通り」

古泉「嘘だ!おかしいに決まってる!」

長門「………」

古泉「あなたが一番おかしいのではないですか!?」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:10:40.64 ID:vBSRgvgI0

長門「わたしに異常は見当たらない」

古泉「すみませんでした」

長門「かまわない」

古泉「はぁ…」

長門「…今居る古泉一樹は別の古泉一樹なのかもしれない」

古泉「どういう意味ですか?」

長門「解らない」

古泉「そんなことってあるんですか?」

長門「なくはない」

古泉「どうすれば戻れるんだ」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:12:05.15 ID:vBSRgvgI0

長門「わたしが言ったことが正しいとは限らない」

古泉「混乱してきました」

長門「あまり深く気にするべきではない」

古泉「なんだか、これがいつも通りな気がしてきました」

長門「そう」

キョン「おい、長門とばっかり話してないで、俺とも話せ」

古泉「いつの間に後ろに」

キョン「いい匂いだ」

古泉「抱きつかないでくださいよ」

キョン「アイラービュ」

古泉「おえっ」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:13:27.66 ID:vBSRgvgI0

キョン「さ、キスするぞ」

古泉「………」

キョン「ほら」

古泉「観念すべきでしょうか」

長門「さぁ?」

古泉「涙が出てきました」

キョン「俺とキスをすることがそんなに嬉しいのか」

古泉「嫌だから泣いているんです」

キョン「よしよし」

古泉「彼が僕に優しい。こんなこと普通ならありえないのに」

キョン「ん?」

古泉「こんな彼も良いかもしれないな…」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:14:49.36 ID:vBSRgvgI0

キョン「んうー…」

古泉「うげ、やっぱり嫌だ!」

キョン「いてっ!押すなよ古泉」

古泉「気持ちが悪いです。僕に近付かないでください」

キョン「…さすがの俺でも傷ついたぞ」

古泉「………」

キョン「もうお前のことなんか知らん」

古泉「結構です」

キョン「ハルヒに世界を崩壊させるようなことをしてやる」

古泉「すみませんでした」

キョン「分かればいい」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:15:46.76 ID:vBSRgvgI0

みくる「こんにちはぁ、遅れてしまいましたか?」

古泉「!」

キョン「いえ、大丈夫ですよ」

みくる「良かったぁ…、何かあったんですか?」

古泉「あ、朝比奈さん。ちょっと来てください」

みくる「えっ?ど、どこへ…?」

キョン「俺も行く」

古泉「来ないでください。朝比奈さんと二人で話がしたいんです」

キョン「ちっ…しょうがないな、分かったよ」

みくる「???」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:17:22.96 ID:vBSRgvgI0

古泉「あの」

みくる「は、はい」

古泉「彼が僕のことを好きだと言って、迫ってくるんです」

みくる「そうなんですかぁ」

古泉「おかしいですよね?」

みくる「恋愛は自由だと思います…」

古泉「そういうことじゃなくて!」

みくる「ひえっ、す、すみませんっ」

古泉「…僕のほうこそ怒鳴ってしまってすみません」

みくる「ど、どうしたんですか?今日の古泉くん、なんだか変…」

古泉「やっぱり僕が変なのか?」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:19:03.13 ID:vBSRgvgI0

キョン「遅いぞ、二人で何してたんだ」

古泉「話をしていただけですよ。ね?」

みくる「はい。あ、すぐにお茶淹れますね」

ハルヒ「やっほーい!遅れてごめんねー!」

古泉「涼宮さん…」

ハルヒ「なぁに?あたしの顔に何かついてる?」

古泉「い、いえ。こんにちは」

ハルヒ「ん!みくるちゃーん、お茶ね!」

みくる「はぁい」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:20:06.52 ID:vBSRgvgI0

キョン「古泉、手」

古泉「え?」

キョン「手を出せ」

古泉「手、ですか?…はい」

キョン「綺麗な手だな」

古泉「握らないでください」

キョン「そう言うなよ」

ハルヒ「うわぁ…」

キョン「ん?」

ハルヒ「何してんのよ、キョン。気持ち悪い」

古泉「!」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:22:24.21 ID:vBSRgvgI0

ハルヒ「古泉くんも古泉くんよ…男同士で」

古泉「すっ、涼宮さん!」

ハルヒ「な、なに?」

古泉「おかしいと思うのですか!?彼を!」

ハルヒ「思うに決まってるじゃない」

古泉「いつもはこんなこと、しませんよね!?」

ハルヒ「そうね」

古泉「僕と涼宮さんだけまとも?どうなってる」

ハルヒ「まぁ、あんた達が本気で愛し合ってるっていうなら、あたしも口出しないけどさ…」

古泉「ありえませんので安心してください」

ハルヒ「ふーん、そう」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:23:39.91 ID:vBSRgvgI0

長門「古泉一樹」

古泉「なんでしょう」

長門「今、情報が来た」

古泉「情報?」

長門「ここは涼宮ハルヒの夢の中」

古泉「涼宮さんの?」

長門「そう。おそらく原因は閉鎖空間」

古泉「しかし、他の『機関』の方達は…」

長門「あなたは涼宮ハルヒに近しい人物だから」

古泉「なるほど」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:25:47.70 ID:vBSRgvgI0

長門「わたしは現実世界のわたしと同一の個体ではない」

古泉「では、なぜこのことが分かったのですか?」

長門「現実世界のわたしが送った情報を読み取った」

古泉「そんなことが出来るのですか、凄いですね」

長門「………」

古泉「この夢はいつ覚めるのですか?」

長門「おそらく、あと4分と19秒」

古泉「正確な時間まで教えて頂き、ありがとうございます」

長門「別に、いい」

キョン「また長門と喋ってるのかよ。何の話をしてるんだ?」

古泉「今大事な話をしているんです。邪魔しないでください」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:27:20.01 ID:vBSRgvgI0

古泉「涼宮さんの目が覚めたら、この世界は消えるんですね」

長門「そう」

古泉「僕はどうなるのでしょう?」

長門「現実世界で目を覚ますだけ」

古泉「ここでの出来事を覚えているでしょうか?」

長門「可能性は低い」

古泉「長門さんは?」

長門「同一の個体ではないと言ったはず」

古泉「覚えていないのですね」

長門「………」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:28:50.73 ID:vBSRgvgI0

古泉「涼宮さんはどうなんでしょうね」

長門「解らない」

古泉「そうですか」

長門「………」

ハルヒ「こら、そこ!さっきからなーにコソコソと話してるのよっ」

キョン「そうだそうだ。古泉は俺のもんだろ!」

ハルヒ「だから気持ち悪いってば!キョン!」

キョン「うるせえな、お前には関係ないだろう」

ハルヒ「なによ!」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:30:54.80 ID:vBSRgvgI0

古泉「夢でもケンカですか。仲が宜しいですね」

長門「しかし、この彼はあなたが好き」

古泉「はは…どうせなら、長門さんや朝比奈さんもおかしくなっていて欲しかったですね」

長門「なぜ?」

古泉「面白そうじゃないですか」

長門「そう」

古泉「どうせ覚えていない、消えてしまう世界ですから。何をやったっていいんですよ」

長門「………」

古泉「長門さん」

長門「なに?」

古泉「好きです」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:32:28.30 ID:vBSRgvgI0

キョン「!?」

みくる「ふえっ!?」

ハルヒ「わぁ!なになに?古泉くんって有希が好きだったの!?」

古泉「はい。大好きですよ」

みくる「知らなかったですぅ…」

キョン「嘘だろ、古泉」

古泉「すみませんが、本当なんです」

長門「………」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:34:59.38 ID:vBSRgvgI0

古泉「もし、記憶することが出来たとしても、どうかしないでください」

長門「………」

古泉「あなたのことですから、覚えていることも出来るのでしょう?」

長門「どうして?」

古泉「僕の気持ちを伝えてしまうと、終わってしまうからです」

長門「………」

古泉「そろそろ、目が覚めるようですね」

長門「…終わらない」

古泉「え?」

長門「あなたの気持ちがわたしに伝わっても、終わったりしない」

古泉「長門さん…」

長門「わたしも、あなたのことが」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:36:50.47 ID:vBSRgvgI0

古泉「ん……」

森「目が覚めた?」

古泉「僕は一体…」

森「閉鎖空間が消えると同時に、眠りについてしまったのよ」

古泉「すみません、ご迷惑を…」

森「いいわ。体のほうは大丈夫なの?」

古泉「平気です。なんだか夢を見ていた気がします」

森「夢?」

古泉「ええ。変な夢…でも、なんだか良い夢だった気がします」

森「そう。良かったわね」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:39:02.36 ID:vBSRgvgI0

古泉「どうも」

キョン「よう。遅かったな」

古泉「掃除当番でしたもので」

キョン「あっそ」

古泉「涼宮さんは?」

キョン「あいつも掃除当番だ」

古泉「そうですか」

キョン「今日はハルヒに変な話を聞かされてしまってな」

古泉「ほう。どんな?」

キョン「俺の口からは言いたくない」

古泉「いいじゃないですか、教えてくださいよ」

ハルヒ「やっほーい!遅れてごめんねー!」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:40:24.69 ID:vBSRgvgI0

キョン「ちょうどいいときに来たな。おい、ハルヒ」

ハルヒ「なによ」

キョン「今日してた話、古泉にも聞かせてやれよ」

ハルヒ「夢の?なんで?」

キョン「聞きたいんだとよ」

ハルヒ「ふぅん…いいわ、聞かせてあげる!」

古泉「お願いします」

ハルヒ「今日ね、おかしな夢を見たのよ」

ハルヒ「なぜかキョンが古泉くんに惚れてたりしてたわけ」

古泉「それはそれは…」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:42:00.93 ID:vBSRgvgI0

ハルヒ「古泉くんはキョンがおかしい!って騒いでたわ」

古泉「………」

ハルヒ「でね、そのあと古泉くんが有希に告白したのよ!」

古泉「え……」

ハルヒ「あれには夢の中だけど驚いたわ。なんだか妙にリアルだったから」

古泉「………」

ハルヒ「そこで目が覚めちゃったから、有希の返事は聞けなかったんだけどね」

古泉「……ぅ…ぁ…」

ハルヒ「…なに?顔が真っ赤よ、古泉くん」

古泉「き、気のせいですよ」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:43:57.03 ID:vBSRgvgI0

ハルヒ「そう。あ!みくるちゃんは夢の中でも可愛かったわ♪」

みくる「あ、ありがとうございますぅ」

キョン「お前な、夢の中で俺をホモにするんじゃねえよ」

ハルヒ「知らないわよ、そんなこと。夢なんておかしな出来事ばかりじゃない」

長門「………」

古泉「………」

長門「最後まで言えなかったから」

古泉「…はい」

長門「わたしも、あなたのことが好き」


終わり

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:44:42.04 ID:vBSRgvgI0

短すぎた、すまない。別の話を考えてくる

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:48:14.34 ID:vBSRgvgI0

キョン「古泉、お前またそれつけてんのか?」

古泉「だって便利なんですよ、これ」

キョン「まぁ確かにな」

古泉「でしょう?最近はずっとつけていますよ」

キョン「でもこういうもんに頼りすぎるのって、どうかと思うぜ」

古泉「いいじゃないですか。体に悪影響があるわけではないですし」

キョン「そうだが…」

古泉「便利な世の中になったものです」

キョン「それは言えてるな」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:55:52.71 ID:vBSRgvgI0

古泉「知っていますか?最近ではこれを使って色々と遊べるようになっているのですよ」

キョン「んなもん、出てきたときからいっぱいあっただろ」

古泉「色々と配信されているのですよ。知らないのですか?」

キョン「俺はあんまり使わねーからなぁ、これ」

古泉「例えば、自分が何かの物語で主役になれたりするんです」

キョン「なんだそりゃ」

古泉「白雪姫やシンデレラなどの世界に飛び込めるわけですね」

キョン「またメルヘンチックな…というか、随分昔の話じゃないか?それ」

古泉「例えば、ですから。今流行りのものもありますよ」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 19:59:49.70 ID:vBSRgvgI0

キョン「…それはちょっと興味があるな」

古泉「何か好きな作品があるのですか?」

キョン「まぁな。俺が主人公になってヒロインとあんなことやこんなこと…」

古泉「残念ながら、そういった行為は禁止されています」

キョン「なんだそりゃ。つまんねーな」

古泉「試しにやってみてはいかがです?二度とアクセス出来なくなるでしょうが」

キョン「それはごめんだ。たまに使いたいときに困る」

古泉「ふふ」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 20:04:00.47 ID:vBSRgvgI0

キョン「それにしても、暗いな」

古泉「巨大な建物ばかりですからね」

キョン「昔より遥かに増えたって聞いたぜ」

古泉「随分と発達しているようですから」

キョン「太陽の光がたくさん当たるほうが、俺は好きだな」

古泉「僕もです」

キョン「今日もいつも通りか?帰りは」

古泉「はい。こちらのほうが好きですので」

キョン「事故が増えてるらしいから、お前も気をつけろよな」

古泉「おや、気遣って下さるのですか?」

キョン「別に」

古泉「ありがとうございます。それでは、また明日」

キョン「おう。落ちてくんなよ」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 20:13:10.69 ID:vBSRgvgI0

ハルヒ「遅い!罰金!」

キョン「こんにちは」

みくる「こんにちはぁ」

古泉「どうも」

長門「………」

ハルヒ「全く、だらしないわね。気合が足りないんじゃない?」

キョン「はぁ……」

ハルヒ「今日は少し離れた場所を探索するの」

キョン「ここら辺でいいだろ」

ハルヒ「ダメよ!やるからには徹底的にやるの!」

キョン「そうかい」

ハルヒ「絶対いるに決まってるわ、宇宙人が!だってこんな世界なのよ!?」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 20:16:51.81 ID:vBSRgvgI0

キョン「確かに居そうな雰囲気だがな…」

ハルヒ「今日はこれで行くの。キョン、あんたが運転するのよ」

キョン「俺が!?」

ハルヒ「そうよ。あたしと有希が後ろに乗るから」

キョン「三人でかよ!」

ハルヒ「みくるちゃんは、古泉くんの後ろだからね」

みくる「はぁい…えへへ、お願いします」

古泉「安全運転を心がけますよ」

キョン「落ちても知らねえからな」

ハルヒ「落ちたら殺す」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 20:23:40.85 ID:vBSRgvgI0

ハルヒ「きゃー!ちょっと、バカキョン!危ないでしょっ」

キョン「揺らすな!マジで危ないだろうが!」

みくる「だ、大丈夫かなぁ…」

古泉「大丈夫でしょう。何かあったら長門さんが何とかしてくれますよ」

みくる「それでもハラハラしちゃいますぅ」

古泉「そう簡単には落ちませんよ」

みくる「うん…あ、あのね、古泉くん」

古泉「なんでしょうか?」

みくる「今日のペア、あたしと古泉くんが一緒になるよう、涼宮さんにお願いしちゃった」

古泉「デート、ですね」

みくる「探索しなきゃ怒られちゃいますよ。うふふ」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 21:12:16.32 ID:vBSRgvgI0

ハルヒ「じゃ、2時に集合だから!」

古泉「了解しました」

みくる「…えっと、どこに行きましょうか?」

古泉「そうですね。僕はどこでも良いですよ」

みくる「じゃあ…水族館に行きたいです」

古泉「水族館ですか、いいですね」

みくる「本当のお魚さんがいる水族館がいいなぁ」

古泉「少なくなってきていますよね、そっちの水族館は」

みくる「うん。…あたしはやっぱり、本当のお魚さんがいいなぁ」

古泉「お姫様の言う通りに致しましょう」

みくる「もうっ」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 21:18:54.13 ID:vBSRgvgI0

みくる「わぁ…、可愛いなぁ」

古泉「やっぱり…こちらは人が少ないですね」

みくる「仕方がないことです」

古泉「僕は人が少ない方が、嬉しいですよ」

みくる「えっ?どうして?……ひゃっ」

古泉「こうしてキスをしても、誰にも見られることはありません」

みくる「こ、古泉くんっ!防犯カメラがありますよぉ」

古泉「おっと、カメラの存在を忘れていましたねぇ」

みくる「わざとでしょう」

古泉「まぁまぁ、いいじゃないですか。ほら、綺麗なお魚ですよ」

みくる「むぅ」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 21:26:41.64 ID:vBSRgvgI0

古泉「………」

みくる「………」

古泉「美しいですね」

みくる「はい。とても」

古泉「ここでお食事をしても良いらしいですよ」

みくる「素敵ですね。お魚に囲まれてお食事ができるなんて」

古泉「なにか買ってきましょうか。何にします?」

みくる「あっ…、あたし、お弁当作ってきたんです」

古泉「本当ですか?嬉しいです」

みくる「お口に合うといいんですけど…」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 21:29:25.61 ID:vBSRgvgI0

みくる「どうぞ」

古泉「ありがとうございます」

みくる「…どう、かな?」

古泉「……お…美味しい、です」

みくる「良かったぁ」

古泉「…本当に、美味しいですよ」

みくる「たくさん食べてね」

古泉「ありがとう、ございます」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 21:37:29.68 ID:vBSRgvgI0

みくる「これ、古泉くんも知ってますよね?」

古泉「知ってます。物語に入れるんですよね、自分が」

みくる「一緒にやってくれませんか?一人じゃなんだか怖くて…」

古泉「僕で良ければ、喜んで。どの話にしますか?」

みくる「うーん、そうですねぇ…これなんてどうかなぁ?」

古泉「竹取物語ですか。日本最古の物語ですね」

みくる「…最後。月に帰っていってしまうんですよね、かぐや姫って」

古泉「………」

みくる「まるで、あたしみたい」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 21:41:05.83 ID:vBSRgvgI0

古泉「!」

みくる「古泉くん、あたし…」

古泉「や…やめてください、朝比奈さん」

みくる「あたし、未来に帰らなくちゃいけないの」

古泉「朝比奈さんっ!」

みくる「ごめんなさい。規定事項だから」

古泉「今は未来なんです。未来なんですよ。あなたが帰る場所はここにある」

みくる「…ここは未来じゃないわ」

古泉「やめろっ!」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 21:49:12.41 ID:vBSRgvgI0

みくる「ずっと一緒に居たかったです」

古泉「一緒にいましょう。ずっとあなたの傍にいます」

みくる「こんなに辛い思いをするなら、あなたに恋をしなければ良かった」

古泉「僕は…僕は、あなたに恋をして良かった!」

みくる「でもね、楽しかったって、思ってるんですよ?」

古泉「朝比奈…さん…」

みくる「さようなら、古泉くん。どうか、泣かないで」

古泉「行かないでくださいっ…!朝比奈さんっ!」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 22:13:14.98 ID:vBSRgvgI0

古泉「………」

古泉「……また…」

朝比奈さんが居なくなってから、僕は毎日同じ夢を見る。
彼女は夢の中でも、僕の前から居なくなってしまう。
楽しい夢なんて見た試しがなかった。

古泉「朝比奈さん…」

本当はお弁当の味だって、よく分からなかった。
もう、思い出せなかった。

古泉「夢の中でしか会えないのにな」

夢の中でぐらい、彼女と永遠の時を過ごさせて欲しい。
明日はどうか、幸せな夢が見られますように。


終わり

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/10(月) 22:14:07.45 ID:vBSRgvgI0

意味不明でごめん。読んでくれてありがとうございました



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