1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 21:18:22.27 ID:7WBIPPNu0
アスカ「今日からこの団の名前は
SOS(新世紀を大いに盛り上げる式波アスカラングレーの)団よ!」
シンジ「・・・・ そこ、笑えばいいと思うよ・・・」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 22:09:14.77 ID:7WBIPPNu0
シンジ「・・えっと、何するつもりなの・・・?」
アスカ「あんた馬鹿ぁ!?不思議探しよ!宇宙人でも未来人でも、なんなら使徒でもいいわ!
とにかく不思議なものを見付けるのよ!」
シンジ「宇宙人だの使徒だのなんて都市伝説じゃないか・・・」
アスカ「いいから手伝いなさいバカシンジ!今週の土曜日、公園に集合よ!」
シンジ「まったく・・・ 僕達二人だけでやるつもりかい?」
アスカ「流石に二人じゃ少ないから、エコヒイキの奴もつれてくわ。あんなのが役に立つかわからないけど」
シンジ「綾波も行くんだ・・ ホッ」
アスカ(何嬉しそうな顔してんのよ・・・)
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 22:25:12.11 ID:7WBIPPNu0
アスカ「遅いわよバカシンジ!罰として今日の昼食奢りだから!」
シンジ「ちゃんと時間内に来たじゃないか・・・ あ 綾波、おはよう」
レイ「おはよう・・・碇君」
シンジ「ごめんね綾波・・・ こんなのに付き合わせちゃって・・・」
レイ「いいの・・ 調度、渡したいものがあったから・・・」
シンジ「?」
アスカ「はいそこちゃっちゃと探すわよ!三人で手分けするのよ」
シンジ「・・じゃあ僕はあっちを探すよ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ガサガサ
シンジ「・・・こんなのどう考えても意味ないよ おかしいよ・・」
シンジ「・・・・・」
シンジ「そういえば あの建物って何なんだろう」
シンジ「ネルフ・・・って読むのかな・・・」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 22:34:44.37 ID:7WBIPPNu0
アスカ「はぁ 今日は収穫0ね・・・ まぁいいわ、また来週やりましょう!」
シンジ「えぇ!?まだやる気なの!?」
アスカ「当然よ!使徒を見付けてみせるまで諦めないわよ!」
シンジ「はぁ・・・」
レイ「碇君・・」
シンジ「え?」
レイ「これ、読んで・・・」
シンジ「え う、うん。 ありがとう」
シンジ(「世界の中心で愛を叫んだけもの」・・・・・変なタイトルだな)
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 23:11:30.40 ID:7WBIPPNu0
ペラ・・・
シンジ「・・・僕にはよくわかんないな、この本・・・」
シンジ「ん?しおりが・・」
「ネルフ本社前で待つ・・・?」
シンジ「来てみたけど・・・ あ、綾波!」
レイ「・・・あなたに話しておくことがあるの・・」
シンジ「え? 何を 」
レイ「大切な事・・」
レイ「こっちへ・・・」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 23:19:36.75 ID:7WBIPPNu0
シンジ「このビルって・・・」
レイ「国際連合直属非公開組織 特務機関NERV。本来の目的は使徒の監視。」
シンジ「使徒!?使徒ってただの噂話じゃ・・」
レイ「使徒は存在するの。けど、まだこの世界に現れてはいない・・」
シンジ「・・?」
レイ「使徒の出現は死海文書で予測されているの。今年、15年ぶりに出現する・・」
シンジ「な、何の話はしてるんだよ・・・? 綾波、そもそも君がなんで・・・」
レイ「詳しい事は中で説明してくれるわ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「凄い・・広い・・・」
レイ「・・あの人が説明してくれるわ」
リツコ「初めまして、碇シンジ君」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 23:32:34.91 ID:7WBIPPNu0
シンジ「は、はい、初めまして・・・ えっと・・」
リツコ「緊張しなくてもいいわ。あなたにはただ少し伝えておきたいことがあるだけなの」
シンジ「はぁ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
リツコ「まず簡単に言うと、今年使徒が来るから気をつけてほしいってことよ」
シンジ「使徒・・本当に・・」
リツコ「15年間沈黙していた使徒が何故出現するか?それが問題なのよ」
シンジ「・・・えっと なんでですか・・?」
リツコ「あなたのお友達の式波アスカラングレー、彼女の影響とされているわ」
シンジ「え!?」
リツコ「彼女、特別なのよ。今のあなたにわかりやすく説明すると、彼女は願いを叶える力があるのよ」
シンジ「そんな・・なんでアスカが・・」
リツコ「本来なら神が持つべき力を、彼女は手に入れている・・。NERVは使徒に加えて
彼女も観察対象としているわ」
リツコ「・・そしてあなたも、彼女の「鍵」として重要な役目を担ってるのよ・・・」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 23:47:49.19 ID:7WBIPPNu0
シンジ(・・よくわからないけど、アスカがただの人間じゃないってことかな・・)
シンジ「・・あ、綾波は?なんでこの機関と?」
リツコ「レイもちょっと訳ありなのよ。今は知らなくてもいいわ」
シンジ「・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
自宅
シンジ(なんだかいきなり非現実的な事ばっかり起きて、疲れちゃったな・・)
シンジ「今日はもう寝よう・・ どーにでもなれだ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ケンスケ「なぁ碇、今日9組に転校生が来るって知ってるかい?」
シンジ「へぇ そうなんだ」
トウジ「どーでもええやろそんなもん!えっらい優男っちゅう話やないか、なよなよして気持ち悪いわ!」
シンジ(こんな時期に転校生なんて、珍しいな・・)
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/26(日) 23:54:51.50 ID:7WBIPPNu0
シンジ「・・あれ?今日は綾波だけなんだ」
レイ「・・・」コクリ
シンジ「・・・・・」
レイ「・・・・」
シンジ(一体綾波は・・・何者なんだろう・・・)
シンジ(もしかして・・・宇宙人とか・・)
バタァン
シンジ「うわっ!?」
アスカ「新入部員を連れてきたわよ!」
シンジ「新入部員?」
アスカ「謎の転校生、その名も渚カヲル君よ!!」
カヲル「やぁ 初めまして」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 00:03:16.07 ID:gj2DMqlp0
シンジ「君が9組に来たっていう・・?」
カヲル「あぁ そうだよ」
アスカ「5月の転校生なんて、なにか不思議な秘密を持ってるに違いないわ!
そうね、例えば 使徒が人間に変装してるとか!」
シンジ「アスカ、何失礼なこと言ってるんだよ・・」
シンジ「ご、ごめんね。 無理矢理来させちゃって・・」
カヲル「いいんだよ、僕も興味をもっていたからね・・・このSOS団にも・・君自身にもね・・」
シンジ(・・・顔が近い・・!)
カヲル「良かったら明日の昼休み、一緒に食事をしてくれないかな・・・」
シンジ「え〜 う、うん・・」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 00:16:06.39 ID:gj2DMqlp0
カヲル「やぁ 待たせたかい?」
シンジ「ううん、僕も今来たところだから・・」
カヲル「ふふ・・優しいな、君は・・」
シンジ(顔が近いなぁ・・・)
カヲル「いきなり本題に入らせてもらうよ」
カヲル「綾波さんから、NERVのことは聞いたかい?」
シンジ「!! な、なんでそのことを・・・!?」
カヲル「それなら話は早いね。僕もね、ちょっと訳アリの存在なんだ」
シンジ「・・・。もしかして 君もNERVの関係者なのかい?」
カヲル「ふふ・・ 近いけど、ハズレだよ」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 00:18:06.85 ID:gj2DMqlp0
カヲル「僕はNERVとはまた違う機関、SEELEに所属しているんだ」
シンジ「ゼーレ?」
カヲル「まぁしている事は似たようなものさ。式波さんについて調べを進めているんだ」
シンジ「じゃ、じゃあ君は なんでSEELEで活動しているの・・・?」
カヲル「それはね」
スッ
シンジ(顔が近いよ!)
カヲル「使徒だからさ」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 00:30:43.07 ID:gj2DMqlp0
シンジ「!?」
カヲル「驚いたかい?」
シンジ「し、使徒って君・・ 人間と変わらないじゃないか!?」
カヲル「カタチは問題じゃないんだよ。それにしたって僕は、ちょっと特殊だけどね」
シンジ「君が本当に使徒なら、15年間どうしてたっていうのさ・・?」
カヲル「式波さんが使徒を望み、神の力の得た今年になるまで 僕はこの世界にいなかった」
カヲル「その記憶があるわけじゃないけど、僕は僕だから。君が細かく気にする必要はないさ」
シンジ(よくわからないなぁ・・)
カヲル「とりあえず僕の役目は式波さんの観察だから、これといったアクションは起こさないさ」
カヲル「けれど式波さんよりも君は・・・」
シンジ「?」
カヲル「好意に値するね・・・」
シンジ「・・!?」
カヲル「ふふふ・・・ それじゃあ また、放課後会おう」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 00:51:58.55 ID:gj2DMqlp0
アスカ「バカシンジ、今日も急いで部室へ行くわよ!」
シンジ「わっ ちょ、ちょっと・・・!」
トウジ「おーおー 夫婦揃って見せつけてくれるのう!」
ケンスケ「ハハハハっ!」
アスカ「ちょっ 何バカなこと・・!」
シンジ(カヲル君が使徒・・・綾波はもう知ってるのかな・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ(・・・とは言っても、アスカの前で聞いたら流石に不味いかな・・)
カヲル「シンジ君 退屈そうだね」
シンジ「うん 音楽聞くことくらいしか、やることないしね・・この部活」
カヲル「歌はいいね・・・ けど、気分転換に どうだい、一勝負」
シンジ「オセロ? いいよ どうせ僕が負けると思うけど・・」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 00:53:18.55 ID:gj2DMqlp0
カヲル「・・・ところで」
シンジ(うわっ近っ)
カヲル「・・・言い忘れてたけど、僕が使徒ってことは式波さんには絶対に言わないでくれたまえ・・」
シンジ(・・・)
カヲル「・・・他の使徒ならいいんだ・・・でもね、僕はダメなんだよ・・)
シンジ「う、うん(・・・?)」
シンジ「・・・・・」
カヲル「・・・・・」
シンジ(てかカヲル君・・・滅茶苦茶弱いな・・・・)
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 01:05:37.72 ID:gj2DMqlp0
レイ「・・・パタン」
アスカ「あらアンタ帰るの? まぁ調度いい時間よね」
アスカ「今日はこれにて解散!」
シンジ「あ、綾波!」
レイ「・・何?」
シンジ「綾波は知ってるの・・? カヲル君が・・使徒だってこと」
レイ「NERVは既に彼を使徒と断定してる・・。けれど、ダブリスは他の使徒とは違うから・・
今は静観して様子をみているの・・」
シンジ「ほ、他の使徒ってどう違うの?」
レイ「使徒は知恵の実を食べなかった・・。知識を持たない使徒は、彼女の願う通りに行動する。そう考えられてるわ・・」
シンジ「へ、へぇ・・(やっぱりよくわからないなぁ・・・) とにかく、ありがとう、綾波」
レイ「・・・えぇ」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 01:14:55.66 ID:gj2DMqlp0
土曜日
シンジ(今日は集合40分前だ、遅刻なんて言わせないぞ・・)
シンジ「・・・・」
アスカ「遅刻よバカシンジ!今日も奢りなさいよ!」
シンジ(みんななんでこんな早いんだろう・・・)
アスカ「今日はクジを作ってきたから、二組に分かれて探索しましょう!」
カヲル「意外とマメなんだだねぇ 君は・・」
ガサガサ
シンジ(アスカと離れますようにアスカと離れますように・・・!)
アスカ「決まったわね あたしとカヲル君 バカシンジとエコヒイキね・・」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 01:20:26.03 ID:gj2DMqlp0
シンジ(助かった・・)「綾波、じゃあ行こうか」
レイ「えぇ・・」
アスカ「・・・・行くならさっさと行きなさい!」
シンジ「・・何怒ってるんだよ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「でも使徒が駅前の公園で簡単に見つかるのかなぁ・・・」
レイ「彼女が望むなら、見つかると思うわ・・」
シンジ「そうなのかなぁ・・・」
シンジ「・・・・」
シンジ「ねぇ 綾波・・」
レイ「えぇ」
シンジ「あの仮面被ったちっこいの・・もしかして・・・」
レイ「間違いないわ 使徒よ」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 01:28:20.01 ID:gj2DMqlp0
シンジ「信じられないや・・・こんなのがいるなんて・・」
レイ「第3使徒、サキエルね」
シンジ「さ、サキエルっていうんだコレ・・・」
シンジ「でも 思ってたよりも大人しそうだけど・・・・」
ピカッ
レイ「伏せて!」
ガバッ
シンジ「へ? うわ!?」
ドゴォォォ
シンジ「・・・今のは・・ビーム?」
レイ「基本的に使徒は凶暴よ。気をつけて」
シンジ「そんな・・早く逃げよう!綾波!」
アスカ「どーしたのよ今の音!?」
シンジ「アスカ・・・!」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 01:35:37.27 ID:gj2DMqlp0
アスカ「でかしたわバカシンジ! これよ!これが使徒ね!」
シンジ「うん・・そうかもね・・」
アスカ「想像してたのより小さいわね・・ わたしの腰にも届いてないじゃいの」
シンジ「!? 近付いちゃダメだよ! 攻撃される!
アスカ「あんたバカァ?こんなに可愛い子が噛みつくわけないでしょ!」
シンジ「・・か、かわいいって・・・」
ボソ
レイ「彼女がいる限り、使徒は攻撃しない・・」
シンジ「な、なるほど・・」
アスカ「名前は何にしようかしら〜」
シンジ「アスカ・・それ、どうすんの?」
アスカ「決まってるじゃない、部室で飼うのよ」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 01:46:11.33 ID:gj2DMqlp0
シンジ「なっ・・・」
カヲル(・・・恐ろしいね、リリンのすることは・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・本当に部室に持ちこんでる・・」
カヲル「害は無いけど・・外部者に知れると騒ぎになるんじゃないかな?」
アスカ「置物って言い張れば平気よ!」
シンジ「・・・・そうかなぁ・・」
アスカ「まだ他にもいるのかしら? こうなったら全種類コンプリートするわよ!」
ピクッ
レイ「・・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「バカシンジ!SOS団のホームページを作りなさい!」
シンジ「なんで僕が・・」
アスカ「たまには役に立ちなさいよ!」
シンジ「使徒見つけたのは僕なのに・・」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 01:55:28.92 ID:gj2DMqlp0
カタカタカタ・・・
シンジ「よくわかんないけど、こんな感じでいいのかな・・」
カタカタカタ・・・
シンジ「あ、ダメだ・・またエラーだ・・・」
アスカ「あー カヲル君、ほら!この子顔が二つに増えたわ!」
シンジ「・・・・」
カヲル「君が振り回すから驚いたんじゃないかな・・」
カタカタカタ・・・
シンジ「呑気なもんだよ・・ ん あれ、おかしいな・・・」
ピッピー
シンジ「アスカ、フリーズしちゃったよ・・。調子悪いみたいだ・・」
アスカ「あー なにしてんのよ!苦労して奪ったパソコンなのに!」
シンジ「さっきから思うように・・・ アレ、なんだこのアイコン・・」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 02:04:07.17 ID:gj2DMqlp0
もうちょいだけ書いちゃうね
アスカ「何?ついに我がSOS団にも謎のハッカー軍団が攻めてきたのかしら!?」
シンジ(・・・まさか・・・ネルフやゼーレが?)
チラッ
レイ「・・・フルフル」
カヲル「いや・・・」
シンジ(だとしたらコンピュータウィルスか何かかな・・)
アスカ「何よこのアイコン・・どんどん増えてくわ・・」
シンジ「な、なんかおかしいよ これ・・!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「うろたえないのバカシンジ!わたしに貸してみなさい!」
シンジ「無理だよこんなの・・」
カチカチ・・・
アスカ「・・ほら、ここ押せば止まるから・・・」
シンジ「・・え?」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 02:12:37.32 ID:gj2DMqlp0
カチカチ・・・
アスカ「こうやって・・右クリックで保存して・・・」
シンジ「・・右クリックて・・・」
ボソッ
レイ「第11使徒 イロウル・・」
シンジ(使徒を・・・保存してる・・?)
アスカ「それで・・・え〜と・・」
シンジ「あの・・・何してるの?アスカ?」
アスカ「この赤い模様、綺麗だからスクリーンセイバーにしようと思って」
シンジ「・・・・・・」
カヲル「・・・確かに綺麗だね・・模様は・・・」
アスカ「ほら、出来たわよ!パソコンも動くようになったわ!」
アスカ「・・今思えば使徒からのハッキングだったかもしれないわね。貴重な体験よ!」
シンジ「なんか凄いな・・このパソコン・・」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 08:30:34.14 ID:gj2DMqlp0
シンジ「・・・どうしたのアスカ・・?」
アスカ「バカシンジ、SOS団で祭りに行くわよ!」
シンジ「なんだよいきなり・・」
アスカ「今週末に大きいお祭りがあるから、花火見るのよ花火!」
シンジ「へぇ」
アスカ「あたし花火見たことないから 楽しみなのよねぇ!」
シンジ「へぇ」
アスカ「何よ、素気ないわね」
シンジ「毎週どこかへ連れて行かれちゃ疲れちゃうよ・・・」
アスカ「グチグチ言ってないで、来週の準備しときなさいよ!」
シンジ「はぁ・・・」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 08:44:47.14 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「うわぁ・・結構大規模だなぁ」
シンジ「考えてみれば・・祭りなんて久々だな・・・ 父さんと最後に行ったのはいつだっけ・・?」」
カヲル「祭りの時くらい、そのオーディオを外したらどうだい?」
シンジ「うわっ!?カ、カヲル君!?」
シンジ(近い・・!)
カヲル「ふふ・・ まだ女性陣は来てないみたいだから、しばらく出店でも回ってデートでもしようか・・」
シンジ「へ?で、デート?」
カヲル「ほら、あそこに射的屋がある 行ってみようか」
シンジ(なんか二人きりだと怖いんだよなぁ・・)
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 08:54:35.01 ID:gj2DMqlp0
シンジ「目標をセンターに入れてスイッチ・・・」
ポコンッ
シンジ「目標をセンターに入れてスイッチ・・・」
ポコンッ
カヲル「上手だねぇ」
シンジ「こ、こんなの大したことないよ・・ 丁寧にやれば誰にでも・・」
カヲル「・・君はもっと自分に自信を持っていいんじゃないかな・・・」
カヲル「君は多くのヒトに必要とされているんだよ・・君が思っている以上にね・・」
シンジ「・・そ、そうかな?」
アスカ「あ、いたわね二人とも!探したのよ!」
シンジ「アスカと綾波・・・」
アスカ「花火まで時間があるから 出店を回りましょう!」
シンジ(・・・・綺麗だな・・浴衣・・)
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 09:04:07.32 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ(・・うっぷ・・・食べ過ぎた・・)
シンジ「・・ん?どうしたの、綾波」
レイ「あれ・・」
シンジ「お面屋かぁ 懐かしいなぁ」
シンジ「いいよ、一つ買ってあげるよ」
レイ「・・ありがとう。でも、いいわ・・自分で買うもの・・・」
アイヨ800エンネ
シンジ(・・・何のお面だろうコレ・・一つ目?ロボット?)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「これが噂に聞く金魚すくいね!」
シンジ「うん、でもこれ 結構難しいんだよ」
アスカ「まぁ見てなさい、天才アスカ様のテクニックを見せてあげるわ!」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 09:12:38.71 ID:gj2DMqlp0
レイ「・・・」スッ
アスカ「何よアンタ・・あたしと勝負する気?」
レイ「・・・」
アスカ「いい度胸じゃない、受けて立つわよ!」
カヲル「シンジ君、僕等も一勝負どうだい?」
シンジ「(近っ) あ、遠慮しとくよ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「13対13・・・なかなかやるわね、アンタ・・」
シンジ(す、凄いな・・・二人とも・・)
アスカ「でもあたしはこのデッカイ金魚捕まえたから、総合得点ではあたしの勝ちよ!」
シンジ「デッカイ金魚?」
シンジ「・・・・な、なんだよ・・・コレ・・?」
アスカ「ちょっち苦労したけど、なんてことなかったわね!ヘヘン!」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 09:22:51.88 ID:gj2DMqlp0
シンジ「アスカ、これは金魚じゃないよ・・」
アスカ「そういえば変なカタチね。見たことないわこんな魚」
アスカ「・・・これってひょっとして魚型使徒じゃないかしら!こんなところに潜んでたなんて!」
シンジ「まさか・・ お店の人が間違って他の魚を入れちゃったんだよ」
アスカ「いいえコレは使徒よ! 沢山金魚捕まえたけど、使徒以外は返してくるわ。こんなに飼えないもの」
シンジ「ほんとに使徒かなぁ・・?」
レイ「第6使徒・・」
カヲル「ガギエル・・・こんなトコロにいたとはね・・」
シンジ「・・!?ホントに使徒なんだ・・」
カヲル「出店にいるとは僕も驚いたよ」
シンジ「200円の使徒・・・」
アスカ「花火が始まる時間ね!見に行きましょう!」
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 09:36:13.59 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「日本の文化も捨てたもんじゃないわねぇ」
シンジ(その使徒が気になって花火に集中できないよ・・)
カヲル「人は面白い文化を沢山作るね・・」
シンジ「うん・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・はい、持ってきたよ金魚蜂」
アスカ「ちょっと小さくない?ストレスで死んじゃわないかしら・・」
シンジ「大丈夫だよ、そのくらいが調度いいんだ」
シンジ(いつガラス割るかわからないけど・・)
アスカ「あ 泳いでる 泳いでる!元気があるわね!」
シンジ「餌は何食べるんだろう・・」
レイ「何も食べなくていいの 使徒は生命の実、S2機関を持ってるから・・」
シンジ「へぇ・・(生命?S2?) まぁ世話は楽そうだけど・・・」
サキエル「・・・・」ジー
シンジ(なんか考えてそうで怖いんだよなぁ・・・)
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 09:51:02.18 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・・」
シンジ(今日は妙に不機嫌だな)
アスカ「バカシンジ!」
シンジ「え?」
アスカ「椅子!」
シンジ「へ?」
アスカ「新しい椅子持ってきなさい!もう嫌よこんなポンコツ!」
シンジ「・・・アスカがサキエルと遊んでて壊したんじゃないか・・」
アスカ「お尻が痛くてやってられないわ!どこからでもいいから持ってきなさい!」
シンジ「まったく・・・なんで僕が・・・」
レイ「・・・わたしも行くわ・・」
シンジ「綾波・・・!」
アスカ「・・・・・」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 10:01:01.87 ID:gj2DMqlp0
レイ「とりあえず、倉庫で使えそうな椅子を探しに行きましょう・・」
シンジ「うん 助かるよ、綾波」
アスカ「・・・・! なら早く行ってきなさい!!」
シンジ(ますます機嫌が悪くなってる・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「ここだね」
レイ「調度良いのがあるか・・わからないけど・・」
シンジ「テキトーなのを選ぶと、何言われるかわからないからね・・」
シンジ「とりあえずめぼしいのをいくつか持っていこう」
ギィ
シンジ(うわ・・・埃だらけでよく見えないぞ・・)
シンジ「・・・椅子はどこにあるかな・・ ケホッケホッ」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 10:08:46.34 ID:gj2DMqlp0
シンジ「・・・ん? ダメだ・・これは壊れてる・・・」
シンジ「こっちは教室の椅子か・・・ こんなんじゃ文句言うよな・・アスカ・・・」
レイ「碇君」
シンジ「綾波は見つけたかい?」
レイ「えぇ」
シンジ「ちょっと見せてよ 良いのが余ってたら僕の分も持ってきたいんだ・・」
レイ「使徒よ」
シンジ「へ?」
ピカッ
ドゴォォッ
シンジ「・・・・・・!」
レイ「第5使徒 ラミエルよ・・」
シンジ(あと5センチずれてたら・・・・直撃してた・・・)
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 10:16:53.42 ID:gj2DMqlp0
シンジ「なんで倉庫に・・・!?」
ピカァ
ドゴォッ
シンジ「ひっ に、逃げよう、綾波!」
レイ「そうね・・・わたしたちだけじゃ危険だわ・・・」
ガチャッ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・・・・で、椅子は?」
シンジ「いや それがさ アスカ・・・」
レイ「・・使徒がいたわ・・・」
カヲル「・・・!?」
アスカ「え!使徒!?そこって、一階の倉庫よね?すぐとっ捕まえに行きましょう!」
シンジ「その使徒の攻撃で、倉庫の中身全部壊れちゃってさ・・ 椅子はダメになっちゃったよ・・・」
アスカ「もうどうでもいいわよ椅子なんて! 使徒さえ捕まえればそれでいいわ!」
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 10:26:12.31 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「壮絶な光景ね・・・」
シンジ「この使徒が全部壊しちゃったんだ・・ 危ないよ、こんなの・・・」
アスカ「どうせアンタ達が乱暴したんでしょ!ほら、静かなのが好きなのよこの子は」
シンジ「・・・それにしても、へんな使徒だね。生き物には見えないや・・・」
カヲル「カタチは重要じゃないのさ、シンジ君」
シンジ「う〜ん・・ 変わってるなぁ」
アスカ「まぁ椅子はしょうがないわね この子を連れて行きましょう」
ガチャ ガチャ ガチャ
シンジ「!?」
アスカ「すっごーい!この子変形するわ!器用ねえ〜」
シンジ「すごい・・パズルみたいだ・・・」
アスカ「ほらほら この形、上に座るのにピッタリじゃない!?きっとわたしの為に変形してくれたのよ!」
カヲル(・・・・・)
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 10:39:14.62 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「見てみなさいバカシンジ!この子 回転 背もたれ 肘掛け なんでもござれよ!」
シンジ「・・・か、かわいそうだよ 上に座るなんて・・」
アスカ「平気よ! この子なんか浮いてるし、力持ちなのよ きっと」
シンジ「・・そういえば浮いてる・・・」
カヲル「文字通り、使徒を尻に敷いているわけだね・・・」
シンジ「カヲル君、君は飛べたりしないの?」
カヲル「やろうと思えばできるさ 必要は無いけどね」
シンジ「へぇ・・・ (使徒って なんなんだろう・・)」
アスカ「ちょっとバカシンジ、ガギちゃんの水変えておいて」
シンジ「え この前変えたばっかじゃないか・・」
アスカ「あの子水を散らかすからすぐ減っちゃうのよ」
アスカ「それと、二日に一回はラミちゃん磨いておくのよ」
シンジ「・・・案外手間だなぁ・・」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 10:40:25.22 ID:gj2DMqlp0
ごめんね夕方まで出かけるから
残ってる使徒書きたい人はかいていいからね
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 16:01:57.95 ID:gj2DMqlp0
土曜日
シンジ「・・・暑い・・帰ろうよアスカ・・」
アスカ「あんたバカァ?使徒を大っぴらに探せるのは週一回しかないのよ!この程度でへこたれてんじゃないわよ!」
シンジ「はぁ・・」
ヌッ
カヲル「今日は僕と探索だね。楽しみだな・・・」
シンジ「う、うん・・・いつも思うんだけど、顔が近いよカヲル君・・・」
カヲル「ふふ・・・」
シンジ「・・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カヲル「今日はいつもに増して疲れてるみたいだね」
シンジ「毎日アスカに振り回されて、もう体がボロボロだよ・・」
カヲル「ふふ・・・それだけ君に好意を抱いているのさ、彼女は」
シンジ「へ?」
カヲル「鈍いね君は・・」
142 名前:保守ありがとね[] 投稿日:2009/07/27(月) 16:10:57.72 ID:gj2DMqlp0
シンジ「そ、そんな、アスカと僕は何でも・・!」
カヲル「シンジ君・・」
シンジ「?」
カヲル「君の肩からぶら下がってる紐は・・」
シンジ「え、あれ・・なんだこれ・・」
プラーン
シンジ「・・・これって・・」
カヲル「第4使徒のシャムシエルだね」
シンジ「やっぱり使徒・・!?は、早くアスカを呼んでこなきゃ!」
カヲル「ちなみにシャムシエルは昼の天使なのさ」
シンジ「どうでもいいよそんなこと!」
スバッ
シンジ「うわっ 凄い斬れ味だ・・」
カヲル「じゃあ、急ごうか」
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 16:20:07.32 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「まーたバカシンジに先を越されちゃったわね・・」
カヲル(そもそも君がいなきゃ見つからないんだけどね)
シンジ「・・こいつも持って帰るの?」
アスカ「とーぜん」
シンジ「大して可愛くもないし・・危ないし・・・手間がかかるし・・・」
アスカ「文句ばっかでうるさいわねバカシンジ!愛情が足りないからよ、愛情が!」
シンジ「・・愛情?」
アスカ「そうよ!母親のような愛情を注いであげれば、使徒とだってわかり合えるのよ!」
レイ「・・・」
シンジ「・・・・・愛情」
シャムシエル「・・・・・・」
シンジ「うーん・・・難しいことを言うなぁ・・」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 16:30:01.38 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「あぁ 疲れた・・・」
アスカ「わたしも疲れちゃったわ・・はいそこ、肩揉みなさい!」
シンジ「なんで僕が・・ そもそも肩揉んでほしいのは僕の方だよ・・」
シンジ「・・・・?」
モミモミ
シンジ「・・うん、そうやって肩揉んでくれると有難いんだよ・・」
シンジ「ありがとう綾波・・ ってアレ?」
レイ「・・・どうかした?」
シンジ「・・・」
モミモミ
シャムシエル「・・・・」
シンジ( !? ・・・肩揉みしてくれてる・・・使徒が・・・)
アスカ「あ、アンタ何肩揉ませてんのよ!鬼畜外道!」
シンジ(椅子よりはマシだと思うけど・・・)
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 16:40:34.03 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「あぁ・・・ダメだよまた・・君の水槽なんだから・・・」
バシャバシャバシャッ
シンジ「・・・先にラミエルを磨こう・・」
ガシャガシャガシャガシャーン
シンジ「・・・ねぇ、なんで磨いてる最中に変形するんだよ・・・」
カヲル「苦労してるみたいだね」
シンジ「アスカが部室にいなきゃ手に負えないよ・・」
シンジ「いつ攻撃してくるかわからないし・・・」
カヲル「基本的に使徒はヒトの敵さ。例え式波さんに触れた後でもね」
シンジ「いつまで命が持つかな・・」
カヲル(リリンは強いのか弱いのかわからないな・・・)
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 16:51:32.00 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「さて今日は学期末だから・・」
シンジ「だから?」
アスカ「部室の大掃除をするわよ!」
シンジ「えぇ・・なんでわざわざ・・」
アスカ「そもそも日本の部屋は狭すぎるのよ。少しでも広くするために整理整頓しなきゃやってられないわ」
シンジ「色んなのがうろついてるせいじゃないかなぁ・・」
アスカ「さぁ部屋の隅から隅まで徹底的に掃除するわよ!まずはそのロッカー、どけてみましょう」
シンジ「よっと・・」
ガガガ・・
カヲル「随分埃が溜まっているね」
カサカサカサ・・・
アスカ「!? 何よ今の黒いの!?」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 16:58:17.66 ID:gj2DMqlp0
レイ「ゴキブリね・・」
アスカ「・・・気持ち悪い・・・」
カサカサカサ・・
グシャ
カヲル「こんなのに・・怖がるもんじゃないよ・・・」
シンジ(素手で・・・)
アスカ「まだあんなのがいると思うとやる気が失せてきたわ・・・」
シンジ「自分から言い出した癖に・・」
アスカ「・・次はあの棚ね また出たらさっさと殺してね、カヲル君」
アスカ(・・というか、手を洗ってほしいわね)
シンジ「綾波、そっち持って」
レイ「えぇ・・」
ガガガ・・・
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 17:06:54.79 ID:gj2DMqlp0
カサカサカサ・・・
アスカ「今よ!」
ガシッ
カヲル「・・・」
アスカ「・・・どうしたのよ?早いとこやっちゃって欲しいんだけど・・」
カヲル「式波さん、これはゴキブリではなく」
カヲル「使徒のようです」
シンジ「!?」
アスカ「え?ちょっとみせてみなさいよ!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・ザトウムシってやつじゃないかな・・・」
アスカ「違うわよ、ほら このお腹の部分に一つ目があるわ!」
シンジ「・・ホントだ」
シンジ(気持ち悪っ・・)
156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 17:15:29.66 ID:gj2DMqlp0
シンジ「・・・・・」
カサカサカサ・・・
アスカ「かわいいわねぇ」
シンジ「・・いや、かなり気持ち悪いよコレは・・・」
カサカサカサ・・・
シンジ「う、うわっ あっち行ってよっ!」
バシッ
マトリエル「・・・・」
シンジ「あ、あれ・・?」
アスカ「あ、何してんのよバカシンジ!気絶しちゃったじゃない!」
シンジ(よ、よかった・・デコピンで殺しちゃったかと思った・・)
レイ「・・弱いわね、この使徒」
アスカ「仕方ないじゃないの いじめちゃダメよ!」
シンジ(どの使徒もこのくらい大人しかったらなぁ)
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 17:27:20.66 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〜♪
カヲル「・・・・・」
〜♪
アスカ「・・・・・・」
シンジ「・・ふぅ」
カヲル「チェロとは器用だね、君は」
シンジ「昔、少しだけ習ってたんだ。久しぶりに弾いてみたくなって・・」
アスカ「ふんっ ウィーンのオーケストラには敵わないわよ」
シンジ「そんなのと比べられても・・・」
カヲル「・・でも、かなり上手だよ。まるで引き寄せられるようだ・・・」
シンジ(近いよカヲル君・・・・)
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 17:42:33.24 ID:gj2DMqlp0
レイ「もう少し・・・」
シンジ「?」
レイ「もう少し聞かせて・・」
シンジ「う、うん・・・綾波が聞きたいなら、いいよ・・」
アスカ「・・バッカみたい!」
シンジ(そんなに聞きたくないのかな・・・)
〜♪
カヲル「ふふ・・・・」
シンジ(カヲル君・・・少しづつ近寄って来てる・・・)
〜♪
アスカ「あぁー!!」
シンジ「・・な、なんだよアスカ そんなに不満なら・・・」
アスカ「違うわよ!ほらドアの隙間に!」
シンジ「・・な、何 アレ・・・?」
カヲル(第7使徒 イスラフェル・・・音楽を司る天使・・)
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 17:50:10.51 ID:gj2DMqlp0
アスカ「きっとあんまりな演奏だったから 気になって寄ってきたのね!」
シンジ「えぇ・・そうなのかな・・・」
ジリジリ・・・
アスカ「さぁ観念しなさい!」
ピョコッ
アスカ「えっ!?」
シンジ「ふ、増えた!?」
アスカ「え? へ?」
タタタタタ・・・
シンジ「あ・・・逃げ
アスカ「ちょ・・・逃がさないわよぉ!!」
ダダダダダ・・・
シンジ「・・行っちゃった」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 18:01:40.99 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「遅いなアスカ・・」
ガチャ
アスカ「・・・・・」
シンジ「あ、おかえり」
アスカ「・・無理よあんなの!すばしっこい!」
シンジ「そ、そうだね・・」
アスカ「それに二人もいるからラチがあかないわ。シンジとあんた、手伝いなさい」
シンジ「手伝うって・・?_」
レイ「・・・・」
アスカ「あの使徒はあんたの弾いた曲に釣られてやってくるのよ。だから、チェロの演奏を聴きに来たところを・・」
レイ「あなたとわたしで捕まえるのね」
アスカ「そうよ!ホントならあたし1人でやりたいんだけど、今回ばかりはやむを得ないわ・・・」
シンジ「う、うん・・」
168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 18:11:22.26 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「しっかり演奏しなさいよ!あんたのチェロにかかってるんだから!」
シンジ「わかってる!」
アスカ「捕まえるのは二人同時よ。タイミングずらすんじゃないわよ!」
レイ「碇君の曲が終わる瞬間、そのタイミングでいくわ・・」
シンジ「楽譜通り済ませば、曲はぴったり62秒。そこでケリをつけよう・・」
カヲル(・・僕は特にやること無いんだね)
アスカ「いいわよ、作戦開始!」
〜♪
シンジ「・・・」
レイ(25秒・・・)
アスカ(まだ現れないわね・・)
〜♪
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 18:18:40.19 ID:gj2DMqlp0
シンジ(集中・・集中・・・)
アスカ(40秒経過・・!)
レイ(・・!・・現れた)
〜♪
シンジ(集中・・集中・・完璧に演奏するんだ・・!)
レイ(残り10秒・・・)
アスカ(期を逃さず・・落ち着け・・)
〜♪!
シンジ(・・・演奏終了!)
ダッ!
アスカ「今よ!」
レイ「・・!」
イスラフェル「・・・・!?」
ガシイッ!
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 18:30:53.41 ID:gj2DMqlp0
シンジ「・・!」
アスカ「やったわ!遂に2体同時GETよ!」
カヲル「大したものだね・・・ 特にシンジ君、見事な演奏だったよ・・」
シンジ「う、うんありがとう(そして近いよ)・・・」
アスカ「・・まぁあんたらにしては上出来ね 今回は・・」
レイ「そう・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・ねえバカシンジ」
シンジ「え、どうしたの?」
アスカ「どうしたらこの子達 また合体するのかしら・・」
シンジ「さぁ・・ 別にそのままでもいいんじゃないかな・・?」
アスカ「分かれたままだと、名前を二つ付けなくちゃいけないじゃない」
シンジ「・・・え〜と・・イスちゃんとラフェちゃんじゃダメなの・・?」
アスカ「それだと合体したときにイスラフェちゃんになるじゃない!ナンセンスよ!」
シンジ(もう好きにしてよ・・)
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 18:45:06.66 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
土曜日
シンジ「アスカ・・・今日もやるのかい?」
アスカ「・・・当然よ ゼェゼェ・・」
レイ「あなた、凄い熱よ・・。早く帰った方がいいわ・・」
アスカ「・・うるさいわね・・ゼエゼエ・・ 団長が欠席するわけにはいかないのよ・・」
シンジ「やれやれ・・」
シンジ「・・僕とカヲル君だね。 綾波、アスカを頼むよ・・」
レイ「えぇ・・なるべく早めに帰らせるわ」
シンジ「はぁ 神様でも風邪をひくんだね・・」
カヲル「単純に生活習慣に問題があったのか、願いを叶えた副作用かはわからないけど、きっとすぐ治るだろうね」
シンジ「厚い・・・僕も風邪で休みたかったなぁ・・」
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 18:53:13.95 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・なんだろうこれ・・」
カヲル「樹が切り倒されてるね。森林伐採はヒトの世界じゃ珍しい事じゃないだろう?」
シンジ「けど・・こんな公園でやるものなのかな・・・?」
prrr
シンジ「綾波だ・・」
カヲル「PHSかい?」
シンジ「うん、安全の為にって 綾波がくれたんだ・・」
シンジ「もしもし・・
レイ「碇君、彼女が倒れたわ。大分無理してたみたい・・」
シンジ「やっぱり・・」
レイ「わたしは彼女を家まで送るわ。今日はもう、解散ね」
シンジ「うん、そうだね・・」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 19:04:30.19 ID:gj2DMqlp0
シンジ「じゃあ、帰ろうか」
カヲル「いや せっかく二人きりになれたんだ・・今から二人で・・」
シンジ「い、いや 遠慮しておくよ・・」
カヲル「ふふ・・連れないな 君は・・・」
カヲル「・・・・・・・」
シンジ「・・カヲル君?」
カヲル「・・・離れろっ!」
ドンッ
シンジ「!? うわっ !」
ズシャアッ!
シンジ「・・・・え? な、何なの・・・?」
カヲル「あと一瞬遅れてたら・・君の首、繋がってなかったろうね・・」
シンジ「・・こ、これは・・・・使徒・・?」
カヲル「第14使徒 ゼルエル」
カヲル「力の天使・・・最強の使徒だよ・・」
182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 19:13:19.70 ID:gj2DMqlp0
シンジ「お、大きい・・」
カヲル「最悪のタイミングで最悪の使徒が来たね・・・」
シンジ「さ、最悪・・?」
カヲル「こいつは特に凶暴な使徒でね。僕のATフィールドでも防げるかわからない・・」
シンジ「ATフィールド?」
ゼルエル「・・・・」
ズシャアッ
カヲル「つまるところ」
キィンッ
カヲル「使徒専用のバリアさ」
シンジ「す、凄い・・」
カヲル「けど・・ゼルエル相手に勝機は0だよ。長くは持たない、急ごう・・」
シンジ「うん・・・」
ピカァ
186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 19:27:43.41 ID:gj2DMqlp0
シンジ「!?」
ドゴォォ・・・
シンジ「ビ、ビーム・・・ サキエルなんかとは比べ物にならない・・」
カヲル「・・・まいったね」
ゼルエル「・・・・」
ピカァ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
prrr
レイ「・・・碇君・・」
シンジ「あ、綾波!アスカを、アスカを連れて来てよ!」
レイ「・・! 使徒なの?」
カヲル「使徒だよ。ゼルエルが現れたんだ」
レイ「・・・あなたがいるなら、逃げ切れるわ」
カヲル「どうかな・・・死ぬかもしれないね。至極あっさりと」
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 19:39:40.05 ID:gj2DMqlp0
レイ「今の彼女を連れて行っても、どうにもならにかもしれない・・」
カヲル「・・・・。少しは、違うかもね・・」
レイ「待ってて、すぐに
ツーツー
レイ「・・碇君・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「うわあぁぁ!」
ドガァァン
キィンッ
カヲル「さて・・・式波さんの助けはあまり期待できないね」
シンジ「ど、どうしよう・・」
カヲル「ふふ・・・どうせ逃げられないしね。僕達だけで何とか努力してみようか・・」
シンジ「む、無茶だよ・・・こんな化け物・・」
カヲル「男は女にすがらず 戦わなくちゃね・・・」
シンジ「・・・・でも、どうやって・・」
190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 19:52:18.96 ID:gj2DMqlp0
カヲル「僕が全力でフィールドを中和するから、その隙に何でもいいからあの赤いコアを攻撃するんだ」
シンジ「・・・それで倒せるの?」
カヲル「何回も繰り返せば、気絶くらいはするかもしれないね」
シンジ「・・・うん、わかったよ。じゃあ、この石で思いっきり殴ってみる・・」
カヲル「それじゃあ、いくよ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
タッタッタ・・
レイ「・・・・」
レイ(碇君を彼女と近づけるべきじゃなかった・・・)
レイ(「鍵」・・・彼女が好意を抱いている・・ただそれだけなのに・・)
ドゴォォン・・・
レイ(!? 急がないと・・・)
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 20:05:35.44 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・・ッ!」
ガァンッ
シンジ(・・ヒビ! あとちょっとだ!)
カヲル「いいね・・その調子で・・」
ゼルエル「・・・・!」
ドゴォォッ
カヲル「!?」
シンジ「カヲル君ッ!?」
ドザッ
カヲル「・・・・少しだけ、間に合わなかったみたいだね。ふふ・・・僕のフィールドを破るか、ゼルエル」
シンジ「カヲル君、君・・・」
カヲル「・・・・別に死んではいないさ。 それに、何とかなるかもしれないよ・・」
レイ「・・・碇君・・!」
シンジ「綾波、アスカ・・・」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 20:18:06.21 ID:gj2DMqlp0
ゼルエル「・・・!」
ドゴォ・・
カヲル(・・・・・やはりというか・・)
レイ「いまの彼女じゃ、使徒は止まらないのね・・」
シンジ「・・・そんな・・」
シンジ「アスカ・・・ うわっ!?」
ドゴォォッ
カヲル「シンジ君・・!?」
レイ(当たった・・!?)
シンジ「・・・え? は、外れたのか・・」
レイ(・・・違う、攻撃が逸れた・・ 不可思議な力で・・)
カヲル(まだ式波さんの力が 働いてる・・・)
196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 20:27:00.95 ID:gj2DMqlp0
レイ(碇君は・・・「鍵」・・・)
レイ(彼の危機に対して・・わずかながら力が働いてる・・・)
ゼルエル「・・・!?」
カヲル「 ゼルエルのフィールドが中和されていく・・」
シンジ「えっ・・」
カヲル「碇君、今がチャンスってことさ・・・ 思いっきりやるんだ」
シンジ「そ、そうか・・」
シンジ「・・・・ッ!」
バキャァッ
ゼルエル「・・・・!!??」
ドォォン・・
レイ「・・・使徒、活動停止・・」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 20:38:16.22 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・・死ぬかと思ったし・・」
シンジ「・・滅茶苦茶怖い思いしたのに・・・・」
シンジ「なんでコイツと同じ部屋にいるんだろう・・・・」
フワフワ・・
ゼルエル「・・・・・」
アスカ「いたずらっ子だけど根は優しいのよ!」
シンジ「そうとは思えないけどなぁ・・・ それに 場所とり過ぎだよ、ゼルエル・・」
アスカ「体が大きいのは良い事よ。どうせアンタ 毎日椅子に座ってるだけなんだから、我慢しなさい!」
ゼルエル「・・・・」
ツンツン
マトリエル「・・・・!?」
シンジ「・・・・そんなイタズラしてるとマトリエル死んじゃうよ・・?」
204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 21:11:44.73 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シャムシエル「・・・・・」
モミモミ
シンジ「・・・・・」
レイ「・・・・・・ペラ」
カヲル「・・・・・」
アスカ「・・・・はぁ」
アスカ「この部屋、狭いわね・・・」
シンジ「・・・だから何度もそういってるじゃないか・・」
アスカ「大掃除しても大して変わらなかったし、新しい部室に引っ越そうかしら」
シンジ「こんなに沢山入る部屋はもう空いてないんじゃないかな」
カヲル「置物じゃごまかせないレベルになってるしね・・」
シンジ(てかほとんどゼルエルのせいなんだけど・・)
アスカ「しょーがないわね!使われてない部屋とこの部屋を兼用しましょう!」
206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 21:22:48.24 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「これが空いてる教室?」
アスカ「ここしかなかったのよ・・」
カヲル「随分長い間使われてないみたいだね・・」
レイ「カビ臭いわ・・」
アスカ「・・うっさいわね!」
シンジ「それに思ったよりも小さいね」
アスカ「そうなのよ!これじゃあ物置と変わらないわ!」
カヲル「・・とりあえず電気をつけようか 妙な暗さだよ・・」
カチッ カチッ
カヲル「・・蛍光灯が切れてるね」
アスカ「弱ったわねぇ」
スタスタスタ・・・
アスカ「こんだけ古いと、何か珍しい物でもありそうよね」
シンジ「あんまりさばくらないほうがいいんじゃないかな・・」
207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 21:31:38.85 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
レイ「碇君、肩にシャムシエルが付いたままよ・・」
シンジ「えっ!?」
カヲル「・・・・」
シンジ「どうしたの?」
カヲル「式波さんはどこへ行ったんだろうね・・」
シンジ「へ・・・ そういえばアスカ、どこ行っちゃったんだろう・・」
カヲル「・・・ふふ 間違いない・・」
レイ「えぇ 使徒ね」
シンジ「え? でも、まだそうと決まったわけじゃ・・」
カヲル「あの部屋の奥、天井の辺りをよく見てみるといいさ」
シンジ「・・・・」
シンジ「・・・風船?」
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 21:41:19.24 ID:gj2DMqlp0
カヲル「第12使徒 レリエル 夜の天使だね」
シンジ「ア、アスカはアレにやられたの?早く助けないと!」
レイ「・・彼女が使徒から攻撃を受けることは考えられないわ・・」
シンジ「・・じゃあ 一体どうして・・」
パカ
アスカ「見なさいこれを!使徒を見つけてやったわ!!」
シンジ「!? 風船からアスカの顔が・・・」
アスカ「この子の中、凄い広いわよ!部室の使徒もラクラク入れるわ!」
シンジ「・・・そんなとこに入って、危なくないのかな・・・・」
アスカ「シンジもこっち来てみなさい!この丸っこいのの下から入れるわ!」
シンジ「・・・う、うん」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ズズズ・・・
シンジ「ここは・・」
レイ「ディラックの海。虚数空間よ」
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 21:58:25.36 ID:gj2DMqlp0
シンジ「・・海? よくわかんないけど・・・害はなさそうだね」
アスカ「この子がいればスペースの問題は解決するわよ!」
シンジ「確かに・・いくらでも物が入りそうだ・・」
シンジ「えっと、出るときはどうするの?」
アスカ「このジッパーみたいのを下ろすと外よ」
シンジ(テ、テントみたいだ・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「とりあえず中に入るのは交代制にするわ。木曜日はサキちゃんって漢字で」
シンジ「できればゼルエルは中にいてほしいな・・・」
アスカ「公平に振り分けるわよ。あと、イリちゃんの中身も飾り付けしたいわね。いささか殺風景だし」
シンジ(まぁ とりあえず部屋は広くなるから良いかな・・)
カヲル「君の肩のは定位置でいいんじゃないかな・・」
シンジ「離れないんだよね・・」
220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 22:15:10.07 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
prrrr
シンジ「はいもしもし・・・」
アスカ「シンジ、グーテンアーベン!」
シンジ「・・えっと、どうしたの? こんな時間に・・」
アスカ「今日夕食に使う卵を買いに行ったの。それでゆで卵を作るつもりだったのよ」
シンジ「・・・うん それで?」
アスカ「そしたら茹でてる最中に卵が孵化したのよ!」
シンジ「・・・・え?」
アスカ「カレイみたいな生物が生まれたわ!もちろんこれは使徒に違いなと思って、今熱湯で泳がせてるの!」
シンジ「・・良かったね、食べる前に生まれてくれて・・・」
アスカ「ホントよ!明日部室に持っていくわ」
シンジ「あぁ うん・・ それじゃあ おやすみ・・・」
ピッ
シンジ(随分簡単に見つけるなぁ・・・)
228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 22:27:56.31 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「結局水で泳いでる・・・」
アスカ「熱帯魚かと思ったけど、平気そうだったからガギちゃんと一緒に入れたわ」
シンジ「まぁ元気そうだね」
バシャバシャッ!!
シンジ「前にも増して水を散らかすけど・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「使徒ってどこから来るのかしら・・」
シンジ「つい先日卵から生まれたじゃないか」
アスカ「サンちゃんは卵生だけど、イロちゃんレリちゃん辺りは絶対卵から生まれないわよ」
シンジ「・・確かに・・・・」
アスカ「あたしは宇宙から降ってくると睨んでるんだけど、どう確かめようかしら・・」
カヲル「天体観測でもしてみるかい?」
アスカ「いいわね、それ。やりましょう。今夜」
シンジ「・・・・・・え〜」
230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 22:36:51.57 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「ホントに 決めたらすぐ行動するんだから・・・」
アスカ「善は急げよ!」
シンジ「で、今日は何をするの・・?」
アスカ「待つのよ」
シンジ「何を?」
アスカ「あんたバカァ?使徒が降りてくるのをに決まってるじゃない!」
シンジ「そんな無茶な・・・ 隕石待ってた方がまだラクだよ・・」
レイ「碇君・・・ コーヒー、飲む?」
シンジ「あ、うん。ありがとう 綾波」
アスカ「・・・あたしにはくれないのかしら?」
レイ「・・・今ので調度無くなったわ」
アスカ「・・・・・・」
レイ「・・・・・・・」
カヲル(怖いな・・・)
231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 22:42:55.33 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「ふぁ・・ もう帰ろうよ。アスカ・・・」
アスカ「まだよ、あと5分もすればきっと落ちてくるわ」
シンジ「何を根拠に・・・」
ポッ
シンジ「・・アスカ、雨が降ってきたよ・・」
アスカ「何言ってんのよ?」
ポッ
シンジ「え?だってほら さっきから雨粒が・・」
レイ「いえ、今日は降らないわ・・」
アスカ「アンタ帰りたいからって・・・」
シンジ「い、いや 本当に・・・」
カヲル「シンジ君、上を見てごらん・・・」
シンジ「・・?」
234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 22:54:51.54 ID:gj2DMqlp0
シンジ「・・・・えーと、なんだろうアレ・・」
ヒラヒラヒラヒラ・・・
シンジ「葉っぱかなにかかな・・」
ポテッ
カヲル「よく見てごらん」
アスカ「・・なによこれ? 目玉模様が入ってるわ」
シンジ「・・・これが 使徒?」
アスカ「どうやらそのようね こんな物体地球には存在しそうにないわ!あたしの予想は的中ね!」
レイ(第10使徒 サハクィエル・・・)
アスカ「この子・・一応生きてるみたいね ヒラヒラ動くわ」
シンジ「普通気付かないよ こんなヒラヒラした使徒・・」
アスカ「とりあえず部室でヒラヒラさせとくわ」
シンジ「・・・あの雨は勘違いだったのかな・・」
カヲル(小さすぎて質量爆弾になっていないんだね・・)
237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 23:03:52.73 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ヒラヒラヒラ・・・
ポトッ
レイ「・・・・」ポイッ
ヒラヒラヒラ・・・
ポトッ
レイ「・・・・」
シンジ(読書の邪魔されてる・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カタカタカタ
シンジ(久々にパソコンつかうけど・・・どこもおかしくなってないよね?)
ピーーー
シンジ(・・・・!? うわ ウィルスだ・・・踏んじゃったよ・・・)
シンジ(またアスカに怒られる・・・ あれ?)
キュイィィィン
シンジ(ウィルスファイルが消えてく・・・)
ゲップ
シンジ(・・・・・喰ったのか・・・・)
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 23:27:24.00 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「シンジ、来週9月13日は何の日か知ってる?」
シンジ「9月13日・・・なんだろう?」
アスカ「鈍いわね、13日は・・・」
シンジ「待って、自分で調べるから・・・ あ、セカンドインパクト記念日か・・」
アスカ「正解だけどハズレよ 今日はカヲル君の誕生日なのよ!」
シンジ「・・へぇ(・・・今年現れたとか言ってた気がするけど・・)」
アスカ「記念日と重なるとプレゼントが減っちゃって可哀そうよねぇ」
シンジ「ま、まぁそうだね・・」
アスカ「今週の日曜日、カヲル君に送る秘密のプレゼントを買いに行くわよ!」
シンジ「うん、カヲル君には普段から助けてもらってるし、何か買ってみよう」
アスカ「・・・・あの優等生も呼んでおくのよ」
シンジ「うん・・3人で決めたいよね」
244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 23:28:17.38 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「シンジ、来週9月13日は何の日か知ってる?」
シンジ「9月13日・・・なんだろう?」
アスカ「鈍いわね、13日は・・・」
シンジ「待って、自分で調べるから・・・ あ、セカンドインパクト記念日か・・」
アスカ「正解だけどハズレよ その日はカヲル君の誕生日なのよ!」
シンジ「・・へぇ(・・・今年現れたとか言ってた気がするけど・・)」
アスカ「記念日と重なるとプレゼントが減っちゃって可哀そうよねぇ」
シンジ「ま、まぁそうだね・・」
アスカ「今週の日曜日、カヲル君に送る秘密のプレゼントを買いに行くわよ!」
シンジ「うん、カヲル君には普段から助けてもらってるし、何か買ってみよう」
アスカ「・・・・あの優等生も呼んでおくのよ」
シンジ「うん・・3人で決めたいよね」
251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/27(月) 23:52:18.09 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「デパートに来たけど・・何を買えばいいのかな」
アスカ「何か趣味に合ったものがいいわね・・」
レイ「彼、音楽が好きよね・・・」
シンジ「そうだね いつも『歌はいい』って言ってるし・・」
アスカ「じゃあポータブルオーディオでも送りましょう」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・1万円・・・」
アスカ「・・・そもそもあんた、いくらもってきたのよ」
シンジ「1500円・・」
アスカ「・・あんたバカァ・・・?割り勘にもなんないわよ・・」
アスカ「いい?皆で1つの物を買うなら、3人で同じ金額出さなきゃダメなのよ!」
シンジ「・・じゃあ、みんなでそれぞれ違うもの買おうよ」
アスカ「まぁ それでもいいわね。よく考えて選ぶのよ!」
レイ「・・・」
255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 00:08:36.83 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ(安くて気に入りそうなものってなにがあるかなぁ・・)
シンジ(漫画とか読まないと思うし・・・)
シンジ(ネックレスとかは高くて手が出せないなぁ・・)
シンジ(・・・・・・)
シンジ「この飾り物 結構綺麗だな・・」
シンジ「・・これでいいかな」
1480エンデース
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「あたしは無難にオーディオよ」
シンジ「流石お金持ち・・・」
アスカ「あんたは何買ってきたの?」
シンジ「僕はこれ・・・」
アスカ「・・なんだかパッとしないけど シンプルなのは気に入るかもね・・」
シンジ「綾波は・・?」
レイ「コレ・・」
260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 00:22:01.98 ID:6snK8BKV0
シンジ「ロ、ロボットフィギュア・・・」
アスカ「あらあら 彼ってば気に入るかしら・・?」
シンジ「・・・いや、案外こういうの好きだったりするかもしれないし・・」
レイ「大丈夫・・・」
アスカ(何よその自信は・・)「・・今思えば、カヲル君はシンジの顔写真が一番気に入りそうな気がするわ・・」
シンジ「え?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
9月13日
アスカ「ハッピーバースデー!」
シンジ「おめでとう!」
カヲル「ふふ・・嬉しいね 他人に祝福されるのは・・」
アスカ「プレゼント、3人分用意してきたのよ。開けて御覧なさい!」
カヲル「感謝に値するよ・・・ ふふ・・どれも僕の好みの物ばかりだ・・」
シンジ「・・よかった・・」
シンジ「・・カヲル君、そのロボット好きなの?」
カヲル「エヴァはロボットじゃないよ。汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオンさ」
263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 00:30:56.47 ID:6snK8BKV0
シンジ「・・・へ、へぇ・・」
シンジ(案外アレだなこの人・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「シンジ、パーティーの片付け手伝いなさ・・・・」
シンジ「え、うん・・ どうしたの?」
アスカ「優等生・・あんたアレ、いくらしたの?」
レイ「2000円・・」
アスカ「・・2000円の人形って、あんなに動くものかしら?」
シンジ「・・うわ!?歩いてる!?」
シンジ「・・・これは」
アスカ「・・使徒ね!きっと着ぐるみみたいに使徒が中に入ってるのよ!大当たりよカヲル君!」
カヲル「おや 珍しいね それは・・」
シンジ(使徒の誕生日プレゼントに使徒って・・)
ガツガツ
シンジ「あ、ケーキ喰ってる・・」
268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 00:50:59.69 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・・あっついわね日本は・・」
シンジ「仕方ないよ・・・日本は常夏だから・・」
アスカ「ゼルちゃん、クーラーつけて頂戴」
ドガァッ
シンジ「・・・壊れたよ」
アスカ「・・・根は良い子なのよ」
ミーン ミーン ミーン
シンジ「セミだ・・・窓開けてたから入ってきたんだ・・」
アスカ「・・うっさい虫ねぇ・・この声聞くだけで暑くなるわ・・・」
グシャア
カヲル「片づけておいたよ」
シンジ(何も握りつぶさなくても・・・)
チチチチチ・・・
シンジ「今度はスズメだ・・・」
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 01:00:50.24 ID:6snK8BKV0
アスカ「うるさい鳥ね・・・」
カヲル「・・・・」
シンジ(凄いイヤな予感がする・・)
シンジ「そ、外に逃がそう!ね、カヲル君!」
カヲル「ふふ・・・大丈夫、流石に握りつぶしやしないよ・・・」
シンジ(首絞めるくらいはしそうだけどな・・)
ブーン
シンジ「今度はカナブンか・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
パタパタパタ
シンジ「・・・今度は何だろう・・チョウかな・・」
アスカ「・・・・・・うっさいわね!さっきから虫やら鳥やら!」
スパァンッ
アスカ「・・・ふん」
シンジ「スリッパで・・・」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 01:09:41.06 ID:6snK8BKV0
シンジ「・・・ピクピクしてる・・・・かわいそうに・・」
シンジ「・・なんていうチョウかな? 光ってて綺麗だ・・・」
カヲル「そもそもそれはチョウなのかな?」
シンジ(カヲル君の両手・・凄いことになってる・・)
シンジ「・・・鳥?にしては薄いというか・・」
レイ「使徒かどうか、ということじゃないかしら」
シンジ「・・使徒?使徒なのコレ? ねぇアスカ、使徒だって・・・」
アスカ「・・・・・・・・」
アスカ「・・・そう、綺麗だから飛ばしておきましょう・・・」
シンジ「・・・うん、そうだね・・」
カヲル(二人とも暑さでもうどうでもよくなってるね・・・)
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 01:21:28.88 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「クーラー直ったわよ!」
シンジ「良かった・・・」
シンジ「あ、この使徒 飛んでると綺麗だな・・」
アスカ「美しさなら使徒随一ね!さぁもっと飛び回りなさい!」
カヲル「・・・凄いね クーラーの力は・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カヲル「・・・シンジ君、君に一つ頼みがあるんだ」
シンジ「・・・?」
カヲル「この箱をね、式波さんへ渡してほしいんだ」
シンジ「渡すだけでいいの・・?」
カヲル「あぁ ホントは僕が直接済ませたいんだけど、今色々忙しくてね・・」
281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 01:31:13.32 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・なんだろう、これ・・」
シンジ「・・・頼まれたものだし、中身は見ない方がいいよね・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
レイ「碇君、話があるわ・・」
シンジ「なんだい・・・綾波も・・」
レイ「SEELEとNERV、そして使徒に関する大切な話よ。よく聞いて・・」
シンジ「・・・!」
レイ「まず最初に忠告しておくわ・・」
レイ「あと一体、第16使徒 アルミサエルが彼女と接触すると」
シンジ「・・・・・・」
レイ「サードインパクトが発生する・・・」
282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 01:44:10.59 ID:6snK8BKV0
シンジ「・・・サ、サードインパクト!?なんで・・・」
レイ「SEELEの所持してる死海文書には、神と全使徒の接触によるサードインパクトの発生が仄めかされているの」
レイ「NERV所持の死海文書にはその記述は一切ないから、今まで何の疑問も抱かずに彼女と使徒を接触させ、観察していた・・」
レイ「偽の死海文書を渡され、利用されていた。 気付くのが遅すぎたわ」
シンジ「・・・ゼ、ゼーレはなんでサードインパクトなんか起こしたがってるんだよ・・?」
レイ「ジンルイホカンケイカク・・・」
シンジ「ほ、補完?」
レイ「多分・・人類を一度滅ぼして・・・補完された完全な生命体を作り出すの」
シンジ「そんな・・ でも もう僕、さっき・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「何よ届け物って・・」
シンジ「よくわかんないけど・・コレ、カヲル君から・・」
アスカ「・・・?」
ガサガサ
アスカ「あらこれって・・・指輪?」
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 01:53:10.41 ID:6snK8BKV0
シンジ「・・変わった指輪だね・・・」
アスカ「・・・!? クルクル広がって・・・ なんなのかしらこれ?」
シンジ「使徒かな?」
アスカ「きっとカヲル君が見つけたから あたしにプレゼントしてくれたのね・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「みたいな感じで接触しちゃったんだけど・・・」
レイ「・・・・・ダブリスとリリス」
シンジ「え?」
レイ「まだ第2使徒 リリスと 第17使徒 ダブリスが残ってる・・・」
レイ「これは予想外だけど、 彼はまだ自分を使徒と明かしていないのね」
シンジ「・・えっと アスカがカヲル君を使徒と知ったらサードインパクトが始まるの・・?」
レイ「それと、わたしの正体も」
シンジ「・・? 綾波の正体?」
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 01:59:31.80 ID:6snK8BKV0
レイ「私には 第2使徒、リリスの魂が宿ってる・・ 半分使徒みたいなものね」
シンジ「・・・今更、そのことに 特に驚きはしないけど・・・」
シンジ「カヲル君がそれも教えたら、世界が終る・・・」
レイ「止めないと・・・」
レイ「・・・彼女をNERVで保護するわ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
バタァン
シンジ「アスカ!」
レイ「・・・いない・・」
シンジ(・・・なんだよ!カヲル君、信じてたのに!)
シンジ「とにかく探そう!アスカが行きそうな場所を!」
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:04:28.84 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「はぁ・・・はぁ・・・」
シンジ「あと探してないのは、この公園だけだ・・・」
レイ「・・・・・」
シンジ「・・・アスカ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
レイ「碇君、あれ・・!」
シンジ「!?」
シンジ「・・・・アスカ・・と」
シンジ「カヲル君・・・」
カヲル「少しだけ、僕の方が早かったみたいだね・・・」
シンジ「・・・・なんで・・・ 君も 人類を補完したいのかい?」
289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:12:34.17 ID:6snK8BKV0
カヲル「・・君達に死んでほしいわけじゃないさ・・・」
カヲル「でもね、見てみたいんだよ。補完された生命をね・・」
カヲル「ダブリスは自由意志の天使 何にも縛られない・・・」
バッ
シンジ「!?」
シュバババ・・・
レイ「部室の使徒をここに転送したのね・・」
ダブリス「さあ 式波さん 神よ 伝えるよ・・・ 僕と綾波さんの正体を・・・」
ダブリス「
シンジ「やめろぉ!!」
カッ
シンジ「・・・・・・!!!!」
292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:15:01.91 ID:6snK8BKV0
シンジ( 真っ白だ・・・)
シンジ( 凄い眩しい・・・)
シンジ( これが・・・補完・・・? )
シンジ(止められなかった・・・・・・・・・・)
シンジ( )
293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:23:17.47 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ(・・・・あれ?)
シンジ(・・生きて・・・あれ?)
シンジ(なんだろう・・これは・・・・)
シンジ(紙吹雪・・・?)
シンジ(視界が晴れる・・・・)
シンジ「・・・・・・・レリエルが・・・くす玉・・?」
∫
∫
∫、
/ Λヾ パカッ
ゝ/祝V
| オ.|
| メ,|
| デ|
|.ト |
|.ウ |
295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:29:20.37 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・・・・えっと・・」
レイ「・・・・・・」
カヲル「・・・・・あれ?」
シンジ「・・・・・え?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
リツコ「・・・・これが サードインパクト?」
ゲンドウ「・・・・つまり・・・これは・・・人類ポカン計画・・・・」
リツコ「・・・濁音と藩濁音を読み違えるだなんて・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
キール「・・・全ての使徒をコンプリートした神に対する・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カヲル「『コンプリートおめでとう』ってとこかな・・・」
アスカ「あの さっきから何してんのアンタ達・・」
296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:30:37.12 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・・・・えっと・・」
レイ「・・・・・・」
カヲル「・・・・・あれ?」
シンジ「・・・・・え?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
リツコ「・・・・これが サードインパクト?」
ゲンドウ「・・・・つまり・・・これは・・・人類ポカン計画・・・・」
リツコ「・・・半濁音を読み違えるだなんて・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
キール「・・・全ての使徒をコンプリートした神に対する・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カヲル「『コンプリートおめでとう』ってとこかな・・・」
アスカ「あの さっきから何してんのアンタ達・・」
301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:35:52.42 ID:6snK8BKV0
シンジ「・・・えっと、アスカ!」
アスカ「? 何よ カヲル君とレイが使徒って聞いたのは驚いたけど・・」
シンジ「おめでとう!」
アスカ「へ?」
レイ「おめでとう」
カヲル「おめでとう・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
リツコ「おめでとう」
ゲンドウ「・・おめでとう」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
キール「おめでとう・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・ま、まぁ 当然よ!あたしに不可能はないの!使徒と人間の未来は安泰よ!」
303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:37:46.58 ID:6snK8BKV0
『父に、ありがとう』
『母に、さようなら』
『そして、全ての子供達に』
『おめでとう』
305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/28(火) 02:38:56.83 ID:6snK8BKV0
終わりました
ありがとう皆さん
そしておめでとう