キョン「ツンデレって何だ?」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 22:27:50.59 ID:zTV1QIlCO

ハルヒ「!!」

キョン「最近よく聞くんだが。一体何なんだ?」

ハルヒ「…え、えーっと、確か、萌え要素の一種だったような気がするわ」

古泉「性格の事じゃないんですか?」

みくる「照れ隠しだって聞いてますけど」

長門「ロシアのシベリア地方などの一年中溶けることのない永久凍土が広がる降水量の少ない地域の事。凍原とも言われる」

キョン「長門、それはツンドラだ」

長門「……」

ハルヒ「で、それがどうしたのよ」

キョン「いや、ただちょっと知りたくなってな」

古泉「まあ朝比奈さんの捉え方であながち間違いではないんでしょうか」

キョン「照れ隠し?」

古泉「ええ。つまり、好意を抱いている人物を目の前にすると、それを悟られないようにきつく当たってしまう人、またはその性格の事ですね」

古泉「まあその定義は定かではないようですが」

キョン「成る程…」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 22:28:58.63 ID:zTV1QIlCO

キョン「で、何でそれがツンデレなんだ?」

古泉「刺のある性格・態度の事を、ツンツンしている…と言い変えられるでしょう?」

キョン「ああ、確かにそうだな。それなら、ハルヒはツンツンしてるよな」

ハルヒ「なっ…!何言ってんのよバカ!」

キョン「ほれみろ」

古泉「ですが、ある事がきっかけで、普段からは想像出来ないような態度をとる……つまりデレデレしてしまう」

キョン「それでツンデレか」

古泉「ええ。中には、そのギャップに「萌え」を感じる人もいますので、涼宮さんの捉え方も間違いではありませんね」

ハルヒ「こ、こらっ!キョン!」

キョン「何だ」

ハルヒ「あ、あたしは別に、照れ隠しとか…そういうのは無いから…その、勘違いしたら死刑だからね!」

古泉「……」
みくる「……」
長門「……」

キョン「んな事分かってるっつの。お前に限ってそんな事は無いだろ」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 22:33:18.63 ID:zTV1QIlCO

キョン「でも、実際そんな子がいたら……」

キョン「……さぞかしかわいいんだろうなぁ」

ハルヒ「!!」
みくる「!!」
長門「……」

古泉「…ツンデレ萌えですか」

キョン「まぁ、変に言い変えるとそうなるかもな。だってよ古泉、想像してみろよ」

キョン「好きな人を目の前にすると、ついつい刺々しく接してしまうんだぞ?」

キョン「きっとその子は、後で後悔してるんだ…。『なんで素直になれないんだろ…』みたいにな」

古泉「確かに…いつもは態度が大きいのに、そういう事で落ち込んでる姿を想像すると……ぐっと来ますね」

キョン「だろ?」

キョン「しかもそれ、周囲の人にはバレバレで、でも彼は鈍感で、彼だけ気付いて無い…みたいな」

ハルヒ「……」
古泉「……」
みくる「……」
長門「……」

キョン「たまらんな…ツンデレ…」

キョン(……ポニーテールだとなおさら良しだな)

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 22:40:03.32 ID:zTV1QIlCO

ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン…」

キョン「なんだハルヒ」

ハルヒ「…あんたの妄想をべらべら喋られても…困るのよ。まったく、ツンデレなんて……」

ハルヒ「……」

ハルヒ「ツンデレかぁ…」

みくる「涼宮さん?」

ハルヒ「あ、ぇ、と、とにかく!ツンデレなんかダメよ!ダメダメよ!言いたい事があるならはっきり言っちゃえばいいのよ!」

キョン「なんともまぁ、お前らしいな」

キョン「でもなハルヒ…」

ハルヒ「…!」

キョン「正直、ツンデレのような乙女心がお前には足りないな」

ハルヒ「!!」

キョン「ま、お前が女の子らしくなったって、気持ち悪いだけだがな」

ハルヒ「…なんですってぇ!」

みくる「ゃ、喧嘩はダメですよぉ…!」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 22:47:02.16 ID:zTV1QIlCO

キョン「じゃあちょっとやってみればいいだろ。お前が正気じゃいられなくなるからよ」

ハルヒ「……言ったわね」

キョン「ああ」

キョン(こいつに乙女心なんか、猫に小判を与えるようなもんだろ)

古泉「乙女心…と言いますと?涼宮さんはこれから何をするんです?」

キョン「そうだな、どうせならツンデレになってもらおうかな」

ハルヒ「!!」

みくる(結局いつもと変わんないんじゃ…)

キョン「ハルヒ、お前今好きな人とか…居るのか?」

ハルヒ「え!?」

古泉(核心を突きましたね…)

長門(ユニーク)

ハルヒ「そ…それは…」

キョン「正直に言ってくれよ?じゃなきゃ意味ないからな」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 22:54:43.72 ID:zTV1QIlCO

ハルヒ「……」

ハルヒ「……いるわょ」ボソッ

キョン「え?」

ハルヒ「いるって言ってんのよバカ!」

キョン「…な…、何…?」

キョン(以外だ……というか、ハルヒに好きな人…って……)

キョン「……マジか」

ハルヒ「……マジよ」

キョン「……精神病の一種じゃなかったのか?」

ハルヒ「…わ、悪かったわね」

キョン(待て待て!ストップ!止マレ! あのハルヒが?んな訳……あるかよ……信じられん……)



古泉「彼も相当ショックを受けてるみたいですよ」

みくる「なんか見てていらつきますね…」イライラ

長門「ばかやろう」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:00:35.10 ID:zTV1QIlCO

キョン「…誰なんだ?」

ハルヒ「ぃ、言える訳無いでしょそんなの!」

キョン「……」

ハルヒ「そんな事はどーでもいいのよ!…で?」

キョン「ああ…そうだった。お前がツンデレになるんだったな…」

キョン「……ちょっと待っててくれ」ガタ

ハルヒ「え?どこ行くの?」

キョン「長門。古泉。朝比奈さん」チョイチョイ

長門「……」
みくる「へっ?」
古泉「どうしたんです?」

キョン「ちょっと来てくれ。なに、たいしたことじゃないんだが」

古泉「…?」

キョン「あー、ハルヒ。ちゃんとツンデレになれよ」

ハルヒ「え!?こらキョンどこ行くのよ!」

バタン

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:07:47.58 ID:zTV1QIlCO

古泉「どういう事なんです?」

キョン「いや、どうせやるなら本格的にやった方がいいと思ってな。…あいつにも、好きな奴がいるみたいだし」

みくる「…?」

キョン「長門。ハルヒの好きな人、誰だか分かるか」

長門「分かる」

古泉「…!」
みくる「…!」

キョン「流石だな…。じゃあ、俺の容姿をそいつそっくりに変えてくれ。あ、ハルヒだけがそう見えるようにしてくれればいいぞ」

長門「…分かった」

古泉(これは…!)

みくる(つまり……やっぱり何も変わんないんじゃないんですか!)

長門「……完了した」

キョン「よし。古泉と朝比奈さんで、なんとか話を合わせて下さい」

キョン(これでツンデレなハルヒが見れればいいんだが…)

みくる(涼宮さんはキョン君がキョン君に見えて、でもキョン君は自分をキョン君だと思ってなくて…あ、あれ?)

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:12:51.52 ID:zTV1QIlCO

キョン「……っと待て。長門、そいつはいつもハルヒを何て呼んでるんだ?喋り方は?」

長門「気にしなくていい。自動変換処理済み。あなたは普通に喋るだけ」

キョン「流石だな…」

キョン「……」

キョン「…あのさ。誰なんだ?ハルヒが好きな奴って…」

長門「……いいの?」

キョン「……」

キョン「……いや、やっぱり言わなくていいや。あいつが可哀相だからな」

古泉「そろそろ入りましょう。涼宮さんの機嫌が悪くならないうちにね」

みくる(どうやって話を合わせればいいんだろ…)

古泉「……長門さん」

長門「そう。彼には何の改変も施してない。いつも通り」

古泉「…やはりそうですよね」

キョン「よし、入るか」

ガチャ

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:18:07.57 ID:zTV1QIlCO

ハルヒ「何してたのよキョン!」

キョン「は?キョン?誰の事だ」

ハルヒ「…へ?あんたとうとう頭までいかれたの?」

キョン「までってなんだ!俺はまだどこもいかれて無いわ!」

キョン「……ってあれ?」

バタン

キョン「おい長門!ちゃんとやったか!?」

長門「やった」

キョン「嘘だろ?だってハルヒは俺を見て俺だって……」

長門「そう」

古泉「…ふふ」

みくる「…えっ?」

キョン「つまり……ハルヒは俺を見て俺だと思ったんだから……ハルヒが好きなのは………」



キョン「…俺?」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:24:30.15 ID:zTV1QIlCO

キョン「じょ、冗談だろ…?」

長門「本当」

キョン「…おい古泉!」

古泉「その通り。涼宮さんは、あなたに好意を抱いています」

キョン「朝比奈さん…」

みくる「あ、はい。キョン君が今まで気付かなかった事が不思議なくらいですよ?」

キョン「そんな…」

長門「信じて」

キョン「ハルヒが…?俺を……?」

キョン「……」

ガチャ

ハルヒ「もう!なんなのよみんな!来たかと思ったらすぐ出ていっちゃったりして!」

ハルヒ「キョン!あんた覚えときなさいよ!」

古泉「ま、まあ皆さん、とりあえず中に入りましょうか。ここでこうしてるのもなんですし」

キョン「……」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:30:05.78 ID:zTV1QIlCO

キョン(ハルヒは俺の事が好き?あのハルヒが?)

キョン(いや、待てよ…。今までハルヒがそんな態度とった事があったか?)

キョン(……無かったよな)

古泉「…座らないんですか?」

キョン「ぁ、ああ、すまん」

キョン(……やっぱりこいつらの勘違い…)

キョン「……」

キョン(……落ち着け。それが照れ隠しだとしたらどうなんだ?)

キョン(思い当たる節があり過ぎる!)

キョン(何故閉鎖空間でハルヒにキスをして帰ってこれた?)

キョン(野球大会で俺を4番にしたのは誰だ?席替えしても、俺とハルヒの位置が変わらないのは何故だ?)

キョン(不思議探索で同じ組みにならないのは?俺に恋愛小説を書かせたのは?)

キョン(…あの雨の日、相合い傘して一緒に帰ったのは?)

キョン(そうか…)

キョン(ハルヒ、お前…)

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:35:08.07 ID:zTV1QIlCO

ハルヒ「キョン?どうしたのよ…さっきから、なんか目の焦点が会って無いわよ?」

キョン「は、ハルヒ…」

キョン「お前、お、俺の事……好きなのか?」

ハルヒ「!!」ビク

長門「危険」
みくる「あらら…」
古泉「だめだこいつ」

キョン「そうだったのか…?」

ハルヒ「ぅ、ゃ、ぁ…」

キョン「おいハルヒ?」

ハルヒ「な、何で……」

キョン「お前…」

ハルヒ「…っ!」ガタ

キョン「あ…」

バタン

キョン「なんなんだ……」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:40:48.51 ID:zTV1QIlCO

古泉「困りましたね。涼宮さん、顔真っ赤にしてどっか行っちゃいましたよ」

キョン「……え?」

みくる「キョン君、大丈夫ですか?」ポンポン

キョン「ぁ……あれ?ハルヒは…?」

長門「帰宅したと思われる」

キョン「……そうか」

古泉「大丈夫ですか?」

キョン「まあ……多分な」

キョン「でも…まだ信じがたいなこれは…」

古泉「まあ、それはそうでしょう。『現実は小説より奇なり』ですよ」

キョン「…そうか」

みくる「涼宮さんの事、どうするんですか?」

キョン「まだ、よくわかりません。なんか情けないですけど……。すいません」

長門「……」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:48:30.97 ID:zTV1QIlCO

キョン「…じゃああいつのきっつい態度ってまさか」

古泉「照れ隠し」
長門「照れ隠し」
みくる「ですね」

キョン「ハルヒ…お前、ツンデレだったのか…?」

古泉「ええ。おそらく、そのカテゴリに分類されると思います」

古泉(人により意見の相違はあるでしょうが…)

キョン「でもあいつ、デレた事なんてあったか?デレ無しじゃ、ツンツンだろ」

古泉「いえ。涼宮さんは、たいてい一人の時にデレるんですよ」

キョン「!!」
みくる「一人の時…?」
長門「興味深い」

古泉「あまりこういう事を言うのもどうかと思いますが……この際です。言ってしまいましょう」

キョン「ほう」

みくる(何で古泉君知ってるんだろ…)

長門「……」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/18(土) 23:56:09.85 ID:zTV1QIlCO

古泉「涼宮さんが家に帰ると、まず何をするかご存知ですか?」

キョン「知る訳ねぇだろ」

古泉「そうですよね。これは失礼」

古泉「彼女は帰宅すると、自分の部屋へ直行し、日記を書くんですよ」

キョン「ハルヒが…日記…?」

みくる「意外です…」

長門「二期放送中」

古泉「その内容は、ずばりあなたの事が書かれています」

キョン「なんと」

みくる「ふぇ…」

古泉「日記を書いた後は、夕飯をとります。ご家族の皆さんはもう知っているようで、その話題を振られた時には、そのたびに顔を赤くしてるようです」

キョン(…なんかハルヒかわいいな)

みくる(キョン君今変な事考えてますね)

長門「ユニーク」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:02:19.62 ID:PDF8Y8SVO

古泉「その後は、一時間ほどお風呂に入るようです」

キョン「ちょっと待て。なんかお前やたら詳しいが……もしかして、機関は盗撮とかしてんのか?」

古泉「さてどうでしょうか?僕は戦闘がメインなので、よく分かりません」

古泉「ただ、機関で涼宮さんに1番近いのも僕なので、そういった情報が流れてきやすいんです」

古泉「ですから、今話している事は全て聞いた話なんですよ」

キョン「……」

キョン(機関もさすがに盗撮まではしないだろ……いや、しかし…)

キョン「……続けてくれ」

古泉「入浴後は、髪を結っているようなんですが、その時の髪型が……」

キョン「ポニーテールなのか!?」

古泉「……涼宮さんも、健気な方ですよね…」

キョン「ハルヒ…」

長門(彼のポニーテールに対する反応の仕方は異常)

みくる(ポニーテールのどこがそんなにいいんでしょうか…)

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:08:33.84 ID:PDF8Y8SVO

古泉「夜は宿題をやるそうです」

キョン「他には?」

古泉「……あれも時々」

キョン「…あれ?」

古泉「あなたの名前を呼びながらするそうですよ」

キョン「あれって……アレか!?」

古泉「そりゃ、高校生ですからね。二週間に一度のペースらしいです」

キョン「お前、本当に見てないんだろうな」

古泉「だっ、大丈夫ですよ!聞いただけですから!」

みくる「な、長門さんは、アレ…するんですか?」

長門「わたしは自慰行為を行った事がない。する必要がない」


キョン「あ、朝比奈さんは…?」

古泉「……」
長門「……」
みくる「……」

キョン「……ごめんなさい」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:14:28.85 ID:PDF8Y8SVO

キョン「俺、明日からハルヒに優しくしてみようかな」

古泉「今からやって下さいよ。何で明日からなんですか」

キョン「いや、何となく」

古泉「……寝る前に、日記帳を見直すんですよ」

キョン「ハルヒが?」

古泉「ええ。付け足して何か書く事もあるみたいですね。そして、あなたの写真を枕の下に敷いて寝るんです」

古泉「これは、あなたと閉鎖空間に閉じ込められた次の日からやってるらしいです」

キョン「ハルヒ……」

古泉「デレデレですよ。っていうかドロドロですよもう。あなた一色ですから」

キョン「ツンデレ……なんといい響きよ…」

古泉「朝、携帯の目覚ましで起きてるようなんですが、そのアラーム音が…」

キョン「…?」

みくる「まさか…」

長門「……」

キョン「Lost my music…!」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:22:23.14 ID:PDF8Y8SVO

古泉「何でそうなったんですか」

キョン「いや、俺あの曲結構好きなんだよ」

みくる「キョン君の声…ですか?」

古泉「その通りですよ朝比奈さん。涼宮さんは、朝あなたの声で目覚めるんです」

キョン「あいつ……いつ撮りやがった」

古泉「あなたと喧嘩したその日には、家で一日中泣いているそうですよ?」

キョン「やばいぞ…想像したらハルヒがかわいく……」

みくる「ふふ、キョン君、良かったですねぇ」

長門「……」

古泉「これを聞いて、あなたはまだ涼宮さんにデレ成分が無いと言えますか?」

キョン「…俺が間違ってた」

キョン(ハルヒに乙女心なんて、猫に小判だ…とか言った奴出て来い!足が痺れるまで説教してやる!)

みくる「涼宮さん、萌えキャラだったんですね……」

長門「あなたも」

みくる「そ、それを言うなら長門さんだって…!」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:30:10.16 ID:PDF8Y8SVO

キョン「なんかハルヒを抱きしめてやりたくなってきた」

古泉「そういう事は心の中で言って下さいよ」

みくる「長門さんの方が萌えますよ!」

長門「あなたの方が」

キョン「な、何やってるんですか?」

みくる「長門さんったら、あたしが萌えキャラだって言うんですよ!」

長門「あなただって」

古泉「まあまあ、落ち着いて下さいよ。皆さん萌えキャラなんですから、何も争わなくたっていいでしょうに」

キョン「あー、なんかいろいろと批判くらいそうな発言だぞそれ」

古泉「自重します」

長門「……」

みくる「……」

キョン「さて、俺も帰るかな」

古泉「そうですね、団長さんが不在ですし、僕らも帰路につきますか」

長門「……」
みくる「……」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:39:43.12 ID:PDF8Y8SVO

翌日 朝



キョン「よ、ハルヒ」

ハルヒ「ぁ…キョン…」

キョン「どうした、今日は元気無いな」

ハルヒ「あ、あのさキョン…」

キョン「何だ?」

ハルヒ「昨日、あんたあたしのす、すすす好きな人をさ、」

ハルヒ「なんか勘違いしてるみたいだから言うけどね、」

キョン(ハルヒ、日本語でいいぞ)

ハルヒ「あたし、別にあんたの事なんて……好きでもなんでも無いんだからっ」ツンツン

キョン「……」

キョン(ツンデレだ!!)

ハルヒ「……」

キョン(……こいつって実際俺の事好き…なんだよな?)
キョン(…なら、気付いてないふりでもしとくか?)

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:43:47.45 ID:PDF8Y8SVO

キョン「お前に言われんでもわかってるよ、んな事はな」

ハルヒ「そ。ならいいの」

キョン「結局、お前の好きな人って誰なんだよ」

ハルヒ「な、なんであんたはそういう話ばっかりするのよバカ!」

キョン(顔真っ赤だな…ハルヒ…)

ハルヒ「…ホント、男って何でみんなこういうのばっかりなのかしら」

キョン「いや…ただ、お前みたいな変わり者が好きになるような奴に、ちょっと興味が沸いただけだ」

ハルヒ「変わり者で悪かったわね」

キョン「一度、会って話してみたいね、そいつと」

ハルヒ「…ばか」

キョン(…! 今の『ばか』、ものすごく可愛かったぞハルヒ!)

ハルヒ「……」

キョン「…いや、ハルヒに好きな人……か」

ハルヒ「……何よ」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:53:02.14 ID:PDF8Y8SVO

キョン「はは、いや、こういうとまたお前に怒られるかもしんないけどさ」

キョン「……ちょっと、ちょっとだけ、残念だな……とか思ったりしてな」

ハルヒ「!!」

キョン「実際、お前といると楽しいしさ。なんか、そいつと付き合い始めたら、こうして一緒に雑談することもあんまり出来なくなるのかと思うと、残念というか…寂しいというかだな」

ハルヒ「そっ、そんな事無い!大丈夫だからっ!」

キョン「…!」

ハルヒ「あたしが、そ、そういう事になっても、いつも通りよ!だから…あんたが心配する事なんて…!」

キョン「…ありがとな。ハルヒ」

キョン「…でもな」

ハルヒ「…!」ビク

キョン「俺の事はどうでもいいんだ。ハルヒ、お前の好きなように生きてみろ。そいつが好きなら、一生そいつを掴んで離すな」

キョン「お前の人生なんだ、俺がどうこう出来る訳が無いんだよ。ハルヒ、自分に正直になれ。素直になれ。そしたら…」

ハルヒ「な、何よ!うるさいのよあんた!知らないわよ!」

キョン「……やれやれ」

キョン(それにしても、我ながら見事な自演っぷりだな、これ)

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 00:58:43.92 ID:PDF8Y8SVO

キョン「ハルヒ」

ハルヒ「…何」

キョン「こっち見ろよ」

ハルヒ「嫌よ」

キョン「照れんなって」

ハルヒ「照れてなんか…」
キョン「顔、真っ赤っ赤じゃねぇか」

ハルヒ「!!」

キョン「お前もホント、素直じゃないというか何というか…」

ハルヒ「……素直じゃなくて悪かったわね」

キョン「悪いとは言って無いだろ。まぁ、そこも引っくるめてのハルヒだもんな」

ハルヒ「何よそれ。意味分かんない…」

キョン「素直じゃないところも、お前の魅力の一つだって言ってんだよ」

ハルヒ「…!」

ハルヒ「な、なんなのよさっきからあんたは……」

キョン(照れてる照れてる)

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 01:04:58.13 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ「……」

キョン「ハルヒ?」

ハルヒ「……」

キョン「もしかして、怒ってるのか?」

ハルヒ「怒ってなんかないわよ」

キョン「嘘だな。怒ってるだろ」

ハルヒ「しつこいわよ。怒って無いって」

キョン「じゃあ『ハルにゃん、怒って無いにゃん』って言ってみてくれ。もちろんウインク付きで…」

ボカ

キョン「ぃっでぇ!」

ハルヒ「ばか!死ね!」

キョン「痛い、マジで痛い!」

ハルヒ「す、少し黙りなさいよあんたは!!」

キョン「分かった、分かったからその右手を下ろせ…!」

ハルヒ「……ふんだ。もう知らない」プイ

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 01:09:46.74 ID:PDF8Y8SVO

キョン(こいつは、どうやったらデレるんだろうか…)

ハルヒ「……」

キョン「…ハルヒ」

ハルヒ「……」

キョン「すまん、ちょっとやり過ぎた」

ハルヒ「……」

キョン「おーいハルヒ」

ハルヒ「……」

キョン(今はこれ以上は無理そうだな)

キョン「…頼むからシカトはやめてくれ。マジですまん」

ハルヒ「……喋んなって言ったでしょ」

キョン「……」

ハルヒ「バカ。今日の放課後、覚えてなさいよ」

キョン(やれやれ、一体何やらされるんだか……)

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 01:15:15.54 ID:PDF8Y8SVO

放課後



キョン「……」

古泉「……」

みくる「……」

長門「……」

ハルヒ「……」

古泉(何なんですかこの空気は!)

キョン(神サマはどうやらお怒りのようだな)

みくる(キョン君、怒らせたんですか!?)

キョン(あ……多分、怒らせちゃいました)

キョン(まだ朝の事を引きずってんのか…)

長門(この本はなかなか興味深い)ペラ

ハルヒ「……」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 01:20:36.62 ID:PDF8Y8SVO

古泉(怒らせちゃいました…じゃないですよ!)

キョン(お前は人の心の中を勝手に読むな!)

みくる(それ、キョン君もですよね…)

キョン(え?)

古泉(あれ?)

みくる(ふぇ?)

長門(思考内容を電気信号として脳内に直接伝達するように操作した)

長門(この空間内では、涼宮ハルヒ以外、他人の思考内容が分かる)

長門(ただし、こちらからは一方的に涼宮ハルヒの思考内容を読み取る事が可能)

キョン(長門…なんて奴だお前は…)

古泉(頼もしい限りですね)

みくる(じゃあ、私たちはテレパシーが使えるって事ですか?)

長門(そう)

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 01:33:36.22 ID:PDF8Y8SVO

古泉(ですが、何故こんな事を?)

長門(こうした方が好都合。それに)



長門(面白そうだから)

キョン「!!」
古泉「!!」
みくる「!!」

ハルヒ「……」

キョン(な、なんか長門が楽しんでる…!)

古泉(なんと恐ろしい)

みくる(ふぇ…)

ハルヒ「ねえみんな」

キョン「どぅわっ!な、何だハルヒ」

古泉「ど、どうされました?」

ハルヒ「その、あ…あたしって、ツンデレなのかな…」

キョン「…は?」

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 01:38:51.86 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ「ぃ、いや!何でもないわ!はは、変よねやっぱり…」

キョン「変…ではないと思うが…」

古泉「ま、まあ性格の話ですから、人それぞれだと思いますが」

みくる(涼宮さん……残念ながらあなたはツンデレなんですよ!)

キョン(あ、朝比奈さん!)

古泉(心の中の声なので大丈夫ですよ。何を言っても構いません)

ハルヒ(キョン、怒ってるのかな…。あれから、一回も話しかけてくれなかったからなぁ…)

キョン「んなこたねぇよ!」

古泉(だめだこいつ)

ハルヒ「へっ?」ビク

キョン「いや、あー、何でもないぞ」

キョン(しまった…)

みくる(心の中ではデレデレなんですね)

古泉(そのようです。不機嫌な顔しながら、そんな事を考えてると思うと……)

キョン(…いいな、ツンデレって)

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 01:45:51.83 ID:PDF8Y8SVO

長門(うちゅうじんがしんりゃくしてきたぞ)

キョン(な、長門?)

長門(本を読んでるだけ)

キョン(あ、そうか…)

ハルヒ(何て話しかけようかしら…。もう相手にしてくれないのかな…)

キョン「ハルヒ。今日はいい天気だな」キラ

ハルヒ「ぇっ?そ、そうかしら?」

長門「くもりのち雨」

キョン「……」

古泉(揺さぶられすぎですよ…)

キョン(仕方ないだろ……かわいいんだから…)

キョン「…あっ」

古泉「……」ニヤ

長門(仕方ない。うちゅうじんとのぜんめんせんそうだ)ペラ

178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 01:54:04.23 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ(もっと気の利いた事、なんで言ってあげられないんだろ…。あたし、最悪ね…)

キョン「ハルヒ!」

ハルヒ「…え?」

キョン「いや、えーと、最近、なんか肩が凝ってな。揉んでくれないか?」

古泉(なんですかそれ)

キョン(いや、これぐらいしか思いつかなかったんだよ…)

ハルヒ「な、何であたしがあんたの肩なんか揉んでやんないといけないのよ!普通逆でしょ?あんたがあたしの肩を揉むならまだ分かるわ!」

ハルヒ(……また、やっちゃった…)

キョン「…!」

古泉(これはこれは)

キョン「分かった。揉んでやる」キラ

ハルヒ「…へっ?」

みくる(長門さん?)

長門(さ、さまーそるとびーむだと…)

187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 02:00:06.80 ID:PDF8Y8SVO

キョン「ど、どこら辺だ?」

ハルヒ「……首?」

キョン「よし…」スッ

ピト

ハルヒ「ひゃう!」ピク

キョン「わ、すまん!大丈夫か!?」

古泉(涼宮さんの弱点は首……首……)ジロー

ハルヒ「ぃ、いやなんでもないの、続けていいわよ」
ハルヒ(あんまり首とか触られた事無いから、びっくりしちゃった…)

キョン「今度こそ…」スッ

モミモミ

ハルヒ「ぅ…ぁぅ……」

キョン(へ、変な声出すなハルヒ!)

グッグッ

キョン「……別に、そんなに凝ってはないな」

ハルヒ「そ、そぅ?」

188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 02:07:43.66 ID:PDF8Y8SVO

長門(せぷてんばーみっしんぐ)

みくる(何の本読んでるんだろ…)

キョン(ポニーテール時は、この白い首があらわになるのか…)

キョン(うなじといい……たまらんな…!)

古泉(いつまで肩揉みしてるつもりなんでしょうか)

ハルヒ「きょ…キョン?そろそろ…」

キョン「あ、ああ、すまん」スッ

ハルヒ「んー…」

ハルヒ「…まあ楽になったわね」

キョン「良かったな」

ハルヒ「まあね」

キョン「……」

ハルヒ(……なんで『ありがとう』の五文字が言えないのよあたしは…)

キョン(…ハルヒ!伝わってるぞ!十分伝わってるから自分を責めないでくれ!)

古泉(あなたたちは何故いかなる状況でもいちゃつけるのか。これを題材に論文が書けそうですよ)

192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 02:13:46.14 ID:PDF8Y8SVO

みくる(あたまにリボンなんか付けてる時点で、あなたも萌えキャラなんですよ!)

キョン(やばい朝比奈さんが思いたい放題だ)

古泉(そろそろ解除すべきですね。…長門さん)

長門(了解した)

みくる(せいぜい、全国のキモヲタ共から気持ち悪い目で見られればいいんです!)

キョン(よし、朝比奈さんが考えてる事が分からないぞ)

古泉(今何やら禁則事項な事を考えてたような気がしますが)

長門(えたーなるふぉーすぶりざーど)

ハルヒ「今日は何しようかしらね」

キョン「今日は…って、いつもぐーたらしてるだけだろ」

ハルヒ「ぐーたらはしてないわよ。やる事が無いだけ」

キョン「それで?結局、今日もいつも通りなのか?」

ハルヒ「うーん、やっぱりなんかつまんないわね…」

264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 10:24:01.57 ID:PDF8Y8SVO

古泉「こういうのはいかがでしょう」

ハルヒ「何々?」

古泉「みなさんである勝負をします。その勝負に負けた二人で、校内の不思議を探すべく探索してくるんです」

古泉「どうです?」

キョン(また面倒な事を…!)

ハルヒ「いいわねそれ!さっすが副団長!」

古泉「お誉めにあずかり光栄です」

ハルヒ「で、勝負の内容は何なの?」

古泉「そこは皆さんで考えてもらいたいのです。そっちの方が面白いと思いまして」

キョン「んなもん、じゃんけんとかでいいだろ」

みくる「えっと…あたしは、あっちむいてほいが」

長門「the day of sagittarius」

ハルヒ「じゃあ…間をとって…」

ハルヒ「にらめっこにしましょう!」

キョン「どう間をとったらそうなるんだ」

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 10:29:27.28 ID:PDF8Y8SVO

キョン「というかだな、にらめっこでどうやって敗者二人を決めるんだ」

ハルヒ「確かに…」

古泉「総当たり戦でいいんじゃないでしょうか」

ハルヒ「それ採用!」

キョン「総当たりぃ!?」

キョン(高校生にもなってにらめっこかよ…しかも一人四回も…)

ハルヒ「負けた二人は、探索とプラスしてなんか買ってきてもらうから!よろしくね!」

みくる「な、長門さん、にらめっこって確か…」

長門「見つめ合って先に笑った方の負け」

みくる「は、はい…」

みくる(でもなんかそれだと、凄く失礼な遊びな気がします)

ハルヒ「さーて、最初は誰と誰が睨み合うのかしら?」

キョン「睨み合うって何だ」

古泉(僕、変な顔していいんでしょうか…)

269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 10:38:59.94 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ「にーらめっこしーましょ」
みくる「わーらっちゃだーめよ」
長門「あっぷっ」
ハルヒ「ぷ!」スッ

キョン「……」ジー

古泉「……」ニコニコ

キョン「……」ジー

古泉「……」ニコニコ

キョン(何が悲しくてこいつのニヤケ顔を見てないとならんのだこんちくしょう…)

キョン(ここは…)

キョン「……はは。負けたよ」

古泉「おや?」

ハルヒ「あれ?」

みくる「ふぇ?」

長門「自演」

キョン「いや、参った参った。畜生、笑っちまった」

271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 10:47:53.04 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ(今古泉君、何か変な顔したかしら…?)

ハルヒ「まあいいわ。古泉君の勝ち!」ピッ

古泉「ありがとうございます」

キョン(やれやれ、こりゃ誰にも勝てそうにないぞ…)

ハルヒ「次は……」

ハルヒ「みくるちゃんとあたしね!」

みくる「が、頑張ります…」

キョン(俺は朝比奈さんのかわいらしい表情を眺めるとするか…)

ハルヒ「キョン、審判お願い」

キョン「はぁ!?」

ハルヒ「いい、ちゃんと見てなさいよ?審判はいつも公平に判断を下すべきなの!」

キョン「分かったよ……ったく」

長門「……」

古泉「……」ニコ

キョン「えー…、よーい、どん」スッ

274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 11:00:32.97 ID:PDF8Y8SVO

―――
――


ハルヒ「あっぷっぷ!」スッ

キョン「……」ジー

長門「……」ジー

キョン「……」ジー

長門「……」ジー

キョン「ぅ…」

長門「……」ジー

キョン「…くぅ……」

長門「……」ジー

キョン「……すまん、降参だ」

ハルヒ「有希の勝ちー!」ピッ

長門「勝ち」

みくる「長門さん強いですね…にらめっこ…」

275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 11:08:47.71 ID:PDF8Y8SVO

―――
――


ハルヒ「あっぷっぷ!」スッ

キョン「……」ジー

みくる「…ひぇ…」

キョン「……」ジー

みくる「うぅ…」

キョン(あー、いい!最高ですよ朝比奈さん!)

みくる「ふぇぇ…」

キョン(朝比奈さん!朝比奈さぁん!)ニヤ-

ハルヒ「はいキョンの負け!」

キョン「えっ?へ、あれ!?」

みくる「あ、ありがとうございます」

ハルヒ「みくるちゃんの勝ち!」ピッ

古泉(笑ったというかニヤつきましたね)

276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 11:17:32.40 ID:PDF8Y8SVO

―――
――


古泉「それでは、始めて下さい」スッ

キョン「……」ジー

ハルヒ「……」ジー

キョン「……」ジー

ハルヒ「……」ジー

キョン「……」ジー

ハルヒ「……ぅ」

キョン「……」ジー

ハルヒ「ゃ、こ、こっち見んなバカ!」

古泉「顔を逸らしたので、涼宮さんの負けですね」ピッ

キョン「…よし」

長門「涼宮ハルヒの心拍数の上昇を確認」

281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 11:24:13.62 ID:PDF8Y8SVO

―――
――


古泉「あなたと涼宮さんは、共に一勝で最下位です。一位は長門さんですね」

キョン「お前とかよ…」

ハルヒ「…悪かったわね」

みくる(これは珍しいですよ…!)

長門「勝ち」

古泉「では、とりあえず行ってきて貰いましょう」

みくる「あたしはケーキがいいです」

長門「おでん」

古泉「僕はカレーパンで」

キョン「おいおい、コンビニまで行くのか!?」

キョン(校内探索じゃなかったのかよ…)

ハルヒ「負けたんだから文句言わないの!ほら、行きましょ!」グイ

キョン「おい、ま、待てって!」

283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 11:31:04.51 ID:PDF8Y8SVO

キョン「お、おい、あんま引っ張んなって」

ハルヒ「……」ニコニコ

キョン「…!」

キョン「……」

キョン「……」バッ

ハルヒ「……え?」

キョン「引っ張んなって言っただろ?」

ハルヒ「え、キョン…?」

ギュ

ハルヒ「!!」

キョン「俺は、」

キョン「こうして二人で、一緒に行きたいんだよ」

ハルヒ「……ぁ……ぇ…、」

ハルヒ「……うん」

キョン(よっしゃあハルヒがデレた!!)

285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 11:38:10.34 ID:PDF8Y8SVO

長門「尾行するなら今」

古泉「今回も取り入れてきましたか」

みくる「早く行きましょうよ!」

古泉「おや朝比奈さん、今回は随分と乗り気ですね」

みくる「まあ……たまには…」

長門「しゅっぱつ」

古泉「ええ。しっかり物影に隠れて行きますよ」

みくる(ちゃんとチョコレートケーキ選んでくれるかなぁ…)

長門「……」ピタ

古泉「…どうしました?」

長門「…扉に強力なプロテクトがかけられている」

みくる「!!」

古泉「涼宮さんですか」

長門「そう。誰にも邪魔されたくないと願った結果がこれ」

古泉「邪魔する気は無いんですがね…。困ったものです」

288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 11:45:25.50 ID:PDF8Y8SVO

キョン「なんだ、お前にしちゃあ素直だな」

ハルヒ「ぅ、うるさい…」

キョン「俺、誰かと手を繋いで歩いたの、これが初めてなんだ」

キョン(閉鎖空間のアレは……無しでいいだろ)

ハルヒ「…!」

キョン「ハルヒは……。あ、そういえば、中学の時お前…」

ハルヒ「ちっ違うわよ!手なんか繋いだ事…」

キョン「ホントか?」

ハルヒ「ほ、ホントよ!」

キョン「嘘だったら嫌だからな」

ハルヒ「…え?」

ハルヒ(それって…どういう…)

キョン「お前は、どうなんだ」

ハルヒ「へっ?」

キョン「俺が手繋いだの初めて、って言った時、ハルヒはどう思ったんだ?」

290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 11:51:53.10 ID:PDF8Y8SVO

ガチャガチャ

古泉「……駄目ですね。びくともしません」

みくる「と、閉じ込められちゃったんですか?」

長門「大丈夫。あと少し待てば自動的にロックは解除される」

古泉「どうします?涼宮さん達に追い付けないかもしれませんよ?」

長門「……」

みくる「……」

古泉「……」

長門「…あ」

古泉「…?」

みくる「…?」

長門「わたしの力を使えば余裕で追い付ける」

古泉「ああ、そうでしたね」

みくる「もぅ、長門さんったら…」

291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 12:00:21.25 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ「…!」

キョン(いつものハルヒなら、ここで『あんたの事なんか知らないし、知りたくも無いわよバカ!』とか言う筈だな)

キョン(しかし今のこいつは…)

ハルヒ「……」

ハルヒ「ぁ、あたしも…、う、嬉しかったな」

キョン(ハルヒ…なんてかわいいんだ…!今すぐ抱きしめてやりたいぜ…)

キョン「そうか。同じ事考えてたんだな、俺ら」

ハルヒ「…うん」

キョン「ハルヒ」

ハルヒ「何?」

キョン「…何でもない」

ハルヒ「…言いなさいよ」

キョン「嫌だ」

ハルヒ「ダメ。団長命令よ」

キョン(…よし、ちょっとからかってみるか)

295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 12:06:43.76 ID:PDF8Y8SVO

古泉「まだですかね…」

ガチャガチャ

長門「まだ」

みくる「……」

ガチャガチャ

古泉「この……まだ開きませんか」

長門「……」

みくる「……」

ガチャガチャ

古泉「ああもう…!」

ガチャガチャ

長門「落ち着いて」

みくる「古泉君…、ドア壊れちゃいますよぉ!」

バキッ


古泉「あ」

299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 12:15:46.80 ID:PDF8Y8SVO

キョン「団長命令…。それならなおさら聞く気になれんな」

ハルヒ「!!」

ハルヒ「な、何よあんた!いつもは言う事聞いてくれるじゃない!」

キョン「今はそんな気分じゃ無いんだよ。それに、そこまでむきになる程の事か?」

ハルヒ「だって…気になるじゃないの」

キョン「……そうだな」

キョン「団長命令は嫌だが、お前からの頼みなら考えてやってもいいぞ」

ハルヒ「え?」

キョン「『涼宮ハルヒ』からの頼み事なら、聞いてやるって言ったんだ。命令口調じゃなくな」

ハルヒ「あ、あたし…から?」

キョン「そうだ。だから命令はするなよ。あくまで『頼む』んだからな」

ハルヒ「頼むって…」

ハルヒ「……」

キョン(さて……どう来るハルヒよ)

キョン(っていうか、何がそんなに気になるんだか…)

302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 12:20:44.96 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ「……」

ハルヒ「…ね、キョン」

キョン「何だハルヒ」

ハルヒ「あの、あんたがさっき言いかけた事あるでしょ?」

キョン「ああ」

ハルヒ「あれさ、その…」

キョン「……」

ハルヒ「あ、あたしに、何て言おうとしたのか教えてくれないかな?」

キョン(なんか別人化してるんだが)

ハルヒ「あ、ちが、今の無し!」

キョン「はいよ」

ハルヒ「えっと……。あんたが言いかけた事、あたしに教えて下さい!」

キョン(なんか違う気がするが)

ハルヒ(い、今のでダメなのかな)

キョン「……まあ、そんなに気になるんだったら教えてやってもいいぞ」

336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 14:55:08.34 ID:PDF8Y8SVO

ガチャ

長門「情報操作は得意」

古泉「ありがとうございます」

みくる「ようやく出れましたね」

古泉「彼らは?」

長門「今はもう学校を出ていちゃついている」

古泉「早く追いかけましょう。突っ込み役が必要でしょう」

みくる「そうですね」

長門「では今から俗に言うワープを行う」

古泉「ワープですか。いいですね」

みくる「ワープ…」

古泉「ワープ…」

長門「ワープ」

みくる「ワープ?」

古泉「……最初から使えよ!」ズサァア

342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 15:06:42.10 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ「あ、ありがと…」

キョン「で、さっき俺が言おうとした事…だったか?」

ハルヒ「うん」

キョン「……」

キョン(…覚えてねーや)

ハルヒ「……」

キョン「あー…」

ハルヒ「まさか、忘れたとか言わないわよね」

キョン「い!言う訳無いだろ!?」

ハルヒ「……」

キョン「……ほら、あれだ、こうしてお前が隣に居るのに言うのもあれなんだが…」

ハルヒ「何よ」

キョン(畜生、もうどうにでもなれ!)

キョン「……ハルヒって、す、凄くかわいいよなぁ…とか言おうとしたんだよ」

ハルヒ「!!」

345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 15:15:15.98 ID:PDF8Y8SVO

古泉「照れてんじゃねえよ!!」ビシィ

みくる「間に合いましたね」

長門「30点」

古泉「ふむ、やはりここは」

古泉「顔が赤いんだよ!」ビシィ

古泉「…の方が良かったのかもしれませんね」

長門「40点がいいとこ」

みくる「なんかもう全体的に間違ってる気がします」

古泉「じゃあ長門さんは一体どんなつっこみが相応しいというのですか?」

長門「…例えば」

長門「さりげなく手に汗かいて、うぶな感じかもし出してんのか」ピッ

長門「…とか」

古泉「成る程…つまり疑問系のつっこみですね。確かに、それなら聞く方も考えさせられます」

みくる「この辺の精神病院は…」

351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 15:34:57.13 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ「え、あ、えと、」

ハルヒ「ば、ばかっ…」

キョン「…顔、赤いぞ」

ハルヒ「…仕方ないでしょ!」

キョン「そういうとこも、かわいいんだよな」

ハルヒ「!!」

キョン「いつものお前からは考えられない、その女の子っぽい仕種がまた…」

ハルヒ「や、やめてよ!別に褒めたって、な、何もでないわよ…」

キョン「褒めてない。本当の事を言ってるだけだからな」

ハルヒ「べ、別に嬉しくないわよ!ばか!」

キョン「誰もお前を喜ばせようと思って言ってる訳じゃねぇよ」

キョン(照れ隠しになってないぞ、ハルヒよ)

ハルヒ「ぅ…、」

キョン「ハルヒ。俺ら手繋いでるんだぞ?今さらそんな事で照れるなって」

ハルヒ「そ…それは、そうだけど…」

353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 15:39:20.08 ID:PDF8Y8SVO

古泉「そういいながらあなたも照れてるんでしょう?」ビシィ

長門「24点」

古泉「何故です!ちゃんと疑問系に…」
長門「ただ『?』をつければ良いとは言ってない」

古泉「…!」

長門「場合による」

古泉「た、例えば?」

長門「マーブルチョコレートは3個からなん?なあ?」

長門「とか」

長門「U.N.オーエンは彼女なのか?」

長門「とかが該当する」

古泉「では、」

古泉「サラリーマン狩りは無いの?なんなの?」

古泉「とかもですか」

長門「そう」

みくる「わあ、綺麗なお花さんですねー…」

354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 15:45:34.04 ID:PDF8Y8SVO

キョン「ハルヒ…お前、俺の事好きなのか?」

ハルヒ「!?」ピク

キョン「どうなんだ」

ハルヒ「なっ!あんた何言って!」

キョン「いや、結構前から気になっててな」

ハルヒ「ぅ…それは……」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……今まで、あんたが気付かなかったのが不思議でならなかったわ」

キョン「…!」

ハルヒ「……」

キョン「……ちょっと、言ってみてくれないか?」

ハルヒ「な、何を…?」

キョン「俺はハルヒが好きだ。素直にかわいいと思う。それで、お前は?お前はどうなんだ」

ハルヒ「え、え?」

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 15:50:59.12 ID:PDF8Y8SVO

ハルヒ「そ、それはもちろん…」

キョン「もちろん?」

ハルヒ「……き」

キョン「よく聞こえんぞ」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……すき」

キョン「…!」

ハルヒ「あたしも、キョンの事が好きよ…?」

キョン(デレデレだなおい!)

ハルヒ「な、なんでかわかんないけど……あんた、古泉君みたいにカッコイイ訳じゃないし、古泉君みたいに性格良く無いけど…」

キョン「性格だけはお前に言われたくない」

ハルヒ「ぁ……」

ハルヒ「…ごめん」

キョン「!!」

362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 15:58:08.65 ID:PDF8Y8SVO

みくる「わーこっちに綺麗なちょうちょさんが」

長門「それは蛾」

古泉「いつまでもいちゃついてんじゃねぇよ!」ビシィ

長門「まあまあ」

古泉「ありがとうございます」

長門「ただ、もうちょっとキャラを出していった方がいい」

古泉「と、言いますと?」

長門「いつまでもいちゃついて、そんな事してたら先生に言っちゃうよ?」ピッ

長門「とか」

古泉「委員長…だと…」

みくる「あれ、蜂さんじゃないですかぁ。大きいですねー…」

長門「路上での過度ないちゃつきは、有罪か無罪か」ピッ

長門「とか」

古泉「裁判長…なのか…」

366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 16:13:42.72 ID:PDF8Y8SVO

キョン「…え?」

キョン(お、俺、いつも通りつっこんだだけだよな?)

ハルヒ「…性格悪くてごめんね」

キョン「あ、いや、今のは…」

キョン(何故ハルヒが謝ってる!?こんな状況にしたのは誰だ?俺か?)

ハルヒ「あんたの前だと、何故だか口うるさくなっちゃうのよ…。自分で自分が嫌だったわ」

キョン「そ…そうか」

ハルヒ「で、でも!あんたが直せって言うなら、あたし頑張るから!いつも女の子らしくするし、不思議探しだって…」

キョン「ハルヒ…」

ハルヒ「だ、だから、」

ハルヒ「……嫌いにならないでよ」

ハルヒ「お願い…」ギュ

キョン「ぁ…」

キョン(こんな事言われて、嫌いになれる訳ねぇだろ……ってか、嫌いになんかなって無いぞハルヒ!)

369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 16:19:51.00 ID:PDF8Y8SVO

キョン「な…何言ってるんだハルヒ!」ガシ

ハルヒ「ひぇ?」

キョン「性格も含めて、お前なんだよ!貴重なツンデ…いや、いつもの刺々しいお前も、俺は好きなんだ!」

ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン?」

キョン「嫌いなんかじゃない。むしろそれがいいんだよ…!」

ハルヒ「……?」

キョン(しまった、つい熱くなった…)

ハルヒ(キョン、なんかさっき迫力あったな…)

キョン「だから、ハルヒはそのままでいてくれ。いつも通りのハルヒが、俺は好きなんだ」

ハルヒ「あ、ぁりがと…」

キョン(よし、誤解はとけたな)

キョン「……お、そろそろコンビニか」

ハルヒ「そうね」

キョン「確か…ケーキにおでんに……あとなんだっけ?」

ハルヒ「確か……ポテチだっけ?」

373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 16:25:14.73 ID:PDF8Y8SVO

古泉「随分長い買い物ですね」

長門「……」

みくる「なかなか出てきませんね」

古泉「どうせ、中でもいちゃついてるんでしょうが」

長門「来た」



ウィーン

キョン「はは、お前太るぞ?」

ハルヒ「そ、そんな事無いわよ!」



古泉「うげぇ……しっかり手繋いでますよ」

長門「うげぇ」

みくる「うげぇ?」

古泉「失礼。最近疲れが溜まってきてまして」

長門「……」

378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 16:34:03.81 ID:PDF8Y8SVO

みくる「え?閉鎖空間、最近出たんですか?」

古泉「いえ、最近は全然発生してませんが…」

長門「もしかして」

みくる「…!」

古泉「な、なんですか」

長門「あなたは涼宮ハルヒに好意を持っている」

古泉「!!」
みくる「!!」

長門「違う?」

古泉「な、ち、違いますよ!なんで僕が…」

みくる「禁則事項の恋!」

長門「図星」

古泉「図星というか…。ただ、涼宮さんは充分魅力的な方だというだけですよ」

みくる「……」

古泉「他意はありません。本当です」

長門「…そう」

383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 16:45:03.06 ID:PDF8Y8SVO

古泉「そんな事より、早く彼らを追いましょう」

みくる「……」

長門「わかった」

古泉「……」

みくる「…いいなぁ」ボソッ

古泉「…!」

古泉「そういえば朝比奈さん、この時間軸での恋愛は…」

みくる「禁則なんです。だから、ちょっとだけ、うらやましいかなって」

古泉「……」

長門「……」

みくる「いいんですよ。いいんです…本当に…」

古泉(今回はシリアスな感じにはさせませんよ…)

長門(ここは話を飛ばすべき。このままじゃ危険)

みくる「……」

385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 16:52:03.19 ID:PDF8Y8SVO

翌日



キョン「行ってきまーす」バタン

キョン「やれやれ、遅刻確定だなこりゃ…」

ハルヒ「おはようキョン!」

キョン「おう。おはよう」

ハルヒ「あんた、ホント遅いわね。ほっといたら永遠に目覚まさ無いんじゃない?」

キョン(昨日のかわいいお前はどこにいった?)

キョン「……ん?」

ハルヒ「……」

キョン「って待て。何故お前がここに居る!」

ハルヒ「つっこみも遅いのね」

キョン「いや…これは寝起きでだな…」

ハルヒ「バカ。いいからさっさと行くわよ」

キョン「お、おい待てよ…」

388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 16:58:23.27 ID:PDF8Y8SVO

キョン「俺の質問に答えろ。何故お前がここに居る」

ハルヒ「……あんたと一緒に居たかったからよ」

キョン「!?」

ハルヒ「…悪かったわね」

キョン「い、いやむしろ大歓迎だが…」

キョン(見事なツンデレぶりだ…!)

ハルヒ「……」

キョン「ハルヒ、顔、赤いぞ」

ハルヒ「あ、赤くなんかないわよ」

キョン「はは、そうかい」

ハルヒ「……ね、ねぇ、キョン?」

キョン「何だ」

ハルヒ「……」

キョン「……手、繋ぐか?」

ハルヒ「……うん」

392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 17:04:34.62 ID:PDF8Y8SVO

教室



キョン「よう」

谷口「……なんだお前ら。仲良く一緒に登校かよ」

キョン「まあ、そんなもんだ」

ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン!何言ってんのよ!」

キョン「は?」

ハルヒ「これは、ほら、そこで偶然会っただけで…そ、そんなのじゃ全然無いからね!」

キョン(……なんと)

谷口「……」

国木田「あは、あはは…」

谷口「だよな。そんな訳ねぇか。キョンだもんなぁ」

国木田「えっ」

ハルヒ「そ、そうよ誰がこのバカなんかと…」

谷口「キョンも、早く良い人探せよ?ちなみに俺は…」
キョン「お前は黙っとれ」

395 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 17:08:41.85 ID:PDF8Y8SVO

古泉「朝から見せつけてくれますね」

長門「一緒に登校する事は普段の涼宮ハルヒからは予想出来ない大胆な行動」

古泉「本格的にデレてきましたか」

みくる「何であたしたち朝から尾行したんですか…」

古泉「さて、そろそろ解散しましょう。先生じゃなくとも、この状況を見られたら少々厄介なのでね」

みくる「……」

長門「また放課後」

古泉「ええ。一応双眼鏡も持って行きますか」

みくる「え?」

長門「私の役目は監視だから」

みくる「い、いや、そういう事じゃ…」

古泉「僕も長門さんに同じです」

みくる「……」

397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/19(日) 17:14:18.27 ID:PDF8Y8SVO

キョン「ハルヒ……そんなに隠す事じゃないだろ?」

ハルヒ「ぅ、うるさいわね…!」

キョン「……なぁハルヒ」

ハルヒ「…何よ」

キョン「俺の事、好きか?」

ハルヒ「!!」

ハルヒ「……そ…、それは、もちろん……」

ハルヒ「…!」

谷口「……」ジロー

キョン(谷口の野郎…こっち見んな!)

ハルヒ「……べ、別に」



ハルヒ「あんたの事なんか、好きでもなんでもないんだからねっ」



終わり

401 名前: ◆D/WPxQ1tnA [] 投稿日:2009/07/19(日) 17:16:16.05 ID:PDF8Y8SVO

終わりました

読んでくれてありがとうございます


それではまた会う日まで



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