長門「食べて」キョン「いただきます」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 06:53:35.90 ID:8acSmzG2O

キョン「なにをだ?」

長門「カレー」

キョン「いただきます」モグモグ

長門「おいしい?」

キョン「なんか不思議な味がするな」モグモグ

長門「隠し味」

キョン「隠し味?」モグモグ

長門「私の血液」

キョン「ああ、血液ね」モグモグ

長門「唾液も」

キョン「なるほど」モグモグ

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 06:57:05.70 ID:8acSmzG2O

長門「おいしい?」

キョン「うーん」

長門「……」

キョン「不思議な味だったかな」

長門「そう」

キョン「次は頼むよ」

長門「分かった」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 06:59:24.29 ID:8acSmzG2O

〜部室〜


みくる「お茶ですぅ」

キョン「ありがとうございます」

長門「待って」

キョン「なんだ?」

長門「唾液が入ってる」

キョン「このお茶にか?」ズズッ

長門「そう」

キョン「ふーん」ゴクゴク

長門「衛生面に問題がある。飲むべきではない」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:01:47.99 ID:8acSmzG2O

キョン「そうか」ズズッ

長門「唾液を入れるという行為は異常。朝比奈みくるは病に犯されている危険性がある」

古泉「お茶うけに饅頭でもどうです?」

キョン「いいな。もらうよ」

長門「待って」

キョン「どうせ饅頭にも唾液が入ってるんだろ?もうオチは読めてるさ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:03:55.81 ID:8acSmzG2O

長門「違う」

キョン「違う?不思議な食感だな」モグモグ

長門「唾液ではない。睾丸が入っている」

キョン「まるごとか?」モグモグ

長門「そう」

キョン「なるほど、苺かと思ったら古泉の睾丸だったのか」モグモグ

長門「今すぐ吐き出すべき」

キョン「そうだな」モグモグ

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:06:59.29 ID:8acSmzG2O

〜夜〜

キョン「お邪魔します。今日は飯を食わせてくれるんだよな」

長門「飲んで」

キョン「お茶か?ありがとな」ズズッ

長門「違う」

キョン「違う?ふー、ふー、熱いな」

長門「私の唾液そのもの」

キョン「そうか」ゴクゴク

長門「おいしい?」

キョン「おいしくはないかな」ゴクゴク

長門「そう」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:10:12.06 ID:8acSmzG2O

キョン「飯はまだか?」

長門「これ」

キョン「スープか。スープから始まるなんて本格的だな」

長門「そう」

キョン「赤いな。トマトスープか?」ズズッ

長門「違う」

キョン「違う?じゃあなんだ?……お、肉も入ってるな」ズズッ

長門「私の血液」

キョン「なるほど、だから赤いのか」モグモグ

長門「具は私の肉片」

キョン「ふーん」モグモグ

長門「おいしい?」

キョン「おいしくはないかな」

長門「そう」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:17:33.09 ID:8acSmzG2O

長門「次はこれ」

キョン「なんだこれ?」

長門「サラダ」

キョン「ああ、サラダか。これは……海藻か?」モグモグ

長門「違う」

キョン「違う?」モグモグ

長門「私の髪の毛と皮膚」

キョン「なるほど」モグモグ

長門「おいしい?」

キョン「ドレッシングくれないか」

長門「分かった」

キョン「やっぱドレッシングは和風だな」モグモグ

長門「おいしい?」

キョン「ドレッシングはな」モグモグ

長門「そう」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:24:57.27 ID:8acSmzG2O

長門「次」

キョン「肉か」

長門「おいしい?」

キョン「なんだこれ?食べたことのないような感じの肉だな」モグモグ

長門「そう」

キョン「なんだこれ?」モグモグ

長門「私の肉」

キョン「ふーん」モグモグ

長門「おいしい?」

キョン「微妙だな」モグモグ

長門「そう」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:26:49.53 ID:8acSmzG2O

キョン「うーん、今のところ微妙だな」モグモグ

長門「そう」

キョン「俺は食にはうるさいぞ」

長門「メインディッシュ」

キョン「ああ」

長門「準備する」

キョン「よろしく」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:33:40.23 ID:8acSmzG2O

キョン「でかい皿だけじゃないか」

長門「……」スルスル

キョン「何故裸になる」

長門「……」トテン

キョン「何故皿の上に寝そべる」

長門「食べて」

キョン「お前をか?」

長門「そう」

キョン「生のままか?」

長門「そう。新鮮さを重視した」

キョン「なるほど」

長門「素材の味をいかす」

キョン「ふむ、考えは悪くないがな」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:36:55.28 ID:8acSmzG2O

長門「早く」

キョン「どこから食べればいいんだ?」

長門「どこでも」

キョン「俺こんなに食べれないぞ」

長門「あなたなら出来る」

キョン「そうか」

長門「そう」

キョン「……」

長門「……」

キョン「長門」

長門「なに?」

キョン「1つ言っていいか?」

長門「なに?」

キョン「これはないわ」

長門「……」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:40:57.16 ID:8acSmzG2O

キョン「なんて言えばいいのかな」

長門「……」

キョン「とりあえずないわ。ひいた」

長門「そう」

キョン「俺帰るな」

長門「待って」

キョン「まだなにか?」

長門「まだデザートがある」

キョン「食わなくちゃいけないのか?」

長門「そう」

キョン「いや、もういいから」

長門「今、準備する」

キョン「はぁ……、分かったよ」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:46:51.33 ID:8acSmzG2O

長門「これ」

キョン「おっ、アップルパイか。上手そうだな」

長門「違う」

キョン「違うのか?」

長門「りんごじゃない」

キョン「違うのか。じゃあなんなんだ?」

長門「フィンガーパイ」

キョン「ふむ。初めて食べるな。実に興味深い」

長門「食べて」

キョン「いただきます」モグモグ

長門「おいしい?」

キョン「うーん」モグモグ

長門「……」

キョン「少し奇をてらいすぎたな。シンプルにりんごの方が良かったと思うぞ」モグモグ

長門「そう」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:51:55.29 ID:8acSmzG2O

キョン「ふぅ……ご馳走様」ズズッ

長門「どうだった?」

キョン「気持ちは嬉しいが、まだまだだな」ズズッ

長門「そう」

キョン「次はもっと頑張ってくれ」ズズッ

長門「分かった」

キョン「ところでこの食後のお茶はなんだ?愛液か?」

長門「そう」

キョン「ふーん」

長門「おいしい?」

キョン「ときには」

長門「そう」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:56:27.08 ID:8acSmzG2O

キョン「すまん、噛んだ」

長門「……」

キョン「ときには、じゃない。とくには、だ」

長門「……」

キョン「つまり美味しくはないということだ」

長門「そう」

キョン「ふぅ、それじゃあそろそろ帰るわ。今日はありがとな」

長門「また」

キョン「まぁ……悪くなかったぜ。また作ってくれ。それじゃあな」


ガチャ


長門「……」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 07:59:19.32 ID:8acSmzG2O

〜深夜〜


キョン「腹減ったな……」

キョン「何か夜食が食べたい」

キョン「冷蔵庫でも漁るか」


パカッ


佐々木「やぁ、そろそろ来る頃だろうと待っていたよ」

キョン「よう」

佐々木「さぁ、夜食を食べようか」

キョン「よく凍死しなかったな」

佐々木「なに、君が来ると分かっていたからな」

キョン「そうかい」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:04:51.61 ID:8acSmzG2O

佐々木「深夜だからな。さっぱり目でいこうと思う」

キョン「美味ければなんでもいいさ」

佐々木「ラーメンにしよう」

キョン「割とがっつりきたな」

佐々木「ラーメンはラーメンでも無添加の塩ラーメンだ。天然塩を使ったな」

キョン「おお、体にも良さそうだな」

佐々木「僕がキョンの健康のことを考えないとでも思っているのかい?」

キョン「そうだな。すまんすまん」

佐々木「ではさっそくだが取り掛かろう」

キョン「俺は座って待ってるよ」

佐々木「ああ」

キョン「ところで佐々木」

佐々木「なんだい?」

キョン「なんで裸にエプロンなんだ?」

佐々木「なに、気にするな」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:10:10.57 ID:8acSmzG2O

佐々木「出来たぞ」

キョン「いただきます。ラーメンはまずはスープからだな」ズズッ

佐々木「どうだい?」

キョン「ふむ……初めて飲んだスープだ。一体どこの塩を使っているんだ?」ズズッ

佐々木「佐々木の塩だ」

キョン「佐々木の塩?佐々木なんて地名あったか?」ズズッ

佐々木「主に僕の脇から抽出された塩水から出来た塩だ」

キョン「なるほどね。麺は……細麺か」

佐々木「どうだい?」

キョン「ストレート麺とちぢれ麺を混ぜたのか。新しいな」

佐々木「常に新しいことに挑戦し続ける。それが大事なんだ」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:15:16.27 ID:8acSmzG2O

キョン「さすがだな」モグモグ

佐々木「味の方はどうだい?」

キョン「ちぢれ麺がスープをよく絡むな。だがちぢれ麺とストレート麺を混ぜたのはいただけないな」モグモグ

佐々木「そうか」

キョン「スープは……もう少し、さっぱりしてる方がいいかもな。この独特な匂いを好まない人もいると思う。何かで消した方がいいかもしれん」

佐々木「なるほど……だが全て佐々木産のもので統一したいから難しいな」

キョン「佐々木産?それじゃあこの麺も佐々木産なのか?」ゴクゴク

佐々木「ああ、僕の髪の毛と陰毛だ」

キョン「なるほどね」モグモグ

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:20:21.37 ID:8acSmzG2O

キョン「ふぅ、ご馳走様」

佐々木「どうだった?」

キョン「美味くはない……かな」

佐々木「そうか、出直してくるよ」

キョン「なに、中学の時よりは良くなっているさ」

佐々木「当たり前だろ」

キョン「ふふっ、そうか。それじゃあありがとな。おやすみ」

佐々木「ああ、おやすみ」

キョン「気を付けて帰れよ」

佐々木「ああ、それじゃあまた会おう」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:24:03.07 ID:8acSmzG2O

〜翌日〜


キョン「またお前か」

朝倉「ふふっ、もう刺そうとしないから安心して」

キョン「それじゃあなんの用だ」

朝倉「これを食べてもらおうかと思って」

キョン「弁当?」

朝倉「うん、一生懸命作ったんだ」

キョン「俺は食にはうるさいぞ」

朝倉「うん。はい、どうぞ」

キョン「いただきます」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:29:32.13 ID:8acSmzG2O

朝倉「どう……かな?」

キョン「至って普通だ」モグモグ

朝倉「……」

キョン「可もなく不可もなくって感じだな」モグモグ

朝倉「……」

キョン「味は悪くはないが普通すぎる」モグモグ

朝倉「あの……」

キョン「良く言えば王道、悪く言えばつまらない……だな。いや、王道は美味くなければ王道とは言えないか」

朝倉「体になにか変化とかは……ない?」

キョン「ん?なんともないぞ。ふぅ、ご馳走様」

朝倉「気持ち悪くない?体の穴という穴から血出てこない?」

キョン「次は俺を満足させたかったらもっと頑張るんだな」

朝倉「そんな……1口食べれば確実に死ぬように宇宙産の毒を使ったのに」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:35:24.97 ID:8acSmzG2O

キョン「毒?じゃああの味は毒の味だったのか」

朝倉「……」

キョン「味にアクセントを加えるための調味料かと思ったよ」

朝倉「なんで……」

キョン「……」

朝倉「……」

キョン「……ん?」

朝倉「……?」

キョン「お、お前!やっぱり俺を殺そうとしてたのか!!」

朝倉「あっ、しまった!」

キョン「許せん。なにが許せないかと言えば、料理を人殺しの道具に使おうとしたことだ」

朝倉「ひぃ……」

キョン「お前には、食べ物に対する感謝が足りないようだな。
いいか、食事とは生かすものであって殺すものではない!
それを分からないお前には指導が必要だ」

朝倉「ぁ……あ……ぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:38:41.16 ID:8acSmzG2O







キョン「少しばかりやりすぎたな」

朝倉「……」

キョン「動かなくなっちゃった」

朝倉「……」

キョン「なに、責任はとってやるさ」

朝倉「……」

キョン「殺してしまったからには、お前を俺の生きる糧にする」

朝倉「……」

キョン「大丈夫、お前の体は一部たりとも無駄にはしないさ」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:43:10.58 ID:8acSmzG2O

キョン「……」

朝倉「……」

キョン「本来ならば感謝の念を抱きながら食すべきだが……」

朝倉「……」

キョン「こいつ宇宙人だし、地球の概念には当てはまらないよな」

朝倉「……」

キョン「焼却炉で処理するか」

朝倉「……」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:44:06.29 ID:8acSmzG2O

キョン「食を貶したお前が悪い。自業自得だ」

朝倉「……」

キョン「反省しな」

朝倉「……」

キョン「焼却炉まで持ってくの面倒だな」

朝倉「……」

キョン「……」

朝倉「……」

キョン「窓から捨てとけば掃除の人が処理してくれるだろ」ポイ

キョン「さて、帰るか」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 08:55:10.02 ID:8acSmzG2O

ピンポーン


キョン「ん?宅配便か?」

キョン「なんだこの箱?」

キョン「……」バリバリ

キョン「なんだこれ?缶詰めにペットボトルに……色々あるな……」

キョン「ああ……佐々木からか」

キョン「佐々木の頭まで入ってるのか」


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 09:02:15.11 ID:8acSmzG2O

キョン「一体なにを考えてるんだあいつは。こんな生ゴミを送ってきやがって……」

キョン「全く……処分するのか大変じゃないか」

キョン「ゴミ袋足りるか?」

キョン「この後用事があるっていうのに……」

キョン「ん?手紙が入ってるな。なになに【佐々木産の新鮮な食材だ。是非食べてくれ】……か」

キョン「意味が分からない。なんだこれ?」

キョン「本当になにがしたいんだあいつ。こんな生ゴミ送ってきやがって」

キョン「くそっ、もう時間か。早く長門の家に行かないと」


ガチャ


佐々木「……」






佐々木「……ちょっ」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 09:07:19.46 ID:8acSmzG2O

ガチャ


キョン「来たぞー」

キョン「長門?」

キョン「いないのか?」

キョン「……ん?机の上になんかある」

キョン「……」

キョン「……なんだこれ?」

キョン「長門の刺身?凄いな……頭を中心に綺麗に飾られている」

キョン「……」

キョン「飯を作ってくれるっていうから来たのに」

キョン「こいつ刺身になってるじゃないか」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 09:09:00.66 ID:8acSmzG2O

キョン「はぁ」

キョン「刺身になってるなら飯なんて作れるわけないか」

キョン「……帰るか」


ガチャ


長門「……」






長門「……ちょっ」






おわり

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 10:56:04.14 ID:8acSmzG2O

ハルヒ「なんで最近有希いないのよ!?」

キョン「ああ、長門なら刺身になってたぞ」

ハルヒ「なに意味の分からないこと言ってるのよ」

キョン「だから刺身になってたって」

ハルヒ「なに、団長である私を平団員のあんたがばかにしてるの?」

キョン「ばかにしてるもなにも事実だ」

ハルヒ「もういいわよ!」

ガチャ バタン


キョン「何なんだよあいつ」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 11:15:10.85 ID:8acSmzG2O

ガチャ


キョン「おい、長門、いるか?」

長門「……」

キョン「お前まだ刺身やってたのか」

長門「……」

キョン「早く刺身やめてくれ。ハルヒが騒いでる」

長門「……鈍感」

キョン「なんか言ったか?」

長門「なにも」

キョン「ほらっ、早く行くぞ」

長門「分かった」

キョン「こらっ、生首のまま転がってくるな。面倒くさがらずにちゃんとくっつきなさい」

長門「分かった」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 15:55:16.17 ID:8acSmzG2O

長門「持ち上げて」

キョン「ほら」ヒョイ

長門「今日は泊まっていって」

キョン「なんでだ?」

長門「体をくっつけるのに一晩かかる」

キョン「そうなのか。分かったよ」

長門「ありがとう」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:00:49.25 ID:8acSmzG2O

長門「お風呂」

キョン「お風呂?」

長門「一緒に入る。体を清めなければならない」

キョン「体って……。分かったよ」

長門「ありがとう」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:03:35.33 ID:8acSmzG2O

キョン「気持ちいいか?」シャコシャコ

長門「わりと」

キョン「妹以外の誰かにシャンプーをするなんて初めてだよ」シャコシャコ

長門「そう」

キョン「よっと」ジャー

長門「……」

キョン「ほらっ、終わったぞ」

長門「次はあなたの番。体を洗って」

キョン「ああ、けど石鹸しかないぞ。なにか体を洗うタオルみたいなものはないか?」

長門「私を使って」

キョン「なるほど」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:07:26.60 ID:8acSmzG2O

キョン「目に染みないか?」ゴシゴシ

長門「問題ない」

キョン「そうか」ゴシゴシ

長門「……」

キョン「あの」ゴシゴシ

長門「なに?」

キョン「性器とかも洗うのか?」ゴシゴシ

長門「当たり前」

キョン「そうか」ゴシゴシ

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:12:49.95 ID:8acSmzG2O

キョン「自分の息子に女子の顔を擦り付けるなんて」ゴシゴシ

長門「……」

キョン「背徳感というかなんというか」ゴシゴシ

長門「気にしないで」

キョン「ああ」ゴシゴシ

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:15:23.53 ID:8acSmzG2O






キョン「ふぅ、温かかったな」

長門「冷蔵庫にジュースがある」ゴロゴロ

キョン「おっ、マジか」

長門「冷やしてある」ゴロゴロ

キョン「ありがとな。ところで長門」

長門「なに?」ゴロゴロ

キョン「転がってたらせっかく風呂に入ったのにまた汚れちまうだろ」

長門「そう。持ち上げて」

キョン「ははっ、長門は甘えん坊だな」ヒョイ

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:20:14.62 ID:8acSmzG2O

キョン「おっ、これか。真っ赤だな。なんだこれ?野菜ジュースかなにかか?」

長門「そう。私の血液100%で出来ている。細かくした肉片や骨も入っているので栄養価も高い」

キョン「なるほど」ゴクゴク

長門「おいしい?」

キョン「味はともかく冷たいからな」ゴクゴク

長門「そう」

キョン「ふぅ、冷たかった」

長門「そう」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:22:45.74 ID:8acSmzG2O

キョン「それじゃおやすみ」

長門「私を抱き枕にするべき」

キョン「これでいいか?」ダキッ

長門「問題ない」

キョン「それじゃあおやすみ」

長門「分かった」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:26:38.04 ID:8acSmzG2O





キョン「ふわぁぁぁぁ、朝か……ん?長門がいないぞ」

長門「……」

キョン「ああ、そこか。なにやってんだそんなとこで」

長門「とくには」モゴモゴ

キョン「あふぅ!」

長門「どうしたの?」モゴモゴ

キョン「んぅ……お前、なんで俺の息子に噛り付いてるんだよ」

長門「寝相」モゴモゴ

キョン「んあぁ!分かったから喋るな!」

長門「分かった」モゴモゴ

キョン「あふぅ……」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:31:11.01 ID:8acSmzG2O

〜部室〜


古泉「なるほど。それでとれなくなったと」

キョン「ああ」

古泉「だからそんに股間が膨れていたんですね」

キョン「そういうわけだ」

古泉「だから時折喘いでいたりしたんですね」

キョン「ああ」

古泉「まぁそのうち取れるんじゃないですか?」

キョン「適当だな……」


ヴーヴー ヴーヴー


キョン「おっ、メールだ」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:34:37.98 ID:8acSmzG2O

〜屋上〜

喜緑「……」

キョン「何ですか?こんなところに呼び出して」

喜緑「責任とってください」

キョン「責任?」

喜緑「子供ですよ」

キョン「子供?」

喜緑「あなたの子供は私のお腹の中にいるんです」

キョン「またその話ですか。ちゃんと病院行ったんですか?」

喜緑「いるものはいるんです」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:39:29.62 ID:8acSmzG2O

キョン「長門はいないって言ってましたよ」

喜緑「そんな……」

キョン「長門ならここにいますから。確かめたらいいですよ」


ジー


長門「……」

喜緑「きゃぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

長門「あなたに子供はいない」モゴモゴ

キョン「あふっ!……ほら。いないって言ってるじゃないですか」

喜緑「いるんです!」

キョン「じゃあ、確かめさせてください」グサッ

喜緑「えっ……」

キョン「えーと、ここら辺かな」サクサク

喜緑「あ゛……ぁ゛……」

キョン「ふむ……
なぁんだ。やっぱりいないじゃないですか」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:47:46.72 ID:8acSmzG2O

〜部室〜

古泉「おかえりなさい」

キョン「ああ」

古泉「どこに行ってたんですか?」

キョン「なに、ちょっと屋上に行ってだけだ」

古泉「なるほど」

キョン「そうだ古泉、お前ワカメ好きか?」

古泉「別に嫌いじゃないですけど。体に良いですし」

キョン「そうか、なら今日段ボールに入れて送るよ。たくさんのワカメが手に入ったんだ」

古泉「それはそれは。ありがとうございます」

キョン「なに、気にするな」

古泉「ありがとうございます」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:52:13.84 ID:8acSmzG2O

ガチャ


森「失礼します」

キョン「森さんじゃないですか。こんにちは、一体どうしたんですか?」

森「あの、これ……差し入れです。良かったら食べてください」

キョン「お菓子ですか。ありがとうございます」

森「お口にあえば良いのですが」

キョン「では早速、いただきます」

森「は、はい……」ドキドキ

キョン「……」モグモグ

森「……」ドキドキ

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:55:21.74 ID:8acSmzG2O

キョン「こ、これは!!」

森「っ!?」ビクッ

キョン「美味い!!最高に美味しいですよ森さん!!」

森「ほ、本当でしか!?」

キョン「はい!久々にこんな美味しいものを食べました!」

森「あ、ありがとうございます」///

キョン「美味い!美味い!美味い!」モグモグ

森「ゆっくり食べないと喉に詰まらせてしまいますよ、ふふっ」

キョン「凄く美味しいでっあぎゃぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

森「っ!?」

古泉「っ!?」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 16:59:00.53 ID:8acSmzG2O

森「どうしました!?不味かったんでしょうか……」

キョン「いえ、息子を噛みちぎられそうになっただけです……」

長門「……」ガリガリ

森「はぁ」

キョン「ぁぁぁぁぁぁあああああ!!痛い……」

長門「……」ガリガリ

森「い、痛いんですか?」

キョン「はっ、はい……」

長門「……」ギチギチ

森「指貸してください」

キョン「はい」

森「あむっ」

キョン「森さん!?」

森「痛い時は……舐めるのが1番です」

キョン「あっ、森さん」///

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 17:14:35.35 ID:8acSmzG2O

キョン「も、森さん……」///

森「あむっ、はむっ」///

キョン「森さん、痛いのは指じゃなくて……」

森「あむっ……はい?」

キョン「指じゃなくて……こっちでっぎゃぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

森「っ!?」

長門「……」ガリガリ ギシギシ ブチブチ

キョン「いえ……なんでもないです」

森「そ、そうですか……」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 17:21:00.97 ID:8acSmzG2O








キョン「ふぅ、久々に美味いもの食べたな」

古泉「そうですか」

キョン「今までは珍味って感じだったからな」

古泉「なるほど」

キョン「はぁ……また食べたいな」

長門「……」ガリガリ

キョン「ふふっ、痛みが麻痺してるからもう効かないぞ」

長門「……」ガリガリ

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 17:22:30.54 ID:8acSmzG2O

キョン「そういえばお前睾丸ないんだよな?」

長門「……」ガリガリ

古泉「はい、饅頭の材料に全部使ってしまいました」

長門「……」ギシギシ

キョン「じゃあお前もう男じゃないのか?」

古泉「ふふっ、肉体の睾丸は無くなろうが心の睾丸まではなくなりません」

長門「……」ハムハム

キョン「さすがだな」

古泉「なに、しばらくすればまた生えてきますよ」

キョン「そうだといいがな」

長門「……」ガリガリ

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 17:49:09.60 ID:8acSmzG2O

〜数日後〜

古泉「まだ取れないんですか?」

キョン「ああ、もはや愛着がわいてきたぐらいだ」ナデナデ

古泉「自分の股間撫でないでくださいよ」

キョン「別にいいだろ」ナデナデ

古泉「捕まりますよ?」

キョン「気にするな」

古泉「はぁ……ところで」

キョン「なんだ?」

古泉「僕の家に喜緑さんの遺体が送られてきたんですが……もしかしてあなたですか?」

キョン「ああ届いたかワカメ。美味かったか?」

古泉「機関に処理してもらいましたよ」

キョン「お裾分けか。うん、いい心がけだ」

古泉「……ありがとうございます」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 17:52:00.32 ID:8acSmzG2O

ガチャ


ハルヒ「……っ!?」

キョン「おお、ハルヒ。遅かったな」ナデナデ

ハルヒ「べっ、別にあんたには関係ないでしょ!!」プイッ

キョン「なに人の股間見て目そらしてんだよ」ナデナデ

ハルヒ「キョ、キョンのばかぁぁぁぁぁぁあああああ!!」


ガチャ


キョン「なんなんだあいつは」

古泉「……」

キョン「最近いつもあんな感じなんだよ」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 17:56:01.98 ID:8acSmzG2O

〜数日後〜


周防「――食べ――て――」

キョン「なんだこれ?」

周防「――昆――布――」

キョン「ふむ」モグモグ

周防「――ど――う――?」

キョン「随分肉っぽい感じの昆布だな。こっちは……佐々木ラーメンの麺に似てるな」モグモグ

周防「――――」

キョン「うん、美味くはない」

周防「――そ――う――」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:01:37.10 ID:8acSmzG2O

周防「――ま――だ――」

キョン「まだなにかあるのか。この調子だとあまり期待は出来ないな」

周防「あなた――の――好――み――理解し――ている――」

キョン「ほぅ」

周防「――素――材の味を――いか――す料理が好――き――」

キョン「ほう、よく分かってるな」

周防「――焼く――味付け――は――塩胡椒だけ――」

キョン「おお、随分でかいな。バーベキューを思い出す」

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:06:56.05 ID:8acSmzG2O

周防「――丸焼――き――」ジュー

キョン「丸焼きか、丸焼きは食べたことないな」

周防「――焼――けるま――で待っ――てて――」ジュー

キョン「ああ、熱くないのか?」

周防「――平――気――」ジュー

キョン「そうか」

橘「焼けるまでは私が料理をご馳走しましょう」

キョン「……お前か」

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:10:07.73 ID:8acSmzG2O

橘「ここに卵、牛乳、お野菜、肉などのたくさんの食材があります」

キョン「なにを作るんだ?」

周防「――――」ジュー

橘「まぁ、見ててください」

キョン「……」

橘「まずはこれらの食材を全部食べます」モグモグ

キョン「なっ!?俺に作るんじゃないのかよ!?」

橘「いいから黙って見ててください」

キョン「……ああ」

周防「――――」ジュー

139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:16:03.67 ID:8acSmzG2O

橘「全部食べます」モグモグ

キョン「本当に全部食いやがった……」

橘「そして喉の奥まで指を入れます」

キョン「なにする気だ?」

橘「あっ……あうっ……ぁ……あ……おぇっ……」

キョン「なんか煽情的だな」

橘「あぅっ……うっ……、……自分じゃ上手く出来なかったので私の喉の奥まで指を入れてくれませんか?」

キョン「ああ」グリグリ

橘「おぇっ……あっ……あがっ……出ます……出ちゃいます……うっ……」

キョン「これでいいのか?」グリグリ

橘「あぁ……あっ!……おぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:19:59.77 ID:8acSmzG2O

橘「あぁっ!もっと!もっとお願いします!おぇっ……」

キョン「ああ」グリグリ

橘「あ゛あ゛ぁ゛ぁぁぁぁぁぁあああああ!!」ゲロゲロゲロ

キョン「凄い煽情的だ」グリグリ

橘「おぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

キョン「もういいか?」

橘「ハァ……ハァ……はい……ありがとう……うっ……ございます……ハァ……ハァ……」

キョン「で、それをどうするんだ?」

橘「おぇっ……さっきの食材が全部混ざったのでこれを焼きます……うっ……」

キョン「なるほど、そのためにか。新しい食材の混ぜ方だ。これは期待出来るな」


142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:24:48.94 ID:8acSmzG2O

橘「ふふっ、私を舐めないでください。ただ焼くだけではありません」

キョン「ほぅ」

橘「ここに隠し味に獲れたての私の血液を入れます」スパッ

キョン「新鮮だな」

橘「うぅ……隠し味なんで適度な量を入れます」ダラダラ

キョン「ふむ」

橘「ここから先は企業秘密です。ちょっと待っててください」

キョン「おお」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:29:48.68 ID:8acSmzG2O






橘「企業秘密終わりました」

キョン「もう終わったのか」

橘「はい、あるものを入れるだけですから」

キョン「で、それを焼くのか?」

橘「はい。フライパンに全部のせます」ジュー

キョン「おお、いい音だ」

橘「さらにここに愛情を入れます」

キョン「愛情?」

橘「キュンキュン、キョン君のために美味しくなぁれ」マゼマゼ

キョン「おお、これはこれは」

橘「うふふ、美味しくなるためのおまじないです」

キョン「ああ、技術や食材とは違うベクトルで料理に愛情は大切だ。分かってるじゃないか」

橘「もう、キョン君たらぁ」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:34:30.01 ID:8acSmzG2O

橘「出来ました!」

キョン「おお、見た目はともかく、初めて食べる料理だ」

橘「美味しく出来てるといいですけど」

キョン「ああ、お前の愛情は凄い感じるさ。料理に愛情は必要不可欠だからな」

橘「うふふ」

キョン「では、いただきます」モグモグ

橘「……」

キョン「ふむ」モグモグ

橘「どう……かな?」

キョン「企業秘密の隠し味……これは……愛液だな」

橘「す、凄い!なんで分かったんですか?」

キョン「まぁ、食べなれてるからな」モグモグ

橘「あ、味の方は……どうかな?」

キョン「そもそもこれはなんの料理なんだ?」モグモグ

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 18:43:05.55 ID:8acSmzG2O

橘「この料理は私だけのオリジナルです。コンセプトは、あるものを何でも使おうというものです」

キョン「なるほど」モグモグ

橘「私という媒介を通して混ぜられたものには、愛情がたっぷり含まれています。
だから使う食材はなんでも良いんです」

キョン「食材を選ばない……か。面白いな」モグモグ

橘「味は……どうですか?」

キョン「ふむ……唾液の独特な匂いに、さらにそれを越える胃液の匂いと味。
胃液の酸味が食す者に刺激を与える。
食材にはよく絡んでいるからそこは誉めよう」

橘「……」ドキドキ

キョン「まぁ要するにだな……、美味しくはないってことだ」

橘「そう……ですか」

キョン「いいか?愛情も大切だが、それは味が美味くて初めて効果を発揮するんだ。
愛情という逃げ道を作ってるなんてまだまだだな」

橘「……はい」

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:04:54.57 ID:8acSmzG2O

キョン「なんか忘れてる気がするな……」

周防「――――」パチパチ

キョン「ん?なんだこの黒焦げの物体」

周防「――――」パチパチ

キョン「炭?」

周防「――――」パチパチ

キョン「俺は帰るよ。それじゃあご馳走さま。発想はいいと思うから、まぁ頑張れ」

橘「はい、ありがとうございます」


ガチャ


周防「――――」パチパチ







周防「ちょっ」

153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:46:43.23 ID:8acSmzG2O






キョン「はぁ、最近森さんの料理くらいしか美味しいもの食べてないな」

古泉「それよりその股間をどうにかした方がいいと思うのですが」

キョン「ああ、だがどうしよもないんだよ」ナデナデ

古泉「生首が男性器に噛み付いてるなんて世界であなたぐらいですよ」

キョン「ちょっ、それはさすがに言い過ぎだろ」

古泉「まったく、ああそうそう。ロールケーキ作ってきたんですよ」

キョン「お、マジか」

古泉「是非食べてください」

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:53:37.39 ID:8acSmzG2O

キョン「ふむ、これは……」モグモグ

古泉「ええ、僕の男性器を入れてみました」

キョン「初めて食べる食材だな」モグモグ

古泉「お口にあえばいいですが」

キョン「お前これで本当に男の象徴がなくなったな」モグモグ

古泉「なに、肉体的にはそうかもしれませんが、心の中には常に生えてますよ。
僕は心の男性器まで捨てた気はありません」

キョン「ふーん」モグモグ

古泉「しばらくすればまた生えてきますよ」

キョン「だといいがな」モグモグ

古泉「お味の方はどうですか?」

キョン「うん、普通にフルーツを使ってほしかった」モグモグ

古泉「そうですか……」

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:56:26.16 ID:8acSmzG2O

キョン「はぁ……どこかに俺を満足させることの出来る料理人はいないものか」

古泉「あなた本当にグルメですね」

キョン「なに、普通さ」

古泉「そうですか」

キョン「はぁ、俺は一体なにを食せば満足出来るのだろうか……」

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 20:45:26.32 ID:8acSmzG2O

みくる「話は全て聞かせてもらいました」


ガチャ


キョン「朝比奈さん」

古泉「おや」

みくる「掃除道具入れから出てきたことはスルーなんですね」

キョン「話って俺の満足する食材のことですか?」

みくる「……」

古泉「それは興味深いですね」

キョン「是非教えて下さい」

みくる「……はい」

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 20:48:38.58 ID:8acSmzG2O

みくる「あなたの求めている食材……それは」

キョン「それは……」ゴクリ

古泉「……」ゴクリ

みくる「……あなた自身です!!」

キョン「……はい?」

みくる「騙されたと思って試しに自分の指を舐めてみてください」

キョン「……はい」ペロッ

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 20:52:17.52 ID:8acSmzG2O

キョン「こ……これは……」ペロペロ

みくる「ふふ」

キョン「まさか……こんなに近くにあったなんて……」ペロペロ

みくる「さぁ、召し上がれ」

キョン「い、いただきます!」ガブッ

キョン「美味い!美味い!これだ!これが俺の捜し求めていた食材!ハァ……ハァ……止まらない!止まらない!」













キョン「んなわけねーだろ、クソ雌豚が」

みくる「ごめんなさい」

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:01:40.38 ID:8acSmzG2O

みくる「というわけでキョン君にお弁当を作ってきました」

キョン「はぁ、ありがとうございます」

みくる「どうぞ」

キョン「水筒まであるんですか。ではいただきます」


パカッ


キョン「……」

古泉「……」


パカッ




キョン「……」

古泉「……」

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:05:30.96 ID:8acSmzG2O

キョン「古泉氏、今のは一体なんであろうか」

古泉「拙者には分かりかねるな」

キョン「もう1度開けてみようと思う」

古泉「承知した」


パカッ


キョン「……」

古泉「……」


パカッ


キョン「……」

古泉「……」

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:06:46.81 ID:8acSmzG2O

キョン「こ、古泉氏、今のはまさか」

古泉「そんわけなかろう」

キョン「だ、だよな」

古泉「……」

キョン「……」


パカッ


キョン「……」

古泉「……」


パカッ


キョン「……」

古泉「……」

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:09:34.76 ID:8acSmzG2O

キョン「あの、これ……やっぱり」

古泉「……あは、あはは」

キョン「いや、え?嘘……だよね?」

古泉「そちらの水筒の中身を確認すれば、確信を持てるとは……思いますが……」

キョン「あ、ああ」


ジャー


キョン「……」

古泉「……」


171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:13:24.46 ID:8acSmzG2O

みくる「さっきからなんでお弁当箱開けたり閉めたりしてるんですかぁ?」

キョン「あの……つかぬことをお聞きしますが」

みくる「はい」

キョン「このお弁当箱の中身は……なんでしょうか」

みくる「もう、女の子にそんなこと言わせないでくださいよぉ」モジモジ

キョン「……」

みくる「そんなのもちろん
は、……は……はい……排泄物に……決まってるじゃないですかぁ」モジモジ

キョン「……」

古泉「……」

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:21:52.91 ID:8acSmzG2O

みくる「キョン君、食べて……くださぃぃ」モジモジ

キョン「……」

古泉「……」

みくる「恥ずかしいですぅ」モジモジ

キョン「なにこいつ意味分からない。排泄物を弁当箱に入れてくる以上に恥ずかしいことあるの?
何に恥ずかしがってるの?ねぇ?」

古泉「……おぇっ」

みくる「やぁん、キョン君のエッチィ」モジモジ

キョン「……」

古泉「……うぷっ」

みくる「早く食べてくださぁい。もう、女の子にこんなこと言わせないでくださいよぉ」モジモジ

キョン「この……」

みくる「恥ずかしいぃ」モジモジ

キョン「クソ雌豚がぁ!!」ドカッ

みくる「ぴぎゃぁっ!!」

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:30:10.71 ID:8acSmzG2O

キョン「食を愚弄する気かぁ!?」ドカッ

みくる「ぴぎっ!!」

キョン「排泄物を食事だと!?あまつさえ雌豚の排泄物とは……」

みくる「ぴぃぃぃ」

キョン「この……クソ雌豚がぁ!!」ドカッ

みくる「ぴぎゃぁっ!!」

キョン「てめぇで食えこの野郎!!」ドカッ

みくる「ぴぐっ!!」

キョン「長門、こいつの両手両足の肘と膝から先を切り落とせ」

長門「分かった」モゴモゴ

キョン「あふぅっ」ビクッ

長門「ゴニョゴニョゴニョ」モゴモゴ

キョン「あんっ、あふっ、あふぅ……」ビクビクッ

みくる「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:36:16.05 ID:8acSmzG2O

キョン「お似合いだなぁ。雌豚らしくなったじゃねぇか」

みくる「ぴぎぃぃぃ、ぴぎぃぃぃぃぃいいいい」

キョン「このまま豚と一緒に飼育してやろうか?」

みくる「ぴぎぃぃぃ、ぴぎぃぃぃぃぃいいいい」

キョン「うるせぇんだよ!!このクソ雌豚がぁ!!」ドカッ

みくる「みゃぎぃぃぃぃぃいいいい!!」

キョン「ハァ……ハァ……この野郎!!この野郎!!」

みくる「ぴぐっ!ぴぐっ!ぴぎっ!」

179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:38:45.25 ID:8acSmzG2O









キョン「ちょっとやりすぎちゃった」エヘヘ

みくる「……」

キョン「動かなくなっちゃった」テヘヘ

みくる「……」

キョン「まぁ、未来人だし俺たちの法律には触れないだろ。というか俺たちとは根本的に違うから問題ないはずだ」

みくる「……」

キョン「トイレにでも流してくるか」ズルズル


ガチャ


古泉「……」

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 21:42:12.81 ID:8acSmzG2O

ガチャ


キョン「古泉!!大変だ!!」

古泉「っ!?どうかしましたか!?」

キョン「トイレが……詰まった……」

古泉「……」

キョン「……ん?どうした?」

古泉「本当に流したんですか!?」

キョン「いいから早く来い!!水が溢れて大変なんだよ!!」

古泉「は、はぃぃ!」

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:05:13.73 ID:8acSmzG2O







キョン「ここだ!」

古泉「……頭から流したんですか」

キョン「どうしよう、頭が詰まって抜けない」グイグイ

古泉「随分とシュールな絵ですね」

キョン「流れると思ったんだがなぁ」グイグイ

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:08:57.82 ID:8acSmzG2O

キョン「まぁいいか。ほっとこう」

古泉「そうですね」

キョン「はぁ、疲れた」

古泉「ところで考えたんですが、あなたの求める食材を探しに行きませんか?」

キョン「ああ、なんか少年漫画みたいなノリだな」

古泉「今までは序章に過ぎなかったんですよ」

キョン「マジでか……」

古泉「あなたを満足させることが出来る食材は必ずあるはずです」

キョン「そうか」

古泉「とりあえず目星はついています。着いてきてください」

キョン「ああ、いきなりだな」

古泉「俺たちの闘いは……これからだ!!」

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:12:55.86 ID:8acSmzG2O







古泉「というわけで女子更衣室に来ました」

キョン「何故だ?」

古泉「やはり季節の食材を食べるべきだと思いましてね」

キョン「なにか栽培しているのか?」

古泉「ええ、そこのロッカーを適当に開けてください」

キョン「ああ」


パカッ

188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:17:59.26 ID:8acSmzG2O

キョン「う゛っ……なんだこの匂い」

古泉「今は真夏ですからね。汗を染み込んだ下着などが旬な食材のわけです」

キョン「なるほど、その発想はなかった」

古泉「ふふっ、ここはやはりパンツでしょう。1番エキスを吸収しています」

キョン「……だがこれ……絞ったら汗がこぼれ落ちるくらい濡れてるぞ……」

古泉「最高じゃないですか」

キョン「匂いもあまり良くないし……というか臭い」

古泉「匂いと美味しさが比例するとは限りません」

キョン「そうだよな」

古泉「逆転の発想ですよ。何も本体が1番おいしいわけじゃない。
エキスをたっぷりと染み込んだ下着こそが……夏の旬の食材なのです」

キョン「なるほど」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:23:33.20 ID:8acSmzG2O

キョン「どうやって食べればいいんだ?」

古泉「生のままどうぞ」

キョン「なるほど、素材の味をそのまま楽しむんだな」

古泉「ええ」

キョン「いただきます」モグモグ

古泉「いただきます」モグモグ


ガチャ


キョン「っ!?」

古泉「っ!?」

192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:31:00.21 ID:8acSmzG2O

ハルヒ「えっ……キョンに古泉君……何……してるの?」

阪中「どうしたのね。涼宮さん…………きゃぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

鶴屋「どうしたっさね!?」

キョン「こ、古泉……どうしよう」ボソボソ

古泉「パンツを食べているので顔が隠れています。幸い誰かかはばれてないでしょう」ボソボソ

キョン「だがばれるのは時間の問題だぞ」ボソボソ

古泉「なんとか切り抜けましょう」ボソボソ

ハルヒ「な、なんでキョンが私のパンツを食べてるの……」

鶴屋「一樹君は私のパンツを食べてるっさね」

198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:39:08.00 ID:8acSmzG2O

ハルヒ「そんな嘘でしょ……あの2人が……」

キョン「きゃぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

古泉「覗きよぉぉぉぉおおおお!!」

ハルヒ「っ!?」

鶴屋「っ!?」

キョン「早く出ていってよぉぉぉおぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

古泉「っ!?どうしました!?」

キョン「今更だが……このパンツ凄い臭くて……凄い不味くて……さっきから吐き気がしてたんおぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

ハルヒ「……」

古泉「そんな、止めてください……僕だって我慢してたのにあなたを見たら……もらいゲ……おぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

鶴屋「……」

キョン「臭い……臭いよぉ……うっぷ、おぇぇぇぇえええええ!!……に、人間の匂いじゃねぇ……おぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

古泉「最悪です……おえっ……世界一臭いでおぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

ハルヒ「……」

鶴屋「……」

202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:45:07.03 ID:8acSmzG2O

キョン「ハァ……ハァ……うっ、おぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

古泉「うっぷ、ハァ……ハァ……おえっ、おぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

ハルヒ「……」

鶴屋「……」

キョン「おぇぇぇぇえええええ!!ハァ……ハァ……む、無念……」バタッ

古泉「た、倒れては……おぇぇぇぇえええええ!!……ハァ……ハァ……だ、だめ……です……あぐぅっ!!……ハァ……ハァ……む、無念……」バタッ

ハルヒ「……」

鶴屋「……」

204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:49:07.87 ID:8acSmzG2O








キョン「……うっ……ここは……」

古泉「う……僕は……一体……」

ハルヒ「目が覚めたようね」

鶴屋「おはようっさ」

キョン「ん?何故縛られているんおぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

古泉「ちょっ、僕まおぇぇぇぇえええええ!!」ゲロゲロゲロ

ハルヒ「……」

鶴屋「……」

キョン「くそっ、あの匂いが記憶からなくならな……うっぷ……」

古泉「あの匂いは異常でおえっ……」

ハルヒ・鶴屋「……殺す」ニコッ

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:52:26.31 ID:8acSmzG2O

キョン「ま、待て!何故殺されなければならん!?」

ハルヒ「なんで、ですって」

キョン「理不尽すぎる!!この縄をとけ!!」

ハルヒ「反省の色が伺えないわね」

キョン「……」

ハルヒ「どうしたの?黙っちゃって」

キョン「――――よ――」

ハルヒ「なによ?聞こえないわよ」

キョン「――――け――よ――」

ハルヒ「……」

キョン「―――ざ――け――――よ――」

209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:57:38.65 ID:8acSmzG2O

ハルヒ「まぁ、いいわ。キョン、アンタ反省するまで死刑よ」

キョン「ふ――ざ―――ん――よ―――」

ハルヒ「団長である私を侮辱した罪は重i」

キョン「――――ふざけんなよ――この野郎!!!」

ハルヒ「なっ!?」

キョン「てめぇらのパンツがくせーからこんな事態を引き起こしたんだろうが!!」

古泉「そーだ!そーだ!」

ハルヒ・鶴屋「なっ!?」

キョン「てめぇらが謝罪しろこの悪臭の元凶どもが!!」

古泉「そーだ!そーだ!」

キョン「俺たちは間違えていない!!この思いは――間違いなんかじゃない!!!」

古泉「そーだ!そーだ!」

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:04:14.94 ID:8acSmzG2O

キョン「てめぇら、絶対に許さねぇ……」

古泉「そーだ!そーだ!」

ハルヒ「うっ……ひっぐ……えっぐ……」

鶴屋「キョン君!」

キョン「あぁ!?泣いたらなんでも許されるとでも思ってんのか!?
んなわけねぇだろこの淫乱くそビッチが!!
同情を誘いてぇのか!?いやらしい女だなぁ!!
てめえが泣いたところでてめえが臭いという事実に何ら変わりはねぇんだよ!!」

古泉「そーだ!そーだ!」

ハルヒ「うっ……うわぁぁぁぁぁぁぁあああああん!ひっぐ……えっぐ……うっ……うああ……ぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

キョン「耳障りな声で鳴くな雌豚がぁ!!丸焼きにすんぞ!!
早く解けっつってんだよ!!」

古泉「そーだ!そーだ!」

ハルヒ「ぁぁぁぁぁぁあああああ!!うわぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!」

キョン「うぜぇんだよ!!泣いたら全て許されると思ってるその考えがうぜぇんだよ!!殺すぞ!!」

古泉「そーだ!そーだ!」

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:08:56.85 ID:8acSmzG2O

キョン「泣いてる暇があったら縄を解けっつってんだろ!?殺すっあがっ!!」

古泉「っ!?どうしましたっあぐっ!!」

鶴屋「2人とも……おいたが過ぎるっさ」

ハルヒ「うっ……ひっぐ……えっぐ……」

鶴屋「ハルにゃん……」

キョン「……」

古泉「……」

214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:10:54.22 ID:8acSmzG2O

ハルヒ「うっ……許さない……絶対に許さない……」

鶴屋「ハルにゃん!ナイフを持ってどうするつもりっさ!?」

ハルヒ「キョンを殺して……私も死ぬ」

鶴屋「っ!?」

ハルヒ「死んだら、キョンに臭いって言われなくなるよね……」

鶴屋「落ち着くっさ!!」

217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:14:50.60 ID:8acSmzG2O

ハルヒ「キョン……死んで」

鶴屋「ハルにゃん!」

ハルヒ「あっちの世界で、一緒に暮らしましょう」


「待って」


ハルヒ・鶴屋「っ!?」


「彼は悪くない」


ハルヒ・鶴屋「誰!?」


「ここ」


ハルヒ「キョンの……股間から……?」


ジー


長門「どーも」

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:23:42.99 ID:8acSmzG2O

ハルヒ「きゃぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!有希の生首ぃぃぃぃいいいい!!」

鶴屋「にょろろろろ!!」

長門「違う。私は長門有希ではない。落ち着いて聞いて」

ハルヒ「……は、はい……」

鶴屋「にょ、にょろ」

長門「彼は神に選ばれし存在。
食の道を極め、悪を倒すために旅をしている。
私は彼の相棒、妖精ナガショット・ユキリーヌ・ナガソワーズ・ユキリン。
通称、長門有希。」

ハルヒ「……長門有希」

長門「今回彼は任務に失敗し、先程まで悪に体を乗っ取られていた。
先程までの彼はいつもの彼ではない。」

ハルヒ「……」

長門「あなたたにのパンツは神に選ばれし食材。誇りに思うべき。
人間の彼らには刺激が強すぎた」

222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:28:51.76 ID:8acSmzG2O

ハルヒ「か、神に選ばれた……」

鶴屋「さ、さすがはハルにゃんさ!」

ハルヒ「鶴屋さんこそ!」

ハルヒ「ごめんね、キョン。誤解してたわ」

鶴屋「それじゃあ着替えに戻るっさ」

ハルヒ「そうね、それじゃあありがとう!ユキリン!」

鶴屋「さよならっさ!」

ハルヒ・鶴屋「あはははは」テクテク

長門「ナガショット・ユキリーヌ・ナガソワーズ・ユキリンビーム」ビビビビビ-

ハルヒ・鶴屋「ひぎゃあっ!!」

長門「MissionComplete」

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:31:54.34 ID:8acSmzG2O








ハルヒ「……ん……」

鶴屋「……あ……」

阪中「2人とも大丈夫なのの!?」

ハルヒ「あれ……なんで……」

鶴屋「ここは……保健室……」

阪中「2人とも熱中症で倒れたのね!」

ハルヒ「そうだったの……全く記憶がないわ……うっ……」

鶴屋「私もっさ……」






長門「MissionComplete」

226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:36:41.93 ID:8acSmzG2O

〜部室〜

キョン「……なるほど」

古泉「ええ、それが長門さんを取り外す唯一の方法かと」

キョン「分かった。今夜……やってみる」

古泉「御武運を……」

キョン「ああ……、長門、さよならだ」

長門「……」ガリガリ

228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:41:37.15 ID:8acSmzG2O

〜長門宅〜

キョン「……」

長門「……」ガリガリ

キョン「さすがは長門の刺身だな。全く腐敗していない」

長門「……」ガリガリ

キョン「これを食べれば……お前は満足して成仏するんだな?」

長門「……」ガリガリ

キョン「それは……お前なりの拒絶の意思表示か?」

長門「……」ガリガリ

キョン「この量を食べ切らなければならないのか……」

キョン「やってやるさ……」

キョン「……ふぅ」

長門「……」ガリガリ

キョン「いただきます」

230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:44:44.01 ID:8acSmzG2O

キョン「……」モグモグ

長門「……」ガリガリ

キョン「……相変わらず」モグモグ

長門「……」ガリガリ

キョン「……美味くはないな」モグモグ

長門「……」ガリガリ

キョン「……」モグモグ

長門「……」ガリガリ

キョン「……くそっ」モグモグ

長門「……」ガリガリ

キョン「……さすがに飽きるな」モグモグ

長門「……」ガリガリ

キョン「……はぁ、苦しい」モグモグ

長門「……」ガリガリ

231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:47:07.24 ID:8acSmzG2O

キョン「……くそ」

長門「……」ガリガリ

キョン「ここまで……か……」


ガチャ


キョン「っ!?」

古泉「お邪魔します」

キョン「古泉!何故ここに?」

古泉「生だけだと大変だろうと思いましてね。醤油にワサビ、色々持ってきましたよ」

キョン「古泉ぃぃぃぃいいいい!!」

長門「……」ガリガリ

233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:00:11.93 ID:LLMLvcJVO







キョン「ハァ……ハァ……」

長門「……」

キョン「御馳走様でした」

古泉「おめでとうございます」

キョン「……ああ」

236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:04:34.28 ID:LLMLvcJVO

キョン「長門……骨まで全部……食べ切ったぞ」

長門「……そう」

古泉「これで未練はないはずです」

キョン「長門今までありがとな。成仏してゆっくり休め」

長門「……」

古泉「……」

キョン「お前と過ごした日々……幸せだったぜ」

長門「……私も」

古泉「ふふっ」










キョン「……消えないの?」

長門「消えない」

237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:12:04.25 ID:LLMLvcJVO

キョン「え?……だって食べ切ったじゃん……」

長門「そう」

古泉「あっ」

キョン「どうかしたか?」

古泉「そもそも彼女は幽霊でもなんでもありませんでした」

キョン「……お前」

古泉「まぁいいじゃないですかこのままでも」

キョン「他人事だと思って」

古泉「そのうち取れますよ」

キョン「……はぁ、分かったよ」

長門「……」

キョン「長門、これからもよろしくな。気がすんだらちゃんと外れろよ」ナデナデ

長門「……よろしく」モゴモゴ

キョン「あふぅっ」ビクッ


END

239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:13:07.95 ID:LLMLvcJVO

終わりました
ありがとうございましたm(__)m



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