キョン「…自覚させられないEMP能力者か」


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1 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:03:24.89 ID:ZbRU0tOK0

3月ぐらいに前に書いた、
古泉「貴方が、僕のお兄さんですか?」ttp://www.vipss.net/haruhi/1236853343.html
の世界の憂鬱編。前キョン「久し振りだなイツキ」で立てて落ちた。
注意点
・キョンと古泉のキャラが崩壊
・設定を生かせてない
・捏造設定
・話が終わりまでgdgd

ですが、よろしくお願いします。




2 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:08:41.74 ID:ZbRU0tOK0


〈アスタリスク〉

開始する。
実行。

終了。






4 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:13:07.99 ID:ZbRU0tOK0


世の中不思議な事は隠されているだけで意外とあるものである
自らもその隠された不思議である少年は、入学式北高の門をくぐった。

キョン「…自覚させられないEMP能力者か」

キョン「どんな奴なんだろうな“世界”からマークされてるって奴は」










5 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:18:43.17 ID:ZbRU0tOK0

其れは運命というより必然であろう
彼らが涼宮ハルヒに出会う事、SOS団を作る事

キョン「で?結局俺達は『同じ』でいいのか」

SOS団(命名:涼宮ハルヒ)が四人そろった後
其のうちのは三人で集まっていた。

朝比奈「あ、はい、そうですぅ。私は第二学園からきました」

キョン「俺は、第三学園」

長門「私は、第一学園。でも私は、少し特殊」

キョン「どういうことだ?」

長門「私は情報ry。宇宙人ry
そして初めてEMP能力を付加する事のできた一体に該当する」

キョン「そうなのか」

朝比奈「そう、なんですか〜」

長門「驚かない?」

キョン「もう慣れた」

6 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:23:49.16 ID:ZbRU0tOK0


長門「そう。…私は、ENP能力解明の現地任務を行っていたが、先日情報統合思念体も感知できなかった『何者か』
   の命によりここにいる。従ったほうが良いと判断した」

キョン「俺もそうだ。インスペクタだったかな?」

朝比奈「私もですぅ」

キョン「朝比奈さんもでしたか」

朝比奈「はい」

キョン(………)

みくる・長門(?)


7 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:30:58.85 ID:ZbRU0tOK0

キョン「それにしても、涼宮ハルヒ。あいつは…」

朝比奈「すごいですよね」

長門「AAAと言われる能力者達よりも格上。情報統合思念体も前から特別に観察していた」

キョン「……それは、俺のクラスの朝倉涼子か?」

長門「彼女だけでは無いが、そう」


キョン「まあ、学園は互いがライバル見たいな雰囲気だったけど
    俺達は、もう仲間だし仲良くやろう」

長門「了解した。よろしく」

朝比奈「はい!よろしくお願いします」


8 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:40:42.74 ID:ZbRU0tOK0

数日後
ハルヒ「転校生を紹介するわよ!その名も」

古泉「古泉一樹です。よろしく」

キョン(!!)

古泉「初めまして、よろしくお願いします」

古泉一樹が差し出した手にキョンは笑顔で答えた。

キョン「…ドウモ、ハジメマシテ、コイズミクン?」ぎゅううう

古泉(うう、手が痛い…)



11 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:50:28.79 ID:ZbRU0tOK0

その後

古泉一樹は、涼宮ハルヒに学校を案内してあげると連れて行かれてしまった。

朝比奈「キョン君さっきはどうしたんですか?」

キョン「なにがですか?」

朝比奈「古泉君を見たとき様子が変でしたよ?」

キョン「わかりましたか?俺もまだまだですね。アイツは俺の弟なんですよ」

朝比奈「ふええ、そうなんですか?キョン君、双子だったんですか?」

キョン「年子ってやつです。俺が、四月でアイツが二月生まれです」

朝比奈「そうなんですか。でもなんで転校なんか?」

キョン「さあ?俺も学園に行っていて家を空けていましたが、
    アイツは、三年前突然消えてそのまま音沙汰なっかったらしいんですよ」
[キョンの学園行きの方が早かった]

長門「彼について説明できる」

キョン「長門いい、予想はつく。それに今日連れて帰って吐かせる。クク」

朝比奈(キョン君、怖いですぅ)

14 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 14:58:28.80 ID:ZbRU0tOK0

さらにその後

古泉(涼宮さんは強引ですね。これからやっていけるかな…いやそれよりも)

キョン「みーつけた」

古泉(!!!)

古泉(逃げろ!神人との戦いで鍛えた瞬発力には追いつけないハズだ。)

キョン(逃げたか、だが甘い!)

キョンは、勢いをつけると古泉の背中へドロップキックを食らわせた。

キョン(宮野よりトロイな)


16 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:02:24.37 ID:ZbRU0tOK0


古泉「痛ったああぁ、なにするんだよ!キョン!」

キョン「逃げるお前が、悪い。それよりやっと猫かぶりがとれたな」ニヤ

古泉「あ」

キョン「久し振りだなイツキ」

古泉「な、何の話ですか?僕は、貴方とは初対面で…」(きついだろ)

キョン「何のつもりだか知らないが、知らない人の振りをするのはひどいじゃないか。
    ま、いいさ。後でたっぷり聞いてやる。今は、『俺達』の家に帰ろうぜイツキ」

古泉「……で、でも」

キョン「な?」ニッコリ

古泉「はい」(怖い、いつから母さんと同じ笑みするようになったんだよ)


18 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:11:31.99 ID:ZbRU0tOK0

あ、重要な事を書くのを忘れていた
谷川さんの別作品『学校を出よう!』の設定
しかし設定の捏造がありです。すみません

21 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:17:32.59 ID:ZbRU0tOK0

家へ到着

キョン「ただいま〜」

古泉(無理やり引っ張ってこられた)

母「お帰りなさい。あら」

古泉(!!!!!!!!)

キョン「なんか今日転校してきたから連行してきた」ニッコリ

母「あらあら、まあまあ」ニコニコ

古泉「お、お久しぶりでごさいます」(ガクブル)

母「久し振りママ今までごめんなさい」ニコ

古泉「久し振りママ今までごめんなさい」(…うう)

母「よくできました」


母「本当に心配したのよ…」

古泉「ごめんなさい」

25 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:24:47.06 ID:ZbRU0tOK0

古泉経緯の説明(略)

キョン「でも、俺は…」

古泉「なんだよ。朝比奈さん(かわいいから)兎も角、キョンは一体どうしたの?普通の人間なのに」

キョン「……さあな。涼宮にでも聞け」

キョン(そういえば、記憶消したんだっけ、身内とは言えバラシそうだから
    それにしても、『機関』とやらは、ENP能力について知らないのか?
    ―国家、研究所その辺りか。イツキが知らされてないってのもアリだが)

キョン(しかし涼宮ハルヒ、とんでもない奴だな。能力者を作るか、誰かが喜びそうな話だな
    もっと詳しくは、『閉鎖空間』とやらに行ってみないとな)

古泉「キョン?」

キョン「なんでもない」

27 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:28:59.41 ID:ZbRU0tOK0

母「それよりイツキ。一緒には暮らせないの?」

古泉「うん。それは、出来ないんだ」

母「そうなの。大変なのね。それについては何も言わないわ。
  でも偶には帰ってきてね?」

古泉「でも…」

母「ね?」(般若)

古泉「…うん」


28 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:31:04.61 ID:ZbRU0tOK0

イツキ呼びは前のからの流れです
雰囲気です

30 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:35:29.90 ID:ZbRU0tOK0

キョン妹「いつ兄?」

キョン「妹よ、こいつは、いっちゃんと呼ぶのだ」

古泉「な!」

キョン妹「わかった〜いっちゃん〜」

古泉「……」

キョン「お前だけ兄と呼ばせるか」


31 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:41:06.34 ID:ZbRU0tOK0

次の日

古泉「オセロでもしませんか?」

キョン「それはいいが、なぜ敬語だ」

古泉「言ったでしょう。これが涼宮さんの望んだキャラクターだと。
   だから今は敬語を使わせてもらいます」

キョン「ふ〜ん」(大変ですコト)

キョン「ま、いいぜ。やろうか、強くなったか見てやるよ」

古泉(ふふん、僕がいつまでも弱いままだと思うなよ。
   『機関』で散々やらされたんだからな)

キョン(考えが甘い)



32 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:45:31.48 ID:ZbRU0tOK0

開始〜決着

キョン「俺の勝ち、だな。相変わらず弱いなお前」

古泉(なぜ勝てない)

長門「……」ジー

キョン「お、長門やるか?ルールがわからない?ルールはry」

キョン「じゃあ、一樹と勝負してみろ」

古泉「何でですか!」

キョン「別にいいじゃないか、長門は初心者なんだし」

長門「やる」

古泉「……わかりました」


33 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:48:16.27 ID:ZbRU0tOK0

開始〜決着

キョン「最後までいかずに真っ黒か」

長門「私の勝ち」

古泉「完敗です」
  (だから嫌だったのに)

長門「次は、貴方」

キョン「俺か?いいだろう」

開始〜決着

長門「負けた。強い」

キョン「いや、お前もなかなかだったよ。オセロは散々やって攻略したつもりだったんだが…
    まだまだって事がよくわかった」

長門「そう」

古泉(攻略って…)

34 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 15:53:13.89 ID:ZbRU0tOK0

土曜日 SOS団第一回街探索

ハルヒ「遅い。罰金!」

キョン「九時五分前だぞ。五分前行動これ鉄則」

ハルヒ「何いってんのよ。一番遅く来たんだから罰金よ」

キョン「なにそれこわい」

古泉(うわぁ)

ハルヒ「…全員にお茶おごりなさい」

キョン「お金なんて持ってきてないぞ」

ハルヒ「何よそれ!お金持ってくるなんて常識じゃない!」

キョン「いや、そんな生活してなかったから忘れてた…外なんてめったに出れなかったからな」

35 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 16:04:55.02 ID:ZbRU0tOK0

ハルヒ「何よ、あんた引きこもりだったわけ?」

キョン「そういうわけじゃないが…なあ?」(まあ、ジュース代ぐらいの小銭はあるが)

長門「私も忘れていた」(情報操作は得意)シャキ

朝比奈「私もですぅ」(うっかりしてました)

ハルヒ「もう!みんなして何なのよ」

古泉「ぼ、僕は、持ってきました!」

ハルヒ「偉いわ!古泉君!だからと言って古泉君に払わせるわけには、いかないわね。
    ……こ、今回は奢ってあげるけど次は無いんだからね!」

キョン(諦めればいいのに)

37 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 16:11:33.44 ID:ZbRU0tOK0

午前
キョン・長門・みくる組

キョン「このメンバーか。丁度よかった聞きたいことがあるんだがいいか長門」

長門「……」コク

キョン「イツキ―古泉一樹の『機関』とやらがどれだけの規模か知らないが、俺たち三人が
    同じ様な学校から来た事に疑問を持ってないのか?アイツが知らされてないだけかもしれんが」

長門「確かにENP第○学園は国家の決めた名前しかし表向きの名は別。よって兄弟校と言うことはわからない」

キョン「それは、知ってるけどさ、問題は」

長門「『機関』は発達してまもない、国家の最重要に位置する秘密まで探ることはできない。
   また、読心感応能力者の精神操作も行われた」

キョン「…なんか国家様々って感じだな」

朝比奈「ホント凄いですね」

38 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 16:18:00.78 ID:ZbRU0tOK0


長門「……それに『古泉一樹』に関して言うならば精神操作は、貴方が行なった筈」

キョン「へえ、そんな事までわかるのか」

長門「……」コク

朝比奈「そうだ、長門さん。私たちENP能力者が一緒にいることで想念体がそのへんに発生しちゃったりとかは…」

長門「問題ない。少ない人数では発生の確率は低い。もし発生しても私の情報操作でどうにかする。
   しかし、涼宮ハルヒに関しては観察対象のため発生しても抑えない。許可されていない」

朝比奈「ほえ〜」

キョン「…その場合俺が対処するのか」

長門「それなら問題ない。観察にもなる」

39 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 16:22:42.84 ID:ZbRU0tOK0

午後
ハルヒ・キョン組

キョン(早速発生しちゃったよ)

ハルヒ「キョンあれ何かしら?」

キョン「…でかい風船じゃないのか?」

ハルヒ「そうかしら、う〜ん。そうも見えるのよね〜ウサギは空飛べないし」

キョン(あの大きさでウサギと判断するんかい)

キョン(しかし、このままだとそろそろ人が騒ぐな、早くなんとかしないと)

ハルヒ「キョン!捕まえてみましょうよ!」

キョン「え〜」

40 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 16:27:11.31 ID:ZbRU0tOK0


ハルヒ「ほら、行くわよ!」

ハルヒ「肩車!」

キョン「無茶な、あ、勝手に乗ろうと」(やれやれ)

ハルヒはキョンに無理やり肩車をさせた。

キョン(ま、チャンスかな。風船だと思わせておけ)

ハルヒ「もっと前!」キョン「はいはい」

ハルヒ「よし、もうちょっと」

キョン(今)「________」リン

ハルヒ「あ〜あ、割れちゃった」

キョン「ま、只の風船だったんだろ」

ハルヒ「……残念」

_____

41 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 16:31:45.01 ID:ZbRU0tOK0

駅解散その後 『閉鎖空間』発生

キョン(この力は涼宮ハルヒの!)

キキーバン←車の音

古泉「キョン!これから一緒にきて、この前言ってた『閉鎖空間』に案内するよ」

キョン「おう」


42 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 16:42:18.92 ID:ZbRU0tOK0

閉鎖空間内

古泉「じゃあ僕は、アレを倒しに行ってくるね」

キョン(赤玉になっていってしまった。神人とやらは、想念体に似てるし、
    イツキのアレは、間違いなく涼宮ハルヒの能力だ)

キョン(空間を作ることができる奴も、他人を通して自分の能力を使わせる奴も知っているが
    全部無意識なんだもんな…凄いこった。)

キョン(それにしても、さっきからこの空間に響いてるたくさんの『声』、イツキは聞こえていないみたいだが…
    これは、まるで三年前のアレに似ている。そう―)
古泉「こんな感じ、どう?凄い?」

キョン「…世界を守る為か、凄いんじゃないか」

古泉「反応が薄い」


45 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 16:54:11.56 ID:ZbRU0tOK0

_____

数日後:学校

キョン(この感覚は)

キョン「どうしましたか?」

朝比奈(大)「ふふ、お久しぶりね。キョン君」

キョン「二重の意味で、でしょうか」

朝比奈(大)「あらあら、そうとも言えるかしら」

キョン「どうしたんですか」

朝比奈(大)「『あの子』のリボンの色知ってる?」

キョン「『あの子』?―それは、まさか、t」 朝比奈(大) シー

キョン「……知ってますが、どうしてそんな事を?」

朝比奈(大)「世界のためとでも言えばいいのかしら?」

キョン(?)

朝比奈(大)《“その時”に貴方は貴方の思う行動を、ね》

キョン(消えてしまった。なんだったんだろう)

47 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 17:08:51.13 ID:ZbRU0tOK0

・設定上キョンと佳由季達が同級生なので白黒コンビは結成されていない事になる
・学校の表の名前云々は想像
・空間を作ることができる奴=佐々木だけど別に話には関係ない
・朝比奈さんは、インターセプタと同等の存在

前にも書いたけれど『音透子』も『宮野秀策』学校原作の世界に一人の存在のような気がしないでもない





49 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 17:16:16.04 ID:ZbRU0tOK0

_____


キョン「あ、今日は…」

キョン「涼宮悪い、今日行かなきゃならんところがあるから休ませてくれ」

ハルヒ「奇遇ね。今日は、私も用事があるからSOS団自体休みよ」

キョン「それは、良かった」
   (なんか沈んでんな…)

_____

某病院

キョン(ENP能力者関係する国家病院)

キョン「この人に面会したいんですが」

看護師「あ、でもこの方は、その」

キョン「ああ、これでいいですか」つENP能力者登録証

看護師「……○○○号室ですね」

キョン「ありがとうございます」


50 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 17:23:34.22 ID:ZbRU0tOK0

隔離された個室

機械の音が響く中一人の少女がベッドで眠っていた。眠り続けているというのが正しい。

キョン「久し振り、それとも初めましてと言った方がいいのかな」

キョン「……いつも元気で佳由季にべったりだから、こんなに静かな姿を見るのは初めてだな」

コンコン

キョン「?どうぞ」

ガラ

ハルヒ「キョン!?どうしてここに」

キョン「それはこっちのセリフだ」
   (なぜ、この部屋に入れたんだ?)

ハルヒ「私よりアンタよ!」




51 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 17:31:35.86 ID:ZbRU0tOK0

キョン「俺は、この子の兄妹が、見舞いに行けないから、行って欲しいと頼まれたからだ」

ハルヒ「!……お兄さんとその妹ちゃんね。その子と双子の」

キョン「そうだ」

ハルヒ「やっぱり私に会いたくないのかな」

キョン「いいや、本当に見舞いに来れないだけだが。何の話だ?」

ハルヒ「ええっと、アンタってこの子の兄妹と」

キョン「友達だな」

ハルヒ「そうなの。私の事何か言ってた?」

キョン「いいや?お前がアイツらと知り合いなんて初めて知った」

ハルヒ「そう……」

52 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 17:43:56.20 ID:ZbRU0tOK0

ハルヒ「ねえキョン、聞いてくれる?」

キョン「……わかった」(精神が揺れてる)

ハルヒ「この子がね、こうなちゃったのは、私のせいなの。」

キョン「……」

ハルヒ「三年前車が突っ込んできた処を私より一つ年下のまだ、小学生だった子が助ようとしてくれたの。
    知り合いでもなんでもなかった私を。やっぱり力的に無理で結果的には、
    私は大けがでこの子が、意識不明の重体 そのまま、そのままなんだ」

キョン「そうだったのか、大変だったな」

キョンはハルヒの頭に手を乗せると静かに撫でた。

ハルヒ「だから私は、恨まれてもしかたないの」

キョン「大丈夫だって誰も恨んでない。お見舞いだって定期的に来てるんだろう」

ハルヒ「そうなんだけど」

53 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 18:04:48.94 ID:ZbRU0tOK0

キョン「兄からも妹からも誰かを恨んでいるなんて言葉聞いたことないぞ。
    それに、だれかをひどく恨むようなやつらじゃない」

ハルヒ「ほんとうに?」

キョン「絶対だ。だからさ、いつもの元気なハルヒに戻ってくれよ」

ハルヒ「…キョンいい加減に頭から手をどけなさい」

キョン「おっと、上出来」

ハルヒ「ふん」(………)

ハルヒ「早く元気になってね」

ハルヒ「じゃあ私はいくから」


キョン「なるほど、アイツがもう一人のハルちゃん、か」


54 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 18:17:01.92 ID:ZbRU0tOK0


深夜 巨大『閉鎖空間』発生

キョン「なんで俺は、こんなところにいるんだろうね」
   (『声』が前よりはっきり聞こえてくる。それにこの能力の感じどこかで
    っとそれよりも)

キョン「おい、起きろ」

ハルヒ「ふえ?、え、キョン?何で私の部屋に…ってなんで学校にいるの私たち」

キョン「さあな、俺も目が覚めたらこうだった」

ハルヒ「なんだか変な感じだし、探索してみましょう

55 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 18:36:38.32 ID:ZbRU0tOK0


部室

ハルヒ「じゃあ、私は、また探索するから」


キョン(この空間に入ろうとしている奴がいる。イツキか。
    出られる程ではないが薄くはできるかな、後はお前が突破してこい)

キョン「______」パチン


イツキ(!いける)


キョン「やっときたか」

古泉「この閉鎖空間は他と違うから大変だった」

キョン「そうか、確かに変な感じはするがな」

キョン「ここにいるのは、俺とハルヒだけなのか」

古泉「うん。それに、僕たちの能力が消えようとしている。
   涼宮さんは、世界の創造を始めようとしてるんだ」


56 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 18:41:51.00 ID:ZbRU0tOK0


古泉「大変だよ。もっとあせって」

キョン「じゃあ聞くが何故俺は、ここにいる」

古泉「キョンは、涼宮さんに選ばれたんだよ」

キョン「俺でいい理由がない」

古泉「もう、鈍いんだから。こっちの世界から唯一ともに居たいと思ったのがキョンなんだよ。
   それに、どうにもならなかったら、涼宮さんと二人っきりだよ?産めや増やせでいいじゃないか」

キョン「イツキお前さ、山と海ってどっちが好きだったっけ?」ニコ

古泉「こんなときに何 キョン「ん?」
古泉(し、しまった。目がマジだ、殺られる!!)ガクブル

古泉「と、ともかく出られるように頑張ってね。じゃ」

キョン(逃げたな。それにしても、今がその時か?)

58 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 18:52:16.49 ID:ZbRU0tOK0

長門《聞こえる?》

キョン《長門?お前テレパスもできたのか?》

長門《普通はこの距離では出来ない。この空間が異常。解析不能の能力が存在する。
   この空間はEMP能力を飛躍的に上昇させる。
   他にも涼宮ハルヒ以外の想念が渦巻いていている。それが原因》

キョン《そうだな。ここだけ、三年前の再現だ》

長門《三年前?》

キョン《サイキック・ネットワーク、三年前に一瞬だけ構築されたもの。スグに消えてしまったもの。
    今は、色々理由も想像できるけど》

長門《それは、涼宮ハルヒ?》

キョン《関係してるだろうな》

長門《そう。…今は、時間が惜しい。空間が途切れる。早く彼女と戻ってきて》

キョン《ああ》

長門《つながらなくなった》

キョン《お?長門の声が…》


59 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 19:04:29.83 ID:ZbRU0tOK0

______

ハルヒ「キョンなんか出た!」

キョン「ああ」(神人さんご登場)

キョンとハルヒは校庭へと出る

ハルヒ「なんか凄いわね。悪いものじゃなさそうだし」

キョン(今までで一番キラキラしてるな。しかしそれは、駄目だ。
    何よりも 禁則事項 から頼まれた事だからな)

キョン「元の世界へ帰ろう、ハルヒ」

ハルヒ「なんの話よ」

キョン「こんな世界じゃ何も変わらない」

ハルヒ「何を言ってるのよ?今までに、こんな不思議な事なかったじゃない」

キョン「アレは、所詮まやかしだ」

そこまで言うとキョンは神人の前へ進み出た。

キョン(俺の能力の本領を発揮させてもらうかね)


60 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 19:22:16.20 ID:ZbRU0tOK0


キョン「『鍵』さて、でかいと足元が御留守だぜ」

キョン「_____」リン

キョンが神人に近づきなにか唱えると間もなく神人は消滅した。

キョン「ほらね。俺でも簡単に壊せる」
   (さすがにかなり疲れた)

ハルヒ「え、なに?アレ?キョン。あの巨人…どうして」

キョン(混乱してるな)

キョン「それにな、お前はもっと世界の声を聞くべきだ」

キョンは、混乱したままのハルヒの手を握る。

ハルヒ「何よこの声」

キョン「手は、離すなよ」


61 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 19:33:20.47 ID:ZbRU0tOK0

ハルヒは、この空間に広がる無数の声を聞いた。メッセージがあるわけではない声達

キョン「お前に、呼びかける声が聞こえないか?」

ハルヒ「え?」

??《お姉ちゃん。ハルヒお姉ちゃん》

ハルヒ「え?誰?……もしかして、は る なちゃん?」

春奈《うん。私だよ。高崎春奈だよ》

ハルヒ「私を恨んでるでしょ?」

春奈《どうして?お姉ちゃん優しいよ。いつも見舞いきてくれたの知ってるよ》

ハルヒ「ごめんね」

春奈 フルフル (首を振る気配)

ハルヒ「これは、夢なのかな」

春奈《…そうだね。私もこのままだったらお兄ちゃんに迷惑かけちゃうの若菜にも。
   そしてお姉ちゃんにも、キョン兄にも》

ハルヒ「?」キョン「……」

春奈《だから、目を覚ますの!お姉ちゃんも一緒に…》

ハルヒ「でも」

62 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 19:40:59.14 ID:ZbRU0tOK0

キョン「水色かな」

ハルヒ「いきなり何よ!キョン!」

キョン「明日は、水色リボンのハルヒが見たいかなと」

ハルヒ「はあ!?」

(春奈《!キョン兄…》キョン《ああ》)

春奈《私のリボン貸してあげる!私お姉ちゃんと一緒ならきっと“戻れる”から。
   だから、明日会おう!目を覚まそう!》

何処からともなく水色のリボンが舞いハルヒの開いている手へおさまった。

キョン「『きっと奇跡が起こる』それが君の行動原理だろう?」

その瞬間空間が大きく揺ぐ

ハルヒ「そう…ね」

薄れゆく意識の中でハルヒは少女の手を握った気がした。


63 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 19:48:06.05 ID:ZbRU0tOK0

______


涼宮ハルヒはベッドの上で目を覚ました。

ハルヒ「夢?」

明かりをつけ時計を確認するとまだ夜中をさしている。
手を見ると水色のリボンがそこにあった。

ハルヒ「!夢じゃ無


〈アスタリスク〉

介入する。
実行。

終了。








64 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 19:54:52.33 ID:ZbRU0tOK0

______


涼宮ハルヒはベッドの上で目を覚ました。

ハルヒ「夢?」

明かりをつけ時計を確認するとまだ夜中をさしている。
手を見ると何もない、何気なく机を見やる、そこにある少し前につけていた
たくさんリボンから“水色のリボン”が目に写った。

ハルヒ「また、色を変えてみるのも悪くないかもね」

ハルヒは笑うと、微かな期待を胸に眠りについた。




65 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:00:25.49 ID:ZbRU0tOK0

_____

キョンが気が付くとそこは、自宅の自室だった。

キョン「戻ってきたか」

紛れもない現実の空間。しかし彼はとある異変に気がつく。

キョン「なんだ、このノイズのような……」

意識を集中させノイズを聞く、そこにあったのは――たくさんの『声』

キョン「これは!」

混雑する意識達が一つの結論を、導き出す。
 ≪サイキック・ネットワークの復活!!≫

キョン「自分の意識をしっかり保ってないと、何考えてるかわからなくなりそうだ」


キョン「…あの兄妹め、だから仲良くしろと。しかし、結局は、予想の通りなのか?」

キョン「まあ、春奈ちゃんも無事に身体に戻れたようだし。よかったのかね」

今確認することも可能だが急ぐこともないだろうとキョンは眠りについた。




66 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:05:33.72 ID:ZbRU0tOK0

___
朝 1−5教室 前

キョン(なんであいつは、無理やりポニーテールをしてるかね。
    どっかの誰かを思い出すぜ)

??《それあたしの事?》

キョン《さあ?と言うかナチュラルに人の思考に入ってくるな》

??《いいじゃない別に。お礼でも言っておこうと思って〜》

キョン《俺自身は、特に何もしてない。それ以前にお前がお礼とか気色悪い》

??《素直な気持ちなのに〜と冗談はさておき、今日ユキちゃんと若菜ちゃんが行くからよろしくね》

キョン《うん?ああ、了解。あとお前後で覚えておけよ》

??《何を言ってるかわかんな〜い》

キョン《お前な……》

??《あぁそうそう、彼女夢だと思ってるんじゃないかしら、勘だけど》

キョン《奇遇だな、俺もだよ。…また後でな真琴》

67 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:11:05.38 ID:ZbRU0tOK0

_

キョン「おはよう。ハルヒ」

ハルヒ「ねえ!キョン聞いて!春奈ちゃんが目が覚めったって」

キョン「ほぅ。それは、よかったな」

ハルヒ「まるで、夢の」ボソ

キョン「何か言ったか?」

ハルヒ「何も言ってないわよ」

キョン「…今日見舞いにでもいくか!」

ハルヒ「そうね。行きましょ!どうせならSOS団みんなで」

キョン「それよりハルヒ、どうしたんだその髪」

ハルヒ「へ?なんでもないわよ」
   (夢見たからとは言えないじゃない)

キョン「ま、たまにはいいんじゃないか?似合ってるよ」



68 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:18:47.52 ID:ZbRU0tOK0

_____

古泉「戻ってきてくれてなによりだよ。
   これでまだアルバイトを続けることになるけど、それもまたよしかな」

キョン「そうかい。それより、山と海どっちが好きだったかまだ答えを 古泉「ま、また、放課後に」

キョン(また逃げた。砂遊びか水遊びで許してやるのに)ニヤ


69 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:22:50.51 ID:ZbRU0tOK0


??「やあ、キョン少しいいかい?」

キョン「なにかな“自称百円ライター”」ニコ

??「お見通しってわけだね。もしかして怒っているかい」

キョン「んん〜怒ってないぞ?佳由希と春奈ちゃんが無事じゃなかったら、
    お前と真琴が暫く朝日を拝めなくなっただけだから」

??「充分怒っているじゃないか」

キョン「ま、半分冗談だけどな。お前らの相手は、骨が折れるからやだね。」

??「……それにしても、望んでいたのとは違うけどPSYネットの復活は喜ばしい」

キョン「ふん、歪みを元に戻す以上の事は出来ないってことだろう」

??「僕としては、それ以上の事が出来る人物を知っているつもりでいるのだけどね」

キョン「………」

??「冗談だよ。何もしない。君も怖いけど、『彼女』の傍にキョンにいるように指示した人物が危険な気がするよ」

キョン「まあ、確かに気になる事項ではあるよな」

??「だろう?…おや?キョンにお客さんだ…じゃあ僕は、そろそろ帰るよ」

キョン「ああ、またな優弥。今度はちゃんと実体で来いよ」


70 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:26:19.56 ID:ZbRU0tOK0



キョン「よう、長門」
長門「今のは?」

キョン「昔からの知り合いだ」

長門「そう。彼はENP能力者のようだがどの学園のデータにも存在しない」

キョン「…アイツはアイツで目的があるんだよ」

長門「そう」

キョン「ところで何の用だ?」

長門「情報統合思念体は『涼宮ハルヒ』程ではないが今回現れた、サイキック・ネットワークを称賛に値するものとしている。
   この時間軸の人間が一部とは言え、巨大な客観性を持った相互補助を持ったのは素晴らしいこと」

キョン「それは、また凄いな」

長門「そう。…貴方にも期待していると」

キョン「…やれやれ」



71 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:32:05.66 ID:ZbRU0tOK0

______

高崎春奈の病室前

ハルヒ「じゃあ、行くわよみんな準備はいい?」

SOS団の団員が皆うなずくのを確認するとハルヒは一度目を閉じ深く深呼吸。
目を開け意を決して扉に手を掛ける。

―そして少女は、扉を開けた。



72 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:36:14.56 ID:ZbRU0tOK0



〈アスタリスク〉

終了する。
実行。

終了。





73 名前: ◆6KRC2KEuIY [] 投稿日:2009/07/12(日) 20:44:59.92 ID:ZbRU0tOK0

以上で終わりです。ありがとうございました。



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