1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 12:26:13.44 ID:uP8bRI2n0
キョン「あのなあハルヒ、てめえいい加減にしてくれねえかなあ?」ピキピキ
古泉「待ってください。こんなくだらないことで閉鎖空間を発生させる気ですか?僕は賛成できませんね」ピキピキ
言葉ではそういいながら、古泉の眉間には皺が、コメカミには青筋が立っていた
キョン「わかったよ・・・閉鎖空間が発生したら益々お前にストレスが溜まるものな」ピキピキ
古泉「ええ、おおおお恩に着ますよ・・・」ピキピキ
いつもの古泉スマイルで答えるものの、目は笑っていなかった
それもこれもあのクソ野郎が原因だ
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 12:29:32.75 ID:uP8bRI2n0
ハルヒ「みくるちゃんいつでもこの着ぐるみ着てもいいわよ!」
みくる「わーい、うれしいなあ・・・」ピキピキ
やりたい放題やりやがって・・・
俺たちはサウナみたいなところで汗水たらして働いていたのにてめえはなんだ?
クーラーの効いたところでアイスをしゃぶってたのか?
もはや俺たちの我慢は限界に達しようとしていた
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 12:34:39.48 ID:uP8bRI2n0
喫茶店
ハルヒ「残り2週間、この紙に書いてあることを全てやるわよ!」
その紙には祭りだのプールだの虫取りだのと書かれていた
殺すぞ
みくる「あのほお・・・明日は土曜日なのでお休みでいいですよねえ?」
朝比奈さん、ナイスです
ハルヒ「何を言ってるのみくるちゃん!夏休みなんて毎日が日曜日じゃない!明日は夏祭りよ!」
みくる「あ、あー・・・やっぱりですかあ・・・?ははは・・・」ピキピキ
みくる(こっちは仕事でやってんだよごらあ!2週間連続出勤させる気か?まあ、休日手当て請求するからいいけどよ)
みくる「楽しみだなあ・・・あはは」ピキピキ
長門「」ピキピキ
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 12:39:57.07 ID:uP8bRI2n0
ハルヒ「今日はこれで解散!また明日ね!」
満足げな笑みを残し、我らがクソ団長様は岐路についた
殺すぞ
古泉「ああああああ」ガリガリガリガリ
古泉はハルヒがいなくなった途端、頭をかきむしり始めた
彼なりに我慢していたのだろう
辛そうな古泉を見るのは心が痛かった
みくる「あーうっぜ。さっさと帰って酒でも飲むわ」
長門「」ピキピキスタスタ
キョン「長門・・・?」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 12:51:42.42 ID:uP8bRI2n0
キョン「おい長門!」
長門「」ピキピキ
長門は俺の声に反応し、立ち止まる
長門「ななななんあななななななにににににjにいj」ピキピキ
一言で言えば恐ろしかった
いつもの落ち着いた長戸の表情とは思えない、鬼の形相だった
キョン「だ、大丈夫か・・・?」
長門「大丈夫・・・?大丈夫だと思う?」
長門は渾身の力を込め俺のみぞおちをぶん殴った
このとき俺はすでに気絶していたのだが、長門は仰向けになった俺の顔面にもう一発メテオを落とす
長門「ああああああああああああハルヒハルヒハルヒハルヒハルヒハイハルハルハルハフイ」ピキピキ
俺が意識を取り戻したのは暴走した長門が去ってから3時間後のことだった
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 13:02:11.17 ID:uP8bRI2n0
長門宅
長門は部屋の中央で体育座りしながら焦点の合わない目で虚空を見つめていた
長門「」カチカチカチカチカチカチ
長門は自分の爪を噛む癖ができてしまった
この癖が現れたのは300年ほど前
もちろん原因は団長様である
300年も爪を噛んでいるせいで長門の爪は深爪どころか、肉が完全に見えている状態でさらに膿んでいた
他のメンバーに見せるわけにはいかなかったので団活の際は爪に包帯を巻いていた
長門「ハルヒアhルハイrハウrヒアhルイハウリハルヒハルヒ」カチカチカチカチ
長門「あああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
長門は自分の額を何度も何度も床に叩き付けた
5分も経つとそこは血の海になっていた
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 13:05:21.03 ID:uP8bRI2n0
他のメンバーは繰り返す夏休みの記憶は残っていない
だが長門は違った
もうすでに500年もわがままな団長に振り回され続けているのである
いくら宇宙人とはいえ、我慢できるものではなかった
長門「あああああああああああああああルヒイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!」
長門「あああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 18:08:52.73 ID:uP8bRI2n0
次の日、俺たちは夏祭りにきていた
昨日の長門はどこか様子がおかしかったので心配だったが、いつもの落ち着いた表情だった
目が虚ろなのと指に包帯、額に絆創膏を貼っていたのは気になったが
キョン「長門、今日は大丈夫か?」
長門「ダイジョウブ」
キョン「そうか、お前も毎日ハルヒに振り回されて疲れてるんだろう。無理はするなよ」
長門「・・・」
長門「ソウ」ピキピキ
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 18:13:19.58 ID:uP8bRI2n0
ハルヒ「みくるちゃん!金魚すくいやるわよ!」
みくる「ちっ、わーい楽しみだなあ」ピキピキ
朝比奈さんもそうとうストレスが溜まっているのだろう
ハルヒの後ろを追いかけながら中指を立てていた
古泉「僕たちもどうです?」
キョン「いや、やめとく。それより長門、食い物とかどうだ?」
尋ねると長門はフラフラと歩き出す
意外にも長門はお面屋で足を止めた
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 18:17:07.21 ID:uP8bRI2n0
キョン「お面が欲しいのか?よし、俺が買ってやろう」
長門「イイ」
長門「コレ」
おっさん「はいよ!800円ね!」
お面を受け取った長門は少し表情が和らいだ気がした
それを見て俺は安心する
お前が狂っちまったら俺たちはお終いだからな
頼むぜ長門
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 18:23:34.48 ID:uP8bRI2n0
ハルヒたちと合流すると俺たち3人の表情はまた曇りだす
こいつと一緒にいるだけで虫唾が走るぜ
ハルヒ「あれ?有希そのお面どうしたの?」
長門「ウルサイダマレウルサイダマレウルサイダマレウルサイダメレ・・・ブツブツ」ピキピキ
ハルヒ「ちょっと有希!団長を無視するなんていい度胸ね!そのお面キョンに買ってもらったんじゃないの!?よこしなさい!」
言うや否やハルヒは長門からお面を奪い取った
キョン「おいハルヒ!返してやれよ!」
ハルヒ「う、うるさいわね!ちょっと借りるくらいいいでしょ!?」
バリ
力をこめすぎたのかハルヒはお面を真っ二つに割ってしまった
長門「」ピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキピキ
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 18:27:24.72 ID:uP8bRI2n0
ハルヒ「ご、ごめ〜ん!悪気はなかったのよ?弁償するから許して」
悪気はない、というのは嘘ではない
ハルヒは本当に悪気はないのだ
その無邪気さが、さらに俺たちのイライラを加速させた
ハルヒは謝りながら長門に1000円と壊れたお面を渡す
長門は割れたお面と1000冊をじっとみつめていた
長門の目に光はなかった
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 18:33:00.83 ID:uP8bRI2n0
長門は無言で立ち上がりフラフラとトイレに向かう
ハルヒ「有希ったらどうしたのかしら?弁償したし怒ってるわけじゃないわよね?」
みくる「・・・」ピキピキ
古泉「・・・」ピキピキ
キョン「くそが・・・」ピキピキ
古泉「落ち着いてください。お願いします。バイトを増やさないでください」
古泉の言葉で我に返る
古泉がいなかった俺はとっくにハルヒを殺している
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 18:39:45.56 ID:uP8bRI2n0
長門が気になった俺はトイレに向かう
トイレに近づくにつれ、女子トイレからガンガンと音がする
まさか長門に限ってストレス解消で壁パンチをしてるとは思えないが・・・
女子トイレに入るわけにも行かないので俺はその場で長門を待っていた
10分は経っただろうか
俺は長門を見て愕然とした
長門は顔面血だらけにしてトイレから現れた
長門が壊れた
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 18:49:52.08 ID:uP8bRI2n0
次の日は虫取り合戦だった
長門はフラフラと林の奥に消える
昨日のこともあったので、俺は長門を追いかける
長門は手にセミを持ちながら林の奥で立ち尽くしていた
じっとセミを見つめる長門
俺は嫌な予感がした
キョン「おい、ながt」
グチュ
長門はセミを握りつぶした
長門「ハアハアハハハッハハハハルヒハルハイアhルヒアハルヒ」ガタガタガタガタ
長門は手から黄緑色の液体を垂れ流しながら恍惚の表情を浮かべていた
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 19:00:53.47 ID:uP8bRI2n0
それから何日か後、ハルヒは夏休みの終盤2週間を15498回も繰り返していることが判明
夏休みに遣り残したことがあるんだと
それを聞いてますますぶっ殺したくなった
しかしこれで長門が狂ったわけがわかった
長門は記憶を引き継いだまま15498回もこの夏休みを繰り返している
普通の人間ならとっくに発狂してるだろう
情報思念体ですら普通でいられないのだから
キョン「なぜすぐに言わなかった?」
長門「ワタシノヤクメハカンソクダカラ」
痛々しすぎて長門を見ていられなかった
俺はハルヒを殺す決心を固めた
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 19:07:01.47 ID:uP8bRI2n0
8月30日、喫茶店
ハルヒ「こんなもんでよかったのかしらねえ?」
これ以上何をしようってんだ売女が
ハルヒ「他に何かしたいことある?」
お前を殺したい
ハルヒ「まあ、いいわ。この夏は散々遊んだから充分だわ」
散々長門を苦しめやがって
許さない
許さない
許さない
ハルヒ「じゃあこれで解散!明日は休みでいいわ!」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 19:15:04.55 ID:uP8bRI2n0
俺はナイフを握り締め立ち上がろうとする
が、長門に制止された
長門は微笑んでいた
その表情は「私のためにありがとう」と言っているようだった
こんな時にまで自分の仕事か、惚れ惚れするよまったく
椅子に座りなおした俺の変わりに、長門が立ち上がった
一体どこに隠しもっていたのか、長門は大きなスコップを持っていた
スコップを構えハルヒを追いかける長門
俺たち3人に長門を止めようとする者はいなかった
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 19:20:22.32 ID:uP8bRI2n0
長門はスコップでハルヒの後頭部をぶん殴る
うつ伏せに倒れるハルヒ
一撃でハルヒは絶命したようだった
だが長門はまだ気がすんでいない
長門「ハアアアはルヒアhルヒアハルヒスズミヤハルヒ」
ザクッザク
長門は畑を耕すようにハルヒの頭を掘り進めた
その様子を見ながら、俺たち3人は微笑んだ
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 19:34:32.54 ID:uP8bRI2n0
ハルヒの頭から脳みそがあふれ出す
長門「ノウミソ。クウ。ハルヒノノウミソ」
長門はスコップを放り投げると、ハルヒの脳みそを食い始めた
長門「ぢゅる、んっぐぢゅうるるるっぼぼああああばあああばばばおぼぼぼばば」ビチャビチャ
ゲロを吐きながらハルヒの脳みそを食う長門
俺たち3人は長門の気がすむまで見守っていた
259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 23:43:38.62 ID:uP8bRI2n0
保守支援ありがとうございます
8月、お盆すぎ
私はいつものマンションで目を覚ます
またやってしまった
これで私が涼宮ハルヒを殺した回数は710回となった
あるときは自転車で3人乗りの最中にケツに腕を突っ込み腸を引っ張りだして食べた
またあるときは目玉をくり抜いて串にさし、ゴマをかけて食べた
そして前回は脳みそ
もはや私は涼宮ハルヒのありとあらゆる部位を食べている
ここ最近は涼宮ハルヒを殺す回数が増えている
8月30日にあの喫茶店に行くとどうしても絶望感が湧き上がり、殺人衝動を抑えられなくなる
誰か助けて
誰か
265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/08(水) 23:50:36.39 ID:uP8bRI2n0
また同じ2週間を続けなければならない絶望感でボーッとしていると電話が鳴った
涼宮ハルヒである
ハルヒ「有希ー!午後二時に駅前集合だから!みずg」
ピッ
最後まで聞かずに電話を切る
水着だろう、もう何万回も聞いた
私は携帯電話を壁にぶん投げ、ばらばらに破壊した
272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 00:02:05.31 ID:Iep+zxLk0
駅前
古泉「どうも」
みくる「こんにちは〜長門さん」
駅前に来ると何の役にもたたない二人がすでに到着していた
こいつらも私のように記憶を引き継げばいいのに
どうして私だけがこんなに苦しまなければならない
どうして
ハルヒ「やっほー!あんたらは早いのね!関心だわ」
耳障りな声を引っさげ、奴が来た
私はできる限り奴が視界に入らないよう努力した
277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 00:09:33.71 ID:Iep+zxLk0
キョン「また俺が最後か」
集合時間10分前、彼が到着する
私は前回の彼が大嫌いだった
涼宮ハルヒの一言一句に腹を立て、あげくの果てに殺そうとまでしていた
もちろんその気持ちは痛いほどわかる
でも彼は「やれやれ」とつぶやきながら、一歩引いたところで涼宮ハルヒを見守る人間であって欲しい
私はそんな彼が好きだ
280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 00:16:58.98 ID:Iep+zxLk0
市民プール
キョン「長門、お前大丈夫か?」
彼はすぐに私のただならぬ雰囲気に気付いた
キョン「あんまり無理すんなよ」
そういうと彼は古泉一樹のところに走っていった
どうやら今回の彼はいつもの彼らしい
私は自分の心が少し和らいだのを感じた
283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 00:29:07.76 ID:Iep+zxLk0
夏祭り、私はいつものようにお面を買おうとする
キョン「お面が欲しいのか?よし、俺が買ってやろう」
長門「・・・」
長門「ソウ」
15499回目にして初めて彼にお面を買ってもらった
自分でもわからないが、なぜか今回は彼にお面を買ってもらいたかった
ハルヒ「あれ?有希そのお面どうしたの?」
私は彼女の言葉を無視する
そのカナきり声を聞いているだけで殺人衝動が湧き上がってくる
ハルヒ「ちょっと有希!団長を無視するなんていい度胸ね!そのお面キョンに買ってもらったんじゃないの!?よこs
キョン「ああ、それは俺が長門に買ってやったやつだよ。何か文句あるのか?」
ハルヒ「べ、別にないわよ・・・そんな真顔で言わなくてもいいじゃない・・・」
今回は彼に救われた
壁に頭を打ち付けずにすんだ
285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 00:36:59.58 ID:Iep+zxLk0
その後、今回のメンバーも繰り返しの異変に気付く
朝比奈みくるは自分の保身ばかり考えて泣き喚き、古泉一樹は知ったかぶって何か演説をしていた
この二人にとって15499回も夏休みを過ごしている私のことなど、毛ほども興味がないのである
だが彼は違った
彼は私の身を案じ、本気で心配してくれているようだった
それだけで救われた気分になった
286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 00:39:40.92 ID:Iep+zxLk0
8月30日、喫茶店
ハルヒ「こんなもんでよかったのかしらねえ?」
これ以上何をしようというのか
ハルヒ「他に何かしたいことある?」
お前を殺したい
ハルヒ「まあ、いいわ。この夏は散々遊んだから充分だわ」
散々私を苦しめやがって
許さない
許さない
許さない
ハルヒ「じゃあこれで解散!明日は休みでいいわ!」
287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 00:42:54.37 ID:Iep+zxLk0
私はスコップを握り締め立ち上がろうとする
が、彼に制止された
彼は微笑んでいた
彼は帰ろうとする涼宮ハルヒの後ろ姿に向かって叫んだ
キョン「まだ俺の課題が終わってねえ!」
15499回目にして初めてのパターンだった
295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 00:55:00.76 ID:Iep+zxLk0
9月1日
私はいつものマンションで目を覚ます
彼の課題終了がトリガーとなり、世界は無事に9月1日を迎えることができた
涼宮ハルヒを殺したいほど憎むSOS団団員がいない平和な世界
長門「」カチカチカチカチ
長門「」カチカチカチカチ
長門は自分の爪を噛んでいた
まだこの癖は抜けていないのである
300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 01:02:20.29 ID:Iep+zxLk0
おかしい、594年分の記憶が残っている
そうか、私は情報統合思念体だからいくら9月を迎えようと記憶を引き継いだままなのか
涼宮ハルヒに嫌がらせを受けた記憶も?
涼宮ハルヒを殺したい衝動も?
私だけが?
他のメンバーはただの2週間を過ごしただけ?
頭の中で色々な疑問がぐるぐるまわる
長門「」ピキピキ
長門「」ピキピキ
長門「アアアアアアアアアアああ!!!!!!!!!」
私は自分の額を何度も何度も床に叩きつけた
今回は1時間もそうしていただろうか
額はぱっくり割れ、肉が飛び出していた
303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 01:06:16.48 ID:Iep+zxLk0
長門「ハアハアハハハッハハハハルヒハルハイアhルヒアハルヒ」ガタガタガタガタ
長門「」
かろうじて繋がっていた長門の理性はプツンと切れ、部屋に立てかけてあったスコップを持ち学校へ向かった
もちろん行き先は1年5組
窓際最後列である
309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 01:19:30.15 ID:Iep+zxLk0
通学路で長門を見た人たちはみな、腰を抜かしてその場にへたりこんだ
そうなるのも無理はない
小柄な女子高生が瞳孔開きっぱなしの目を輝かせながら、かばんの代わりにスコップを持って登校しているのだから
長門「」ピキピキ
長門「朝倉涼子は涼宮ハルヒを殺して様子を見ると言っていた。私はそんな生ぬるいことはしない。涼宮ハルヒを殺して世界を滅ぼす」ピキピキ
普段感情を表に出さない長門が、自分の願望をつぶやきながらハルヒの下へ向かっていた
319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 01:27:53.41 ID:Iep+zxLk0
1年5組
ハルヒ「あら、有希。スコップなんて持って、これから畑にでも行くつもり?」
涼宮ハルヒの前に立った私は一気に冷静になった
私の独断で涼宮ハルヒを殺していいのか
世界を滅ぼしていいのか
彼に恩を仇で返すことになるのではないか
困った私は彼に救いの目を向ける
優しい彼ならきっと私を助けてくれるはずだ
長門「許可を」
キョン「やっちまえ」
その言葉に安心した私はスコップをぶんまわした
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 01:40:28.92 ID:Iep+zxLk0
長門は一撃でハルヒのクビを跳ね飛ばした
長門「アハアアハルヒハルヒヒッヒヒイイヒイハルヒ」ガタガタガタ
長門「ああああああああああああああああハルヒアhhルハイrフアイrフ!!!!!!!!!」
長門は額からは血を、目から涙を流しながらその場で奇声をあげていた
その様子を見ながらキョンは微笑んだ
348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 01:49:22.13 ID:Iep+zxLk0
9月1日
私はいつものマンションで目を覚ます
結果的に世界が滅亡することはなかった
ただし、涼宮ハルヒを殺すと9月1日にループするらしい
このループは私にとって願ってもないことだった
それはなぜか
あの憎らしいハルヒを何度も何度も合法的に殺せるからである
最近のマイブームはドロドロに溶けた高熱の鉄を涼宮ハルヒの胃に流し込むこと
死ぬ間際のあの間抜けな顔は何度見てもオツである
ちなみに今日殺せば7010回目の殺害になる
目標は70010回
ぜひとも達成したものである
終わり
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/09(木) 01:51:10.96 ID:Iep+zxLk0
見てくれてありがとうございます
とりあえず、どうしてこうなったとしか言いようがありません
375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/09(木) 02:21:34.52 ID:Iep+zxLk0
読んでいただきありがとうございました
今読み返してみたんですけど、文変だし後半キチガイっぽさが全然出てないですね
やっぱ書き溜めしてじっくり確認しなきゃダメだと思いました
では、おやすみなさい
みなさん良い夢をノシ