1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 23:41:59.44 ID:ANUZPen60
「待てハルヒ。悪い冗談はやめるんだ」
「冗談じゃないわ。あたしは本気よ」
ハルヒはそういうと、ゆっくりと人差し指に力を込めていった。
「さよなら、キョン」
パンッ
拳銃が乾いた音を立て、その小さな銃口から飛び出したさらに小さな弾丸は、俺の脳にこんにちはしたあと後頭部からさようならした。
流れる血を感じながら、俺はゆっくりと倒れこんだ。
―完―
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 23:56:35.11 ID:ymgJFxFm0
ことの起こりは、ハルヒの一言だった
「私達に足りないのは、ドラマだと思うの」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:57:40.43 ID:ymgJFxFm0
「あ、それポンな」
「ふぇ、小三ですかぁ」
「流石ですね。毎度のことながら、積み込みではないかと疑ってしまいますよ」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:58:52.55 ID:ymgJFxFm0
「聞きなさい!」
怒号とともに、物理的な衝撃が脳天に走る。
具体的には辞書、しかも角
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:00:05.56 ID:rWvXlqMH0
「なんだよ、またどうでもいい思い付きだろうが」
ちなみに、他の三人は突っ込みを喰らわなかった
何故か俺だけ。距離的には一番遠かったのに
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 00:02:41.31 ID:rWvXlqMH0
「なるほど、ドラマですか。具体的には、どういうことですか?」
「う〜ん、よくわかりませんねぇ」
二人は既にハルヒの話に参加している。
ああいう変わり身の速さは流石だ。全く羨ましくはないが。
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:04:23.78 ID:rWvXlqMH0
ちなみに、長門はさっきから河の牌と手牌を猛烈な勢いで摩り替えている。
位置的には、他の二人には見えない。お前アカギ?
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 00:07:14.33 ID:rWvXlqMH0
「ちょっとキョン! 聞いてんの! ちゃんと聞かなきゃ、あんたが大門役よ!?」
全くどうでもいいが、聞かなければ「なんじゃこりゃ〜」などといいつつのた打ち回ることになるのだろう。
こうした付き合いも、生きていくために必要なのだということは、ここ数ヶ月で思い知らされている。所謂処世術だ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:08:52.93 ID:rWvXlqMH0
「聞いてる聞いてる。要はあれか、今度はドラマの撮影でもしたいってことだろ?」
勿論聞いちゃいなかったが、なんとなく適当に話をあわせてみる。
ここでの日々は伊達ではない。その程度予想できないようでは、生きていくことなど出来なかったからだ。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:10:46.66 ID:rWvXlqMH0
「ぜんっぜん聞いてないじゃない! そんなものとったって、このご時世誰もみないわよ! どんだけ時流に逆らってんの!? あんた鮭!?」
ふと横を見ると、長門の動きが止まっていた。入れ替えが済んだということだろう
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:15:15.49 ID:rWvXlqMH0
「はいはい、悪うございました。で、とっとと具体的な話に移ってくれるか?」
言いながら、牌を切る。ある程度手は出来ていたのだが、ここはベタおりだ。二人が振り込むまでは、長門の現物に徹するべきだろう
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:16:44.89 ID:rWvXlqMH0
「あ、それロンです〜」
さすが未来人。長門の行動まで予測しての待ちか。勝てる気がしねぇ
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:18:44.97 ID:rWvXlqMH0
「私が欲しいのは、作り物じゃない本物のドラマよ」
翌、日曜日。いつもの課外活動集合場所にやって来た俺達に、ハルヒは開口一番告げた
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:20:54.44 ID:rWvXlqMH0
「要はあれか。警察二十四時とかでみるような、マジもんの事件を引っさげて、ここに馳せ参じろと」
「理解が早くて助かるわね! さっすが、キョン!」
満面の笑みで返されても、困る。そんなに事件に巻き込まれたきゃ、全国の江戸川さんか金田一さんの宿泊するホテルにでも行ってくれ
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:23:03.52 ID:rWvXlqMH0
まぁ、発言の主が普通の電波系なら、知ったこっちゃねえの一言で片付けられるのだが
「……」
横目で確認すれば、やはりというかなんというか。古泉が渋い顔をしていた
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:24:46.53 ID:rWvXlqMH0
そう、この女、は願望を実現するとか意味不明な才能的なものを持つ電波系。
こいつを放っておいては、それこそ全国のコナン君やはじめちゃんに頼らざるを得ないようなトンでも事件を引き起こしかねないのだ。
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:26:13.25 ID:rWvXlqMH0
俺一人だったら逃げ出すのも吝かではないが、流石に知り合いを三人も置き去りにしては寝覚めが悪い。
なんとか、穏便にことを済ませたいものだ
「じゃあ、ハルヒ。とりあえずここで解散して各自で不思議を探しに行くということで」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:27:48.71 ID:rWvXlqMH0
「ちょっと待ちなさい! そんなこと言って、あんた適当にサボろうとしてんでしょ!」
電波系のわりに、すこぶる慧眼だ。ウザいぞハルヒ。
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 00:29:27.95 ID:rWvXlqMH0
「じゃいーん!」
意図不明な効果音ともに突き出されたハルヒの拳には、ストローが五本握られている
いつかどこかで見たような展開だ
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:31:36.71 ID:rWvXlqMH0
「またクジか……意外と引き出しの少ない奴だな」
妙な薄ら笑いを浮かべるハルヒを無視し、そのうちの一本を引く
手元のストローの先端には……
「……2?」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:33:17.50 ID:rWvXlqMH0
「クジとか、そんな芸のないこと私がするわけないでしょ!」
馬鹿笑いを見せ付ける電波。王様ゲームも、充分に芸がないといえるけどな。
俺に習うように、他の四人もストローを引いていく
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:35:16.88 ID:rWvXlqMH0
「みんな引いたわねぇ! さ、行くわよ! 王様だーれだ!」
白昼、公衆の面前で高らかに叫ぶ馬鹿、ココに爆誕。恥ずかしさ極まれりだ
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:36:47.68 ID:rWvXlqMH0
さて、三人を見渡せば……
あれ、長門がこっち見てる。なんだよ、俺にほれたか?
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 00:38:37.88 ID:rWvXlqMH0
「げぇ、有希!?」
三国時代の武将が如し奇声を発するハルヒ。
ちなみにポーズは所謂ジョジョ立ちだった。知っててやってるのだろうか。多分知らない。あいつは天然でやってのけてる。
つまり、あの吸血鬼漫画家と同じセンスの持ち主ということだ。ちょっぴり羨ましい。
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:40:22.81 ID:rWvXlqMH0
長門の手元に目を向ければ……なるほど、そのストローには「私が女王様ハルヒよん!」などと書かれている。
自分でひくつもりまんまんだったのだろうが、その目論見はあっけなく潰えたようだ。
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:43:02.50 ID:rWvXlqMH0
「ああ、長門さんが王様ですか。さぁ、私達下僕に無茶なお願いをどうぞ」
七重の腰を八重に折り、さっそく媚びへつらう犬野郎、もとい古泉。そこまで自分を殺せるのは、ある意味才能だろう。
どうでもいいけど、早く長門の手を離せぶっとばすぞこのやろう
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:44:25.27 ID:rWvXlqMH0
「2番が……」
長い沈黙を破り、長門が口を開く。
2番!? 2番とはつまり俺のこと!? ああ、この犬野郎にどんな罰を与えてくださるのですか!?
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:45:31.50 ID:rWvXlqMH0
「2番が死ぬ」
この世に神はいない。
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:46:31.52 ID:rWvXlqMH0
「ふぇ、あの、それはちょっとひどいんじゃないですか……?」
ナイスフォローだぜボインちゃん。けど、『ちょっと』どころじゃないことに気付こうな。
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:48:25.03 ID:rWvXlqMH0
「ちょっと待ちなさい! 王様の命令は絶対よ! 有希が死ぬって命じたんだから、そいつは死ななきゃいけないのよ!」
当然のごとく割り込んでくる理不尽大王涼宮ハルヒ。たぶん、アイツは2番をひかなかったのだろう。だからそんな発言が出来るのだ。まぁ2番は俺なのだが
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:50:54.07 ID:rWvXlqMH0
「古泉、ちょっと相談がある」
「なんでしょう、うかがいますよ。ケツの穴を貸す以外の用命でしたら、大抵の無茶は通しますよ」
「誰が頼むかそんなこと!」
落ち着け、クールになれ俺。ここで切れようものなら、全てがおしまいだ
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:53:45.08 ID:rWvXlqMH0
「俺のストローと、お前のストローを交換してやる。何、別にこれが2番でないというわけではない。が、勿論2番である可能性も否めないわけだ
俺からすれば、お前の番号が何番なのかは当然知る由もない。2番かもしれないし3番かもしれない。
わかるか、古泉。これは、正当な取引なのだ。互いに同じ条件での交換だ。どうだ、のらないか?」
よし、いいぞ俺。今週の俺はスーパーだ。
「なるほど、よくわかりましたよ」
そして、愛すべきこの馬鹿に乾杯
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 00:55:07.50 ID:rWvXlqMH0
「涼宮さん、長門さん。彼が2番なようですよ」
イエス、ファッキン古泉。この戦争が終わったら、俺故郷に帰ってお前を殺そうと思うんだ……
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:59:52.97 ID:rWvXlqMH0
「でかした、古泉君! 二階級特進よ!」
「ありがとうございます」
それは遠まわしな死刑宣告だということをわかってるのだろうか
「長門、考え直せ! 今ならまだ変えられる! っていうか、無茶苦茶だろ、王様ゲームで殺すとか!」
無駄とは知りつつも、必死に抵抗を試みる俺かっこいい! 大体、ドラマ云々はどこ行った!
「よくありませんねぇ、そういう抵抗は。男なら、スパッとやられるべきではありませんか?」
イエス、サノバビッチ古泉。この戦争が終わったら、小さなレストランでも開いてお前を殺そうと思うんだ……
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:04:09.98 ID:rWvXlqMH0
「そうよ! 男らしくないわよキョン! 死ぬなら華々しくよ! 友人の、突然の死に悲しむ級友達……ドラマがはじまりそうじゃない!?」
今日も全開バリバリ、大いなる宇宙の意志から電波を受信しているようだ。目がアヘン患者のごとく左右で別々のものを見てる。お前オロチ館長?
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:06:09.28 ID:rWvXlqMH0
「まて、ハルヒ。宇宙からの意志の受信は長門の専売特許だ! お前訴えられるぞ!」
もはや、自分でも何を言っているのかわからなくなってきた。が、なりふり構ってる場合ではない。
とりあえず、この場を逃れることが出来ればなんでもいいのだ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:08:04.33 ID:rWvXlqMH0
「……」
先ほどから黙って推移を見守っていた長門が、急に鋭い目つきで俺を射抜いてきた。
やべ、地雷踏んだ?
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:09:41.15 ID:rWvXlqMH0
死なばもろとも。どうせ死ぬなら、いい思いをして死にたい!
そう、男子永遠の夢を! あの朝比奈さんの胸にはさまれたままで臨終を迎えるという……
「そーれ、ボインにたっちでやんす〜」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:36:38.31 ID:rWvXlqMH0
「ふんもっふ!」
奇怪極まる掛け声とともに、横殴りにされる俺。
今日も三途のリバーが見えるよ母さん
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:39:31.51 ID:rWvXlqMH0
「よろしくありませんね。そんな最期は、貴方には似合いませんよ? あと、そうやって倒れ伏す姿も、かなりアレなので立ち上がることをお勧めします」
ぶっ飛ばした張本人に言われたくないしその言葉に従うのも頗る納得いかないが、とりあえず立ち上がる
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:42:28.36 ID:rWvXlqMH0
クールになれ、俺。よし、現状確認
ハルヒ、散眼
長門、触るものみな傷つける目つき
ボイン、例によって被害者面
古泉、お前ちょっと黙れ
周辺の人々、遠巻きにワレ関せず
現状確認終了、逃げ場なし。素敵な結論だった
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 01:50:20.91 ID:rWvXlqMH0
いつの間にか、長門の手に拳銃が握られてる
大概のことには驚かなくなっていた俺だが、流石にこれは度肝を抜かれた。漫画だったら、眼球が50センチほど飛び上がるほどの驚愕だったろう。
情報連結なんちゃらの賜物だろうか。そういうどうでもいいことに使うくらいなら、俺に金塊の一つでもくれ。いやまて、自分の命が危険にさらされてるのに、どうでもいいってことはないんじゃないか?
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:54:17.29 ID:rWvXlqMH0
ハルヒ「貴方を殺す前に、一つ聞いておきたいことがある……」
当然のごとく、長門から拳銃を奪い取ってる電波カメレオン。目の焦点は定まってないのに銃口がぴたりと俺の眉間に向いてるのは、ちょっとかっこよくすらある。惚れる。
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:57:40.98 ID:rWvXlqMH0
「なんだ? 内容によっては、見逃してやらんこともないぞ?」
全てのアドバンテージが向こうにあるのにも拘らず強気に出る俺。今日も絶好調だ。
「あなたは、置かれた状況がまだわかってないのですか?」
黙れ犬。そしてボインちゃんはもうこっちを見ようともしねぇ。
「オラ、こんなにわくわくするのははじめてだぜ……」
とりあえず、虚勢の一つでも張ってみる
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:00:34.98 ID:rWvXlqMH0
「キョン。あんた、この前部室にあった私のプリン勝手に食べたでしょ?」
は? プリン? 悪いが、一々そんなの覚えてない。
まぁ、多分食ってるだろうな。気が向いた時に、片っ端から食べてるから
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:03:07.28 ID:rWvXlqMH0
「そう、やっぱりね……なんで食べちゃったの? ちゃんと、フタに『ハ』って書いてたのに」
お前は大家族の四女か。妙に世俗じみたことしやがって。
「仕方ないだろ。『キョン』の『ハ』かと思ったんだから」
屁理屈にもなってない理論で返す。電波を説得するには、同じ土俵で勝負するしかない
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 02:05:45.60 ID:rWvXlqMH0
「許せない……あれは、おじいちゃんの形見だったのに……」
そんな形見があってたまるか。どんだけ舶来品大好きジジイだよ。
「キョン、やっぱり、あんたは死んで」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:06:48.16 ID:rWvXlqMH0
「待てハルヒ。悪い冗談はやめるんだ」
「冗談じゃないわ。あたしは本気よ」
ハルヒはそういうと、ゆっくりと人差し指に力を込めていった。
「さよなら、キョン」
パンッ
拳銃が乾いた音を立て、その小さな銃口から飛び出したさらに小さな弾丸は、俺の脳にこんにちはしたあと後頭部からさようならした。
流れる血を感じながら、俺はゆっくりと倒れこんだ。
―完―
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:07:28.92 ID:rWvXlqMH0
「っていう台本なんだけど、どう?」
「いや、どうとか言われても……」
全くもって意味不明すぎて、何から突っ込んでいいかがわからない
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:09:08.77 ID:rWvXlqMH0
展開が強引。
そもそも人物の言動が意味不明。
何故王様ゲームなのか。
いきなり拳銃をどこから出したのか。
落ちがストーリー的に意味を成してない。
「……とまぁ、そんなところか」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:11:27.81 ID:rWvXlqMH0
「涼宮さん、残念ですが僕も同意見ですね。大体、これでは僕はただの変態ホモ野郎ですよ」
渋面で(俺を)睨むハルヒに、横から古泉の言葉が突き刺さる。
安心しろ、お前は既にただの変態ホモ野郎だ
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:13:14.27 ID:rWvXlqMH0
「……ユニーク」
台本を一瞥もせずに洗牌を続ける長門。
どう見ても手つきが怪しい。絶対積み込んでるなコレ。
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:14:59.80 ID:rWvXlqMH0
「私の扱いが、ひどい……」
台本を閉じて、ポツリと呟く朝比奈さん。
安心してください。貴方はいつでもそんな役回りです
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 02:18:30.71 ID:rWvXlqMH0
「……で? これをもとにドラマを作りたいってことか?」
ページ数にして、およそ20。
一般的なドラマの台本がどれほどの厚みを持っているかは知らないが、どう考えてもこれを下回ることはないだろう
薄っぺらい、文学同人誌のような冊子をひらひらと振って見せるとハルヒはきょとんとした表情を浮かべた
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:19:39.33 ID:rWvXlqMH0
「は? 何言ってるのよ。ドラマなんて撮らないっていったじゃないの。あんた鮭?」
それはさっき聞いた。
「じゃあ、なんなんだよこれは。映画でもないんだろ?」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:21:25.56 ID:rWvXlqMH0
「舞台よ、ぶ・た・い!」
それほど小さくはない胸を張りながら、得意満面で宣言する彼女。
「演劇、ということですか?」
あいのてをうつ犬野郎、もといホモ野郎。頼むから黙っててくれ
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:24:02.93 ID:rWvXlqMH0
「いや、やりたいって言うんなら止めはしないけどな。いくらなんでも、このままは不味いだろ」
手元の冊子を、更に大きく振ってみせる
十数ページの紙束が、パラパラと小気味よい音を立てている
「っていうわけだから、さっそく演劇部に殴り込みよ! キョン、古泉君、先頭は貴方達よ!」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 02:27:46.87 ID:rWvXlqMH0
聞いちゃいねぇ。そして、どうでもいいいいいぃぃいいい。
妙に渋く立ち上がる古泉を無視し、机の上に投げ出された拍子に目を向ける。
『涼宮ハルヒのYOU☆撃つ』
「っていうか、お前ただ拳銃が撃ちたいからこの台本作ったろ」
「な、何言ってるのよ! っていうか、あんたが私のプリン食べちゃったからいけないんでしょ!」
「それは、本の中の話だろうが……もう、好きにしてくれよ」
古泉に続き、俺も立ち上がる。さて、今日もどうでもいい一日になりそうだな
おわり
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/07(火) 02:44:27.92 ID:rWvXlqMH0
っていうか、>>1が無茶ブリすぎ。これでまともな話作れとか、無理だろjk
そして寝る