朝倉「一緒に暮らしてもう二年半よね……」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:シンジ「僕は流派東方不敗!(に影響されまくった)碇シンジです!!」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:25:40.56 ID:ipCh5y3R0

朝倉「そろそろけじめの付け時だと思うのよね……」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:27:41.06 ID:ipCh5y3R0

長門「暮らしてない」

朝倉「えっ」

長門「あなたの住居は二階下」

朝倉「あ、うーんと……」

朝倉「一応でも、ほら、わりとこっちに居るし」

長門「あなたが勝手に来るだけ」

朝倉「う……」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:32:19.18 ID:ipCh5y3R0

朝倉(今みたいにこうして二人で過ごすのも悪くないけど)

朝倉(やっぱりなんか変革がないとやってられないわよね)

朝倉(二人暮しの次のステップって言ったら、やっぱ結婚よね)

長門「二人暮らしてない」

朝倉(でも、結婚てどうやってするんだろう)



キョン「結婚するにはどうしたらいいか?」

朝倉「ええ、なんかステップを踏む必要があるんでしょ?」

キョン「そうか……あのお前がついにそんな相手を見つけたか」

朝倉「旧知の仲みたいな言い方しないで欲しいんだけど」

キョン「気分的には娘が巣立つ気分だ」

朝倉「貴方は私の何のつもりなのよ」

キョン「で、相手はどんなんだ? 研修医か何かか?」

朝倉「長門さん」

キョン「まずちょっと話そうか」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:35:23.30 ID:ipCh5y3R0

キョン「いいか朝倉。まずな、結婚と言うのは異性同士でするものなんだよ」

朝倉「あ、パコるほうとパコられるほう?」

キョン「インプットする知識は選びなさい」

朝倉「でもその辺は心が通じてれば問題ないのよ、私たちみたいなのは」

キョン「お前らの心に問題がなくても、国が認めてくれんのだ」

朝倉「えー……」

キョン「外国じゃ認めてくれるところもあるらしいがな」

朝倉「あ、モロッコ?」

キョン「それは違う手立てだ」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:39:55.67 ID:ipCh5y3R0

朝倉「その辺は情報操作とかでちょいちょいっとするからいいのよ」

キョン「いいんだろうか……」

朝倉「周りはおいといて、私と長門さんの間でちゃんと段階を踏みたいのよ」

キョン「結婚に至るステップか……」

キョン「そりゃやっぱり婚約指輪とかからだろう」

朝倉「指輪をプレゼントするの?」

キョン「基本的に高い奴な」

朝倉「牛丼だと何杯分?」

キョン「1300杯分ぐらいじゃないか」

朝倉「そんなにお金掛かるものなの!? 愛は無償じゃないの!?」

キョン「俺に怒鳴られても」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:42:19.74 ID:ipCh5y3R0

キョン「あとはまあ指輪と共にプロポーズだな」

朝倉「どんなのがいいのかしら」

キョン「俺、実は眼鏡萌えなんだ」

朝倉「もう眼鏡してないじゃない」

キョン「俺、何気に綾波萌えなんだ」

朝倉「軽く流されそう」

キョン「俺、何を隠そう貧乳萌えなんだ」

朝倉「怒られるわよ」

キョン「俺、それとなく眉毛萌えなんだ」

朝倉「怒るわよ」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:45:00.41 ID:ipCh5y3R0

キョン「定番だと味噌汁とかかなあ」

朝倉「長門さん、私、実は味噌汁萌えなの」

キョン「お前は長門のどこが味噌汁に見えるんだ」

朝倉「毎日見ても飽きないところ♪」

キョン「なんか腹立つ」

キョン「じゃなくて、こうだ」

キョン「長門。お前が作った味噌汁が毎日飲みたいんだ」

キョン「とまあ、毎日俺の飯を作ってくれ=結婚しようという」

朝倉「シミュレーションしてみましょう」


朝倉「長門さん、私のお味噌汁を毎日飲まない?」

長門「……明日からずっと味噌汁?」


朝倉「考えてみたら長門さんの食事なんて普通に毎日作ってるわよ」

キョン「なんと」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:47:58.35 ID:ipCh5y3R0

キョン「あとはこうだ」

キョン「長門。お前のお父さんに会いたいんだ」

キョン「結婚といえば親御さんに挨拶だからな」

朝倉「なるほど、お父さんか……」


朝倉「長門さん、貴方のお父さんに会いたいの」

長門「……暇が欲しいということ?」


朝倉「長門さんのお父さんって私のお父さんじゃない」

キョン「その発想はなかった」

朝倉「人間の考えるプロポーズってなんでそう欠陥だらけなのよ」

キョン「まず普通同じ父を持つ二人は結婚しないからな」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:51:53.98 ID:ipCh5y3R0

朝倉「大体長門さんはそんな遠まわしなの分かってくれないわよ」

キョン「だったら格なる上はこう正座して」

朝倉「お願いします、結婚してくださいorz」

キョン「朝倉。それは正座でなく土下座というんだ」

朝倉「……」

キョン「ボケじゃなくて天然かーい」

朝倉「正座してどうするのよ」

キョン「長門。頼みがある」

朝倉「耳掃除をさせてください!」

キョン「何でそうなる」

朝倉「長門さんの猫っ毛の間から覗く耳を優しく掘ってみたいとは思わない?」

キョン「フーッてやりたいな」

朝倉「多分怒られるわよ」

キョン「何の話してたんだっけ」

朝倉「正座するところまで」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:55:15.45 ID:ipCh5y3R0

朝倉「長門さん、私と結婚してください」

キョン「まあ王道だな」

朝倉「長門さんはこれぐらいストレートじゃないと分かってくれそうにないわね」

キョン「こう三つ指とか付くとポイント高いぞ」

朝倉「長門さん、結婚してください」

キョン「そして深々と頭を下げる」

朝倉「結婚してください!」ガバッ

キョン「いや、勢いよくよりもしんみりとだな」

朝倉「私と、結婚してください」はんなり

キョン「まあ長門はあんまそういうの気にしないだろ」

朝倉「怒っていい?」

ハルヒ「どうでもいいけどあんたたち、部室でやるのやめてくれない?」

長門「やめるべき」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 02:59:31.36 ID:ipCh5y3R0

ハルヒ「大体分かってないのよあんたたち。有希みたいのが意外とロマンチックなの好きだったりするのよ」

キョン「そこまで言うからには秘策があるのか」

ハルヒ「当然よ。キョン、これあげるわ」

キョン「おお、これは噂に名高いBIGプッチンプリンじゃないか」

キョン「でも何で蓋開いてるんだ」

ハルヒ「親切よ」

キョン「なるほど! 食べやすい」

キョン「だが今は腹が空いてないからな。あとで貰うとするわ」

ハルヒ「……」

朝倉「……え、ちょっと意味わかんないんだけど」

ハルヒ「やっぱり朝倉にあげるわ」

キョン「え、ちょ」

朝倉「え、いいの? じゃあ、いただきまーす」

ガリッ

朝倉「あがっ」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:03:04.78 ID:ipCh5y3R0

朝倉「にゃにこれ……」

キョン「ペロッ……これは……ビックル開けると瓶側に残るあのウザったい輪っか!」

ハルヒ「こんなカンジで指輪なり手紙を入れたケースなりを食べ物に仕込むのよ」

朝倉「いひゃいんらけろ」

キョン「ロマンチックというかただの苛めなんだが」

ハルヒ「……手元にそれしかなかったのよ」

朝倉「とりあえずシミュレーションしましょう」

朝倉「長門さんカレーパン食べる?」

長門「食べる」

カサカサ

もぐもぐごくん

長門「ご馳走様」

キョン「……え、今何が有ったの?」

朝倉「……何も入れてなかった」

キョン「お前実は結構バカだろ」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:08:26.20 ID:ipCh5y3R0

朝倉「じゃあもう一個」

朝倉「長門さんカレーパン食べる?」

長門「いらない」

朝倉「えっ」

キョン「お前今そのパンに何入れたんだ」

朝倉「さっきの輪っか」

キョン「お前やっぱり相当バカだろう」

朝倉「だって手元にそれしかなかったんだもん」

古泉「遅れてすみません。おや、お客さんですか」

朝倉「古泉君カレーパン食べる?」

古泉「おや、よろしいのですか? では、頂きます」

ガギリ

古泉「……え、いじめですか? これ」

ハルヒ「あと何かいい方法あったかしら」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:16:10.49 ID:ipCh5y3R0

古泉「長門さんは文学少女ですし、本を使うというのはどうでしょう」

朝倉「ホンオ?」

キョン「よし、黙ってろ」

ハルヒ「本を使うって言うと」

朝倉「ページを開いたらびっくり見開き一面に愛してる」

キョン「それはいじめだろう」

ハルヒ「じゃあ本の間に栞を挟んで、その栞にメッセージとか」

キョン「……」

長門「……」

ハルヒ「……な、何よその目」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:22:29.82 ID:ipCh5y3R0

キョン「いっそ現代風にメールというのはどうだろう」

ハルヒ「それは結構いいかもしれないわね」

古泉「メールのハートマークって妙なパワーありますよね」

朝倉「……長門さん携帯持ってるの?」

キョン「えっ」

ハルヒ「えっ」

古泉「えっ」

朝倉「……」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:23:44.13 ID:ipCh5y3R0

ハルヒ「じゃあラブレターはどうかしら。靴箱に『放課後教室で待ってます』とか……」

キョン「……」

朝倉「……」

ハルヒ「……だから何なのよ、その目」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:33:04.91 ID:ipCh5y3R0

古泉「でしたらあれはどうでしょう、夜景を使って……」

キョン「ああ、ビルかなんかにプロポーズ書く奴か」

ハルヒ「古泉君のツテなら冗談抜きにやれそうね」

朝倉「長門さんあんまり外出てくれないからなあ」

キョン「お前んちのちかくのコンビニんとこ、たしか自販機にちっちゃい電飾あったろ」

朝倉「なんかニュースとかが一行で流れてるやつ?」

古泉「恐ろしく地味ですね」

みくる「遅くなりましたあ」

ハルヒ「みくるちゃんカレーパン食べる?」

みくる「あ、いいんですか? じゃあ頂きます」

カチッ

みくる「ふえ?」

みくる「何ですか、この紙……」

みくる「……『ハズレ』って」

朝倉「なんかいまいちパッとしないわねー」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:39:20.17 ID:ipCh5y3R0

キョン「やっぱ長門に普通のロマンチックは通用せんだろう」

古泉「逆にとんでもなく痛いののほうが効果ある気がします」

ハルヒ「有希、あんたに贈る歌を作ったわ!」

キョン「全校生徒の前で屋上から告白」

朝倉「さすがに全校生徒の前だったら長門さんも流れでOKしてくれるかしら」

キョン「放送室ジャックも有りか」

ハルヒ「まとめると……全校生徒が聞いてる校内放送で有希の為のうたを熱唱」

朝倉「……それはちょっと」

古泉「なんでしたら生徒会のほうに手回しいたしますよ」

朝倉「いやさすがにそこまでは」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:45:50.82 ID:ipCh5y3R0

みくる「もういっそ既成事実を作っちゃえばいいんじゃないですか?」

ハルヒ「えぐい事言うわね……」

朝倉「でもヘタなことしようとしても分解されるだけだし……」

古泉「そもそも、長門さんが朝倉さんをどのように思っていらっしゃるのかが問題かと」

朝倉「え、それは……当然、好きなんじゃ……」

キョン「いや、あいつも分からんからな」

ハルヒ「そんなの本人に聞けばいいじゃない。ねえ、有希?」

長門「……なに」

ハルヒ「あんた朝倉のこと好き?」

朝倉「そんな率直に……」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:50:44.40 ID:ipCh5y3R0

長門「割と好き」

朝倉「えっ、本当に!?」

長門「……」

ハルヒ「有希が好きって言うなんて、よっぽどのことよ」

キョン「なんだ、だったら話は早いじゃないか」

古泉「愛があればプロポーズの形などどのような物でも」

みくる「あんまり話が読めません……」

朝倉「じゃ、じゃあ、長門さん! 私と結婚してくれる!?」


長門「それはない」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 03:55:49.41 ID:ipCh5y3R0

朝倉「うわああああん!」

バチーン

長門「」

キョン「長門ー!?」

朝倉「長門さんのバカー!!」ダッ

ハルヒ「あっ、ちょっと朝倉!?」

古泉「おやおや、これはまた」

キョン「大丈夫か長門!?」

長門「問題ない。割と傷は浅い」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:02:55.42 ID:ipCh5y3R0

みくる「あ、あの、朝倉さんを追いかけたほうがいいんじゃ……」

キョン「長門……どうしてあんな事」

長門「……この国では同性間の結婚は認められていない」

キョン「そりゃ、そうだが……」

ハルヒ「ちょっと有希! あんた、朝倉がどんなつもりであんたに告白したと思ってるのよ!?」

長門「……」

ハルヒ「女同士じゃ結婚できない? 戸籍上の婚姻なんて、ただの目印みたいなものじゃない!」

ハルヒ「朝倉は、あんたの気持ちを問うたのよ! なのに、あんな答え方はないじゃない!」

長門「……気持ち」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:08:29.74 ID:ipCh5y3R0

キョン「長門……お前、朝倉のこと、好きなんだろ?」

長門「……恋愛感情かどうかはわからない」

長門「故に、私と朝倉涼子が結婚すべきかどうかは、わからない」

長門「ただ……朝倉涼子は、私と共に居てくれる」

長門「私は朝倉涼子に何もしてあげられない。それでも、朝倉涼子は私と共に居てくれる」

長門「それは、何故?」

キョン「それはな。朝倉が……お前を好きだからだよ」

長門「好きなことは、共に居たいと思うこと?」

キョン「ああ、そうさ」

ハルヒ「有希。改めて訊くけど……アンタはどうなのよ?」

長門「私は」

長門「これからも朝倉涼子と共に居たい」

長門「彼女の居ない日々は、嫌」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:12:52.10 ID:ipCh5y3R0

ハルヒ「……やっぱり、好きなんじゃない」

キョン「よし、長門。朝倉を追いかけ―――」

古泉「……すみません。ちょっと」

キョン「顔面大接近!」

古泉「涼宮さんに聞かれたくありませんので、小声で失礼します」

ハルヒ「いや、聞こえるんだけど」

古泉「たった今、閉鎖空間の発生が確認されました」

キョン「は? んなバカな、だってハルヒは……」

古泉「ええ、それなんですが……彼女の閉鎖空間とは別のものです。佐々木さんのものとも違います」

キョン「何だって? じゃあ、一体誰が…………って、まさか」

古泉「お察しの通りかと思います。」

古泉「閉鎖空間の中心に居るのは、朝倉涼子です」



ハルヒ「聞こえてるって」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:18:34.78 ID:ipCh5y3R0

みくる「あ、朝倉さんが閉鎖空間を……?」

古泉「厳密には閉鎖空間とは違います。情報統合思念体の力によって構築された、擬似的異空間……インスタント閉鎖空間と言った所でしょうか」

古泉「発生源は、この学校です」

キョン「まさか、朝倉の奴……その世界に行っちまったってのか!」

長門「……」

古泉「ホンモノの閉鎖空間とは違いますが、危険性は同様のものです」

古泉「増幅が続けば……以前、あなたが朝倉涼子に連れて行かれたように、この学校そのものが切り離されてしまう可能性があります」

キョン「ったく……なんでこう俺の周りには、ヤケになりやすい女ばっかりいるんだろうな」

ハルヒ「誰のことよ」

キョン「で、今回はどうすりゃいいんだ」

古泉「最も有効な手段としては、閉鎖空間に侵入し、彼女を連れて還って来ることです」

キョン「……その役目は、俺じゃないんだよな?」

古泉「はい。おそらく……」


長門「古泉一樹」

長門「私を閉鎖空間に連れて行って」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:27:07.97 ID:ipCh5y3R0




長門「……ここが閉鎖空間」

長門「朝倉涼子の生命反応を感知」

朝倉「ひっく……ぐすっ……」

長門「観測」

朝倉「! な、長門さん……」

長門「朝倉涼子」

長門「これはエラーによる異常動作」

長門「私のバックアップとして適切な行動ではない」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:31:03.43 ID:ipCh5y3R0

朝倉「……そうよね。私はあなたにとって、都合のいいバックアップでしかないんだもんね」

長門「……」

朝倉「私、勘違いしてたみたい。あなたが私と一緒に居てくれるから」

朝倉「私……自分が、長門さんに愛されてるなんて……ぐすっ……思っちゃっ……た」

長門「……私には、有機生命体の愛情の概念は理解し難い」

長門「でも、朝倉涼子」

長門「私という個体には貴女が必要。バックアップとしてでなく……一つの個体としての、貴女が」

朝倉「!」

朝倉「長門さん……」

長門「……あなたに渡すものがある」

朝倉「私に、渡すもの?」

長門「これ」スッ

朝倉「なにこれ……串に刺さったおでん」

長門「食べて」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:34:13.30 ID:ipCh5y3R0

朝倉「なんでこんな状況で、おでんなんか……」もぐ

ガキッ

朝倉「あいたっ」

長門「……そのおでんは昨日のあまりもの」

長門「あなたが居なくなっては、私は向こう一週間おでん伝説」

長門「それは勘弁」

朝倉「!……これって……」

朝倉「ゆび……わ?」

長門「朝倉涼子。今まで黙っていた」

朝倉「長門さん……」

長門「私は、眉毛萌え」



長門「明日も、あさっても、貴女の作る料理が食べたい」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:37:17.15 ID:ipCh5y3R0

朝倉「長門さん……それって!」

長門「……目を閉じて」スッ

朝倉「え、うそ、そんな、いきなり……」

長門「早く」

朝倉「は、はい……と、閉じたわよ!」ドキドキ

ゴン






長門「ただいま」ズルズル

古泉「その様子だと、首尾よく事は運んだようですね」

ハルヒ「いや、朝倉引きずってるし

長門「長引きそうだった。故に、無理矢理中断して連れて還ってきた」

長門「……続きは、夢でない場所で」



ハルヒ「……え、これトゥルーエンドなの? 本当に?」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:45:29.98 ID:ipCh5y3R0

朝倉「うう……ん……」

長門「……気が付いた?」

朝倉「へ……な、長門さん?」

朝倉「えっ、ここ……長門さんの家!?」ガバッ

長門「そう」

朝倉「じゃあ、あれは夢……え、長門さん、私のこと泊めさせてくれなかったのに……うそ、なんで?」

長門「……」

長門「きまぐれ」

朝倉「! ……長門さん、今、ちょっと笑った!?」

長門「気のせい」

朝倉「ウソよ、今見たもん! ちょっとだけニコって……」

長門「朝倉涼子」

朝倉「はいっ!?」


長門「今朝は、お味噌汁が飲みたい」

end

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 04:52:16.64 ID:ipCh5y3R0

RAG FAIRの新曲聴いてたらこうなった
支援ありがとう

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/11(木) 05:04:19.75 ID:ipCh5y3R0

大体予定通り
予定通りでもこの終わり方



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