1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 09:18:00.17 ID:Shi3f/Ov0
パタン。
長門が本をたたんだ。団活の終了の合図だ。
ハ「さー!帰るわよぉ!」
団長さんはいつもどおり、どこからでてるのかわからない元気をいっぱい放出し、文芸部室のドアを開けた。
やれやれ。と俺も鞄を手に取り席を立とうとした。
ツンツン。
誰かが俺の服を引っ張っている。振り向くとそこには長門が。
長「私の家に来て」
お前、俺だからいいものの、ほかの奴らなら勘違いするぞ。
長門は知ってか知らずか、言い終えると文芸部室を後にした。
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 09:21:38.44 ID:Shi3f/Ov0
ほかの部員を別れた後、俺は長門にくっついてマンションへ向かった。
まさか、またハルヒがらみのことじゃ無いだろうな。
いろいろな不安をよぎらせつつ、長門の部屋の前へ到着した。
ピンポーン。
ん?自分の家なのになぜインターホンを鳴らすんだ?
すると奥からドタドタと走ってくる音が聞こえる。ここはお前の家じゃなかったのか?なんで誰かがいるんだ?
ガチャガチャと鍵をはずす音がし、ドアが開く。そこにはあまり会いたくない、できれば忘れたかった人物がいた。
朝「お帰り長門さん!」
朝倉、なぜお前がここにいるんだ?
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 09:27:01.44 ID:Shi3f/Ov0
朝「あら、キョンくんこんにちは」
こんにちは。
・・・って流暢に返事をしている場合ではない。なぜ朝倉がいるんだ?
朝倉はちょっと前にカナダに転校・・いや、長門に消されたはずだ。
長「大丈夫。今の朝倉涼子はあなたに危害を加えない」
本当か?
朝「本当よ。今の私は昨日をかなり制限されてるの。というか人間と同程度の能力しかないわ」
それが本当だとして、ではなぜ朝倉涼子が今になって復活したんだ?
朝「まあ、事情を説明してあげるわ。とりあえず中に入って?」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 09:36:32.43 ID:Shi3f/Ov0
朝「はい、お茶」
すまんな。ズズー・・・
って、のんびりお茶を楽しんでいる場合ではない!
朝「まぁまぁ、落ち着いて?」
長「私から説明する」
と、長門はなぜ朝倉がいるのかを丁寧に説明してくれた。
どうやら、ちょっと大変な仕事が来たらしく、長門一人では対応しきれないので特別に朝倉を復活させ、手伝わせていたそうだ。
でも、機能が制限されているんだろ?それなら仕事できないじゃないか。
長「私から半径5mいないでなければ彼女は機能を使えない」
朝「そうなの。だから仕事はもっぱら夜なの」
だろうな。普段長門は学校へ来ているんだから。じゃあその間朝倉は何してるんだ?
朝「暇をもてあましているわ」
大変だな。俺を殺そうとした憎いヤツだが同情してやるよ。
朝「もう、そのことは忘れてよ!」
無茶言うな。
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 09:40:04.15 ID:Shi3f/Ov0
朝「あのときの私はどうかしてたわ」
長「彼女は反省している。許してあげてほしい」
んー・・・まあ長門が言うなら仕方が無いか。
朝「ありがとう!もう絶対襲わないから!」
なんか嫌な言い方だな。
朝「あ、キョン君夕飯まだでしょ?カレー作ってるから食べていかない?」
遠慮しておく。俺にも家があるんだ。
朝「私からキョン君の家へ連絡してあげるから」
そんなことしたら変な誤解を生むだろ!
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 09:44:40.31 ID:Shi3f/Ov0
結局俺が折れる形で、長門宅でカレーをご馳走になった。
もちろん、家には「友達の家で飯をいただく」ということで連絡しておいたが。
母親が「うふふ、がんばりなさい」と言ったのはなんだったのだろうか。
朝「おかわりはまだあるから、いっぱい食べて行ってね」
長「おかわり」
朝「長門さんよく噛んで食べてる?2分で皿を空にするなんて聞いたこと無いわよ?」
長「カレーは飲み物」
こうしてみると、仲のいい姉妹に見えるな。朝倉が姉で、長門が妹か・・・。
朝「キョンくん、味はどう?隠し味にチョコレートいれてみたんだけど」
ああ、うまいよ。意外と人間らしい食い物作れるんだな。
朝「意外って何よ。失礼しちゃうわね」
朝倉は頬をぷくっと膨らませた。なるほど、谷口がAA+と言うだけあるぜ。
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 09:52:10.21 ID:Shi3f/Ov0
さてと、腹は膨れた。それじゃお邪魔するぜ。
長「げふっ」
朝「長門さんカレー8皿は食べすぎよ」
長「問題ないデブ」
なんか語尾がおかしかったように聞こえたが、聞かなかったことにしよう。
朝「それじゃ長門さん、私も失礼するわね」
あれ、一緒に住んでいるんじゃないのか?
朝「私は前の部屋に住んでいるわ。プライベートまで一緒にはいられないわ」
宇宙人にもプライベートがあるのか。学会に発表したらおもしろそうだ。
朝「じゃあね、長門さん」
長「バイバイ」
また明日学校で。
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 09:56:05.00 ID:Shi3f/Ov0
俺と朝倉は長門の部屋を出て、エレベータールームまで歩いていた。
そういえば朝倉は学校には来ないのか?
朝「今私が学校に行っちゃうといろいろ混乱が起きるわよ。私は一応カナダへ転校したってことになってるし」
そうだったな。ところで仕事は今日はしなくてよかったのか?
朝「しばらくは長門さんだけでできるわ。そのうち私も手伝うようになるわ」
そうか。ところで久しぶりの人間界はどうだ?
朝「うーん、まだ長門さんとキョンくんにしか会ってないけど、やっぱり誰かと話せるって言うのはいいことね」
エレベーターが自分達のいる階に下りてきた。俺達は中に入り、朝倉は自分の部屋の階を、俺は1階を押した。
朝「あ、そうそうキョンくん、コレ」
そういって朝倉は俺に1枚の紙切れを渡してきた。これは?
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:04:32.26 ID:Shi3f/Ov0
朝「私の携帯電話の番号とメールアドレスよ」
携帯?いつの間にそんなものを用意したんだ。
というか、必要ないだろ?
朝「さっき言ったじゃない。長門さんが近くにいないと私は普通の人間と同じなのよ」
・・・ああ、そうか。そういうことか。
朝「長門さんとコンタクトを取りたくても人間だから通信もできないの。不便ね人間って」
お前達が万能すぎるんだよ。
朝「私の携帯、今長門さんしか登録されてないから、あなたのも教えて?」
俺と朝倉がなんのやりとりをするんだって話になるが、まあ携帯の番号教えたからといって被害はないだろう。
俺は鞄の中からノートを取り出し、一枚破りそこに携帯のアドレスと番号を書いた。
決して悪用するなよ?
朝「しないわよ」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:10:01.40 ID:Shi3f/Ov0
アドレスの交換やらしていたらいつの間にか朝倉の部屋の前まで来ていた。
朝「ありがとうねキョンくん、わざわざ部屋の前まで来てもらって」
気にするな。いろいろ話してたしな。
朝「・・・あのね、私、久しぶりに人間と話せて、楽しかった」
これは意外なことを言ってきた。あの朝倉がコレほどまでに人間らしいことを口にするとは。
長い間いなかったせいか?それとも機能を制限されて人間っぽくなったからか?
朝「迷惑じゃなかったら、また来てくれる?」
・・・おいおい朝倉、なんのために携帯電話を買ったんだ?
朝「あ、そうだったわね。ふふっ、忘れてたわ」
どうせ授業なんかまともに聞いてないからな。メールだったらしてもいいぞ。
朝「こら、ちゃんと勉強しなさい!」
おーおー、クラス委員長みたいなことを言ってくれるじゃないか。
朝「これでも元クラス委員長よ?」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:14:05.71 ID:Shi3f/Ov0
朝倉と別れを告げ、俺は家へ向かった。
やばいな。時計を見たら9時回ってるじゃないか。急いで自転車のペダルを回した。
家に着いたのは9時半過ぎ。玄関を開けると母親が立っていた。こりゃ怒ってるわ。
母「うふふ、楽しめた?」
何を言ってるんだこの親は。
特に怒ってるそぶりもないので適当に返事をし、部屋へ向かった。自転車を勢いよくこいだおかげで汗びっしょりだ。
シャワーを浴び、部屋へ戻ると携帯の着信ランプが光っていた。
携帯を開く。朝倉からメールが届いていたようだ。
『今日は楽しかったわ。ありがとう』
俺を殺そうとしたやつからこんなメールが届くなんてな。なんかむずがゆいぜ。
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:24:15.32 ID:Shi3f/Ov0
『こっちこそ楽しかったぜ。でもお前が文を書いたところはタイトルだぞ』
『ごめんなさい。携帯はまだ慣れていないの』
『俺とメールしていれば慣れるだろ』
『そうね。これからもメールさせてもらうわ』
そんな感じで1時間ほどメールのやり取りをした。気づいたら11時を過ぎている。
『すまん。明日も学校だから休ませてもらう』
『どうせ学校行ってもも寝るんでしょ?おやすみ』
久しぶりだな。こんなに長くメールをするのは。しかも楽しい。
今まではハルヒからの一方的なメールや、古泉の嫌がらせメールぐらいしかしてない。
携帯を閉じ、電気を消し目をつぶった。久しぶりに心地よい眠りができそうだ。
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:28:49.37 ID:Shi3f/Ov0
次の日から、俺と朝倉とのメールのやり取りは増えた。
授業中(もちろんばれないように)、休み時間中と、俺は携帯に向かう機会が増えた。
もちろん、部活中もだ。
古「キョンくんの出番ですよ」
あ、ああすまん。
古「友達とメールですか」
そうだ。おりゃ、飛車取り。
古「うーむ、手厳しい・・・」
古泉が次の手を考えてるうちにまたメールが来た。俺は返信をするため携帯を開く。
ハ「キョン、あんた誰とメールしてるの?」
誰だっていいだろ。
ハ「ふーん・・・昨日まであんた携帯なんかほとんどいじらなかったのに。あんたまさか出会い系なんてやってるんじゃないでしょうね!」
するわけ無いだろ。俺がそんなことをする人間に見えるか?
ハ「まあ、度胸とお金の無いあんたにはそんなの無理よねぇ」
お金が無いのはお前達のせいだ!
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:33:57.07 ID:Shi3f/Ov0
パタン、と長門が本をたたんだ。団活終了の合図だ。
ハ「明日は土曜日だから不思議探索に行くわよ!遅れたら罰金よキョン!」
なぜ名指しをする。
ハ「あんたがいつも遅れてくるからでしょバカキョン!」
言い返せない俺が情けない。携帯をポケットにしまい、鞄を持って立った。
朝比奈さんが着替えるため、男子は早々に外に出て、みんなを待つ。
その間も俺はメールをしていた。俺は気づかなかったが、ハルヒは俺がメールをしている間ずーっと見ていたらしい。
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:43:59.56 ID:Shi3f/Ov0
古「どなたとメールをしていたんです?」
帰り道、急に古泉が声をかけてきた。さっきも言っただろ、友達だって。
古「んっふ、仲のいいお友達ですね」
何が言いたいんだ。
古「昨日あなたは長門さんのマンションへ向かいましたよね。その次の日からあなたは頻繁にメールをするようになった。これはどういうことか」
ちくしょ、頭の切れるやつは嫌いだ。しかたがない、古泉だけには話すか。
古「・・・朝倉さんですか」
そうだ。復活したらしい。
古「仕事の手伝いのために・・・なるほど」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:47:05.91 ID:Shi3f/Ov0
なんだ。何か言いたそうな顔だな。
古「いえ、あまり携帯に夢中になりすぎると、涼宮さんがイライラしてきますので・・・」
それじゃ俺は誰ともメールするなってことか!?
古「そこまで言っていませんよ」
そういってるようなもんだろ!なんで俺が朝倉とメールしちゃならないんだ!
ハ「何?どうしたのキョン」
あ・・・いや、なんでもない。古泉がつまらないジョークを言うもんでな・・・。
古「ははは、すいません。おもしろくなかったですか?」
ハ「ふーん・・・?」
古「・・・とにかく、最低限のメールにしてください。涼宮さんは急にメールをしだしたあなたを不振に思っています」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 10:55:28.15 ID:Shi3f/Ov0
不審に思っている?なぜ?
俺はやましい気持ちで朝倉とメールをしているわけじゃない。
一人でさびしがっているだろうから、俺はメールをしているんだ。
俺自身も嫌じゃないし、相手も楽しんでいる。それでいいじゃないか。
・・・!!
俺は朝倉とのメールを楽しんでいる?
今まで憎いと思っていたやつとのメールを楽しんでいる?
いや違う。俺はもう、朝倉を憎んでなんかいない。むしろ、好んでいる。
そう気づいた途端、俺の心臓が急にバクバクと動き始めた。きつい運動をしているわけでもないのに、なぜだ?
古泉の超能力か?長門の力か?それともハルヒのせいか?
違う・・・朝倉を頭に浮かべると心臓が苦しくなる。
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 11:02:40.87 ID:Shi3f/Ov0
SOS団のメンバーと別れる交差点まできた。
それぞれ自分の家へと向かっていくなか、長門だけはじっと俺を見ていた。
どうした、長門。
長「・・・あなたの心拍数が上昇している。それほど困難な道ではないはず」
長門には気づかれていたか。
長「病気の可能性がある。一度私の家へ来ることを薦める」
長門の家か・・・すると今日も朝倉はいるわけか?
長「再び心拍数の上昇を確認。原因不明」
うーむ、長門の言い方でなんとなく、鈍い俺でもわかったしまった。
俺は、朝倉涼子に惚れているんだ、と。
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 11:06:23.60 ID:Shi3f/Ov0
俺は長門に付いて、マンションへ向かった。
長門が玄関を開けると案の定、朝倉がいた。
朝「おかえり、長門さん。あれ、キョンくんも?」
よう。
朝「どうしたの今日は?」
長「彼に原因不明な病気がある」
朝「ええ!?」
長「何の変哲も無い道にて、急に心拍数が上昇する現象が起きた」
朝「疲れたってわけじゃなく?大丈夫キョンくん?」
うわ、朝倉俺にそんなに近づくな!顔が近い!
長「再び心拍数が上昇。今までよりもかなり大きい上昇率」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 11:15:46.18 ID:Shi3f/Ov0
朝「え・・・?」
長「朝倉涼子が近づいたと同時に上昇を確認」
な、長門、あまり詳しく言うな!
長「なぜ?」
なぜってな・・・えーと・・・。
朝「・・・キョンくん、私に惚れた?」
な!!
長「著しい上昇を確認。発汗も見られる」
あーちくしょう、だんだん恥ずかしくなってきた!も、もう限界かもしれん。
朝倉!す、好きだ!!
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 11:17:56.51 ID:Shi3f/Ov0
朝「・・・」
長「・・・」
だ、だまってしまった・・・コレは振られたってことか・・・?
朝「キョンくん、本気?」
ほ、本気と書いてマジだ。
朝「・・・キョンくん、ありがとう。でも、私はプログラムよ?いくら人間みたいな体をしていても所詮はデータなのよ?」
それでもかまわない!俺は『朝倉涼子』という存在が好きなんだ!
朝「!!」
お前がデータだろうとなんだろうとかまわない!お前と、メールや話をしたいんだ!
長「(今日の夕飯はカレーだろうか)」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 11:25:03.26 ID:Shi3f/Ov0
朝「・・・キョンくん、私には人間で言う『好き』とかそういうのはプログラムはインストールされてないの」
朝「でも、なんだろう。キョンくんのその言葉を聞いたらなんか体温が上昇してるの」
あ、朝倉・・・それは・・・。
朝「言わなくていいの。わかるわ。コレはエラー、そう思っているわ」
朝「でもこのエラーは消したくないエラー・・・これを消してはいけない気がするの」
長「(朝倉涼子にエラーを確認・・・今晩はカレーじゃない・・・!?)」
朝「だから、あなたと付き合って恋の出方を見る・・・!」
朝倉!?
『ガシッ!!』
長「・・・許さない(今晩がカレーじゃないことを)」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 11:29:33.72 ID:Shi3f/Ov0
朝「な、長門さん!?」
長「カレーは譲れない」
朝「『彼は譲れない』?長門さん、あなたもキョンくんのことが好きなの?」
な、長門が俺のことをそう思っていたなんて・・・!
朝「でもキョンくんは私に告白してくれたの」
長「早く(カレーを)作るべき」
つ、作るって何をだ!?
朝「ま、まさか子供!?いけないわ長門さん、私達はまだ高校生よ!早すぎるわ」
長「今からでも下ごしらえは遅くない」
長門!正気に戻ってくれ!!
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 11:33:49.91 ID:Shi3f/Ov0
朝「長門さん!彼をあきらめて!」
長「(カレーをあきらめて!?)」ガーン!!
ガクッ・・・
長「・・・わかった・・・あきらめる・・・」
朝「長門さん・・・!」
長門、俺達を祝福してくれるか?
長「修復・・・?なんのこと?」
朝「え?」
長「え?」
え?
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:03:54.89 ID:Shi3f/Ov0
長「・・・私の勘違いだった」
朝「そ、そうだったの」
いったいどういう勘違いをしたのだろうか。
長「あなた達が付き合うことについて、情報統合思念体は黙認している」
朝「意外ね」
長「あなたと朝倉涼子が付き合えば、涼宮ハルヒはストレスにより巨大な閉鎖空間が生まれると思われる」
なんで俺と朝倉が付き合ったらできるんだよ。
長「そこが重要。『なぜ朝倉涼子と付き合ってはならない』ということを涼宮ハルヒにうまく説得する」
長「説得ができれば、あなたと涼宮ハルヒにかかわる閉鎖空間の数は減ると思われる」
そ、そうなのか?俺にはよくわからんが・・・。
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:09:11.12 ID:Shi3f/Ov0
朝「でもそんなにうまく説得できるのかしら」
そうだな。あのわがまま女をうまく説得できるヤツを見てみたいもんだ。
長「方法は、ある」
マジか?
長「それには、数人の協力者が必要」
朝「どうやるの?」
長「もうすぐ、夏休みが来る。そこがチャンス」キラーン
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:13:09.53 ID:Shi3f/Ov0
数日後。
俺は相変わらず携帯を手に取り、朝倉とメールをしている。まったく、我ながらよく話題が尽きないものだ。
ハ「・・・ちょっと、キョン」
なんだ?
ハ「ニヤニヤしながら携帯なんて見つめて、気持ち悪いわよ」
うるさいな。メールぐらい俺の勝手だろ。
ハ「・・・キョン、誰かと付き合ってるの?」
ん?んーまぁな。
ハ「ふーん・・・ってええええええ!!?」
うるさいぞハルヒ。
ハ「なぁああああんた!!だっ誰と付き合ってるのよ!?」
古「んっふ、彼女とは仲良くしていますか?」
まぁな、こうやって毎日メールしているしな
み「まぁ、ラブラブですねぇ」
ハ「は・・・え?みんな知ってるの?」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:21:17.40 ID:Shi3f/Ov0
古「おや、涼宮さんお忘れですか?」
み「去年キョンくんから告白して、今まで続いているじゃないですかぁ」
ハ「え、えーと、そうだったかしら?」
ガラッ
鶴「やっほー!みるくいるかいっ?」
ハ「あ、鶴屋さん!キョンって誰かと・・・」
鶴「おや?キョンくん今日もラブラブメールかいっ?お姉さん妬けちゃうにょろ!」
あはは、仲良くさせてもらってます。
ハ「???どういうこと?」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:26:19.16 ID:Shi3f/Ov0
ハ「ちょ、キョンあんた誰と付き合っt」
パタン
おー、終了か。さてと帰ろうか。
ハ「あ、ちょっと待ちなさい!!」
古「涼宮さん、明日から夏休みですが、団活はいかがいたしましょう?」
ハ「へ?あ、あーっと・・・9時に駅前集合ね!」
ハ「あとキョン、覚えておきなさい!きっちり教えてもらうからね!」
教えるったって、いまさら何を教えるんだ?
み「そういえばキョンくん、彼女さんは明日確か・・・」
ええ、戻ってきます。一緒に不思議探索に行こうかと思うのですが。
古「ぜひ、仲間は多いほうが、いろいろと楽しいでしょうし」
ハ「戻ってくる?どこから?」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:31:52.23 ID:Shi3f/Ov0
長門の出した提案は、こうだ。
長『あなたと朝倉涼子が付き合ってい「た」という事実にする』
どういうことだ?
長『情報操作をしても、あなた達が付き合っていることは涼宮ハルヒには効かない』
長『だから実力行使しかない』
朝『芝居を打つってこと?』
長『そう。朝倉涼子がまだ学校にいたときから、あなたと付き合っていたことにする』
長『協力者は古泉一樹と朝比奈みくる。あとはSOS団にかかわりのある人物数名』
そ、それは協力してもらえるのか?
長『古泉一樹と朝比奈みくる以外は情報操作で可能。二人はあなたの説得次第』
うーん、いろいろと不安だが、やるしかないのか。
朝『成功させましょ!そして正式にお付き合いしようよ』
そうだな、俺と朝倉のために、がんばってもらえるか、長門。
長「・・・」コクリ
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:38:48.34 ID:Shi3f/Ov0
ということで、俺は古泉と朝比奈さんに協力を頼んだ。
古泉は多少渋ったが、なんとか了解してくれた。朝比奈さんはきゃーきゃー言いながらもOKを出してくれた。
そして今、ハルヒに『俺と朝倉は付き合っている』という設定を脳に焼き付けるために必死に演技している。
ハルヒはまだちんぷんかんぷんといった様子であるが、明日の不思議探索ではっきりさせる。
取り合えずうまくいきそうだ、という旨を朝倉にメールで告げる。
すぐに返信が来る。『がんばってね』だとさ。丁寧に後ろにハートの絵文字をつけてくれている。
もちろん、明日の不思議探索には朝倉もくる。
「カナダから一時帰国し、夏休み中日本にいる」ということでね。
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:47:20.02 ID:Shi3f/Ov0
翌日。
遅れるわけにはいかないので早めに家を出る。
事前に朝倉やほかのメンバーへの打ち合わせは十分だ。
約束の9時前に駅前に着く。そこにいたのは古泉と朝比奈さんと長門。
あれ?珍しくハルヒがいないな。
古「ちょっと遅れてくるようです」
あらかた、着ていく服が無いとかじゃないか?
古「んっふ、あなたの彼女に会うということですからね、気合をいれるのでしょう」
なぜハルヒが気合を入れなければならんのだ。
古「・・・あなたの鈍感さはどういうところで発揮されるのでしょうか?」
何か言ったか?
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:49:51.99 ID:Shi3f/Ov0
長門。朝倉は待機してるのか?
長「駅の中で待機している」
み「ふふふ、でも朝倉さんとキョンくんが付き合ってるなんて不思議ですねぇ」
そうですか?
古「一度はあなたを殺そうとした方ですからね」
やめろ、あいつだってそのことは反省しているんだから。
古「変わりましたね、あなたも」
み「あ、涼宮さん来ましたよ」
やれやれ、作戦開始と行きますか。
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 12:54:26.60 ID:Shi3f/Ov0
ハ「キョンより遅れるなんて癪だわ」
遅れてきたのは事実だから、おごりだな。
ハ「ふんっ!それより、あんたの彼女ってのはどこにいるの?」
そんなににらみつけるなよ。まあ、確かに何を意識してか、いつもよりは派手な服装だな。
どちらかというと探索向きの格好ではないな。
古「次にくる電車に乗って来るそうです」
み「うふふ、久しぶりに会いますね」
ハ「え、あ、そうね、久しぶりね!」
わかるわけ無いのに何強がってるんだこいつは。
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 13:10:30.07 ID:Shi3f/Ov0
古「あ、電車来ましたよ」
ここで電車が発車したと同時に朝倉が来れば問題ないんだが。
み「・・・こないですねぇ」
あれ?どうしたんだ・・・?
『〜♪』
携帯にメールが・・・何?『出口がわからないから迎えに来て』だって?
どこまで演技するんだ朝倉・・・。
出口で迷ってるようだから迎えに行って来るよ。
古「ちゃんとエスコートしてあげてくださいね」
う、うるさい!お前からそういわれると恥ずかしいだろ!
駅の中に入ると、改札近くに朝倉がいた。
朝「えへ、こうしたほうが帰国子女っぽくない?」
上目遣いは反則だ。かわいすぎるだろ。
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 13:53:10.49 ID:Shi3f/Ov0
み「あ、来ましたよぉ」
ハ「アレがキョンのか、彼女ね!!(誰だろ?)」
朝「みんな、久しぶり」
古「お久しぶりです、朝倉さん」
ハ「あ、朝倉涼子ぉ!?」
朝「こんにちは、涼宮さん」
長「・・・久しぶり」
朝「長門さんもお元気そうね」
ハ「なんで涼子とキョンが・・・つ、付き合って・・・」
だから、前から付き合ってたって言ってるだろ。
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 14:11:31.85 ID:Shi3f/Ov0
ハ「いいいいつから!?」
朝倉が引越しする前だよなぁ。
朝「そうね、私が引越しするって言ったとき、みんな驚いてて」
古「あのときのキョンくんと言ったら、びっくりしましたよ」
み「みんなの前で告白してましたからねぇ」
みんないい演技してくれるなぁ。ハルヒは「え、そうだっけ」と言ったような顔をしている。
朝「私もびっくりしちゃって、でも前からキョンくん気になっていたし・・・いいかなって」
俺は特売の商品じゃないんだぞ。
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 14:14:55.07 ID:Shi3f/Ov0
それでハルヒ、今日はどこを探索するんだ?
ハ「え、あ、まずは喫茶店よ!」
今日はお前が一番遅かったからハルヒのおごりだな。
ハ「ぬ・・・い、いいえ!涼子が一番遅かったから、涼子よ!」
朝「え?」
おい待て、朝倉はSOS団じゃないんだから払わせるのはおかしいだろ。
朝倉が払うのなら俺が払う。
ハ「なっ・・・」
古「んっふ、男らしいですね」
彼氏として当然だからな。
ハ「ぐぬぬぬ・・・(涼子に一泡吹かせようと思ったのに、なんでキョンがかばうのよ!)」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 14:26:02.27 ID:Shi3f/Ov0
こうして、SOS団と朝倉を加えた6人で不思議探索をすることになった。
で、どう分けるんだ?2人組か?3人組か?
ハ「2人組よ!」
やれやれ。俺は爪楊枝に赤ペンで塗ったのと、縞々に塗ったのと、塗らないのと6本用意した。
さあ引けお前ら。
古「ふむ、縞々ですね」
み「私は塗ってないです」
長「同じく・・・」
ハ「私は塗ってあるわよ!」
朝「あら、私も塗ってあるわ」
ということは俺は古泉とペアか。朝倉と組みたかったが、仕方が無いな。
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 14:32:08.89 ID:Shi3f/Ov0
ハ「それじゃ、各自不思議を見つけてきなさい!解散!」
それじゃ行くか、古泉。
古「朝倉さんと組めなくて残念ですね」
殴るぞお前。
ハ「・・・」
朝「・・・」
ハ「(きまづいわね。元同級生だけど、キョンと付き合ってるなんて知らなかったわ)」
ハ「(涼子が転校する前にキョンが告白したなんて、いつしたのかしら?私が席をはずしていたとき?)」
朝「涼宮さん」
ハ「へ!?な、何?」
朝「ふふ、なんで私とキョンくんが付き合ってるか、不思議みたいね」
ハ「え、えぇ・・・そうよ、私の知らない間に何が起こったのか、話してちょうだい」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 14:40:27.04 ID:Shi3f/Ov0
朝「あのとき涼宮さんいなかったかしら?」
ハ「まったく記憶に無いわ」
朝「キョンくんはあの日、私に告白してきたの。『前から好きだった』って」
朝「でもそれは私は転校するって知ったときに、いきなり告白してきたの」
ハ「(キョンのやつ、なんでそういうときにズバッと言うのよ)」
朝「私は今までキョンくんはただの同級生としか見てきてなかったわ」
朝「でも、SOS団の活動をし始めてから、彼はなんだか生き生きした顔をみせてきたわ」
ハ「・・・」
朝「そのときね、何かに熱中している彼に、惹かれたの」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 14:47:20.15 ID:Shi3f/Ov0
ハ「・・・っ」
朝「言ってて恥ずかしいわね。でも、涼宮さんも彼に惹かれていたんでしょ?」
ハ「なっ!?わ、私は別に・・・!」
朝「涼宮さんがキョンくんと話しているとき、あなたの目は人一倍輝いているのよ」
ハ「へ・・・?」
朝「みんな、気づかないふりしているのかもしれないけど、ばればれよ?」
ハ「〜〜〜っ!!」カァァァ
朝「彼とはなんの接点も無かったけど、彼は私を見ていてくれたみたい」
ハ「・・・あなたは、アホの谷口からいえば、美的ランクAA+らしいから、誰だって見ていたでしょ」
朝「あら、涼宮さんも人気があったみたいじゃない?」
ハ「男なんてみんな下心を持ってよってくるのよ!」
朝「でも、キョンくんは違ったよね?」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 14:57:38.01 ID:Shi3f/Ov0
ハ「・・・あいつは、人の気持ちを知ってか知らずか、よく話をはぐらかすし」
ハ「いつもボーっとしていて、危ないというか、放っておけないというか・・・」
朝「ねぇ、涼宮さん」
ハ「何?」
朝「私とキョンくんが付き合ってることについては、どう思っているの?」
ハ「・・・くやしい」
ハ「くやしいけど、あなたはキョンが選んだ相手。あのキョンを口説かせたんだからね」
朝「祝福してくれると、うれしいわ」
ハ「・・・キョンに幸せにしてもらいなさい」
朝「ありがとう、涼宮さん。素直なところが好きよ」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 15:06:39.54 ID:Shi3f/Ov0
古「おや」
どうした?
古「どうも、閉鎖空間が消滅したようです」
何?閉鎖空間ができていたのか?なんでお前行かないんだよ。
古「実は昨日からできていました。しかし、暴れる様子も無かったので様子見と判断されていました」
古「それがたった今、消滅したと連絡が入りました」
連絡が入ったって、お前電話も何もしてないじゃないか。
古「あのビルがちかちか光っているのが見えますか?あれ機関のモールス信号です」
機関ってなんでもするんだな。ていうか電話でいいじゃねぇか。
古「閉鎖空間が消滅したってことは、うまく解決できたみたいですね」
解決とは?
古「朝倉さんと涼宮さんが和解したってことですよ」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 15:14:22.92 ID:Shi3f/Ov0
長「閉鎖空間が消滅した・・・んちゅっ」
み「本当ですか?あむぅ」
長「あっ・・・朝倉涼子と涼宮ハルヒが和解したと思われる・・・んっ」
み「よかったですね。これで正式に朝倉さんとキョンくんは付き合えるってことですね。はむっ」
長「んんっ・・・そうなる・・・」
み「いいんですか?長門さん。キョンくん取られちゃいましたよ?」くちゅっ
長「はぁっ・・・も、問題ない・・・私は朝比奈みくるがいれば・・・それで・・・」
み「あは、うれしいこと言ってくれるじゃないですかぁ」
み「たっぷり、サービスしてあげますよ?」ぬちゃぁ・・・
長「・・・許可する・・・んんっ!」
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 15:27:51.59 ID:Shi3f/Ov0
しばらくして、俺達は再び駅前に集合することとなった。
ハ「収穫はあった!?」
いやはや、まったく持って不思議とは転がっていないものだな。
古「残念ながら、見つけられませんでした」
み「なかったですぅ」
長「同じく・・・」
長門はうっすらと汗を浮かべている。走ったりしたのか?
ハ「まったく、しっかりしなさいよね!?」
そういうお前はどうだったんだ?ハルヒ。
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 15:34:24.86 ID:Shi3f/Ov0
ハ「私?私は・・・ひとつ不思議が解決したわ」
解決?ほぉ、何が解決したんだ?
ハ「あんたには関係ない!さ、お昼ご飯食べて午後も探索よ!」
おいおい、まだ続けるのか?
ハ「当たり前じゃない!不思議発見してないんだから」
やれやれ、じゃあまたクジを作り直すか。
ハ「あ・・・午後はあんたと涼子のペアでいいわ」
お、いいのか?
ハ「特別よ特別!」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 15:41:23.19 ID:Shi3f/Ov0
朝「どうやら、納得してくれたみたい」
ハルヒが俺達の交際をか?なんかだましたみたいで悪いな。
朝「いいえ、彼女自身、踏ん切りがついたのかも」
ぎゅっ
お、おい、腕に・・・。
朝「いいじゃない、付き合ってるんだから」
・・・そうだな、もう隠す必要はないんだな。
朝「私がいつまでこの世界にいられるかわからないけど、その間は精一杯あなたを愛するわ」
お前がいなくならないことを長門にお願いするしかないな。
ハ「ほら、ぼさっとしてないそこのバカップル!!キョン、おごりなさい!」
やれやれ、本当に踏ん切りが付いたのか?
─ 完 ─
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 15:54:12.18 ID:Shi3f/Ov0
ハルヒびいきのSSが多いからおよそ2ヶ月ぶりに書いた。
自宅だとアク禁食らってるから仕事場でないと書けないのがつらい。
本当はエロ描写いれようかなと思ったけど昼間だし自重した。
約6時間お付き合いありがとうございました。
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 16:30:31.98 ID:Shi3f/Ov0
ガラガラガラ・・・
み「遅くなりましたぁ〜・・・あれ、長門さんだけ?」
長「涼宮ハルヒは買出し、古泉一樹はアルバイト」
み「キョンくんは?」
長「朝倉涼子とデート」
み「結局、朝倉さんはそのままなんですね」
長「彼の強い希望により、情報統合思念体も朝倉涼子の存続を決定。同じマンションに住んでいる」
み「長門さんはいつになったらうちに来てくれるんですか?」
長「・・・もう少し待って欲しい」
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 16:33:36.20 ID:Shi3f/Ov0
み「長門さんも私と一緒に住みたいんですよねぇ?」ツツー
長「っっ!!じ、情報統合思念体への説得がもう少しで終わる・・・それまで待って欲しい」
み「私は待ってもいいんですけどぉ、長門さんが待ちきれないんじゃないですか?」ふぅっ
長「んっ・・・で、でも正式な手続きをしないと・・・」
み「破っちゃってもいいんじゃないですか?こんな感じで」
『ビリィッ!!』
長「あ・・・!服が・・・」
み「どうせ再構成できるんですよね?ぺろっ」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 16:42:06.30 ID:Shi3f/Ov0
長「い、いきなり服を破くのは卑怯・・・」
み「えー?こうなるのを望んでいたんじゃないですかぁ?」さわさわ
長「あっ・・・」
み「まさか長門さんがレズビアンだったなんて、SOS団のみんなが聞いたらどう思いますかねぇ?」
長「や、やめて・・・」
み「別に私はいいんですよ?女の子同士で胸や性器を触りあって、気持ちいことをしたって」
くいっ くちゅ・・・ぬちゅ・・・
長「はぁ・・・あっ・・・」
み「ホント、いじめがいがありますね、長門さん?」
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 16:48:22.65 ID:Shi3f/Ov0
み「こんなにぐちゅぐちゅになってますよ?いやらしいですね長門さん」
長「あっ・・・言わないで・・・っ」
み「見てください、こんなに糸引いてますよ。エッチですねぇ」
長「・・・っ」
み「黙ってないで何か言ってくださいよぉ」クリュクリュッ
長「あぁっ・・・!そこは強くつねってはダメ・・・」
み「おまたをこんなに濡らして、乳首もぴんぴんしちゃって、こんなところ誰かに見られたらどうしましょう?」
長「っ!!」ビクッ
み「ちょっと窓際に行きましょうか?」
長「だ、だめっ・・・!」トロー・・・ッ
み「(ふふ、言葉攻めだけでこんなに濡れるなんて、私も興奮してきましたよぉ)」
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 16:55:34.53 ID:Shi3f/Ov0
ピッピッポッ
長「・・・?どこへ電話を?」
み「えー?キョンくんのクラスの谷口さんって方へですぅ」
長「!!」
み「あ、もしもしみくるですぅ。ちょっと人手が足りないので手を貸していただけませんかぁ?」
谷『お安い御用です!あれ、でもどうして朝比奈さん俺の携帯番号を知っt』
ブッ ツーツーツー
み「うふふ、呼んじゃいましたぁ」
長「・・・っ」フルフル
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 17:00:52.97 ID:Shi3f/Ov0
み「早く服を再構成しないと彼に裸見せちゃいますよぉ?」
長「・・・再構成開始・・・」
み「あ、長門さんこれ忘れ物ですよぉ?」
グチュッ
長「!!な、何を・・・」
み「もう長門さんたら、あそこにバイブレータセットするの忘れてましたよ?」
長「っ!!(再構成中にそんなもの入れたら、パンツと一体化してしまう・・・!)」
み「取り出すんですか?でも今再構成止めたら彼に半裸見られちゃいますよぉ?」
長「くっ・・・(間に合わない。このまま再構成を継続する・・・)」
ガララッ
谷「おまたせしましたぁ!!」
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 17:06:55.94 ID:Shi3f/Ov0
谷「さぁ朝比奈さん、私が来たからにはもう大丈夫です!」
み「あ、ようこそいらっしゃいましたぁ。こちらへどうぞ」
谷「あ、失礼します」
長「(なぜ私の正面に彼を座らせる・・・?)」
み「今お茶をお持ちしますね?」カチッ
ヴヴヴヴヴヴヴ
長「!!」ガタッ!
谷「おわ!!ど、どうしました長門さん?」
長「な、なんでもない・・・っ」
谷「あ、はい・・・(なんだ、いつもよりなみだ目で色っぽいな)」
み「(ふふ、我慢しちゃって)」
169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 17:15:07.00 ID:Shi3f/Ov0
長「・・・っ」
谷「あの、長門さん?なんか震えていらっしゃいますが、具合でも・・・」
長「なんでもない・・・!」
谷「は、はぁ・・・」
み「(ふふ、谷口さんをそんなににらみつけるなんて、悪い子ですね)」クリクリ
長「──っ!!」ガタガタッ
谷「だ、大丈夫ですか!?」
長「(さっきより強い・・・!も、もうだめ・・・っ)」ビクンッ ビクンッ
み「(あら、イっちゃったみたいですね)」
谷「・・・(なんか、長門さん苦しんでいるのに妙にエロっぽい・・・)」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 17:20:56.06 ID:Shi3f/Ov0
谷「あ、あの朝比奈さん、それで手伝いとは・・・?」
み「あぁ、ごめんなさい。用事はなくなってしまったの」
谷「え?」
み「呼んでおいてごめんなさい」
谷「い、いえ!別にかまいません!また何かあったら呼んでください!では!」
ガラララ・・・バタン
長「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
み「長門さん、男の人の前でイっちゃって、気持ちよかったですか?」
長「・・・ひどい・・・ぐすっ」
み「長門さんがかわいいのがいけないんですよ?」
長「・・・反省する・・・」
173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 17:23:05.82 ID:Shi3f/Ov0
み「谷口くんに気づかれなくてよかったですね。椅子の下びちゃびちゃですよ」
長「掃除する・・・」
み「何で掃除するんですか?」
長「え・・・?」
み「あ、舌ですか?さすが長門さんですぅ!」
長「・・・っ」ゾクゾクッ
み「自分で汚したんだから、自分で掃除するのは当然ですよねぇ?」
長「・・・」コクリ
そぉー・・・ぺろっ
み「ふふっ、犬みたいですね、長門さん」
長「はぁ・・・はぁ・・・わん・・・」ぺろっ ぺろっ
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 17:31:41.11 ID:Shi3f/Ov0
み「ちゃんと綺麗にできましたねぇ」
長「・・・」フルフル
み「ご褒美をあげないといけないですね」
長「!!」
み「ご褒美は・・・ふふふ・・・私の家に来てくれれば、たっぷりあげますよ?」
長「・・・ほ、欲しい・・・」ゾクッ
み「ふふっ、意地汚い宇宙人ですねぇ」
長「はい・・・私は薄汚い、みくる様の犬です・・・」
み「もう、いい子すぎて食べちゃいたいですぅ」なでなで
長「(幸せ・・・これが私の最大の幸せ・・・本を読むより・・・)」
─ おまけ・完 ─
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 17:36:10.28 ID:Shi3f/Ov0
さーて終業時間過ぎたし帰るかぁ!
もっと濃厚なエロ?ここじゃなくてPINK板行けよ。