佐々木「君を待った、僕は待った♪」


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1 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:09:27 ID:7hCHSfA20


キョン「まだとーくむこーで青光り」

ハルキョン「なーがした はずのそのことばさえ 刺さったまま続く時間軸」




ハルヒ「はあー! やっぱカラオケはいいわね!」

キョン「お前もアジカンなんて聞くんだな」

長門古泉「のーみっそ! つねにふるわっせてー!」

2 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:11:41 ID:7hCHSfA20




みくる「ふええ、みなさん歌が上手ですう」

古泉「んっふ、久しぶりにハッスルしてしまいました」

長門「あなたの女声もなかなか」


キョン「4分ほど部屋の空気が変わってたぞ……」


ハルヒ「じょうねっつーのらっしんばんはー」


みくる「不思議なうたですう」

長門「ロキノン系という」

古泉「涼宮さんらしいといえば、らしいですね」

キョン「そうか? 俺は意外だったがな」

ハルヒ「ほらキョン! あんたも歌うのよ!」

キョン「裏声使うやつとワールドアパート以外ならいいぞ」

ハルヒ「うーんと、じゃあ」

みくる「れ……れ…?」


キョン「いいセンスだ」

3 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:13:13 ID:7hCHSfA20



ハルヒ「あ゛あ゛〜たのじかったぁ!」

キョン「声がかれるまで歌うなよバカ」

ハルヒ「な゛によ! 楽しかったんだからいいじゃない!」


古泉「んっふ、涼宮さんの言うとおりですね」

キョン「なんでお前は声がかれてないんだよ」

長門「鍛え方がちがう」

みくる「なんだか怖かったです〜」


ハルヒ「それにしてもキョンがアジカン聞くなんて意外ね! もっと普通にエグザイルとか聞くと思ってたわ!」

キョン「ああ、音楽自体あんまり興味ないんだが。アジカンだけは、な」



キョン「中学の時に友達に薦められてな」

4 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:15:35 ID:7hCHSfA20




キョン「佐々木、これなんて曲だ?」

佐々木「ん? 珍しいね、君がそんなこと訪ねてくるなんて」

キョン「そうか? なんとなくな、歌詞がよくわからないから気になったんだ」

佐々木「くっくっ、これはアンダースタンドという曲だ。アジカンだよ」

キョン「アジカンかあ……」

佐々木「知ってるのかい?」

キョン「…………」

佐々木「くっくっ、君ももう少し広く興味を持つべきだね。いいよ、何枚か貸そう」

キョン「悪かったな、流行にうとくて。音楽はあまり聞かないんだ」

佐々木「僕も特に音楽に興味があるわけではないけど、君も楽しめると思うよ」

キョン「ああ、ありがとう。佐々木」

佐々木「なに、どうってことないさ。君との話題が増えるならね」


:

5 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:21:28 ID:7hCHSfA20

個人的にアジカン好き好きなのでわからない人がいたらスルーしてやってください
もし知ってるよ!って人がいたら
ちょくちょく曲名を書くので聞きながら読んでいただけたら楽しめるかもって感じです
ここまでは エントランス(フィードバックファイル)のイメージで

6 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:24:01 ID:7hCHSfA20

hold me tight(フィードバックファイル)

:
日曜日

喫茶店

キョン「よう、久しぶりだな。元気にしてたか、佐々木」

佐々木「おはよう、キョン。元気そうでなによりだよ」

キョン「佐々木も相変わらずで安心したよ。もしかして少し待ったか?」

佐々木「待ったと言っても10分足らずだよ、僕が早く来過ぎただけだ」

キョン「でも待たせてしまったのは事実だしな…よし、ここは俺が出そう。すいません、アメリカンを2つ」

佐々木「くっくっ、別にいいのに、いつの間にそんな気遣いを覚えたんだい?」

キョン「まあいいだろ。しかし珍しいな、佐々木から誘ってくるなんて」

佐々木「久しぶりに君の顔が見たくなったんだよ。迷惑だったかな」

キョン「いや、俺もいろいろあってな。ちょうど佐々木に会いたかった」

佐々木「?」

7 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:25:35 ID:7hCHSfA20



キョン「ところで今日はどこに連れていけばいいんだ?」

佐々木「ふむ、そういえば考えてなかったな」

キョン「おいおい」

佐々木「まあ、そう言わないでくれ。きっと君に会えるから舞い上がってしまったんだな」

キョン「そうだな、俺も今日のことを思うとなかなか眠れなかった」

佐々木「キョン……//」

キョン「ハルヒから解放される休日なんて久々だからな」

佐々木「……」

キョン「ん?どうした佐々木」

佐々木「さあ、それを飲んだらさっさと行くよ!今日は僕の買い物にとことん付き合ってもらうから!」

キョン「な……なんだ急に?怒ってるのか?」

佐々木「さあね!」

8 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:26:48 ID:7hCHSfA20

:

ショッピングモール

キョン「本気か」

佐々木「くっくっ、ちょうど冬ものもそろえたいしね。今日はたくさん買おうかな!」

キョン「なあ佐々木やっぱり怒って

佐々木「さあ! 行くよ、キョン!」

キョン「わかったから袖を引っ張るな、伸びるだろ」

佐々木「……」じー

キョン「……ほら」すっ

佐々木「なんだか急に女の子の扱いを心得たようで、僕は不安だよ」キュッ

キョン「指はしっかり絡めるんだな」

佐々木 ♪

9 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:30:37 ID:7hCHSfA20


佐々木「ねえキョン、これとこれ、どっちのコートがいいかな」

キョン「それじゃきっと寒いぞ、もっと厚手のにしたらどうだ」

佐々木「むー、そんな現実的な意見じゃ女性の服は選べないよ」

キョン「それでも寒かったら元も子もないだろ、機能性だってこういうのは」

佐々木「ふむ、なら動きやすさを重視してこのスカートももっと短くした方がいいかな?」ひらひら

キョン「っ! わかった! 佐々木、俺が悪かった!」

佐々木「くっくっ、まあ君の意見ももっともだ。もう少し暖かそうなのにしよう」

キョン「お前、少しハルヒに似てきたか?」

佐々木「むー、キョン。せっかく二人でいる時に他の女の子の名前を出すのは感心しないな」

キョン「えっ、あ、すまん」

佐々木「まあ、でもそうかもしれないな」

キョン「?」

佐々木「くっくっ、なんでもないよ」(君に好かれるには有効な手段かもしれないからね……)




10 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:31:54 ID:7hCHSfA20


キョン「佐々木、これなんかどうだ?」

佐々木「ん? へえ、キョンは見る目があるね」

キョン「まあな、あとこういうのも」

佐々木「君は掘り出し物を見つける才能があるのかもね」

キョン「佐々木の好きそうな服ならな。なんとなくわかるんだ」

佐々木「そうか……ありがとう、キョン」

キョン「改まって礼なんか言うな。ほら試着してくるといいさ」





ハルヒ「ゆらいでいるーうう たよーりない♪」

ハルヒ !

11 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:33:10 ID:7hCHSfA20




ハルヒ(あれ……キョン? 女物の店なんかでなにしてるのかしら)

ハルヒ(まさか女装趣味……!?)

ハルヒ(いやー!! 不思議で非日常だけど調査したくない!)



キョン「きみーも いつかはー ぼくらをすくーう♪」

キョン(試着待ちって、こんなに気まずいのか……)

キョン(はたからみたら女物の服屋に男が一人で来てるように見えるんだよな、きっと……)


ハルヒ「ちょっとky

シャッ


佐々木「お待たせ、キョン」

ハルヒ佐々木 !

12 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:33:34 ID:7hCHSfA20



ハルヒ(あれって……確かキョンの……)

ハルヒ(……佐々木さん、なんでこんなとこに)

佐々木「………………」

キョン「似合うじゃないか! かわいいぞ佐々木」

キョン「どうした?」

佐々木「えっ! いや、なんでもないよ。それより似合うかな、キョン」

キョン「あ、ああ似合ってるぞ。今日のスカートにもあってる」

佐々木「あはは、短いのにしてこなくてよかったなあ」

キョン「?」






ハルヒ    ぐすっ




ハルヒ(キョン……)ぽろぽろ

13 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:34:18 ID:7hCHSfA20



君の街まで(ソルファ)


キョン「もう買物はいいのか?」

佐々木「うん。コートも君がいいのを選んでくれたしね」

キョン「光栄だね」

佐々木「しかし荷物持ちをさせてしまって済まない、なにかおごらせてくれないか?」

キョン「別にそれほどのことじゃないさ。俺は佐々木と買い物できただけで結構楽しかったよ」

佐々木(……!)

佐々木「ぼ、僕もだよ……キョン//」

キョン「それにもう日も落ちてるしな、家まで送るよ」

佐々木「じゃあお言葉に甘えようかな。久し振りに君の自転車にお世話になるよ」

キョン「ああ、それから佐々木」すっ

佐々木「んっ?」

キョン「冷えるからな、これ巻いとけ」

佐々木「……ありがとう、キョン」

14 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:41:23 ID:7hCHSfA20




帰り道

佐々木「ねえ、キョン。実は僕、今日一世一代の決心で君に会ったんだよ」

佐々木「なんだか急に不安になったんだ。これ以上君を放っておいたら」

佐々木(涼宮さんに君を独り占めされてしまうんじゃないかって……だから)






佐々木「ねえ、キョン」

キョン「あ、悪い。どうした佐々木?」

佐々木「くっくっ、大丈夫。なんでもないよ」

キョン「? そ、そうか。 佐々木、寒くないか?」

佐々木「ううん」ぎゅっ

佐々木「あったかいよ……キョン」

15 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:42:46 ID:7hCHSfA20



佐々木「ここで大丈夫だよ。今日はありがとう、キョン」

キョン「ああ、これくらいならお安いご用さ」

キョン「またいつでも声をかけてくれればいいさ」

佐々木「くっくっ、君は相変わらずやさしいな」








佐々木「ねえ、キョン」



キョン「うん?」

16 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:45:30 ID:7hCHSfA20










佐々木「…………なんでもないや、何でもないよキョン」

キョン「なんだ? 言っていいんだぞ」



佐々木「ううん、今度はこのコートを着て行くから。どこかに連れて行ってくれるかい?」

キョン「ああ、学生の身分で連れていけるとこならな」


佐々木「くっくっ、期待しているよ。じゃあね、キョン」

キョン「ああ、気をつけてかえれよ」

17 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:45:55 ID:7hCHSfA20







佐々木「……あしたの はねーになるからー♪」

佐々木(あ、マフラー……返してない)

佐々木(いいよね、きっとまたすぐに会えるさ……)


佐々木「まだ夢のよーな場所までは飛べないけど♪」

佐々木「はばたいてるーう あいだは消えないから♪」








ね、キョン

18 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:47:05 ID:7hCHSfA20

これで3ぶんの1終わりです
続き行って大丈夫ですかね

19 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:52:52 ID:7hCHSfA20


アフターダーク(ワールドワールドワールド)





佐々木「キョン?」




キョン「!」


キョン(……? 急に眼が覚めたな)

キョン(空気が変だな…………換気でもするか)がらっ




キョン「……ふああ」

キョン(俺もどうかしてるな、あんなとこに佐々木の姿が見える)

キョン(コートにあってるじゃないか)










キョン「なにやってんだ佐々木!」

20 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:53:48 ID:7hCHSfA20




佐々木「急に会いたくなってね」カタカタ

キョン「会いたくって、俺が気付かなかったらどうするつもりだったんだ」

佐々木「キョンなら気付いてくれる気がしたんだ」

キョン「バイオリン職人の卵かおまえは」

佐々木「?」カタカタ

キョン「まあいい、とりあえず中に」

佐々木「待って」

キョン「? 寒いだろ、早く入ろうぜ」

佐々木「うん、すごく寒い」きゅっ

21 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:54:39 ID:7hCHSfA20



キョン(手…冷た)

佐々木「今日、やっぱり言いたいことがあって」

キョン「なんだ珍しいな」ごそごそ

佐々木「くっくっ、キョンのポケット暖かいね」






佐々木「それでね、キョン」きゅっ











佐々木「好きだ。キョンが大好き」

22 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:55:55 ID:7hCHSfA20






キョン「…………」

キョン「……馬鹿なこと言ってないで中に入るぞ」




佐々木「!……キョン! 僕は……」ポロ

キョン「わかってるよ……」

佐々木「ごめん……僕」ポロポロ

キョン「俺は、世界で一番、佐々木に風邪をひいてほしくないんだ」きゅっ



キョン「好きだから」








23 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 20:56:33 ID:7hCHSfA20



佐々木「キョン……キョン……!」ぎゅ

キョン「佐々木……」ぎゅっ



キョン「中に入ろう、言ったろ?」

佐々木「うん、わかった。風邪をひかないように、ね?」


佐々木「でも、手を繋いでくれるかい?」

キョン「お安いご用さ」きゅっ

24 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:10:14 ID:7hCHSfA20

夜の向こう(ソルファ)




佐々木「久しぶりにキョンの部屋にはいるなあ」

キョン「あんまりじろじろ見ないでくれ」

佐々木「くっくっ、これはすまない。見るほどにプライバシーが透けてきそうだ」

キョン「勘弁してくれ」

キョン「すまないな、家族が寝てるから大したもてなしもできないが」

佐々木「いや、いいんだ。僕の方が非常識な客人だしね」

キョン「まあ構わないんだが。妹に見つかるとやっかいだな」

佐々木「その心配はないと思うけど……」

キョン「どういうことだ?」

佐々木「いや、それよりキョン」じーっ

キョン「……」

佐々木「///……ま、マフラー返すね」

キョン「お、おう」

25 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:10:45 ID:7hCHSfA20



キョン「ふああ」

佐々木「すまない、こんな時間に」

キョン「い、いや。気にしなくていいんだぞ!」

佐々木「……今から一緒に寝ようか?」

キョン「!?」

佐々木「ほ、ほら、僕も君も学生だから。今ぐらいの時間は……」

佐々木「だめ……かな」シュン

キョン「……ほら」


佐々木「……お邪魔します」

26 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:12:55 ID:7hCHSfA20




「電気、消した方がいいか?」
「……うん」

パチッ

「……っく……ひっく」
「佐々木……?」
「ぐすっ……えぅ」ぎゅっ

「どうした……?」ぎゅ
「ううん、ごめんね……ごめんねキョン」

「こわいのか? 佐々木」
「ぐすっ……うん、そうだね……こわい」きゅっ


「キョン……?」
「うん?」ぎゅ

「もし、僕が消えても」

「お互いがわからなくなっても」

「世界が終っても……それでも」

27 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:13:46 ID:7hCHSfA20





「それでも……?」

「ぐすっ……わかんない」

「ハルヒに関連する事か?」

「…………」

「大丈夫、俺は少なくとも今、お前のそばにいる」

「ひっく……うん……ぐすっ」




「ありがとう、キョン」

「ああ、お安いご用さ」ちゅっ

「んっ……」


「ねえ、キョン。明日、僕がこっそり窓から逃げ出して

 君は目覚めた時に、僕のことを覚えてなくて

そうなってもいいように」


「佐々木……?」



「キョンと、ひとつに」




28 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:34:15 ID:7hCHSfA20

遥か彼方(崩壊アンプリファー)

キョン妹「キョンくんおきてーーー!」どすっ

キョン「ぬおおっ!」がばっ

キョン「起きた! 起きたから向こうに行ってなさい!」

キョン「さむっ!」

キョン妹「キョンくん窓開けっ放しで寝たのー?」

キョン(そんなはずは……あれ、いつ寝たんだっけ)

キョン妹「二度寝しちゃだめだよー」

キョン「ううーん……」

キョン(……なんだ、夢? 窓、マフラー?)



キョン「誰だ?あの女の子」

29 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:45:51 ID:7hCHSfA20


キョン(妙な気分だ……夢とは言え知らない子とあんなことやこんなことを……)

キョン(……たまってんのかな……)


ハルヒ「……おはよう」

キョン「! うおっ! は、ハルヒか」

ハルヒ「な、なによ……そんなに驚いて」

キョン「いや、すまん。ぼーっとしてたんだ」

ハルヒ「ふーん、ぼーっとねえ」

キョン「な、なんか怒ってるのか? 昨日つちのこでも取り逃がしたのか?」

ハルヒ「べっつにー!」


ハルヒ「あんたこそ、昨日はどうだったのよ」

キョン「……昨日?」


ハルヒ「あの子とよ、佐々木さんだっけ? 鼻の下のばして一緒に服選んでたじゃない」

キョン「あの子? 佐々木?」


キョン「誰のことだ?」

30 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:47:46 ID:7hCHSfA20



ハルヒ「ちょっと、とぼける気!? あたし偶然だけど見たのよ、昨日二人でショッピングモールに

キョン「昨日は俺、一日中家にいたぞ?」

ハルヒ「ええ?」






ハルヒ「ということがあったんだけど」

古泉みくる長門「…………」

ハルヒ「別にキョンが誰とどういう関係になろうともね。あたしにはそりゃあ関係ないわよ」

ハルヒ「ちょっと団長としては、団員が恋愛にうつつを抜かしてるのは遺憾だけど」

ハルヒ「でも、とぼけてなかったことにしようなんて言語道断よ!」

ハルヒ「聞いてる!? 古泉君!?」


古泉「は、はい、おそらくは涼宮さんの見間違えではないかと」

ハルヒ「私の眼が節穴っていうの!?」

みくる「ふええ、で、でもキョン君本当にとぼけてるんでしょうかあ」

31 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:49:46 ID:7hCHSfA20


ハルヒ「む、まあ確かに、嘘をついてる様子はなかったわ」

古泉「往来で特徴となる点が共通する人物を見ると、人はまず知人であると期待してその人を見てしまうものです」

古泉「僕も、彼かと思ったら別人だった、ということが多々あります。今回の涼宮さんも」

ハルヒ「なるほど、あんなありふれた顔だしね。一理あるわ」

みくる「涼宮さんひどいです〜」

ハルヒ「それでも、確かにキョンだと思うのよね〜」






古泉「どういうことでしょうか」

長門「涼宮ハルヒの言っていることは本当」

長門「でも、彼も嘘は言っていない」

32 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:50:48 ID:7hCHSfA20



みくる「ふえ?」

長門「彼は昨日確かに、女性と二人で出掛けていた」

長門「涼宮ハルヒが目撃したのは、その二人で間違いない」

みくる「だけどキョン君は……」

長門「彼は記憶の一部を改竄されている」

古泉「だから、彼は嘘をつけなかったんですね」

長門「昨日の深夜から今日の明朝にかけて小規模な閉鎖空間が発生した」

古泉「!? そんな馬鹿な! こちらではそんなもの……」

長門「そうかもしれない、その閉鎖空間の発生原因は涼宮ハルヒではない」

古泉「……そういうことですか」


みくる「ぜんぜんわかんないですぅ」


長門「正確には、記憶の改竄が行われたのは2人。彼と、彼の







佐々木「かぜーにまーうこーなゆきー♪」

佐々木(やっぱり店員さんと相談する買物は間違いがないなあ)




33 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:52:05 ID:7hCHSfA20



キョン「………zzz」

ハルヒ「ったく!いつまで寝てんのよバカキョン!」

みくる「ふえぇ、起こしちゃかわいそうですよ〜」

ハルヒ「甘いわよみくるちゃん!団活中に寝るなんて団員としての自覚が足りてないんだわ!!」ユッサユッサ

長門「寝かせておくべき」スッ

ハルヒ「ゆ、有希まで……」

ハルヒ「わ、わかったわよ!」

ハルヒ「今日はもう解散!バカキョンは私がみるからみんなもう帰っていいわよ!」

34 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 21:57:54 ID:7hCHSfA20



長門「今日はとても冷える」

長門「気を付けて」

バタン




ハルヒ「…………………」

ハルヒ「…………………」

ハルヒ(静かすぎて落ち着かないわ……)


キョン「………zzz」

ハルヒ(……よく寝てるわね。疲れてるか、寝不足なのかしら…)

ハルヒ「……あんたはそんな理由がなくても、いつでも寝てたわね」

キョン「……!………zzz」

ハルヒ「……」

ハルヒ「あんたの隣は……」

ハルヒ「もう、私でいいのよね……」

35 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:00:05 ID:7hCHSfA20

粉雪(崩壊アンプリファー)




ハルヒ「みくるちゃんや古泉君の言うとおり……」

ハルヒ「私の勘違いなら……」

ハルヒ(あんたの隣は、もう私でいいのよね……」






キョン「んむ…………き…………だ」

ハルヒ !


キョン「さ……さき……」

キョン「ずっ……と…………っしょに」

36 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:03:47 ID:7hCHSfA20


キョン「……はっ!」ガバっ

キョン「暗っ! 完璧に寝に入っちまってたな、早く帰んねーと!」

ハルヒ「なにやってんのよ、もう」

キョン「は、ハルヒ?」

ハルヒ「団活中にどれだけ熟睡してるのよ! ほら、帰るわよ!」

キョン「ああ、悪い。待っててくれたのか」

ハルヒ「そ、そりゃあ使えない団員の後始末をするのも、部室の管理も団長の仕事なんだから」

ハルヒ「どうでもいいから、早く準備しなさいよ!」

37 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:04:10 ID:7hCHSfA20



帰り道

ハルヒ「ねえキョン、あんた本当に昨日」

キョン「またその話しか、俺は昨日家にいたぜ。妹に確かめてもいい」

ハルヒ「ドッペルゲンガーってやつかしら」

キョン「いやなご近所さんだな。しかし、その佐々木って奴も気になるな。帰ったら卒アルで確かめるか」

ハルヒ「い、いいわよ! そこまでしなくても」

キョン「なんだ、珍しいな。いつものお前ならもっと食いついてくるのに」

ハルヒ「なんだか、気が乗らないのよ。それとも昨日のドッペルゲンガーとあんたを会わせて、本当に死ぬかどうか実験しようかしら!」

キョン「勘弁してくれ」



38 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:06:42 ID:7hCHSfA20



ハルヒ「あ……」

キョン「雪………か、どうりで冷えると思った」

ハルヒ「ねぇキョン!積もるかしら!」ハァーコシコシ

キョン「積もるような雪にはみえんがな……それよりハルヒ」

ハルヒ「なによキョン!」

キョン「寒くないか?」

ハルヒ「バカね、雪ふってるのに寒くないわけないでしょ。あ〜こんなに冷えるって知ってたら手袋もマフラーもしてきたのにい!」ハァーコシコシ

キョン「そうか…」スッ

ハルヒ「!」

キョン「特別に俺のコートのポケットを貸してやろう」

ハルヒ「な、なによ!気が利くじゃない!」

キョン「そうかい」

ハルヒ「あ……あ…ありが…」

キョン「なんだ、らしくないな」

ハルヒ「ふ、ふんっ!//」キュッ

ハルヒ「ほらっ、特別に相席を許してあげるわ!//」

キョン「ふふっ、俺のコートなんだが」キュッ

ハルヒ「……っ!」

39 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:25:33 ID:7hCHSfA20


ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「ねえk キョン「なあ、ハルヒ」

ハルヒ「なによ」

キョン「お前こそ」

ハルヒ「……あんたから」

キョン「……? いや、前にも俺こうしたことあったかなと思ってな」

ハルヒ「……!」

キョン「いや、気のせいならいいんだ」

40 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:26:07 ID:7hCHSfA20


ハルヒ「きっと……」

キョン「うん?」

ハルヒ「きっと、気のせいよ。馬鹿ねキョン!」

キョン「そうか、ハルヒがそういうならそうなんだろうな」

ハルヒ「あ、あたし、ここでいいから」

ハルヒ「じゃあね、キョン!」

キョン「おっ、おいお前の話は」

ハルヒ「ばいばい! キョン!」




キョン「……なに」



キョン「なに泣いてんだ、あいつ」

41 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:26:55 ID:7hCHSfA20











ハルヒ「うっ、うえぇん……」ぐすっ

ハルヒ「キョンのバカぁ……佐々木さんの、ひっく、ばかぁ……」

42 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:31:41 ID:7hCHSfA20

あと3分の1行きます

バタフライ(ファンクラブ)



キョン妹「キョンくんお帰りー!」

キョン「おう、ただいま」

キョン妹「キョンくん、今日マフラー忘れて行ったでしょう」

キョン「ん? そうだったか。どうりで寒いと思った」

キョン妹「風邪ひいちゃうよー」

キョン「悪い悪い、これからは気をつけるよ」

キョン(……あれ? マフラー?)

キョン「あれ、俺昨日……なにしてた?」

キョン妹「きのう? 昨日はキョンくん一日出かけてくるって」

キョン !

43 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:34:07 ID:7hCHSfA20





キョンの部屋

キョン「どういうことだ?」

キョン「ハルヒの言ってたことが本当だって言うのか?」

キョン「なら、昨日の俺の記憶は……俺は1日中ここに」

キョン「ちがう……喫茶店に行って、買い物をして? 一人でか?」

prrrrr

キョン「! 古泉か?」


ガチャ


古泉『……』


古泉『思い出しましたか?』

44 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:45:56 ID:7hCHSfA20




キョン「どういうことなんだ。俺の記憶と事実がくいちがっているようだが」

古泉『そのようですね。佐々木さんについては、まだ思い出せませんか』

キョン「佐々木? 今日ハルヒが何か言っていたが」

古泉『ふむ……。 ? ちょっと待ってください、長門さんに変わります』

キョン「あ、ああ」

長門『今日の明朝、あなたの記憶の改竄が行われた』

キョン「やっぱり、そうなのか」

長門『その直前の3時間、あなたはこの世界から消えていた』

キョン「!? どういうことだ?」

長門『あなたは、彼女の作りだした閉鎖空間の中にいた』

キョン「ハルヒが……?」

長門『違う、もう一人の……。あなたのマフラーにまだ情報が残っているはず』

45 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:48:43 ID:7hCHSfA20



キョン「マフラー?」すっ

キョン「!」






「冷えるからな、これ巻いとけ」

「……ありがとう、キョン」






「ううん」ぎゅっ

「あったかいよ……キョン」

46 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:50:23 ID:7hCHSfA20

古泉からの電話くらいから
ワールドアパート(ファンクラブ)で






「好きだ。キョンが大好き」





「もし、僕が消えても」

「お互いがわからなくなっても」

「世界が終っても……それでも」







キョン「佐々木…………」


古泉『思い出していただけましたか?』

47 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:50:59 ID:7hCHSfA20


キョン「なんで俺は今まで……」

古泉『おそらく、彼女の願いではないかと』

キョン「なんだって?」

古泉『自分があなたと結ばれれば、涼宮さんによって世界は崩壊……少なくとも改変されるから』

古泉『世界を犠牲にしてまで幸せになることは、彼女にははばかられたのでしょう』

キョン「だから、あいつは泣いて……くそっ!」ドンっ

古泉『落ち着いてください。話はまだ終わっていないのです』

古泉『今、願望実現能力は中途半端に二分されています』

48 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:51:47 ID:7hCHSfA20

長門『あなたの記憶が戻るように、願望の実現は不完全』

長門『彼女もまた記憶を改竄されているけれど、おそらく』

キョン「取り戻せるってことか!?」

長門『不可能ではない。だけど推奨はできない』

キョン「どうしてだ! せっかく一緒になれたんだぞ!」

古泉『忘れないでください。今日のあなたの記憶こそが、佐々木さんが望んだものだということを』

キョン !

長門『おそらく今夜、涼宮ハルヒの閉鎖空間が発生する』

古泉『あなたが彼女を忘れていることを喜んでしまった、自分への罪悪感からでしょう』

キョン「そこで、選択しろってことか」

長門『あなたが涼宮ハルヒを選べば、二つの能力の方向性が一致する』

長門『少なくともここ数日の出来事はなかったことになり、あなたと彼女のお互いに関する記憶は改竄される』

49 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:53:17 ID:7hCHSfA20



キョン「俺が佐々木を選んだら。ハルヒやお前らはどうなる」

古泉『どうなるとも言えませんが、彼女には彼女の観察役がいるようです』

長門『私たちの存在意義は無いに等しくなる』

キョン「……わかった」

古泉『こんな選択をおしつけて、本当に申し訳ありません……』

キョン「いや、お前が謝ることじゃないさ……それに」

長門『大丈夫。私も彼も、朝比奈みくるも、あなたの選択がどうであれ…あなたたちを責めたりしない』

キョン「ああ、ありがとうな長門。じゃあちょっくら行ってくるさ」

ガチャ ツー、ツー


キョン「世界を救いにな」

50 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:53:58 ID:7hCHSfA20





:


キョン「学校、か。いつ来ても気持ちのいい空間じゃないな」

キョン「さてと……」



佐々木「……あの、すいません」

キョン !

キョン(佐々木……佐々木……っ)



キョン「なんだか、変な所に迷い込んだみたいだな」

佐々木「君も、かい? 僕も気付いたらこんなところに」

51 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:54:25 ID:7hCHSfA20


佐々木「僕は佐々木、しゃべり方が変なのは仕様だから気にしないでくれ」

キョン「……ああ、俺は……キョンでいい」

佐々木「ここは、見たところ学校のようだけど。うちの学校ではないね」

キョン「ここは俺の通ってる学校だけど、外には出られないぜ」

佐々木「どういうことだい?」

キョン「ここより外の空間が、まるでないもののようになっているのさ」

佐々木「?」

キョン「まあ、透明な壁に閉じ込められたとでも思ってくれ」

佐々木「ずいぶんと落ち着いているんだね」

キョン「まあな……時間がくれば出られるだろうし」


キョン「それに一人じゃないことがわかったからな」

佐々木「そうか、そうだね。キョン」くっくっ

52 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:55:31 ID:7hCHSfA20


佐々木「君が落ち着いているからかな。君といると何も怖くない気がするよ」

キョン「それは光栄だね」



キョン(佐々木……これでいいんだよな)ぐっ



佐々木「キョン?」


佐々木「辛いのかい? 震えているように見えるけど」

キョン「い、いや。なんでもない、気にしないでくれ」

佐々木「?」

53 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:56:01 ID:7hCHSfA20

キョン「雪が今日、ふりやーんで♪」

佐々木「? 白いじーめんに♪ ”融雪”だね」

佐々木「へえ、キョンもアジカン好きなんだ」


キョン「ああ……中学の時に友達に薦められてな」

佐々木「僕も好きだよ、アジカン」


佐々木「話題が増えてうれしいよ」にこっ

キョン !


キョン「ああ……おれもうれしいよ、佐々木」

佐々木「? 泣いてるのかい、キョン」

54 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:56:55 ID:7hCHSfA20



キョン「え、ああ」ぐしっ

キョン「すまん。それより、そのコートいいな」

佐々木「ああ、これはね、昨日、いやもう一昨日かな」

佐々木「…………!」



キョン「?」



佐々木「…………」ぐすっ


佐々木「これは……っ」





佐々木「きみが選んでくれたんじゃないか、キョン」ポロポロ

55 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:59:02 ID:7hCHSfA20

海岸通り(ソルファ)




キョン「! 佐々木、お前……」

佐々木「うう……キョン……!」がばっ

佐々木「ごめん、ごめんね……キョン……っ」ぎゅっ



佐々木「わたし、我慢できなくて……ダメなのに……キョンが好きで……!」

キョン「……佐々木」ぎゅっ


佐々木「大好きなの……キョン」

キョン「俺もだ、お前を愛してる……」



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

佐々木キョン「!」

56 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 22:59:59 ID:7hCHSfA20



キョン「もう、時間なのか」

佐々木「そのようだね……じゃあ、キョン」



キョン「佐々木、お前はいいのか?」

佐々木「くっくっ、何を言っているんだ。いいわけがないだろう?」

キョン「…………」

佐々木「大好きだよ、キョン」ポロポロ

佐々木「こんなことに巻き込んでしまって本当にすまない」ポロポロ



キョン「佐々木、愛してる」ぎゅっ

佐々木「僕、いや……わたしもだよ、キョン」ぎゅ

「世界が終っても、君に僕がわからなくても」




57 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:03:26 ID:7hCHSfA20






ガバっ



キョン「…………」

キョン「……夢だったのか?」

58 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:04:03 ID:7hCHSfA20







キョン「まだとーくむこーの稲光り」

ハルキョン「なーがした はずのそのことばさえ 刺さったまま続く時間軸」




ハルヒ「はあー! やっぱカラオケはいいわね!」

キョン「お前もアジカンなんて聞くんだな」

長門古泉「ほっちょーはっさみー!ほっちょーはっさみー!」



59 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:04:30 ID:7hCHSfA20



みくる「ふええ、みなさん歌が上手ですう」

古泉「んっふ、久しぶりにハッスルしてしまいました」

長門「あなたの女声もなかなか」


キョン「4分ほど部屋の空気が変わってたぞ……」


ハルヒ「じょうねっつーのらっしんばんはー」


みくる「不思議なうたですう」

長門「ロキノン系という」

古泉「涼宮さんらしいといえば、らしいですね」

キョン「そうか? 俺は意外だったがな」

ハルヒ「ほらキョン! あんたも歌うのよ!」

キョン「裏声使うやつとワールドアパート以外ならいいぞ」

ハルヒ「うーんと、じゃあ」

みくる「れ……れ…?」


キョン「いいセンスだ」

60 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:06:00 ID:7hCHSfA20



ハルヒ「あ゛あ゛〜たのじかったぁ!」

キョン「声がかれるまで歌うなよバカ」

ハルヒ「な゛によ! 楽しかったんだからいいじゃない!」


古泉「んっふ、涼宮さんの言うとおりですね」

キョン「なんでお前は声がかれてないんだよ」

長門「鍛え方がちがう」

みくる「なんだか怖かったです〜」




ハルヒ「それにしてもキョンがアジカン聞くなんて意外ね! もっと普通にエグザイルとか聞くと思ってたわ!」

キョン「ああ、音楽自体あんまり興味ないんだが。アジカンだけは、な」



キョン「中学の時に友達に薦められてな」



長門 !

61 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:08:07 ID:7hCHSfA20

ED

RE:RE: (ソルファ)





帰り道


長門「……」

キョン「……」




長門「覚えているの?」

キョン「……ああ」


長門「……ごめんなさい」

キョン「言っただろう? お前たちが謝ることじゃないって、それに」

キョン「それに、俺は最初から決めてたんだよ」

62 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:08:51 ID:7hCHSfA20



CDショップ

佐々木「……うーん。最後の一枚か」

佐々木「よし、買おう!」すっ


すっ


佐々木キョン !

佐々木「あっ、すいません!」

キョン「いや……いいさ。アジカン好きなのか」


佐々木「? あ、うん」

佐々木「中学の時に、大切な友達に薦められて」


キョン「! そうか……ゆずるよ、それ」

佐々木「え、ありがとう……」


キョン「いや、気にしないでくれ」

キョン(俺も中学の時に友達に薦められたんだ……



キョン(お前によく似た、大切な人に……なんてな)





おわり

63 名前:にょろーん名無しさん[] 投稿日:2009/06/05(金) 23:09:55 ID:7hCHSfA20

以上です
読んでくれた方、いたらどうもありがとうございました
佐々木可愛いよ佐々木



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