17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:19:21.33 ID:ItzyN2zqP
朝倉「あ、ありがとう」
ハルヒ「お礼なんて良いわ。思ってたことを言っただけだから」
朝倉「ねえ、涼宮さん。いきなりどうしたの?」
ハルヒ「別に」
朝倉「でもさ、涼宮さんも美人だと思うな」
ハルヒ「ふ〜ん。キョン、あんたはどう思う?」
キョン「……ここで俺に話を振ってくれるな」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:23:12.02 ID:ItzyN2zqP
朝倉「あっ、私もちょっと気になるかも」
キョン「やれやれ。朝倉、お前まで何を言い出すんだ」
朝倉「あら、女の子だったら気になるものよ」
キョン「何がだ」
朝倉「男の子に自分はどう見られてるか、ってね」
キョン「……だからって俺を巻き込むことはないだろう」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:25:44.41 ID:ItzyN2zqP
ハルヒ「とっとと答えなさい。団長命令よ」
キョン「今は昼休み中だからその命令は無効だと思うぞ」
ハルヒ「SOS団は年中無休よ」
キョン「そいつは初耳だ」
ハルヒ「当たり前じゃない。休んでる時に不思議を見逃したらどうするつもり?」
キョン「別にどうもしないが」
ハルヒ「ちょっと! あんたやる気あんの!?」
キョン「人並み程度にはあるつもりだけどな」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:28:40.02 ID:ItzyN2zqP
ハルヒ「むぅ……」
キョン「ふくれるなっての」
ハルヒ「ふん! とにかく、どっちの方が美人だと思うのよ?」
朝倉「ねえ、良いじゃないキョンくん」
キョン「朝倉、お前も調子に乗ることはないんだぞ?」
朝倉「ふふっ♪」
キョン「……そうだな。美人なのはどちらかと言えば――」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:33:14.84 ID:ItzyN2zqP
キョン(ここは……団長殿の機嫌をとっておくか)
キョン(まあ、美人だと思うのは事実だしな)
キョン「――お前の方だな」
ハルヒ「……そ、そう」
朝倉「あ〜あ、フラれちゃった」
キョン「すねたフリをしてもバレバレだぞ」
朝倉「あら、そうだった?」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:36:09.27 ID:ItzyN2zqP
キョン「まあ、どちらかと言えばの話だ」
朝倉「だってさ、涼宮さん」
ハルヒ「なによ、そのニヤけ顔は」
朝倉「ううん、別に♪」
キョン「しかし、どっちも見た目は良いと思うぞ」
ハルヒ「なによキョン。見た目は、ってどういう意味?」
朝倉「そうね。もしかして、私達の性格が悪いとでも?」
キョン「……勘弁してくれ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:38:26.45 ID:ItzyN2zqP
谷口「国木田」
国木田「何? どうしたのさ、怖い顔して」
谷口「お前は誰かを殺したいと思ったことってあるか?」
国木田「……物騒だなぁ」
谷口「ちなにみ俺はあるぞ。そして、それは今だ」
国木田「まあ、谷口の気持ちもわからないでもないけどね」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:40:24.34 ID:ItzyN2zqP
谷口「アイツと俺の違いはなんだ?」
国木田「色々あるよね」
谷口「そうだな。例えば運とかだ」
国木田「う〜ん、僕は谷口の運が良くても……」
谷口「?」
国木田「谷口は、今のキョンのポジションにはなれないと思うよ」
谷口「……」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:44:25.59 ID:ItzyN2zqP
キョン「それにだな、好みの問題ってのもあるだろう?」
朝倉「うわぁ、それって涼宮さんがタイプってことよね」
ハルヒ「……」
キョン「ああもう、俺で遊ぶのはやめてくれって。
それに、お前も黙りこくるんじゃない」
ハルヒ「う、うるさいわね! あたしが話そうが黙ろうが勝手でしょ」
朝倉「あはっ、涼宮さんもしかして……照れてる?」
ハルヒ「ふんっ! そんなわけないじゃないの」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:49:02.74 ID:ItzyN2zqP
ハルヒ「あたしがコイツに褒められて照れる理由がないわ」
キョン「ひどい言われようだな。まあ、気にする程のことでもないが」
朝倉「ふふっ、拗ねてるキョンくんって可愛いかも」
ナデナデ…
キョン「やめろっての。同級生に愛玩動物にされる趣味はない」
朝倉「良いじゃない、減るものじゃないんだし」
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:51:59.32 ID:ItzyN2zqP
朝倉「ねえ、涼宮さんもやってみない?」
ハルヒ「あたしは良いわ。変な病気貰うと嫌だし」
キョン「変な病気って、俺は何者だ?」
朝倉「……」
キョン「? どうした朝倉、急に黙りこくって」
朝倉「もしかしてキョンくんって……そういう人なの?」
キョン「――何ですと?」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:54:36.12 ID:ItzyN2zqP
朝倉「変な病気、って……」
キョン「……待て待て待て待て! それはどんな誤解だ!?」
朝倉「……」
キョン「頼むからなんとか言ってくれ。それに、お前も何か言え」
ハルヒ「はあっ? なんであたしがアンタのために」
キョン「お前が撒いた種だろうが。責任を持って収穫してくれ」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 22:56:57.37 ID:ItzyN2zqP
谷口「国木田、俺はもう駄目だ」
国木田「何がさ」
谷口「自分の中の衝動が抑えられそうにない」
国木田「今はあまり羨ましいとは言えない状況じゃない?」
谷口「俺だって、美少女二人にイジられたいんだよ!」
国木田「……あぁ、うん」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:00:24.51 ID:ItzyN2zqP
谷口「俺が今キョンを殺したとしても、誰もが許してくれるに違いない」
国木田「そんなことは無いと思うよ。絶対」
谷口「いいや、断言できるね!」
国木田「どうしてさ」
谷口「誰もが思うからに決まってるだろうが!」
国木田「それは人類全員が谷口だったらの話でしょ」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:03:00.20 ID:ItzyN2zqP
朝倉「……」
キョン「おい、頼むから無言で距離を離すな」
ハルヒ「近くで何する気?」
キョン「茶化すなっての! ああもう!」
キーンコーンカーンコーン♪
キョン「いいか? 完全に誤解だって――」
朝倉「……ぷっ! キョンくんったら焦りすぎじゃない?」
キョン「……やれやれ」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:05:29.04 ID:ItzyN2zqP
朝倉「大体さ、本当に思うわけないじゃない」
キョン「……お前の演技が上手すぎるからだ」
朝倉「女は全員女優って言うでしょ?」
キョン「参りましたよ。俺の負けだ」
朝倉「ふふっ♪ それじゃ、そろそろ席に戻るね」
キョン「とっとと行っちまえ」
朝倉「あっ、ひどーい」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:08:38.86 ID:ItzyN2zqP
キョン「……やれやれ、困ったもんだ」
ハルヒ「ふん! デレデレしちゃって情けない」
キョン「あのな、俺の今の台詞はお前にも言ってるんだからな」
ハルヒ「どういう意味よ」
キョン「お前が朝倉と一緒にふざけるとは思ってなかった、って意味だよ」
ハルヒ「何よそれ」
キョン「わからないなら気にするな」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:11:30.12 ID:ItzyN2zqP
ハルヒ「ハッキリ言いなさいよ」
キョン「言ったら俺は大変なことになりそうなんでね」
ハルヒ「言わなかったら死刑よ」
キョン「そいつは勘弁してくれ」
ハルヒ「言いなさい」
キョン「……まあ、大したことじゃないんだけどな」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:15:21.40 ID:ItzyN2zqP
キョン「入学してから、お前が同級生の女子と
話してるのを見なかったと思ってな」
ハルヒ「有希としゃべってるじゃない」
キョン「長門はSOS団の……部活仲間みたいなもんだろ?」
ハルヒ「だから?」
キョン「クラスメイトとああやって喋るのも悪くないだろ」
ハルヒ「保護者面? ムカつくわね」
ガンッ!
キョン「あいてっ! 椅子を蹴るな!」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:18:05.84 ID:ItzyN2zqP
キョン「いくら何でも――」
ガラッ!
岡部「HRはじめるぞー」
キョン「……覚えておけよ」
ハルヒ「寝たら忘れるわ」
キョン「なあ、せめてHR位は起きてたらどうだ」
ハルヒ「……zzz」
キョン「……――やれやれ」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:20:28.29 ID:ItzyN2zqP
・ ・ ・
朝倉「――っていうことがあったの」
長門「そう」
朝倉「人間ってさ、面白いわよね」
長門「……」
朝倉「なんてことのない会話で、感情に起伏が生まれるんだもの」
長門「……」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:24:01.03 ID:ItzyN2zqP
朝倉「長門さんもさ、一緒のクラスになれば良かったのに」
長門「どうして」
朝倉「涼宮ハルヒと彼を見てると、凄く興味深いのよ」
長門「そう」
朝倉「脳の反応とは違う言葉が出てきたりするんだから」
長門「思考していることとは違う意味の言葉が?」
朝倉「そうなの。人間って不思議よね」
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:27:33.15 ID:ItzyN2zqP
朝倉「涼宮ハルヒが作ったSOS団……」
長門「……」
朝倉「――ふふっ、私達だったら会話をしているだけで満足なのにね」
長門「……」コクリ
朝倉「生まれてから三年経ったけど、人間って不思議なことだらけ」
朝倉「それに触れているだけで、不思議探索なんて必要ないもの」
朝倉「ねえ、長門さんもそう思うでしょ?」
長門「……」コクリ
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:31:12.66 ID:ItzyN2zqP
朝倉「そういえば、彼に私達のことを話したのよね?」
長門「……」コクリ
朝倉「ねえ、どうだった?」
長門「彼が情報統合思念体、
そして私達のことを信じた可能性はゼロに近い」
朝倉「……そっか」
長門「情報統合思念体は、早急に手を打つべきと判断した」
朝倉「……」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:33:48.62 ID:ItzyN2zqP
長門「朝倉涼子」
朝倉「――あ〜あ、残念」
長門「?」
朝倉「うん、ちょっと現状が気に入ってたから」
長門「そう」
朝倉「そうなの」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:37:10.39 ID:ItzyN2zqP
朝倉「でもさ、彼が信じてくれるにはそれしかないものね」
長門「……」
朝倉「長門さんは気にしなくて良いのよ。
だって、私は貴方のバックアップだもの」
長門「気にしてない」
朝倉「私達って生まれてからの知り合いみたいなものよ」
長門「それが何?」
朝倉「だから、長門さんが嘘をついてもすぐにわかっちゃうの」
長門「……そう」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:40:45.57 ID:ItzyN2zqP
朝倉「うん、とりあえずゴハンにしましょ」
長門「……」コクリ
朝倉「なんだか暗くなっちゃったから、
今日は腕によりをかけてご馳走にするわね」
長門「……」
朝倉「聞いたんだけどさ、オデンにトマトを入れると美味しいみたいなの」
長門「……楽しみ」
朝倉「あはっ、また嘘ついたでしょ?」
長門「……」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:44:04.44 ID:ItzyN2zqP
・ ・ ・
キョン「……」
朝倉「どうしたの? なんだか機嫌が良いみたい」
キョン「そうかい。そう見えるんなら、そうなのかもな」
朝倉「ねえ、何があったか聞いても良い?」
キョン「黙秘する」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:47:16.67 ID:ItzyN2zqP
朝倉「そこまで頑なになられると気になるな。ね、涼宮さん」
キョン「おい、朝倉。どうしてそこでソイツに話を振る」
ハルヒ「何よ。あたしに聞かれちゃまずいことなの?」
キョン「俺にはプライバシーってものはないのか」
朝倉「どうなの涼宮さん?」
ハルヒ「今は無いわ」
キョン「なんだそりゃ」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:51:26.19 ID:ItzyN2zqP
キョン「SOS団ってのは人権団体に訴えられるような組織なのか?」
ハルヒ「団長は、団員の行動を把握しておく義務があるわ」
朝倉「……だって。ねえ、観念した方が良いんじゃない?」
キョン「ああもう。良いだろう、大したことじゃないんだから」
朝倉「キョンくんの態度がそうじゃないって言ってるわ」
ハルヒ「そうね。アンタがそこまで意地を張るから興味が沸いてきたわ」
キョン「……やれやれ」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:55:15.42 ID:ItzyN2zqP
キョン「お前達二人が揃うと、まさかここまでだとは思わなかったぞ」
朝倉「ここまで、って?」
キョン「非常に厄介極まりない、ってことだ」
ハルヒ「涼子はともかく、あたしは団長だから仕方なくよ」
朝倉「あっ、涼宮さんが裏切った!?」
キョン「興味が沸いたんじゃなかったのか?」
ハルヒ「む……細かいこと言うんじゃないわよ、バカキョン!」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 23:58:35.36 ID:ItzyN2zqP
朝倉「あはっ、“バカキョン”ってなんだか言い易いかも」
キョン「おい、それはどういう意味だ朝倉?」
朝倉「バカキョンってさ、すんなり言えるって意味」
キョン「全く説明になってないぞ」
朝倉「ごめんごめん。言葉の響きが良いってこと」
キョン「……そいつは光栄だね。嬉しくて泣きそうだ」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:02:37.24 ID:P9NMGzdXP
ハルヒ「謝ることないわよ。だって、本当のことだもの」
キョン「とりあえずだな、その底意地の悪い顔を向けんでくれ」
朝倉「あら、美人に笑いかけられるんだから良いじゃない」
キョン「またその話か? 勘弁してくれ」
朝倉「ふふっ、涼宮さんがキョンくんの事を気に入るのがわかるなぁ」
ハルヒ「はあっ!? なっ、何言ってるのよ!」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:06:25.33 ID:P9NMGzdXP
ハルヒ「ちょっとキョン! 今のは違うんだからね!?」
キョン「わかってるさ。あまり大声を出すな」
朝倉「ふふっ、涼宮さんが照れてる〜」
ハルヒ「涼子っ!」
朝倉「あはははっ!」
ハルヒ「……全く、からかうのはキョンだけにしなさいよね」
キョン「待て待て。それを本人の前で言うのはどうなんだ?」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:09:34.60 ID:P9NMGzdXP
朝倉「でもさ、涼宮さんが美人っていうのは違うと思わない?」
キョン「ん?」
ハルヒ「何よ、涼子」
朝倉「だってさ、黙ってるとおっかないけど……」
ハルヒ「……」
キョン「朝倉、お前のせいでコイツのおっかない顔が見られるぞ」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:12:32.61 ID:P9NMGzdXP
朝倉「話してみると、美人っていうよりも……」
キョン「おかしな奴、か?」
ハルヒ「あんたに言われたくないわ」
キョン「やれやれ、一度お前とはゆっくり話す必要がありそうだな」
朝倉「ねえ、私が大事な話してるんだから茶化さないで」
キョン「ささやかな仕返しってやつさ」
朝倉「……もう!」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:15:00.89 ID:P9NMGzdXP
朝倉「……ゴホン!」
朝倉「――こうやって話してると思うの」
キョン「……」
ハルヒ「……」
朝倉「涼宮さんって可愛いわよね」
ハルヒ「……へっ!?」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:17:48.97 ID:P9NMGzdXP
ハルヒ「ちょっ、ちょっと……い、いきなり何言ってんのよ!?」
朝倉「こういうところが可愛いわよね。ね、キョンくん」
キョン「まあ、そう言えなくもないな」
ハルヒ「あんたまで調子に乗るなバカキョン!」
キョン「お前のせいで団長殿を怒らせちまったじゃないか」
朝倉「人のせいにするのって良くないわよ」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:21:41.42 ID:P9NMGzdXP
朝倉「……だからさ、私の方が美人で良いと思わない?」
キョン「やれやれ、結局その話か」
朝倉「涼宮さんは可愛い、私は美人。ね?」
ハルヒ「……あたしは可愛くなんてないわ」
朝倉「そういうところが可愛いの」
ハルヒ「……むぅ」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:24:37.33 ID:P9NMGzdXP
朝倉「ね、お願い♪」
キョン「……なんだか誤解してるみたいだがな」
朝倉「?」
キョン「お前も十分美人だし、可愛いと思うぞ」
朝倉「涼宮さんの次に?」
キョン「……ええい! もう知るか!」
朝倉「ふふっ、今のは冗談」
朝倉「ありがとう、キョンくん」
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:27:39.32 ID:P9NMGzdXP
・ ・ ・
朝倉(あ〜あ、やっぱり彼は手紙のことは言わなかったな)
朝倉(うん、それはそうよね)
朝倉(だって、彼はそういう事はキチンとしてそうだもの)
朝倉(やっぱりまだそういう話をする程じゃないものね)
朝倉(……思ったとおりだったな)
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:30:08.08 ID:P9NMGzdXP
朝倉(手紙の筆跡が私のものって気付くかも)
朝倉(……なんてね)
朝倉(そんなこと、あるはずないわよね)
朝倉(だって彼、普通の人間だもの)
朝倉(あ〜あ、せっかく普段設定してる筆跡で書いたのになぁ)
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:33:23.16 ID:P9NMGzdXP
朝倉(でも、涼宮ハルヒも彼も気付かない方が良かったのよね)
朝倉(手紙の送り主が私だってわかったら……)
朝倉(……ううん、彼が手紙を貰ったってわかったら、
私が長門さんのバックアップでなくなっちゃうもの)
朝倉(私は長門さんの予備であり――)
朝倉(――支援をするための存在だから)
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:34:56.26 ID:P9NMGzdXP
一服
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:44:44.63 ID:P9NMGzdXP
・ ・ ・
朝倉「入ったら?」
キョン「……お前か」
朝倉「そ、意外でしょ」
キョン「何の用だ?」
朝倉「告白」
キョン「冗談はよせって」
朝倉「あっ、今のってさすがにひどくない?」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:47:26.67 ID:P9NMGzdXP
キョン「おいおい、まさか本当になのか?」
朝倉「あなたが思ってるようなものじゃないけどね」
キョン「……からかうために放課後呼び出したのか?」
朝倉「用があるのは本当なんだけどね」
キョン「……」
朝倉「ちょっと聞きたいことがあるの」
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:51:06.98 ID:P9NMGzdXP
朝倉(私と話してて面白かった?)
朝倉(ううん、三人で話しててどうだった?)
朝倉(やっぱり、男の子一人じゃ嫌だった?)
朝倉(……私は人間じゃないけど――)
朝倉「涼宮さんのことね……」
朝倉(楽しかったよ)
朝倉「――どう思ってる?」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:54:04.53 ID:P9NMGzdXP
朝倉「人間はさ、よく……」
朝倉(私はバックアップだから……)
朝倉「やらなくて後悔するよりも――」
朝倉(絶対後悔するとわかってても――)
朝倉「やって後悔した方が良いって言うよね?」
朝倉(やって後悔しなきゃ駄目なの)
朝倉「これは、どう思う?」
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:56:55.30 ID:P9NMGzdXP
キョン「よく言うかどうか知らないが……言葉通りの意味だろう」
朝倉「……」
キョン「朝倉?」
朝倉「……じゃあさ、たとえ話なんだけど」
朝倉「現状を維持するだけではジリ貧になることはわかってるんだけど、
どうすればいい方向に向かえばいいかわからないとき」
朝倉(答えはもう出てるんだけど、ね)
朝倉「あなたならどうする?」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 00:59:54.34 ID:P9NMGzdXP
キョン「なんだそりゃ? 日本経済の話か」
朝倉「とりあえず、何でも良いから変えてみようと思うんじゃない?
どうせ今のままでは何も変わらないんだし」
キョン「まあ、そういうこともあるかもしれん」
朝倉「でしょう?」
朝倉「……でもね――」
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:04:06.23 ID:P9NMGzdXP
朝倉(そう思ってるのは、現場を知らない上の方だけ)
朝倉(だって、現場を知れば無理に何かをする必要ないって思うもの)
朝倉(やっぱりさ、無理はしちゃ駄目よね)
朝倉(流れを変えようとしたら、その時点でおかしくなっちゃう)
朝倉(あ〜あ、涼宮ハルヒがあなたに接触しなければ良かったのに)
朝倉(……今のは嘘)
朝倉(だって、生まれてから三年間の中で一番――)
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:06:25.59 ID:P9NMGzdXP
朝倉「何も変化しない観察対象に“わたしは”もう飽き飽きしてるのね
だから……」
キョン「?」
朝倉「……」
朝倉(今ならまだ大丈夫)
朝倉(今ならまだ引き返せる)
朝倉(けど……それは無理)
朝倉「――あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見る」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:09:42.59 ID:P9NMGzdXP
朝倉(今の嘘はバレないよね)
朝倉(あなたは、私の演技を見破れないもの)
朝倉「――!」
ヒュッ!
キョン「!? 冗談はやめろ! マジ危ないって!」
朝倉(大丈夫。絶対に怪我はさせないから)
キョン「それが本物じゃなかったとしてもマジビビるって!」
朝倉(あっ、そうか。それはそうよね)
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:13:01.80 ID:P9NMGzdXP
朝倉「冗談だと思う? ふ〜ん……」
朝倉(っていうかさ、もう少し危機感を持った方が良いと思うな)
朝倉(もしも私がその気だったら、かなり危なかったわよ?)
朝倉「死ぬのってイヤ?」
朝倉「殺されたくない?」
キョン「……!」
朝倉(……そんなに怖がられると落ち込むな)
朝倉(仕方がないって、わかってるんだけどさ)
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:15:55.67 ID:P9NMGzdXP
朝倉「私には、有機生命体の死の概念って、
よく理解出来ないんだけど」
朝倉(これは本当)
キョン「意味が分らないし笑えない!
良いからその危なっかしいのをどっかに置いてくれ!」
朝「うん、それ無理。……だって私は――」
朝倉「本当にあなたに死んで欲しいんだもの」
朝倉(これは嘘)
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:19:10.20 ID:P9NMGzdXP
・ ・ ・
朝倉「あなたが死ねば、必ず涼宮ハルヒはなんらかのアクションを起こす」
キョン「……!」
朝倉(うん、これだけ情報操作を見せたら十分かな)
朝倉(それに、ここまで怖がらせたら――)
朝倉(……――助けに来た長門さんを信頼するようになるわよね)
朝倉「多分、大きな情報爆発が観測できるはず。
……またとない機会だわ」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:23:05.86 ID:P9NMGzdXP
朝倉(もしも彼が死んだら、涼宮ハルヒは悲しむかな)
朝倉(……それはそうよね)
朝倉(そうでなければ、彼が涼宮ハルヒの隣に居る説明がつかない)
朝倉(……ふふっ、SOS団かぁ)
朝倉(さすがにバニーガールはどうかと思ったけどね)
朝倉(一度位は着てみたかったかも)
朝倉(――なんてね)
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:26:32.11 ID:P9NMGzdXP
朝倉(いけないいけない、長門さんが待ってるわ)
朝倉(……うん、そろそろかな)
朝倉(やっぱり、悪者はやっつけられなきゃ)
朝倉(涼宮さんも、そういうのが好きそうだもの)
朝倉(だから――私は目いっぱい悪者にならなきゃね)
朝倉「――じゃ、死んで」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:31:14.62 ID:P9NMGzdXP
・ ・ ・
キョン「長門……?」
朝倉(長門さんったら、派手な登場ね)
朝倉(でも、上手くいったみたいよ)
朝倉(だってさ、今の彼、驚いてるけど、
ヒーローを見る子供みたいな顔してるもの)
朝倉(ちょっとだけ……羨ましいかも)
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:34:58.24 ID:P9NMGzdXP
長門「ひとつひとつのプログラムが甘い。
側面部の空間閉鎖も情報操作も甘い」
長門「だから私に気付かれる」
長門「進入を許す」
朝倉(長門さん、ちょっと早口すぎよ)
朝倉(それに、彼に見られてないからって……)
朝倉「邪魔する気?」
朝倉(そんな辛そうな顔しちゃ駄目じゃない)
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:38:51.84 ID:P9NMGzdXP
朝倉「この人間が殺されたら間違いなく涼宮ハルヒは動く。
これ以上の情報を得るにはそれしかないわよ?」
朝倉(本当は、もっと別の道もあるのにね)
長門「あなたは私のバックアップのはず。
独断先行は許可されていない。私に従うべき」
朝倉「嫌だと言ったら?」
朝倉(そうしたい。だけど、無理)
長門「……情報結合を解除する」
朝倉「やってみる?」
朝倉(うん、今のはかなり怖そうな顔が出来た)
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:43:38.60 ID:P9NMGzdXP
朝倉「ここでは私の方が有利よ?」
朝倉「この教室は私の情報制御空間」
長門「情報結合の解除を申請する」
朝倉「……!」
朝倉(……今のが、消えるってことなのね)
朝倉「――ふふっ」
朝倉(――私は人間じゃなく、対有機生命体コンタクト用
ヒューマノイドインタフェースだけど……)
朝倉(生まれてから三年経って、ようやく死の概念がわかった気がするわ)
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:47:47.05 ID:P9NMGzdXP
長門「――離れないで」
キョン「うおっ!?」
朝倉(下方に35度、右上方に――!?)
朝倉(もう、長門さん! ちゃんと防いで!)
朝倉(でないと彼が怪我しちゃうわ!)
朝倉「……この空間では私に勝てないわ」
長門「――パーソナルネーム、朝倉涼子を敵性と判定。
当該対象の有機情報連結を解除する」
朝倉(……あっ)
朝倉(今――崩壊因子が仕込まれた)
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:51:43.69 ID:P9NMGzdXP
・ ・ ・
朝倉「それだけダメージを受けたら、他に干渉する余裕はないでしょう?」
朝倉(本当は、もう干渉する必要もないんだけどね)
朝倉「じゃ、トドメね」
朝倉(あとは――私が崩壊因子を起動させるだけ)
朝倉(これって人間で言うところの自殺になるのかしら?)
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:55:17.86 ID:P9NMGzdXP
キョン「……!」
朝倉(あはっ、そんなに怖がらなくても平気よ)
朝倉(だってさ、もうすぐ終わるもの)
朝倉(悪者は退治されて、あなたは涼宮ハルヒと……)
朝倉(――っていうかさ、もっと彼女に優しくしてあげてね)
朝倉(私がいなくなると、“涼宮さん”と話す人が減っちゃうもの)
朝倉(それってさ、良いことじゃないわよ)
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 01:59:27.61 ID:P9NMGzdXP
朝倉(それにさ、あなたは涼宮さんと話せたんだもの)
朝倉(私が話しかけてもな〜んにも答えてくれなかったのよ?)
朝倉(……って、これは言ったわよね)
朝倉(あの時、私はあなたに頼んだわよね)
朝倉(「おねがい」って、両手を合わせてウインクして)
朝倉(あれ、鏡の前で練習したんだから)
朝倉(……うん、これは言わない)
朝倉(だってさ――恥ずかしいじゃない?)
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:02:27.59 ID:P9NMGzdXP
朝倉(本当は――)
朝倉(もっとあなた達と話したかった)
朝倉(もっと新しいことを知りたかった)
朝倉(SOS団で一緒に遊んでもみたかった)
朝倉(……でも、それは無理)
朝倉(だから――)
朝倉「“死になさい”」
朝倉(――じゃあね)
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:06:31.67 ID:P9NMGzdXP
長門「――終わった」
朝倉「何のこと? あなたの三年余りの人生が?」
朝倉(私の人生も三年余り)
長門「違う」
朝倉(知ってる)
長門「情報連結解除開始」
朝倉(三年余りだけど……悪くなかったな)
キョン「……!」
朝倉(ありがとう)
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:08:57.80 ID:P9NMGzdXP
朝倉「そんな……!?」
長門「あなたはとても優秀。
だからこの空間プログラムを割り込ませるのに今までかかった」
長門「……でももう終わり」
朝倉「侵入する前に崩壊因子を仕込んで置いたのね」
朝倉「道理であなたが弱すぎると思った。
あらかじめ構成情報を使い果たしていたわけね」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:12:40.44 ID:P9NMGzdXP
朝倉(人間もさ、手足の感覚から先に無くなっていくのよね)
朝倉(情報連結の解除って、普通は全体的に消えていく)
朝倉(……長門さん)
朝倉(――この崩壊因子、組むのが大変だったでしょ?)
朝倉(本当、長門さんってそういう事は言わないんだから)
朝倉(キョンくんのこと、好きなんでしょ?)
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:16:32.05 ID:P9NMGzdXP
朝倉「あ〜あ、残念」
朝倉(これから……もっと不思議なものが沢山見られそうだったのに)
朝倉「所詮私はバックアップだったか」
朝倉(……駄目)
朝倉(こんな事を言ったりしたら、長門さんが悲しむ)
朝倉(――笑おう)
朝倉(私は涼宮さんもキョンくんも認める美人なんだから)
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:18:18.34 ID:P9NMGzdXP
朝倉「私の負け」
キョン「うっ!?」
朝倉「良かったね、延命できて。でも気をつけてね。
この通り情報統合思念体は相反する意識をいくつももってるの」
朝倉「いつかまた、私みたいな急進派がくるかもしれない。
それか、長門さんの操り主が意見を変えるかもしれない」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:21:22.70 ID:P9NMGzdXP
朝倉(こう言えば、キョンくんは長門さんを頼るよね)
朝倉(信用してもらえるかは長門さん次第だけど)
朝倉(うん、でも……この様子なら大丈夫そうかな)
朝倉(……)
朝倉(あ〜あ、このまま消えたら私はキョンくんに怖い印象だけを残しちゃう)
朝倉(……うん)
朝倉(それ無理♪)
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:23:58.54 ID:P9NMGzdXP
朝倉「涼宮さんとお幸せに」
朝倉「……じゃあね」
朝倉(――良かった)
朝倉(最期にちゃんと笑え――)
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:27:05.26 ID:P9NMGzdXP
・ ・ ・
岡部「転校することになった」
ハルヒ「……キョン、これは事件だわ」
キョン「何がだ」
ハルヒ「謎の転校生が来たと思ったら、
今度は理由も告げずに転校していく女子までいたのよ」
キョン「……」
ハルヒ「これは調査の必要ありね」
キョン「……やれやれ」
181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:32:03.17 ID:P9NMGzdXP
・ ・ ・
キョン「……結局、何もわからなかったな」
ハルヒ「……」
キョン「急な引越しだったんだろ?」
ハルヒ「急に国外になんて有り得ないわ」
キョン「まあな。もしかしたら――」
キョン「“大分前から決まってたこと”なのかもな」
183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:37:17.85 ID:P9NMGzdXP
ハルヒ「だったら、言えば良かったじゃない!」
キョン「俺に文句を言われても困る」
ハルヒ「……」
キョン「“お前に知られたくない事情”があったんだろ」
ハルヒ「……何よ、それ」
キョン「よくわからんが……そういうもんだろ」
ハルヒ「だから何だって言うのよ、バカキョン!」
キョン「……お前と朝倉は――」
キョン「友達だった、ってことだろ」
おわり
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/04(木) 02:38:57.36 ID:P9NMGzdXP
こんなくだらないもん最後まで読んでくれてありがとう
創作発表板をよろしくね!
おやすみ