ハルヒ「三日後からいよいよテストなわけだけど」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:16:53.68 ID:oqukyH0XP


バンッ

ハルヒ「あんた達…っていうかあんた! キョン! あんた大丈夫なんでしょうね?」

キョン「俺だけか」

ハルヒ「あんた以外に心配なの誰がいんのよ!」

キョン「まあな」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:23:47.51 ID:oqukyH0XP


ハルヒ「わかってんの? 赤点取ったら夏休み補習でなきゃなんないのよ」

キョン「知ってるよ」

ハルヒ「そんなことになったらSOS団の活動に支障をきたすでしょ! 」

キョン「まだ赤点取るって決まったわけじゃないだろ」

ハルヒ「いくらあんたがヒラでも団員は団員よ。補習で不参加なんて許されないわ」

キョン「聞けよ人の話…」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:25:38.78 ID:oqukyH0XP


ハルヒ「というわけで」

キョン「?」

ハルヒ「今日からテストの日まで、ここで勉強会を行います」

キョン「何ぃ?」

ハルヒ「もちろん徹夜でね」

キョン「ちょっと待て。テスト前は学校立ち入り禁止になるんだぞ。どの部活も休みになってるだろ」

ハルヒ「はん。そんなもん知ったこっちゃないわね」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:26:53.71 ID:oqukyH0XP


キョン「知ったこっちゃないっておまえなぁ」

古泉「ニコニコ」

ハルヒ「今日と明日! この二日間が勝負よ! そして明後日の日曜日は総復習!」

朝比奈「ふええ〜」

キョン「…俺は家で一人でやった方がはかどると思うんだが」

ハルヒ「あんた一人にしといたらどうせやるやる言って寝るだけでしょ!」

長門「……」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:28:48.30 ID:oqukyH0XP


ハルヒ「あんたのために付き合ってやるって言ってんのよ! 感謝しなさいよね!」

キョン「むう」

古泉「涼宮さんもああ言ってることですし、ここは一つ覚悟を決めましょう。僕としてもあなたと夏休みの間中会えないのは寂しいですし」

キョン「そう言うおまえは大丈夫なのか?」

古泉「ニコニコ」

キョン「なんだその笑顔は」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:32:14.39 ID:oqukyH0XP


PM,7:00

 ドンッ

ハルヒ「さ、始めるわよ!!」

キョン「へいへい」

ハルヒ「なによその態度は!! 気合いを入れなさい気合いを!!」

 グキッ

キョン「ぐわっ!」

ハルヒ「あたし達みんなでバラバラの教科を教えるわ。まずはあたし、そして数学よ!!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:33:51.80 ID:oqukyH0XP


キョン「えーっと…ここがYの二乗だから…こうか?」

ハルヒ「だから違うって言ってんじゃない! さっきと同じ間違いしてるわよこの馬鹿! あんたは何、鳥なの!?」

キョン(そこまで言わんでも…)

みくる「二人とも、お茶が入りました〜」

ハルヒ「あ、ありがとみくるちゃん」

キョン「ありがとうございます」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:42:36.40 ID:oqukyH0XP


ズズッ

キョン「うん、いつも通り、大変おいしいです」

みくる「わぁ〜ありがとうございます〜」

みくる「キョンくん、がんばってくださいね。応援してますからっ」

キョン「は、はあ」

キョン(…あなたは頑張らなくていいんですか…?)

ハルヒ「それにしてもちょっとお腹空いたわね…出前でも取りましょうか」

キョン「学校に出前っていいのかそれ」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:45:19.53 ID:oqukyH0XP

ハルヒ「みんな何か食べたい物ある?」

みくる「あたしは特に…」

古泉「僕も特に希望はないです」

ハルヒ「有希は?」

長門「……」

 ボソッ

ハルヒ「え、何? なんて言ったの?」

長門「……」

長門「……カレー」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:48:03.00 ID:oqukyH0XP


キョン「またカレーか」

ハルヒ「え、また? またってどういうことよそれ」

キョン「え!? あ、いや…」

長門「…カレーはおいしい。特にココイチのカレーは美味」

長門「コクとまろみのブレンド具合が秀逸。絶品」

ハルヒ「…そうかしら。まあいいわ。他に特に要望もないみたいだし出前はカレーで決定! 古泉君、お願いね」

古泉「了解しました」

キョン「…俺の意見は聞かないんだな」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:50:25.80 ID:oqukyH0XP


────

キョン「ハフハフハフ」

長門「……」

じー

キョン「…な、なんだ長門。そんなにこっち見て」

長門「…どう?」

キョン「え、なにが?」

長門「…カレーの味」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:51:51.01 ID:oqukyH0XP


キョン「味? うーんそうだな…」

ハルヒ「やっぱりダメねココイチのカレーは。薬みたいな味がして全然おいしくないわ」

長門「!」

みくる「そうですかぁ? 私は普通に感じますけど…」

ハルヒ「はいみくるちゃん残りあげる! いっぱい食べてもっと大きくなりなさい!」

みくる「え、えぇ! そんなに食べれませんよぅ」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:55:31.40 ID:oqukyH0XP


長門「……」

長門「……」

キョン(あ……も、もしかして落ち込んでる?)

キョン「な、長門。大丈夫だ。ハルヒの言うことなんか信用するな。俺はおいしいと思うぞ?」

長門「…本当?」

キョン「本当だとも。あ、そうだハルヒ! そのカレー食わないなら俺によこせ」

ハルヒ「え…な、なによ…あたしの食べかけよ? あたしは別にいいけど…///」

キョン「いいから。バクバクバク。あーうめえ。ココイチのカレーほんとうめぇ」

長門「……」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 00:59:47.17 ID:oqukyH0XP


PM.9:00

ハルヒ「…うん、そうよ。じゃ、こっちにこれを代入したら?」

キョン「えーっとえーっと、ここが20なんだから…」

 すっ

「だーれだっ?」

キョン「おわあっ!!」

「あははは!!!」

キョン「!?」

「誰だと思うにょろ?」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:05:32.15 ID:oqukyH0XP


キョン「……」

キョン「鶴屋さんですね」

鶴屋「あったりー! やるねぇキョン君! なんでわかったんだいっ!?」

キョン「にょろでわかりました」

ハルヒ「どうしたの鶴屋さん。こんな遅くに」

鶴屋「ちょいと残って勉強をねっ。それで帰ろうと思ったら部室の明かりがついてたから覗いてみたってわけさっ」

鶴屋「みんなでお泊りで勉強会かい? 楽しそうだねっ」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:11:38.63 ID:oqukyH0XP

ハルヒ「そうなのよ。この馬鹿一人にしておくとすぐ赤点取るからね」

キョン「おいっ」

ハルヒ「どうせだったら鶴屋さんもいっしょにやってく?」

鶴屋「うーん、いっしょに勉強したいのはやまやまなんだけどうちは門限が厳しいからさ。またの機会にしておくよっ」

鶴屋「泊まりってことは明日もいるんだよねっ。そしたら明日差し入れでも持ってまた来るよっ」

キョン「明日は学校立ち入り禁止ですよ? いや、俺たちが言えたあれじゃないんですが」

鶴屋「なーに忍び込むくらい軽い軽い! ついでに職員室からテストの答案も盗みだしちゃおうかなっ。なんてね! それじゃねーっ!」

 バタン

キョン「……」

ハルヒ「テンション高い人ね」

キョン「おまえが言うな」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:14:15.00 ID:oqukyH0XP


PM.11:30

ハルヒ「はあ……これでとりあえず今日の分の数学は終わりよ。みくるちゃん!」

みくる「は、はいっ」

ハルヒ「あたしはちょっと仮眠とるから次の英語お願いね。ったく馬鹿に教えるのは精神的ストレス溜まって疲れるわ」

キョン「……」

ハルヒ「それじゃおやすみっ」

ハルヒ「んがーっ」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:16:21.19 ID:oqukyH0XP


キョン(早っ)

みくる「…じゃあ…」

キョン「よ、よろしくお願いします」

みくる「よろしくお願いします。……ふふふ。なんだか楽しいですね」

キョン「え、楽しいって?」

みくる「学校に勝手に泊まりこんじゃうなんて。むかし台風が来て帰れなくなっちゃった時のことを思い出して」

キョン「はあ」

みくる「なんだか不思議にワクワクしてきませんか? キョン君は大変かもしれないけど…」

キョン(…そういや勉強してんの俺だけじゃねえか)

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:21:46.78 ID:oqukyH0XP


みくる「それじゃあ頑張りましょう」

キョン「はいっ」

みくる「…ところでキョン君はどれくらい英語できるんですか?」

キョン「え」

キョン「…そ、そうですね。えー」

みくる「じゃあ…そうですね。『これ』は?」

キョン「はっはっは。馬鹿にしないでくださいよ。thisです。それくらいは小学生でもわかりますよ」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:22:33.72 ID:oqukyH0XP


みくる「そうですね。じゃあ、『あれ』は?」

キョン「thatですね」

みくる「じゃあ『それ』」

キョン「それですか」

キョン「……」

キョン「…すいません。なんでしたっけ」

みくる「はいっ。わかりました」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:24:16.01 ID:oqukyH0XP


AM.2:00

みくる「ふう……お疲れ様でした。今日の分はこれで全部終わりです。キョン君、覚えるの早いじゃないですか」

キョン「え、そうですか? 朝比奈さんにそう言ってもらえると自信つきます。ははは…は…ふぁぁ…」

みくる「大丈夫?」

キョン「…ええ…まぁ…一応は」

みくる「はい、コーヒー」

キョン「あ、ありがとうございます」

みくる「思いっきり濃くしてあるからきっと眠気も吹っ飛びますよ」

ズズッ

キョン(…苦ぇ…)

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:30:26.64 ID:oqukyH0XP


みくる「それじゃあ歴史は古泉君、お願いしますね」

古泉「まかせておいてください。たっぷり教えてあげますよ」

みくる「あたしは少し休みます。キョン君、頑張ってね…」

みくる「…くー」

キョン「……」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:32:03.62 ID:oqukyH0XP


古泉「さて、と……」

古泉「それでは、始めましょうか」

キョン「な、何をだ」

古泉「ふふふ。決まっているじゃないですかふふふ」

キョン「ま、待て。長門が見てる」

長門「……」

じー

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:33:27.57 ID:oqukyH0XP


古泉「……何を言ってるんですかあなたは」

キョン「冗談だ。たまにはおまえにもサービスしてやろうかと思ってな」

古泉「どうしてもあなたは僕をそういうキャラに仕立て上げたいようですね」

キョン「うむ、眠すぎて頭が変になっているのかもしれん…悪いがまともに勉強できないかもしれないぞ」

長門「……」

ペラッ

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:37:40.33 ID:oqukyH0XP


キョン「…ところで聞きたいんだが」

古泉「なんでしょう」

キョン「おまえらは俺に教える以外勉強してる雰囲気がまったくないけど、大丈夫なのか?」

古泉「ふふ……甘いですね。もうテスト範囲の勉強などとっくに済ませてあるのですよ」

キョン「そうなのか?」

古泉「ほら、誰かも言っていたでしょう。試験の一週間前に勉強しているようなんかじゃダメだって」

キョン「ああ…月な…」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:40:59.44 ID:oqukyH0XP


AM.4:30

古泉「ふう…ふう…ふう…」

キョン「はあ…はあ…」


古泉「お疲れ様でした」

キョン「ああ……」

キョン「うう……ダメだまぶたが勝手に落ちてくる……」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:43:32.77 ID:oqukyH0XP


古泉「あとは古典だけですね……頑張ってください」

キョン「……」

古泉「長門さん、後のことはおまかせしました。僕は少々仮眠を取りますので…ふぁ…」

長門「…まかされた」

古泉「スヤスヤ」


キョン「…くそう。どいつも気持ち良さそうに爆睡しやがって…」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:45:59.19 ID:oqukyH0XP


長門「……」

キョン「……」

 チュンチュン…チュン…

キョン「……なぁ長門」

長門「?」

キョン「おまえ眠くないのか」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:47:58.39 ID:oqukyH0XP


長門「…少し眠い」

キョン「だったら今までの間寝てりゃよかったのに…わざわざ起きて待ってることなかったろ」

長門「…たいした理由はない。強いて言うなら、あなたの学習する姿を見ているのが楽しかったから」

キョン「そんなもん見て何が楽しいんだよ…」

長門「……」

長門「…それに、あなたはさっきカレーをおいしいと言ってくれた」

キョン「?」

長門「では始める」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:49:56.81 ID:oqukyH0XP


AM.5:15

長門「春はあけぼの…ここの意味は…」

キョン「……」

長門「……」


長門「…起きて」

キョン「ん…んが…」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 01:52:10.43 ID:oqukyH0XP


長門「あと少し…頑張って」

キョン「んにゃ…な、長門…?」

長門「…何?」

キョン「ん…なんでもない…」

長門「……」

キョン「…ん…」

キョン「…かわいいなぁ長門は…」

長門「!」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:08:39.35 ID:oqukyH0XP


長門「……」

キョン「かわいい…めちゃめちゃかわいい…抱きしめたい…」

長門「!」

キョン「俺…ホン…は…朝比奈さんよりハルヒより…おまえが…」

長門「!!」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:11:30.64 ID:oqukyH0XP


長門「……」

キョン「…むにゃ…なあ…」

長門「…何?」

キョン「テストで古典…80点以上取ったら…」

キョン「……させて」

長門「!」

キョン「かー…かー…」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:13:59.95 ID:oqukyH0XP


長門「……」

長門「……」


長門「…わかった」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:15:08.65 ID:oqukyH0XP


…そして三日間の苦しい勉強会が終わった…


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:19:28.51 ID:oqukyH0XP


─────

ハルヒ「ちょっとキョン! あんたどうだったのよ!?」

バッ

キョン「あ、こら勝手に人のテスト見んなアホ!」

ハルヒ「っ!」

キョン「……」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:20:18.76 ID:oqukyH0XP


ハルヒ「68点…」

ハルヒ「うん、あんたにしては上出来じゃない。ま、あたしは92点だけど」

キョン「この野郎…」

ハルヒ「でもなんとか赤点は回避したわね。他の教科は大丈夫なの?」

キョン「ああ、多分大丈夫だ。絶望するようなひどい出来のヤツは今回はなかったからな」

ハルヒ「そ! よかったわね。ま、これもかれも全てあたしたちのおかげよね! 限りないくらいに感謝しなさいよ!」

キョン「わかったわかった」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:21:18.80 ID:oqukyH0XP


テクテクテク

キョン「お、長門」

長門「……」

キョン「ちょうどよかった。サンキューな。長門たちのおかげでなんとか赤点は免れそうだよ」

長門「……古典」

キョン「は?」

長門「……古典の点数は何点?」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:25:59.50 ID:oqukyH0XP

キョン「あ…古典?」

長門「コクリ」

キョン「えーっと…古典…何点だったかな…」

長門「……」


キョン「あー…そうだ。53点だった」

長門「!!」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:27:04.59 ID:oqukyH0XP


長門「……」

キョン「いや、でもな。この点数は俺にしたらかなりいい方なんだよ。元々古典苦手だし、テスト難しかったしな。平均点42点だぜ?」

長門「……」

キョン「だから別に長門の勉強が悪かったとかそういうわけじゃ…あ…あれ…」

長門「……」

キョン(な…なんかめちゃくちゃ怒ってる…?)

長門「……」

スタスタスタ…


キョン「あ、おい、長門どこ行くんだよ…ちょっと待てって。おーい!」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 02:28:08.64 ID:oqukyH0XP



88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 04:45:06.60 ID:oqukyH0XP


ハルヒ「テストも終わったことだし、打ち上げをしましょう!」

みくる「打ち上げですかぁ」

古泉「大変結構な考えだと思います」

長門「……」

キョン「まぁいいけどな」

ハルヒ「題名は『奇跡! キョンの馬鹿が赤点をまぬがれた! 偉業を成し遂げたSOS団に栄光あれ!』パーティーよ!」

キョン「おいちょっと待て」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 04:53:22.57 ID:oqukyH0XP


キョン「それじゃまるで俺が馬鹿みたいじゃないか。いや馬鹿って言ってるし」

ハルヒ「何よ。違うとでも言いたいわけ?」

キョン「…違うとは言えん」

ハルヒ「明日から夏休みの予定が目白押しだし今日やるわよ! いいわね!」

古泉「了解しました。場所はどこでやります?」

ハルヒ「ここよ! ここに鍋を持ちこんでしゃぶしゃぶをやりましょう!」

キョン「またここでやんのか。さすがに教師に目を付けられるぞ。もう手遅れかもしれんが。しかも真夏に鍋かよ」

ハルヒ「はん。そんなの知ったこっちゃないわね」

キョン(そればっかだな…)

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 05:10:02.98 ID:oqukyH0XP


PM.5:30

ハルヒ「そろそろ準備をするべきね」

ハルヒ「鍋は去年のクリスマスに使ったのが残ってるし、あとは食糧の買い出しだけね!」

ハルヒ「さ、やるわよ!」

キョン「何をだ」

ハルヒ「くじびきよ! 赤を引いた人はお肉の買い出し、黒を引いた人は食後のデザートの買い出しよ!」

キョン「ひとつの場所で買えばいいだろ。ていうかデザートなんているのか?」

ハルヒ「いるのよ! この前隣町ですっごいおいしいケーキ屋を見つけたの。あれはもう一度食べないと気が済まないわ!」

キョン「おまえのわがままじゃねえか…」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 05:11:17.07 ID:oqukyH0XP


 すっ

キョン「赤か」

キョン「…俺といっしょなのは…」

長門「……」

キョン(…な、長門か…)

キョン(こいつ最近なんでか知らないけど口利いてくれないんだよな…まいったな)

ハルヒ「……」

ハルヒ「…はい決定。有希とキョンはお肉と野菜の買い出し。あたしとみくるちゃんと古泉君はケーキ買いにいくわよ」

キョン「いやこれ人数の配分おかしいだろ」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 05:17:01.66 ID:oqukyH0XP


ハルヒ「ぐだぐだ文句言うな! さっさと動きなさい!」

キョン「やれやれ」

ハルヒ「あ、そうだキョン」

キョン「?」

ハルヒ「お酒。いっぱい買ってきて」

キョン「おい! 学校で酒飲む気かよ! だいたいおまえ酒断ったって言ってたじゃねえか!」

ハルヒ「いいのよ。みくるちゃんがもうすぐ大学生でしょ? 大学に入ったら絶対無理やりお酒飲まされるんだから。今のうちに慣れておく必要があるのよ」

みくる「そ、そんなぁ…あたしに気を使わなくてもいいですぅ…」

ハルヒ「いいの! あたしが飲むと言ったら飲むのよ! さ、さっさと行きなさい!」

キョン「制服で酒買えってのかよ…」

長門「……」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:18:34.37 ID:oqukyH0XP


 テクテク

キョン「……」

長門「……」

キョン「…なぁ、長門」

長門「……」

キョン「な、長門っ」

長門「…なに」

キョン「い、いやその」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:21:55.80 ID:oqukyH0XP


キョン「な、何怒ってるんだ? 俺なんかおまえに悪いことしたっけ」

長門「!!……」

キョン「お、おい」

長門「……」

キョン「ちょっと待ってくれ。なんかよくわからんけど謝るよ。すまん。絶対俺が悪いんだろうからな」

長門「……」

キョン「でも、怒ってる理由くらい教えてくれないか。本当に心当たりがないんだ。頼むよ」

長門「……」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:27:32.78 ID:oqukyH0XP


長門「…何も覚えていない?」

キョン「え? あ、ああ」

長門「……」

長門「10日前。部室に残って勉強を始めた初日。午前5時17分頃のこと」

キョン「午前5時…? おまえに勉強教えてもらってた時か」

長門「コクリ」

長門「あなたは私に言った」

長門「……」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:31:09.32 ID:oqukyH0XP


キョン「な、なんて言ったんだ?」

長門「……」

長門「あなたが言った言葉をそのまま復唱する」

長門「テストで古典80点以上取ったら……させて」

キョン「……」

キョン「は!? そ、それ、俺が言ったのか!?」

長門「コクリ」

キョン(そんなセクハラ親父のような下劣な発言を…)


129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:34:58.58 ID:oqukyH0XP


キョン「……」

長門「……」

キョン「す…すまん長門。おまえが怒るのももっともだ。謝る」

長門「……」

キョン「でも本当にその時の記憶がまったくないんだ。だから悪気があって言ったわけじゃない。これだけは信じてくれないか」

長門「……」

長門「別にその発言について私は何も不快に思ってはいない」

キョン「え?」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:36:36.97 ID:oqukyH0XP


キョン「じゃ、じゃあ何に怒ってるってんだ?」

長門「…それは」

すっ

「だーれだ?」

キョン「ほわあ!!」

「あはははは!!!!」

キョン「!?」

「誰だと思うにょろ〜?」

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:42:44.77 ID:oqukyH0XP


キョン「……」

キョン「つ、鶴屋さんですね」

鶴屋「あったりー! さすがキョン君! 同じ手は二度も食わないってとこかな!?」

キョン「一度目も食った覚えはないんですが…」

鶴屋「あははは! どうしたんだい長門っちと二人っきりで。デートかい?」

キョン「いや違いますよ。打ち上げの買い出しです」

鶴屋「あーそっかそっか。偉いね君たちは。実はあたしもハルにゃんにお呼ばれされちゃってさ。これから向かおうと思ってたとこなんだよっ」

キョン「あ、鶴屋さんも参加するんですね」

鶴屋「そーゆーことだねっ。ま、一つよろしく頼むよ! じゃあ私も買い物手伝っちゃおうかな! あははは!」

長門「……」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:46:59.33 ID:oqukyH0XP


 ガヤガヤガヤ

鶴屋「しゃぶしゃぶやるんだよね! うーんどうせだったらおもしろいもんが食べたいなっ」

キョン「いや、まずはおもしろいものの前に普通の肉を買いましょう」

鶴屋「それもそうだねぇ…よし、じゃあじゃんじゃん肉詰め込んじゃえ! お金はたっぷりあるからさっ!」

キョン「いいんですか?」

鶴屋「なーに気にしない気にしない! お姉さんにまかせとくにょろ!」

長門「……」


佐々木「おや、キョンじゃないか」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:53:38.81 ID:oqukyH0XP


キョン「佐々木」

佐々木「これはこれは。奇遇じゃないか。くっくっ。こんなところで何してるんだい?」

キョン「見ればわかるだろ。鍋の材料の買い出しだ」

佐々木「へえ。みんなで鍋パーティーか。涼宮さんたちとやるのかい? 楽しそうだね」

キョン「まあな。テスト終わった記念の打ち上げだ」

鶴屋「おやおや!? キョン君の友達かい!?」

佐々木「こんにちは。佐々木と言います」

鶴屋「あっはっは! よろしくよろしく!! いやーすごいねキョン君は! 美人の友達ばっかりだねぇ!」

キョン「いやそんな」

長門「……」

136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 17:59:32.23 ID:oqukyH0XP


キョン「おまえは何してたんだ?」

佐々木「ん? まあ、夕飯の買い物にね…」

鶴屋「どうだい!? これから鍋パーティーやるんだけど…どうせだったら君も参加してみないっかなっ!?」

佐々木「えっいいんですか? でも…」

キョン「いいんじゃねえか。人数が増えた方が楽しいだろ」

佐々木「そうかな…じゃあお呼ばれさせてもらおうかな」

鶴屋「決まりだねっ! よーしそれじゃこんなんじゃお肉全然足りないな! もっとガンガン買っちゃえ! あははは!」

佐々木「…テンションの高い人だね」

キョン「まあな」

長門「……」

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 19:50:10.29 ID:oqukyH0XP

ごめんこれ飽きちゃった
あと一個目別に盗作じゃないよ

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/03(水) 20:10:24.43 ID:oqukyH0XP

>>149
ごめんなさいwwww
でもまあ一応>>58で終了ということで



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