キョン「古泉、神のいない世界を見たくないか?」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:タラヲ「廻るカツヲドラムですぅ〜」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:29:02.79 ID:ENchYlR3O

古泉「何を言ってるんです?」

キョン「この世界をハルヒから解放してやりたいとは思わないか?」

古泉「・・・もう一度聞きます、あなたは何を言っているんですか」

キョン「ハルヒを殺す」

古泉「・・・冗談にしては笑えませんね」

キョン「・・・そうか、そうだな」

古泉「・・・あなたは少し疲れているのですよ」

キョン「・・・古泉」

古泉「なんです?」

キョン「さよならだ」

古泉「・・・えっ・・・」


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:30:18.95 ID:ENchYlR3O

キョン「どうだ・・・痛いか?」

古泉「ぐっ・・・何を・・・」

キョン「俺もな、朝倉に刺された時は痛かったよ・・・」

古泉「・・・っ」

キョン「よーく味わってくれ」

古泉「・・・なんで・・・?」

キョン「・・・なんでだろうな?」

古泉「・・・」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:31:19.61 ID:ENchYlR3O

キョン「綺麗だぜ古泉」

古泉「あなたは・・・」

キョン「赤が一番綺麗な色だ・・・お前もそう思わないか?」

古泉「あ、なたは・・・キョン、くん・・・じゃない・・・」

キョン「俺じゃなかったら何だって言うんだよ」

古泉「・・・キョン、くんは・・・こんな・・・」

キョン「・・・」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:32:28.70 ID:ENchYlR3O

古泉「」

キョン「死んだか・・・」

長門「終わった?」

キョン「ああ・・・」

長門「では情報改竄を行う」

キョン「ありがとうな」

長門「あなたのためなら・・・」

キョン「・・・」

長門「・・・あなたの痕跡は全て消去した」

キョン「悪いな」

長門「いい」

キョン「ああ」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:33:30.26 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・」

いつから狂っちまったんだろうか

何故こうなっちまったのか

わかっているのはもう止められないことだけ

全部、狂っちまったんだ

もう、俺は

キョン「殺さずにはいられないんだ」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:35:17.27 ID:ENchYlR3O

翌日、手に着いた古泉の血の色も匂いも全て消えてる

いつからだろうか、血を美しいと思うようになったのは

死ぬ往く人が美しいと思うようになったのは

陳腐な言い方をすれば俺は「死」に魅入られている

ハルヒ・・・これもお前が望んだのだろうか

なぁ、ハルヒ・・・

キョン「・・・古泉が死んだ」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:39:19.91 ID:ENchYlR3O

ハルヒ「えっ・・・」

ハルヒ「今なんて・・・」

何度だって言ってやる

キョン「古泉が死んだ」

ハルヒ「嘘・・・・」

嘘じゃない

ハルヒ「嘘よ!」

長門「彼の言っていることは本当」

ハルヒ「・・・っ!」

長門の言うことなら信じるだろうか

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:41:51.02 ID:ENchYlR3O

長門「古泉一樹は『何者か』によって殺害された」

長門が味方である以上、恐れるものはない
警戒すべきモノがあるとすれば

ハルヒ「嘘!嘘よ!?なんで!?」

『神』か

もしこいつが古泉が死んでいないことを望み、もしそれが叶えられたらなら
・・・少しばかり面倒だ

キョン「落ち着けハルヒ」

ハルヒ「嘘よ!古泉くんが死ぬ訳・・・!」

キョン「落ち着けハルヒ!・・・辛いのはお前だけじゃない」

ハルヒ、お前だってわかってるだろう?死人は生き返ったりしないんだ
もしそんなことになればこの世界は大パニックの恐慌状態になるだろう
だからそんなことあっちゃいけないんだ


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:44:04.81 ID:ENchYlR3O

キョン「古泉は死んだんだ」

朝比奈さんを見てみろ、可愛らしいお顔を涙でぐしゃぐしゃにしている

ハルヒ「・・・」

キョン「古泉は・・・昨日、だそうだ」

キョン「俺達と別れた後に襲われたらしい」

俺に、な

ハルヒ「・・・やめて・・・」

やめて、だと?お前には聞いて貰う、お前には苦しんで貰う

なんか知らんが俺はそれを望んでいる

お前は苦しんで苦しんで、それから死ぬんだよ

・・・それとも、これもお前の望みなのか?

俺を狂わせたのはお前なのか?ハルヒ

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:48:20.26 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・今日はもう帰ろう」

ハルヒ「・・・」

キョン「こうしていても仕方ないだろ」

ハルヒ「・・・わかった」

キョン「また明日な」

ハルヒ「・・・うん」



みくる「・・・ぅう・・・」

朝比奈さんが泣いている
誰だ、この愛らしい先輩を泣かすのは

俺だよ畜生、他の誰でもなくこの俺だよクソ

キョン「・・・朝比奈さんも帰りましょう」

じゃないと俺はあなたを殺したい衝動を抑えきれなくなりそうだ

みくる「・・・はい」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:52:28.99 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・俺達も帰るか、長門」

長門「・・・コク」



キョン「どうだ?」

長門「問題ない、古泉一樹の死と私達を結びつけるものはない」

キョン「ありがとう、な」

長門「いい」


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:55:38.46 ID:ENchYlR3O

なぁ長門、俺は何をしているんだろうな
憎悪も嫌悪もないはずなのに、ただ殺意だけに囚われる
死んで欲しくなんかないはずなのに殺したくて堪らない
殺しが楽しくて仕方ない

なんなんだろうな、この矛盾は

キョン「なにかいい方法はないのかな」

もう俺達は戻れないのか

長門「・・・それは」

やっぱいい、お前に聞いても・・・例え他の誰かに聞いたとしても無意味なことなんだろう


森「こんにちは」


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:58:06.55 ID:ENchYlR3O

森「少しよろしいですか?」

キョン「・・・森さん」

思ったよりずっと早かったですね

森「お二人にお話があるのですが・・・特に長門さんに」

キョン「・・・古泉のことですか」

森「・・・はい」

やはり、機関は動くか
さすがに今敵に回すのは不味い相手だ、しかし

森「今回の件、機関の力を以てしても何も掴めないんです」

俺には長門がいる

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:01:52.58 ID:ENchYlR3O

森「それで長門さんサイドなら何か掴んでいるのではないか、と」

なるほど、確かにこの万能宇宙人の手にかかれば迷宮入りなど有り得ないだろう
さぁ、頼んだぜ長門

長門「今現在私は情報統合思念体とアクセスできなくなっている」

アドリブにしてはまぁまぁだな

森「どういう意味ですか?」

長門「昨日から情報統合思念体とのリンクが断絶している、今の私は一般人とさほど差違がない」

森「涼宮さんの影響ですか?」

長門「今の私には断定出来ない、しかしその可能性は高い」

疑いの目をハルヒに向けておく腹か

確かに「涼宮ハルヒ」が犯人なら、機関も手出し出来ないだろう・・・
これで機関が手を引くというなら、理想的な状況かも知れない
だがそんなもん安易に縋るのはどうだろう


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:04:15.01 ID:ENchYlR3O

森「つまり今回は涼宮ハルヒの・・・」

キョン「ちょっと待って下さい、ハルヒが犯人だって言うんですか?」

森「その可能性もあるということです」

キョン「そんな馬鹿なことがあってたまるか!ハルヒは・・・!」

長門「落ち着いて」

キョン(こんなところか?)

キョン「・・・すみません、森さん」

森「いえ・・・何かわかったら連絡して頂けますか?」

キョン「・・・はい、必ず」

森「では私はこれで」


キョン「・・・ハルヒな訳あるかよ」

長門「・・・」

キョン「俺がこの手でやったんだ・・・この俺がな」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:07:14.35 ID:ENchYlR3O

キョン「じゃあな長門」

長門「また明日」

キョン「ああ」

いくらハルヒがトンデモパワーを持っているからと言っていきなり犯人にするのは無理がある、と俺は思う

そして森さんだ、森さんは言った「俺達二人」に話があると

森さんの言う用件なら長門一人でことが足りるはずだ
さらに言えば長門である必要もない
古泉の言葉を信じるならば機関は宇宙人とのパイプをいくつか持っているはずだからな

長門が手を回してくれているはずだからそこから情報が漏れることもないが

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:10:21.37 ID:ENchYlR3O

キョン「やはり疑われているのか」

長門と俺が

まだ確信と言うわけではないだろう、万が一程度の疑惑のはずだ

だがしかし下手を打てばこのまま機関を敵にすることになる

キョン「・・・少し厄介かもな」



喜緑「調子はどうですか?」

キョン「喜緑さん・・・ええ、問題はありません順調です」

喜緑「・・・そう、ですか」

キョン「・・・喜緑さん・・・今のこの世界は何度目になるんですか?」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:13:23.94 ID:ENchYlR3O

喜緑「・・・今回で172837回目です」

キョン「もうそんなに・・・」

喜緑「・・・」

キョン「俺には世界がループしているということと」

キョン「全ての世界で必ず俺が死んでいるということしか記憶にありません」

喜緑「ええ、前の世界のあなたもそう言ってました」

キョン「前の世界の俺はどうなりました?」

喜緑「私が・・・殺しました」

キョン「・・・!」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:16:35.62 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・すみません」

喜緑「何故、謝るんですか?」

キョン「嫌な思いをさせてしまいました」

喜緑「・・・」

キョン「どうせ俺が望んだことなんでしょう?」

喜緑「・・・はい」

キョン「・・・やはり駄目なんでしょうか」

喜緑「・・・」

キョン「世界は狂ったまま元には戻らないんでしょうか」

喜緑「・・・例えそうでも私は」

キョン「・・・」

喜緑「・・・あなたを愛しています」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:22:06.41 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・俺は」

喜緑「・・・」

キョン「今もあなたを殺したくてたまらないんですよ・・・?」

喜緑「・・・」

キョン「気が変になりそうだ」

キョン「いや、とっくの昔に変になっているんでしょう」

喜緑「あなたになら私は・・・」

やめてください
じゃないと俺は本当に

キョン「・・・今日は帰ります」

喜緑「・・・ではまた」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:25:39.57 ID:ENchYlR3O

いつだろう、世界が狂ったのは
何故だろう、全てが狂ったのは
狂ったのは世界か、それとも俺一人か


最初の世界の俺は何を思っていたのだろうか

キョン「・・・ただいま」

誰も答えない

廊下には妹が
かつて妹だったモノが転がっている

死臭

さらに奥には両親の形をした肉塊が

死臭

これも俺が

死臭、死臭、死臭

妹の体を蛆が這い回って蠢いている
俺はそれを見ても何も感じない、何も思わない


涙も、出ない

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:28:22.28 ID:ENchYlR3O

翌日

谷口と国木田が何か言っている

ああ、ハルヒのことか

さすがに今日は休みだよ

無理もない

あの古泉が死んだなんて、殺した俺ですらまだ信じられないんだからな

あの時の感触を思い出す度に体が疼く
まだ足りないんだと

ああ静かにしてくれ谷口

お前を殺してしまいたくなる

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:31:53.80 ID:ENchYlR3O

放課後

みくる「キョンくん!!」

キョン「朝比奈さん?」

みくる「ど、どうしよう!?私・・・私・・・!!」

キョン「落ち着いて下さい、何があったんですか?」

みくる「未来と連絡が取れないんです!」

キョン「え・・・?」

みくる「このままじゃ・・・!私・・・!」

キョン「落ち着いて下さい朝比奈さん・・・!」

みくる「何が起きているんですかぁ!?」

・・・長門が何かしたのだろうか

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:38:37.58 ID:ENchYlR3O

キョン「落ち着きましたか」

みくる「はい・・・ごめんなさい」

キョン「原因に心当たりはありますか?」

みくる「いえ、全然・・・」

キョン(やはり長門が独断で何かしたと考えるべきか・・・いや可能性は他にも)

キョン「こんなことが出来るとすれば・・・」

みくる「涼宮さん・・・」

キョン(ハルヒの奴が何かしやがったのか・・・?もしそうなら長門が気付きそうなもんだが・・・)

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:41:43.76 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・朝比奈さんはどう思いますか?」

この俺がやっていることを
狂ってしまった俺を

キョン「・・・ハルヒが原因だと思いますか?」

みくる「わかりません・・・」

キョン「・・・」

みくる「でも私は信じたい・・・涼宮さんを」

キョン「・・・朝比奈さん」

みくる「キョンくんだってそうでしょう?」

朝比奈さん、あなたは知らないでしょう
俺は古泉を殺しました
そしてハルヒを殺すんです

俺はあなたすら殺したいと思っているんです

あなたの死に様を想像しただけで笑いが止まらなくなるんです

俺は


長門「今は楽観視出来る状況ではない」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:45:19.79 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・長門」

みくる「長門さん・・・」

長門「・・・」

キョン「何かわかったのか?」

長門「・・・何も」

だろうな、お前はなにも語らない
語ってもらっちゃ困るんだよ

さて、長門

キョン「お前の力が『消えた』ことと、朝比奈さんが未来と連絡つかなくなったこと・・・」

キョン「・・・古泉が死んだことと何か関係があるのか?」


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:51:25.29 ID:ENchYlR3O

長門「そう考えるのが妥当」

これはYESと取っていいのか
お前が何か小細工しやがった、と

みくる「そ、そんな・・・」

長門「そしてその中心には涼宮ハルヒがいる」

なるほど、お前はどうしてもハルヒを犯人にしておきたいらしいな

長門「少なくとも今回の件は涼宮ハルヒと関係があるはず」

みくる「・・・」

長門「涼宮ハルヒの動向には注意すべき」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:56:05.77 ID:ENchYlR3O

みくる「長門さん・・・」

長門「・・・」

みくる「まるで涼宮さんが犯人であって欲しいような言い方ですね」

キョン「朝比奈さん・・・?」

何を言っているんだ、この人は
この人はそんな物事の核心を突くようなことを言う人じゃあないはずだ

長門「何が言いたいの」

みくる「・・・」

朝比奈さん単体ならなんの脅威にもならないと思っていたが・・・
一応、警戒しておくべきか?

いや、ここで殺しておこうか

キョン「・・・今日はもう帰りましょう」

キョン「俺達にだって落ち着く時間が必要だ」

みくる「キョンくん・・・」

朝比奈さんどうか死に急がないで下さい

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:59:05.73 ID:ENchYlR3O

みくる「さようなら」

キョン「さようなら、朝比奈さん」

さぁ帰ろう、もう誰も待っていない家へ

キョン「・・・っ・・・」


血が欲しい、綺麗な真っ赤な血が見たい、温かい血を体中に浴びたい

駄目だ

壊したい、見えるモノ全てを、この世界にあるモノ全てを

駄目だ駄目だ駄目だ

皮を肉を骨を全部をグチャグチャにしたい

駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ


谷口「おぅキョン、こんな所でどうした?」

我慢、できない

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:05:38.96 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・」

谷口「どうしたんだ、顔色悪いぞ・・・?」

長門、どこだ、今すぐ来い

谷口「おい、キョン?」

長門「・・・私はここにいる」

そうだ、いい子だ

谷口「お、おい、キョン・・・?」

キョン「なぁ谷口・・・」

谷口「お、おう?」

キョン「・・・遊ぼうぜ・・・?」

谷口「えっ・・・」







43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:07:38.86 ID:ENchYlR3O

谷口「・・・っあ・・・?」

キョン「はは・・・血だぁ・・・血だよ、谷口」

谷口「キョ、ン・・・?」

キョン「どうした、痛いか?」

谷口「な、んだよ・・・これ・・・」

赤い
温かい

ああ、なんて気持ちがいいんだろう

だけど

キョン「駄目だ、こんなんじゃ足りない」

谷口「なんだよ・・・!これぇぇ・・・!!」

キョン「長門」

長門「なに」

キョン「チェーンソーとか出せるか?」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:11:03.97 ID:ENchYlR3O

長門「・・・どうぞ」

キョン「ありがとうな」

谷口「お、おいキョン・・・!?な、なに、する気だ、よ・・・!?」

キョン「さて」

オ゙ォンオ゙ォン

谷口「や、やめろよ・・・じょ、冗談だよな・・・!?」

キョン「・・・谷口」

オ゙ォンオ゙ォン・・・ヴィィィィィィィィィ
谷口「あ・・・ぁあ・・・」

キョン「解体してミンチにしてやるよ」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:17:59.58 ID:ENchYlR3O

谷口「うぁああああああああああああ!?」

キョン「随分と元気だな?もうちょっと深く刺しときゃ良かったか?」

ヴィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ

谷口「だ、誰かっ・・・誰かぁぁぁっ・・・!!」

キョン「うっせぇんだよ」バキッ

谷口「ぐぁっ・・・!?」ドサッ

キョン「じゃ、始めまーす」

ヴィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ

谷口「あ・・・ぁあ・・・!」

キョン「ははは、見ろよ長門、谷口の奴漏らしてやがる」

長門「・・・おもしろい人」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:21:59.52 ID:ENchYlR3O

谷口「やめ・・・やめっ・・・!」

キョン「まずは右腕からだ」

ヴィィィィィィィィィィィィガッガッグチャッガッミチッガリガリグチャガガガッガリガリガリガリ

谷口「ぎゃ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!?」

キョン「はははははははははははははははははははははははははははは!!!」



谷口「ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!?ギョ゙っん゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!?」

キョン「どうだ谷口?楽しいか?楽しいよなぁ!?」

ガリガリガッグチャァガリッガリッミチミリッビシビッッガリガリガリガリガリガリッ

谷口「ぎぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っっぁ゙ぁ゙っ!?や゙め゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!!」

キョン「少しうるさいな」

谷口「・・・!・・・・・・!!」

長門「遮音フィールドを展開した」

キョン「おお、気が利くな」

谷口「・・・!!?」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:25:58.05 ID:ENchYlR3O

キョン「さて、次は左腕か」

ヴィィィィィィィィズチャガリガリガリガリガッブシッブシィッガガガッギチッ

キョン「ははは、血煙って感じだな」

飛び散る谷口の血を肉片を全身に浴びた

気が狂わんばかりの谷口の絶叫を聞いた

苦痛に歪み切った谷口の顔

手に伝わる谷口の肉と骨の感触






キョン「谷口・・・」

谷口「・・・!!」

キョン「あばよ」

谷口「・・・〜〜〜ッ!!?」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:29:52.74 ID:ENchYlR3O

キョン「はぁっ・・・はぁっ・・・ははは」

キョン「はははははははははははははは」

キョン「最高だ・・・!」

長門「・・・これでは個人を判別できない」

キョン「・・・少しやりすぎたか?」

長門「再構築を行う」


キョン「わざわざ悪いな」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:34:07.59 ID:ENchYlR3O

翌日

国木田「キョン・・・」

国木田「谷口が・・・!谷口が・・・!」

あいつには楽しませて貰ったよ・・・悪い奴じゃなかったのにな

国木田「昨日誰かに刺されて・・・発見された時にはもう・・・」

長門のおかげで谷口の形には戻ったからな、長門様々だ

国木田「キョン・・・僕昨日・・・谷口と帰り一緒だったんだ・・・」

キョン「・・・」

国木田「谷口が遊ぼうって言ったけで・・・僕塾があるからって・・・断って」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:38:37.66 ID:ENchYlR3O

国木田「僕が・・・!僕が一緒にいれば!僕のせいだ・・・!」

キョン「それは違う」

国木田「僕の・・・僕のせいで・・・!」

キョン「もういい・・・!」

国木田「・・・キョン・・・!僕・・・僕・・・!」

ごめんな国木田、お前は悪くない

殺したのは俺だ、お前が抱きついてるこの俺なんだよ

でも安心しろ

お前もちゃんと殺してやるからな

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:42:06.06 ID:ENchYlR3O

駄目だ
俺はどんどんおかしくなっている

自分が狂っているのを自覚出来る内は狂ってなどいないと誰かが言っていた

なら俺は狂っていないのか?正常だってのか?

キョン「・・・何が起きているんだ」

この世界に

ハルヒ「・・・」

キョン「今登校か?もう昼休みだぞ」

ハルヒ「・・・ちょっと用事があったのよ、別にいいでしょ」

キョン「・・・」

ハルヒ・・・お前は俺をどうしたいんだ?
俺を壊してどうしたいんだ?

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:45:22.09 ID:ENchYlR3O

放課後

ハルヒ「今日、部活休むから」

キョン「あっ、おい・・・行っちまった」

国木田「様子・・・変だったね・・・」

キョン「ああ」

俺はどうなってしまうのか

いや

どうしてしまうのだろうか


キョン「部室・・・そうだ、部室に行かないと・・・」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:49:49.34 ID:ENchYlR3O

キョン「ハルヒが古泉の殺害現場にいた?」

長門「・・・コク」

みくる「・・・」

キョン「だから今日遅れたのか、しかしなんでまたそんな・・・」

本当にハルヒは何がしたいんだ・・・

長門「涼宮ハルヒには不審な点が見られる」

長門、お前もだ
何故ハルヒを犯人に仕立て上げることにこだわる

みくる「長門さん・・・本当に力が使えないんですか?」

どうしたっていうんですか朝比奈さん、やめて下さい
俺にあなたを殺す理由を与えないで下さい

長門「どういう意味」

みくる「・・・」

キョン「やめてくれ・・・」

頭がおかしくなりそうだ


森「少しよろしいですか?」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:54:12.23 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・森さん、何かわかったんですか」

森「いえ、何一つとして手掛かりが見つかりません」

でしょうね、見つかるはずがない

森「そう、不自然なほどに」

キョン「・・・どういう意味ですか?」

森「あまりにも痕跡が無さ過ぎるんです・・・普通の人間の仕業とは思えません」

こいつ・・・

みくる「つまり犯人は何か特殊な力を持っているってことですか?」

長門「・・・」

森「あるいは犯人がそれを『望んだ』か、です」

この目・・・
やはり森さんは、機関は感づいている

完全に疑惑は俺に向けられているというわけか

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:57:37.02 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・何が言いたいんですか、森さん」

長門「涼宮ハルヒ」

違う長門、今はそういうことを言ってるんじゃない

みくる「・・・!」

森「・・・お気をつけください」

朝比奈さんは長門を疑っている
長門はハルヒを犯人に仕立て上げようとしている

長門やハルヒが犯人だと?そんなことある訳ない・・・
森さんはそんなこと考えてもいない

・・・急いだ方がいいかもな

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:02:11.04 ID:ENchYlR3O

キョン「今日は一緒に帰りましょう、一人にならない方がいい」

やはり、脅威となる可能性のあるものは少ない方がある
ここで朝比奈さんは殺しておくべきか

みくる「あ、私今日は用事があるので・・・」

キョン「一人は危険です、俺たちと・・・」

そして俺に殺されて下さい

みくる「いえ大丈夫ですから・・・それじゃまた明日」

キョン「・・・行っちまった」

追うか?

いや、かまわないさ
早いか遅いかの違いだけだ

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:06:41.19 ID:ENchYlR3O

長門「また明日」

キョン「じゃあな長門」


喜緑「キョン君」

キョン「喜緑さん・・・」

喜緑「大丈夫、ですか?」

キョン「ええ・・・」

喜緑「・・・もうどうしようもないのでしょうか」

キョン「・・・ええ」

喜緑「私はただあなたと・・・」

キョン「・・・やめてください」

喜緑「・・・」

キョン「俺はもう壊れてる」

喜緑「私は・・・」

キョン「・・・帰ります」

喜緑「・・・」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:09:51.70 ID:ENchYlR3O

翌日

ハルヒ「・・・」

キョン(・・・少しやつれたか?・・・せいぜい苦しめよハルヒ、俺の分まで)

ハルヒ「・・・絶対に許さない」

なに?

ハルヒ「私達で犯人を捕まえるわよ・・・!」

冗談だろ?

ハルヒ「早速調査を開始するわよ!」

おいおい・・・笑わせてくれるなよ

まぁいい、茶番に付き合うのはいつものことだ


長門よ、やはりハルヒが犯人ってのは有り得ない

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:11:45.75 ID:ENchYlR3O

ハルヒ「一人で色々調べてみたけど駄目だった」

キョン(それで事件現場にいたのか)

ハルヒ「まずは部室でミーティングよ!有希とみくるちゃんを呼んできて!」

・・・もしかして楽しんでるんじゃないか、この女



ならせいぜい楽しませてやるよ

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:16:02.06 ID:ENchYlR3O

キョン「朝比奈さんが休み・・・?」

長門「・・・」

鶴屋「そうなんさっ、昨日から携帯も通じないんだよ・・・流石に心配にょろ」

まさか・・・!

鶴屋「あっ、キョン君、どこにいくんだいっ!?」

長門にアイコンタクトを送る、至急部室に来い、と

長門曰わく、朝比奈さんにはノータッチらしい
未来と連絡が取れない朝比奈さんならなんの脅威にもならないが・・・
もし、未来人を相手にするとなると少しばかり
いや下手をすれば・・・かなり厄介だろう

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:21:20.63 ID:ENchYlR3O

キョン「ちっ・・・」

もし朝比奈さんが未来とコンタクトを取っているとしたら?

いや慌てるな、一旦部室に向かえ、そうすればすぐに長門が来る
それから話を聞けばいい

いや落ち着けよ、部室にハルヒがいるじゃないか

くそっ、なんで長門を置いて来ちまってるんだ、このマヌケ

やはり朝比奈さんは早々に殺しておくべきだったか

殺す


殺す殺す殺す殺す殺す

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:26:04.87 ID:ENchYlR3O

機関の問題も片がついてないってのに

もし未来人と超能力者に結託されたら
いくら万能宇宙人とがいるとはいえ

・・・宇宙人?

そうだ、喜緑さん・・・喜緑さんなら・・・


みくる「どうしたんですかキョン君?そんなに慌てて・・・」

キョン「朝比奈さん!?」

みくる「ふぇ!?」


なんだってんだ・・・!?


75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:29:17.10 ID:ENchYlR3O

ただの杞憂だったのか?
いや、まだ油断は出来ない

キョン「・・・どうしたんですか?心配したんですよ?連絡もつかないって聞いて」

みくる「あ、ごめんなさい、昨日携帯落として壊しちゃったんです・・・」

キョン(なんというタイミングでドジっ娘スキルを・・・)

やはり朝比奈さんは朝比奈さん、脅威にはならないか?
まぁ、ある意味こういうのも脅威だがな
無視できるレベル・・・

ハルヒ「きゃぁあああああああああ!!」

キョン「!」


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:35:08.53 ID:ENchYlR3O

なんだ?俺はまだ何も・・・

みくる「教室の方からです・・・!」


キョン「どうした!?ハルヒ!」

ハルヒ「・・・あ・・・ぁあ・・・」

長門「教室の中」

みくる「きゃあああああああああ!?」

長門「もう死んでいる」

キョン「国木田・・・?」

馬鹿な、何故国木田が・・・
何をしているんだ国木田、何故勝手に死んでいるんだ
お前は俺に殺されなくちゃいけないんだろうが

長門「ナイフによる刺殺・・・同一犯のものと思われる」

冗談はよせ、そんなことありえない、そんなことお前が一番・・・

いや、そうか
お前か
長門

お前が国木田を、俺の獲物を

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:37:35.67 ID:ENchYlR3O

ハルヒ「許さない・・・!絶対に許さないわ!」

みくる「涼宮さん、どこ行くんですか!?」

ハルヒ「まだ犯人はこの辺りにいるはずよ!」

キョン「馬鹿待て!」

どいつもこいつも勝手ばかりしやがって
そうやってお前らは俺を狂わせるのか


キョン「追うぞ、長門」
長門「・・・コク」


みくる「キョンくん、少しいいですか?」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:40:21.32 ID:ENchYlR3O

キョン「なんですか?」

みくる「少しお話が・・・」

なんだ?こんな時に
朝比奈さん、あなたは何を考えている?

キョン「長門・・・ハルヒを頼む」

長門「・・・」



キョン「それで、なんですか?」

みくる「・・・とりあえず部室へ」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:44:12.00 ID:ENchYlR3O

鶴屋「やぁ、キョン君っ」

キョン「鶴屋さん?」

キョン「えっと・・・」

どういうことでしょうか、朝比奈さん

鶴屋「ちょっとキョン君とお話したいことがあってね、みくるにお願いしたにょろ」

キョン「はぁ・・・」

鶴屋「古泉君や谷口君、国木田君が誰かに殺されたのは勿論知ってるよね?」

キョン「・・・はい」

鶴屋「それが明らかに普通の事件とは違うってことも」

キョン「さっきからなんなんですか?」

鶴屋「私達はそれを調べてたんだよね」

みくる「・・・」

キョン「何を・・・」

鶴屋「それでさ、キョンくん」

鶴屋「なんでこんなことしたんだい・・・?」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:47:35.06 ID:ENchYlR3O

キョン「・・・何を言ってるんですか?」

鶴屋「・・・」

キョン「俺が何をしたって・・・」

鶴屋「最初におかしいと思ったのは谷口君が殺された時にょろ」

キョン「・・・」

鶴屋「古泉君と違って谷口君は普通の人だからね」

この人はなんなんだ・・・?
本当にどこまで知っている?

鶴屋「もし犯人が、普通じゃない人達なら谷口君を殺す必要なんてないはずだよ」

キョン「それは・・・」

鶴屋「でもいくら調べても・・・調べれば調べれるほどに犯人は普通じゃない」

鶴屋「だから思ったんだ」

鶴屋「犯人は普通なのに普通じゃない人なんじゃないか、って」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:56:04.44 ID:ENchYlR3O

キョン「そんなことで俺を・・・」

鶴屋「勿論、それだけでキョン君を犯人と断定した訳じゃないさ」

鶴屋「最初は無差別殺人かなにかかと思ったよ」

鶴屋「でもそれにしてはハルにゃんの・・・キョン君の周りの人ばかりが死んでいく」

なんなんだこの人

鶴屋「次に疑ったのは有希んこにょろ、でも有希んこがこんな無意味なことするとは思えないし」

キョン「だから俺だって言うんですか・・・!?」

それはあまりにも強引でしょう
それに俺は・・・

そうか長門
そういうことか
だからお前

キョン「俺は国木田が死んだ時、朝比奈さんと一緒にいましたよ?」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 22:59:34.09 ID:ENchYlR3O

鶴屋「そこだよね、確かにキョン君ならみくると一緒にいたさ」

キョン「なら・・・」

鶴屋「でも有希んこは別だよ?キョン君が走っていったあとすぐにどっかに行っちゃった」

キョン「なら長門が犯人なんじゃ・・・」

鶴屋「・・・始めから単独犯だなんて思ってないよ、キョン君一人じゃ不可能、でも有希んこには動機がない」

キョン「・・・」

鶴屋「なら共犯と考えるのが妥当にょろ」

駄目だ

鶴屋さんはすでに真実に到達しようとしている

とんだダークホースだ

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:02:07.85 ID:ENchYlR3O

鶴屋「ここまでは直感」

末恐ろしいお方だ
真っ先に殺しておくべきだったかも知れない


鶴屋「キョン君、さっき私がみくるがいないって言った時、部室に向かったよね」

キョン「それが何か・・・」

鶴屋「おかしいなぁ、みくるを探すならまず学校から出るんじゃないかな?」

キョン「・・・!」

鶴屋「どうして部室へ行ったんだいっ?」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:05:09.89 ID:ENchYlR3O

キョン「それは長門に・・・!」

鶴屋「有希んこに助けを求めようとした?」

キョン「・・・!」

鶴屋「あっれぇ?有希んこは今不思議パワーが使えないんじゃないのかい?」

キョン(こいつ・・・!)

キョン「それは気が動転してて・・・」

鶴屋「へぇ、それにしては私のいない所に場所を移そうとするなんて冷静だったにょろ」

キョン「・・・っ!」

なんなんだこいつは・・・!
これがあの鶴屋さんだってのか・・・?

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:10:45.92 ID:ENchYlR3O

みくる「キョンくん・・・なんでこんな・・・」

鶴屋「キョンくん、もうごまかしは効かないよ?
キョン「・・・」

鶴屋「みくるを利用するのは心苦しかったにょろ」

みくる「キョンくん・・・」

キョン「はは・・・ははははははは」

みくる「キョンくん・・・?」

キョン「ははは、まんまとやられましたよ鶴屋さん」

鶴屋「・・・」

キョン「そうですよ、俺が殺したんですよ」


それがどうしたって言うんです?

みくる「どうして・・・」

俺が聞きたい、どうしてこうなったのか
なんであなた達と対峙しているのか

俺にはわかりませんよ
ただ俺にわかるのは、俺があなた達を殺したがっているということだけです

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:14:04.44 ID:ENchYlR3O

なぜ殺すのか?

今の俺には答えが一つしかありません

キョン「楽しいからですよ」

鶴屋「・・・キョン君、どうしちゃったんだい?」

だから俺が聞きたいです
俺はどうしてしまったのか

でも、もう手遅れなんだだ

もうこうするしかない、これは言い訳だ
ただ俺がそうしたいだけなんだ

キョン「・・・死んで貰います」

みくる「・・・!」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:17:25.69 ID:ENchYlR3O

みくる「キョンくん・・・!」

ああ、こんな時に俺はとても高揚している

キョン「始めましょうか」

みくる「キョン君やめて・・・!」

そいつは無理な相談ですよ
もう俺はあなた達がどんな顔で死んでくれるのかということしか考えられない

鶴屋「動かないで」チャキッ

キョン「・・・!」

鶴屋「これが何かぐらいかはわかるよね?」

キョン「・・・そんなモノどうしたんですか?」

鶴屋「鶴屋家の力なら銃の一丁や二丁楽勝だよっ」


本当にあなたは何者なんですか?

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:21:17.08 ID:ENchYlR3O

鶴屋「キョン君、思い直してはくれないかな?」

みくる「キョン君・・・」

キョン「・・・俺は」

もう戻れないんですよ

こんな状態ですら疼いて堪らない

あなた達はどんな声で鳴いてくれますか?
どんな顔を見せてくれますか?

キョン「ははははは・・・駄目ですよもう」

我慢も限界だ

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:25:18.02 ID:ENchYlR3O

鶴屋「・・・キョンくん、この状況がわかってないのかい?」

みくる「キョンくん・・・!」

あなた達の肉は骨はどんな感触でしょうか

鶴屋「キョン君・・・いや、君はもうキョン君じゃあないんだね・・・」

ああ、楽しみだ

鶴屋「少しオイタが過ぎた・・・お仕置きだよ」チャキッ

ははははは
死ぬのか俺は?
ここで死ぬのならそれもいいさ
ああ、悪くないかも知れない
これでやっと



鶴屋「・・・っ・・・!?」

喜緑「・・・させません」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:28:28.05 ID:ENchYlR3O

鶴屋「なに・・・これ・・・!?」

キョン「喜緑さん・・・」

喜緑「間に合いました」

鶴屋「体が動かな・・・い・・・?」

キョン「ありがとうございます、喜緑さん」

みくる「ぁ・・・ぁあ・・・」

鶴屋「みくる・・・!逃げて・・・!」

キョン「おかげでもう少し遊べそうだ」


鶴屋「みくる・・・!」

キョン「さようなら鶴屋先輩」

グ




100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:31:19.60 ID:ENchYlR3O

みくる「いやぁぁあああああああ!?」

鶴屋「・・・っく・・・!」

キョン「はははははははは!」

刺す

鶴屋「・・・!」

刺す

鶴屋「・・・ぁが・・・!」

刺す刺す刺す刺す刺す

何度も何度も何度も何度も何度も

何度も刺す

至極の快楽

みくる「・・・ぁあ・・ぁあ・・・いやぁぁ・・・」

鶴屋さんはまだ生きているか?それとももう死んでいるか?

そんなことはどうでもいい
今はただこの快楽を貪るだけ、今の俺はそれだけでいいんだよ

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:35:46.01 ID:ENchYlR3O

キョン「はぁぁ・・・」

鶴屋「」

死んだ

知ってるかハルヒ、鶴屋さんが死んじまったよ

もう鶴屋スマイルを拝めないと思うと少し寂しいよな
でもこっちの方がずぅっと素敵だよ

みくる「いやぁぁぁあああああ!?」

喜緑「彼女の死体は私が片付けておきます」

キョン「ああ、ありがとうございます」

さぁ、朝比奈さん

みくる「こ、来ないで・・・!」

遊びましょう?

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:38:36.42 ID:ENchYlR3O

ブチッ

あぁ、朝比奈さん

ギチッ

綺麗だ

ミチッベリベリッ

もっともっと素敵にしてあげますよ

ブチッグチャァメリッベリベリッ

キョン「はははははははははははははは」

喜緑「・・・そろそろ」

キョン「そうですね」

みくる「」

キョン「はは、本当に綺麗ですよ朝比奈さん、ハルヒも喜んでくれそうだ」

さぁ、ハルヒを迎えにやってやろう

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:42:32.98 ID:ENchYlR3O

キョン「ハルヒ・・・大丈夫だったか」

ハルヒ「・・・ごめん、取り乱したりして」

キョン「いや無事ならいいさ、部室に戻るぞ、朝比奈さんが待ってる」

とっても素敵なお姿でだ、バニーやメイドなんて目じゃないぜ

ハルヒ「うん・・・」

終幕も近い
お前を絶望に陥れる茶番の一つも演じてやるよ

ガチャ

ハルヒ「ごめんね、みくるちゃん」

ハルヒ「みくるちゃん?」

ハルヒ「みく・・・!?」

みくる「」

ハルヒ「いやぁぁぁああああああああ!?」

長門「顔」

ハルヒ「みくるちゃん!?嘘でしょみくるちゃん!?」

長門「抉られている」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:45:16.35 ID:ENchYlR3O

ハルヒ「いやぁあああああああ!?」

キョン「落ち着けハルヒ」

ハルヒ「落ち着いてられる訳ないじゃない!?」

キョン(・・・長門)

長門「・・・コク」

キョン「・・・逃げるぞ」

ハルヒ「えっ・・・?」

キョン「犯人はまだ近くにいるはずだ、危険すぎる」

ここに、な

ハルヒ「・・・わかった」

さぁ、最後の仕上げを始めよう

何事もクライマックスが肝心だからな

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:48:34.22 ID:ENchYlR3O

ハルヒ「・・・なんで?」

長門「・・・」

ハルヒ「なんで学校から出られないのよ!?」

ナイスだ長門

キョン「携帯も通じないみたいだぞ」

ハルヒ、お前の好きなクローズドサークルって奴だ

キョン「・・・長門」

ハルヒにはもっと絶望が必要だ
もう少し遊んでやろうぜ?

長門「わかった」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:51:25.19 ID:ENchYlR3O

長門「・・・!」

ハルヒ「有希、どうしたの?」

長門「あっちに人影が」

おいおい、それはいくらなんでもあからさま過ぎやしないか?

長門「見てくる」

駄目だ、笑うな俺
長門は頑張っているんだ

ハルヒ「駄目よ、危険過ぎるわ!」

長門「大丈夫」

ハルヒ「待ちなさい有希!」

なんなんだよこの茶番はよ、コントか?

キョン「追うぞハルヒ!」

まぁ、役者の一人である俺が言えたことではないが

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 23:56:51.16 ID:ENchYlR3O

キョン「長門ー!」

ハルヒ「キョン・・・あれ・・・」

長門「ぐっ・・・」

ハルヒ「有希!?凄い血・・・!?」

ほう、なかなかのクオリティだな、血なんかまるで本物・・・いや本物だな、よくやるよ
ああ、血の匂いだ
どうせなら俺にやらせて欲しかったな

有希「・・・ごめんなさい・・・」

いや、気にするな、お前はよくやってくれてる

キョン「馬鹿喋るな、大丈夫だ今止血してやる!」

我ながらクサい芝居だと俺は思う

ハルヒ「有希!いやぁっ!有希ぃぃぃ!!」

長門「」

ハルヒ「いやぁああああああ!!」

なかなかの演技だ、本当に死んだみたいな、長門の事だ、仮死状態にでもなったか?


ハルヒ、どうだ?絶望したか?だがお前はこの程度じゃすまさない

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:00:05.19 ID:W9N0QXhsO

ハルヒ「うぅ・・・」

さっきから泣いてばかりだなハルヒ
少し羨ましいよ
今の俺、涙、出ないんだ

キョン「なぁ、ハルヒ・・・」

ハルヒ「何よ・・・」

キョン「・・・楽しいか?」

ハルヒ「はぁ・・・!?」

キョン「お前の好きな不思議だらけだぞ」

ハルヒ「・・・!?」

お前の欲しがってたものだろ?
これ全部、さ

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:02:46.10 ID:W9N0QXhsO

キョン「連続殺人に、顔のない死体、クローズドサークル・・・楽しいだろう?」

キョン「これで古泉が犯人とかだったら傑作だよな」

ハルヒ「ふざけないで・・・!!」

キョン「お前が望んだんだろ?」

キョン「古泉の死、谷口、国木田の死、鶴屋さんと朝比奈さんの死も」

キョン「全部お前が望んだんだ」

キョン「だから俺が狂ったんだ」

キョン「お前が俺を壊したんだ」

キョン「全てはお前が悪いんだ」

ハルヒ「キョン・・・なに言って・・・?」

だから

キョン「お前を殺せば全部元通りなんだよ」

ハルヒ「えっ・・・」

グ




125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:07:06.93 ID:W9N0QXhsO

ハルヒ「・・・っ・・・キョン・・・?」

痛いか?
痛いよな苦しいよな辛いよな悲しいよな許せないよな

ハルヒ「全部あんただっての・・・?」

ああ、そうだよ俺だ

ハルヒ「嘘・・・!」

嘘じゃない

ハルヒ「古泉君もみくるちゃんも有希も全部あんたが・・・?」

長門は違うな

ハルヒ「えっ・・・」

長門「私は死んでなどいない」

ハルヒ「!?」

長門「さっさと死ぬがいい、雌豚」

キョン「ははは、だそうだ」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:09:28.05 ID:W9N0QXhsO

ハルヒ「嘘・・・嘘よ・・・なんで」

なんで?なんで、だと?
お前がそれを言うのか

俺がお前に聞きたいよ
なぜお前は俺を狂わした?
なぜお前は世界の全てを狂わしたんだ?

もういい

もうイヤだ

もう何も考えたくない

今は快楽に身をまかせよう

他のことはどうだっていいじゃないか

今俺はこんなにも楽しいんだ

楽しいんだ

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:13:49.02 ID:W9N0QXhsO

キョン「ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」

グチャ

ハルヒ「いやぁああああああああ!?」

ギチッギュチッ

キョン「楽しいよなぁ、ハルヒ?」

ブチッブチュッ

ハルヒ「ぁぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!?」

キョン「ほら、見ろよハルヒ、とっても綺麗だ・・・まるで宝石みたいだよ」

ハルヒ「あ゙がっ゙・・・あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙・・・!?」

キョン「ああ、悪い悪い・・・眼球がなきゃ見えないよな、ははは」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:17:42.04 ID:W9N0QXhsO

キョン「さぁて、次は何して遊ぶ?」

ハルヒ「や゙めっ・・・ギョ゙、ン・・・もうや゙め゙でぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙!」

キョン「刺す?切る?抉る?それとも引きちぎるか?」


ハルヒ「いや・・・い゙や゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙・・・!」

キョン「ははは、そうか、やっぱり全部だよなぁ?」

ハルヒ「ひっぐ・・・い゙や゙ぁ゙・・・!」

キョン「まだだ・・・まだ足りないんだよハルヒ・・・ひゃははははははははははは」

ハルヒ「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙・・・」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:20:33.77 ID:W9N0QXhsO

ハルヒ「」


キョン「死んだか・・・」

神が死んだ世界はどうなるのか

キョン「・・・何も変わらない」


わかってたさ、ハルヒを殺してもどうにもならない

もう止まらない

最後に俺が死んでまた世界は繰り返す

もうそれでも構わない

楽しかった

心地いい

もうそれだけでいいんだ

永遠の快楽

夢のようじゃないか


134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:23:45.15 ID:W9N0QXhsO

長門「・・・約束」

キョン「なんだ長門?」

長門「協力すれば私を、私だけを愛してくれると言った」

キョン「ああ、そうだったな」

長門「私はあなたを愛している」

キョン「そうか」

長門「・・・あなたは?」

キョン「長門・・・」

長門「・・・」

キョン「愛してるよ」

グ




140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:27:07.45 ID:W9N0QXhsO

長門「・・・っ・・・!?」


長門「な、ぜ・・・?」

長門「私、は・・・あなたを・・・」

キョン「悪いな、長門・・・」

キョン「これが俺の愛だ」

長門「・・・」

長門「うれ、しい・・・」

キョン「おやすみ、長門」

長門「」

キョン「っふはは・・・」

キョン「ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」

142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:30:30.28 ID:W9N0QXhsO

キョン「最高だよ長門・・・」

キョン「宇宙人、未来人、超能力者?」

キョン「全部ぶっ壊れたよ、神とやらと一緒にな」

キョン「一つ残らずグチャグチャだぜ?このなんの取り柄もない一般人の手によってな」

キョン「この世界もこれで終わり」

全て
終わり

キョン「ははは・・・」


キョン「ひゃははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:34:23.44 ID:W9N0QXhsO

喜緑「楽しそうですね」

キョン「ああ、喜緑さん、当たり前じゃないですか・・・最高の気分ですよ」

喜緑「・・・そう、ですか」

キョン「これもあなたのおかげです」

喜緑「いえ、あなたがそれでいいと言うのなら・・・」

喜緑さんはどう思うんですか?

狂った世界を、壊れた俺を

何故あなたは

俺をこんなを俺に愛してるなんて言うんです?

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:36:56.55 ID:W9N0QXhsO

キョン「・・・喜緑さん、最後にもう一つ俺のわがままを聞いてもらってもいいですか?」

喜緑「・・・なんでしょう」

キョン「俺をその手で・・・」

俺の死

それがこの世界の終幕の合図
そして次の世界の始まりの知らせ

喜緑「・・・」

キョン「この世界も終わりにしましょう」

喜緑「・・・」

キョン「次の世界も楽しめそうだ」

喜緑「・・・いや」

キョン「えっ?」

喜緑「もう、いやです・・・」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:39:53.11 ID:W9N0QXhsO

キョン「喜緑さん・・・?」

喜緑「私はあなたと共にありたい・・・」

キョン「・・・」

喜緑「それだけなんです」

喜緑「私はあなたを愛している」

喜緑「あなたと笑い合っていたい、触れ合っていたい・・・」

喜緑「それだけなのに・・・!」

キョン「喜緑さん・・・」

喜緑「それなのに世界は・・・」

キョン「・・・駄目ですよ」

キョン「もう元には戻らない」

キョン「もうなにもかも壊れている」

キョン「もう駄目なんですよ、なにもかも」

だけど、せめてあなたは死なないで

何故、俺はそんなことを思うんだろう

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:42:13.54 ID:W9N0QXhsO

喜緑「そんなことないです・・・なにもかも壊れたわけじゃない」

喜緑「その証拠に私はまだあなたを愛している・・・!こんなにも愛しているんです・・・」

何故あなたはそうなんです
何故そこまで俺を

キョン「俺は人を殺しました、狂っているんです」

キョン「もう壊れているんですよ、どれだけ殺そうがなにも思わない」

キョン「俺はもう『キョン』じゃない、ただの『殺人鬼』です」

キョン「誰を殺そうが、辛くもない、苦しくもない、悲しくも・・・」

そんなのもう人間じゃないと思いませんか

あなたや長門の方がよっぽど人間らしい

151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:46:27.64 ID:W9N0QXhsO

喜緑「なら・・・」

キョン「・・・」

喜緑「何故泣いているんですか?」


キョン「俺が・・・?」

馬鹿な、俺にはもうそんなもの

じゃあなんだよ、この頬を伝うモノは

まだ、残っているっていうのか

俺なんかに
涙が


喜緑「あなたはまだキョン君です」

キョン「そんな・・・」

喜緑「一緒に探しましょう、世界を元に戻す方法を・・・」

今更、何を言うんですか
もう駄目なんですよ、涙がなんですか?
こんなものいくら流そうと俺が人を殺した事実は変わらない

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:49:57.37 ID:W9N0QXhsO

喜緑「私と一緒に・・・」

やめてください

喜緑「またみんなで笑い会える世界を・・・」

俺にはもうそんな資格は
喜緑「私はずっと一緒です」

やめてください、縋ってしまいたくなる


喜緑「・・・キョン君」

キョン「あ・・・」

何してるんですか、何故抱きしめるんですか?
俺はもう血まみれなのに
なんで俺はこんなに心地いいと思うんですか

喜緑「好きです・・・」

ああ、思い出した


俺はこの人を愛していたんだ

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:53:12.58 ID:W9N0QXhsO

キョン「・・・まだ間に合うんでしょうか?」

馬鹿やめろ、間に合うはずがない
壊したのはお前自身だろ

喜緑「はい」

キョン「またみんな元通りに・・・」

出来るはずない、そのみんなを殺して笑っていたのは誰だ?

喜緑「はい」

ああ、喜緑さんの声が聞こえる
喜緑さんの声がこんなにも頭に響く

キョン「俺は・・・」

喜緑「私が一緒です」

何故、忘れてしまっていたのだろう

俺はこんなにも・・・

ねぇ、喜緑さん

キョン「あなたを愛してもいいんでしょうか」

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 00:57:29.83 ID:W9N0QXhsO

喜緑「キョン君・・・」

何故彼女が愛おしい、何故こんなにも

キョン「俺は・・・」

俺は世界がループを始める前

喜緑さんを愛した

そして・・・
そして、どうなった?

喜緑「キョン君・・・」

キョン「喜緑さん・・・」

喜緑「ごめん、なさ・・・い・・・」

なんだ、これは
なんで喜緑さんが血まみれになるんだ
なんで喜緑さんが泣いているんだ
なんで喜緑さんの体がバラバラになるんだ

なぁ


長門

長門「・・・」

160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 01:07:44.53 ID:W9N0QXhsO

長門「許可できない」

なにをしてるんだお前は

長門「あなたは私だけを愛すると言った」

何を言ってるんだお前は
長門「あなたは私だけを愛していればいい」

なぁ長門

長門「それがこの世界の存在理由」

何故お前は世界を壊したんだ

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 01:09:53.91 ID:W9N0QXhsO

全て思い出した

俺が喜緑さんに想いを告げた時

喜緑さんが俺を受け入れた時

世界は狂ったんだ

長門の手によって

ああ、そうか狂ったのは俺でも、ハルヒでも、世界でもなく

長門

お前だったんだな

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 01:11:03.03 ID:W9N0QXhsO

キョン「長門・・・」

長門「・・・」

キョン「ごめん、な」

お前がおかしくなってるのを
俺は気づいてやれなかった

長門の腕が俺を貫いている


ごめんな
お前を傷つけてしまった
お前を助けてやれなかった

遠くなる意識の中

俺は長門の存在を
強く感じていた


世界は廻り続ける

狂狂と




169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/01(月) 01:15:50.15 ID:W9N0QXhsO

途中でさるさんくらって思わず勃起した



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