長門「ながとゆき、うまれたて」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:シンジ「ねえアスカ、ミサトさんどこに行ったか知らない?」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 09:43:28.36 ID:2tcXxF4WO

情報統合思念体「おはよう、有希ちゃん」

長門「……」

情報統合思念体「……おはようって言われたら、おはようって返すんだよ?」

長門「……おはよう」

情報統合思念体「ハイ、おはよーう!」

長門「……」

情報統合思念体「じゃあこれから三年間待機してもらう訳だけど」

長門「……?」

情報統合思念体「これが有希ちゃんの住むマンションね、これが通帳……あっと、保険証も渡しとくね」ポイポイ

長門「……」

情報統合思念体「光熱費とかは全部ダディが払ってくれるから、お洋服とかご飯は全部向こうで買ってね?」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 09:50:09.34 ID:2tcXxF4WO

長門「……」

情報統合思念体「おねーちゃんもここに住みたかったなー」

長門「……」

情報統合思念体「あ、そうそう、肝心のお小遣いだけど」

長門「……」

情報統合思念体「月10万3000円です!!いぇい!!」

長門「……」

情報統合思念体「ダディがさー、『まだ子供なんだから月2くらいで充分だろ〜』とか言っててさー!」

長門「……」パラパラパラバラ

情報統合思念体「だから、おねーちゃんは一生懸命説得したわけ!!……あ、そうそう、そっちに涼子住んでるからよろしく行っておいてね?」

長門「……?」

情報統合思念体「じゃあねー♪」スタスタ



長門「……ま、ん……つょ、ん…」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 09:55:55.49 ID:2tcXxF4WO

長門「まんつょんは、ここ………?」

長門「…よ、き、ん……?……………!、つ、う、ち、よ、う」

長門「……これはなに」

『おねーちゃんから秘密のお小遣い♪』

長門「…おねー、ちゃ、ん、から………の、お、い……?」

長門「……なに?」カサ

[10000]

長門「……ひげのおじさんのえ」

長門「クスクスクス」プルプル

長門「おねーちゃんはえがじょうず」プルプル






長門「……どこにいけばいいの?」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 10:03:50.61 ID:2tcXxF4WO

長門「……おねーちゃん」

長門「おねー〜ちゃん」

長門「おねーちゃーん」

長門「…………?」





新川「おや」

長門「……」

新川「あの制服は北高の……もし」

長門「?」

新川「そんな所に座り込んで、体調でも悪くなりましたかな?」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 10:11:16.64 ID:2tcXxF4WO

長門「えをかいてた」

新川「絵……ですか?」

長門「このひとのえ」
[10000]
新川「……とてもお上手ですが、道路に落書きするのはどうかと……」

長門「……そう」

新川「……では私は失礼します」

長門「そう」

長門「!」

長門「まった」

新川「はい?」

長門「……ひらめいた」

新川「何でしょうか?」

長門「つれてって、ここ」

新川「〇〇マンション……電車に乗る必要がありますね」
長門「……でんしゃ……しってる」

新川「では駅前まで案内しましょう」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 10:18:12.32 ID:2tcXxF4WO

――――駅前
新川「ここですね」

長門「……」

新川「それでは、さようならお嬢さん」スタスタ

長門「……」
長門「……」
長門「……」

タクシーの運ちゃん「お嬢ちゃん!」

長門「?」

タクシーの運ちゃん「乗るのかい?」

長門(……これがでんしゃ)

長門「のる」

タクシーの運ちゃん「どこまでだい?」

長門「まんつょん」

タクシーの運ちゃん「は?」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 10:22:37.32 ID:2tcXxF4WO

長門「?」

運ちゃん「あー…何かメモとか持たされたりしてないかい?」

長門「たくさん」

運ちゃん「保険証渡されてもなぁ……通帳はちゃんともっておきなよ!?」

長門「……」コク

運ちゃん「おお、あったあった……あのマンションか!」

長門「……」

運ちゃん「じゃあ出発しんこ〜う」

長門「……おー」

運ちゃん「がはははは!!」

長門「?」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 10:28:17.21 ID:2tcXxF4WO

――――マンション前
運ちゃん「はいとうちゃーく、〇〇〇〇円になりまーす」

長門「……」

運ちゃん「お金は持ってるかい? 持ってなかったら、家の人に持ってきてもらっても構わないけど」

長門「?」

運ちゃん「……あー、すまないがもう一回荷物見せてくれない?」

長門「……」スッ

運ちゃん「あったあった、ちゃんと持たされてるじゃないの」

運ちゃん「はい、じゃぁお釣り入れておくね」

長門(……ふえた)

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[一時間停止] 投稿日:2009/05/31(日) 10:36:47.55 ID:2tcXxF4WO

長門「……ここ、うちじゃない」

長門「とてもおおきい」

長門「……おしろ?」

ウィーン

朝倉「あ! 長門さん!!」

長門「りょうこ」

朝倉「遅かったじゃないの、もう7時よ? 探しに行こうかと思ったんだから!」

長門「でんしゃにのってきた」

朝倉「だからって……ああ、心配したわ!!」ギュッ

長門「……おねーひゃんがいってた」

朝倉「姉さんが? なんて?」

長門「よろひく」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[ごめんあと一時間] 投稿日:2009/05/31(日) 11:45:17.10 ID:2tcXxF4WO

朝倉「ここが長門さんの部屋よ」

長門「……」

朝倉「まだ何も無いけど、うちって放任主義だし基本的には何してもOKだと思うわ」

長門「……」

朝倉「じゃあ私の部屋隣だから何かあったら言ってね、じゃ」

長門「……」

長門「……おなかへった」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[すまんこ] 投稿日:2009/05/31(日) 13:05:18.29 ID:2tcXxF4WO

朝倉「……」モグモグ

朝倉「……長門さん、ちゃんとご飯食べてるかしら」
―――――――
朝倉「長門さーん」

朝倉「長門さん?」

朝倉「…長門さん!!」ガチャ

長門「」

朝倉「し、」


長門「zzz」

朝倉「あ、寝てるだけか」

朝倉「長門さん、起きて、布団も敷かずに寝たら風邪ひくわよ」ユサユサ

長門「……なに」

朝倉「ご飯食べたの?」
長門「まだ」

朝倉「お風呂は?」
長門「わからない」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 13:12:56.73 ID:2tcXxF4WO

朝倉はご飯を作りました。


長門「モグモグ」

朝倉「長門さんを作ったのって姉さんよね?」

長門「そう」

朝倉「予備知識は何も教わってないの?」

長門「……」コクリ

朝倉「……向こうで何してたの?」

長門「おねーちゃんとごはんたべて、おふろはいって、ねた」

朝倉「……はぁ、ちょっと食べてて」

長門「……」パクパク
―――――
朝倉「……」prrr……

朝倉「……遅い」prrr……

情報統合思念「もっしー☆ゆっきー?」

朝倉「死ね」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 13:19:20.95 ID:2tcXxF4WO

情報統合思念体「なんだ涼子か」

朝倉「死ね」

情報統合思念体「なんであんたが有希ちゃんちのホットラインから電話してんのよ」

朝倉「死ね」

情報統合思念体「何怒ってるの? お姉ちゃん怖い☆」

朝倉「黙れ死ねダディに替われ」
――――――――
朝倉「ダディ?」

情報統合思念体「何?」

朝倉「あたしのバックアップにお姉ちゃんが送ってきた有希、全然役に立ちそうにないんだけど」

情報統合思念体「なんで?」

朝倉「お姉ちゃんがそっちで甘やかして育てたから何も出来ないし何も知らないのよ」

情報統合思念体「……」

朝倉「……あれ? ちょっと、ダディ?」

情報統合思念体「ダディ今ウンコしにいったよ?」

朝倉「死ね」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 13:24:24.13 ID:2tcXxF4WO

情報統合思念体「あら涼子さん、お久しぶりね」

朝倉「お母様、ダディに替わって下さい」

情報統合思念体「話は聞いてたわ」

朝倉「お母様、ちょっと話を」

情報統合思念体「あなたがバックアップになればいいのよ!」

朝倉「お母様、ちょ」

情報統合思念体「それであなたがいろいろ教えてあげればいいんじゃない?」

朝倉「ねえ、お母さ」

情報統合思念体「あの子何も出来ないらしいし、いっそのこと一緒に住んじゃったらどうかしら!」

朝倉「ちょっと、おか」

情報統合思念体「あら、それって素敵ね!」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 13:30:00.12 ID:2tcXxF4WO

情報統合思念体「じゃあ早速、そぉれ☆」

朝倉「え、ちょ、ふぁ、あぁぁぁぁぁぁん!!」ビクンビクン

――――――――

長門「モグモグ…!」ビクン!

――――――――

朝倉「そ、そんなバカな……!」

情報統合思念体「それじゃあ頑張ってね、涼子さん」ガチャ

ツー、ツー

朝倉「ξ@jk℃wdm¥★アガッ! 舌かんだ!!」

朝倉「だ、ダメだわ……ホントに情報操作が出来なくなってる……」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 13:34:05.88 ID:2tcXxF4WO

朝倉「……」フラッ

長門「……ごちそうさま」

朝倉「……お粗末様」

長門「りょうこ?」

朝倉「お風呂、お湯はったから先に入ってていいわよ」

長門「……」コク



朝倉「……部屋から自分の荷物持ってこなくちゃ」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 13:38:08.73 ID:2tcXxF4WO

朝倉「……」スタスタ

朝倉「あれ!?」

朝倉「私の部屋が無くなってるじゃない!」

朝倉「うそ……中に洋服とか色々有ったのに……」

朝倉「私のかぴばらさん……」

――――――

長門「……」ガラッ

情報統合思念体「やっ! お先!」

長門「おねーちゃん」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[次は6時以降からです] 投稿日:2009/05/31(日) 13:45:20.37 ID:2tcXxF4WO

情報統合思念体「一緒に入ろうよ」

長門「……」コク

―――――――

情報統合思念体「……ながもん見てると、いつもハートドキドキ☆」

情報統合思念体「ながもんおっぱい、マシュマロみたいふーわふわ☆」

長門「……もうあつい」

情報統合思念体「え?まだAメロだけど?」

長門「もうでたい」

情報統合思念体「ちゃんと温まらなくちゃだめだよ」

長門「もうあたたまった」

情報統合思念体「さあ、次のナンバーいくぜぇぇ!」

長門「みみもとでさけばないで」




情報統合思念体「筋肉少女帯で、リテイク……歌います」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 17:38:35.86 ID:2tcXxF4WO

『リテェェェェイク……リテェェェェェイク……』


朝倉「……この声は」


―――――――

情報統合思念体「小道具さーん!」

朝倉「声が廊下まで響いてわよ姉さん」ガラッ

情報統合思念体「涼子じゃん」

朝倉「なんで姉さんがお風呂入ってるのよ、ていうかいつ来たのよ」

情報統合思念体「情報統合思念体は神のように出でて鬼のように没する」

朝倉「……長門さんは?」

情報統合思念体「さっきまではごめんなさいのところ一緒に歌ってたけど動かなくなっちゃった」

朝倉「多分のぼせてるわよ」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 17:49:10.91 ID:2tcXxF4WO

長門「……うー」ホカホカ

朝倉「ちょうど良かったわ、姉さんに話があったの」

情報統合思念体「何よ?」

朝倉「長門さんつれて帰ってよ、正直邪魔だわ」

情報統合思念体「なんで? かわいいじゃない」

朝倉「かわいいかわいくないは問題じゃないの!」バン!

情報統合思念体「何怒ってんだよー」

朝倉「姉さんが作ったのに甘やかしすぎたのが原因なんだから姉さんが責任取ってよね!!」

情報統合思念体「わかったわよ……ちょっとトイレ借りんね」パタン

朝倉「どうぞ」

―30分後―

朝倉「畜生あのアマ逃げやがった!!」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 17:57:40.08 ID:2tcXxF4WO

長門「……」ムクリ

朝倉「おはよう、長門さん」

長門「……おはよう」

朝倉「姉さんが育児放棄したからこれからは私がバックアップ兼教育係になるわ」

長門「そう」

朝倉「私が教育するからには長門さんを立派な対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースにするつもりなので」

長門「……」コク

朝倉「まずは朝食を食べちゃって、食べ終わったら『人類とコンタクトをとろう!』の1ページから始めます」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 18:14:18.38 ID:2tcXxF4WO

一週間後


朝倉「もういいや……」

長門「そう」

朝倉「だって長門さん全然笑わないんですもの」

長門「……」パラ

朝倉「笑顔は人間関係を潤滑に育む為に最も有効な手段なのよ?」

長門「……」

朝倉「なのに長門さんたらニコリともしないし……本しか読まないし……」

長門「……」パラ


朝倉「私のやり方が……間違ってのかしら……」



朝倉は長門の教育にしっぱいしてしまいました。


BAD END

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 18:33:34.68 ID:2tcXxF4WO

ただの電池切れっていう

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[朝倉と長門は打ち解けたルート再開] 投稿日:2009/05/31(日) 18:56:41.45 ID:2tcXxF4WO

一週間後

朝倉「ラーメン食べにいく?」

長門「いいね」




店長「らっしぇい」

長門「おやっさん! チャーシュー麺チャーシュー抜きで!」

朝倉「トンコツラーメン2つでお願いします」

店員「トンコツラーメン二丁ぉぉ」

店員s「あいツッキー!!」

長門「あはははは!ツッキーだって、ツッキー!!」

朝倉「長門さん、静かに」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:08:23.22 ID:2tcXxF4WO

長門「りょうこ、けいたいかして」

朝倉「はい」

長門「……えい」ティローン

朝倉「何撮ったの?」

長門「バーコードリーダーでメルマガとうろくした」

朝倉「初めての店なのに!?」

長門「かたいこというなって!」

店員「トンコツラーメン二丁どうぞー」ドンッ

長門「バリカタこいめで!!」

朝倉「もう遅いわよ」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:13:42.39 ID:2tcXxF4WO

朝倉「そういえば長門さん携帯いらないの?」

長門「いらない」

朝倉「なんで」

長門「……ともだち、いないし」

朝倉「……」

長門「…あはは」



―――――――

朝倉「ダ、ダディ…ヒグッ…」

情報統合思念体「なに」

朝倉「バックアップもう1人追加で」

情報統合思念体「うん、わかった」




後の喜緑江美里誕生の瞬間である。

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:36:13.16 ID:2tcXxF4WO

三年後




朝倉「長門さん、起きなさい」

長門「起きてるよ、涼子」

朝倉「あら、珍しいわね? 今日は何かあるのかしら」

長門「冗談はよしてよ涼子、今日は入学式でしょ」

朝倉「フフッ、ちゃんと練習通りにやるのよ?」

長門「わかってる! この三年間今日の為に技を磨いてきたんだもん!」

朝倉「……行ってらっしゃい、有希」

長門「行ってきます、涼子」


――――――

その後、長門有希は陸上部に入り伝説のスプリンターとして世界に名を轟かすのばまた別のお話……―――

長門有希は活発な子に育ちましたEND



92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:47:09.18 ID:2tcXxF4WO

一週間


長門「……」

朝倉「長門さん、足パタパタしないの」

長門「……」コク


なぜか長門さんはお風呂の一件から言葉を発しなくなってしまいました。

母であり、姉でもある姉さんに捨てられた事実が彼女の幼い精神に負荷を掛けすぎたのかもしれませんが、いかんせん一言も話さないので、私はただ腫れ物のように彼女を扱うしかありませんでした。


朝倉「長門さん、ハンバーグおいしい?」

長門「……」コク

朝倉「ハンバーグ、好き?」

長門「……」コクコク

朝倉「……そう、長門さんが喜んでくれて嬉しいわ」ニコ




93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 19:50:55.89 ID:2tcXxF4WO

最初は、私にも余裕がありました。

しかし、頑なに言葉を発しようとしない彼女との意思疎通は困難を極めます。

手探りで、何回も試行錯誤をしながら解答を探して彼女に差し出していく。

彼女はいつもの無表情で淡々と反応する。

そんな生活に、知らずの内に私も疲れていたのかもしれません。

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:01:59.02 ID:2tcXxF4WO

朝倉「……ご飯、何にしようかな」

長門「…………」

朝倉「長門さんは、何がいい?」

長門「…………」



答えを要求しても彼女は答えません。

決して無視をしている訳ではないのです。

彼女は会話中、私から目を逸らすことはありません、必死に何かを伝えよう、受け取ろうとしているのです。

しかし、実際ただ無視されるよりも視線が通っていて、正面から向き合って、尚無反応される方が人は疲れるものです。

それは時折、まるで人形と会話しているかのような不気味さや不愉快さを伴って私を恐怖させました。

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:05:48.25 ID:2tcXxF4WO

「長門さん……」

「…………」

「長門さん、見ないで」

「…………」

「お願い、お願いよ」

「…………」

「もうやめて、ごめんなさい、ゆるして」

「…………」

「………みるな」

「…………」

「みるなみるなみるなみるなみるなみるなみるなみるなみるなぁぁぁぁぁアアアア゛ア゛ア゛!!」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:14:56.57 ID:2tcXxF4WO

私の両手は彼女の首を締め上げていました。

それでも尚、彼女の目は私に何か訴え続けました。
彼女は私に訴えていました。

不愉快で、背筋に氷を落とされた様な感覚が私を襲いました。

更に両手に力を込めると、彼女の体が跳ねました。

白く細い首に私の爪が食い込み、血が一筋流れます。

彼女の瞳に鈍色が混じり、唇が紫色に染まった頃、私はやっと手を離しました。



彼女は最後まで抵抗しようとさえしませんでした。

彼女の手は私ではなく、カーペットを握り締めていました。

辺りには、微かなアンモニアの刺激臭が充満していました。

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:22:51.75 ID:2tcXxF4WO

私は事の顛末を刑事さんに打ち明けた後、深い息を吐きました。

あの日以来、視界の隅に彼女が住むようになりました。

もちろん振り返っても彼女はそこに居ません。

ただ視界の隅で、あの時の目のまま私を見つめています。


私は心の中に、昔少しだけ見た彼女の笑顔を描き、コンクリートに囲まれて自らの命を断ちました。

長門さんは、いつまでも微笑んでいました。




宇宙人の愛は刺激的ルートEND



104 名前:どこかで聞いた程度の話しか作れないのが俺クォリティ[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:36:00.62 ID:2tcXxF4WO

一週間後

長門「ウンボボ ヌバンバ!!」

朝倉「え?な、長門さn」

長門「バクシコ ヤンヌ テップロ!!」

朝倉「な、何言って」

長門「ケラッチョ ケケラッチョ!!」

朝倉「ちょ」

長門「ヒップロ クボンヌヤヌ!」

朝倉「う、うん」

長門「レムロ パロ?」

朝倉「そ…そうね」

107 名前:不評だったね、次は頑張るね[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:41:54.77 ID:2tcXxF4WO

長門「ヘッテ ヤロングザグ!!」

朝倉「へ、へってやろんぐざぐ!!」

長門「ヌラ ヌラ モアント!」

朝倉「ぬらぬらもあんと! あはは!!」

長門「ゲッパ アンクリ!!」

朝倉「げっぱあんくり!!」

朝倉「もっぬす あくり!!」

朝倉「れんも えくつ!!」

朝倉「ぬさく とむる!!」

朝倉「かぷら……ハッ!!」


長門「……」ニヤニヤ

朝倉「……」カァァァ

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:44:52.79 ID:2tcXxF4WO

長門「何を言ってたの?」ニヤニヤ

朝倉「わ、わかんない」

長門「本当に?」ニヤニヤ

朝倉「……う、うん」カァァァ



長門「それでいい」

朝倉「え……?」

長門「たのしかった?」

朝倉「うん、なんでだかわからないけど……うん」

長門「それが分かれば充分」

朝倉「長門さん……」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:53:28.96 ID:2tcXxF4WO

長門「人類は今知性の飽和状態、それは情報統合思念体にも然り」

長門「さっきの行動は言語を捨て、全ての意味を捨てる行為」

長門「あらゆる知性の払拭」

長門「本能への一時的な回帰」

長門「それは人に強烈な愉悦感と高揚感、充足感を与える」

長門「ヒンドゥー教の破壊神であり創造神でもあるシヴァ神は万能であるため、『万能で無いこと』を猛烈なダンスで表すという」

長門「情報統合思念体はこれをシヴァ的ゆきちゃんダンスと命名」


長門「これが新たなる進化の契機、未踏への第一歩」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 20:57:06.43 ID:2tcXxF4WO

長門「しかしこの説明すらもこのダンスの意義を無くしてしまう」

長門「定義付けは要らない、意義も要らない」

長門「ただ心の発するまま謳い、体の欲するまま舞う」

朝倉「そう……そうなのね!!」


長門「さあ、みんないっしょに」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:04:01.99 ID:2tcXxF4WO

長門「トラディス キアンヌ!!」

朝倉「ウインム サプラ!!」

長門「カップト ヘメラトゥラ!!」

朝倉「ツイウ ツツイウ!!」

長門「ヤーワム ググロイモ!!」

朝倉「アイサウ ムワンソ!!!!」

朝倉「ケユハ!!! ハァハァ ロンパオク!!!!!」



朝倉「 ム ム イ コ  ケ ッ サ オ サ オ ォ ォ ! ! ! !」


長門「……」ニヤニヤ



宇宙人超進化ルート

END

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/31(日) 21:05:16.56 ID:2tcXxF4WO

だーれーが殺したー

クックロービン


そろそろ脳汁が止まってきた



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