607 名前:>>1じゃないけど[] 投稿日:2009/05/20(水) 03:17:31.88 ID:ADYyMcEJ0
>>1の作品があまりに素晴らしかったので
暇つぶしにこんなものを作ってしまった
今は反省している
国木田「くそっ……なんでこんなことに……」
こんなに気分の悪い朝は初めてだった
国木田「……こんな気分でもこの坂はやっぱり登らないと駄目なんだなぁ……」
谷口「おっす、国木田!どうした?そんなトボトボ歩いてたら学校遅れるぞ」
国木田「できることなら行きたくないくらいだよ」
谷口「?」
ことの発端は今朝だった
608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 03:19:23.63 ID:ADYyMcEJ0
………
……
…
国木田「ふあぁぁ……あれ?」
胸のあたりに違和感があった、それはいつもと比較してもそう大差はないものだったが
確実に違和感を僕に伝えてきた
国木田「なんだろう……胸が……」
胸を触ってみる、そこには大きくは無いが確実に男性には無いものが付いていた
一瞬夢かと思ったがそうではないようだ
国木田「な!?まさか」
一瞬嫌な考えが脳裏をよぎった僕は寝巻の下を軽く捲ってみた
国木田「……ある……か」
それを見て僕は若干安心した、ただ同時にもう一つの違和感に気がついた
609 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 03:20:32.24 ID:ADYyMcEJ0
国木田「ん?モノはあるけどタマが……」
手を当てると明らかに僕が今まで感じたことの無いものがそこにあった
国木田「え!?えぇぇぇぇぇ!?」
………
……
…
谷口「どうした?疲れてるのか?そーいうときはだな!可愛い女の子のこととか……」
国木田「それは今一番考えたくない!!」
僕は谷口を思いっきり睨みつけた
谷口「う、うぉ!?なんだ?どうした?気に障ったか?」
国木田「ご、ごめん……なんでもない」
なぜだろうか?僕はイライラしている
確かに今この体で女の子の話なんて聞きたくないことは間違いないけどそれにしてはおかしい
ふと、胸に手を当ててみる
610 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 03:21:19.59 ID:ADYyMcEJ0
国木田「……思ったより小さくて助かったな……家族にもバレなかったし」
谷口「何のこと言ってるんだ?」
国木田「う、うぅん……なんでもないよ。それより早く行かないと本当に遅刻しちゃうよ」
谷口「おぉっと!本当だな、じゃぁ先に行ってるぞ」
国木田「うん、僕はちょっと体が重いからあとから追いつくよ」
谷口「大丈夫か?ほら鞄貸せよついでにもってってやるから」
国木田「え、いいの?」
谷口「友人が苦労しているのにそれに手を差し伸べないほど俺は腐って無い!」
国木田「じゃあお願いするよ」
谷口「お安いご用……って重!?」
国木田「ハハハ、君と違って僕は学校に教科書を保存しない主義なんでね」
谷口「なんか、すげぇ安請け合いしたな……昼休みにパン一個奢れよ」
611 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 03:21:59.80 ID:ADYyMcEJ0
国木田「タダより安いものは無い……か」
谷口「おうよ、手助けはするけど慈善事業の趣味は無いんでね」
谷口に荷物を持ってもらい僕は学校になんとか着くことができた
この坂……こんなにきつかったっけ?
谷口「なんか今日のお前変だぞ」
国木田「え?」
谷口「なんというか、匂い?みたいな?お前ってこんな感じだったっけ」
国木田「あー!あー!荷物持ってくれてありがとう!ここからは自分で持つから!」
僕は谷口から鞄を奪い取って校舎に駆け込んだ
谷口「……変な奴」
612 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 03:22:53.42 ID:ADYyMcEJ0
…………
……
…
事件はその日の放課後に起こった
国木田「!?」
おなかのちょっと下あたりが猛烈に痛い
なんだ……これ……ま、まさか
僕には何となく思い当たる節があった
谷口「お、おい!?国木田だいじょうぶか!?」
谷口が駆け寄ってくる
国木田「だいじょうぶ……ちょっと……トイレに行きたいんだけど……手、貸してくれない……かな……?」
谷口「お、おう!」
谷口の肩を借りてなんとか男子トイレたどり着いた
僕は個室に入りズボンを下げて確認する
国木田「やっぱりか……」
なんとなく分かってはいた、この体になってまだ全然時間は経ってないけど
朝から続いてる倦怠感、このイライラ、そして……血
間違い無かった
613 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 03:23:38.19 ID:ADYyMcEJ0
国木田「……月経」
考えたくも無かった、なんで僕がこんなことに……
谷口「おい国木田!本当に大丈夫か!?先生呼んでこようか!?」
まずい、ここで先生なんて呼ばれたら終わりだ
助けを呼ぶ……ってのも難しいだろうし
そもそもこんなこと誰に相談したら……
谷口「じゃ、じゃあ先生呼んでくるから!!」
国木田「まって!!」
谷口「え?」
国木田「とにかく待って、谷口……周りに人はいない?」
谷口「人って……俺とお前しかココにはいないぞ」
国木田「ちょっと待ってて、今ドア開けるから」
キィ……
谷口「おぉ、大丈夫だったか。結構心配したんだぞ」
国木田「その前に谷口……今から僕の言うこと信用してくれる?」
谷口「は?なんだよいきなり……まぁ大抵の事なら信じられる器量は俺には備わってるぜ!」
国木田「そうか……そうだよね、君ならそういうと思った」
619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:03:21.09 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
僕は今の僕の状況を洗いざらい谷口に話した
…………
……
…
谷口「マジ……か?」
国木田「大マジだよ」
僕は胸元を軽くはだけさして谷口に見せる
谷口「うおぉぉい!女の子がそんなことをしたらいかーん!」
国木田「僕は男だよ」
谷口「それでも今は女の体だ、若干男も残ってるようだが」
谷口の視線が僕の股間に落ちてきたように感じて僕は軽く内股になってしまった
谷口「と、とりあえずだ!この状況をなんとかしよう!」
国木田「どうするの?」
谷口「ふっ……このナンパ百戦錬磨の谷口様をなめるなよ……」
620 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:05:37.43 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
そうすると谷口は胸元から何かを取りだした
タンポンだった
国木田「……」
谷口「おっと、変な眼で見るなよ。これはもしもの時の備え!どんな状況でも臨機応変に対応できるように俺はこの手の装備を大量に持っている」
国木田「ヘー スゴイヤ タニグチ クン」
谷口「本来ならナプキンの方が良いんだがな、その下着じゃ無理だろ?」
国木田「……そうだろうね、恩にきるよ谷口」
谷口「しかし、こういう状況も考えられるのか……次は女性物の下着も持ち歩かないとなウン」
国木田「それはやめて、補導された時とか言い訳できないから」
…………
……
…
四苦八苦しながらもなんとかタンポンを装着できた
正直股の違和感が半端じゃない
国木田「とりあえず、帰ろうか?」
谷口「そうだな、そういえばさっき向こうの男子トイレでも一悶着あったみたいだぞ」
621 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:07:01.73 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
国木田「何があったんだろうね?」
谷口「さぁな?でも話によるとあの無言系美少女A+の長門有希が全速力で廊下を突っ走ってったらしい」
国木田「なにそれ?トイレと全然関係なくない?」
谷口「俺も聞いた話だからよく分からないけどな」
国木田「じゃあ帰ろうか?」
谷口「だな」
校舎を出て二人で坂を下っていると谷口が話しかけてきた
谷口「しかしお前は軽い方なんだな」
国木田「何が?」
谷口「生理だよ、酷い奴は壁を殴りつけるくらいイライラするらしいぜ」
国木田「そうなんだ……でも僕も目の前が歪む位辛かったんだけど……」
谷口「そう考えると女ってのは凄いな」
国木田「そうだね……あ、そういえば」
谷口「どうした?」
国木田「谷口は思ったより驚かなかったね、僕はこの状況に気がついたときに一瞬気を失いそうになったのに」
622 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:08:26.91 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
谷口「ま、急いでたしな……それに……」
国木田「それに?」
谷口「変なことには慣れっこだ、中学の時からな」
国木田「涼宮さん関連で?」
谷口「やめてくれ、あまり思い出したくは無い」
国木田「ハハハ……ってあれ?」
坂のかなり下の方……あれは……
谷口「お、ありゃあ女子に大人気のイケメン度AAランクの古泉じゃないか」
国木田「そ、そんなことまで調べてるの……」
谷口「不本意だがな、女子の好みの調査はモテ男になるための必須条件なのさ」
国木田「もうそれで商売でもしなよ」
谷口「ふっ、趣味は仕事にしない志向なのさ」
623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:09:10.13 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
国木田「へー……それはいいとして彼もかなりトボトボ歩いてるね」
谷口「イケメンにも悩み事の一つや二つあるんだろう、それこそ贅沢なことを悩んでるんだろうぜ」
国木田「それはどうだろうね」
そんなことを話していると
ブロロロロロロロ……バンッ!
国木田「車……って!?」
僕は目の前で起こってることを理解できなかった
古泉君が車の中に押し込まれたのだ
谷口「な、なんだ!?誘拐か!?」
国木田「う、うん!早く警察に連絡を……」
僕が携帯を取ってもう一度車を見たとき
国木田「!?」
目が会った
距離は遠いけど確実にお互いを認識した
そんな感じだった
624 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:11:48.99 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
谷口「おい!早く連絡しろよ!」
国木田「ちょ、まってよ!今やってるから!!」
そうやって携帯のコールを聞いているときに
ブロロロロロロロロ……
谷口「!?」
先に気がついたのは谷口だった
今、古泉君をさらった車と全く同じ車種の車がこちらに近づいて来る
たいしたスピードでは無かったが確実に身の危険を感じさせるものだった
国木田「や、やばい!」
谷口「俺達を狙ってるのか!?」
谷口が僕の手を握ってきた
国木田「なっ!」
谷口「逃げるぞ!」
626 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:13:28.72 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
sssp://img.2ch.net/ico/morara.gif
谷口は僕の手を引いて一気に脇道に入っていた
車は付いて来てるんだろうか?
細い路地裏を僕と谷口は走り抜ける
谷口「ここを抜ければ駅前だ!あそこなら人も多いし交番も近い!」
国木田「ちょっと……痛いって……」
谷口「男だろ、そのくらいちょっと我慢しろよ」
国木田「今は半分以上女だって……っ!」
路地裏を抜けるところに僕は見つけてしまった
谷口「道が……車で塞がれてる……」
カツカツカツ
後ろから足音が聞こえてきた
国木田「まさに前門の虎後門の狼だね、この場合は前門も後門も車か」
谷口「冗談言ってる場合かよ!どうするんだ」
すると前方の車のドアが開かれた
627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:14:36.83 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
sssp://img.2ch.net/ico/morara.gif
???「ほらほらー!何してるのー!早く乗りなよー!!」
そこには見たことのある人物が立っていた
…………
……
…
始めて乗った高級車にちょっと肩が縮こまる
国木田「あの……本当に助かりました」
???「いいの、いいのー、困った時はお互い様ってね?そうにょろ、谷口君?」
谷口「は、はぃい!名前まで覚えていて頂いて本当にありがとうございます!鶴屋さん!!」
鶴屋「んー、そだね、他人名前を覚えるのくらい基本だよ、ところでさー?なんで追っかけられてたの?」
僕はハッと思いだした
国木田「そ、そうなんです!」
僕は自分の見たことを話した
鶴屋「ふーん……つまりその古泉君ってのが誘拐されて、それを目撃した君たちも誘拐されそうになった……と?」
628 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 04:15:59.56 ID:ADYyMcEJ0 ?2BP(0)
sssp://img.2ch.net/ico/morara.gif
国木田「はい……」
鶴屋「なるほどねー、めがっさ理解したよー!」
谷口「はやく警察に連絡を!」
鶴屋「そだね、多分だけど警察には伝えない方が良いかもね……」
国木田「え?」
鶴屋「ぅん、こっちの話さー、それよりさ、多分相手はプロだからこれからも君たちを狙って来ると思うんだよねー」
谷口「そう……なんですか?」
鶴屋「おねーさんはそういうことに詳しいのさっ!で、提案なんだけど私の家に来ない?」
谷口「い、いいんですか!?」
国木田「迷惑とかじゃないんですか?」
鶴屋「全然、全然―、それにセキュリティなら他の家より断然安心だしね!大船に乗ったつもりになればいいさっ!」
鶴屋さんは僕の体を上から下まで一度眺めた
鶴屋「それに、その方が君にもいいんじゃないかなー?」
645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 10:20:40.98 ID:ADYyMcEJ0
国木田「!?」
谷口「そ、それは……」
鶴屋「ふふふ、皆までいうなーぃ!おねーさんは全部知ってるのさっ!」
結局僕たちは先輩である鶴屋さんの家に転がり込む形になった
…………
……
…
鶴屋「これでよかったのかい?」
喜緑「えぇ、流石に我々でも二つのものは守れませんもの」
鶴屋「ふーん、宇宙人ってのも色々と大変なんだねぇ?」
喜緑「ふふふ、そうですね、でも多分これも規定事項なのでしょう」
鶴屋「んー、みくるはあんまり教えてくんないからさー」
喜緑「別に聞かなくたって分かるくせに」
鶴屋「相手から直接聞くってのが大切なのさっ!」
喜緑「私には良く分かりませんわ」
646 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 10:22:04.04 ID:ADYyMcEJ0
鶴屋「とりあえず、向こう様には連絡してあるからね」
喜緑「後は彼次第……いえ、彼女次第ということでしょうか?」
鶴屋「そっちも分かってるんだね、じゃあ助ければ良いのに」
喜緑「それでは駄目ですわ、それにイレギュラーな存在が私たちにはありますから」
鶴屋「うんっ!彼ならちゃんとやってくれるって信じてるさ!」
喜緑「随分不確定な考え方ですね、ただ私たちも彼の天の邪鬼がキーになってるので人の事は言えないですけど……」
鶴屋「まーお互い頑張ろうよ」
喜緑「ふふふ、そうですね」
…………
……
…
国木田「すみません、お風呂まで頂いちゃって」
僕はなるべく自分の体を見ないようにしてお風呂に入った
正直お風呂に入るだけでこんなに疲れたのは初めてだった
谷口「なんだかんだで着替えまで用意していただいて、本当に感謝してます鶴屋さん」
鶴屋「いいの、いいの、私一人の時だとこの家なんて無駄に広いだけなんだからさっ!」
647 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 10:22:47.51 ID:ADYyMcEJ0
国木田「そういえばご家族の方は?」
鶴屋「今日は居ないのさっ!」
谷口「え?じゃあこの料理は?」
鶴屋「ある程度は作り置きだけどおねーさんが作ったのさ!今日はこの前と違って料理は無料でおかわり自由っさ!」
谷口「うぅ……うぅ……」
国木田「谷口……何泣いてるの?」
谷口「まさか、あの鶴屋さんの手料理が!手料理が食べれるなんて!!うぅ!嬉しすぎる!今なら死んでもいいぞぉぉぉぉぉぉぉ!!」
国木田「じゃあ死ね」
谷口「へぶぅ!」
国木田「すみませんね、コイツいつもこんな感じなんで……」
鶴屋「いいの、いいの!いやーこんなに楽しく家で料理を食べるなんて、おねーさん久しぶりだよー」
国木田「じゃあいただきます」
鶴屋「めしあがれー!」
谷口「て……てりょう……り……グハッ!」
648 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 10:24:55.92 ID:ADYyMcEJ0
それから3人でご飯を食べて谷口は離れで僕は部屋を一つ借りて寝ることになった
鶴屋「おやすみー!」
国木田「はい、おやすみなさい」
鶴屋さんが襖を閉じると部屋は真っ暗になった
国木田「明日になったら……治ってるかな……コレ」
襖を閉めるとき鶴屋さんの顔がわりと真剣だったのが印象に残る
鶴屋「……明日からが本当に大変かもしれないね……」
…………
……
…
国木田「ふわぁぁぁ、あれ?」
650 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 10:31:25.75 ID:ADYyMcEJ0
なんだか胸が重たい……というかもはや息がし辛い
国木田「う、うぅん」
目を開けるとそこには大きな二つの物体が……
国木田「ひ!?ひぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
谷口「ど、どうした国木田!?って……うぉぉい!!」
鶴屋さんから借りた寝巻が完全にはち切れていた
そして裂けた服からは大きな胸が存在をアピールしていた
国木田「あはははは……なんか……おっきくなっちゃった……」
ここまで大きくなると逆に隠すという発想が出てこないのが不思議だ
鶴屋「おぉ!これは凄いねぇ!神様も凄いお願いをしたもんだねっ!」
倒れた谷口の向こうから声が聞こえてとっさに胸を布団で隠してしまった
652 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 10:41:12.89 ID:ADYyMcEJ0
国木田「どういうことですか?」
鶴屋「あぁこっちの話、それよりさ、早くそのみくるもびっくりなモノをしまって、ここで出血多量で倒れてる子を一緒に運んで欲しいのさ」
国木田「あ、はい」
鶴屋「着替えはそこにあるよ、ブラとかも用意してあるからちゃんと着けるんだよー?型崩れっていうか単純に痛いだろうしねっ」
僕は急いで立ち上がり部屋の隅にある鶴屋さんが指さしたタンスに近づいた
驚いたことに鶴屋さんが用意してくれた服が入ったタンスには僕の今の体にベストフィットな下着や服が入っていた
鶴屋「ふふふ、おねーさんは何でもお見通しなのさっ!」
国木田「これが女性物の下着……」
パンツに手をかけたところでふと思い出した
なんて体になってしまったものだろう
国木田「あ、あの鶴屋さん……」
鶴屋「なにかな?なにかな?」
654 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 10:43:41.88 ID:ADYyMcEJ0
国木田「ちょっと向こう向いてもらってもいいですか……その」
早朝の男性特有の現象が起こっているのだ
鶴屋「もう、そんなの全然きにしないのにー」
国木田「僕が気にするんですよ……」
鶴屋「おっと、それは気付かなかったにょろ」
着替えが終わった僕と鶴屋さんはなんとか谷口を運んで寝かせることができた
なんか力も落ちてるな……僕
鶴屋「あ、そうそう」
国木田「なんですか?」
鶴屋「古泉君の一件だけど本人は無事に見つかったそうだよ」
国木田「そうですか!よかったぁー」
鶴屋「万事解決!安心していいのっさ!」
万事解決……それはつまり
国木田「……じゃあ、僕たちは帰った方が良いですかね?」
656 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 10:45:30.30 ID:ADYyMcEJ0
鶴屋「うーんどうだろうねー?彼は良いとしても君はちょっと問題があるんじゃないかーい?」
国木田「そう……です……よね」
この恰好を家族にどうやって説明するのか
昨日ならまだ隠せたかもしれないけど
家族を心配させたくもない
そんなことを僕が考えていると
鶴屋「そんな暗い顔しないのー」
国木田「でも……僕の体だって一生このままかもしれないし……」
俯いてみると足元が見えないことに気がついた
胸が大きいとこんなことにも困るんだぁと
一瞬現実逃避してしまう程だった
鶴屋「まー体の件に関しては今日中になんとかなんちゃうかもねー」
国木田「えっ!?なんでそんな……」
鶴屋「ふふふ、おねーさんは……」
国木田「何でもお見通しなんですよね」
鶴屋「そのとーり!ま、とりあえずさ、今日一日はここでゆっくりしていきなよ、それからの事はそれから考えよう」
673 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:07:45.58 ID:ADYyMcEJ0
国木田「そうですね」
谷口「……うーん」
国木田「あ!」
僕は谷口に駆け寄った
国木田「ほら、大丈夫かい?」
僕は畳に正座する形で谷口の頭を軽く持ち上げる
谷口「うん……あれ……なんだこれ……前が見えな……あ、なんか良い匂いが……」
国木田「あぁごめん、これじゃ見えないか」
谷口の頭をパッと放して僕は少し後ろに下がった
谷口「え、じゃあ今の感触は……うむ!もう出る鼻血も無さそうだしはっきり言おう!ごちそうさまでした!!」
国木田「そうか、死にたいのか」
谷口「あぁ!いや何でもないですマジで、ほんと許してください」
674 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:09:29.17 ID:ADYyMcEJ0
国木田「それより、よくそれだけ流血したものだね……」
谷口「思春期の男の子にその胸は強烈すぎるだろうAAランク2+くらいあるぞ」
国木田「はぁ、もういいよ、じゃあ服を汚しちゃったお礼にお風呂で体流してやるからちょっと来てよ」
鶴屋「おーし!じゃあ二人が朝風呂あがってくるまでにおねーさんの特製朝ごはん……いや、ブランチかな?特製料理をプレゼントしちゃうのっさ!」
谷口「ほ、ほんとうですか!!ありがとうございます!!」
国木田「あ、そういえば学校は良いんですか?」
鶴屋「そっちの方はもう連絡してるのさっ!安心していいよ!」
国木田「何から何までありがとうございます」
…………
……
…
喜緑「流石に情報操作で二人の人間を居ても違和感が無いようにするのは疲れるわ……」
675 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:10:44.90 ID:ADYyMcEJ0
…………
……
…
谷口「じゃー俺は先に入ってるからなー」
国木田「わかったよ」
谷口「お先ー」
国木田「……あれ?」
服を脱いでブラが見えたところでふと思い出した
僕の体って今女じゃん!!
なんでこんな簡単なことを忘れていたのか分からないけど
流石にこの体で入るわけには行かないだろうと思い谷口に声をかけようとすると
ふとあるものが目に入った
国木田「み、水着?」
学校指定のスクール水着のようなものがそこにはあった
明らかに鶴屋さんのものとはサイズが違う
おねーさんはなんでもおみとおしなのさっ!
という声が聞こえた気がした
676 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:11:27.69 ID:ADYyMcEJ0
国木田「まぁ谷口には今回の事で色々世話になったしこれくらいはいいか……」
そう思ってスクール水着を着てみた
かなり胸の部分に余裕のある作りだったのだろうが
それでもかなり胸を抑えつけられる感覚がある
さらにすっかり忘れていたが下半身にいきり立つものがあるため
その部分が盛り上がっているのだ
国木田「朝立ち……の延長みたいなものだろうなぁ……」
とはいったものの自分の姿に興奮していることも若干否めない
国木田「とりあえず、入るか……」
意を決して扉を開ける
そこには谷口の後ろ姿があった
677 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:12:46.19 ID:ADYyMcEJ0
谷口「おー来たか、とりあえず背中流してくれよ」
全く緊張していないところを見るとこいつも気が付いていない様子だ
僕の中で悪い考えが頭をよぎった
国木田「しょうがないなー、じゃあ背中洗ってあげるよ」
僕は大きな胸がじゃまになりながらも谷口の背中を洗った
谷口「うーん、その辺がかゆいな!もっとこう念入りにだな!!」
執拗に支持をしてくる谷口にそろそろイライラしてきた
ちょっと驚かせてやるか
国木田「たーにぐち」
僕は自分の大きな胸を谷口の背中に当てる
谷口「ひっ!」
谷口は気がついたようだ
恐る恐るふりかえる
谷口「お前……まさか……」
678 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:13:52.51 ID:ADYyMcEJ0
振り返った谷口のちょうど目の前に僕の大きな胸があったため
谷口は僕の胸に埋もれる形となった
谷口「ぶほぉ!……あぁ……死んだおじいちゃん……俺は幸せ者です……」
谷口は鮮血を上げながら倒れた
国木田「ハハハ、これは面白かったよハハハ」
ただ、流石にこのままにしておくわけにもいかず谷口の体を軽く洗い流して
洗面台まで引きずって置いておいた
国木田「さすがに裸じゃまずいか……」
谷口の体にバスタオルをかけて僕はその場を去った
679 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:16:40.44 ID:ADYyMcEJ0
鶴屋「二人ともーご飯できたよー!めがっさ急いできてよ」
国木田「はーい」
その後意識を取り戻した谷口と僕と鶴屋さんで楽しい一日を過ごした
トランプ、UNO、麻雀、懐かしのゲーム
谷口「あぁ!鶴屋さんそこには置かないでください!!」
鶴屋「うーんそうだねぇ……どうしよっかなー、ねー?国木田君」
国木田「どうぞ、やっちゃってください」
谷口「ひょわー!?」
僕は自分の体が今後どうなるのかの不安も吹き飛ぶほど楽しんだ
…………
……
…
谷口「ぐーぐー」
国木田「すぅすぅ……」
681 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:25:07.02 ID:ADYyMcEJ0
二人が寝静まったのを確認して鶴屋さんは襖を閉めた
朝比奈(大)「もう寝ちゃったの?」
鶴屋「おー!おっきいみくるちゃん、久しぶりー」
朝比奈(大)「お久しぶり、例のお薬良く効いた見たね」
鶴屋「もらったのはいつものみくるなんだけどねー、ちょっとジュースに混ぜるだけでココまでめがっさ良く効くとは思わなかったよー」
朝比奈(大)「未来印のお薬ですから」
鶴屋「こうして会えたってことは上手く行ったんだねー」
喜緑「そうですね、正直危険でしたけど」
朝比奈(大)「向こうの彼には悪いことしちゃったわね」
喜緑「あれは記憶が消えても残るかもしれませんね色々と」
682 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:26:22.16 ID:ADYyMcEJ0
鶴屋「おー、なにやら楽しそうな話をしてるねー」
喜緑「それよりこっちには変化は無かったのですね?」
鶴屋「そだねーもしかしたら天蓋さんの効果で変身したのかと思ったけどどうやらこっちは本当に神様仏様の影響みたいだねー」
朝比奈(大)「で、どうするんですか?」
喜緑「古泉一樹のようにはいかないでしょうね、こちらは情報の改編ではないようなので」
鶴屋「で、どうするのっさー?」
喜緑「私に当てがあるんです、たぶん朝比奈さんも同じことを考えてると思うのですけど」
朝比奈(大)「彼はこのこと知ったら怒るでしょうねぇ……」
喜緑「情報の変化自体を戻すことは難しいですかそれを事象、または特性、能力などに変化させてその対象を変えればあるいは……」
朝比奈(大)「その特性は誰に?」
683 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/20(水) 15:27:34.60 ID:ADYyMcEJ0
喜緑「ご存じでしょう?これも規定事項なので」
鶴屋「また世界の命運を彼に握らせちゃうのかーい?」
喜緑「ふふふ、どうでしょうね?一応選択肢は与えるつもりです」
鶴屋「彼が選ばなかったらどうするんだい?」
喜緑「その時には国木田さんは最初からちょっと変わった女の子だった……ということで」
朝比奈(大)「選びますよ……彼は」
喜緑「それは未来を知っている者の意見ですか?」
朝比奈(大)「禁則事項です♪」
…………
……
…
『20時ちょうどに、あの公園で』
END