1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 19:38:13.65 ID:arOPj06JO
もちつけうざすぎさっさとたて
事の発端はある日の部室での唐突ハルヒの発言だった。
ハルヒ「キョンって面倒見がいいわよね」
キョン「はっ?」
いきなりなんだハルヒ。
ハルヒ「だから、あんたって面倒見がいいわよね。妹ちゃんのことちゃんと面倒見てるし」
みくる「そうですよねぇ。妹ちゃんもキョン君に懐いてますし」
古泉「確かに、あなたは子供に好かれやすい感じですしね」
長門「…お兄ちゃん」
いきなりみんなしてなんだ。後長門、お兄ちゃんはやめなさい。なんだか誤解しそうでしょうが。
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 19:39:33.14 ID:arOPj06JO
ハルヒ「あれだけ懐かれてりゃあんたも嬉しいんじゃない?」
キョン「まぁ…子供は嫌いじゃない。むしろ好きな部類だからな」
ハルヒ「へぇ…具体的には何歳くらい?」
キョン「別にそういうのはないが…四五歳ぐらいの子供が遊び回ってるのを見てると和むな」
古泉「あなたは案外保育士に向いているのかも知れませんね」
ハルヒ「ふぅーん………」
その後別になにかがあったわけでもなくいつも通りの時間に全員で下校した。
しかしこの時俺はわかっていなかった。この会話が後に起きる大変な事件の引き金になっていたことを。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 19:42:57.83 ID:arOPj06JO
次の日、いつも通り妹に叩き起こされ学校にいくと、いつも俺の後ろの席を陣取っているハルヒの姿がなかった。
岡部「涼宮は今日風邪で休みだ」
ほぉ、珍しいこともあるもんだ。まさかあのハルヒが風邪をひくとは。
帰りに見舞いにくらいいってやるかなんて考えながらこの日の授業をつつがなく終え、ハルヒ不在の為今日は部活動は休みだと伝える為に俺は部室に向かった。
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 19:44:37.18 ID:arOPj06JO
コンコン
みくる「はぁい?」
いつも通りノックし朝比奈さんの声を聞いてから部室に入ろうとする。
にしても朝比奈さん今日はやけに変な声だな。まさか朝比奈さんまで風邪を………俺はドアの向こうの光景に目を疑った。
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 19:46:38.01 ID:arOPj06JO
キョン「………」
みくる「あっキョンおにいちゃん!」
ハルヒ「おそい!おにいちゃん!」
古泉「まぁまぁハルヒちゃん。おにいちゃんはいそがしかったんですよ」
長門「…ごほんよんで」
キョン「………」キーバタン
落ち着け俺今のは幻覚だ幻聴だははは俺も相当疲れてるなにしてもハルヒ授業はサボった割にちゃんと部活にきてるとはこれは説教を…なんて現実逃避してる場合じゃない
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 19:50:15.64 ID:arOPj06JO
キョン「ちょっと待て」ガチャン
ハルヒ「いきなりどあしめてどうしたのおにいちゃん?」
状況を説明しよう。
やけに小型サイズなハルヒや長門や朝比奈さんや古泉が床に突っ立って不思議そうにこちらをじーっと見ている、why?なぜ?
まてまてまて、これは4人が子供になってるってことか?
流石に何度も不思議体験してるおかげかあまりパニクらずに状況を判断できた。
4人が子供になってるとするとなぜなったか………。
キョン「…昨日のあれか」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 19:54:27.46 ID:arOPj06JO
どうやら昨日の一連の会話が発端と見るしかないようだな。
ハルヒ「どうしたの?」
キョン「あー…いや、なんでもないよ」
とりあえずハルヒは除外として誰かに相談したい。
キョン「あの、朝比奈さん」
みくる「ふぇ?みくるちゃんだよぅ?」
キョン「…みくるちゃんだな、ごめん」
朝比奈さんは完全にアウトだな、なら古泉ならどうだ?
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 19:58:32.21 ID:arOPj06JO
キョン「おい、古泉」
古泉「ビクッ…なっなんですかおにいちゃん」
…いつもの調子で話しかけたら怯えてしまった。こいつも完全に幼児化してるな。
キョン「いや、なんでもない。悪かったな古いz…いつき、怖がらせて」
いつき「…はい、だいじょうぶです」
目一杯の笑顔で答えられた。不覚にもかわいいなこいつとか思った自分が憎らしい。
俺は最後の頼みの綱、長門に話しかけてみた。
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:01:58.29 ID:arOPj06JO
キョン「………長門?」
長門「………」
キョン「?」
長門「……ゆき」
オーケーよくわかった。頼れる人は誰もいないってわけだな。
ゆき「おにいちゃん…ごほん、よんで」
そう言ってミニ長門は赤ずきんちゃんを差し出してきた。
キョン「…わかったよ長t…ゆき」
ハルヒ「あー!ゆきだけずるーい!」
みくる「わったわたしもごほんよんでほしいなぁ…」
いつき「ぼっぼくも…」
キョン「わかったわかった、んじゃみんなこっちこい」
そういうとわらわらとこっちに来てんしょ、んしょと椅子に登り始めた。
危なっかしいので抱えてそれぞれ椅子に乗っけてやる。
キョン「…やれやれ」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:06:34.72 ID:arOPj06JO
それからしばらくは本を読んでいたが、途中で飽きたのかハルヒと朝比奈さんはいつの間にか自力で椅子を降り二人でアルプスいちまんじゃくをやっていた。
古泉がテーブルにおいてあったオセロをやりたいと言い出したので向かいの椅子に乗っけて本を読みながらオセロをしてやった。
言うまでもないがやはり弱かった。
いつき「あぅ…おにいちゃんつよいです」
キョン「古いz…いつきも大きくなったら強くなるよ」
いつき「ほんとですか?ぼくがんばります」
しかし嫌みのかけらもない純度百%の古泉笑顔はなかなか…いやなに考えてんだ俺。
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:09:45.82 ID:arOPj06JO
気付いたら日が落ちていた。
キョン「そろそろ帰らないとな…」
ハルヒ「えーもう?まだあそびたりない!」
みくる「もっとあそびたいなぁ…」
長門「ごほん……」
いつき「ダメですよ。もうひがおちてますから」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:19:31.61 ID:arOPj06JO
美神だと…読んだの大分前だし覚えてねえや
ただ浦島のあの力は反則
キョン「そうだぞ。もうよいこは帰る時間だ。
偉いないつきは」
いつき「えへへ…」
不覚にもry、といったもののこの4人を誰にも見つからずに学校から連れ出すのは骨が折れそうだな。というかどこに連れて行きゃいいんだろうか…さすがに家は無理だろう。
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:28:53.56 ID:arOPj06JO
困っているといきなりドアが開いた。
キョン「っ!」
喜緑「お困りのようですね」
なんと入ってきたのは喜緑さんだった。
後ろのちびっ子4人組をみても驚かないあたり事態は把握していそうだ。
キョン「はぁ、そうなんですよ。いきなりこんなことになっちゃってどうしようかと」
ハルヒ「だれ?そこのおば…」
喜緑「はいっ?」
ハルヒ「…おねえちゃん」
喜緑さんのとてもいい笑顔に少し怯え気味の4人は俺の後ろに隠れた。子供をびびらすのやめてください喜緑さん。
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:36:01.69 ID:arOPj06JO
喜緑「でしたら、長門さんの家に泊まったらどうですか?幸い明日から金土日と三連休ですし。その間にどうにかすればよいかと」
それは名案だ。しかしどうやってここを出れば。
喜緑「学校を出るまでは私があなた達に遮蔽フィールドを展開しておきます。
各各の家にも情報操作しておきますので」
喜緑さんの提案は大いに助かるものだった。ここまでしてくれるとは、感謝の言葉もない。
喜緑「ああ、後先程拾ったこの子もよろしくお願いします」
そう言って喜緑さんが後ろからだしたその女の子は俺をみるなり満面の笑顔でこう言った。
鶴屋「あっ!キョンにいちゃん!」
………鶴屋さんまで!?
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:38:38.75 ID:arOPj06JO
ミニ鶴屋さんはとてとてと走って俺の足に抱き付きまた満面の笑顔を俺に向ける。
鶴屋「ビックリしたよ、しらないひとばっかなんだもん」
ということは…ミニ鶴屋さんの存在は校内にバレバレユカイですか?
喜緑「大丈夫です。彼女を見たものの記憶は消しておきました」
さすがだ喜緑さん、長門があれな今一番頼りになるな。
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:44:21.96 ID:arOPj06JO
キョン「えーと…鶴屋さん?」
鶴屋「………」
まずい無反応だ、この呼び方はハズレか。
しかしなんと呼べばいい、鶴屋さんには未だ名前が存在しないんだぞ。
キョン「…つるちゃん」
鶴屋「なんだいキョンにいちゃん」
…正解らしい。
喜緑「それでは」
そう言うとなにを言ってるか全くわからない呪文を喜緑さんは唱えた。
喜緑「これで外に出るまではあなた達の姿は誰にも見えません。それでは私はこれで」
そう言って喜緑さんは部室を出て行った。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 20:52:56.26 ID:arOPj06JO
キョン「よし、それじゃあこれからゆきの家でみんなでお泊まりするからな」
ハルヒ「おとまり?わーい!」
五人とも凄い(長門は小さくだが)はしゃぎっぷりだ。みてるこっちも嬉しくなってくる。
キョン「そんじゃこれから学校をでるけど、みんな人にぶつからないよう注意するんだぞ?」
4人「はーい」
ゆき「…おー」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 21:43:18.86 ID:arOPj06JO
朝倉は頭に妄想が浮かんだしだしてみるよ。
しかし鶴屋さん→つるちゃんも無理やりだしなんかいい名前ないか
それからは一列になって長門の家にみんなで帰った。
ちなみにどうやってマンションに入ったかと言うとちゃんと長門が鍵を持っていた。
キョン「んじゃ入るぞ」ガチャリ
入った瞬間俺は目を疑った。あの簡素で生活感の欠片もない長門の部屋が、とってもファンシーになっていた。
床にはピンク地に某パン男のプリントがされた絨毯が敷かれており所々棚の上にはいろいろなぬいぐるみが置かれていた。多分喜緑さんの配慮だろうが、長門はいつも通りのように普通に部屋に入っていった。他のちびっ子もそれに続く。
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 21:53:39.28 ID:arOPj06JO
あーちゃん把握
つるちゃんはもうつるちゃんで
キョン「とりあえず…」
俺がこれからどうしようか思考を張り巡らそうとしたら、ハルヒが服の裾を引っ張った。
ハルヒ「おにいちゃん、おにいちゃん」
キョン「ん?どうしたハルヒ」
ハルヒ「おなかすいた」
見れば他のちびっ子も頷いている。それじゃあまずは晩飯からだな。冷蔵庫や棚などをみて食材を探す。
「豚肉、玉ねぎ、人参、ジャガイモ…カレールー」
さすが長門、カレーの食材はコンプリートだった、今日はカレーだな。
ハルヒ「カレーだカレーだー!」
ゆき「…やったー」
みくる「ふっふくじんづけはあるかなぁ…」
キョン「ああ、ちゃんとある」
いつき「らっきょもありますか?」
キョン「ん、ちゃんとあるぞ」
鶴屋「スモークチーズも!?」
キョン「それはないです」
鶴屋「にょろ〜ん…」
明日買ってあげるから我慢しなさい…やれやれ。
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:00:49.23 ID:arOPj06JO
あっ…朝倉そういや下の名前…まぁあーちゃんでいいや
なぜか棚に入っていたキョンと刺繍を施されているエプロンをちびっ子達の要望で仕方なく着用し材料を切り始める俺。
ハルヒ「おにいちゃんほふさんみたい」
みくる「ほんとだぁ…あれぇ?じゃあおにいちゃんはせんせぇ?」
つるちゃん「ほんとだ!あははキョンせんせぇ」
ゆき「せんせぇ、ごほん…」
みんなして面白がってやがる。長門、今先生は料理中だ。
いつき「あの、せんせい。てつだいます」
お前は本当にいい子だな古泉。大丈夫だからみんなで居間で遊んでなさい。
5人「はーい」
見送った後料理を再開しようとしたらまたハルヒがやってきた。
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:08:06.76 ID:arOPj06JO
キョン「なんだ、ハルヒ」
ハルヒ「どあからのっくのおとがするー」
なに?誰だろう、また喜緑さんかな。手を水で洗い拭いてから玄関まで歩いていきドアを開けた。
キョン「はいはーい」
朝倉「ゆきちゃん!いっしょにごはん…ふぇ?キョンおにいちゃん?」
キョン「………」キーバタン
朝倉だとぉ!?おっ落ち着け俺今俺のそばには長門がって長門は今ただの子供だったー!てか朝倉も子供じゃなかったか?
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:16:37.30 ID:arOPj06JO
ハルヒ「どうしたのー?」
キョン「いっいやなんでも…」
―ヒック…ヒック…
まままままままさかぁっ!?
ドアを再度開けたらちっちゃい朝倉が泣いていた…全国のロリコンを敵に回しそうだ。
ハルヒ「あー!あーちゃんだー!」
キョン「あっあーちゃん?」
みくる「あーちゃんどーしたのぉ?」
鶴屋「ないてるよー」
いつき「だれになかされたんですか?」
ゆき「…あーちゃん」
まずい非常にまずい状況だこれは、頼む朝倉謝るから土下座して謝るから…。
朝倉「キョンおにいちゃんがいじめたぁ…ヒック」
バレたー!
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:23:18.51 ID:arOPj06JO
みくる「キョンおにいちゃんがなかしたのぉ?」
キョン「うっ………」
朝倉「ヒック…ヒック…」
ハルヒ「あーあーあーあーあーあ」
いつき「いーけないんだーいーけないんだー」
ゆき「なーかしたーなーかしたー」
鶴屋「せーんせーにーいったーろー」
まさかこの年になってこれをされるとは…結構へこむな。
キョン「ごっごめんな朝倉。謝るから泣きやんでくれ」
朝倉「…朝倉じゃないもん」
キョン「へっ?」
朝倉「いつものおにいちゃんはあーちゃんって呼ぶもん」
ぐはぁ!こいつは俺をまた殺すつもりか!?(萌え死に的な意味で)
とりあえず泣き続けるあーちゃんこと朝倉をなだめすかして一緒にカレーを食べることになった。
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:30:39.49 ID:arOPj06JO
みんないつき君やみくるちゃんにもっとふれてあげてwww
キョン「んじゃおにいちゃんは料理を続けるから、みんなで遊んでなさい。
いつきは一番年上だから、みんなの面倒をみてやるんだぞ」
6人「はーい」
スタート時は4人だったのが6人になっちまったか、やれやれ。
まあカレーくらいは俺にだって作れる。
手早く材料を切ってから玉ねぎを先にバターで炒めて他の材料も炒め同じ鍋に放り込み水を入れ火にかける。
灰汁をとりながら煮えてきたら火を小さくしルーを入れて更にしばらく煮込んで出来上がりだ。
ちびっ子達を呼びにいく。
キョン「おーい出来たぞ」
六人「はーい」
居間を覗くとみなお絵かき帳(喜緑さんが用意してたものだ)になにかを書いていたようだ。
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:36:37.39 ID:arOPj06JO
ハルヒ「あのねぇおにいちゃん」
キョン「ん?」
全員お絵かき帳を持って俺に見せにきた。
キョン「みんななに書いてたんだ?」
みくる「みんなでおにいちゃん書いてたのぉ」
朝倉「だれがいちばんじょうずかなぁ」
…やけに静かだと思ったらみんなしてそんなことを…不覚にも目頭が熱くなった。
キョン「みんな上手だ。おにいちゃんは嬉しいぞ」
ゆき「…ほんと?」
つるや「みんないちばん?」
キョン「ああ、そうだな」
6人「わーい!」
なんだろう…ほんと子供ってかわいいな。一瞬だけもうずっとこのままでいいとか考えてしまった。
キョン「それじゃあ机を片付けて、みんなでカレー食べよう」
6人
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:43:32.11 ID:arOPj06JO
あーちゃんを泣かせたキョンがいい人だと…?
6人「ごちそうさまでした!」
キョン「はいよ。んじゃみんな食器を持ってきてくれ、洗うから」
6人「はーい」
みんなの笑顔を見ればおいしくできたようだ、我ながらなかなかの出来だったと思う。
にしてもちっちゃくなってもハルヒと長門の食いっぷりは見事だった。三杯もおかわりしたしな。
みんなが持ってきてくれた食器を洗いまたやけに静かになった居間を覗いてみた。
キョン「…あっ」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:46:26.88 ID:arOPj06JO
突っ込まないで、ミスだから突っ込まないで
6人「…クー…クー…」
みんな絨毯に転がって寝ていた。なんとも可愛らしい寝顔だ。
とてもじゃないが普段俺を振り回したり訳の分からない呪文呟いたり未来に連れてきたりニヤニヤとした笑顔を近付けたり元気大爆発だったり俺を殺そうとしたりしてた奴らだとは思えん。
このままじゃ風邪をひくと思い布団を探そうと隣の襖を開けたら大きい布団一つにちっちゃい布団六つがところ狭しと敷かれていた。
喜緑さん、朝倉が来ることも予想済みでしたか。
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/11(月) 22:51:51.22 ID:arOPj06JO
1人1人起きないように静かに抱え寝室に運び布団に寝かせてから電気を消し俺も布団に入る。
キョン「さて、これからどうするかな」
そう呟きながら、俺は今は流れに任せていいような気がしていた。最初にいったが子供は好きだしな。
とりあえず、明日はみんなで買い物に行こう。
キョン「それじゃ、みんなおやすみ」
一日目 了
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 00:56:28.41 ID:iH25n7BxO
二日目
キョン「おっおまえは…カビゴン!?」
カビゴン「のしかかり!」
キョン「うわああああああっ!」
キョン「はぁはぁ…夢か………!?おっ重い…しかも暑い」
いきなりなんだ、霊でも乗り移ったか?てかそれなら普通寒くならないか?
首を動かして周りを覗いてみると、6人のちびっ子達が全員俺にひっついていた。
キョン「やれやれ」
しかし悪い気はしなかった…いろいろまずいな俺。
111 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 00:57:45.51 ID:iH25n7BxO
全員を起こして着替えをさせようとしたところで気付いた。
今着ている分しか服がない(ちなみに今はみんな普通の子供用の服だ。ハルヒの能力だろう)家の中を探したがなかった。
いろいろ用意してくれた割に服は用意してくれなかったのか喜緑さん。
っと、そこで居間の卓袱台にいつの間にか封筒が置かれているのに気がついた。
中を開けてみると諭吉さんが十人程と手紙が入っていた
『このお金で子供達の世話をお願いします 喜緑』
…気がきくのかきかないのかよくわからないが、助かることにはかわりない。今日の予定は決定した。
キョン「服を買いに行こう」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 00:59:12.10 ID:iH25n7BxO
朝食にみんなで昨日のカレーを食べてから身支度を整える。
ハルヒ「どこいくのー?」
キョン「みんなで洋服を買いにいくぞ」
ゆき「ごほん」
キョン「わかった、一冊だけごほんも勝ってやるから」
鶴屋「あー!ゆきちゃんだけずるいにょろー!」
みくる「わっわたしもぬいぐるみほしいなぁ…」
みんな騒ぎ出したので全員に一つずつなにかを買ってあげると約束しみんなで長門宅を出る。
いろいろ買っちゃって大丈夫なのか…まぁ3日だけだし今は財布に諭吉さんが沢山いるし大丈夫だろう。
115 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:00:57.61 ID:iH25n7BxO
幸い駅の近くに量販店があるのであまり歩かずにすんだ。ちびっ子達が疲れるし電車なんて乗ったら騒いで怒られそうだしな。15分程でつき中に入る。
キョン「とりあえずまずは服を買うぞ。ごほんやぬいぐるみは後でな」
6人「はーい」
二階にある子供服売り場につく。放っといたら勝手にいろいろもってきそうなので全員分俺が見繕わなければいけない、やれやれ。
キョン「ハルヒはこれなんかどうだ…みくるちゃんはこれを…あっゆき、これ合わせてみてくれ…こらつるちゃん走り回っちゃだめです…あーちゃんはこれが似合いそうだな…いつきはこれだ」
店員「妹さん達ですか?」
忙しく動き回る俺を見かねてか女性の出来さんが話し掛けてきた。
116 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:02:25.31 ID:iH25n7BxO
キョン「はぁ、まあ親戚の子達です」
店員「こんなに沢山…大変そうですね」
店員さんの苦笑に俺も苦笑で答える。
お互いちょっとした他意のない会話だったのだがちびっ子達はそう受け取らなかったらしい、不安そうな瞳でこちらをみつめていた。
みくる「おにいちゃんたいへんなの?」
いつき「ぼくらのせいで…たいへんですか?」
やばい、フォローしないと泣き出しそうだ。
店員さんもあからさまに失敗したような顔つきで訂正してくる。
店員「ごめんね、冗談よ。おにいちゃんは大変なんかじゃないわ。っね?」
俺に同意を求めてくる。
117 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:03:49.56 ID:iH25n7BxO
キョン「ああ、大変なわけないだろ。お前たちといると楽しいよ」
ハルヒ「ほんと?」
朝倉「わたしたちのこと、きらいにならない?」
キョン「ならないならない、んなことあるわけないだろ」
6人「…よかったぁ」
安堵した表情になる。下手なこと言うとまた泣くかもな、注意しないと。
キョン「それじゃあこれだけ全部で」
店員「わかりました。全部○○○円になります」
なかなかもっていかれた。いきなり諭吉さんを二人も失うことになるとは。代わりに英世が数人入ってきた。
俺の分も買わないとな、家に帰って妹がついてくるとか言い出したらたまったもんじゃない。まあ中古の安いとこでいいだろ。
119 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:06:21.43 ID:iH25n7BxO
袋に入れてもらったが、子供服とはいえ6人分、結構な量だ。これ+おもちゃ…帰るときにはひどいかもな。
両手に持ちみんなを呼ぼうとしたら、若干数名ちびっ子の数が足りないことに気付いた。
キョン「あれ?ハルヒ、みくるちゃんとあーちゃんとつるちゃんは?」
ハルヒ「んっとね、はぐれちゃった」
なんですとぉ!?やばいやばいやばい落ち着け俺落ち着いて早く探すんだ早くしないと変態なおじさんに三人が連れ去られとにかく落ち着け俺!
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 01:07:46.28 ID:iH25n7BxO
キョン「今から三人を探してくる!すいません店員さんちょっとの間荷物とちびっ子達よろしくお願いします」
店員「はい、わかりました」
キョン「いつき、お前は一番年上だし男の子だからな。二人をしっかり守れよ」
いつき「はっはい!ぼくがんばります!」
店員さんに三人と荷物を預け俺は一目散に走り出す。
待ってろよ俺の妹たt…ごほんっ、ちびっ子達!
122 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:09:14.30 ID:iH25n7BxO
みくる「ふえぇ…おにいちゃんどこぉ…」
鶴屋「きっ、きっとこっちだにょろ!」
朝倉「あんまり動き回らない方がいいよぉ」
谷口「HIHIHI暇だぜ。ナンパも失敗だしつまらねぇなぁ…ん?子供?」
みくる「ふぇ?」
谷口「かっかわいい…もう誰でもいいや!そこのちびっ子ちゃん達、お兄さんとどっかいかない?アイス奢ってあげるよ」
鶴屋「アイス!…でも知らない人についていっちゃダメだって」
谷口「大丈夫大丈夫、お兄さんはいい人だからさ。ほらほら」ジリジリ
みくる「ふっふえぇ…」
鶴屋「にょっにょろ…グス」
朝倉「グス…ヒック…こわいよぉ…おにいちゃあん…」
谷口「なっ泣く姿もそそるぜ、もう我慢できん!いただきま」
キョン「なにしとんじゃごらぁ!!!」
124 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:10:20.35 ID:iH25n7BxO
書きためあと少し
谷口「きょっキョン!?いっいやこれは誤解d」
キョン「おにいちゃんパーンチ!」
谷口「ぐはぁ!」
キョン「おにいちゃんキィーック!おにいちゃんドロップキィーック!おにいちゃんれんだぁーん!」
谷口「あべしっ!ひでぶっ!」
ふぅ、悪は滅びたか…つうか谷口じゃねえか。子供にまで手を出すとは、こいつとの関係考えた方がよさそうだな。
みくる「ふぇ…おにいちゃあーん!」
鶴屋「うぇーん!」
朝倉「おにいちゃ…ヒグッ…うえぇ…」
三人が俺の足に飛びついてくる。よしよし怖かったな、もう大丈夫だ。
126 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:11:43.02 ID:iH25n7BxO
キョン「全く、心配したぞ」
三人「…ごめんなさい」
キョン「勝手にどっかいっちゃだめだろ」
三人「グス…ごめんなさい」
キョン「…はぁ、よしよし。何もなくてよかったよ、さぁ、ハルヒ達のとこに戻ろう」
三人「…おにいちゃあーん!」
足にしがみついてまた泣き出した、やれややれ。
128 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:13:42.20 ID:iH25n7BxO
泣き止ませてからもとの場所に戻り、店員さんに礼を行ってから店を出て今度は俺の服を買いに行った。
キョン「今度ははぐれないように」
6人「はーい」
返事だけはいいのが子供の特徴だな、やれやれ。
手早く適当に買ってから今度は鶴屋さんの要望でみんなでアイスを食べにブースに歩いていく。
キョン「ダブルはダメだぞ」
ハルヒ「あたしおれんじ!」
みくる「いちごがたべたいなぁ」
ゆき「…ばにら」
いつき「じゃあぼくはチョコを」
朝倉「私はぶどう!」
鶴屋「あたしはメロンだよ!」
キョン「見事に分かれたな…んじゃそれでお願いします」
おばちゃん「あいよ、子守かい?偉いねぇ」
親切な人だったのか頼んでないのに俺に抹茶味をくれた。
129 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:16:01.97 ID:iH25n7BxO
俺もロリk(ryいや違うよ俺ロリコンじゃないよただ好きなキャラに幼女が多いだk
みんなで仲良くベンチに座りアイスを食べてから今度はおもちゃ売り場に足を運んだ。
食べてる最中何人か俺を訝しげにみてたが気のせいだ気のせい。
キョン「いくときも言ったけど一つだけだからな」
6人「はーい!」
ハルヒ「みくるちゃん!くまさんのぬいぐるみみにいこ!」
みくる「うん!」
鶴屋「あたしもぬいぐるみほしいにょろ!」
朝倉「ナイf…わたしもぬいぐるみ!」
ぬいぐるみ大人気だな、時にあーちゃん今なにかおかしな単語を言おうと…気のせいか。
ゆき「…ごほん」
ごほんは向こうだからな、後で行こうな…ん?いつきどうした?
132 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:17:49.94 ID:iH25n7BxO
書きため終了こっから遅レスになるかも
いつき「ぼくは…おにいちゃんといっしょにできるゲームがいいです」
お前ってやつは…ちょっと待ってろよ。
手早く目当ての品を見つけいつきにみせる。
キョン「ほら、ちっさいオセロだ。これでいつでも出来るぞ」
いつき「っ!はい!それがいいです!」
こいつがたまに本当に古泉なのか疑いたくなる。
いや、こいつは古泉じゃない、いつきだな。
ハみ朝鶴「おにいちゃーん!」
4人が目当てのぬいぐるみを抱えてやってくる。
キョン「よし、んじゃ買うぞ。その後ゆきのごほんな」
6人「わーい!」
ぬいぐるみとオセロを買った後は本屋に寄り長門に本買ってやった。グリム童話のちょっとでかいやつだ。
135 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:27:24.71 ID:iH25n7BxO
あーちゃんつるちゃん人気すぎワロタ
キョン「いっぱいだな…よし、一旦家に帰ってから晩御飯の材料を買いに行こう」
鶴屋「スモークチーズ!」
キョン「はいはい、ちゃんと買ってやるよ。
みんな何が食べたい?」
そうきくと6人で相談し始めた…だいたいの会話の内容では2つの内どちらにするか決めかねてるようだったが、決まったらしい。
6人「オムライス!」
………無理!
キョン「オムライスかぁ………」
6人「…ダメ?」シュン
うっ…すっごいしょんぼりしてる…料理の本買うか。
キョン「よし、んじゃ今日はオムライスだ」
6人「やったー!」
はしゃぎまくりだ。こら、あんまり暴れたら人に迷惑でしょうが。
138 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:37:03.34 ID:iH25n7BxO
それからは一旦家に帰って荷物を置いてからみんなでスーパーに買い物にいった。
ケチャップは既にあったので鶏肉と卵だ。
量販店の時みたいなアクシデントもなくさくさく買ってさくさく家に帰り料理の準備を始める。
朝倉「おにいちゃん、てつだう!」
キョン「ありがとなあーちゃん。でもおにいちゃんは大丈夫だから、みんなと遊んでなさい」
朝倉「でも…」
キョン「…よし、んじゃ卵を割ってこの中にいれてくれるか」
朝倉「うん!」
卵とボウルを渡すと嬉しそうに割り始めた。すると他の5人までやってきた。
140 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:41:16.51 ID:iH25n7BxO
ハルヒ「あー!卵割ってる!」
鶴屋「あーちゃんだけずるいにょろ!」
みくる「わっわたしもおにいちゃんのおてつだいしたいよぅ」
ゆき「…わたしもたまご、わる」
朝倉「あっだめ!わたしのやくめだもん!」
いつき「あっみっみんなだめですよ…でもぼくもおてつだいしたい」
気付けば台所はしっちゃかめっちゃかだ、やれやれ
キョン「こら!台所は遊び場じゃないんだぞ!」
6人「ビクッ……ごっごめんなさい」
キョン「おにいちゃんは大丈夫だから、みんな遊んでなさい」
6人「はーい………」
落ち込みすぎだ、やれやれ。
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 01:48:06.77 ID:iH25n7BxO
キョンは妹とか親戚の集まりとかでやたら面倒見がいいイメージ
キョン「…でもな、みんなが手伝ってくれておにいちゃん凄い嬉しかったぞ」
6人「!………」
キョン「おいしいオムライス作るから、みんなで食べような」
6人「………うん!」
瞬く間に元気を取り戻しみんなで居間に戻っていった。やれやれ、疲れる。それ以上に温かい気持ちでいっぱいだから構わんがな。
料理を再開する。まずは鶏肉と玉ねぎを切りご飯と炒めてケチャップをかけるそれを焼いた卵で包めば完成だ…字だけだとやたら簡単な料理だな。
146 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:49:39.06 ID:iH25n7BxO
何気に二日目分はかけたから一気にいくね
キョン「ちょっと型くずれしたな…まぁ、大丈夫だろう」
なんにせよオムライス完成だ。ちびっ子たちにそれぞれ渡し席に座り手を合わせる。
キョン「いただきます」
6人「いただきます!」
うむ、なかなかうまい。
ちびっ子たちの見事な食べっぷりをみる限り成功みたいだな、よかったよかった。
ハルヒ「おいしい!」
朝倉「すごい!おにいちゃん!」
キョン「ああ、ありがとな。おにいちゃん目一杯頑張ったぞ」
まぁちびっ子たちの笑顔を見たら先ほどの苦労なんて全部吹き飛ぶってもんだ。
あっこらつるちゃん女の子がうまいなんていっちゃいけません…俺は母親か。
147 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:51:02.49 ID:iH25n7BxO
食べ終えてから食器を洗っているといつきが裾を引っ張ってきた。
キョン「ん?どうしたいつき」
いつき「…オセロしたいです」
キョン「よし、ちょっと待ってろよ
手早く終わらせ卓袱台にオセロをおきやってやる。
楽しめりゃそれでいいと思うがいつきが上手な駒の置き方を聞いてくるので丁寧に教えてやるとこくこくと頷く。その仕草がまたかわい…いやなんでもないただの妄言だ。
ちなみに長門は買ってやった童話を読んでいて他の4人はぬいぐるみで遊んでいた。
148 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:51:48.17 ID:iH25n7BxO
キョン「ん…そろそろみんなお風呂入るぞー」
6人「はーい」
キョン「それじゃあみんな…」
そこで気付いた。ちびっ子たちの中で男の子はいつきだけ…つまり5人が女の子…いやいや別に俺に変な趣味はない。ちびっ子に欲情すらなんてことはない断じてないがもし元に戻ったとき記憶があったらどんなふうにみられるかなんて考えたくもないしそもそも………。
結論
キョン「喜緑さーん!」
150 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:52:53.47 ID:iH25n7BxO
喜緑「はい?」
キョン「うわぁ!」
さっきからいたかのように隣に現れた。
やめなさい、ちびっ子たちがびっくりしてるでしょうが。
キョン「すいません喜緑さん、女の子たちを風呂に入れてやってくれませんか」
喜緑「…まさか私を」
キョン「ちっちが!」
喜緑「冗談です。構いませんよ」
全く、この状況でいちいち茶目っ気はいらないですよ。
ハルヒ「えー」
鶴屋「なんでさー」
朝倉「おにいちゃんと入りたいー」
ちびっ子たちがごね始めた、やめなさい。
喜緑「なにか?」
喜緑さんが笑顔で凄むと途端にちびっ子たちは静まった。あのーあんまり恐怖で支配しないでやってください。
喜緑「それじゃ、いきましょうか」
5人「はーい…」
喜緑「ああ、キョンさん」
キョン「?」
喜緑「覗いちゃダメですよ」
覗くか!
152 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:54:19.69 ID:iH25n7BxO
5人と喜緑さんがあがったあと俺はいつきと入った。
ちびっ子たちの中で一番年上で敬語とはいえやはり子供なのかはしゃいでいた、そんな姿をみながら小さい頃の古泉はこんなだったのかとか思いつつ体を洗い湯船に使って百数えてからあがった。
キョン「よーし、そろそろ寝るぞー」
6人「はーい」
喜緑さんはいつの間にかいなくなっていたが気にしていたらキリがないので気にしないことにする。
居間の電気をけし布団に入ると長門が本を持ってきた。
153 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:55:36.26 ID:iH25n7BxO
ゆき「おにいちゃん…ごほん」
キョン「よしよし、なにを読んで欲しいんだ」
ハルヒ「しらゆきひめ!」
キョン「…だそうだが」
ゆき「わたしもしらゆきひめがいい…ゆき」
ああ、名前同じだもんな…。
他の4人も白雪姫がいいと言ったので、満場一致で白雪姫に決定した。
キョン「わかった、んじゃみんないつでも寝れるよう布団入れ」
鶴屋「おわるまではねないよ!」
とかいいながらちゃんと布団に入っていく。
キョン「んじゃ読むぞ。あるところに白雪姫という美しい少女がいました…」
154 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 01:56:27.68 ID:iH25n7BxO
キョン「…めでたしめでたし…ん?」
6人「…クー…クー」
やはり寝てたか。誰が最初に寝て誰が最後まで起きてたかちょっと気になるが、まあいいだろう。
電気を消し布団にくるまる。
キョン「そうだなぁ…明日はどこかに遊びに連れて行ってやるか」
元に戻すのはそれからでも遅くないだろう。なにより俺もこいつらと一緒にいたいしな。
キョン「んじゃみんな、おやすみ」
二日目 了
185 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 03:42:19.43 ID:iH25n7BxO
三日目
キョン「ここはどこだ…?真っ暗だな」
ハルヒ「キョン…」
キョン「ハルヒ?いるのか?」
みくる「キョン君…」
キョン「朝比奈さん?真っ暗でなにも見えない、どこにいるんだ」
長門「忘れないで」
キョン「長門…忘れるって…なにをだ?」
古泉「僕達はここにいます。本当の僕達は…」
キョン「古泉…何をいってるんだ…みんなどこにいるんだよ」
鶴屋「キョン君、忘れちゃだめにょろよ」
朝倉「さすがに私もへこんじゃうわ」
キョン「鶴屋さん、朝倉…いったいなにを」
ハルヒ「キョン………」
キョン「ハルヒ…?ハルヒ?長門?朝比奈さん、古泉!鶴屋さん朝倉!みんな!どこいったんだよ!消えるなぁ!」
186 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 03:44:10.14 ID:iH25n7BxO
誰もいないなら寝ようかと思ったがいたか
よし書きためた分は全部投下しよう
「…にいちゃ…おにいちゃん…おにいちゃん!」
キョン「!」
また嫌な夢を見ていたようだ、どんな夢かは忘れた。
横をみるとみんなが不安そうに必死に俺を呼んでいた。
キョン「…どうした?」
ハルヒ「だって、おにいちゃんうなされてたから」
みくる「ふえぇ、おにいちゃん怖い夢みてたのぉ?」
キョン「…さぁ、でも大丈夫だ。お前たちのおかげで助かったからな」
朝倉「ほんと?」
鶴屋「ほんとにだいじょうぶかい?」
いつき「むりしちゃだめですよ」
ゆき「おにいちゃん…しんぱい」
キョン「大丈夫だって」
立ち上がりガッツポーズをすると、みんな安心したようだ。
しかしなんの夢だったんだろうか。なんか大切な気がするんだが…まあ気のせいか。
187 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 03:45:09.33 ID:iH25n7BxO
昨日スーパーで買ったパンを食べてからパジャマを脱ぎ服を着替える。
元々あったのか喜緑さんが用意したのかは知らんが洗濯乾燥機があるのには助かった。
キョン「んじゃ今日は、みんなで遊びにいくぞー」
みくる「ふぇ?遊びに?」
鶴屋「どこっ!?」
キョン「そうだな…駅をもすこし向こうにいったとこにちっさい遊園地があるんだ。
そこにいこう」
ハルヒ「遊園地!?やった!」
朝倉「おにいちゃんとメリーゴーランド乗る!」
ゆき「…観覧車」
いつき「ぼっぼくはひこうきがいいです」
行く前からなににのるかでもめるとはさすが子供…。
「まぁとりあえずいくぞ」
6人「はーい!」
189 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 03:46:25.35 ID:iH25n7BxO
さすがに歩いていくとキツいのでバスにのった。
みくる「わぁ、はしってる…おちたりしないかなぁ」
朝倉「みくるちゃんこわいこといわないでよぉ…おっおちたりしない?」
キョン「しないしない、大丈夫だから静かに座ってなさい」
ハルヒ「かっこいいなぁおくるま…」
ゆき「…ゆれてごほんよめない」
我慢しなさいゆき、だいたい今日は遊びにいくのに持ってきちゃったのか。
ゆき「…だめ?」
別にいいが、遊ばないと意味ないからな?
ゆき「…」コクリ
いつき「ぼく、将来はうんてんしゅさんになりたいなぁ…」
独り言なのか敬語じゃない。
うむ、普段の古泉もこれだけ無邪気ならいいんだが。
そんなこんなで遊園地についた。
190 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 03:47:26.55 ID:iH25n7BxO
鶴屋「わぉ…おっきいねぇ…」
ちびっ子たちは揃って頭を上げて遊園地をみている。子供は頭が大きいからあんまり傾けるとこけるから危ないですよ。
キョン「んじゃチケット買うぞ、ちゃんと並んで」
6人「はーい」
一例に並んでチケットを買う。休日だからか小さい遊園地とはいえなかなか混んでいる、やれやれ。
数分待ってチケットブースにたどり着く。
キョン「すいません大人一枚子供六枚」
受付「はい、妹さん達ですか」
キョン「はい、親戚の子達です」
受付「今日は楽しんでいってくださいね」
キョン「ありがとうございます」
チケットを受け取り中に入った、やっぱり人多いな。
191 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 03:48:10.29 ID:iH25n7BxO
キョン「はぐれないよう手を繋いでくぞ」
そういい手を差し出したら全員が手に取った。さすがに片手に三人は無理だ。
ハルヒ「おにいちゃんはあたしとつなぐの!」
朝倉「ハルちゃんずるい!わたしもつなぎたい!」
鶴屋「あたしもにょろ!」
みくる「わっわたしもつなぎたいなぁ」
いつき「ぼくもつなぎたいです」
ゆき「…」
長門はなにも言わないが断固俺の手を離すものかと固く握っている。
結局決まらず全員俺にしがみつくことになった。危ないし歩きにくいことこのうえない、やれやれ。
194 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 03:50:32.92 ID:iH25n7BxO
投下忘れてた
キョン「んじゃまずどれからいく?」
ハルヒ「ジェットコースター!」
ゆき「かんらんしゃ」みくる「あっあのきれいなとこがいいなぁ」←ミラーハウス
朝倉「あの水がどぱーってなるやつ!←急流滑り
鶴屋「メリーゴーランド!」
いつき「ひっひこうきのやつがいいです!」
またまた見事に分かれ全員にらみ合っている、誰も譲る気はないようだな。
キョン「んじゃジャンケンで決めよう。
文句なしジャンケンだぞ」
6人(絶対負けない!)
キョン「んじゃいくぞ。文句なしジャンケンインジャン」
6人「ほいっ!」
196 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 03:52:32.38 ID:iH25n7BxO
順番まで安価してたらいろいろ狂うので>>1の独断でいきます
かくして決まった順番は
ハルヒ→古泉→朝倉→朝比奈さん→鶴屋さん→長門だ。
他の5人はランダムとして、まぁハルヒは多分能力のおかげだろうな。
あからさまに不機嫌な様子の鶴屋さんと長門。
鶴屋「うぅ…おにいちゃんと早くのりたかったよぅ」
ゆき「………かんらんしゃ」
キョン「でもな二人とも、これはある意味ラッキーだぞ」
ゆ鶴「?」
キョン「メリーゴーランドは夕方のが周りがライトアップされて綺麗だし、観覧車も夕方のが景色がきれいだ。
だから楽しみに待ってろ」
鶴屋「…わかった!」
ゆき「…」コクリ
199 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:10:03.45 ID:iH25n7BxO
さるった
ハルヒルート
んじゃまずはハルヒからだ。
この遊園地は子供向けな為か小さい子も乗れるジェットコースターがあるらしい、そこに足を運ぶ。
ハルヒ「わぁ…」
そこにはこぢんまりした機関車型のジェットコースターがあった。大人には物足りないが、ハルヒが目を輝かせているから問題ないか。
他のちびっ子を預け(保護者が隣じゃなきゃだめだそうだ)
受付のお兄さんに通してもらい、二人で乗る。
少し待つと、機関車が走り始めた。
ハルヒ「わっわっ、おにいちゃん!走ってるよ!」
キョン「ああ、そうだな」
子供向けとはいえなかなか面白いなこれ。しかもこぢんまりな変わりに二周してくれるようだ。
二周廻ってから降りると、ハルヒは満面の笑みを浮かべた。
ハルヒ「たのしかったねおにいちゃん!」
…そりゃよかったよハルヒ。
ハルヒルート 了
201 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:11:18.03 ID:iH25n7BxO
いつきルート
お次は古泉と飛行機だ。多分子供が乗れる中では一番怖いだろうな。
古泉は空を飛んでいる…実際は柱で繋いだやつを回してるんだが…その飛行機をみて目を輝かせた。
いつき「おにいちゃんそら、そらをとんでます」
キョン「そうだな、でも俺達も今からあれにのって空を飛ぶんだぜ?」
いつき「はい!」
他のちびっ子を(ry二人で飛行機にのった。
少し待つと飛行機が空をくるくる周りながら飛び始めた
いつき「うわっわぁ!そらをとんでる!とんでるよおにいちゃん!」
喜びのあまり敬語抜けてるな。ん?ハンドルで高さを変えられるらしいな。
キョン「いつき、このハンドルを動かせば操縦できるぞ」
いつき「ほんと!」
喜色満面でいつきはハンドルを動かす。高さがかわってもびびるどころか喜んでるみたいだ。うんよかったよかった。
満足いくまで空を飛んだ古泉は照れ笑いをしながら
いつき「えへへ、楽しかったです」
不覚にもry
いつきルート 了
202 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:12:29.71 ID:iH25n7BxO
あーちゃんルート
次は朝倉だな、急流滑りのコーナーに歩いていく。
どうやらここの急流滑りは、建物の中で一つの物語になっており、最後のところで落ちるらしい。
他のちびっ子を(ry二人で丸太を切り抜いたような乗りものにのった。
朝倉「ふわ、みずのうえすべってる…」
キョン「ほらあーちゃん、ちゃんとみてないと見逃すぞ」
どうやら物語は1人のうさぎが二人の悪い熊を懲らしめようとするお話らしい。
そしてクライマックス、うさぎが熊に捕まり火にかけられようとする瞬間、
朝倉「だめぇ!うさぎさんかわいそう!」
キョン「あーちゃん!ちゃんと手すりもって」
朝倉「ふぇ?あっ…きゃーーー!」
そして落ちた。正直落ちてることより朝倉が大丈夫かどうかが怖かった。しかしちゃんと手すりを持ったようで大丈夫だ、だいたい落ちるような設計はしてないだろうしな。
朝倉「ふわぁ怖かったぁ…」
キョン「大丈夫かあーちゃん、ほらほら濡れてる」
服の袖で顔についた水を拭ってやる。
朝倉「ん…でもたのしかった、ありがとおにいちゃん!」
朝倉は濡れてることも気にせず俺に笑顔をむけた。
キョン「…どういたしまして」
あーちゃんルート 了
203 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:14:10.88 ID:iH25n7BxO
昼休憩ルート
一旦アトラクションはやめ、みんなでお昼ご飯を食べる。
ちなみにそこらの店でじゃない、家でおにぎりを作って持ってきたのだ。
休憩コーナーにレジャーシートをひきおにぎりをリュックから出して手を合わせる。
キョン「頂きます」
6人「いただきます!」
みんな美味しそうに頬張っている、まぁキッチンを塩やら水やらで汚しまくってみんなで作ったおにぎりだ。不味いわけがないのだろう。
ちなみに具は梅干し、昆布、おかかだ。
ハルヒ「やっぱりおにぎりはこんぶね!」
朝倉「えーうめぼしだよー」
ゆき「…」コクリ
みくる「おっおかかがおいしいよぉ」
鶴屋「いやこんぶだよ!スモチにはまけるけどね」
いつき「ぼくもおかかだとおもいます」
二対二対二で結局綺麗にわかれやいのやいの言いながらも、みんな美味しく食べていた。
俺?俺はシーチキンマヨネーズだ。
昼休憩ルート 了
204 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:15:55.66 ID:iH25n7BxO
みくるちゃんルート
昼の最初は朝比奈さんとミラーハウスだ。
この中はみんなで入れるのだが、それはずるいとかわりに俺と手を繋ぐ権利を朝比奈さんは与えられた…自分で言うのも馬鹿らしい。
中に入ると、そこは一面鏡の世界、なかなか幻想的…まぁただ鏡に冴えない男の面が映ってるだけだが。
みくる「ふわぁ、あっおにいちゃん!あれ?あっちにもおにいちゃん…おにいちゃんがいっぱいぃ…」
そりゃ鏡だからな、なんにせよこんなことでここまで楽しめるとはさすが子供だな。
まぁ元の朝比奈さんも朝比奈さんで楽しみそうだが。
そうやって笑ったりびっくりしたり怯えたりする朝比奈さん(ミニ)を眺めながら歩いていると出口に辿り着いた。
みくる「たのしかったぁ…おにいちゃん、またきてもいい?」
キョン「ああ、また今度みんなでこような」
みくる「うん!えへへ…」
みくるちゃんルート 了
205 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:17:13.91 ID:iH25n7BxO
つるちゃんルート
もうすぐ終わりだな、もう日も暮れてきて少しずつ店や周りのイルミネーションがライトアップし始めた。それを見ながら他のちびっ子ry二人でメリーゴーランドに乗る
鶴屋「ほんとにきれいにょろぉ…」
鶴屋さんはその景色を見渡しながら馬の背にのっかろうと頑張るが当然届かないので抱えて乗っけてやりその後ろにのる。
鶴屋「えへへ、ありがとねおにいちゃん」
後ろに振り向き笑顔を見せる。この人は本当に笑顔が似合うな。
メリーゴーランドが回り始めると、鶴屋さんは更に声をあげて喜んだ。
鶴屋「うわぁ!きれい!きれいだよおにいちゃん!」
うむ、やはり鶴屋さんが最後らへんにまわってて正解だったと思えるな、よかったよかった。
しばらく回りながら景色を堪能したらメリーゴーランドが終わり、二人で出る。
鶴屋「たのしかったねおにいちゃん!」
キョン「ああ、きれいだったな」
鶴屋「うん!」
子供は笑顔が似合うが、彼女の笑顔はさらに似合っていた。
つるちゃんルート 了
206 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:18:34.86 ID:iH25n7BxO
ゆきルート
最後は長門だな。すっかり日が落ちてきた遊園地の中、観覧車に向かう。
他のちびっ子を受付に預け(七人はさすがに座れないらしい)二人で観覧車に乗る。
ゆき「………」
あまり表情が変わりはしないが、良い意味で驚いているのがわかる。
キョン「なっ?夜のがきれいだろ?」
ゆき「…」コクリ
さて、観覧車が一周するまでの間ねるとするかな…ん?
ゆき「ごほん…よんで」
今日結局持ってきた絵本を俺に差し出してきた。
キョン「今か?」
ゆき「そう……しらゆきひめ…ゆき」
キョン「そうか…わかった」
長門から本を受け取り読み始めた。
キョン「…めでたしめでたし。どうだった」
ゆき「…いいおはなし…ありがとう、おにいちゃん」
キョン「かまわないさ、おっもうつくな。ちゃんと景色みたか?」
ゆき「みてない…おにいちゃんのおはなしずっときいてたから」
キョン「そうか…そりゃもったいない」
ゆき「でもいい」
キョン「?」
ゆき「おにいちゃんがかってくれたごほん、わたしひとりで、よんでほしかったから」
キョン「…そうか」
ゆき「…」コクリ
キョン「…じゃあ、みんなのとこいくか」
ゆき「うん」コクリ
ゆきルート 了
218 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:50:04.75 ID:iH25n7BxO
そうして遊園地を堪能した俺達は、帰りにスーパーで今日の晩飯の材料を買うことにした。
キョン「今日はなにがいい?」
6人「ハンバーグ!」
やけに決めるのが早いな、まぁ昨日決めかねてた2つの内一つがハンバーグだったんだろう。
ハンバーグにはたしかミンチと玉ねぎだったな。玉ねぎはあるしミンチだけでいいか。
あとサラダも作ろうとキュウリレタスにミニトマトも買って帰ることにした。
221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 04:58:03.43 ID:iH25n7BxO
キョン「それじゃあおにいちゃんはハンバーグ作るから」
6人「…」ジー
キョン「…みんなにはサラダを作って貰う」
6人「わーいおてつだいだー!」
キョン「ちょっと待ってろよ」
キュウリを塩もみしてから薄くスライスしザルに移し、レタスを洗ってから何枚か千切る。
それから大きな深皿を卓袱台に置く。
キョン「レタスを小さくちぎってからキュウリと一緒に盛り付けてくれ。
ミニトマトは最後だぞ」
6人「はーい」
223 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 04:59:15.10 ID:iH25n7BxO
サラダはちびっ子達に任せてハンバーグ作りに移る。
まず先に玉ねぎをみじん切りにしてから炒めてしばらく置いておく。玉ねぎを冷ましてる間にミンチを卵や牛乳に浸したパン粉や調味料を加えながらこね、冷ました玉ねぎを加え更にこねる。
全員分の量のハンバーグに形を整えてから焼き始める。
まず表面に焼き色がつくまで強火で焼き、焼き色がついたら弱火で蓋をしてじっくりなかまでジューシーに。
これを人数分やったら完成だ。料理出来ない奴は覚えとけよ、まあ俺も出来んが。
225 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 05:00:52.24 ID:iH25n7BxO
「出来たぞー」
更に盛り付け持っていくと、サラダの方も完成したようだ。誇らしげに抱えて持ってくる。
ハルヒ「サラダできた!」
キョン「ほう…盛り付け上手だなみんな」
6人「えへへ」
キョン「んじゃご飯つぐから自分の分持ってってくれ」
6人「はーい」
全員分のご飯が食卓に揃ってから座って手を合わせる。
キョン「頂きます」
6人「いただきます!」
226 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 05:01:51.37 ID:iH25n7BxO
更にじゃなく皿にだったorz
今回のハンバーグもなかなかの出来だった。
全員分の食器を洗ってからお風呂に入るため喜緑さんをよび先にガールズ(むしろロリータズ?)に入ってもらってから俺と古泉で入った。
その後はまったりちびっ子達の相手をしていると、喜緑さんに呼び出された。
喜緑「お話があります」
キョン「はぁ…わかりました」
表情からしてふざけてる訳ではなさそうだ。
キョン「ちょっとお姉さんと話してくるから、いい子で留守番しているんだぞ」
6人「はーい」
喜緑さんに連れ立って外に出た。
229 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 05:03:19.58 ID:iH25n7BxO
お前らあーちゃん好きすぎ
かく言う俺も大好きだが
外に出た途端喜緑さんは切り出した。
喜緑「少々困ったことになりました」
キョン「はぁ、と言いますと?」
喜緑「あの子達は、永遠あのままかもしれません」
キョン「っえ…」
喜緑「あなたがあの子達に優しすぎたのが原因でしょう。
涼宮ハルヒはもうこのままでいいと思い始めているようです」
キョン「そんな…」
喜緑「期限は明日です。
明日で元に戻せなかったら、涼宮ハルヒ達はずっとあのままになってしまいます」
キョン「………」
喜緑「よろしくお願いします。それでは」
そう言って喜緑さんは去っていった。
231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 05:04:58.40 ID:iH25n7BxO
このままじゃいつものハルヒ達は帰ってこなくなる。それは寂しかった。
でも今の状態に幸福を感じているのも確かだった。それに元のハルヒ達に戻るってことは、あのちびっ子達が消える。それは殺すと同義だった…俺はどうすりゃいいんだハルヒよ。
暗澹たる気持ちで部屋に戻った俺をみて、ちびっ子達は不安そうな表情を浮かべる。
朝倉「どうしたのおにいちゃん」
鶴屋「もしかしてあのおば…おねえちゃんにいじめられたにょろ?」
ハルヒ「あたしもんくいっt」
キョン「大丈夫だ!」
6人「ビクッ」
っと、ダメだダメだ。ちびっ子達を怖がらせてどうする。
233 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 05:06:58.22 ID:iH25n7BxO
キョン「ごめんな怒鳴って、でも大丈夫だから。
ほら、もう寝る時間だ。みんな布団に入ろう」
まだ不安そうな表情のちびっ子達を半ば無理やりねかせ電気を消す。
俺も早く寝ようと目を瞑った時、昨日の夢を思い出した。
『忘れないで…』
キョン「ああ、そうか…こういうことだったんだな、みんな…」
なら、俺がとるべき行動は、もうきまっていたんだろう。
おそらく今日で最後になるだろう言葉を、俺の気持ち全てを込めて呟いた。
キョン「みんな…おやすみ」
三日目 了
235 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 05:09:12.96 ID:iH25n7BxO
急にシリアスになりましたが三日目終了です
さて眠くないけど四日目構想する元気がないわけで小ネタとかやろうかとか思ってるがなんか要望ある?
240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 05:18:48.74 ID:iH25n7BxO
小ネタ(初日深夜キョンにひっつくまで)
@みくるちゃん編
みくる「やっやだ…こないでぇ…」
谷口「ふへへへへ、往生せえやぁ!」
みくる「やああああぁぁ!」
みくる「ふぇ…ゆめ…こわいよぅ…おにいちゃ…おにいちゃあん…」
キョン「クカー」
みくる「ふえぇ…」トテトテ、ダキ
みくる「おにいちゃんあったかあい…こわくない…こわくない…クー…」←キョン現在ピカチュウののしかかり
242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 05:22:12.02 ID:iH25n7BxO
とりあえず先にこっちを
小ネタ(初日深夜キョンにひっつくまで)
@あーちゃん編
あーちゃん「…ふぇ…クチュ…さむいぃ…」ギュッ←布団にくるまる
あーちゃん「…だめ…さむいよぉ…」スク、トテトテ、ダキ
キョン「クカー」
あーちゃん「えへへー、おにいちゃんあったかい…だいすきぃ…クー…」←キョン現在ピカチュウ二匹のしかかり
246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 05:37:51.58 ID:iH25n7BxO
調子のりすぎてまたさるった
全員ひっついたらおとなしく構想しよう
小ネタ(初日深夜キョンにひっつくまで)
@ハルちゃん編
ハルヒ「…おきちゃった」
他「クー…」
ハルヒ「どうしよう…まっくら」
ハルヒ「そうだ、おにいちゃん」トテトテ
キョン「クカー」
ハルヒ「あっ、みくるちゃんとあーちゃん…じゃああたしはここ」ダキ←右腰あたり
ハルヒ「ん…ねれそ…おにいちゃ…クー…」←キョン現在フシギソウののしかかり
248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 05:40:46.84 ID:iH25n7BxO
小ネタ(初日深夜キョンにひっつくまで)
@つるちゃん編
つるちゃん「にょろ〜ん…スモークチーズ…」クークー
つるちゃん「あっまってスモークチーズ…まつにょろ〜…」スク、フラフラ
キョン「クカー」
つるちゃん「つかまえたぁ…」ダキ←キョンの左腰
つるちゃん「えへへー、スモークチーズ…クー…」←キョン現在ライチュウののしかかり
ねっネタが思いつかなかったわけじゃないんだからね!
250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 05:44:28.74 ID:iH25n7BxO
小ネタ(初日深夜キョンにひっつくまで)
@いつき君編
いつき「うぅー」
キョン「じゃあな古泉」
いつき「まって…まっておにいちゃん、ぼくいいこにする。いいこにするから…まって!」
いつき「うっ…グス…ううー…おにいちゃん」トテトテ
キョン「クカー」
いつき「どこにもいかないでぇ…」ダキ←足にしがみつき←まだ寝ぼけてます
いつき「ううーおにいちゃん…クー…」←キョン現在デンリュウののしかかり
252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/12(火) 06:07:43.55 ID:iH25n7BxO
またさるった
小ネタ(初日深夜キョンにひっつくまで)
@ゆきちゃん編
ゆき「…ひとり」
ゆき「さみしい………」スク、トテトテ
キョン「クカー」
ハみい鶴朝「クー…クー…」
ゆき「みんなずるい…わたしも、おにいちゃんとねる」ダキ←キョンの胸
キョン「ぐっ…クカー」
ゆき「いいきもち…クー…」
そしてキョンはカビゴンののしかかりを食らったのだった
完
294 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:09:38.91 ID:iH25n7BxO
四日目
キョン「…ん…朝か」
あの夢は見なかった、もう言わなくてもいいと判断したんだろう。
今日は…最後の最後だ。みんなと…それぞれとちゃんと話したかった。
何よりも、俺の心の中に、みんなを残したかった。
はは、重症だな俺。
「みんなを起こすか」
295 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:14:30.06 ID:iH25n7BxO
ハルヒ「ねぇおにいちゃん、きょうはどこいくの?」
鶴屋「あたしはどうぶつえんがいいな!」
朝倉「わたしすいぞっかん!」
ゆき「としょかん」
みくる「えーとえーと、またおかいものいきたいなぁ」
いつき「ぼくはどこでもいいです」
キョン「いや、今日はどこにもいかないよ」
6人「えー」
キョン「わがまま言うんじゃありません。お家でみんなで遊ぼう」
6人「はーい」
297 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:21:32.35 ID:iH25n7BxO
朝食を食べ着替えてからはみんなで沢山遊んだ。
トランプをして人生ゲームをして家の中でかくれんぼしたり、あっという間に夕方になった。
もういい加減、けりをつけないとな。
キョン「みんな、ちょっと一人ずつ話があるんだ」
6人「おはなし?」
キョン「ああ、大切な話だ。まずはつるちゃんからきてくれ。
みんなは呼ばれるまで待ってるんだぞ」
鶴屋さん一人を隣の部屋に連れ襖を閉める。
298 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:27:15.76 ID:iH25n7BxO
つるちゃん「おにいちゃん、おはなしってなんだい?」
元気いっぱいの笑顔を向ける鶴屋さん…つるちゃんの頭を撫でてやる。
キョン「お前は、いつでも元気いっぱいだな」
つるちゃん「うん!げんきだけがあたしのとりえさ!」
キョン「そんなことないさ」
つるちゃん「…そうかい?」
キョン「お前は元気いっぱいで、やんちゃをしてるようにも見えるが。
実は凄く大人で、みんなをさりげなくフォローしてるよな。俺にはわかってるよ」
そう、そんなお前は本当に…鶴屋さんだったな。
キョン「楽しい時間をありがとな、つるちゃん」
つるちゃん「?うん!」
299 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:28:54.33 ID:iH25n7BxO
キョン「じゃあ今度はあーちゃんを連れてきてくれ」
つるちゃん「わかった!」
ばいばい、つるちゃん。
303 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:36:11.25 ID:iH25n7BxO
あーちゃん「おはなし?」
キョン「ああ、ちょっとな」
あーちゃん「どんなおはなし?どんなおはなし?」
わくわくしながらまっている朝倉…あーちゃんの頭を撫でてやる。
キョン「お前は、まじめなこだよな」
あーちゃん「うん、いいおとなになるんだもん」
キョン「ああ、お前は本当にいいこだ。
まじめでよくりかいしておにいちゃんのいうこともちゃんときく、ときにはお茶目な冗談も言える。
きっと大人になったらクラスのリーダーだ」
あーちゃん「ほんと!?やったー!」
ああ、本当にお前は…朝倉だよ。
キョン「楽しい時間をありがとな、あーちゃん」
朝倉「うん!わたしもたのしい!」
304 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:37:56.06 ID:iH25n7BxO
キョン「そうか、んじゃ次はいつきを呼んでくれ」
あーちゃん「はーい」
ばいばい、あーちゃん
305 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:42:59.94 ID:iH25n7BxO
いつき「おはなしってなんですか?」
キョン「ああ、まあちょっとこっちこい」
ちょっと緊張した面もちでやってくる古泉…いつきに優しく笑いかける。
キョン「お前はさ、みんなの中で一番年上だし、唯一の男の子だよな」
いつき「はい」
キョン「そんな年齢で敬語つかって、人に気をつかって、偉いなお前は」
いつき「えへへ、ありがとうございます」
キョン「でもな、無理して敬語なんか使わなくていいんだ。
とくに俺やみんななんかにはな」
いつき「…ほんと?」
キョン「ああ、むしろ敬語じゃないほうがみんなも話しやすいだろうぜ」
いつき「じゃっじゃあぼくこれからはみんなにもふつうにはなす!」
本当の古泉も、こいつみたいに無邪気なのかな。だったら話してみたいな、こんな古泉と。
キョン「楽しい時間をありがとな、いつき」
古泉「?うっうん」
306 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 16:46:48.61 ID:iH25n7BxO
キョン「よし、みくるちゃんを呼んでくれ」
古泉「うん!」
ばいばい、いつき
313 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:08:55.70 ID:iH25n7BxO
みくる「おはなしってなぁに?」
キョン「ああ」
ちょっと不安そうな朝比奈さん…みくるちゃんの頭を撫でてやる。
キョン「お前は…ちょっとドジなこだよな」
みくる「ふぇ?」
キョン「いつもおどおどしてて遠慮がちで、ちょっと心配になってくるよ」
みくる「あぅ…」
キョン「でもわかってる、そんなお前が…みんなの中で一番優しい子だって」
みくる「ふぇ?」
キョン「いっつもみんなを気遣ってて、いっつもみんなを心配してて。お前はとっても優しい子だ」
そんなお前は…やっぱり朝比奈さんだった。
キョン「楽しい時間をありがとな、みくるちゃん」
みくる「ふぇ?うん…?」
314 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:11:21.76 ID:iH25n7BxO
頑張ってたえるがギリギリで寝たらごめん
キョン「それじゃあ、ゆきを呼んでくれ」
みくる「はーい」
ばいばい、みくるちゃん
318 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:15:36.86 ID:iH25n7BxO
ゆき「…おはなし」
キョン「ああ、お話だ」
ゆき「…ごほん」
そう言って本を差し出してくる長門…ゆきから本を受け取り横におく。
キョン「ごめんな、今は本は読めないんだ。俺の話をきいてほしい」
ゆき「…」コクリ
キョン「お前は、大人しく無口な子だな、ほとんどしゃべらない」
ゆき「…」
キョン「でも、俺も…みんなもわかってるよ。ゆきの気持ちは」
ゆき「…」
キョン「不安がらなくていい。怯えなくていい。ゆきが寂しくないよう、みんなそばにいるから」
長門もそう考えてるかな…だったらいってやりてえな、同じ言葉を。
キョン「楽しい時間をありがとな、ゆき」
ゆき「…」コクリ
320 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:18:04.91 ID:iH25n7BxO
キョン「じゃあ最後に、ハルヒを呼んでくれ」
ゆき「…」コクリ
ばいばい、ゆき
322 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:20:43.91 ID:iH25n7BxO
ハルヒ「あたしがさいご?」
キョン「そうだ、とりはやっぱハルヒじゃないとな」
えへへと笑いながらやってくるハルヒの頭を撫でてやる。
キョン「ハルヒ…お前は、凄いよな」
ハルヒ「すごい?」
キョン「なんだかんだいって人を惹きつける。無茶しててもみんなは必ずお前のそばにいる。
きっとお前は将来いろんな人を惹きつけるような、凄い人になるだろう」
ハルヒ「そっそうかな、えへへ…」
でもなハルヒ…今のお前は、俺からすりゃ控えめすぎるよ。
キョン「楽しい時間をありがとな、ハルヒ」
ハルヒ「うん…あのね、おにいちゃん」
キョン「うん?」
323 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:23:01.12 ID:iH25n7BxO
きっとそれは、言わばハルヒがトリガーを俺に託したんだろう。
ハルヒ「あたしね、おにいちゃんのこと…だいすきだよ」
キョン「…ああ、俺もだよハルヒ」
だから、俺はそれをひく。
みんなとの別れのトリガーを。
キョン「でもハルヒ、俺と付き合うなら…もっと大人になってからだな」
ハルヒ「おとな…どれくらい?」
追い討ちをかけるがごとくトリガーを引き続ける。
キョン「俺と同い年くらいだな。
早くなってくれよ、大人になったお前やみんなとも遊んでみたいしな」
ハルヒ「……うん、わかった」
ばいばい、ハルヒ
325 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:24:23.63 ID:iH25n7BxO
全員分の話を終え、ハルヒと居間に戻った。
キョン「さて、まだ遊ぶか?」
ハルヒ「おにいちゃん…」
キョン「ん?どうした?」
みくる「ふえぇ…ねむいぃ…」
見ればみんな眠そうだ…元に戻るんだな。
キョン「そうか、んじゃ寝ようみんな」
布団をしきみんなを寝かせる。すぐにでも寝て、そして元のみんなに戻るんだろう。
でも昨日で最後だと思ったんだがな、まだ後一回残されていたとは。
326 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:26:28.39 ID:iH25n7BxO
これが本当の最後だろう。だからこそ、頬を伝う冷たい何かに全て流されてしまう前に、俺の想いをのせて、みんなにいった。
キョン「…おやすみ…ばいばい………みんな」
ばいばい…ばいばい、ちびっ子達。大好きだよ。
330 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:28:22.18 ID:iH25n7BxO
ハルヒ「キョン!掃除終わったらさっさときなさいよ!」
キョン「はいはい」
数日後、またいつも通りの日常を俺はおくっていた。
あの日部屋で目覚めたハルヒ達は、当然のごとくなにがあったかなんて覚えてはいなかった。
瞬時にハルヒ絡みだと察して口裏をあわしてくれた長門と古泉には感謝だがな。
…今の生活不満はないが、もう二度と聞こえることはないだろう6つの声を思い出すと、少し切なくなる。
でもなにもかもなくなってしまったわけじゃない。俺は知っている、あの6人に買ってやったぬいぐるみやオセロや本を、あいつらが大事にとってくれていることを。
そして俺の部屋の机の中には、今もあの6つの絵が、大事に仕舞われている…。
kyon is true end
〜fin〜
338 名前:1 ◆0yDCPvKqi2 [] 投稿日:2009/05/12(火) 17:33:57.20 ID:iH25n7BxO
エンディングまでの過程が(エンディングは当初から決まってた)当初の予定と全く違いましたがなんとか終わらせられました。
またどっかのSSスレであったらよろ。
皆さんおつかれさまー俺は寝ます