1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 01:55:35.52 ID:JdMXKOpN0
暇な人や眠れない人は良かったら見ていってください。
では、投下開始!
2 名前:1[以下、携帯から] 投稿日:2009/04/28(火) 01:56:51.04 ID:y1IhsG3mO
キョン「じゃあな」
友達「帰り道分かる?」
キョン「当たり前じゃん」
友達「また、来いよ」
キョン「ああ」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:00:41.16 ID:y1IhsG3mO
キョン「ヤバい、迷ったかなぁ」
ミーンミーミーミーン
キョン「暑いし、此処どこだぁ」
?「ねぇ!」
キョン「あ、お前誰?」
?「あたしは涼宮ハルヒ、三年生。あんたは」
キョン「俺も三年生だけど」
ハルヒ「あ! この前テレビで見た動物に似てる!」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:04:06.32 ID:y1IhsG3mO
キョン「え?」
ハルヒ「キョンだキョン」
キョン「なんかカッコ悪い呼び方だな」
ハルヒ「良いじゃん、別に」
キョン「はぁ」
ハルヒ「で、キョンは迷子なの?」
キョン「ち、違うよ! そういうお前は此処でなにしてんだよ!」
ハルヒ「あ、あたしは…」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:08:05.11 ID:y1IhsG3mO
キョン「もしかして、お前が迷子なんじゃねぇの」
ハルヒ「違う。 あたしは、迷子じゃないよ」
キョン「迷子! 迷子!」
ハルヒ「違うってば…うぅ…ぐすん」
キョン「ご、ごめん! 泣くなよ!」
ハルヒ「うぅ…ひっく……」
キョン「俺も迷子だから」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:13:37.47 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「本当?」
キョン「本当だよ」
ハルヒ「あんたも、迷子なんだ…ぅう」
キョン「そうだよ、悪いかよ!」
ハルヒ「うぅん…ぐす」
キョン「……お前、家何処だよ」
ハルヒ「遠く…うぅ」
キョン「泣くなよ、一緒に帰ろうぜ! なっ!」
なでなで
ハルヒ「うん…でも、遠いよ」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:18:02.61 ID:y1IhsG3mO
キョン「何処ら辺なの?」
ハルヒ「電車で来たから」
キョン「じゃあ、駅探そうぜ」
ハルヒ「うん」
ハルヒ「ねぇ、キョンはなんで迷子なの?」
キョン「友達の家からの帰り。 初めて来たから迷っちまった」
ハルヒ「ふーん」
キョン「お前は?」
ハルヒ「あたしはプールに来たんだけど、帰る時に適当な道に行ったら迷っちゃった」
キョン「そうか」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/04/28(火) 02:20:09.00 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「ねぇ、道は合ってるの?」
キョン「多分」
ハルヒ「多分って、もう日が暮れちゃうわよ」
キョン「そんな事言われても」
ハルヒ「こっち行きましょ」
ガシッ
キョン「引っ張るなよ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:23:23.47 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「ねぇ、キョンは宇宙人とか居ると思う?」
キョン「どこかに居るんじゃない。でも、未来人とかもいたら良いよね」
ハルヒ「あと、超能力者もいたら楽しそうじゃない?」
車「ビッー!」
ハルヒ「うわ!」
ガシッ
キョン「気をつけろよ」
ハルヒ「うん、ありがと///」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:28:19.27 ID:y1IhsG3mO
キョン「なぁ、ところでいつまで手を繋いでるの///」
ハルヒ「良いじゃん、別に///」
キョン「良いけどさ」
ハルヒ「ねぇ、あそこのコンビニで道聞こう」
コンビニ
店員「そこの道を―――」
キョン「喉乾いたな、お金お金。150円しかないや……」
ハルヒ「キョン、道聞いてきたよ」
キョン「じゃあ、行こっか」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:31:21.41 ID:y1IhsG3mO
キョン「道間違いないの?」
ハルヒ「多分…」
キョン「多分って…」
ハルヒ「暑いし、喉乾いたしお腹空いたし疲れたし最悪」
キョン「はぁ」
ハルヒ「もう直ぐ夜だし」
キョン「持つよ」
ハルヒ「え?」
キョン「バッグ」
ハルヒ「良いの?」
キョン「男だからな」
ハルヒ「ありがと」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:33:14.00 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「駅無いね」
キョン「うん」
ハルヒ「暑いなぁ」
キョン「あ、駄菓子屋だ」
ハルヒ「本当だぁ、行こ♪」
キョン「え? 行くの」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:36:38.05 ID:y1IhsG3mO
駄菓子屋
ハルヒ「お腹減ったし、何か買おうよ」
キョン「(お金無いよ…)」
ハルヒ「あ、帰りの電車賃しか無い……」
キョン「……奢る」
ハルヒ「いいよ、別に」
キョン「おばちゃん、チェリオ頂戴」
ハルヒ「……」
おばちゃん「はい、100円ね」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:38:13.35 ID:y1IhsG3mO
キョン「はいよ、あげる」
ハルヒ「でも…」
キョン「良いから、飲めよ」
ハルヒ「ありがと…」ゴクゴク
キョン「(はぁ…仕方ないよな)」
ハルヒ「ん///」
キョン「え?」
ハルヒ「半分飲んだから///」
キョン「いいよ、全部飲んで」
ハルヒ「いいから!///」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:41:28.27 ID:y1IhsG3mO
キョン「じゃ、じゃあ///(間接キス…だよな)」
ハルヒ「///」
ゴクゴク
ハルヒ「間接キスだ」
キョン「ぶふぉっ!」
ハルヒ「アハハ、汚い」
キョン「急にそういう事言うなよ///」
ハルヒ「キョン、顔が真っ赤だよ」
キョン「お、お前だって」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:43:53.48 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「う、嘘! あたし顔真っ赤?」
キョン「嘘だ」
ハルヒ「うぅ///」
キョン「(か、可愛い…)」
おばちゃん「(若い頃を思いだすねぇ)」
ハルヒ「ねぇ、幾ら残ってる?」
キョン「50円」
ハルヒ「あたし、ちょっとだけ使えるから併せてアイス買おうよ」
キョン「良いけど」
ハルヒ「じゃあ、コレ」
おばちゃん「80円」
ハルヒ「スプーン二個下さい」
おばちゃん「はいよ」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:46:35.14 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「ありがとうございます。 はい、キョン」
キョン「う、うん」
ハルヒ「いただきま〜す♪」パクリ
ハルヒ「冷たぁい♪」
キョン「ウマいなぁ」
ハルヒ「はい」
キョン「ん?」
ハルヒ「あーんして」
キョン「は、恥ずかしいだろ///」
ハルヒ「早くしなさい!」
キョン「う、……あーん」
ハルヒ「あーむっ」パク
キョン「ああ! 騙したな」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:50:35.40 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「じゃあ、もう一回あーんして」
キョン「あーん」
ハルヒ「ほれ」
キョン「あむ…」パク
ハルヒ「美味しい?」
キョン「美味しい///」
ハルヒ「じゃあ、あたしにも頂戴」あーん
キョン「あーむっ」パク
ハルヒ「ああ!」
キョン「おあいこだ」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:52:25.44 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「ちゃんと頂戴よ」あーん
キョン「ほれ」
ハルヒ「美味しい///」
ハルヒ「もう真っ暗だね」
キョン「うん」
ハルヒ「あそこの公園行こ」
ガシッ
キョン「お、おい」
公園
キョン「見晴らしが良いな」
ハルヒ「あ! あそこに見えるの駅じゃない?」
キョン「ん、本当だ!」
ハルヒ「あっちに向かえば帰れるよ」
キョン「そうだな」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:55:30.48 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「わあ!ねぇキョン。 星が綺麗じゃない?」
キョン「すげぇ!本当に綺麗だな」
ハルヒ「あ、そういえば明日七夕だね」
キョン「そうだっけ?」
ハルヒ「そうだよ、願い事書くの忘れてた。何にしよっかな♪」
キョン「願い事色々あって悩むよな」
ハルヒ「そうそう」
キョン「俺、何にも考えてなかったよ」
ハルヒ「……あたし決めた!」
キョン「何にするの?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 02:57:57.77 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「秘密だよ♪」
キョン「教えてよ」
ハルヒ「やだよぉだ」
キョン「ケチだなぁ、ハルヒは」
ハルヒ「あ!」
キョン「ん?」
ハルヒ「今日初めて、名前で呼んでくれた」
キョン「///」
ハルヒ「ねぇ、もう一回呼んで」
キョン「……ハ、ハルヒ///」
ハルヒ「えへへ、ありがとキョン」
チャリンチャリン
キョン「!?」
警察「君達何してるの、もう遅いから早く帰りなさい」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 03:04:30.36 ID:y1IhsG3mO
駅前交番
ハルヒ「ねぇ、手握って良い」
キョン「うん」
ガシッ
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ母「すいません、娘が―――」
キョン「お母さん?」
ハルヒ「うん」
ハルヒ母「ハルヒ、何やってるのよ心配かけて!」
キョン「ごめんなさい、俺の所為です! ハルヒは悪くありません! だから、ハルヒに怒らないで下さい」
ハルヒ「キョン……」
ハルヒ母「ハルヒ帰るわよ」
ハルヒ「うん…」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 03:05:57.78 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「うん…」
キョン「……」
ハルヒ「ねぇ、また会えるかな?」
キョン「会えるよ!俺、ハルヒの事は絶対に忘れないから!」
ハルヒ「あたしも、キョンの事忘れないよ」
ハルヒ母「ハルヒ、早くしなさい」
ハルヒ「……じゃあね」
キョン「じゃあな」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 03:09:16.04 ID:y1IhsG3mO
翌日
女子「ねぇ、ハルヒなんて書いたの?」
ハルヒ「秘密♪」
『キョンに、また会えます様に』
キョン「これで、よし」
友「なぁキョン、ハルヒって誰だよ?」
キョン「教えねぇよ」
『ハルヒに、また会えます様に』
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 03:13:55.50 ID:y1IhsG3mO
中学3年 七夕
佐々木「そういえば、今日は七夕だね」
キョン「そうだったか?」
佐々木「ああ、今では只のイベントと化してはいるけどね」
キョン「七夕と言えば、小学生の頃に七夕の前日に迷子になったっけ」
佐々木「くっくっ、キョンが迷子ね」
キョン「笑うなよ。同い年の迷子になった女の子と一緒に、駅を探したんだが見つからなくてな」
佐々木「それで、どうしたの?」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 03:21:09.53 ID:y1IhsG3mO
キョン「確か夜になってから公園で、警官に声掛けられて帰れたんだと思う」
佐々木「へぇ、何かその女の子が羨ましいね」
キョン「どうして?」
佐々木「どうしてかな」
北高部室
ハルヒ「はぁ、何をやってるのかしらキョンの奴」
古泉「そろそろ、来ると思いますよ」
ハルヒ「ねぇ、古泉君。 夢って何かを暗示してたりするかしら?」
古泉「はっきりした根拠はないので断言出来ませんが、夢の中にはそういったものも有ると言われてますね。 何か夢を見られたのですか?」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 03:24:20.07 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「夢というか実際にあった事が、夢に出てきたのよ」
古泉「ほぅ、どんな夢ですか?」
ハルヒ「小学三年生位の時に迷子になったのよ。 その時、同い年の迷子の男の子に出会ったの」
古泉「ロマンティックです」
朝比奈「羨ましいですねぇ」
長門「ロマンチック」
ハルヒ「それで、駅を探してたんだけど見つからなくて、最後は警察の人と一緒に駅に行って帰ったわ。 夢の中の男の子は、顔がよく見えなかったけどね」
古泉「ふむ」
朝比奈「夢って不思議ですよねぇ」
長門「……」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 03:26:26.04 ID:y1IhsG3mO
ハルヒ「だから、あの男の子は今何してるのかしらって。何かあるのかしら?」
古泉「好意があったんですね」
ハルヒ「まあ、ちょっとはね」
古泉「近い内に、会えたりするかもしれませんね」
ハルヒ「本当に?」
古泉「その可能性もあるかと」
朝比奈「会えると良いですねぇ」
ハルヒ「明日、七夕だし…」ブツブツ
キョン「遅れてスマン」
ハルヒ「遅い! バカキョン!」
End
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/28(火) 03:28:12.22 ID:y1IhsG3mO
読んで下さった方いるかな?ありがとうございました。
淡々とした話で、すいません。