1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:22:42.69 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「みくるちゃん!?な、なんでここにいるの!?それにその格好は…」
あたしの前には北高の制服に身を包んだみくるちゃんが立っていました
…とっても似合ってて可愛いな♪…あ、そんな場合じゃありません!
みくる「え?どうしたのハルヒちゃん?」
ハルヒ「だ、だってここは北高だよ!?それにハルヒちゃんって!?」
あたしはなにがなんだかわからずに大混乱してしまいました
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:29:21.29 ID:N8+KjDauO
朝倉「どうしたの涼宮さん?何を騒いでるのかしら」
ハルヒ「朝倉さん!みくるちゃんが学校に!制服で!」
谷口「朝比奈さんがいることがなにかおかしいのか?」
ハルヒ「だって!ここは北高だよ!?」
みくる「本当にどうされたんですか?ハルヒちゃん」
朝倉「涼宮さんが何を言ってるのかあたしにはわからないんだけど…」
え?え?なんで!?なんでみんなみくるちゃんがいるのが当たり前になってるの???
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:32:04.94 ID:N8+KjDauO
みくる「…怖い夢でも見たんですか?大丈夫ですよ♪いつもの教室です」
そう言うとみくるちゃんはキョン君の席に座りました
ハルヒ「え?だ、駄目だよみくるちゃん!そこはキョン君の席だよ?」
朝倉「キョン君?」
谷口「誰だそれ?」
ハルヒ「え?」
みくる「ここはあたしの席ですが…本当にどうされたんですかハルヒちゃん?」
本当になにがなんだかわかりませんでした
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:35:06.02 ID:N8+KjDauO
朝倉「そんな人うちのクラスにはいないわよ?」
谷口「それに朝比奈さんがお前の妹って…」
国木田「朝比奈さんは最初から僕らと同じクラスだよ?それに僕もそのキョンって人は知らないなあ…」
あたしはみんなにキョン君のことをお話したんだけど、みんなはキョン君のことを知らないっていいました
ハルヒ「………」
みくる「…保険室にいかれた方がよろしいんじゃありませんか?」
ハルヒ「あ…うん、ありがとうみくるちゃん…大丈夫だよ…」
わけのわからないあたしは入学式の日まで記憶を遡ることにしました
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:40:23.89 ID:N8+KjDauO
あたしは涼宮ハルヒといいます。今日から始まる北高での学校生活に期待と不安で胸がドキドキしています
どこの学校でも最初にやることは決まっています。新しいクラスでの自己紹介がはじまりました
ハルヒ「(最初の印象が大切よね。この日の為に何度も練習してきたんだもの…きっと上手くやれるよ…頑張れハルヒ!)」
前の席の人が自己紹介する為に立ち上がりました。…緊張で手が震えてきました
ハルヒ「(頑張れ頑張れハルヒ!)」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:43:50.50 ID:N8+KjDauO
「俺のことはキョンと呼んでくれ。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら俺のところに来い。以上!」
教室中が静まりかえりました
なにあれ?冗談?スベってるよね…
みんな思ったことを口々にしていたけど、あたしはびっくりしてその騒動の主のキョン君を見ることしか出来ませんでした
岡部「あー次の人続けて」
ハルヒ「!!ひゃ、ひゃい!」
いきなりのことに声が裏返りました。クラスのみんながクスクス笑っています。…大失敗です
結局、頭が真っ白になったあたしは考えていた自己紹介をすることもなく名前を告げて挨拶するだけに終りました
せっかく頑張って考えてきたのに…
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:46:37.75 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「あの…キョン君…でいいんだよね?」
キョン「ああ」
ハルヒ「さっきのあれって…冗談…なのかなって…ハハハ…」
キョン「お前宇宙人か何かか?」
ハルヒ「ち、違うよー!さっきのキョン君の自己紹介が気になっ―――」
キョン「悪いな。今は普通の人間には興味はないんだ」
ハルヒ「……あ……うん」
またまた大失敗してしまいました…。嫌われちゃったかな…
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 12:50:11.50 ID:N8+KjDauO
朝倉「あいつ変わってるから話しかけない方がいいよー」
この人は朝倉涼子さんといいます。キョン君とは同じ中学だったそうです
朝倉さんがいうには中学の頃からキョン君は奇行を繰り返しているらしいのです。あの自己紹介も冗談ではないらしいです
本当にキョン君は変わっていました。次々といろんな部活に入っては1日で辞めることを繰り返していました
運動が得意で成績も優秀。これでもう少し愛想がよければクラスの人気者なのに…ちょっとかっこいいし…ってなに考えてんのよあたし!
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:55:41.29 ID:N8+KjDauO
この前は不本意ながら未完となってしまいました。
今日はラストまで投下するので以前に見てくれてた人は、良かったらラスト近辺ぐらいからでも見てください。
以降は、さるさんが怖いので淡々と投下のみしていきます。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 12:59:10.94 ID:N8+KjDauO
ある日あたしは…本当に自然にキョン君に声をかけていました
ハルヒ「毎日髪の色と靴下の色を同じにするのには何か意味があるの?」
ハルヒ「宇宙人に対してのメッセージだったりして」
ハハハと笑うあたしにキョン君は真面目な顔でいいました
キョン「…いつ気付いた?」
毎日違う色に髪を染めてくるんだもん。バシバシになってるし気付かない人の方がいないよー
ハルヒ「えっと…最近」
キョン君は曜日には色があるのだと話してくれました。うん、それってなんかわかるかも
この日を境にキョン君と少しお話出来るようになりました。嬉しいなエヘヘ
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:02:31.06 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「キョン君っていろんな部活に入って大活躍してたよね。なにか面白いところあった?」
キョン「まったくないな。高校になれば何か面白い部活があるかと期待してたんだがな…」
ハルヒ「仕方ないよー。まさか自分で作っちゃうわけにもいかないし」
ハハハと笑うあたしにキョン君はいいました
キョン「そうか!自分で作ればいいんじゃないか!!」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:06:58.36 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「どこにいくの?」
キョン君に手を引かれて来た教室には文芸部とかかれていました
…男の人とこんなふうに手を繋いだのは初めてだからなんだか恥ずかしいな/////
キョン「今日からここが俺たちの部室だ!」
ハルヒ「でもここって文芸部なんじゃ…」
文芸部の人たちは去年みんな卒業しちゃったから今年、新入部員が入らなければ廃部になってしまうそうです
ハルヒ「でも…」
あたしは部室の隅に座る人に目をやりました
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:09:03.75 ID:N8+KjDauO
キョン「ああ、あいつは今年入った文芸部員だ。気にするな」
古泉「古泉一樹です。どうぞよろしく」
にこにこと挨拶してくれた古泉くんは爽やかでかっこいい男の子でした
ハルヒ「じゃあ、ここはやっぱり文芸部なんじゃ…」
キョン「貸してくれっていったらどうぞだってよ」
古泉くんはやっぱりにこにことしていました
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:12:22.64 ID:N8+KjDauO
キョン「同好会にする為には部員が最低五人は必要らしいんだ。とりあえずあと二人だな」
文芸部員の古泉くんも数にいれちゃってるのはキョン君らしいと思ってクスクスと笑っちゃいました
キョン「部員の当てはあるんだ。お前は先に部室にいっててくれ」
キョン君はどこかに走っていきました
なんだかキョン君がすっごく嬉しそうだったのであたしまで嬉しくなっちゃいました
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:15:59.33 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「古泉くんは本が好きなんだね」
古泉「ええ。本には僕たちの体験しえないことや、さまざまな知識が記されていますから」
優しい微笑みに丁寧な言葉使い。きっと古泉くんはすっごくモテるんだろうなと思いました
キョン「またせたな!!」
キョン君が部室に飛込んできました。後ろに誰かいるようです
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:21:06.41 ID:N8+KjDauO
佐々木「なんだいここは…文芸部…だよね?」
キョン「文芸部じゃなくて俺たちの新しい部室だ」
佐々木「新しい部室?」
キョン「名前ももう決めてある。SOS団だ!」
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:24:05.08 ID:N8+KjDauO
世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団……だそうです…
恥ずかしいからやだったんですが『アイデアをくれたお前に敬意を払ったんだ』って嬉しそうにいうキョン君を見ていたらやだって言えなくなっちゃいました
キョン「俺が団長でハルヒは団長代理、あっちは団員その一だ」
団員その一の古泉くんはやっぱりにこにこしています
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:27:12.89 ID:N8+KjDauO
佐々木「で、なんで僕がここに連れてこられたんだい?」
キョン「よくぞきいてくれた!僕っ娘って需要があると思うんだよ俺は」
佐々木「………それだけかい?」
キョン「それだけだ!」
微妙な空気が漂っていました…
キョン「それにほら、これっ!」
佐々木「ちょっ!キャッ!!」
信じられません。キョン君は佐々木さんの胸を…も、もみもみしています
キョン「僕っ娘に賓乳だぞ!うわははは!!」
やめさせました。…どうしても触りたいのならあたしに言ってくれれば…ってやだやだ今のなし!なし!!
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:30:19.25 ID:N8+KjDauO
キョン君とは同じ中学校だったらしい佐々木さんは、さほど怒ったようなそぶりもみせずあたしはホッとしました
佐々木「なるほど…わかったよ。僕も仲間に入れてもらおう。よろしくお願いするよ」
なにがなるほどなのか古泉くんを見た佐々木さんはあっさりと入部を決めちゃいました
…古泉くんがかっこいいからかな?
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:33:24.62 ID:N8+KjDauO
キョン君は『団長』という腕章をつけています。自家製だそうです
あたしにも『団長代理』という腕章を用意してくれました
…恥ずかしくてつけることは出来なかったけど初めてキョン君から貰ったものです
…大切にするねキョン君////
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 13:36:19.46 ID:N8+KjDauO
次の日、学校にSOS団を宣伝するという理由であたしと佐々木さんは着替えさせられました
ハルヒ「恥ずかしすぎるよキョン君〜////」
佐々木「さすがにこれには君の常識を疑わざるえないね」
バニーガールに着替えさせられて校門前でビラ配りをしていたあたしたちは先生にすっごく怒られました
ハルヒ「……」ぐしゅん
佐々木「今までの人生でこんな屈辱を味わったのは初めてだよ」
キョン君は一緒には来てくれませんでした。ずるいよキョン君 プーッ
次の日、佐々木さんは学校には来ませんでした。あたしはお父さんとお母さんにもすっごく怒られました
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 13:39:08.91 ID:N8+KjDauO
キョン「来たぞハルヒ!」
ハルヒ「え?…なにが??」
キョン「謎の転校生だ!」
キョン君がいうには、こんな時期に引越ししてくるのは謎の転校生と相場が決まっている…らしいです
なんの相場なんだろ?
またまた先に部室に行くようにいわれたあたしは古泉くんと佐々木さんと一緒にキョン君を待ちました
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 13:42:28.88 ID:N8+KjDauO
キョン「またせたな皆の集!!」
キョン君がやってきました。後ろには女の子が立っています
キョン「ここはSOS団で俺が団長のキョンだ。あいつは団長代理のハルヒ。こいつらは団員その1とその2だ。お前はその3な」
長門「そう」
それだけを言うと長門さんの入部が決定しました
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 13:45:05.06 ID:N8+KjDauO
キョン君はいいました。SOS団の目的は宇宙人や未来人、超能力者と一緒に遊ぶことだと
誰ひとりキョン君をバカにする人はいません。みんなとっても優しくて良い人たちです
キョン「この世にはまだまだ不思議なことが溢れている。だが、それを待っていてはチャンスを逃がしかねない」
キョン「だから俺たちの方から不思議を探しにいくぞ!」
パチパチと拍手をするあたしにキョン君は親指を立ててポーズをとってくれました
…ちょっとかっこよかったです/////
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 13:48:12.68 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「ただいまー♪」
みくる「おかえりお姉ちゃん。なんだかご機嫌さんだね」
ハルヒ「うん♪最初はどうなることかと思ったけどすっごく学校が楽しいんだー♪エヘヘ」
みくる「なんだか嫉妬しちゃうなー」
ハルヒ「みくるちゃんも大好きだよー」チュッ
みくる「もう、お姉ちゃんったらー////」
このすっごく可愛い娘はあたしの妹でみくるちゃんといいます
小学生なのにあたしより胸が大きいので姉としては少し嫉妬しちゃいます
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 13:51:08.15 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「はわわわ〜みんな早いねー」
キョン「来たかハルヒ!待ちわびたぞ!」
待ち合わせよりも15分早く来たのにもうみんな揃っていました。やる気満々です
近くのファミレスに入ったあたしたちはくじびきで二手に分かれることになりました
佐々木「よろしくね涼宮さん」
ハルヒ「はい!こちらこそよろしくお願いします」ペコリ
あたしと佐々木さん。キョン君は古泉くんと長門さんとです
…キョン君と二人になれるかな…なんてちょっと期待しちゃっていました/////
午後1時に合流する約束をしてあたしたちは別れました
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 13:54:12.55 ID:N8+KjDauO
桜の咲く河川敷をあたしたちは歩いています
ハルヒ「すっごく良い天気だね♪桜もとっても綺麗だし♪」
佐々木「そうね。この時代の桜はとっても綺麗だわ」
ハルヒ「?」
佐々木「聞いてほしいことがあるの涼宮さん」
とっても真面目な顔でした。あたしは佐々木さんのお話を聞くことにしました
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:00:06.85 ID:N8+KjDauO
びっくりしちゃいました。佐々木さんは未来から来たのだと言うのです。時をかける少女です
佐々木「信じるのは難しいと思うけど、でも本当―――」
ハルヒ「すっごいよ佐々木さん!あたし未来人の友達が出来たの初めてだよ♪」
佐々木「あ…えっと…信じてくれてありがとう」
ハルヒ「信じる信じるー♪」
すっかりあたしはテンションがあがっちゃいました
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:08:07.12 ID:N8+KjDauO
佐々木「でもキョンには話さないでね」
ハルヒ「うん。えっと…禁則事項なんだよね♪禁則事項禁則事項♪」
佐々木「(だ、大丈夫かしらこの娘…)」
午後1時になりあたしたちはキョン君たちと合流しました
キョン「やけに機嫌がいいなハルヒ?」
ハルヒ「エヘヘー禁則事項禁則事項♪」
佐々木「……大丈夫…よね?」
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:11:16.96 ID:N8+KjDauO
次のグループ分けのくじびきをしました。今度は古泉くんとです
…ちょっと緊張しちゃいます/////
古泉「よろしくお願いします涼宮さん」
ハルヒ「はい。こちらこそよろしくお願いします////」ペコリ
古泉くんはいつでもとっても優しいです
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:14:07.41 ID:N8+KjDauO
古泉くんといえば、やっぱり物静かに読書する姿が思い浮かぶのであたしたちは図書館に行くことにしました
ハルヒ「うわぁ〜いっぱいあるねー」ヒソヒソ
古泉「これなんかとっても読みやすいと思いますよ」スッ
古泉くんのおすすめしてくれた本をあたしは借りて図書館をあとにしました
結局、不思議なことは見つかったわけですが禁則事項だからキョン君には話せませんでした
ごめんねキョン君
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:17:08.04 ID:N8+KjDauO
みくる「お姉ちゃん、今日すっごくかっこいい人と歩いてたね♪」
ハルヒ「み、見てたの!?/////」
みくる「うん。デートの邪魔しちゃいけないから声はかけなかったけど」
ハルヒ「デ、デートじゃないよぅー////」
みくる「ホントかなあ」クスクス
ハルヒ「もう!お姉さんをからかうんじゃありません!////」
みくる「えへへー♪ごめんなさい♪」
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:20:49.95 ID:N8+KjDauO
部屋に戻って古泉くんがおすすめしてくれた本を読もうとしたとき
ハルヒ「あれ?栞が…」
―――――――――――――――――――――――
みくる「お姉ちゃんどこいくのー?」
ハルヒ「ちょっと駅前の公園までー」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:23:07.62 ID:N8+KjDauO
栞には『午後七時。―光陽園駅前公園にて待つ』と書いてありました。古泉くんの字です
古泉「御呼びたてして申し訳ありません」
ハルヒ「よかった〜間に合って」
時間はちょうど七時になるところでした
古泉「僕についてきてもらえませんか?そうお時間は取らせませんから」
ハルヒ「うん、いいよ。古泉くんにはいつもお世話になってるし」
あたしは古泉くんの後についていきました
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:30:23.93 ID:N8+KjDauO
案内されたのは古泉くんの住んでいるマンションの部屋でした
古泉くんは一人暮らしらしいのです。すごいなー偉いなーあたしじゃ絶対に一人暮らしなんて寂しくて出来ないよ
男の人の部屋に入ることには少し抵抗がありましたが古泉くんなら大丈夫だとすぐに思い直しました
ハルヒ「ひっろーい♪綺麗ー♪ドラマに出てくる部屋みたいー♪」
古泉「お気にいられたようでなによりです」
ハルヒ「隣の部屋も見ていい?」
古泉「どうぞ、構いませんよ」クスッ
結局あたしは全部の部屋を古泉くんに見せてもらっちゃいました
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:33:55.07 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「それでお話ってなぁに?」
古泉「その前にお茶でもいかがですか」コポコポ
とってもおいしくて三杯もおかわりしちゃいました…ずうずうしかったかな////
古泉「実はお話というのは僕と彼のことです」
ハルヒ「…??♪」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:41:31.56 ID:N8+KjDauO
今日はびっくりのバーゲンセールです!並ばなくてもいいなんて二度びっくりです
古泉「お分かり頂けたでしょうか」
ハルヒ「古泉くんが宇宙人でキョン君はすごい人なんだね♪」
古泉「ええ…まあ、そんなところです」
ハルヒ「嬉しいなー♪宇宙人のお友達が出来るなんて」
古泉「信じてもらえたようでこちらとしても驚いています」
ハルヒ「えーなんで?信じるよー古泉くんのいうことならー」
古泉「ありがとうございます」クスッ
古泉くんはあたしを家まで送ってくれました。どこまでも紳士な古泉くんなのでした
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:44:35.91 ID:N8+KjDauO
次の日部室であたしは長門さんにききました
ハルヒ「長門さんももしかしてあたしに何かお話がない?」
長門「…ついてきて」
長門さんに案内されたのはほとんど人が来ない校内のベンチでした
長門「どこまで聞いた?」
ハルヒ「うんとねーキョン君がすごい人だってとこまで」
長門「そう」
長門さんは語ってくれました。自分は超能力者でキョン君を観察しているのだと
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:47:48.44 ID:N8+KjDauO
長門「証拠をみせる」スリスリ
ぐにゃり
ハルヒ「!!!」
長門さんはスプーンを曲げてくれました。他にもトランプの数字を当ててみせたりすごいです
あたしは宇宙人、未来人、超能力者のお友達ができました。…それに…キョン君です/////
あたしの学校生活はすっごく充実しています
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:50:18.42 ID:N8+KjDauO
ある日、あたしの下駄箱に手紙が入っていました
教室にて待つ――とだけ書かれていました
ガラララッ
ハルヒ「朝倉さん?」
朝倉「…待ってたわ涼宮さん」
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:53:10.30 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「どうしたの?あたしにお話ってなぁに?」
朝倉「…いけすかないのよ」
ハルヒ「え?」
朝倉「かわいこぶっちゃってさ…なんで古泉くんはこんな女を…」
ハルヒ「えっ?え?」
朝倉「あんたなんかに古泉くんは渡さない…」
朝倉さんの手にはナイフが握られていました
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 14:56:12.10 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「!!?」
朝倉さんの持つナイフがあたしの腕を霞めました
朝倉「次は外さないわ」
あたしは怖くて声も出せず体も動きませんでした
ガラララッ!!
古泉「朝倉さん!」
朝倉「古泉…くん」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:03:06.78 ID:N8+KjDauO
古泉「もうやめてください朝倉さん!」
朝倉「邪魔をしないで!あなたに何がわかるのよ!!」
古泉「わかります!僕はあなたが好きだから!!」
朝倉「…えっ!?」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:06:07.41 ID:N8+KjDauO
なんだか朝倉さんと古泉くんはすっごく良い雰囲気です
朝倉「ごめんなさい涼宮さん…あたし……」
古泉「涼宮さん、僕からも謝ります。すみませんでした」
ハルヒ「いいよいいよ」
すっごく怖かったけど朝倉さんの勘違いだったし、朝倉さんも古泉くんもあたしの大切なお友達だから
今日のことはなかったことにしました
…古泉くんと朝倉さんが結ばれたこと以外は
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:09:05.52 ID:N8+KjDauO
次の日、SOS団みんなで朝倉さんのマンションに招待されました
古泉くんと同じマンションでした
とっても楽しかったのですが、帰りにマンションの管理人さんがキョン君に
『あの娘は将来良い女になるから逃がすなよ〜』
なんてことをいうんでとっても困ってしまいました
キョン「なあハルヒ…」
ハルヒ「ひゃい!」
…またやってしまいました
キョン「お前は…その…好きな奴とかいるのか?」
ハルヒ「えっと…/////」
あたしはキョン君が好きです…とはとても言えません
キョン「……そうか」
キョン君は少し寂しそうな顔をして帰っていきました
あたしは自分のいくじのなさに泣いちゃいました
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:12:12.08 ID:N8+KjDauO
また下駄箱に手紙が入っていました
お昼に部室に来てください…と書かれていました
部室なら古泉くんもいるだろうしあたしは安心して部室に向かいました
佐々木「お久しぶりね涼宮さん」
ハルヒ「佐々木さん?」
お化粧をしていつもより大人びて見えるけど確かに佐々木さんです
佐々木「あたしは未来からきました」
ハルヒ「未来の佐々木さん?」
佐々木「そうなの。今夜学校の校庭に来てちょうだい」
ハルヒ「うん。未来の佐々木さんがそういうなら♪」
ありがとうとちゅうされちゃいました/////
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:16:10.10 ID:N8+KjDauO
未来から来た佐々木さんとの約束通りあたしは夜の学校にきました
ハルヒ「夜の学校って怖いなぁ〜」ブルブル
おっかなびっくりしながらもあたしは校庭まできました
ハルヒ「キョン君!!?」
キョン「ハルヒ」
そこにはキョン君がいました
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:19:17.23 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「キョン君!あのね…あたし…あのね…あのね……」
キョン「俺から言わせてくれないか」
ハルヒ「…うん」
キョン君はスーっと大きく深呼吸をしたあとにあたしに言いました
キョン「ずっと…お前が好きだった」
ハルヒ「////////」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:22:13.40 ID:N8+KjDauO
キョン「初めて見たときから気になってたんだ」
キョン「だからお前の気をひきたくてあんなことを言ったり髪を染めたりいろいろしたんだ…」
ハルヒ「髪がバシバシになって大変だったね」クスッ
キョン「言わんでくれ/////」
ハルヒ「クスクス」
キョン「佐々木たちにもいろいろ協力してもらったんだ」
キョン「すまんハルヒ!宇宙人、未来人、超能力者ってのは嘘なんだ」
キョン「お前の気をひきたい一心で卑怯なことをしちまった…」
69 名前: ◆sidjwLpFhI [] 投稿日:2009/05/02(土) 15:26:06.21 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「ねえキョン君」
キョン「………」
ハルヒ「あたしの返事がまだだよね…」
キョン「ああ…」
ハルヒ「目をつむって」
キョン「え?」
ハルヒ「いいから早く!//////」
キョン「こうか」スッ
ちゅっ
キョン「//////」
この夜あたしたちは彼氏彼女になりました
fin 〜1stend〜
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:29:33.96 ID:N8+KjDauO
エヘヘ…/////
…ってそうじゃないでしょハルヒ!!
…うん。ここまではちゃんと覚えてる
みくるちゃんはあたしの妹だしキョン君は絶対にいるもん!
あたしは回想を続けました
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:36:05.81 ID:N8+KjDauO
そうして彼氏彼女になったあの日から2週間がたちました
あれからあたしたちはいつも一緒です/////
帰りも一緒。教室も一緒。部活も一緒。…どこから見ても、立派な恋人同士です////
キョン「映画を撮るぞハルヒ!」
ハルヒ「うん!……え?映画???」
キョン君は言いました。SOS団は俺たちの大切な場所だ。だからこれからも活動を続けるぞ!と。
キョン「お前が主役だ!」
ハルヒ「ほえええぇぇぇぇぇぇ!!?」
大変なことになりました
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:39:23.33 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「キョ、キョン君無理だよ無理無理!!あたしに主役なんかやれっこないよー/////」
キョン「お前に足りないものは自信だ!俺を信じろ」
絶対絶対無理だけど…キョン君はあたしなら出来ると言ってくれる…
あたしはキョン君の言葉を信じることにしました
…だって恋人同士だもん////
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:42:05.74 ID:N8+KjDauO
古泉「それで…どのような映画を撮るおつもりなのですか?」
キョン「安心しろ古泉!お前と朝倉にも出番はあるから」
古泉「りょ…涼子さんと一緒にですか////」
佐々木「くつくつくつ…なんとも羨ましい限りだね」
長門「目標は優勝」
キョン「よくぞ言った長門よ!」
文化祭での倶楽部対抗の出しものとしてあたしたちSOS団からは映画を出すことになったのですが…やっぱり不安だよ〜キョン君〜
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:45:28.62 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「ぼ、僕が相手だ!古泉くん!/////」
カアァァァァァットォ!!
キョン「古泉くんじゃなくて『古泉』だ、ハルヒ」
ハルヒ「あう〜…つい…ごめんなさい////」
キョン「気にすることはない。時間ならたっぷりあるしな」
古泉「落ち着いてください。あなたなら大丈夫ですよ涼宮さん」ニコニコ
朝倉「そうよ。あなたなら出来るわ、涼宮さん」
恥ずかしい気持ちはいっぱいあるけどみんなの期待に応えたい!そう思いました
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:49:09.25 ID:N8+KjDauO
キョン君がいうには、あたしは不思議な力を持っていて、それで古泉くんと戦うらしいんです
古泉「周りに影響が出ないように心の世界…閉鎖された空間に相手ごと移動する」
朝倉「それが涼宮さんの持つ不思議な力なのね」
佐々木「ところどころ甘さが目につくけど、キョンにしてはよく考えた方じゃないかな」
キョン「出来ればもう少し素直に褒めてほしいものだがな」
佐々木「くつくつくつ…それはすまなかったね」
あたしはすごいと思うよキョン君!あたしじゃ絶対にこんなお話思いつかないもん
うん!やっぱりすごいよキョン君♪
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:52:09.17 ID:N8+KjDauO
古泉「しかし…僕は悪の大魔王なわけですね…ハハハ…」
キョン「そうじゃないぞ古泉よ」
古泉くんと朝倉さんはお互いを想う仲なのですが、それぞれが敵対する国の王子さまとお姫さまなわけです
朝倉「けして結ばれることのない二人…だから古泉くんは世界を破壊しようとしたのね…」
…なんだか朝倉さんが寂しそうに見えました
お話に感情要入しちゃったのかな?
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:55:24.61 ID:N8+KjDauO
古泉「涼宮さんの世界を革命する力に僕の世界を破壊してしまえる力」
佐々木「涼宮さんのそれは純粋な力。古泉くんは王子としてのそれなわけだね」
朝倉さんと結ばれないことに憤りを感じて世界をひとつにしようと戦争を始めてしまう…悲しいお話です
古泉「愛する女性の為とはいえ…やはりやってはいけないことなのでは…」
古泉くんもとっても悲しい顔をしています
キョン「その為にハルヒがいるんだ」
ハルヒ「う、うん!古泉くんと朝倉さんの為なら頑張るあたし!!」
キョン「あくまで文化祭用の映画の話だ。あんまり気負うなよ」
みんなにクスクス笑われちゃいました////
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 15:58:07.73 ID:N8+KjDauO
お昼の空いた時間での撮影も終り、教室に戻ったあたしは、ついうとうととしちゃったみたいです
「ハルヒちゃん…ハルヒちゃん…そろそろ起きないと……」
ハルヒ「ん〜…もうちょっとだけ〜」ムニャムニャ
「駄目ですよハルヒちゃん…」
ハルヒ「…うん……もう起きる………………!!?みくるちゃん!?」
みくる「やっと起きてくれましたね」クスッ
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:06:52.84 ID:N8+KjDauO
…やっぱりちゃんと覚えてる。でもみんなは本当にキョン君のことは知らないみたい
それにみくるちゃんが授業を受けてるのに先生もみんなも何もいわないし…
みくる「そろそろちゃんと起きられましたか?」クスクス
ハルヒ「う、うん。もう大丈夫だよみくるちゃん♪」
朝倉「びっくりしたわよーいきなりおかしな事を言い出すんだから」
ハルヒ「ごめんね朝倉さん」
今日の授業も終り、みんなと少しお話した後にあたしは部室に向かうことにしました
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:09:30.55 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「古泉くん!」
そこにはいつもと変わらないにこにことした優しい笑顔を浮かべる古泉くんがいました
古泉「キョン君…ですか?…いえ、僕は存じあげませんが……」
…やっぱり古泉くんもキョン君のことを覚えていませんでした
ガチャ
長門「おはよう」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:12:15.47 ID:N8+KjDauO
長門「…知らない」
いつものように古泉くんとオセロをする有希ちゃんにも尋ねてみましたけどやっぱり覚えてないようです
ハルヒ「…うっうっ………」ポロポロ
古泉「涼宮さん?」
長門「…どうしたの?」
涙が次から次へと溢れてきました。…会いたい…キョン君に会いたいよ……
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:15:06.28 ID:N8+KjDauO
朝倉「お待たせーーってちょっとどうしたのよ?」
古泉「我々にもさっぱり…」
長門「わからない」
ハルヒ「……ご、ごめんね、大丈夫だよ!なんでもないから」ゴシゴシ
泣いてたってキョン君は帰ってきません
それにみんなに心配かけちゃいけないし、あたしは泣くのを我慢しました
朝倉「本当に大丈夫?今日はちょっとおかしいよ?涼宮さん」
ハルヒ「ごめんね。それより佐々木さん遅いね」
朝倉「佐々木さん…って?」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:18:04.84 ID:N8+KjDauO
佐々木さんのこともみんなは覚えていませんでした
みんなにすっごく心配されたけど、あたしは大丈夫だからと今日の部活を終えて家に帰りました
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:21:06.00 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「ただいまお母さん!…みくるちゃんは?
ハルヒ母「おかえりハルヒちゃん。…みくるちゃんって?」
ハルヒ「…ううん。なんでもないよお母さん」
少しだけ期待していたのですが、やっぱりお母さんもみくるちゃんのことを覚えていません…
ハルヒ「みくるちゃん…」
…あたしに妹はいませんでした
部屋に戻ったあたしは我慢することなくいっぱいいっぱい泣いちゃいました
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:24:03.97 ID:N8+KjDauO
ガチャ
ハルヒ母「ハルヒちゃんーお父さん帰ってくる前にお風呂使っちゃってちょうだ――!!?」
ハルヒ「……うぅ…」ゴシゴシ
ハルヒ母「ど、どうしたのハルヒちゃん!?学校で何かあったの!?」
ハルヒ「…なんでもないよお母さん」ゴシゴシ
ハルヒ母「なんでもないならそんなに泣いて顔を腫らせることはないでしょ?」
ハルヒ「………」
ハルヒ母「…話せないならそれでもいいわ。でもね?お母さんは何があってもハルヒちゃんの味方だから」
いつもの優しいお母さんでした。それ以上はなにも聞かずにただギュッと抱きしめてくれました
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:27:07.20 ID:N8+KjDauO
しばらくお母さんに甘えちゃった後にお風呂に入ったあたしはいろいろ考えていました
ハルヒ「…あたしの方がおかしいのかな…みんな覚えてないなんて」ブクブク
ハルヒ「キョン君はあたしが夢で見た王子さまなのかな…」
ハルヒ「とっても可愛いみくるちゃんみたいな妹がいたら嬉しいし…」
ハルヒ「みんなみんなあたしの夢なのかな…」
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:30:18.20 ID:N8+KjDauO
お風呂からあがって髪をとこうとしたときでした
ハルヒ「!!?」
ダダダダッ
ハルヒ「お、お母さん!!」
ハルヒ母「なんですかはしたない」
ハルヒ「あ…//////」
バスタオル姿でリビングまで来ていました
ハルヒ「ご、ごめんなさい。でも見てこれ!」
ハルヒ母「…MIKURU?」
お母さんに見せたブラシには確かにみくるちゃんの字で書かれた名前がありました
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:38:06.08 ID:N8+KjDauO
それからあたしは部屋に戻っていろいろと探してみました
あたしの物じゃないリップ、サイズの合わない洋服に…ブラまで/////
ハルヒ「確かにみくるちゃんはいるんだ。あたしの可愛い妹は…」
証拠ともいえるいくつかのそれらを見ながらあたしは思いました
ハルヒ「キョン君も…夢の王子さまじゃないんだ。きっと今もどこかにいて…」
あたしは決めました。キョン君とみくるちゃんを必ず見つけると
それまではもう泣かないって…
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:41:07.95 ID:N8+KjDauO
次の日あたしは学校でキョン君の残した何かがないかと探してみることにしました
机やロッカー、下駄箱は全部同級生のみくるちゃんの物で間違いありませんでした
みくる「今日は大丈夫そうねハルヒちゃん。朝倉さんに聞いて心配したよー」
ハルヒ「いっぱい心配かけてごめんね」
朝倉「涼宮さんがいつもの笑った涼宮さんに戻ってくれたならそれでいいわよ」
それはあたしのよく知るとっても優しいみくるちゃんと朝倉さんでした
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:48:06.71 ID:N8+KjDauO
昼食の時間にあたしはお弁当を持って部室に向かいました
ハルヒ「古泉くん、来てたんだ」
古泉「おや、この時間に来られるとは珍しいですね」
ハルヒ「うん。ちょっとね。…昨日はいきなり泣いてごめんね」
古泉「…僕は涼宮さんがいつもの笑顔を取り戻されたのならそれでかまいませんよ」ニコニコ
ハルヒ「朝倉さんと同じことを言うんだね」クスクス
古泉「いやはやお恥ずかしい」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:51:19.29 ID:N8+KjDauO
お弁当を食べおえたあたしはパソコンの電源を入れてみました
ハルヒ「SOS団にようこそ…特に変わりないかー」
古泉「何かお捜しですか?」
ハルヒ「あ、ううん。気にしないで。読書の邪魔しちゃってごめんね」
古泉「いえいえ、それこそお気になさらないでください」
いつもと何ひとつ変わらない優しい古泉くんです
あたしは本棚を探してみることにしました
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:54:18.23 ID:N8+KjDauO
いくつかの本を出しては戻しを繰り返していたんですが…
ハルヒ「あ、この本覚えてる?」
古泉「…はて、残念ながら僕の記憶にはありませんが」
ハルヒ「え?この本はあたしが古泉くんに初めて貸してもらった本と同じ物だよ?」
古泉「…そうでしたか?すみません、忘れてしまっているようです」
パラパラとページをめくると
ハルヒ「やっぱりあった…」
この本は古泉くんに初めて貸してもらって気にいったから本屋さんで買ってここに置いておいたんだけど…
ハルヒ「この栞は覚えてない?」
古泉「すみません涼宮さん」
やっぱりあたしの記憶とは違うことが沢山あるみたいです
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 16:57:45.96 ID:N8+KjDauO
あたしはもう一度キョン君の机に戻って引き出しを開けてみました
ハルヒ「…キョン君」
そこにはキョン君の字で『団長』と書かれた腕章が入っていました
ハルヒ「ついに見つけた…キョン君がいる証を……」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:00:12.39 ID:N8+KjDauO
教室中のみんながクスクスと笑っています
朝倉「ど、どうしたのそれ?」
みくる「何かのおまじないとかですか?」
あたしは左腕にキョン君が残してくれた『団長』の腕章をつけていました
普段のあたしなら恥ずかしくて絶対出来ないことだけど、今はキョン君が一緒にいてくれるようでちっとも恥ずかしくなんかありません
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:07:07.66 ID:N8+KjDauO
その日の放課後、あたしは意を決してみんなにお話することにしました
古泉「なるほど、確かに話のつじつまは合います。それに…」
朝倉「…実はあたしたちも少し記憶がくい違うことがあったりするのよね」
ハルヒ「それじゃあみんな…信じて…くれるの?」
古泉「涼宮さんの言葉ですしね」
朝倉「そうね…疑って悪かったわ。ごめんね涼宮さん」
長門「あなたを信じる」
ハルヒ「ありがとうみんな!」
やっぱりみんな優しくて良い人ばかりです
古泉「ただ、証明する物は不十分ですし、このことはしばらくは僕たちだけのことにしておくべきだと思います」
ハルヒ「うん。そうだよね…みんなを混乱させちゃうし…」
朝倉「そんな顔しないで。あたしたちも協力するから」
長門「ハルヒを手伝う」
ハルヒ「朝倉さんも有希ちゃんも古泉くんもホントにホントにありがとう」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:10:04.20 ID:N8+KjDauO
夕方になって各々家路につくために別れました。あたしは駅へと向かいました
ハルヒ「でも…なんでこんなことになっちゃってるんだろ?どうしたら元に戻せるかもわからないし…」
ドンッ
ハルヒ「きゃっ!」
「すまん。大丈夫か?」
ハルヒ「!!?キョン…君」
キョン「え?…お前、なんで俺のことを知ってるんだ?」
あたしとぶつかったのは、あたしがずーっと会いたくて会いたくてたまらなかったキョン君その人でした
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:13:07.31 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「キョン君!あのね、あたし、あたし…すっごくキョン君のことを探したんだよ!」
佐々木「キョン、君の知り合いかい?」
キョン「いや、初めて見る娘だが――」
ハルヒ「佐々木さん!!」
佐々木「え?…どうやら僕のことも知ってるようだね…」
キョン「…で、誰なんだお前は?」
ハルヒ「!…やっぱりあたしのことは知らないんだ…」
キョン「お、おい、泣くなよ…なんなんだよ……」
…泣いちゃいました。…キョン君を見つけたんだから約束は破ってない…よね?……
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:16:09.06 ID:N8+KjDauO
佐々木「落ち着いた?」
ハルヒ「…ごめんなさい」
佐々木「いいさ、そんなに気にすることはないよ」
キョン「まあ…びっくりしたけどな」
ハルヒ「ごめんなさい////」
いきなり泣き出したあたしを二人は近くのファミレスへと連れてきてくれました
…あたしの知らないキョン君と佐々木さんなのに、あたしのよく知っている優しさでした
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:19:09.18 ID:N8+KjDauO
佐々木「その制服…北高のだよね」
ハルヒ「は、はい。あたしは北高の一年生で涼宮ハルヒっていいます」
キョン「涼宮ハルヒ…悪いが聞いたことがないな…」
佐々木「…僕も聞いたことがない。…どういうことなのかな?」
ハルヒ「……えっと…信じてもらえるかわからないけど全部お話します」
あたしはキョン君と佐々木さんになにもかもをお話しました
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:22:40.82 ID:N8+KjDauO
キョン「俺とお前さんは付き合っていて、佐々木も含めて北高でSOS団ってのに入ってると?」
ハルヒ「う、うん/////////」
佐々木「くつくつくつ…可愛いじゃないか。どうだい?本当に付き合ってみては」
キョン「お前なあ…」
…やっぱり信じてもらえませんでした。当たり前だよね…いきなりこんなこと言われても
ハルヒ「でも…でもでも本当なの!…あたしはキョン君が……」
キョン「う〜ん…」
佐々木「どうやら君がキョンのことを好きなことは本当のようだが…」
キョン「いや、そんなことを言われてもだな…」
佐々木「くつくつくつ…その割には満更でもないように見えるがね」
このままじゃあ信じてもらえない…どうしよう…どうしようキョン君……
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:25:24.16 ID:N8+KjDauO
佐々木「ところで…なんだいその腕章は?」
ハルヒ「あ、これはね…」
キョン「ん?…ちょっとみせてもらえないか」
ハルヒ「うん。どうぞ」スッ
キョン「…俺の字だな」
佐々木「…どうやらそのようだね。キョンの字は良くいえば味わいのある特徴的なものだからね」
ハルヒ「それは本当はキョン君のなの。あたしのはこっち」スッ
キョン「団長代理…これも間違いなく俺の字だ……」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:28:22.45 ID:N8+KjDauO
キョン「…お前さんの話をはいそうですかと信じることは出来ない」
ハルヒ「…うん…そうだよね……」
キョン「だがこれは間違いなく俺の字だ。それに…」
ハルヒ「それに?」
キョン「お前さんが嘘をつくようにはどうしても思えない」
ハルヒ「キョン君…」
佐々木「僕も同感だね。涼宮さんだったかな?あなたが――!!?」
キョン「どうした佐々木?」
佐々木「………いや、すまない。今日はこの話は保留にさせてもらってもいいかな?」
ハルヒ「あ、はい。わかりました。今日はあたしのお話を聞いてくれてどうもありがとうございました」ペコッ
キョン君と佐々木さんにお礼を言って別れたあたしは家に帰ろうとしたんだけど…
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 17:31:40.09 ID:N8+KjDauO
佐々木「涼宮さん!」
ハルヒ「ひゃい!?」
びっくりしちゃいました。あたしに声をかけてきたのはさっき別れたばかりの佐々木さんでした
ハルヒ「どうしたんですか佐々木さん?」
佐々木「よく頑張ったわね」
ハルヒ「…?」
お話があるからついてきてほしいって言われたので佐々木さんについていくことにしました
佐々木「あたしはあなたの知っているあたしよ、涼宮さん」
ハルヒ「うん!…うん??」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 18:10:34.27 ID:N8+KjDauO
佐々木「キョンと繋がりの強いあたしたちSOS団全員にこの世界とは違う本当のあたしたちの世界がある」
佐々木「そう信じてもらうことがあたしがこの世界に来れる条件だったの」
ハルヒ「???…うん…あ、はい」
佐々木「あ…えっとね…」
この佐々木さんはあたしのお友達のSOS団の佐々木さんでした
ひとつ違うことは、少しだけ未来の世界からやってきたらしいってことです
意識だけがこっちの世界の佐々木さんに乗り移っちゃってるらしいのです
ハルヒ「じゃあこの世界の佐々木さんは?」
佐々木「眠りについてるわ。…あたしは本当に時を飛べるようになっちゃったの」クスッ
ハルヒ「時をかける少女だ!!」
佐々木「まあ…そうね」クスクス
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 18:19:20.44 ID:N8+KjDauO
佐々木「一緒にきてほしいの」
ハルヒ「うん!佐々木さんとなら何処にでもいくよ」
佐々木「ありがとう。じゃあ目をつむって」
ハルヒ「こう?」スッ
―――――――――――――――――――――――――
佐々木「目を開けていいわよ。大きな声は出さないでね」ヒソヒソ
ハルヒ「!!?…あれってあたしと…キョン君!?」ヒソヒソ
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 18:28:07.51 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「目をつむって」
キョン「え?」
ハルヒ「いいから早く!//////」
キョン「こうか」スッ
ちゅっ
―――――――――――――――――――――――――
ハルヒ「はうぅ〜恥ずかしいよぅ〜/////」
佐々木「今よ。キョンを見て」
ハルヒ「あれ?…光ったよね?」
佐々木「今、キョンに不思議な力が宿ったの」
ハルヒ「?」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 18:36:50.11 ID:N8+KjDauO
佐々木「キョンが元々持っていた不思議な力。それが覚醒するための鍵があなただったの」
ハルヒ「あたし?」
佐々木「そう。あのキスがそのきっかけ」クスッ
ハルヒ「はわわわ//////」
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 18:44:06.02 ID:N8+KjDauO
佐々木「で、その不思議な力っていうのがね…」
ハルヒ「うんうん…」
佐々木「世界を思うように改変出来る…というものなの」
ハルヒ「それって…」
佐々木「うん。あの映画の涼宮さんの力と似てるよね」
ハルヒ「キョン君は本当に本当にすっごい人だったんだね」
佐々木「そうなるわね」クスッ
ハルヒ「へえーそうなんだーふぅんー…ってじゃあキョン君が世界を変えちゃったの!?」
佐々木「それは違うの」
ハルヒ「ほえ?」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 18:52:07.85 ID:N8+KjDauO
「では、失礼ながら…あなたの力を無断で拝借させて頂きます。お許しください」
キョン「………」
「そのまま意識を解放してください…」
キョン「………」
佐々木「そこまでよ!古泉くん」
古泉「佐々木さん…」
ハルヒ「古泉くん…」
古泉「涼宮さんも…ですか」
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:00:07.32 ID:N8+KjDauO
古泉「その様子だと…あなたも目覚めたようですね。…未来人でしたか」
佐々木「ええ。多分あなたと同じ時にあたしも力に目覚めたの…キョンの力で」
古泉「…そのようですね」
あの日の学校の屋上で眠っているキョン君と一緒にいた古泉くんに佐々木さんはお話をしました
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:07:12.53 ID:N8+KjDauO
古泉「何故ここに直接こられなかったのですか?」
佐々木「キョンの力がそれをさせなかったの。唯一の例外として…いえ、特別ね…涼宮さんだけは介入を許されるのよ」
ハルヒ「あたし?」
古泉「なるほど…彼にとって涼宮さんだけは特別な人ですからね」クスッ
ハルヒ「//////」
古泉「…お願いがあります」
ハルヒ「なぁに?古泉くん」
古泉「このまま僕のしようとしている事を見逃してはもらえませんか?」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:15:05.66 ID:N8+KjDauO
佐々木「残念ながらそれは出来ないわ」
古泉「何故です?僕はただ涼子さんと」
長門「あなたでは彼の力を完全には使えない」
古泉「長門さん…」
佐々木「そういうことなの古泉くん。お陰で涼宮さんがすっごく苦労したんだから」
ハルヒ「ううん。あたしはいいよ♪でも古泉くんの本当のお願いって…」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:22:24.55 ID:N8+KjDauO
古泉「映画の設定と同じですよ。僕と涼子さんはお互いの家系がいがみあう仲なんです」
古泉「幾ら当人同士が望んでも決して結ばれることはない…」
ハルヒ「だから朝倉さんと一緒になれる世界にしようとしたんだね…」
長門「でも古泉一樹では彼の改変する力は使いこなせない」
ハルヒ「だからみんなの記憶が曖昧だったりあるといけない物が残ってたりしたんだね」
古泉「それでも僕は!」
「そんなことをする必要はない、古泉」
古泉「…起きられましたか」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:28:09.40 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「キョン君……キョン君!!」
キョン「ハルヒ…」
あたしはキョン君に走り寄って抱きついて…泣いてしまいました
古泉「…やはり僕は悪の大魔王でしたね」
キョン「そんなことはない。好きな奴と一緒に居たいと望むことの何が悪い」
佐々木「でも…あなたでも世界を改変するのは危険なことなのよ?」
キョン「世界の改変なんかしないさ」
古泉「………」
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:35:09.60 ID:N8+KjDauO
キョン「俺に力があると言ったよな?」
古泉「ええ」
キョン「俺はただお前たちを信じる。そんな力の存在など関係なしにな」
長門「きっとその気持ちは叶えられる」
古泉「けど!僕たちの家庭はそんな甘いものでは」
キョン「俺はお前と朝倉を信じるだけだ。後はしらん」
ハルヒ「あたしも信じてるよ古泉くん!」
古泉「……出来るでしょうか…僕に」
朝倉「あなた一人じゃないわ古泉くん!」
古泉「涼子さん…」
やっぱり古泉くんと朝倉さんはとってもお似合いだと思います。一見落着でした
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:42:07.25 ID:N8+KjDauO
キョン「で…長門の力ってのはなんなんだ?」
長門「あなたの力に関する記憶の改算。自分の望みがそのまま叶う…そんなことに人間は耐えられない」
キョン「…そうか…ハルヒ…」
ハルヒ「え?なぁに?」
キョン「…俺はお前の心を変えちまってるのかもしれない。自分の都合の良いように」
ハルヒ「キョン君…」
佐々木「くつくつくつ…心配しなくてもいいよキョン。君の力が目覚めたのはあの日の夜だ。僕が保証するよ」
ハルヒ「///////」
キョン「そうか…/////」
130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:48:07.79 ID:N8+KjDauO
キョン「ん?ハルヒ…それって」
ハルヒ「あ!これはキョン君に返すね♪あたしはこっち」
キョン「…お揃いだな////」
ハルヒ「エヘヘ/////」
SOS団団長の腕章はやっと本当の持ち主の元に戻りました。やっぱり似合ってるよ、キョン君/////
古泉「本当に申し訳ありませんでした」
朝倉「あたしからもごめんなさい」
キョン「何がだ?」
古泉「え?」
キョン「俺は何も知らないぞ。もちろんハルヒもな」
あたしはキョン君が大大大好きです
キョン「じゃあ長門…頼む」
長門「まかせて」
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 19:54:06.03 ID:N8+KjDauO
ハルヒ「ただいまー」
みくる「お姉ちゃんおかえりー♪」
ハルヒ「みくるちゃん…良かったよぅ〜」ポロポロ
みくる「ちょ、ちょっとどうしちゃったのお姉ちゃん?」アセアセ
ハルヒ「ううん…なんでもないの…」ゴシゴシ
みくる「ん〜…今日はお姉ちゃんと一緒にお風呂に入って一緒に寝る♪」
ハルヒ「い、いいの?////」
みくる「だってお姉ちゃん可愛いんだもん」クスクス
ハルヒ「だーかーらぁー!あたしのことをちゃんとお姉さんと……まあいいや♪今日は許す♪」
昨日はお母さんに、今日は妹にいっぱい甘えちゃいました。…ちょっとぐらいいいよね?
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 20:01:06.12 ID:N8+KjDauO
映画の撮影も無事に終わり文化祭で放映することが出来ました
たくさんの人が観てくれました
反応が心配だったけどいっぱいいっぱい拍手してもらえてとっても嬉しかったです
SOS団のみんなや朝倉さんの家族も観に来てくれていました。
撮影するのは最初はすっごく恥ずかしかったけど、今はやって良かったと心から思います
少しだけ自分に自信が持てるようになりました
…ありがとねキョン君。キョン君のおかげだよ/////
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/02(土) 20:07:07.42 ID:N8+KjDauO
―それからしばらくして―
今日はとっても良いことがありました。なんと古泉くんと朝倉さんが婚約したのです
キョン「しかし…すごいなあいつらは」
ハルヒ「ホントだよねー。びっくりしちゃったよー」
キョン「古泉と朝倉…幸せそうだったな」
ハルヒ「あたしまで嬉しくなっちゃったよ////」
キョン「なあハルヒ」
ハルヒ「なぁに?キョン君」
キョン「俺と…ずっとSOS団でいてくれないか」
ハルヒ「それって…」
キョン「…そ、そういうことだ」
ハルヒ「あたしは……ずっとずーっとキョン君と一緒にいるよ/////」
今日はもうひとつとっても良いことがありました
おしまい
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/02(土) 20:19:35.44 ID:N8+KjDauO
途中でさるさんくらったんですが何とか最後まで投下出来ました。
支援で助けてくれた人たちのお陰です。本当にありがとうございました。
最後まで見てくれた人がいたらどうもありがとうございました。
気にいらなかった人たちは本当にすみませんでした。
ではでは