みくる「……」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 20:56:02.13 ID:LLavXBN+0




明日は晴れました。
今日も晴れですよ。
傘を刺しましょう。

ブラウン管の向こうでアナウンサーがにこやかに天気を告げる。

朝比奈は朝食を摂りながらそれらに耳を傾けた。
手で食パンをこね、口に放り込む。
食事を終えると、コンシーラーでしみやしわを隠す。
そして矯正下着で三段腹と弛みを隠し、制服に着替えた。

朝比奈は学校に向かう。
学校から徒歩五分と説明され、未来から支給されたワンルームマンションは、学校から徒歩三十分だった。
同じ学校の制服を着た生徒とすれ違う。
朝比奈を見て口元を緩める男子学生もいた。

今日もいい気分だ、朝比奈も口元を緩めた。

「おはよっ」

朝比奈の友人と出会う。
二人で学校に向かう事にした。



2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 20:59:46.44 ID:LLavXBN+0

「今日はいい天気だね」

「雨、よく降るっさ!」

「お腹すいたなー」

朝比奈は彼女の言葉に適当に相槌を打った。
校門前まで来ると、彼女は他の人間と歩き出した。


「じゃあねみくる、ばいばーい!」

放課後、友人は朝比奈に別れを告げ、朝比奈とは反対方向へ駆け出した。


朝比奈は部室へ向かう。
雨が強く窓を叩いた。


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:03:02.86 ID:LLavXBN+0



「最近物騒な事件が多いわねー」

部室で、自らを団長と名乗る女が新聞を見て呟いた。

「そうか? 平和じゃないか」

地味な男子学生が返す。
朝比奈は彼が好きだ。

「だってほら、昨日総理が射殺されたそうじゃない」

「それは処刑されたんだろ。ハルヒ……お前ちゃんとニュース見ろよ。
俺は見ないけどな」

「え、そうなの? おかしいわねぇ。この新聞には射殺って書いてあるのに」

それは英国の新聞だよ、朝比奈は彼女の新聞にお茶をかけた。


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:07:47.31 ID:LLavXBN+0


「今日もおいしそうなお茶ですね、朝比奈さん」

地味な男に褒められる。
朝比奈は照れた。

「えぇ、おいしいお茶ですね」

ニヤニヤした男が新聞を食べながら呟いた。
早くバイトに行って殉職しろよ、そう思いながら朝比奈は彼の頭にお茶をかけた。

ついでに本を読んでる女にもお茶をかける。
特に意味は無かったが、お茶を置く場所が無かったからだ。
もう一つ言うと、コップも無かった。



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:10:40.78 ID:LLavXBN+0



朝比奈は急須を床に置いた。

「あ、今日はもう終わりなのね。それじゃ解散!」

朝比奈は帰路に着いた。
家に向かって歩く。
しかし家は遠い。

そうだ、同じ部活の無口な女の家へ行こう。
ならば手土産が必要だなと、朝比奈は工具店に寄った。


「……何か用?」

ドアを開け迎えてくれた女の顔はクレヨンしんちゃんだった。
お面を被っているようだ。
朝比奈は舌打ちし、女の家に上がりこんだ。


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:16:42.49 ID:LLavXBN+0

リビングに行き、工具店で買った包丁を取り出した。

「どうしたの、あなたは最近、異常。なぜ声を発さない。
あなたは本当に、朝比奈みk」

喋りながらリビングにやってきた女の顔をめがけて包丁を突き刺す。
クレヨンしんちゃんのお面越しにずぶっと可愛らしい音がする。
女はヴッとうめきながら四肢をじたばたさせた。
朝比奈はうっとおしいので、鎌で四肢を切断した。
ごりごりと骨を砕きながら、朝比奈はテレビを見た。
くだらないバラエティ番組だったので、朝比奈が笑うたびに手元が狂い、腹を割いたりした。
鎌は七千円もしたので、血を拭きスクールバッグにしまう。
最後に包丁を引き抜き、クレヨンしんちゃんのお面をつけ、朝比奈は就寝した。


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:21:19.84 ID:LLavXBN+0



昨日は晴れるようです
明日は晴れるようです

ブラウン管の向こうでアナウンサーがにこやかに天気を告げる。

朝比奈は朝食を摂りながらそれらに耳を傾けた。
身支度をし、学校に向かった。
制服が血まみれだったので、体操着で学校へ向かった。


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:24:52.84 ID:LLavXBN+0



「やっぱり最近は物騒ね! 昨日ゆきが殺されたそうよ!」

部室で、自らを団長と名乗る女が新聞を見て呟いた。

「そうか。で、ゆきって誰だよ」

地味な男子学生が返す。
朝比奈は彼が好きだ。

「さぁ? 誰でもいいじゃない」

だからそれは英国新聞だよ、朝比奈は彼女の新聞めがけてクロスチョップをかました。

「今日も綺麗なクロスチョップですね、朝比奈さん」

地味な男に褒められる。
朝比奈は照れた。

今日はニヤニヤした男はいなかった。
くたばってろ、そう朝比奈は願った。


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:29:42.18 ID:LLavXBN+0



家に帰るとニヤニヤした男が食パンを食べていた。

「こんばんは。率直に申し上げますと、もぐもぐ。
もぐもぐ。長門さんが殺されました、もぐもぐ。
生憎部室はあんな感じなので、最近はバイトも無くて、もぐもぎゅ。
それで、本題なんですが、ごっくん。
あ、すいません、お茶をもらえますか。
あなたの体液でもかまいません」

朝比奈はスクールバッグから鎌を引き抜き、男めがけて振り下ろした。
男はひらりとそれをかわした。


「おっと。安そうな鎌ですね。
ところで今凄く面白いジョークを思いつきました。
聞いてください。
朝比奈みくるがふっとんだ!
ね? 愉快でしょう? ふふ、はははっ。晴れ晴れユカイ!
ちげーよ、ハレ晴れユカイだって言ってんだろうが!」

男は朝比奈から鎌をふんだくり、自身の腹に突き刺した。


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:33:39.29 ID:LLavXBN+0

「いってー!! ちょ、板イタイイタイrr"n7d,歩@言うyjhっがfsydつふぃgyヴ」

男は悲鳴を上げ、床をのたうちまわった。
朝比奈は男にクロスチョップをかました。
誰にも褒めてもらえなかった。
悔しいので、鎌を男の体から引き抜き、何度も突き刺した。

部屋中が真っ赤になっても男の悲鳴がうるさいので、クレヨンしんちゃんのお面を被せた。
それでもまだ助けてくれとうるさかったので、朝比奈は就寝した。


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:38:10.47 ID:LLavXBN+0



昨日は快晴でしたね!
明日はありません!

ブラウン管の向こうでアナウンサーが興奮気味に天気を告げる。

朝比奈は朝食を摂りながらニュースに耳を傾けた。
男はピクリとも動かなくなっていた。
部屋が血まみれだった。

鎌は七千円もしたので、血を拭きバッグにしまう。
最後に包丁を引き抜き、クレヨンしんちゃんのお面をつけ、朝比奈は学校に向かった。


「おっはよー! みくる、そのお面イカすね!」

朝比奈は友人の話に適当に相槌を打ちながら2人で登校する。
この人の名前はなんだっただろうか。
そんな事をぼんやり考えていると、いつの間にか部室に向かっていた。



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:43:18.14 ID:LLavXBN+0



「最近は物騒! 最近っていつよ!」

部室で、自らを団長と名乗る女が新聞を見て叫んだ。

「そうか。最近は昨日だよ」

地味な男子学生が返す。
朝比奈は彼が好きだ。

「だってほら、昨日小泉君が死んだみたいよ」

「殉職したんだろ」

「え、そうなの? おかしいわねぇ。この新聞には老衰って書いてあるのに」


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:46:58.03 ID:LLavXBN+0

それは朝日新聞だよ、朝比奈は彼女の頭に鎌を振るった。
穴を掘るように何度も何度も突き刺した。
どろりと垂れる赤く白い脳みそが、女の体をつたい床に流れる。
今度は顔を掘り進める。ざくざくと彫るが、骨は案外硬かった。
女は性行為で絶頂を迎えた時のように一度体をびくりと仰け反り、そのまま動かなくなった。


「そのお面真っ赤ですね、朝比奈さん」

男に褒められる。
朝比奈は照れた。

「朝比奈さん、好きです。結婚して下さい。あなたの体を毎日舐めまわしたいです」

朝比奈は恥ずかしいのか体をくねらせる。
喉が渇いたので、まだ少し温かい脳みそを少しすすった。



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:53:51.72 ID:LLavXBN+0


「って、小泉が言ってました」

空気読めよ、朝比奈はそう思いながら鎌を男に振るった。
すぱん、と気持ちの良い音がして、朝比奈は思わず失禁した。


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 21:56:45.02 ID:LLavXBN+0



昨日は晴れましたか?
今日で最後で終わりだ、お前ら全員死ね!

ブラウン管の女はそう叫びながら隣のアナウンサーに噛み付いた。

朝比奈は朝食を摂りながらニュースに耳を傾けた。
食パンをこね、口に放り込んだ。
食事を終えると、コンシーラーでしみやしわを隠す。
そして矯正下着で三段腹と弛みを隠し、制服に着替えようとするが、
制服も体操服も血まみれだったので、下着姿で家を出た。


朝比奈は学校に向かう。
学校から徒歩二分と説明され、未来から支給されたワンルームマンションは、学校から徒歩四十分だった。
学校の制服を着た生徒とすれ違う。
朝比奈を見て口角を緩める男子学生もいた。

今日もいい気分だ、朝比奈も口元を緩めた。


「おはよう」

声をかけてきたのはいつもの友人ではなく、
真っ赤なクレヨンしんちゃんのお面を被った、無口な女だった。


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 22:00:52.99 ID:LLavXBN+0



「どうしてこんなことをした」

薄暗く、生臭い部室で、
クレヨンしんちゃんのお面をつけた女は朝比奈に問う。
朝比奈は泣いた。

女はいつも腰掛けている椅子に近づく。
椅子には肉の塊が先に座っているが、無視して座った。
べちゃりと、子気味良い音がした。

「何故いつも声を出さない、話そうとしない」

朝比奈は笑いながら、そばにあった肉片を女に投げつけた。

「あなたは言語障害は無いはず。話して」

朝比奈は泣きながら、血まみれの床にダイブした。
べちゃりと、可愛らしい音がした。



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 22:05:28.20 ID:LLavXBN+0

「長い間声を出さずにいた、だから声帯が声の出し方を忘れている可能性もある。
……私を言う事を真似て発声してみて」

仰向けになりながら、朝比奈は満面の笑みで頷いた。



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 22:11:45.01 ID:LLavXBN+0



「あ」

「あ」

「こんにちは」

「こんにちは」

「あなたは朝比奈みくる」

「あなたは朝比奈みくる」

「……発声できている」

「……発声できている」

「もう、真似する必要は無い」

「もう、真似する必要は無い」

「……世界で一番美しいのは長門ゆき」

「世界で一番美しいのは朝比奈みくる」

朝比奈に肉片が投げつけられた。

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 22:15:20.34 ID:LLavXBN+0

「……もういい、帰って。私も正直、今と言う時間概念が良く分からない。
統合し念タイともコンタクトがとれない。どうなっているの。何故二人は死んでいるの。ここはどこ?
涼宮ハルヒの力はどうなっているの。私は誰? あなたは本当に朝比奈みくる?」

「長門さん、お名前を忘れちゃったんですかぁ。長門さんは長門美希って言うんですよ」

「そう、私は長門咲希。あなたは誰?」

「……禁則事項です」

朝比奈がウィンクすると、女は小さく微笑んだ。
死ねよ、二人は笑いながらそう言い合った。

おしまい





34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/10(金) 22:20:20.20 ID:LLavXBN+0

キチじゃない
恋愛小説だ

長門ゆきって誰なんでしょうか
有希ですよね、すいません

ありがとうございました



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