佐々木「あぁ、キョン。君の声が聞きたいよ。」


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393 名前:[sage] 投稿日:2009/04/10(金) 04:02:46.94 ID:WqldncKnO

どうせ過疎だろうし
>>90の佐々木の夢の内容元にした短いの投下していい?

396 名前:[sage] 投稿日:2009/04/10(金) 04:19:01.77 ID:WqldncKnO

じゃあ取り敢えず投下する
>>90の夢オチをとっぱらった、…この佐々木は性格が全く違うかもしれない
スレ汚しになってしまったらその時は謝る


佐々木「じゃあ、単刀直入に言うさ。好きなんだよ。私は君のことが」

キョン「!!」

僕はもう一度言う。
佐々木「君のことが好きだ」

…鉛の様に重たい沈黙が部屋に流れる。時計の針が時を刻む音がいやに鮮明に室内に響く

僕は言い終わった瞬間に激しく後悔した。何を言ってるんだろう、僕は
どう考えたってそんな事を言える様な立場に僕は無いではないか
彼には今の彼の生活があり、僕がそこに介入する事など許される筈がない

もう中学時代とは違う、僕も彼も変わってしまったのだ


398 名前:[sage] 投稿日:2009/04/10(金) 04:23:54.24 ID:WqldncKnO

「・・・・」
キョンは困惑した面持ちで僕を見つめている。僕は遂に沈黙に耐えられなくなり
腰を上げドアの方に向かって歩きだした。

キョン「あ、おい!何処に行くんだ?」
佐々木「…今日はもうか、帰らせてもらうよ。すまない…」

僕が呟いた声は、とても僕自身の声とは思えなかった
言葉は吃り、声は震えていた。

ドアノブに手を掛け、ドアを開けようとしたときキョンの手が僕の腕を掴んだ。
「待てよ!そんなに慌ててどうし…、佐々…木?」
気が付くと僕の頬を涙がつたっていた。

「す、スマン!強く掴み過ぎた。痛かったか」
キョンが言葉を言い終えるとほぼ同時に、僕は彼の胸に顔を埋めて泣いていた

399 名前:[sage] 投稿日:2009/04/10(金) 04:31:04.55 ID:WqldncKnO

>>398続き

「違う…違うんだよキョン…。別に痛いから泣いている訳じゃないんだ…」

キョンは一瞬困惑の表情を顔に浮かべたが、次には何も言わずに僕の頭をそっと撫でた

「怖いんだ、独りぼっちになってしまう事が…孤独が怖い…」

しゃくり上げながら僕は続ける
「私には…君以外に心を開く事ができる人間は居ない…。これまでも、そして恐らくこれからもそうだ…」
キョンは僕の頭を撫で続ける

「だから怖かった…君が離れていく事が、君を失ってしまう事が…」


400 名前:[sage] 投稿日:2009/04/10(金) 04:39:35.45 ID:WqldncKnO

>>399続き

「佐々木…」
そう呟くと彼は僕の両肩に手を置き、僕の眼を覗き込みながらこう言った。

「いいか佐々木…俺は絶対にお前を見捨てたりなんかしない。
俺は神なんてモノは信じちゃいないが、今はその神に誓ってやってもいい。
俺はお前を絶対に独りにはさせない、何があっても傍にいてやる。」

そう言った後で彼は微笑んだ

それにつられて僕も微笑んだ
「嬉しいよ…キョン」
いつのまにか哀しみの涙は嬉し泣きの涙へと変わっていた


──そして僕らは二人で一つの毛布に包まりながら、中学時代の思い出話に花を咲かせた。

402 名前:[sage] 投稿日:2009/04/10(金) 04:56:05.85 ID:WqldncKnO

>>400続き

二人が出会った学習塾、学校での他愛の無い会話…それら何もかもが皆鮮明に蘇る

「考えてみれば…」とキョンは言う
「考えてみれば俺はあの頃から佐々木の事が好きだったのかもしれない…」

二人並んで歩いた塾からの帰り道、二人で生み出した数々の他愛の無い会話…

今にして思えばあれは安らぎに満ちた、優しい日々だった

「今更になって気付かされるとはな…」

僕は言う。
「キョン、今からでも遅く無いよ。時間はたっぷりと残されているんだ。
なんといってまだ僕らは17歳だからね」


──それから僕ら二人はベッドで眠りに就いた。

この安らぎが、願わくは永遠に続いてゆく事を神に祈りながら…

糸冬

403 名前:[sage] 投稿日:2009/04/10(金) 04:58:47.65 ID:WqldncKnO

駄文を失礼した
もう少し構成練ればよかったorz



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