キョン「全然楽しくない」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 22:58:09.06 ID:NwgCOugpO

ガチャ

みくる「あ、キョン君!」

キョン「どうも、朝比奈さん」

キョン「お、久しぶりだな古泉」

古泉「ええ。ちょうどこの時間にバイトが入らなかったんで、顔を出しとこうかな…と思いまして」

ハルヒ「遅い!」

キョン「お前が早過ぎるんだ」

ハルヒ「そんな事ないわよ。だってあたし、中庭に寄ってから来たのよ?」

キョン「嘘つけ。俺は、真っ直ぐここに来たつもりだぞ?」

キョン「なのにお前の方が早いなんて有り得んだろ」

ハルヒ「嘘じゃないわよ! ね、古泉君?」

古泉「はい。確かに、僕と涼宮さんは、部室に来る前に中庭にいました」

キョン「あ…有り得ん…」

ハルヒ「ほらね。あんたってホントにのろまで鈍臭いわよね」

キョン「うるさい。一言多いんだよ」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:01:28.15 ID:NwgCOugpO

ハルヒ「…間抜け顔」
ハルヒ「…」プイッ

キョン「……」

古泉「……」ニコニコ

みくる「はい、お茶です」トン

キョン「ありがとうございます、朝比奈さん」

キョン「今日もお美しいですね。 …どっかの誰かさんとは大違いだな」

ハルヒ「……」ピクッ

長門「……」

キョン「少しは、朝比奈さんや長門を見習ってもらいたいね」

ハルヒ「…なんですってぇ!!」ガタッ

ガバッ

キョン「……」

ハルヒ「……っ」

キョン「なんだ?どうしたんだよ、暴力女」

キョン「俺を殴るんじゃないのか?」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:04:09.65 ID:NwgCOugpO

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「………ぃじゃなぃ…」

キョン「……」

ハルヒ「…殴る訳、ないじゃない……」

キョン「……」

古泉「……すいません。バイトが入りました」スッ

古泉「お先に失礼します」

バタン

ハルヒ「……」

ハルヒ「……あんた、楽しい?」

ハルヒ「いつも…律儀に部室に来てるけどさ」

ハルヒ「それ、楽しい?」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:06:57.54 ID:NwgCOugpO

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「…全然、」

キョン「全然楽しくない」

ハルヒ「……」

キョン「…離せよ」

ハルヒ「…ごめん」スッ

キョン「……」

長門「……」ペラ

みくる「ふぇ…」

キョン「…今日は帰らせて貰う。いいよな?」

ハルヒ「勝手にすれば?」

キョン「…そうかい」

バタン

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:11:12.37 ID:NwgCOugpO

ハルヒ「……」

ハルヒ「…今日も解散」

長門「そう」パタン

みくる「長門さん……」

長門「大丈夫」

長門「…いつもの事」

みくる「……はい…」

ハルヒ「あたし先に帰るからね。…じゃあね二人共」

みくる「あ、分かりましたぁ…」

長門「……」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:14:48.53 ID:NwgCOugpO

翌日



キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「…おい」

ハルヒ「何よ」

キョン「昨日、なんでお前は古泉と中庭にいたんだ?」

ハルヒ「……何だっていいでしょ」

キョン「……」

キョン「…なんだ、そうだったのか」

ハルヒ「…?」

キョン「お前と古泉は、そういう関係だったのか」

ハルヒ「…なっ!?」

ハルヒ「何言ってんのよ!勘違いしてんじゃないわよバカ!」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:18:32.25 ID:NwgCOugpO

キョン「…バカは余計だ」

ハルヒ「仕方ないじゃない。バカはバカなんだから」

キョン「……」

ハルヒ「…第一、あたしがそんな事する訳無いじゃない」

ハルヒ「言ったでしょ、…精神病の一種だって」

キョン「…勝手にそう思ってろよ」

キョン「ま、お前なんかに寄り添って来る男なんて、もう居ないだろうがな」

ハルヒ「……」

ハルヒ「…それ、本気で言ってんの?」

キョン「……」

キョン「…じゃあ俺からも言わせて貰うがな、」

キョン「お前は色恋沙汰が精神病の一種だって、本気で思ってんのか?」

ハルヒ「……」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:24:07.73 ID:NwgCOugpO

キョン「……お前もホント、素直じゃねぇな」

ハルヒ「……うるさいわね!こういう年頃だもん、しょうがないじゃない!」

キョン「……」

ハルヒ「…それに、一番素直じゃないのはあんたでしょ…」

キョン「俺が何故素直じゃないって?」

ハルヒ「直感よ」

キョン「…馬鹿かよ」

ハルヒ「バカはあんたよ」

キョン「……」

ハルヒ「……」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:28:05.41 ID:NwgCOugpO

キョン「……」

ハルヒ「…じゃあ、あんたは彼女欲しい、とか思わないの?」

キョン「……」

キョン「…知らなかったのか?」

キョン「俺、もう彼女いるんだぞ?」

ハルヒ「…!!?」

ハルヒ「えっ!? う、うそよ、そんな、」

キョン「正解」

キョン「嘘に決まってんだろ、そんなの」

ハルヒ「…っ!」

キョン「先越されたかと思ったのか?…バカハルヒ」

ハルヒ「…調子乗るな!バカキョン!」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:33:36.28 ID:NwgCOugpO

キョン「まあ、そう怒るなよ」

ハルヒ「……」

キョン「俺だって、彼女ぐらい欲しいって思うさ」

キョン「当たり前だろ?」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「…どういうもんなんだ?ハルヒさんよ」

ハルヒ「知らないわよ。あたしに聞かないで」

キョン「中学校の時は取っ替え引っ替えだったんだろ?」

ハルヒ「……悪かったわね」

キョン「別に。俺関係無いし」

ハルヒ「……あいつらなんて、どうせあたしの体目的だったんじゃないの?」

ハルヒ「…指一本触れさせなかったけどね」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:37:33.09 ID:NwgCOugpO

キョン「……」

ハルヒ「下心見え見えだったわ。…最悪よ」

キョン「…つーことは、まだハルヒって処女なんだな」

ハルヒ「…はぁ?」

ハルヒ「い、いきなり何言ってんのよ…」

キョン「……」

ハルヒ「…処女で何が悪いのよ」

キョン「悪いとは言って無いだろ?」

ハルヒ「…童貞の癖に」

キョン「……悪かったな童貞で」

ハルヒ「悪いとは言って無いわよ」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:43:50.79 ID:NwgCOugpO

キョン「……」ジー

ハルヒ「…何よ」

キョン「……」ジー

ハルヒ「…何見てんのよ」

キョン「…確かに、見てるだけならありかもしれんな」

ハルヒ「……最低」

キョン「……」

ハルヒ「どうせあたしは、暴力女で口が悪いですよ」

キョン「……」

ハルヒ「……バカ」プイッ

キョン「…言い過ぎた。すまん」

ハルヒ「……許してあげないから」

キョン「……」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:49:55.65 ID:NwgCOugpO

キョン「まぁ、こっち向けよハルヒ」

ハルヒ「……」

キョン「…頼むよ」

ハルヒ「……」

キョン「……?」

キョン「ハルヒ?」

ハルヒ「ぅ、うるさいっ…!」

キョン「お、おい、お前、何泣いて…!」

キョン「……」

ハルヒ「……バカ」

キョン「…すまん」

ハルヒ「……」ゴシゴシ

キョン「……ハルヒ」

ハルヒ「…うるさい。 今あんたの声聞きたくないから、ちょっと黙っててよ!」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:52:42.44 ID:NwgCOugpO

放課後



ガチャ

キョン「……」

長門「古泉一樹は休み」

キョン(すまんな、古泉……)

ハルヒ「何ぼーっと突っ立ってんのよ。座れば?」

キョン「言われなくてもそうしたさ」ガタ

みくる「ごめんなさい…。お茶、昨日ので最後だったんです…」

キョン「そうなんですか。俺は別に構いませんよ?」

みくる「あ、ありがとう…」

ハルヒ「……」

キョン「……」

長門「……」

キョン(……暇だ…)

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/29(日) 23:58:14.61 ID:NwgCOugpO

ハルヒ「……」

ハルヒ「キョン、あんたここに居てもつまんないんでしょ?」

キョン「……」

ハルヒ「…帰らないの? 別にいいわよ?」

キョン「……」

ハルヒ「っていうか、あんた…もうここに来なくていいわよ?」

ハルヒ「…早く帰んなさいよ間抜け」

キョン「……」

キョン「…おいハルヒ」

ハルヒ「……」

キョン「…それが、お前の本心なのか?」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……ごめん」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:05:32.43 ID:+UmsLCXkO

キョン「……」

ハルヒ「…あたし、最低ね」

キョン「……」

ハルヒ「……ご、ごめん、あたし帰る…」スッ

長門「……」

みくる「えっ?…涼宮さん…?」

キョン「……待てよ」

ハルヒ「!!」ビクッ

キョン「…ハルヒ、ちょっと外、出ようぜ」

ハルヒ「……」



バタン

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:09:15.40 ID:+UmsLCXkO

キョン「…俺が悪かった」

ハルヒ「な、なに謝ってんのよ…」

キョン「ごめんな?ハルヒ。…調子に乗り過ぎた」

ハルヒ「…意味、分かんない…」

キョン「じゃあなんでお前、泣いてんだよ」

ハルヒ「……」ビクッ

キョン「……」

ハルヒ「ち、違う!これは…!」

キョン「…すまん」

ハルヒ「…やめてよ……」

キョン「…許してくれ」

ハルヒ「ぅぐ、お願いだから…」

ハルヒ「あ、あやまらない、でよぉ…」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:14:42.74 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「あんたは悪くないのに……ぅぅ、」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「…ハルヒ、お前の言う事を一つ聞いてやる」

ハルヒ「…!」

キョン「…なんでもいいぞ」

ハルヒ「……」ゴシゴシ

キョン「……」

ハルヒ「……」

ハルヒ「…あ、あんた、彼女欲しいって言ったわよね」

キョン「…ああ」

ハルヒ「…あたしは、彼氏が欲しいとも言ったわよね」

キョン「……」

ハルヒ「…ぁ、あたしと付き合いなさい…」

ハルヒ「……こういうのが、どんなもんなのか気になるじゃない…」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:19:50.69 ID:+UmsLCXkO

キョン「……」

ハルヒ「た、試しによ? ただの実験よ?」

キョン「…分かってるさ」

キョン「今から俺は、ハルヒの彼氏だ」

ハルヒ「…!」

キョン「…よろしくな」

ハルヒ「……」プイ

キョン「い、いきなりそっぽむくなよ……」

ハルヒ「うるさい! …と、とりあえず一週間だけね!」

ハルヒ「そ、それで、よく分かんないなら…、また延ばすかもしれないけど…」

キョン「……」

ハルヒ「よ、よろしく…」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:25:18.30 ID:+UmsLCXkO

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「…で?今日はもう帰るのか?」

ハルヒ「……うん」

キョン「じゃあ、一緒に帰るか」

ハルヒ「な、何であんたなんかと…」

キョン「…俺、一応お前の彼氏だろ」

ハルヒ「あっ…、そっか…」

キョン「やれやれ…」





長門「……暇」

みくる「ひまですねぇ…」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:28:36.62 ID:+UmsLCXkO

テクテク

キョン「…ハルヒよ」

ハルヒ「何よ」

キョン「手、繋がないか?」

ハルヒ「!?」

キョン「折角、こういう関係になったんだからさ、こういう事しないと駄目なんじゃないのか?」

ハルヒ「そ、そうね…」

キョン「ほらよ」

ギュ

ハルヒ「…!」

キョン「大好きだぞ、ハルヒ」

ハルヒ「!!」

キョン「なーんて、言ったりすんのかね?」

キョン「恋人、ってのはさ」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:34:08.06 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「……何一人でキモい事言ってんのよ」

キョン「くだらない妄想さ。気にするなよ」

ハルヒ「……」

キョン「…第一、そんな事俺が言う筈ないだろ?」

キョン「俺、ハルヒの事大ッ嫌いだからな」

ハルヒ「…!」

ハルヒ「…あらそう、良かったわ」

ハルヒ「あたしもあんたなんて大大大ッ嫌いだからね!」

キョン「……そうかい、ありがとよ」

ハルヒ「……」

キョン「……」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:39:38.16 ID:+UmsLCXkO

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……」





キョン「おいハルヒ…」
ハルヒ「ねえキョン…」





キョン「…先に言っていいぞ」

ハルヒ「あ、あんたが先でいいわよ?」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:42:33.41 ID:+UmsLCXkO

キョン「…俺のは、どうでもいいような話だから、ハルヒからで良いって」

ハルヒ「い、いいから!あたしのもどうでもいい話なのよ!」

キョン「……」

ハルヒ「……」



キョン「…ハルヒの手、冷たいな…」

ハルヒ「……」

キョン「……それだけさ」



ハルヒ「…キョンの手、あったかいね」

キョン「……」

ハルヒ「……これだけよ」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:49:23.11 ID:+UmsLCXkO

キョン「…俺達、端から見たらどう見えるんだろ」

ハルヒ「そ、それは…」

キョン「きっと、八割が恋人同士って答えるだろうよ」

ハルヒ「…最悪だわ」

キョン「俺も今そう言おうとしたところさ」

ハルヒ「誰がこんな間抜けなバカと…」

キョン「誰がこんな口うるさい奴と…」

ハルヒ「……」

キョン「……」

パッ

ハルヒ「…やめよやめ。もうやってらんないわ」

キョン「同感だな。気分が悪くなるだけだ」

ハルヒ「な!なんですってぇ!」

キョン「なんだ?違うのか?」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 00:57:04.97 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「……そうね。確かに気分が悪くなるだけだわ」

ハルヒ「……何よ」

キョン「……」

ハルヒ「…いつ見ても間抜けな顔ね」

ハルヒ「……気持ち悪いからこっち見ないでよ」

キョン「…!」

ハルヒ「しかも…あんた、あたしの言う事に文句言い過ぎなのよ」

キョン「…今それは関係無いだろ」

キョン「それに、俺は、こうして文句言わずにお前の案に付き合ってやってるだろ?」

ハルヒ「……」

キョン「…ホントなら、こうしてお前と歩くのさえ嫌だっつの」

キョン「お前、うざったいんだよ」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:02:58.48 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「……そう。もういいわ」

キョン「……」

ハルヒ「あんたなんかに言われて、心外もいいとこよ」

ハルヒ「……早くあたしの前から消えなさい」

ハルヒ「早くっ!!」

キョン「……」

キョン「…何様のつもりだよ!」

キョン「俺だってお前なんか見たくも無いさ!」

キョン「じゃあな自己中野郎。…二度と口きいてやるか」クル

ハルヒ「ぁ…」

ハルヒ「……」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:10:30.68 ID:+UmsLCXkO

キョン「……」

テクテク

キョン「…あー……」

キョン(……またやっちまった…)

キョン(…最悪だ…)

テクテク





ハルヒ「……」

ハルヒ「…ごめんね、キョン……」

ハルヒ「……ぅ、ぐす、」

ハルヒ「ぅぅ……」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:16:03.24 ID:+UmsLCXkO

翌日



キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「……誰か、ノート見せてくんねぇかなぁ…」

キョン「…俺、前のこの時間、寝ちまったんだよなぁー……」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……あたしの、見る?」

キョン「……」

キョン「…いいのか?」

ハルヒ「……別にいいわよ」スッ

キョン「……そうか」

ハルヒ「……」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:20:51.60 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「…あ、あのっ」

キョン「…!?」

ハルヒ「そ、その、昨日の事だけど…」

キョン「……」

ハルヒ「…ごめん」

ハルヒ「…あたしが悪かったのよ」

キョン「……」

ハルヒ「別に許してくれなくていいからね?」

ハルヒ「………ただ、言っておきたかっただけだから」

キョン「……」

キョン「…はぁ……」

キョン(…俺、カッコ悪すぎだろ……)

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:26:19.28 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「……ごめんなさい…」

キョン(…一体、何やってんだろうね、俺は)

ハルヒ「……」

キョン「…また先越されちまったよ」

ハルヒ「…!」

キョン「確かに俺は、のろまなのかもな…」

キョン「…まぁ…あれだ……」

キョン「……すまん」

ハルヒ「……」

キョン「許してくれ。 …もちろん、ハルヒのせいなんかじゃないからな?」

キョン「…全部、俺が言い過ぎたんだよ」

ハルヒ「……」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:32:45.31 ID:+UmsLCXkO

キョン「…とりあえず、これでおあいこってことで…いいか?」

ハルヒ「…別に?」

キョン「……ありがとよ」

ハルヒ「…お礼を言いたいのはこっちの方よ…」ボソッ

キョン「ん?何か言ったか?」

ハルヒ「……別に」

キョン(お前はエ○カ様かよ…)

ハルヒ「……」プイ

キョン「やれやれ…」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:37:07.28 ID:+UmsLCXkO

昼休み



キョン「…久しぶりだな」

古泉「おかげさまでね」

キョン「少し見ない内に、随分痣が増えたな」

古泉「…ふざけてるんですか?」

キョン「……すまん。悪かったからそう睨まないでくれ…」

古泉「……最近、特に酷いですね。 何かあったんですか?」

キョン「…悪いのは全部俺さ。だから、ハルヒを責めないでやってくれ…」

古泉「……成る程。大体話は見えてきました」

キョン「…?」

古泉「では、機関を代表して、あなたを責めさせて貰います」

キョン「……」

94 名前: ◆D/WPxQ1tnA [] 投稿日:2009/03/30(月) 01:42:44.97 ID:+UmsLCXkO

>>90
この酉でググッてみて下さい
今までに5作ほど作ってます


古泉「夫婦喧嘩は全く構わないんですが…、少しはこっちの身にもなって下さい」

古泉「この一週間で負傷者はいつもの十倍に増えました…」

キョン「…!」

古泉「まだ死傷者がいないのが奇跡的ですよ」

キョン「……すまん」

古泉「いい加減にして下さい。…三日間、飲まず食わずな人もいるんですよ?」

キョン「……」

古泉「……以上が、機関からあなたへのメッセージです…」

古泉「そして」

古泉「…もっと喧嘩して下さい。もっと話し合って下さい」

古泉「……でなきゃ、あなたと涼宮さんらしくない」

キョン「……」

古泉「…これが、僕個人の意見です」ニコ

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:49:40.94 ID:+UmsLCXkO

キョン「……」

古泉「これで、僕からの長ったらしい話は終わりです」

キョン「…古泉」

古泉「…はい?」

キョン「お前、今まで何してた?」

古泉「……三日間飲まず食わずで、バイトしてましたが…」

キョン「……」

キョン「…昼飯、奢るよ」

古泉「……」

古泉「…ありがとうございます」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:54:27.62 ID:+UmsLCXkO

古泉「あ、これなんかも美味しそうですね…」

キョン「…容赦ねぇな」

古泉「ええ。何しろ、お腹空いてますんでね」

キョン「……」

古泉「それと、これもお願いします」サッ

キョン「…任せろ」



―――
――


キョン「な、7652円……」

古泉「…ごちそうさまです」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 01:59:54.22 ID:+UmsLCXkO

キョン「お前、わざと高いの選んだだろ!」

古泉「え? …どうせなら、高い奴の方がいいじゃないですか?」

キョン「はぁ…」

古泉「いただきます」

キョン「……」

古泉「……」

キョン「……」

古泉「…食べます?」

キョン「…スパゲッティよこせ」

古泉「駄目ですよ。最後に取っておくんですから!」

古泉「…おにぎりならいいですよ?」

キョン「……」スッ

古泉「……」パク

キョン「……」パク

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:06:02.38 ID:+UmsLCXkO

放課後



ハルヒ「…早く来なさいよ」ガタ

キョン「待てよ、一緒に行こうぜ?」

ハルヒ「な、何であんたなんかと!」

キョン「とりあえず一週間、じゃなかったか?」

ハルヒ「……」

ハルヒ「…分かったわ、行きましょ」

キョン「ああ」

ギュ

ハルヒ「…!」

ハルヒ「や、やめなさいよ、何で手なんか!」バッ

キョン「いいだろ、こういう関係なんだし」

ハルヒ「ぐぅ…」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:11:01.89 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「よ…よくないわっ!そういう関係だけど、そ、その…」

キョン「……」

ハルヒ「……」

ハルヒ「あ、あんたなんかと手、繋いだら…」

キョン「……」

ハルヒ「…バカが移るわよ」

ハルヒ「き、気持ち悪いし!」

キョン「…なんだと!」

ハルヒ「っ!」ビクッ

キョン「じゃあ勝手にしろよ。俺だって好きでこんな事してんじゃないんだよ!」

キョン「お前が言ったから、仕方なくやってるだけだ」

ハルヒ「……」

キョン「それなのにお前ときたら…!」

ハルヒ「ぁ、ご、ごめん…」

キョン「黙れよ馬鹿。どうせまたこうなるんだからさ」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:19:52.80 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「…違う!違うわよ!」

キョン「いや違くないね!結局、いつもこうだろ?」

キョン「俺達、もっと学ぶべきなんだよ」

ハルヒ「……もう知らない」

ハルヒ「あんたなんか大ッ嫌い!!」

キョン「ああ、分かってるさそんなの!」

キョン「…お前なんか…死んじまえ馬鹿!!」





ハルヒ「……」ダッ



キョン「ぁ…!?」

キョン「ち、違う、そんな、筈じゃ…」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:23:47.74 ID:+UmsLCXkO

キョン「そんな、筈じゃ…無かったのに、」

キョン「…そ、そんなの、思っても無い、筈なのに…!」

キョン「……」





ハルヒ「……」

ハルヒ(…キョンに、死ね、って言われちゃったなぁ……)

ハルヒ(……悲しむ気にもならないわよ……)

ハルヒ(…なんで、なの?)

ハルヒ(………あたし、バカよね…)

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:30:21.84 ID:+UmsLCXkO

部室


長門「……」

ガチャ

ハルヒ「…あら、有希…」

長門「…?」

ハルヒ「…いたの?」

長門「……」

長門「どうしたの?」

ハルヒ「…んーん。別に、何でもないわよ?」

長門「そんな事はない」

ハルヒ「……」

長門「…いつもの元気が無い」

長門「それに、顔色が悪い」

長門「……誰かに相談するべき」

長門「あなたが、わたしでもいいなら…」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:33:53.37 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「…有希」

長門「何」

ハルヒ「ありがとね」

長門「…?」

ハルヒ「…ふふ」

ガチャ

キョン「……」

ハルヒ「…!」ビク

長門「?」

キョン「…よ、長門」

長門「……」コク

ハルヒ「……」

キョン「……」スッ

ハルヒ「……」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:38:19.12 ID:+UmsLCXkO

キョン「……古泉は、今日休みみたいだぞ」

長門「そう」

ハルヒ「……」

ガチャ

みくる「遅れてすいませぇん…」

キョン「……」

長門「……」

ハルヒ「……」

みくる「…へっ?」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:43:37.82 ID:+UmsLCXkO

キョン「……悪い、今日は帰らせてくれ」

みくる「え? ま、またですかぁ?」

キョン「ええ。すいません朝比奈さん…。用事を思い出しまして」ニコ

長門「…」

みくる「…?」

ハルヒ「……」

キョン「…それでは」

バタン

みくる「キョン君、何したんだろ…」

ハルヒ「……」

長門「……」ペラ

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 02:47:44.49 ID:+UmsLCXkO

キョン宅



キョン(『お前と話したい事がある。今から○○公園に来れるか?』)ピッピッ

キョン(…こんな感じでいいか…)

キョン「……送信、っと」ポチ

パタン

キョン「……」





ヴヴヴヴヴ

キョン(返事早っ…!)

キョン「……」ピッ

キョン「……」

キョン「…行くか」

127 名前: ◆D/WPxQ1tnA [] 投稿日:2009/03/30(月) 02:56:28.47 ID:+UmsLCXkO

また3時になりました…
かならず、続きは書くつもりでいるので
せめてもの保守お願いします…
たぶん、昼頃にまた来ます! 一旦ノシ

179 名前: ◆D/WPxQ1tnA [] 投稿日:2009/03/30(月) 11:58:19.99 ID:+UmsLCXkO

まだあった!!
保守感謝感激雨霰です!


仕事の合間に少し投下させていただきます

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 12:16:21.51 ID:+UmsLCXkO

―――
――


キョン「……」



ハルヒ「……」テクテク

キョン「…!」

キョン「よ、ハルヒ」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「…寒くないか?」

ハルヒ「……話って何よ」

キョン「……」

キョン「…今日の事だよ」

ハルヒ「…そう、ちょうど良かったわ。あたしもあんたに言いたい事があったのよ」

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 12:20:51.21 ID:+UmsLCXkO

キョン「…だろうな」

ハルヒ「……」

キョン「とりあえず、俺が今日言いたい事ってのはな」



キョン「……俺は、SOS団を辞めようと思う」

ハルヒ「!!」

キョン「今日、完全に分かったよ」

キョン「…俺とお前は、相性が悪過ぎるんだよ」

ハルヒ「……」

キョン「……でも」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「都合いいように聞こえるかもしれないが、」

キョン「……今日言った事、…あれは俺の本心じゃないから…」

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 12:36:48.37 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「……」

キョン「…人としてどうかと思うよな…」

キョン「……すまん」

ハルヒ「……」

キョン「もう、ハルヒと一緒に行動する資格なんて俺には…無い」

キョン「…だから、」
ハルヒ「SOS団を辞めるの?」

キョン「!!」

ハルヒ「あたし、知ってるわよ」

ハルヒ「あんたが、そんな理由で逃げるような奴じゃない、ってね」

キョン「…!」

ハルヒ「あたし、信じてたのよ」

ハルヒ「……あんたが本気で、死んじまえなんて人に言う訳無い、ってね」

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 12:40:54.54 ID:+UmsLCXkO

キョン「……」

ハルヒ「しかも、あんたがそんな簡単に怒るような奴じゃない、って事も知ってるわ」

ハルヒ「……あんたを怒らせたあたしが、元々悪いのよ」

ハルヒ「本心にしろ、そうでないにしろ『死ね』なんて言われて…当然よ」

キョン「……」

ハルヒ「…だから、あんたの側にいちゃだめなのはあたしの方よ」

ハルヒ「…ごめん」

キョン「……」

ハルヒ「…あたしは……、これが言いたかっただけよ」

キョン「……」

ハルヒ「……」



キョン「……ぷっ」

キョン「あはははは!」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 12:45:18.16 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「!!?」

キョン「あはは!はは!」

ハルヒ「……」

キョン「はは、…ハルヒよ」

ハルヒ「…何よ」

キョン「俺ら、何回同じ事繰り返してんだろうな!」

ハルヒ「…?」

キョン「昨日もだろ? …結局、どっちも謝って終わったじゃないか」

ハルヒ「……」

キョン「はは、最近、そればっかりだよな!」

ハルヒ「……」

キョン「この前は、俺が、ハルヒの教科書を間違って持ってった事から喧嘩して」

キョン「結局、二人で謝り合ったよな?」

ハルヒ「……」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 12:53:08.30 ID:+UmsLCXkO

キョン「その前は、お前がいきなり俺の部屋に来た事が原因か?」

ハルヒ「……」

キョン「…その時は……」

ハルヒ「あんたもあたしの部屋に来て、おあいこって事にしたのよ」

キョン「あ、そうだったか?」

ハルヒ「しかも、あんたが呼んだから行ったんじゃない。…あたしは悪く無いわ」

キョン「だから、それはお前が電話を早く切りすぎるからだって…」

ハルヒ「……」

ハルヒ「………こんな感じで喧嘩が始まったわね」

キョン「!!」

ハルヒ「…確かに、あんたの言う通りかもしれないわ」

ハルヒ「……」

キョン「…だろ?」

195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 13:02:20.78 ID:+UmsLCXkO

キョン「その前は…ハルヒが、俺の消しゴムを勝手に使った事が原因だったな」

ハルヒ「結局、新しい消しゴムを二人でプレゼントし合ったわよね」

キョン「先週は……」

ハルヒ「…あんたが上履きの踵を折って履いてたのが喧嘩のきっかけよ?」

キョン「そうだそうだ、思い出した! それで、ハルヒも折って履いてた事が発覚したんだよな!」

ハルヒ「ふふ、そうだったかしら?」

キョン「……なぁハルヒよ」

ハルヒ「…何よ」

キョン「……くだらないな」

ハルヒ「…そうね」

キョン「こんな事で、喧嘩してたら全然面白くないよな?」

ハルヒ「……」

キョン「…今まで、悪かったな。 ハルヒを前にすると、なんだか口が…」

ハルヒ「あ、あたしもよ? あんたがいると、何故か、その……」

196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 13:10:55.27 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「…明日、不思議探索やるからね」

キョン「マジか…」

ハルヒ「当たり前じゃない。SOS団に休みなんてないのよ!」

キョン「他の奴らには伝えたのか?」

ハルヒ「そ、それは…」

ハルヒ「…つ…伝えたわ!」

キョン「…なら良いんだが」

ハルヒ「明日!駅前に9時!」

キョン「はいはい。分かってますよ」

ハルヒ「はい、は一回!」

キョン「うるさいな、ちゃんと行くって…」

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 13:19:24.73 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「…あたしは賢いからね」

ハルヒ「も、もう反論しないわよ……」

キョン「怒ってる怒ってる」

ハルヒ「…あんた、調子乗りすぎよ!」

キョン「す、すまん」

ハルヒ「……」

キョン「悪かった!すまんハルヒ!」

ハルヒ「……」プイ

ハルヒ「……あと、」

ハルヒ「まだあたし達、つ、付き合ってるからね」

キョン「!!」

ハルヒ「…一週間経ってないでしょ!」

キョン「……」

キョン「…そうだな」

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 13:26:32.82 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「あ、明日!」

キョン「分かってるって。9時だろ?絶対行くからさ」

ハルヒ「絶対よ?絶対だからね?」

キョン「約束してやるよ。 …ほら」スッ

ハルヒ「…な、何よ…」

キョン「何って、指切りだよ」

ハルヒ「…! ば!ばっかみたい! 子供じゃないのよ!」

キョン「…明日、しようとしてる事は子供そのものじゃないか」

ハルヒ「不思議探索はいいのっ!!」

ハルヒ「……と、とにかく、明日遅れたら罰金だからね」

キョン「ああ。じゃあなハルヒ」ヒラヒラ

ハルヒ「うん……また明日ね」

キョン「……」

キョン「……」ニコ

254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 21:42:18.27 ID:+UmsLCXkO

翌日



キョン「ぅげっ…」

ハルヒ「おっそぉい!」

キョン「んな訳あるか!まだ8時前だぞ!」

ハルヒ「団長を待たせるなんて、言語道断だわ…!」

キョン「しかも、まだお前だけじゃねぇか!」

ハルヒ「あっ、そ…それは……」

ハルヒ「…きょ!今日、みんな休みらしいわ!」

キョン「ホントかよ…」

ハルヒ「だから、あんたが最後よ!罰金だからね!」

キョン「勘弁してくれ…」

255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 21:44:40.18 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「さあ早く行くわよ!あたし、今日の為に作戦を考えて来たのよ!」

ハルヒ「まずは10時まで市内探索ね!もちろん歩いてよ!隅々まで捜すのっ!」

キョン「……」

ハルヒ「それでね、それから映画を見ます!あ、あたし、見たい映画があるのよ!」

ハルヒ「もちろん、これはあたしの作戦よ!敵はこっちが油断してる時にやって来るのよ!」

ハルヒ「だから、わざと油断してるふりして…」
キョン「…ハルヒ、話は歩きながらでいいか?」

キョン「す、すまんな、そう一気に話されてもだな……」

ハルヒ「……」

キョン「10時まで、ここらへんを散歩するんだったか?」

ハルヒ「散歩じゃないわよ!市内探索よっ!」

キョン「はいよ。 …さてと、不思議でも見つけますか…」

ハルヒ「あれ?あんたにしちゃ、素直じゃない?」

キョン「……そうか?」

256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 21:50:02.02 ID:+UmsLCXkO

みくる「……」

古泉「朝比奈さん、一体どうしたんです?」

長門「…眠い」

みくる「な、なんでですかぁ!」

みくる「いつもは古泉君や長門さんから言う癖にぃ…!」

古泉「…?」

みくる「尾行ですよっ!」

長門「……尾行?」

古泉「…ようやくここに連れてこられた意味が分かりました…」

みくる「……」

古泉「…だって、今回の僕は、尾行なんかするキャラじゃないんですよ…?」

長門「上に同じ」

古泉「……」

古泉「……ですが、やるとなれば…」

古泉「話は別です」キラ
長門「わたしは構わない」シャキ

260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 21:54:23.14 ID:+UmsLCXkO

キョン「ほら、…手」スッ

ハルヒ「…!」

キョン「俺ら、k」
ハルヒ「ああぁ!いいから!それ以上言わなくていいから!」

キョン「……」

ハルヒ「…繋げばいいんでしょ、繋げばっ!」ギュ

キョン「…嫌ならいいんだぞ? ハルハル」

ハルヒ「…!」ピク

ハルヒ「んなっ、何よそれぇ!」

キョン「…恋人ってのは、それぞれ自分達だけの呼び方で呼び合うもんなんだろ?」

ハルヒ「知らないわよそんなのっ! や、ゃめてよ…」

キョン「……じゃあ、ハルヒちゃんか?」

ハルヒ「ゃめろっ!バカキョン!!」

キョン「……」ニヤ

ハルヒ「にやけんなっ!」バコ

キョン「いてっ!何しやがる!」

263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:00:41.46 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「じゃ、じゃあ、あんたは……」

キョン「……何だ?」

ハルヒ「……きょ、キョキョン」

キョン「とりあえずキョンから離れろよ…」

ハルヒ「…むぅ…」

キョン「…本名から取れよ、本名からさ」

ハルヒ「え…えっと…」

キョン「やれやれ……」

ハルヒ「…っていうかダメよ。そんなめんどくさい事しなくていいじゃない!」

キョン「分かったよ。ハルにゃんっ!」

キョン(…俺…なんかキモい…!)

ハルヒ「い、ぃやぁ、ゃめてってばぁ…」

キョン(マジでやめよう…)

265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:05:37.45 ID:+UmsLCXkO

テクテク

ハルヒ「……」

キョン「…なあハルヒ」

ハルヒ「ん?」

キョン「二手に別れた方が、効率いいんじゃないか?」

ハルヒ「ゃ、だめよ!だめっ!」

キョン「…?」

ハルヒ「却下!絶対許さないからね!」

キョン「何故だ…」

ハルヒ「と、とにかく、ちゃんと探しなさいよ!」

キョン「はいはい」

ハルヒ「……」プイ

キョン「……」

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:08:36.03 ID:+UmsLCXkO

―――
――


ハルヒ「…あっ!」

ハルヒ「キョン!そろそろ映画見に行くわよ!」

キョン「え?もうそんな時間か?」

ハルヒ「危なかったわ…」

キョン「映画館は、こっちでいいんだよな?」

ハルヒ「……多分…」

キョン「多分って何だ!多分って!」

ハルヒ「知らないって事よ!」

キョン「自信満々な顔して言うな!」



古泉「あっちに映画館があるらしいぜ!いやっほぉぉおう!」

キョン「!!」
ハルヒ「!!」

268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:14:26.85 ID:+UmsLCXkO

キョン「い、今のって…」

ハルヒ「…誰?」

キョン(…見なかった事にしよう……)

ハルヒ「なんかよくわかんないけど、良かったわ! さ、行きましょ!」グイ

キョン「ま、待て!ひっぱんなっ!」フラッ



ギュウ

ハルヒ「ひゃぅっ!?」

キョン「…!」

ハルヒ「……きょ、キョン、あんた…なな何して……」

キョン(…これはまずいっ!)

ハルヒ「こ、こんな、ところでぇ…」

キョン「す、すいませぇんっ!!」バッ

270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:19:21.39 ID:+UmsLCXkO

長門「素晴らしい」パチパチ

みくる「流石ですねぇ」パチパチ

古泉「ふふ、朝飯前ですよ」

長門「……そろそろわたし達も…」

長門「映画館に潜入する」

みくる「あの、お金って誰が払うんですかぁ…?」

古泉「!!」
長門「!!」

古泉「…さっき僕は活躍したんで、お二人のどちらかが…」

みくる「い!嫌ですよぅ!」

長門「遠慮する」





古泉「じゃーん!」
みくる「けーん!」
長門「…ぽん」

272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:23:28.13 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「ぅう…」

キョン「マジですまん!これは事故なんだ!」

ハルヒ「……」

キョン「ちょっとボーッとしてた…すまん!」

ハルヒ「……」

ハルヒ「……いいわよ」

ハルヒ「…っていうか、もっとやっていいわよ」

キョン「!!?」

ハルヒ「だ、だってほら、あたし達今…」

キョン「…あ、そうか…そうだよな……」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「…早くしないと始まっちゃうわよ」

キョン「…そうだな、行くか…」

273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:27:54.28 ID:+UmsLCXkO

―――
――


ハルヒ「な、なかなか面白かったわね…」

キョン(ハルヒが気になって、全然映画の内容が……)

キョン「す、すまん…」

キョン「ずっとハルヒの事見てた…」

ハルヒ「あ…あたしも、実は、キョンが気になって……」



ハルヒ「あっ!ち!!違うっ!!!」

キョン「ぅあ!?」

キョン(まずった!何言ってんだ俺!)

ハルヒ「ああぁ…!」

キョン「誤解だ!俺はちゃんと映画見てたぞ!?」

ハルヒ「ぅああぁぁ…!」

276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:31:21.57 ID:+UmsLCXkO

キョン「…は!ハルヒとよく目が合っても、ドキドキなんてしてないからな!」

ハルヒ「ぃやぁっ!!」ゴス

キョン「げふっ」

ドサ

ハルヒ「ど、どうしよう…!」

ハルヒ「い…言っちゃった…!」

ハルヒ「……」

ハルヒ「…キョン?」

ハルヒ「さっきのは、その、嘘だからね!?」

ハルヒ「だ!だから…」





ハルヒ「……あれ?」

278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:34:05.71 ID:+UmsLCXkO

長門「つまらなかった」

古泉「僕の六千円を返して欲しいですね」

みくる「微妙でした…」

長門「……」

古泉「……第一、なんであそこで主人公は靴を脱いだんです?」

古泉「服を脱ぎなさいよ服を!」

ゴス

みくる「あっ、キョン君…!」

長門「一発」

みくる「ど、どうしましょう…!」

長門「しばらくしたら、わたしの力でなんとかできる」

長門「安心していい」



古泉「全くあの場面でこんにゃくを使った日には、流石の僕も呆れますよ!」

古泉「鉈を使え鉈を!」

281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:43:33.10 ID:+UmsLCXkO

長門「…レストランに入った」

みくる「外から見てましょうか…」

長門「それで十分」

みくる「窓際に座ってくれたらいいなぁ…」

長門「…任せて」





古泉「ちょっと僕、映画の責任者に文句言って来ますね!」

長門「……」

みくる「……」

284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 22:57:46.55 ID:+UmsLCXkO

猿発動した…

ガラ

キョン「……へー…」
キョン「成る程…」

ハルヒ「な、なかなかいい雰囲気の店でしょ?」

キョン「ああ……」

キョン(カップルばっかりだ…)

ハルヒ「じゃあ…」

キョン『ハルヒ。アソコニスワラナイカ?』パクパク

ハルヒ「え?」

キョン「あれ?」

ハルヒ「あたしは別にどこでもいいけど…」

キョン(あ、あれ…、おかしいな…)

ハルヒ「窓際ね?」

キョン「あ、ああ。窓際、いいだろ!?」

ハルヒ「…?」

286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:03:02.39 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「あ…」

ハルヒ(ど、どうしよう……)

ハルヒ(キョンの隣にしようかな……それとも向かいに…)

キョン「ハルヒ?どうした、座らないのか?」

ハルヒ「ああ、ごめんごめん…」

ハルヒ(…隣に座るのって、やっぱり変よね……)

ポス

キョン「…どうしたんだ、浮かない顔して…?」

ハルヒ「何でもないわよ。ジロジロこっち見ないで」

キョン「……すまん」

キョン(何故いきなり不機嫌に…!?)

290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:06:01.41 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「……」ムスー

キョン(このオーラは……)

ハルヒ(やっぱり、隣が良かったなぁ……)

ハルヒ(…何でこっち座っちゃったんだろ……)

キョン「は、ハルヒ?」

ハルヒ「何よ」

キョン「…どれ、食べるんだ?」

ハルヒ「あんたと同じのでいいわ。さっさと頼みなさいよ」

キョン「…すまん」

ハルヒ「……」ムスー

キョン(何故なんだ…!?)

292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:11:13.68 ID:+UmsLCXkO

長門「そろそろ店を出そう」

みくる「隠れましょう!」



長門「……おそらく、この後は二人で買い物をする筈」

みくる「ショッピングですかぁ…」

長門「……」

みくる「……」





古泉「あれ…?  ここ、何処ですか…?」

294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:14:56.40 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「はー!美味しかったわね!」

キョン「以外と高かったな…」

ハルヒ「ありがとね!キョン!」

キョン「…どういたしまして」

ハルヒ「さぁて!次はショッピングするわよ!」

キョン「……」

ハルヒ「だいじょーぶ! 宇宙人がいたら、即効で捕獲するからっ!」

キョン「はぁ…」

ハルヒ「こっちよ!」グイ

キョン「ちょ、走るなって!」





長門「もう完全にただのデート化している」

みくる「ですねぇ…」

295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:20:19.01 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「……キョン?」

キョン「どうしたハルヒ」

ハルヒ「ゃ、やっぱりさ、手を繋ぐだけじゃよく分かんないわ!」

キョン「…?」

ハルヒ「……ほら、あの…あれよ!」

キョン「あれ?」

ハルヒ「ぅっ!腕組みよ!」

キョン「なぁ!?」

ガバッ

ハルヒ「とにかく実験よっ!」

キョン「お、お前…」

ハルヒ「……いいじゃない。お店に入るまで、こうしてたいの」

キョン「…は、ハルヒ…」

ハルヒ「……」

キョン「……」

299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:26:30.31 ID:+UmsLCXkO

長門「……」

みくる「う!腕組み!」

長門「……」

みくる「これって…」

長門「……」

長門「涼宮ハルヒ…」

みくる「!!」

みくる「な、涼宮さんがなんですか…?」

長門「……」

長門「…気にしないで」

みくる「!!」

305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:34:09.83 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「むぅー…」

ハルヒ「……」

ハルヒ「キョン!これなんかどう?」サッ

キョン「……似合うな」

ハルヒ「…ほんと?」

ハルヒ「じゃ、じゃあ……」

ハルヒ「……」

ハルヒ「こっちは?」サッ

キョン「……似合うぞ」

ハルヒ「さっきの奴とどっちがいいと思う?」

キョン「……どっちも可愛いかった」

ハルヒ「!!」

キョン(周りの視線が……)

ハルヒ「ど、どっちも買っちゃおうかな…」

314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:39:52.84 ID:+UmsLCXkO

キョン「嫌だっ!!」

ハルヒ「いいから!」グイグイ

キョン「何があろうと嫌だぁ!!」

ハルヒ「あんたに選んで貰いたいのぉ!!」グイグイ

キョン「や、やめろハルヒ!」ズルズル

ハルヒ「さぁ入店しまぁーす!」グイグイ





みくる「次は下着ですか…」

長門「……下着?」

みくる「!!」

みくる「まさか…長門さん…!!」

長門「パンツなら穿いてる」ピラ

みくる「!!」

320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:44:37.30 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「じゃーん!」ガラ

キョン「……」

ハルヒ「こらっ!目覆うなぁ!」グイグイ

キョン「だ、駄目だ、やめろハルヒ!」

ハルヒ「はいっ!」

キョン「ぅあっ!!」



キョン「…あれ?」

ハルヒ「ふふっ、あんたなんかに見せる訳無いでしょバカ!」

キョン「……」

キョン(周りの目線が………)

ハルヒ「……」ニコニコ

323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:48:01.75 ID:+UmsLCXkO

キョン「赤か…」

ハルヒ「……どう?」

キョン「こっちも着けてみてくれ」

ハルヒ「……はい」

キョン「うーん……」

ハルヒ「……」

キョン「…赤だな!」

ハルヒ「じゃあ、黄色と赤だったら?」

キョン「…黄色かな」

ハルヒ「やっぱりこれが1番しっくり来るわね」

キョン「ああ。ハルヒっぽいしな」ポンポン

ハルヒ「…ふふ」

キョン「……」

キョン(…これ、不思議探索か……?)

327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:53:07.72 ID:+UmsLCXkO

ハルヒ「結構買っちゃったわね…」

キョン「お前が一つも持ってないとはどういう事だ」

ハルヒ「きっと、あんたがおだて過ぎたからよ!そうに違いないわ…」

キョン「無視かよ…」

ハルヒ「あんた、なんでも似合ってる似合ってるって言い過ぎなのよ!」

キョン「……実際そうなんだから、仕方ないだろ」

ハルヒ「そ、そうかな……」

キョン(下着姿も、見たかったが……)

ハルヒ「間抜け顔」

キョン「なんだと!」

ハルヒ「実際そんなんだから、仕方ないじゃないっ!」ニコ

キョン「……」

330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/30(月) 23:58:52.63 ID:+UmsLCXkO

長門「……」

みくる「…仲良しですねぇ……」

長門「……」

長門「…つまんない」

みくる「!!」

長門「結局、あの後はぶらぶらイチャイチャ買い物しただけ」

長門「つまんない」

みくる「な、長門さん…?」

長門「何」

みくる「ひぇっ!」

長門「……」

339 名前: ◆D/WPxQ1tnA [] 投稿日:2009/03/31(火) 00:05:51.73 ID:2GD28ZqmO

あ、俺>>1です

ハルヒ「……もう6時ね」

キョン「……」

キョン「ハルヒ、夕飯…食べて行かないか?」

ハルヒ「……え?」

キョン「…奢ってやるからさ」

ハルヒ「い!いいけど!?」

キョン(なるべく安い店は……)





長門「……帰る」

みくる「えっ?」

長門「もう遅い。あなたも帰るべき」

みくる「…?」

長門「……」スッ
みくる「ま、待って下さいよぅ!長門さぁん!」

342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:11:44.21 ID:2GD28ZqmO

―――
――


ハルヒ「ふぅ、食べた食べたぁ!」

キョン「寒い!財布が寒いぞ!」

ハルヒ「あたしもよ?」

キョン「そうだがなぁ…」

ハルヒ「……」

キョン「……」

キョン「……ちょっと、座ろうぜ?」

ハルヒ「…うん」

キョン「結構、荷物重いんだよな…」

ハルヒ「……」

350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:16:32.66 ID:2GD28ZqmO

キョン「…どうだ、不思議は見つかったか?」

ハルヒ「…見つけたわよ」

キョン「…?」

ハルヒ「…あんた、今日、楽しかった?」

ハルヒ「あたしが散々連れ回しちゃったけど、それ、楽しかった?」

キョン「……」

キョン「……ああ、」

キョン「楽しかった」

ハルヒ「……そう!」

ハルヒ「…これ、不思議よね!?」

キョン「……?」

355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:22:30.15 ID:2GD28ZqmO

ハルヒ「あんた、前におんなじ質問した時は『全然楽しくない』って言ったわよね?」

キョン「……ああ」

ハルヒ「でも、今は違った」

キョン「……」

ハルヒ「ほらっ!不思議じゃない!?」

ハルヒ「実質、あたしに連れ回される…っていう意味では状況は同じなのにね?」

キョン「そ、それは…」

ハルヒ「あたしもあんたと同じよ?」

ハルヒ「今、とっても楽しいもの!」

キョン「……」

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:27:36.09 ID:2GD28ZqmO

キョン「…はは、」

キョン「確かに不思議だな」

ハルヒ「…でしょ?」

キョン「……でもさ、俺、何故か分かるぞ?」

キョン「今日、お前と二人で過ごしてさ。 …もう分かっちまったよ」

ハルヒ「……」

ハルヒ「…あら、奇遇じゃない。 …あたしもよ?」

キョン「……」

ハルヒ「……」

362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:33:28.52 ID:2GD28ZqmO

キョン「…はは」

ハルヒ「…ふふっ」

キョン「…ハルヒ」

ハルヒ「なぁに?キョン」

キョン「…今、俺らって恋人同士なんだよな?」

ハルヒ「……うん」

ギュ

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「…実験だからな? …勘違いすんなよ」

ハルヒ「わ、分かってるわよ」

キョン「…目、つぶってくれ」

ハルヒ「う…うん…」




古泉「いいですか!あそこで靴を脱ぐなら、靴下も一緒に脱いで下さいよ!!」

367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:38:45.76 ID:2GD28ZqmO

ハルヒ「…ばか。なんでほっぺなのよ」

キョン「な…何でって…」

ハルヒ「やり直しを命じるわ」

ハルヒ「こ、こ」チョイチョイ

ハルヒ「にね?」

キョン「…いいのか?」

ハルヒ「当たり前でしょ? あたし達付き合って……んむ!?」

キョン「……」

ハルヒ「んっ…」





ハルヒ「…は、反則よ……」

キョン「……すまん」

371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:43:39.66 ID:2GD28ZqmO

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「あたし、帰るわね?」

キョン「…送ってくよ」

ハルヒ「ダメよ。これ以上あんたと居ると、襲われそうだもん」

キョン「だ!誰が襲うか!」

ハルヒ「…ふふ」

キョン「……」

ハルヒ「じゃあね?…また、月曜日会いましょ」

キョン「…ああ」

ハルヒ「……ありがと、キョン…」

キョン「……ありがとな、ハルヒ」

374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:46:25.26 ID:2GD28ZqmO

月曜日 放課後



ハルヒ「キョン!早く来なさいよっ!」

キョン「任せろ、すぐ行くさ」

タタタ…

キョン「は、早い…」

キョン(機嫌を損ねないように、早く行ってやらんとな…)スッ



古泉「お久しぶりです」

キョン「うあっ!!」

古泉「……」

キョン「い、いきなり出て来るなと、何度言えば…」

377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:50:50.44 ID:2GD28ZqmO

古泉「はは、すみません」

キョン「……」

古泉「それより、聞きたい事があるんですが」

キョン「何だ?」

古泉「金曜日、閉鎖空間が過去最高の大きさになりました…」

キョン「心当たりが有りすぎるな」

古泉「やはりそうでしたか…」

キョン「…すまん」

古泉「いいんですよ」

キョン「……」

古泉「…話を戻します。 …その日の夜、閉鎖空間が一気に消滅したんです」

古泉「僕が気になったのはそこですよ」

キョン「……」

380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 00:55:26.07 ID:2GD28ZqmO

キョン「…知らない、と言えば嘘になる」

古泉「何故です?」

キョン「ただ、それが……」

古泉「それが?」

キョン「……駄目だ」

古泉「…?」

キョン「もう部室に行かないといけないんでな。話はまた今度、だな」

古泉「……?」

キョン「だってほら、」

キョン「彼女をまたせちゃ…悪いだろ?」

383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 01:03:39.93 ID:2GD28ZqmO

古泉「何カッコつけてるんですか。答えて下さいよ」

キョン「うるさいな、いいだろ少しぐらいカッコつけても!」

古泉「……」

古泉「…仕方ないですね。僕が手本を見せてあげすよ」

キョン「…え?」

古泉「……」

古泉「…Just a spectacle!」キラ





キョン「で?」

385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 01:06:58.91 ID:2GD28ZqmO

古泉「え?」

キョン「じゃあ、先行ってるからな」

古泉「あれ…?」





ハルヒ「とうっ!」ガチャ

長門「……」

みくる「す、涼宮さん…!」

ハルヒ「まだ二人だけ? なら…」

ハルヒ「みくるちゃーん、覚悟しなさぁい?」ニヤ

みくる「ひ、ひぇ…」

386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 01:11:34.14 ID:2GD28ZqmO

長門「……」ペラ

ハルヒ「待てー!」

みくる「嫌ですよぉ!」

ドタドタ

ハルヒ「うりゃ!捕まえたっ!」

みくる「ふぇぇ…」

ガチャ

キョン「そこまでだ、ハルヒ」

ハルヒ「!!」

みくる「…キョン君!」

ハルヒ「……うりゃりゃっ!」グイグイ

みくる「ひぇえ!」

ガシ

キョン「やめろハルヒ。朝比奈さん嫌がってんだろ?」

388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/03/31(火) 01:18:00.45 ID:2GD28ZqmO

ハルヒ「…いいじゃない別に。 みくるちゃんかわいいんだから!」

キョン「……」

みくる「ふぇ…」

キョン「…じゃあ……」



キョン「お前が嫌がっても、俺は無理矢理お前にいたずらしていいって事だよな?」

キョン「そうだろ?ハルヒ」





終わり

394 名前: ◆D/WPxQ1tnA [] 投稿日:2009/03/31(火) 01:25:21.90 ID:2GD28ZqmO

これで終わりです…
いろいろとすいません

見てくれた人、保守してくれた人に感謝します

ありがとう

413 名前: ◆D/WPxQ1tnA [] 投稿日:2009/03/31(火) 02:52:45.97 ID:2GD28ZqmO

俺じゃなくて、おまえら乙!

ではまた一週間後に会いましょう
ノシ



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