41 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2009/03/05(木) 00:45:05.38 ID:cu0WDQco
保守がてら駄文ですが
「おや?キョンくんじゃないか!」
何故そんなに元気なんだと突っ込みを入れたくなるような声が聞こえた
「鶴屋さんじゃないですか、どうしました?」
「ちょろっと暇でねー部室覗いてみようとおもったんさ」
「まぁ廊下で立ち話もなんですし入りましょうか」
ノックをして返事がないことを確認してから部室に入った
「みくるは掃除当番だからね!でも長門っちがいないなんて珍しいね」
「古泉はバイトだっていってましたし、暫く誰もきそうにないですね」
「じゃあお姉さんと二人っきりだね!」
そういってウインクをする鶴屋さんに見とれない男子高校生がいるはずがない、無論俺もその一人だ
「二人っきりだからってオイタしちゃだめだよ!なんてね!キョン君にそんな度胸ないかアハハ!」
「し、しませんから!ところでお茶でも淹れますので座っててください」
「おっ悪いねーあんがと!」
お茶を飲みながら鶴屋さんが思いついたように怖い話でもしようと言い出した
宇宙人だとか未来人だとか超能力者、
果ては自分の思ったとおりに世界を変えてしまう少女に囲まれている俺にとって
いまさら怖い話を聞いても宇宙人に命を狙われたことに比べれば・・・
しかし鶴屋さんはお構いなしに話し始めた
「お風呂に入ってるときにね!だるまさんがころんだって思い出しちゃだめっさ!」
いつもの元気ボイスで話すものだから怖い話も全く怖くないのだが・・・むしろ楽しかった思い出でも聞かされてる気分だ
こんな調子で3話ほど聞かされていたときに朝比奈さんがやってきた
「おっ来たねみくる!じゃああたしは帰るっさ!キョン君あんがとね!」
この人は一体何をしにきたんだか・・・
「今日はふたりだけですかぁ?じゃあ団活もないみたいなんで私も帰りますね」
極上のスマイルを残して行ってしまった、鶴屋さんと帰るのだろう
戸締りをしたあと帰宅してる途中で携帯が震えた、鶴屋さんだ
「今日ちょろっとだけうちに着て欲しいんだけどいいかい?」
43 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2009/03/05(木) 00:52:00.76 ID:cu0WDQco
用があったなら部室で言えばよかったのに
「ええ、別にいいですけど何ですか?」
それだけ返すとすぐに返事がきた
「じゃあすぐ来て欲しいっさ!」
―鶴屋さん宅前
いつ見ても立派すぎる家だ、躊躇しながらもインターフォンを鳴らす
「おっキョン君きたね!すぐ行くからまってて!」
普通の家ならどうして分かったのか疑問を抱くところだが大方どこかにカメラでもあるんだろうな
「さっ上がって上がって!お茶でも用意するからさ!」
俺が呼ばれた要件はこうだ
「実はさ・・・今日キョン君に話した怖い話ってクラスメイトから聞いた話にょろ
人に話したら怖くなくなるかなーって思ったんだけどやっぱり怖かったんさ!」
「だ・・・だから今日は泊まって行ってくれるかな!」
今なんと?
「今日は家に誰もいないにょろ、めがっさ怖いじゃないかい?」
44 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2009/03/05(木) 00:59:49.30 ID:cu0WDQco
「それにキョン君なら安心だからさ!だめかなぁ?」
「俺としては二つ返事でOKなんですが・・・」
高校生の男女が一つ屋根の下なんて、しかも相手は鶴屋さん
俺の絶対に理性を失ってはいけないお泊り会がスタートした
「ほんとかい!?さっすがキョン君だね、あたしがみこんだだけあるよ!」
そういって抱きついてくる鶴屋さん
早くもアウトになりそうです、俺
「んじゃあさっそく晩御飯の用意するね!何か希望はあるかな?」
「なんでもいいですよ」
「も・・もうキョン君!そういう時は何もなくても何かいわなきゃ困るにょろ」
「鶴屋さんの作るものならなんでも食べたいです」
「嬉しいこというねえ、じゃあがんばっちゃおっかなー!・・・あ、あと台所の近くにいて欲しいんだけどいいっかな?」
「別に構いませんがどうしてです?」
「こっ怖いのさ」
恥ずかしそうに俯く鶴屋さんも可愛い
47 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2009/03/05(木) 01:21:54.31 ID:cu0WDQco
料理の合間も「キョン君ちゃんといるかな!?」などと定期的に確認してくる
そんなに怖がりなら話きかなければよかったのに・・・
鶴屋さんの特製ハンバーグを噛み締めながら俺はクラスメイトに感謝していた
「あ、お風呂なんだけどキョン君先に入ってくれるかい?」
「いいんですか?俺はあとでもいいですよ」
「いいからいいから!男の子は遠慮しちゃだめだよ!」
「は・・・はぁ」
「じゃあいってらっしゃーい!」
頭を洗いながら鶴屋さん一人で大丈夫なのかなんて考えていると大きな音がした
目を細めながら音の方向を見ると誰かが立っているのが辛うじて分かった
「やっほー!お姉さんが背中を流してあげようじゃないか!」
「わっ・・・ちょ!つ、鶴屋さん!なにしてるんですか!?」
あわててハンドタオルで息子を隠す
「いやーせっかく来てくれたんだからサービスサービス!それともあたしじゃ不満かい?」
「いえ、そうでなくてですね・・・」
「みくるほどじゃないけど結構いい身体してるとおもうんだけどなー」
タオル越しでも分かるほどの素晴らしいプロポーションに俺の息子が反応しそうになる
(古泉古泉古泉・・・・)なんとか持ちこたえたがこれでいつまでも乗り切れるわけはないだろう
「手料理で充分ですから!」
出て行って欲しいです、といいそうになって飲み込んだ。それは余りに失礼ではないか
「そうじゃないんさ・・・実はあたしどうしてもだるまさんが転んだが頭から離れそうにないんだよねぇ・・・」
「だから・・・ね!」
そういって半ば強引に背中を洗い始めた
鏡にうつる鶴屋さんをみて不覚にもタオルの下を想像してしまった
「おや〜キョン君元気だねえ!あたしの裸でも想像したのかな?」
49 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2009/03/05(木) 01:37:27.83 ID:cu0WDQco
「こっこれはですね男の生理現象ってやつです・・・」
「それって答えになってるのかなー?とりゃっ」
「だっ抱きつかないで下さいっ」
「あっはっはーじゃあ浸かっててくれるかい?あたしも洗ってから入るからね!それともキョン君が洗ってくれるかな?」
「え、遠慮しときます」
この人は何処まで本気で何処からが冗談なのか全く読めない
とにかく俺は鶴屋さんに背を向けて古泉の顔を思い浮かべることにした
2回ともこんな出番ですまん古泉
洗い終えたのか鶴屋さんは湯船に浸かりながら
「あたしが誰にでもあんな冗談すると思わないで欲しいにょろ」
「いえ、思ってませんが・・・ひどいですよ鶴屋さんシャレになりませんから」
「キョン君じゃなきゃしてないからね」
「え?」
「鈍感だねぇ、そこが好きなんだけど」
「俺も鶴屋さんのこと好きですよ」
「そうじゃないっさ!あたしはキョン君のことがめがっさ好きなんさ!」
あぁ、そういうことか
何故かハルヒの顔が浮かぶ、俺はハルヒが好きなのか?確かに元気なところは惹かれるがいつも迷惑してるじゃないか
じゃあ朝比奈さん?違う、彼女は癒される存在ではあるが何か違う気がする
長門・・・はこういっちゃなんだが頼れる存在だが・・・
鶴屋さんは・・・元気があって癒されて、頼れる先輩でもある
俺の理想そのものじゃないか、何を迷う必要があるんだ
「俺も鶴屋さんが好きです・・・その、さっき言った意味とは違う意味で」
「ほんとかい?嬉しいっさ!」
「でも裸で告白しあうなんて・・・上がってからじゃだめだったんですか?」
「無粋なことはいわないいわない!裸の付き合いも青春でいいじゃないか!」
50 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2009/03/05(木) 01:41:27.42 ID:cu0WDQco
翌日、一緒に登校しているところを谷口に見られ
その日のうちにクラスのしるところとなった俺たちの関係はハルヒの耳にも当然入ったわけで
放課後部室で全員から質問攻めにあったのだがそれは割愛しよう
おしまい
今日風呂はいってて「だるまさんが転んだ」思い出した俺がお送りしました
鶴屋さんと一緒にお風呂入りたいなぁ