ハルヒ「うーん、今日のオカズは……と」


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217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 08:59:13.34 ID:tXpqwgMEO

ハルヒ「ホワイトデーよっ!」

ハルヒ「キョンと古泉君はもちろん準備してるわよねっ!?」

キョン「ちょっと待ったハルヒ。」

ハルヒ「何よ?」

キョン「おまえはバレンタインの時も『時代は逆チョコよっ!』とか訳のわからない事を言い出して、俺達に大量のチョコを購入させたじゃないか。」

ハルヒ「それが何?」

キョン「いやだからな。」

ハルヒ「古泉君はちゃんと準備してあるわよね〜?」

古泉「ええ、勿論です。」

ハルヒ「ね?キョン。そういう事よ。」


219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 09:04:20.18 ID:tXpqwgMEO

キョン「どういう事だ!」

長門「ホワイトデーとは?」

みくる「バレンタインのお返しに男性がプレゼントするんですよ。クッキーとかマシュマロとか。最近はホワイトチョコレートが主流ですね。」

長門「成る程。」

みくる「恋人同士や本命の娘にはアクセサリーとかプレゼントする方も多いですよ。」

長門「!!」

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 09:07:08.98 ID:tXpqwgMEO

長門はおもむろに立ち上がると、スタスタとくだらない言い合い繰り返しているハルヒとキョンの方へ向かった。

キョン「だから今回は『逆クッキー』なる物を俺は提案・・・どうした?長門?」

ハルヒ「あ、有希!有希もキョンや古泉君からホワイトデーのプレゼント欲しいわよね〜?」

長門「・・・コクッ」

キョン「なっ・・・」

ハルヒ「ほらねっ!有希だって欲しいのよっ!ホワイトチョコ食べたいのよっ!」

長門「アクセサリー」

ハルヒ「?」

221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 09:09:35.84 ID:tXpqwgMEO

長門「彼からアクセサリーが欲しい。」ポッ

キョン「ア・・・アクセサリーって長門・・・」

ハルヒ「そうよね・・・高校生なんだし何時までもクッキーやホワイトチョコじゃつまんないわよね・・・」

ハルヒ「よしっ!キョンと古泉君は私達に似合うアクセサリーをプレゼントしなさいっ!団長命令よっ!」


ハルヒ「もちろん安っぽいのはダメよっ!ちゃんとしたブランド物の・・・」

キョン「ちょっと待てハルヒ!ここは健全な高校生らしく・・・ん?」

グイッ



223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 09:11:58.43 ID:tXpqwgMEO

袖を引っ張られたほうを見ると、そこには上目遣いの反則的な美少女がいた。
少し目に涙を浮かべているように見えたのは気のせいなのか、俺の妄想なのか。
その美少女は袖をギュッと握りしめ、俺の目を真っ直ぐ見つめ・・・


長門「欲しいの」


キョン「ううっ・・・」

もうダメだ・・・俺は諦めた。どうなる俺っ!どうなるんだ俺の財布っ!



古泉「・・・僕の財布もです・・・ところで朝比奈さん。」

みくる「はい?なんでしょう?」

224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 09:14:06.13 ID:tXpqwgMEO

古泉「ふぅ・・・その・・・『計画通りっ!』て顔やめてくれませんかねぇ・・・?」

みくる「なんの事ですか〜?それよりお茶いれますね♪」

古泉「やれやれ・・・敵いませんねぇ・・・」

終了

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 12:18:25.54 ID:tXpqwgMEO

ハルヒ「心霊スポットに行くわよっ!」

キョン「幽霊とか霊能力には興味無いと思っていたが。」

ハルヒ「そうねっ!所詮は過去の産物。宇宙人、未来人、異世界人に比べるとちょっと物足りないと思っていたわ。」

ハルヒ「でもねっ!キョンッ!」

キョン「いちいち声を上げるな。言いたい事は皆わかっている。あれだろう?最近校内で噂になっている・・・」

夜、制服姿の女の幽霊が旧校舎に出る。
ありがちな怪談だ。同級生のイジメと教師との悲恋の果てに自殺した女子生徒の幽霊だとか。


278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 12:19:46.09 ID:tXpqwgMEO

正直、幽霊なんかより、どういった過程でこのような噂が広まっていくのか。イジメと悲恋とか無理矢理どこの誰がくっ付けたのか。
噂話に尾ひれ背びれが付いて伝わっていくのを調べたほうが面白そうだが・・・

ハルヒ「なら話がはやいわねっ!という訳で今夜、旧校舎に集合よっ!」

長門「了解」

みくる「ふぇぇ〜ゆっ幽霊ですか〜?」

キョン「ところで。古泉。」

古泉「ハイなんでしょう?」

キョン「この怪談騒ぎにおまえ達が関与してたりするんじゃ・・・」

279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 12:21:40.03 ID:tXpqwgMEO

古泉「いえ。機関はこの件は知りませんよ?」

キョン「そうか・・・」

古泉「まぁ純粋に肝試しを楽しみましょう・・・あれ?もしかして幽霊とか苦手なんでしょうか?」

キョン「ばっ馬鹿を言うなっ!大体この年齢になって幽霊とか心霊現象とかだな・・・」

古泉「・・・後ろ・・・」

キョン「ひっ!?」

青ざめた顔をして後ろを振り返った。そこには・・・






勿論なにも無いし誰もいやしない


280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 12:23:08.00 ID:tXpqwgMEO

古泉「んふっ・・・すいません冗談です。」

キョン「古泉おまえな・・・ハッ?」

一部始終を見ていたのかニヤニヤするハルヒと目が合った。

くそっ恨むぞ古泉・・・

こうして恐怖のSOS団肝試し大会は始まるのであった。

288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 12:35:10.46 ID:tXpqwgMEO






ハルヒ「遅いわよっ!バカキョンッ!」

既に皆、旧校舎前に集まっていた。

夜の旧校舎・・・何で夜の学校というのはこう寂しい感じがするのか。
昼間は何も感じないのだが・・・

そんな事を考えながらふと、旧校舎を見ていた。確かに幽霊が出てもおかしくない感じだな。ホラ二階のトコなんて髪の短い女の子が立っているしな。うん。立って・・・


キョン「なっ・・・」

みくる「ひえぇっ!?」

ハルヒ「みみみ見た!っ?今二階の・・・っ!?」

古泉「まさかいきなり・・・!?」

長門「・・・」

290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 12:38:30.99 ID:tXpqwgMEO

ごめん用事が出来たので続き頼む

292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 12:45:35.87 ID:tXpqwgMEO

幽霊の正体は隠れて女装していた国木田で・・・とかいろいろと脳内妄想してたがもう無理。

忘れてくれ

359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 19:44:43.47 ID:tXpqwgMEO

ハルヒ「時代はギース様よっ!」

キョン「なんだその『ぎいすさま』というのは・・・」

ハルヒ「レップゥーケェーンッ!」

キョン「痛っ!何するんだいきなり・・・」

ハルヒ「ダブシップゥーダブシップゥーケェーン!」

キョン「だから物を投げるな!」

ハルヒ「これがギース様よっ!」

キョン「・・・一体何の話をしているんだオマエは」

360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 19:45:55.19 ID:tXpqwgMEO

長門「KOF2002UM」

キョン「は?」

長門「格闘ゲーム。私が貸せた。」

キョン「ああ・・・成る程・・・ゲームのキャラにハマってしまったって訳か・・・」

キョン「それにしてもさっきから流れているこの音楽はなんなん・・・」

ハルヒ「ダブレップゥーケェーン!」

キョン「だからいちいち物を投げるな!結構痛いんだぞ!」

ハルヒ「ギースにしょうゆよっ!まったく・・・そんな事もわからないなんて、このバカキョンッ!」

キョン「すまん、日本語で頼む。」

362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 19:48:23.47 ID:tXpqwgMEO

それにしてもさっきから嫌な予感がする。

謎の格闘技を使う転校生や新任教師がこれから来るんだろうか・・・



古泉「すいません・・・遅れてしまいまして・・・」

そこには全身ボロボロの古泉が今にも死んでしまいそうな顔で立っていた。

ああ成る程。そっちの方向にいっちゃうんだ。



363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 19:50:26.08 ID:tXpqwgMEO

古泉「涼宮さん。少し宜しいでしょうか?」

古泉は如何に格闘ゲームに興じる時間が、人生にとって無駄なのか語り始めた。さらにあの様な技を使う人間は存在せず、あくまでゲームの中の話だと。

こんな真剣な古泉を見るのは初めてだ。それほどまでに危険な神人になっているのか。少し見てみたい気もする。


ハルヒ「わっわかったわよ・・・」

古泉の命懸けであろう説得が通じたのか、ハルヒはしぶしぶ格闘ゲームを辞める事を承諾したようだ。

その時の古泉の笑顔を俺は一生忘れないんだと思う。

364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/28(土) 19:52:13.20 ID:tXpqwgMEO





次の日



ハルヒ「時代は花山よっ!」

キョン「おいおい今度はいったい・・・ごふぅっ!?」

ハルヒ「握力×スピード=破壊力・・・」

キョン「いきなり腹を殴るな!・・・って花山だと!?」

長門「私が貸した」

キョン「・・・」


ああ古泉。おまえはハルヒを説得する前に長門を止めるべきだった。

今頃おまえは傷だらけで背中に入れ墨を背負った神人と戦っているんだろうか・・・


終了



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