1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 13:34:03.36 ID:4FjCYfyh0
国木田「そう? わかった」
谷口「なんだよキョン、最近毎日涼宮と遊んでるばっかりだな」
キョン「そうか?」
谷口「昨日も一昨日も、先週だってそうだったじゃないか」
キョン「なんで知ってるんだよ」
谷口「駅前で観かけたぜ! お前と涼宮が二人で歩いてるのをな!」
キョン「……まあ……ほら、そういう部活だし」
谷口「仲のいいことで羨ましいぜ!」
キョン「だから、別にあいつとはそういうのじゃ」
国木田「あははっ、ほら。涼宮さん待ってるよ? グラウンド」
キョン「ん? っと、ごめんな。また明日」
国木田「……青春だねぇ」
谷口「ちっ、友人より女を選ぶ奴なんか爆発しちゃえばいいのになぁ」
国木田「あー、なんだかダメなセリフだなぁ」
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 13:40:10.55 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「なにやってんのよ! 遅い!」
キョン「悪い、ってお前が早すぎるんだよ」
ハルヒ「別にダラダラ教室に残ってる意味はないでしょ?」
キョン「そうかなぁ」
ハルヒ「今日はね、○○まで行くわよ」
キョン「えぇ? また地味に遠い所に……」
ハルヒ「いいじゃない。それともなに? あたしに逆らう気?」
キョン「……わかったよ」
ハルヒ「はい、じゃあ決定! しゅっぱーつ!」
キョン「っと、手を引っ張るな手を」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 13:46:12.81 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「切符、切符っと」
キョン「……結構距離があるんだな。二、三十分で行ける所だと思ってた」
ハルヒ「そうね、乗り換えもしないといけないし」
キョン「…」
ハルヒ「こっちのホームは人が少ないわね」
キョン「朝になれば多いんじゃないか?ほら、あっち側が住宅地でさ」
ハルヒ「あー……そうかなぁ」
キョン「どうだろ、今適当に考えたからわかんないな」
ハルヒ「こら、なによそれ」コツン
キョン「痛たっ、小突くなよ。バカハルヒ」コッ
ハルヒ「たっ! ひ、酷いわね! 女の子の頭をっ!」
キョン「お返しだ。ほら、電車きたぞ」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 13:49:34.64 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「あたし端っこ!」スッ
キョン「ああっ、俺も座りたかったのに」
ハルヒ「早いもの勝ちよ!」
キョン「……誰も乗ってないな」
ハルヒ「そうね」
キョン「誰も乗ってないのに」
ハルヒ「?」
キョン「隣同士で座るのは、変じゃないか?」
ハルヒ「変じゃないわよ」
キョン「そうかな」
ハルヒ「変じゃないの」ギュウ
キョン「……そうかもな」
ハルヒ「…」
キョン「黙るなよ。寂しいだろ」
ハルヒ「寂しくないわよ、隣に座ってるもん」
キョン「……あぁ」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 13:53:36.21 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「こうやって遊べるのも、あと少しなのね」
キョン「…」
ハルヒ「キョンと高校生できるのも、あと数ヶ月……」
キョン「あっという間だったな。三年ってのは」
ハルヒ「えぇ、ついこの間入学してきたみたい」
キョン「あの頃は本当に、変な奴と出会ったって思ったんだぞ?」
ハルヒ「? 誰?」
キョン「そんなの一人しかいないだろ?」
ハルヒ「一人……えーと……! しっ、失礼ね!」
キョン「鈍感だな」
ハルヒ「うっさい! あたしだって、なんでこんな地味な……地味……」
キョン「?」
ハルヒ「……ううん。なんでもないわよ」ギュゥ
キョン「そんなに引っ付かなくても、俺は逃げないぞ?」
ハルヒ「いいの。黙ってなさい」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 13:58:46.83 ID:4FjCYfyh0
キョン「髪、伸びてきたな。そろそろ切らないと目が悪くなるぞ」
ハルヒ「また伸ばしてみるのもいいかなぁって。どう思う?」
キョン「どうって、んー」
キョン「ポニーテール愛好会会長の俺としては、長いほうがいいっちゃあいいな」
ハルヒ「なによそれ、気持ち悪い愛好会ね」
キョン「でもどっちでもいいさ。ハルヒが好きなほうに」
ハルヒ「……だからあんたに聞いてるの」
キョン「ん……そっか。じゃあ、短いほうがいい」
ハルヒ「わかった」
キョン「でもハルヒの髪は綺麗だから、長くてもいいなぁ」サラサラ
ハルヒ「どっちなの!?」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:03:24.21 ID:4FjCYfyh0
カタン、カタン……
キョン「本当に誰も乗ってこないな」
ハルヒ「うん」
キョン「足元も暖かいし、眠っちまいそうだ」
ハルヒ「寝たら怒るわよ」
キョン「くぁ……っ」
ハルヒ「むっ、なにそのあくび。あたしといるとつまんないってこと?」
キョン「何を今更。しかたないだろ、出るもんは出る」
ハルヒ「あくびって人にうつるって言うわよね」
キョン「迷信だな。うつらなかった」
ハルヒ「迷信ね。でもひとつだけわかったことがあるわ」
キョン「?」
ハルヒ「あんた、まだ歯医者行ってないでしょ?」
キョン「……なんのことだか」
ハルヒ「ずーっとここに虫歯があるって言ってるでしょ! まだ歯医者怖いってわけ!?」
キョン「あーあー、聞こえない聞こえない……」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:08:47.13 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「飴食べる?」ガサガサ
キョン「ん」
ハルヒ「あむっ……んー、甘いわ」
キョン「にがっ」
ハルヒ「コーヒー味だもん」
キョン「もうちょっと甘いのかと思ったよ」
ハルヒ「交換する?」
キョン「バカ言え。もうこれ食うよ、次そっち食べる」
ハルヒ「まーまー、そう言わずに」スッ
キョン「……アホ。飴移動させないと、意味ないだろ」
ハルヒ「えへへ、やっぱりコーヒー味は嫌だなぁってさ?」
キョン「…」
ハルヒ「でも、甘いのは伝わったでしょ?」
キョン「少しだけな。ほんのちょっとだけ……甘いのがわかったよ」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:14:59.20 ID:4FjCYfyh0
キョン「? 指、怪我したのか?」
ハルヒ「これ? カッターで少し切っちゃった」
キョン「痛そうだな」
ハルヒ「ほんの少しだから、そんなに痛くないわよ」
キョン「傷口、どうなってるんだ?」
ハルヒ「もう治りかけてるわよ。ほら」ペロン
キョン「……ハルヒを傷つけやがって。悪いカッターだ」
ハルヒ「キョンから借りてるやつなんだけど」
キョン「え? あー、じゃあいいかな」
ハルヒ「どーいうことよ」
キョン「アフターケアは俺ができるってことかな……ほら、新しい絆創膏貸してみ」
ハルヒ「ん」
キョン「ほら、これでいい」クルッ
ハルヒ「……へたくそな撒き方。これじゃ剥がれちゃうわよ」
キョン「繋いどけば、問題ないだろ?」
ハルヒ「似合わないこと言わないの。バカキョン」キュッ
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:18:59.62 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「あっ、怪我してるの薬指ね」
キョン「? 親指と勘違いしてたのか? 教えてやろう、こっちが小指で……」
ハルヒ「そうじゃないわよ!」
ハルヒ「左手」
キョン「うん」
ハルヒ「薬指」
キョン「あぁ」
ハルヒ「キョンから……絆創膏」
キョン「そうだな」
ハルヒ「最後がアレだけど、そういうことよ」
キョン「??」
ハルヒ「……はぁっ。あんたにわかるわけないか」
キョン「なんだよ。なにがどういうことだ」
ハルヒ「なーんでもないわよ。ほら、もう着くわよ?」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:25:10.61 ID:4FjCYfyh0
キョン「あー、ここね。降りるの初めてだ」
ハルヒ「あたしもよ」
キョン「どこに行くんだ?」
ハルヒ「えっと、こっちね」
キョン「?」
ハルヒ「いいから、着いてきなさいよ」
キョン「あいよ」
ハルヒ「あれ? こっちかな?」
キョン「なんだよ。どこに行こうとしてるんだ」
ハルヒ「それは着いてからのお楽しみよ」
キョン「…」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:28:55.57 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「あっ、ここだ。なによ駅の反対側なのね」
キョン「? ここは……」
ハルヒ「大学」
キョン「…」
ハルヒ「あたしが受験する、大学」
キョン「…」
ハルヒ「……キョンが受けるトコとは違う、あたしの……」
キョン「そっか。ここが、ハルヒの受ける所なんだな」
ハルヒ「…」
キョン「中々大きくて、いい大学なんじゃないか?」
ハルヒ「……バカ」
キョン「ほら、俯くなよ。お前のそんな顔見る為に来たんじゃないんだろ?」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:34:21.87 ID:4FjCYfyh0
キョン「いい所じゃないか。駅からすぐだし、景色もいい」
キョン「それに色んな店があって、人も多い」
キョン「あとは……あそこの喫茶店なんて、雰囲気よさそうだぞ? 」
ハルヒ「…」
キョン「……黙るなよ。仕方ないだろ」
ハルヒ「…」
キョン「俺だって、ハルヒと離れるのは嫌だよ」
ハルヒ「……路線も違うし、四年間も」
キョン「…」
ハルヒ「でっ、でも仕方ないわよね。あんたは推薦貰ってるんだから、ね?」
キョン「それは……うん」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:38:11.16 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「あたしは……素行が悪いから」
キョン「そんなことないさ、俺が単に、欠席も遅刻もなくて」
ハルヒ「別に気にしてないわよ? うん、気にしてない」
ハルヒ「でもキョンは卑怯よね。受験するのに、筆記試験もないなんて」
キョン「まあ……かもしれないな」
ハルヒ「あたしはまだまだ勉強しないと、わかんないから」
キョン「…」
ハルヒ「だから、これからますます……逢える時間は少なくなるの」
キョン「……ゼロになるわけじゃないだろ」
ハルヒ「そうよね。少しだけでも、一緒に居れるもんね」
キョン「ほら、ちょっと歩こう。折角だから、周辺を散歩してみよう」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:45:26.69 ID:4FjCYfyh0
―数日前―
古泉「受験? あぁ、もうそんな時期ですか」
キョン「そんな時期って、お前受験しないのか」
古泉「僕はまあ、色々と」
キョン「長門は?」
長門「?」モゴモゴ
キョン「あっ、お前また勝手に飴食べやがったな」
キョン「それで、なんというか……少し問題が」
古泉「なんでしょうか」
キョン「去年、朝比奈さんが卒業したときのこと覚えてるか?」
古泉「あぁ、閉鎖空間が発生して死にかけましたね。僕」
キョン「仲のいい先輩と離れ離れになるだけでアレなんだ」
古泉「……もしや」
キョン「察しの通り。俺とハルヒは、違う大学を受験することになりそうなんだ」
長門「…」モゴモゴ
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:51:32.40 ID:4FjCYfyh0
キョン「どういうわけか推薦を貰ってな。なんとも言えない普通の大学なんだが」
古泉「あなただけですか?」
キョン「ハルヒは……言いたくないが、教師受けや今までの行動を考えると」
古泉「……そうですね」
古泉「しかし、彼女の力を使えばそれは」
キョン「いや、それでもさすがに俺の学力を上げるってことは無理だろ?」
古泉「勉強すればいいじゃないですか」
キョン「……こういうとアレだが、うちには妹もいるんだ」
古泉「?」
キョン「下手に落ちちまって、浪人なんかできるもんでもないんだ。こればっかりは」
古泉「……なるほど。では、彼女があなたの受ける大学を受験するというのは」
キョン「それはダメだ。あいつもそう言ったけど……頭がいいのに、わざわざ俺のタメだけに」
古泉「行きたい所を蹴って、受けさせることはできないと」
キョン「…」
長門「…」モゴモゴ
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 14:57:29.17 ID:4FjCYfyh0
古泉「そうですね、僕の……いや、我々の機関としましては」
キョン「…」
古泉「同じ大学に進学してもらえるほうが、色々と都合はいいですね」
キョン「そう……だよな。俺もそのほうがいい」
キョン「だけど、どう考えても無理なんだ。俺には他の選択肢がない」
古泉「もしよければ、金銭面なら我々の機関で」
キョン「それこそ無理だ。親に何をどう言えば」
長門「記憶操作なら、できる」ゴソゴソ
キョン「……家族になにかするのはよしてくれ」
長門「…」モゴモゴ
古泉「しかしですね。こう言うのもなんですが、これは小さい問題というわけでは」
キョン「わかってるよ。わかってる。わかってるから……俺は、どうすればいい?」
古泉「…」
長門「…」カリッ
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 15:05:04.05 ID:4FjCYfyh0
古泉「二つの大学は、距離はどのぐらい離れているんでしょうか?」
キョン「まず通う電車の路線が違う。そして方向も逆方向だ」
長門「座標位置を変える?」
キョン「そんなことできるのか? いや……それもマズい」
古泉「でも、のちのことを考えるとそれをしてもらえるほうが」
キョン「かもしれないけど……」
古泉「はっきりと言わせてもらいますが、もうあなたと涼宮さんは二人で一つなんです」
キョン「…」
古泉「それに、離れたくないのは互いに同じですよね?」
キョン「だけど、こういうのは、その……誰でも悩むものだろ?」
古泉「えぇ、しかしあなたと彼女は違う。その悩みが世界の全てを握っていると言ってもおかしくはないです」
キョン「……本当に厄介な力だな」
古泉「それにしても、おかしいですね。涼宮さんの力ならあなたも同じ所に通っても」
キョン「あいつは今が楽しくて、大学のことなんてなにも考えてなかったってさ」
古泉「……ふむ、難しいですね」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 15:09:24.37 ID:4FjCYfyh0
古泉「過去に戻ってみるという手もありますが」
キョン「それこそ嫌だ。わがままだけど……その、思い出が消えるってのは」
古泉「別にあなたの記憶は消えませんよ」
キョン「ハルヒの記憶は消えるだろ? あいつとは、同じ時間を同じだけ生きて痛いんだ」
古泉「…」
キョン「あぁ、そうだな。俺は何を言ってるんだろうな」
長門「任せてくれれば、できないことはない」
キョン「そうだ。長門に頼れば、なんだって大丈夫な気がする」
キョン「だけど……こんな些細なことでも、ハルヒと悩めるってことが」
キョン「辛いけど、なんだか嬉しいし……俺もあいつも、まだ高校生だって思えるんだ」
古泉「……えらく青春ですね」
キョン「悪いがいっぱいいっぱいだぞ。俺の顔色を見てくれ」
長門「赤い。飴のよう」
キョン「……相談しておいてなんだが、自分達でどうにかしたいんだ」
古泉「えぇ、わからないくはないです。僕としては、羨ましいぐらいです」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 15:14:18.94 ID:4FjCYfyh0
キョン「どうにかできる力があるから、どうにかするべきなのかも知れないけど」
古泉「一人の人間として、できる限りは自分で解決したいと」
キョン「そういうわけだ。本当にわがままで自分勝手で……申し訳ない」
古泉「仕方ないですね。閉鎖空間は任せてください」
キョン「? 大丈夫なのか?」
古泉「体がもつ限りは、頑張ります。僕もこの三年間とても楽しかったですしね」
長門「…」コロン
キョン「すまん、長門。こういうときに頼れって話だよな」
長門「気にしないでいい。彼女からも、同じような相談は受けている」
キョン「そうなのか?」
古泉「黙っていましたが、閉鎖空間も生まれていますよ。まだ小さいですが、ね」
キョン「…」
古泉「気にしないでください。あなた方は、悩めるだけ悩めばいいんです。それが高校生だと」
キョン「お前だってそうじゃないか……でも、すまん。ありがとう」
古泉「はは、これは友情ってやつでしょうか?」
キョン「どうだろうな。まあ、俺達のガラじゃあないかもな」
古泉「違いありませんね」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:01:50.03 ID:4FjCYfyh0
キョン「っと、そろそろ帰るよ」
古泉「? 今日は涼宮さんは来られないんですか?」
キョン「あぁ、先生の所に行ってる。で、今から……」
古泉「いってらっしゃいませ」
キョン「なんだそれ」
キョン「…」
古泉「? どうしました?」
キョン「俺達が卒業すると、ここもまた文芸部室に戻るんだな」
古泉「……そうですね」
長門「…」
キョン「変なこと言うけど、楽しかったよ。この三年間」
古泉「それを言うのは、まだ早いですよ」
キョン「そうだな。なんか今言いたかったんだ、すまん」
古泉「ほら、早く行かないと涼宮さんが待ってます」
キョン「あぁ、じゃあ。また明日」
長門「…」フリフリ
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:06:20.32 ID:4FjCYfyh0
古泉「……やれやれ。若いっていいですね」
長門「…」コク
古泉「しかし困りましたね。彼に任せるにしても、このまま現状維持ってのも」
長門「問題ない」
古泉「?」
長門「彼と彼女が二人でいると思われる空間には、他人が近づけないようにしている」
古泉「……彼に気がつかれたら、怒られますよ?」
長門「私も、この三年間は楽しいと思えた。人間でいうとそういう感想」
古泉「お返しですか?」
長門「……そうなのかもしれない」
古泉「僕も彼らに、なにかしてあげればいいんですけどね」
長門「あなたは、彼が唯一相談できる相手」
古泉「恋の相談ってやつでしょうか?」
長門「恐らく」
古泉「はは、そうかもしれませんね」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:08:48.98 ID:4FjCYfyh0
古泉「こういうとき、朝比奈さんならどうしたでしょうか」
長門「多分……私達と変わらないはず」
古泉「でしょうね。あの人も器用ではなかったですからね」
古泉「……なにしてるんでしょうね、今頃」
長門「…」
古泉「今頃、というのはおかしいですかね。未来に帰ったんですから」
長門「帰っていない」
古泉「? え? いや、でも」
長門「彼女は今――」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:12:59.70 ID:4FjCYfyh0
――デネ……キョン?」
キョン「…」
ハルヒ「キョン? こら、聞いてるの?」
キョン「! あ、あぁ。聞いてるよ」
ハルヒ「本当に?」
キョン「もちろん」
ハルヒ「すごいでしょ」
キョン「そうだな。確かに凄い」
ハルヒ「……そういう話じゃないんだけど」
キョン「…」
ハルヒ「もー、なにをぼーっとしてるのよ。こけても知らないわよバカ」
キョン「すまん。ちょっと色々と思い出しててさ」
ハルヒ「? まあいいわ。でね、みくるちゃんのことなんだけど」
キョン「朝比奈さん?」
ハルヒ「卒業して、県外に行っちゃったじゃない?」
キョン「……あぁ。そうだったな」
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:21:10.73 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「時々、手紙が届くの」
キョン「手紙?」
ハルヒ「うん。まあ普通に、元気ですか? とか、そんな感じ」
ハルヒ「今時手紙ってのもねぇ」
キョン「…」
ハルヒ「携帯もあるんだし、メールとかでもいいと思うんだけど」
キョン「あ、あぁ。そうだな」
ハルヒ「いつ電話しても繋がらないし、忙しいみたいだから、メールも返ってこないの」
キョン「それは……大変そうだな」(未来まで電波は届かないの……か?)
ハルヒ「だけど、そのたまに届く手紙が……なんか嬉しくって」
キョン「…」
ハルヒ「みくるちゃんが卒業するとき、あれだけ泣いちゃったのがなんか恥ずかしくて」
キョン「号泣だったよな、ハルヒ」
ハルヒ「うっ、うるさいわね!」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:25:57.47 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「色々書いてくれてるのよ? 本当に色々!」
キョン「へぇ」
ハルヒ「いいでしょ? あんな可愛いこと文通してるのよ?」
キョン「はは、まるで朝比奈さんと付き合ってるみたいだな」
ハルヒ「なっ、なによそれ」
キョン「そう見えるぐらい仲良しってことだ」
ハルヒ「……違うわよ」
キョン「?」
ハルヒ「あたし……あたしは……あたしが付き合ってるのは」
キョン「……そうだな」
ハルヒ「もっと傍によってよ」
キョン「あぁ」
グッ
ハルヒ「……今年もあたし、泣いちゃうかな」
キョン「泣くよ。絶対に泣く」
ハルヒ「…」
キョン「だけど、泣くだけ。俺達は消えるわけじゃないから……皆、逢えるんだ」
ハルヒ「……うん」
キョン「…」ナデナデ
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:29:06.27 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「高校生でいるうちに、あと何回キョンに抱きしめてもらえるかな」
キョン「…」
ハルヒ「あと何回キスして……どれだけ一緒に居れるのか……わかんないわね」
キョン「限られた時間しかないから、高校生なんだよ」
ハルヒ「…」
キョン「ずっと言ってるだろ? 一分が一分で、一秒が一秒だから、大切なんだ」
ハルヒ「永遠なんてあるわけないもんね」
キョン「だから……そんな大切な時間だから、寂しい顔をされるのは嫌だ」
ハルヒ「……ごめん」
キョン「謝るなよ。謝らないでいいから、笑ってくれ」
ハルヒ「えへへっ」
キョン「そう、その顔だ」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:32:03.19 ID:4FjCYfyh0
キョン「そろそろ帰ろう。暗くなってきた」
ハルヒ「そうね」
キョン「…」
ハルヒ「大学に受かったら、あたしこの電車……一人で乗らないといけないのよね」
キョン「? あぁ、そうだ」
ハルヒ「変な男にナンパされちゃうかも」
キョン「そりゃ困るな」
ハルヒ「困るな。で、終わり?」
キョン「続けるとしたら、振り向かないでください。かな」
ハルヒ「さらに続けないさいよ。振り向かないでもらえるように……頑張るって」
キョン「……約束する」
ハルヒ「よし、約束したわよ」
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:36:27.20 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「ん……」コクン
キョン「眠そうだな」
ハルヒ「そんなこと……ない、わよ?」
キョン「眠そうだ」
キョン「寝てな。着いたら起こすから」
ハルヒ「……枕になって?」
キョン「腕枕? 今は無理だ、座ってるんだし」
ハルヒ「そのままでいいわよ。胸の、ここんとこ。貸して?」
キョン「ほら」ポフッ
ハルヒ「んー……おやすみ」
キョン「おやすみ」
ハルヒ「…」
キョン「…」
ハルヒ「……あたしのこと……好き?」
キョン「大好きだよ」
ハルヒ「……あたしも」
キョン「…」ナデナデ
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 16:49:50.64 ID:4FjCYfyh0
カタンカタン…
キョン「…」
ハルヒ「すぅ……」
キョン「眠ったか……」
キョン「……手紙、ねぇ」
キョン「朝比奈さんらしいというか、なんともアナログな」
キョン「……ん?」
キョン「未来に電波が届かないのはわかるけど」
キョン「手紙は……届くのか?」
キョン「…」
キョン「よくわからんな」
ハルヒ「んんっ……」
キョン「まあいいか、今は……こいつだけでいっぱいいっぱいだ」
ハルヒ「…」
75 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY [] 投稿日:2009/02/13(金) 16:51:18.38 ID:4FjCYfyh0
とまあここまで。
こっからはスローペース。あと大学受験とかよくわかりません。
でも凄いよね、筆記試験ない人とかいるなんて。おっちゃんよくわかんないや。
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 17:37:03.31 ID:4FjCYfyh0
キョン「ハルヒ、着いたぞ」トントン
ハルヒ「んんっ……んー?」
キョン「なに寝ぼけてるんだ」
ハルヒ「……着いた?」
キョン「おう」
ハルヒ「んー、降りる」
キョン「そうだよ」
キョン「寒っ……そろそろ半袖もキツイなぁ」
ハルヒ「寒いわね」
キョン「大丈夫か?」
ハルヒ「腕、組んで」
キョン「あいよ」グッ
ハルヒ「ぬっくぬくね!」ググッ
キョン「そうかね。そりゃよかった」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 17:40:23.30 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「あの大学、楽しいかなぁ」
キョン「どうだろうな。そればっかりは入ってみないと」
ハルヒ「……キョンがいたほうが、絶対面白いわよ」
キョン「…」
ハルヒ「どうしてもダメ? どうしても……」
キョン「俺の所為で、ハルヒが折角いい大学受験できるのにそうしないのは嫌だ」
ハルヒ「……でも」
キョン「それに、ほら行ってわかったよ。俺の方とそんなに遠くない」
ハルヒ「遠いわよ」
キョン「遠くないよ。何度か乗り換えするだけで逢えるだろ?」
ハルヒ「……今みたいに、毎日会えないじゃない」
キョン「なんの為の携帯電話だ? 大丈夫さ」
ハルヒ「…」
85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 17:47:03.24 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「携帯なんて、なくてもいいわよ」
キョン「?」
ハルヒ「これのせいで、すぐに話せるから……余計に逢いたくなっちゃう」
キョン「…」
ハルヒ「認めたくないけど、あたしも現代っ子ってやつね」
キョン「なら、携帯解約するか?」
ハルヒ「……できないから困ってるんじゃない。もう、キョンと話せないのは嫌」
キョン「だよな」
ハルヒ「いっそのことあんた、ワープとかできるようになっちゃいなさいよ」
キョン「あのなぁ」
ハルヒ「まあでも、そんなこと言ってても仕方ないわよね。せめて、ちゃんと勉強頑張るわ」
キョン「おう、頑張れ」
ハルヒ「……ほんとはキョンに頑張ってほしいけどね」
キョン「……うん……そうかもな」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 17:53:49.84 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「あたし、待つわよ? 一年ぐらいなら……待ってる」
キョン「……いいや、そういうわけにもいかないよ」
ハルヒ「…」
キョン「それに、いちかばちかの賭けができるほど……俺は強い男じゃないんだ」
ハルヒ「バカ。キョンのアホ、弱虫」
キョン「そんなこと言うなよ。俺だって」
ハルヒ「……ごめん」
キョン「…」
ハルヒ「でも、古泉君も有希も離れ離れで、キョンまで……耐えられるかどうかなんて」
キョン「おおげさだって。いつだって逢えるだろ?」
ハルヒ「…」
キョン「ほら、家着いたぞ。寒いんだから早く帰りな」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 17:59:26.32 ID:4FjCYfyh0
ムギュ
キョン「……離れろ」
ハルヒ「嫌。離れない」
キョン「お前の家、電気点いてるぞ? こんなとこ見られたら」
ハルヒ「いいわよ。あたしももう子供じゃないもん」
キョン「…」
ハルヒ「なんで大学なんて行かないといけないのかな」
キョン「…」
ハルヒ「あたし、キョンと二人なら……そんなの必要ないかも」
キョン「そうは言えないよ。やっぱり、通えるならそうしたほうがいい」
ハルヒ「…」
キョン「十分楽しかっただろ、この三年間……幸せだったじゃないか」
キョン「高校生の思い出はもう終わり。これからは、もっと大人になっていくんだ」
キョン「通う場所が違うってだけで……俺とハルヒは、離れないだろ?」
ハルヒ「……よく聞こえない」
キョン「それは、お前が俺の胸にうずまってるからだ」
ハルヒ「聞こえない。聞こえないから……もうちょっとこのまま」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 18:14:44.26 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「キョン……の、香りー」クンクン
キョン「くんくんすんな。くすぐったい」
ハルヒ「いいじゃん。好きなんだもん」
キョン「ほら、もう行けって。風邪ひくぞ?」
ハルヒ「……どうしても帰らないとダメかしら?」
キョン「どうすんだよ」
ハルヒ「どっか行っちゃうとか」
キョン「……卒業してからな」
ハルヒ「旅行?」
キョン「なんでもいいよ」
ハルヒ「じゃあね、色々行きたいトコあるわ」
キョン「どこでも、いいや行ける範囲で行こう」
ハルヒ「しゃがんで」
キョン「ほら」
ハルヒ「……ん。じゃあまたね」フリフリ
キョン「あいよ。おやすみハルヒ」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 22:06:02.57 ID:4FjCYfyh0
キョン「……そういえば、お前達はどうするんだ?」
古泉「?」
長門「?」モグモグ
キョン「超能力者と宇宙人に、進路を聞くのはおかしいかもしれないけど」
古泉「僕はあなた方の通う大学の、丁度間に位置する大学へ」
キョン「へぇ、進学か」
古泉「一応僕も、若者の一人ではありますからね」
キョン「はは、たまにお前も未来人じゃないかと思ってしまうときがあるけどな」
古泉「ともあれ、これも仕事のうちではありますけどね」
キョン「?」
古泉「両方を見守れる位置ですから、なにかあっても大丈夫なように」
キョン「……そっか……なんだかすまんな」
古泉「謝らないでください。これが、僕の仕事です」
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 22:17:11.69 ID:4FjCYfyh0
キョン「そうは言っても……俺達がいなければ、お前もそんな仕事をさせられなくて」
古泉「そうですね。もう少し普通の高校生になれたのかもしれません」
キョン「…」
古泉「今日は暑いですねぇ。窓、開けましょうか」
カララ…
古泉「……早いものです。もう三年も」
キョン「あぁ、そうだな」
古泉「とても早く、だけどとても濃厚な歳月でした」
古泉「置かれた環境を、恨んだこともありました」
キョン「……うん」
古泉「だけど今は、あなた方と出会えなければ……それすら、味わうことができなかった」
古泉「あなたと同じぐらい、僕も彼女に憧れていたのかもしれませんね」
キョン「…」
古泉「そういう意味でも、今後もお二人を見守れるなら……僕はそれを誇りに思えます」
古泉「あなた達二人が幸せになるのを見守るのが、僕にとっての幸せなのかもしれません」
キョン「……ったく。少しは恥ずかしいこと言うのを控えてくれよ」
古泉「あははっ、これは失礼しました」
キョン「だけど、ありがとう。本当に……助かるよ」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 22:28:12.05 ID:4FjCYfyh0
キョン「長門は、どうするんだ?」
長門「…」プクー
キョン「…」
長門「…」パン!
キョン「よく膨らむな。そのガム」
長門「間近で観察する必要は、もうないと思われる」
キョン「?」
長門「涼宮ハルヒの傍にも、あなたの傍にも……私がいる必要はない」
キョン「そんなことないぞ?」
長門「だけど、彼女の観察は」
キョン「そういうことじゃない。お前も……古泉と一緒で、俺達の大切な友達なんだ」
長門「…」
キョン「宇宙人とか、そういう垣根は取り払っても。俺はお前にも傍にいてほしい」
長門「…」コク
キョン「! そうだ。なら……一つだけ。これが最後でもいい」
長門「?」
キョン「俺の頼みを、聞いてくれないか?」
長門「……言って」
132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 22:41:37.75 ID:4FjCYfyh0
キョン「できるなら……ハルヒと同じ大学に、入学してほしい」
長門「? 私が……何故?」
キョン「…」
キョン「できれば、俺があいつの傍にいてやりたい」
キョン「だけど……俺はそうすることができない」
キョン「それは俺もハルヒも、もう飲み込んだことなんだ」
長門「…」
キョン「……でも……自分勝手だけど、誰かがハルヒの傍にいてくれると……本当に、嬉しい」
キョン「それはできるなら、ハルヒの親友で、よき理解者でもある……長門。お前であってくれれば、と」
長門「私……親友?」
キョン「あぁ。違ったか?」
長門「……わからない」
キョン「色々あった三年間だけど、俺はお前が一番ハルヒのことを理解してくれてる……女の子だと思ってる」
長門「それは、命令?」
キョン「違う。お願いだ。長門がハルヒの傍にいたいって思ってくれるなら、尚更」
長門「私は……」
136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 23:02:48.51 ID:4FjCYfyh0
長門「…」チラッ
古泉「……?」
長門「こういうとき、どう答えればいい?」
古泉「それは、あなたの言葉で」
長門「…」
長門「私は……」
長門「私は……私も、彼女の傍に居たい」
長門「……もう少し、あなた達と関わっていたい」
長門「時間が許す限りは、ずっとこのメンバーで」
キョン「……おう。そっか、ありがとう」
長門「…」コク
キョン「ほら、ミックスフルーツのガムやるよ。美味しいぞ」
長門「ありがとう」スッ
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 23:08:14.99 ID:4FjCYfyh0
キョン「そろそろ来るかな?」
古泉「……あぁ、足音が聞こえてきました」
長門「…」コク
ガチャ
ハルヒ「っと! ごめんね! 遅れちゃった!」
キョン「遅いぞハルヒ」
ハルヒ「うるさいわねー。掃除してたんだから仕方ないでしょ!」
古泉「はは、元気ですねぇ」
ハルヒ「にしても暑いわね! ねー、有っ希ぃ〜♪」スリスリ
長門「……暑い」
キョン「ほらハルヒ。あんまひっついてやるなって」
ハルヒ「んー……もう夏休みね」
長門「…」
ハルヒ「これが、最後の夏休みなのね」
キョン「そうだな」
ハルヒ「……最後、か」
古泉「…」
139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 23:17:28.66 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「え? 嘘! 有希もあの大学受けるの!?」
長門「…」コク
ハルヒ「なっ、なによ! それならそうって言いなさいよぉ」
キョン「よかったな。一緒に行ってくれる人がいて」
ハルヒ「べっ、別に嬉しくはないわよ〜? でも仕方ないわね。頑張って二人で合格しましょうね有希!」
古泉「ははっ、楽しそうですね」
ハルヒ「古泉君は?」
古泉「○×ってところです」
ハルヒ「あぁ、あそこか……って、中々にレベル高いところね」
キョン「そうなのか?」
ハルヒ「うちのクラスからじゃ、受験する子もいないんじゃない?」
キョン「……頭良かったんだな、古泉」
古泉「悪いほうがよかったでしょうか?」
ハルヒ「なんにせよ、本当に皆卒業しちゃうのね」
キョン「……そういうもんだ。ずっと同じ場所に留まることなんて、ありはしないさ」
ハルヒ「そうかしら? 結婚とかすれば別じゃ……!」
キョン「? なんだって?」
ハルヒ「ななっ、なんでもないわよバカキョン!」
141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 23:27:50.38 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「そうだ! いいこと考えた!」
キョン「またなにか余計なことを……」
ハルヒ「違うわよ! ほんとにいいこと!」
キョン「夏祭り?」
ハルヒ「えぇ。ほら、隣の県で毎年大きな花火大会あるじゃない?」
キョン「あぁ、あれか」
ハルヒ「あれにSOS団皆で行きましょうよ! 夏の最後の思い出ってやつね!」
古泉「いいですねぇ。僕も、行ったことがないです」
キョン「…」
ハルヒ「あれ? なによ、なにか不満?」
キョン「いや、ハルヒにしてはやけにまともなこと言うなぁと」
ハルヒ「こらーっ! どういう意味よそれ!」ベシベシ
キョン「いたたっ、いたいいたいっ!」
長門「…」プクーッ
144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 23:36:42.34 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「……これで、一学期も終わりなのね」
キョン「そうだな」
ハルヒ「ここの鍵を閉める度にね?」
キョン「ん?」
ハルヒ「一つ一つ、思い出が重なっていくんだなぁって……」ガチャン
キョン「…」
ハルヒ「今までなにも考えずに開けて、騒いで、閉めて、帰って」
ハルヒ「だけどそんな何気ない一日も……積み重なってこんなに綺麗な思い出に」
ハルヒ「……あたしもまだまだ、女の子なんだなぁ……似合わないかな?」
キョン「似合わないな」
ハルヒ「むっ、はっきり言わないでもいいじゃない!」
キョン「似合わないけど……でも俺もそう思うよ」
ハルヒ「…」
キョン「うし、鍵返して帰ろう。最後の夏休みだ、色々と楽しむぞ」
ハルヒ「そうね!」
キョン「あぁでも、ハルヒは勉強しないといけないのか……可哀想に」
ハルヒ「うっ、そ、それは言わないでよバカ」テクテク
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 23:39:57.68 ID:4FjCYfyh0
ミーンミーンミーン…
キョン「……暑そうだな」
ハルヒ「暑かったわよ。ここに来るまで、何度溶けそうになったことだか」
キョン「それはそれとて、何故俺の部屋で勉強している」
ハルヒ「いいじゃない」
キョン「……なにか手伝おうか?」
ハルヒ「なにを?」
キョン「その、応援とか」
ハルヒ「うっとうしいから黙ってて」
キョン「じゃあ尚更、何故俺の」
ハルヒ「…」カリカリ
キョン「……ま、頑張れ。俺は邪魔しないように寝てるよ」
ハルヒ「ん」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 23:43:44.98 ID:4FjCYfyh0
キョン「…」ペラッ
ハルヒ「…」カリカリ…
キョン「……ふぁっ」
ハルヒ「なに読んでるの?」スッ
キョン「こら、勉強はどうした」
ハルヒ「休憩休憩。なに読んでるのってば」
キョン「んー……ほら」スッ
ハルヒ「?」ボフッ!
キョン「うっ、重いって」
ハルヒ「なにこれ? 地図?」
キョン「ほら、お前言ってただろ。受験終わったら旅行行きたいって」
ハルヒ「あ……うん」
キョン「いったいどこにどういうのがあるのか、調べてた」
ハルヒ「ふぅん……」ススッ
キョン「……暑いだろ。ひっついてくんなよ」
ハルヒ「嬉しいくせに。それに、部屋の中はクーラー動いてるから暑くないでしょ?」
キョン「…」
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/13(金) 23:59:32.07 ID:4FjCYfyh0
ハルヒ「キョン、お母さん達は?」
キョン「出かけてるよ」
ハルヒ「妹ちゃんは?」
キョン「遊びに行ってる。夏休みだからな」
ハルヒ「そっか」
キョン「…」
ハルヒ「ふふっ、キョーン?」スッ
キョン「……勉強しなくて、いいのか?」
ハルヒ「そりゃしたほうがいいでしょうね」
キョン「あのなぁ……」
ハルヒ「ぎゅーって。休憩なの、ぎゅーって」
キョン「……ちょっとだけ室温上げるぞ。多分……寒くなる」
ハルヒ「うん」
キョン「……体、冷たいな」
ハルヒ「ひんやりしてる。でも、あったかい」
キョン「受験生が、こんなことしてていいのか?」
ハルヒ「受験生だけど、その前に……あたしはキョンの彼女でしょ?」
キョン「……そうだな」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/14(土) 00:03:43.10 ID:wd1nvHB10
キョン「いつからだろうなぁ」
ハルヒ「?」
キョン「わからないけど、お前とこういう関係ってのを……否定しなくなってる」
ハルヒ「どういう意味?」
キョン「最初こそ、ハルヒと付き合ってるってのは……誰にも知られたくなかった」
ハルヒ「…」
キョン「だけど今は、誰にも知られたいっていうか……何なんだろうな」
ハルヒ「ふふっ、へんなの」
キョン「変だ」
ハルヒ「……くしゅっ」
キョン「? 寒いか?」
ハルヒ「ううん、平気」
キョン「せめてシャツだけでも」
ハルヒ「……ひっついて?」
キョン「…」
ハルヒ「高校生でも、受験生でも……結局は人間なのよね」
キョン「…」
ハルヒ「だから、好きな人に引っ付いてるときが一番幸せ」
キョン「そうかもな」
ハルヒ「……この三年間で、一番嬉しかったのが……その幸せを見つけられたことかもね」
キョン「わからんでもないよ」
ハルヒ「んー」ググッ
キョン「っと、重いと言ってるだろ? バカ」
159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:13:38.11 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「違う違う、そこはこっちの公式」
キョン「あれ、違ったのか」
ハルヒ「はぁ……あんたのほうが心配になってきたわね」
キョン「推薦貰ってるとは言え、今後のことを考えると勉強してたほうがいいよな」
ハルヒ「そりゃもちろん。キョンは勉強すればできる子なんだから」
キョン「なんだよそれ。それに、『子』ってお前な」
ハルヒ「ふふっ、キョンキョン? キョンちゃん!」ナデナデ
キョン「やめろバカ」
ハルヒ「んー……でも最後の夏なのに、勉強なんかしてていいのかなぁ」
キョン「なに言ってる。さっきまで」
ハルヒ「いっ、言わないでいいわよっ! ……むぅ」ムグムグ
キョン「ほらほら、ペンは咥えるもんじゃないだろ」
ハルヒ「キョンもこれ解きなさい。あたしと一緒に頑張るのー」
キョン「あいよ。わかったわかった」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:18:57.42 ID:wd1nvHB10
キョン「……そろそろ暗くなってきたぞ」
ハルヒ「泊まってもいいかしら?」
キョン「えぇ?」
ハルヒ「いいじゃん」
キョン「……ほんとに勉強するのか?」
ハルヒ「するわよ」
キョン「妹が邪魔しにきても?」
ハルヒ「あ、ちょっとだけゲームする」
キョン「帰れ」
ハルヒ「嘘嘘。ちゃんと勉強するわよ」
キョン「……まあいいか。夏休みだし」
ハルヒ「うん」
キョン「なら飯食う前に、その過去問全部な」
ハルヒ「!?」
164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:28:55.55 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「はーっ、ガッツリ勉強したわ」
キョン「おつかれ」
ハルヒ「……もうこんな時間」
キョン「寝るか?」
ハルヒ「寝るー」ムギュ
キョン「あぁもう、重いから抱きついてくるなと」
ハルヒ「運べ運べー。あたしは頑張って勉強したのよー?」
キョン「ったく、よいしょっと」ボフッ
ハルヒ「……ふふっ」
キョン「なんだよ」
ハルヒ「いいこと思いついた」
キョン「?」
ハルヒ「一緒に住んじゃえばいいんだ。そうすれば、毎日会える」
キョン「……バカなこと言うな。なんでこの距離で一人暮らしなんか」
ハルヒ「冗談よ冗談。ほらほら、電気消しなさいよ」
166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:33:18.10 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「……また一日が終わったわね」
キョン「そうだな」
ハルヒ「今日はどんな日だった?」
キョン「一日中、ハルヒと一緒にいた」
ハルヒ「そのままじゃない」
キョン「じゃあどう言えっていうんだよ」
ハルヒ「んー……大好き!」
キョン「意味がわからん」
ハルヒ「来週、花火大会ね」
キョン「そうだな。あ、妹も連れてってやってもいいか?」
ハルヒ「もちろん。皆で楽しみましょ」
キョン「そりゃよかった。あいつも喜ぶよ」
ハルヒ「……いいわね。そういうの」
キョン「?」
ハルヒ「子供連れて、親子でお出かけ……みたいな」
キョン「やっぱりそういうのは、憧れるのか?」
ハルヒ「もちろん。前はどうでもよかったけど……あたしも子供作れるんだなぁって思うと」
キョン「…」
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:40:11.74 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「大学も卒業して、結婚して、家庭持って」
キョン「…」
ハルヒ「そうやって先があるんだなぁって考えると、大学が違うことなんてなんでもないって思えるかも」
キョン「そうだよ。たった数年、違う所に通うってだけだ」
ハルヒ「さっきの話」
キョン「さっきの?」
ハルヒ「一緒に住むって」
キョン「…」
ハルヒ「もちろん無理なのはわかってるけど……いつかは、そうしてくれる?」
キョン「当たり前だ。俺だって、そうできるならそうすることを選ぶ」
ハルヒ「……たまにはいいこと言うじゃない」
キョン「たまには、な」
ハルヒ「ほっぺにチューしてあげる」
キョン「なんでそうなるんだよ?」
ハルヒ「いいこと言ったご褒美。ほら」
キョン「……お返ししても?」
ハルヒ「むしろしなさい」
キョン「はは、わかったよ」
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:44:10.00 ID:wd1nvHB10
なんか推薦ってのでも色々とあるのね
そして夏休み中にこんな余裕かましてるキョン君はおかしいですねわかります
まあ、なんだ、その……そういう世界ってことで勘弁w
178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:49:31.91 ID:wd1nvHB10
キョン「ハルヒの頬、ぷにぷにしてて美味しそう」
ハルヒ「食べないでよ?」
キョン「無理だな」
ハルヒ「やっ、ん……こら」
キョン「……二人で寝るのも、上手くなったなぁ」
ハルヒ「?」
キョン「ほら、初めてこうしたときさ? 二人ともモゴモゴ動いて寝るどころじゃなかった」
ハルヒ「それはあんたが寝相悪かっただけよ……あと、ちょっとドキドキしてた」
キョン「不思議だよな。慣れるってのは」
ハルヒ「?」
キョン「初めて逢ったときに、あれだけ変な奴だって思ったのに……今はその逆」
ハルヒ「…」
キョン「二人だけで居ることも、なんだか恥ずかしいときがあったのに、それも感じない」
キョン「でもそれでも……ハルヒとサヨナラをするときは寂しいんだ」
ハルヒ「……あたしも」
キョン「何度も何度もそうしてきたのに、未だに寂しいって思うんだ。なんで慣れないんだろうな」
ハルヒ「寂しいって思うことに、なれちゃったんじゃない?」
キョン「……わかんないなぁ」
ハルヒ「でもね、同じぐらい……毎回こうやって手を繋ぐだけで、安心できるわ」クッ
キョン「はは、それもそうか」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:51:30.87 ID:wd1nvHB10
なんだか今勉強しないといけない人も沢山いるみたいだねぇ
俺のSSならいつでも読めるんだ、今はちゃんと勉強しておきたまへー
183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 00:55:02.64 ID:wd1nvHB10
キョン「さて、そろそろちゃんと寝るぞ」
ハルヒ「はぁーい」
キョン「……今の可愛いな。もう一回言ってみてくれ」
ハルヒ「やぁよ。ほらおやすみー」
キョン「…」
ハルヒ「寝た?」
キョン「寝てない」
ハルヒ「寝なさいよ」
キョン「お前こそ」
ハルヒ「うりうり」コチョコチョ
キョン「ばっ、やめろ」
ハルヒ「んー……幸せ」
キョン「…」
ハルヒ「明日も明後日も……ずっと幸せでいましょうね」
キョン「もちろん」
ハルヒ「……おやすみ」チュ
190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:07:49.53 ID:wd1nvHB10
古泉「おや?」
キョン「! 古泉」
古泉「偶然ですね。何してるんですか?」
ハルヒ「散歩よ散歩、古泉君は?」
古泉「僕もそんな感じです」
キョン「なんとも暇そうだな。というか、余裕だな二人共。」
古泉「息抜きは大切ですよ?」
ハルヒ「その通り! いいこと言うわね古泉君」
キョン「お前らなぁ」
古泉「……仲が良さそうで、なによりです」ヒソヒソ
キョン「あぁ、それはどうも」
古泉「心配していた閉鎖空間も神人も、全く現れていませんね」
キョン「そうなのか?」
古泉「えぇ、全く」
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:14:56.03 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「? キョン、早く行くわよ」
キョン「あぁ、待ってくれ」
古泉「…」
古泉「あの、すいません」
キョン「?」
古泉「こういうこと聞くのは……おかしいかもしれませんが」
キョン「なんだよ」
古泉「恋愛って、楽しいですか?」
キョン「…」
古泉「……はは、すいません。なんでもないです」
キョン「楽しいよ。凄く楽しい」
キョン「だからお前も、大学に入ったら……自由にしてみるといい」
古泉「…」
キョン「俺も、一人でハルヒを支えられるように……頑張るから、さ」
古泉「……えぇ、僕も……わかりました」
202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:23:35.64 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「あれ、有希だ」
キョン「……なにやってんだあいつ」
長門「…」
ハルヒ「おーい、なにしてるのよ?」
長門「! ……隙間に……子犬が」
ハルヒ「あ、ほんとだ」
長門「チョコで釣ろうとしても、釣れない」
キョン「ばっ、ダメだ長門! 犬にチョコはあげちゃダメだ」
長門「…」
長門「……もふもふ」
ハルヒ「いいなぁ。あたしも抱っこさせてよ」
キョン「しかし、何故子犬を」
長門「……いた」
キョン「おう」
長門「だから」
キョン「……はぁ」
205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:29:07.21 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「あはは、捨て犬? 親犬はどこー?」ナデナデ
長門「わからない」
キョン「……口の周りにチョコが付いてるぞ、長門」
長門「…」フキフキ
長門「昨日から、ずっとそこに居た」
キョン「昨日から? じゃあ野良犬だな」
ハルヒ「あんた野良なの? 大変ねー」ワシワシ
長門「……私が飼っても大丈夫?」
キョン「飼う? まあ、長門なら……餌とか気をつけるなら」
長門「…」
キョン「飼いたいのか」
長門「……そういうのも、いいかもしれないと」
キョン「なら、飼ってあげればいい」
ハルヒ「え? 飼うの有希? じゃああたし、たまに会いに行くわ!」モッフモフ
208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:36:06.04 ID:wd1nvHB10
とてもあれだなあ、常識しらずだなぁ俺
受験生、ほんと超ごめんなさい。こんなSS書いてて言うのもなんですが
超頑張ってください。多分、大学生活は楽しいぞ!
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:40:05.60 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「古泉君も有希も、みんななんだか余裕ね!」
キョン「そりゃお前もだ」
ハルヒ「なんだか皆、楽しそう」
キョン「…」
キョン「少なからずとも」
ハルヒ「?」
キョン「ハルヒは、人に影響を与えてるんだよ」
ハルヒ「あたしが?」
キョン「ハルヒが……ハルヒは、人を元気にする力がある」
ハルヒ「…」
キョン「多分、長門も古泉もそれに影響されてるんだろうな」
ハルヒ「ふふっ、なにそれ。じゃああんたはどうなのよ?」
キョン「俺? 俺には効かないよ。残念だったな」
ハルヒ「ぬー、そこは一番影響受けてるって言いなさいよー」
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:43:38.38 ID:wd1nvHB10
―数日後―
ハルヒ「おまたせ! みんな揃ってるわね!」
キョン「うわ、凄い人だな」
長門「…」チロチロ
古泉「りんご飴ですか? いつのまに……」
ハルヒ「古泉君と有希、一緒に来たの?」
古泉「あ、いいえ。さっきそこで」
ハルヒ「あれね! なんだかWデートみたい」
キョン「話聞いてないな」
ハルヒ「で、そのお面どうしたのよ有希」
長門「……買った」
ハルヒ「や、そりゃそうだろうけど」
キョン「ほら、ここからじゃ花火見えないから移動するぞ」
ハルヒ「待ちなさいよ! あたしも色々買うのー!」
218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:49:15.40 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「ねぇキョン? あたしのこと好き?」
キョン「なっ」
ハルヒ「好きならたこ焼き買って! 買いなさい!」
キョン「……今だけ嫌いになってやろうか」
長門「…」ジー
ハルヒ「?」
長門「……わた……あめ」ジー
ハルヒ「欲しいの?」
長門「両手が一杯」
ハルヒ「リンゴ飴とぶどう飴とイチゴ飴と……飴持ちすぎじゃない?」
キョン「古泉、持ってやれよ」
長門「…」ジー
古泉「……わかりました。どれですか?」
長門「巨大なやつ」
古泉「うっ」
222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 01:54:07.01 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「あー楽しかった!」
キョン「財布がびっくりするぐらい軽くなった……」
ハルヒ「見上げすぎて首が痛いわ! 花火凄かったわね!」
キョン「そうだな」
ハルヒ「古泉君、ちゃんと有希送って帰ったかな」
キョン「まあ、あいつはそういうのはちゃんとするだろ」
ハルヒ「……今日も泊まって帰ろうかな」
キョン「言うと思った」
ハルヒ「ダメ?」
キョン「ダメじゃないけど、浴衣はどうするんだよ」
ハルヒ「ふふっ、エロキョン」
キョン「まだなにも言ってない」
ハルヒ「一回あたしの家に行って、それからまたキョンの家に行けばいいじゃない」
キョン「……勉強しなくて大丈夫なのかなぁ」
ハルヒ「ちゃんとしてるわよ! もちろん、勉強道具も持っていくわ!」
227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:01:01.34 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「妹ちゃんも来れればよかったのに」
キョン「あいつはあいつで、田舎の婆ちゃんとこで楽しんでるだろうよ」
ハルヒ「ふふっ、どっちにしようか悩んでた妹ちゃん可愛かったわ」
キョン「ものっすごい悩んでたよな」
ハルヒ「でも、よく残ったわねキョン。家族みんな帰省してるってのに」
キョン「……大切な最後の夏休み、だろ?」
ハルヒ「……もう、バカキョン」
ハルヒ「それじゃ、着替えてくるわ」
キョン「あいよ。待ってる」
ハルヒ「……入ってもいいわよ?」
キョン「む……ちょい気まずいな」
ハルヒ「それもそうね。すぐ戻ってくるわ」
キョン「ん」
キョン「ふぅ……」
キョン「いい空だ。雲ひとつない……星空」
キョン「……朝比奈さん、元気かな」
230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:05:41.72 ID:wd1nvHB10
キョン「……幾らなんでも、未来には逢いにいけないですよ」
キョン「前に海で見た、あなたの水着……最高でした」
みくる「ふふっ。彼女いるのにそういうこと言っちゃダメですよ」
キョン「そう言われてもですね、やはりあなたのプロポーションは」
みくる「…」
キョン「…」
みくる「…」
キョン「!? あ、ああっ、朝比奈さん!? 何故ここにっ!?」
みくる「えへへ……今日だけ、帰ってきてみました」
キョン「え、う、えぉ、本物? 本物ですか?」
みくる「はい。本物ですよ?」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:10:47.22 ID:wd1nvHB10
キョン「朝比奈さん……お久しぶりです」
みくる「はい。お久しぶりです」
キョン「あ、そうだハルヒも」
みくる「! ま、待ってください!」
キョン「?」
みくる「あの……ごめんなさい。今はキョン君にしか」
キョン「でも、ハルヒも朝比奈さんに逢いたがって」
みくる「わかってます。私も逢いたいけど……」
キョン「?」
みくる「また、泣かれると辛いですから」
キョン「…」
みくる「私だけは、あなた達とは同じ時間の中では生きられないですから」
239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:14:48.38 ID:wd1nvHB10
キョン「……そうですよね。あなたは未来人だから……」
みくる「でも実は、今までもちゃんとこっちに居たんですよ?」
キョン「?」
みくる「本当はもう少し、あなた達二人を観察する任務があったんですけど」
キョン「…」
みくる「この日が、最後なんです。この日から……私の知っている未来に、時間が繋がる」
キョン「未来に、繋がる?」
みくる「今までの過去は全て、未確定な過去だったんです」
みくる「つまり私達未来人でさえ、涼宮さんの行動が見えなかった」
みくる「それはあなたが……キョン君が鍵となっていたから」
キョン「…」
みくる「だけど、それがようやく私達の持つ過去の記憶の重なりました」
キョン「ここからは……朝比奈さんの知っている未来に、繋がると?」
みくる「はい。わかってくれますか?」
キョン「…」
240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:18:12.00 ID:wd1nvHB10
キョン「それはつまり、その」
みくる「…」
キョン「未来人としての……朝比奈さんが」
みくる「私が過去に干渉できるのも、最後ということですね」
キョン「…」
みくる「……私は、これから涼宮さんにとっての『過去の人』になります」
みくる「今までは手紙で繋がっていたけど、それも終わり」
みくる「……未来人として、過去に干渉できないから……変な話だけど、過去の記憶に」
キョン「……もう、逢えないんですか」
みくる「…」
キョン「そんな……なら、せめて最後に一度だけでもハルヒに」
みくる「涼宮さんに逢える時間は残っていません。この時間で最後に会えるのは……キョン君だけ」
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:22:21.09 ID:wd1nvHB10
キョン「でも、久しぶりに逢っていきなりそんな」
みくる「……こんなこと言えば、キョン君達に辛い思いさせちゃうなぁって」
キョン「今言われても、俺も落ち着いていられませんよ!」
みくる「…」
キョン「もう二度と、朝比奈さんと逢えないなんて……そんなの」
みくる「私も、私も辛いんです。だけど……私は、未来人ですから」
キョン「…」
みくる「これでも頑張ったんですよ? ふふっ、本当は最後も一人で誰にも逢わずに帰らないといけなかったのに」
キョン「……古泉達も、知ってるんですか?」
みくる「長門さんにはバレてましたね。古泉君は、どうなんでしょうね?」
キョン「でも勝手すぎますよ! 俺、いきなりこんな、二度と逢えないなんて……」
みくる「……ごめんね、ごめんねキョン君」
249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:27:06.50 ID:wd1nvHB10
キョン「……でもどうしようもないんですよね」
みくる「…」
キョン「わかりました。これでサヨナラです」
みくる「ごめんね、キョン君」タッ
キョン「!」
ギュッ
キョン「あっ、朝比奈さん?」
みくる「ぐすっ……キョン君……本当にごめんなさい」
キョン「ちょっ、ちょっと」
みくる「私、あなたのこと……大好きでした」
キョン「……えっ?」
みくる「ダメだってわかってた。それはいけないって」
みくる「だけど……叶わないとわかってても、伝えられないのは辛くて……」
みくる「涼宮さんも大好きだけど、それでも……んっ、ひっく」
キョン「……朝比奈さん」
みくる「……本当にごめんね。最後にびっくりさせちゃいましたね」
キョン「涙、拭いてください。綺麗な顔に似合いません」
みくる「ふふっ……ますます男らしくなってる……凄いなぁ」
キョン「…」
252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:33:31.55 ID:wd1nvHB10
みくる「これが言いたかっただけ。失礼しました」
キョン「いや……その、嬉しかったです」
みくる「…」
キョン「でも、あの……ごめんなさい」
みくる「ううん、言えただけで満足です。涼宮さんと、仲良くね?」
キョン「…」
みくる「それじゃ、今までありがとう。さようなら」
キョン「待ってください」
みくる「?」
キョン「あの、これ……ちょっとくしゃくしゃになってるけど」カサカサ
みくる「これは……おみくじ?」
キョン「季節外れだけど、さっき花火大会に行くついでに神社に寄ったんです」
キョン「それで、SOS団のメンバー皆で……一回ずつおみくじ引こうってことになって」
キョン「朝比奈さん、居ないけど……SOS団のメンバーだから、ハルヒが変わりに朝比奈さんの分もって」
みくる「……涼宮さんが……私の」
キョン「多分、ハルヒの力なんだろうけど。全部大吉で、面白いなぁって」
キョン「全員、俺もハルヒも長門も古泉も……全員が、笑ったんだ」
キョン「だから、これからも……たとえ辛いこととかあっても」
キョン「そのおみくじを見て、思い出して笑ってください。あなたは……SOS団の、メンバーなんですから!」
259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:38:21.03 ID:wd1nvHB10
みくる「これ、こんな……うん」
キョン「…」
みくる「うん、ありがとう。キョン君、ありがとっ」
キョン「だから、泣かないでくださいよ」
みくる「だって、だってこんなの……ぐすっ」
キョン「もう逢えなくても、絶対に忘れません」
キョン「俺は、俺達の三年間は……SOS団のことで、一杯だった」
キョン「こんなに綺麗な思い出を貰えるなんて、思ってなかったんです」
キョン「だから……ありがとう。朝比奈さん。これからも、お元気で」
みくる「ぐすっ……わかりました。キョン君も、涼宮さんも……みんな、元気で」
キョン「…」
キョン、みくる「「さようなら」」
キョン「…」
キョン「……さようなら……朝比奈さん」
260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:41:29.21 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「おまた……あれっ、なにしてるのキョン?」
キョン「……ハルヒ」
ハルヒ「どうしたのあんた、目真っ赤じゃん」
キョン「なんでもないよ。ごみが入ったんだ」
ハルヒ「大丈夫? 痛くない?」
キョン「痛くない……大丈夫」ギュウ
ハルヒ「あ……こ、こらこら! なによおーい!」
キョン「……好きだ。大好きだハルヒ」
ハルヒ「?」
キョン「……絶対に幸せにするから……大好きだ、ハルヒ」
ハルヒ「……うん、ありがとう。ふふっ、どうしたのよキョン?」ポンポンッ
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:43:53.50 ID:wd1nvHB10
―――――
みくる「はぁ……すっごい泣いちゃった」
みくる「これじゃまるで、おか……涼宮さんみたい」
みくる「…」
みくる「お父さん、びっくりするだろうなぁ」
みくる「このおみくじ……最後にくれたんだね」
みくる「…」
みくる「さようなら、初恋の人。私の……大切な、大切なおと―――」
―――――
265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:46:30.26 ID:wd1nvHB10
キョン「……なぁハルヒ」
ハルヒ「?」
キョン「朝比奈さんのこと、好きだったか?」
ハルヒ「なによ急に」
キョン「俺は……好きだったよ」
ハルヒ「……そうよね、わからなくもないわ」
キョン「今こそお前が一番だけど、もしかすると……」
ハルヒ「こらこら! そういうの彼女の前で言わないでよバカ!」
キョン「っと、ごめん。でもほら、今は確かにお前が好きなんだ」
ハルヒ「?」
キョン「だから……これから、よろしく」
ハルヒ「……さっきからおかしいわよ、あんた」
キョン「まあいいさ。ほら早く行くぞ」
ハルヒ「待って、手繋いでよ」
キョン「もちろん」グッ
273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:50:40.68 ID:wd1nvHB10
―数ヶ月後―
ハルヒ「うううう……胃が、胃がぁ」
キョン「今更何言ってるんだよ。もうあとは結果を見るだけじゃないか」
ハルヒ「それはそうだけど……」
長門「…」
キョン「おっ、早いな長門」
長門「…」コクン
古泉「おはようございます」
ハルヒ「あれ、また二人で……」
キョン「?」
長門「…」モグモグ
古泉「まださっきのグミ食べてるんですか」
長門「…」カミカミ
キョン「もしかしてお前達」
ハルヒ「うし! じゃあ行くわよ有希!」
長門「…」コク
キョン「…」
古泉「楽しいですね、恋愛って」
キョン「だろ?」
古泉「……色々と、難しいこともありますが」
キョン「だろうなぁ……さあ、俺達は大人しく待っていようぜ」
古泉「はい」
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:53:35.38 ID:wd1nvHB10
キョン「……あ、帰ってきた」
古泉「なんだか……あれ?」
ハルヒ「…」
キョン「…」
ハルヒ「はぁ」
キョン「まさか」
ハルヒ「……これで、キョンと別の大学に通うのが決定ね」
キョン「!」
ハルヒ「ふふっ! 喜んでいいのかダメなのか、わかんないわね!」
キョン「おお、やったじゃないか! おめでとうハルヒ!」ムギュゥ
ハルヒ「! だっ、抱きつかないでよ!」
長門「…」グッ
古泉「はは、よかったですねぇ……って、長門さんも試験は受けたんですね」
長門「……雰囲気」
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 02:56:23.92 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「みくるちゃんも、一緒に祝えたらよかったのになぁ」
キョン「…」
古泉「海外に行ってしまわれたんですよね」
ハルヒ「うん。中々手紙も出せないかもって」
キョン「……大丈夫。生きてるんだ、朝比奈さんも絶対に」
ハルヒ「?」
ハルヒ「それじゃ、鍵閉めるわよ」
長門「…」
ハルヒ「……これで本当に、SOS団も終了ね」
キョン「終わらないよ。部室が……文芸部室に、なるだけだ」
古泉「そうです」
ハルヒ「……ありがとうね。皆」
キョン「…」
ハルヒ「あたし、こんなに充実した高校生活送れるなんて思わなかった」
キョン「あぁ、俺もだよ」
290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 03:01:27.78 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「この鍵、貰って帰ったら怒られるかな?」
キョン「怒られるよ。そりゃもちろん」
ハルヒ「……まあいいか! それっ!」
ガチャン
ハルヒ「はい! これでSOS団の活動は終了となります!」
古泉「お疲れ様です」
長門「…」パチパチ
ハルヒ「でもこれからも、あんた達はSOS団OBとして! あたしが呼んだらすぐに集まるように!」
キョン「はいよ。わかってるとも」
古泉「いつでも呼んでください。喜んで集まります」
長門「もちろん」コク
ハルヒ「よーし! それじゃ帰るわよ! 文字通り卒業!」
キョン「……今までお疲れ様。ハルヒ」
291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/14(土) 03:03:24.47 ID:wd1nvHB10
ハルヒ「今度は三年間じゃなくて、ずっと一緒に居ること! わかったわね、キョン?」
キョン「……頑張るよ。ずっと一緒だ、ハルヒ」
終。
298 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY [] 投稿日:2009/02/14(土) 03:05:44.21 ID:wd1nvHB10
これは全て俺の想像で
受験とかみくるがどのぐらいの未来から来たとか
その辺は全部想像。勉強不足とか、そういうのじゃないよ。えぇ違いますとも。
とにかく受験生頑張れ。
山を越えたら、またこういうスレで逢おうじゃないか。
それじゃ、また。
ノシ