【オードリー】涼宮春日(カスガ)の憂鬱


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 20:19:04.16 ID:JVXZGUnV0

春日「日大第○中出身、涼宮カスガ! ただの人間には興味がない!
   …この中に、太った熟女、春日のファン、カスガーがいたら私のところに
   来なさいね。以上! …ばぁい。」

 中途半端に短いテクノカットにテカテカワックスをつけて、クラス全員の視線を
傲然と受け止める顔はこの上なく黒い中央アジア系の濃い顔立ち、
何を考えているのかわからない残念な目線の下に異常に白い歯が並び、
薄桃色の袖なしカーデをぴちぴちに着込んだ生物。
 春日の鳩胸がやたらにせり出していたことを覚えている。
 えらい気持ち悪い生物がそこにいた。

 こうして俺たちは出会ってしまった。
 しみじみと思う。偶然だと信じたい、と。


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:20:26.38 ID:JVXZGUnV0

キョン「なあ、しょっぱなの自己紹介のアレ、どの辺まで本気だったんだ?」

春日「…? 自己紹介のアレって何だ?」

キョン「ガチで忘れてますみたいな顔すんなよ! いや、だからカスガーがどうとか」

春日「お前、カスガーなのか!?」

キョン「違げーよバカ!」

春日「だったら止めるんじゃないよ春日の行く道を!」

キョン「…いや、おかしいでしょう太った熟女とか…」

春日「ウッルセエ」

キョン「駄目だこいつ会話通じねえわ」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:23:25.03 ID:JVXZGUnV0

春日「カスガ、思うんだけど、曜日によって感じるイメージってそれぞれ
異なる気がするのよね」

 …初めて会話が成立しそうだ。めんどくさいのでおカマ口調なのはこの際
ぶん投げていく。

春日「月曜がトゥースなら火曜はうぃ。水曜はおぃ。木曜はヘッ!
   で、日曜は当然ばぁい、だ」
キョン「…それはさっぱり意味が分かりませんが」
春日「天然記念物春日!」
キョン「つうことは、つかみにしたら月曜が『春日はどこにもいきませんよ』で
   火曜が『春日に彼女はいませんよ』なのか?」
春日「うぃ」
キョン「俺は月曜は『ファンには手を出しませんよ』って感じがするけどな」
春日「お前の意見など誰も聞いてはいないぞ?」
キョン「ところで、うぃとかおいとかの金曜と土曜はなんなんだ?」
春日「…………ぁー…ぁー…」
キョン「アドリブ効かねえなあ!!!」
春日「…おっぱい」
キョン「中学生か!」
春日「俺はオジサンだよ!」
キョン「薄々そんな気はしてたよ!」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:24:55.35 ID:JVXZGUnV0


                 (幕間1)

春日「ちなみにこのSSを読んでる間は
   ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm5760253
   をBGMにしておいて貰うのもいいかもしれないわね」
キョン「…お前みたいな奴でもニコ動は差別せずにアカウント取らせてくれるんだな」
春日「へッ! 春日はVipperもニコ厨も差別しないぞ!」
キョン「なんで上からなんだよ!」
春日「ちなみに勝手にループしてくれるからずっと聴き続けられるぞ!」
キョン「微妙に迷惑機能だなオイ」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:26:16.68 ID:JVXZGUnV0

春日「おい貴様! カスガは決めたぞ、…部活を作るッ!」
キョン「なんでそうなるんだよ…、つうか唾を飛ばすな。だいたいお前は
   奇天烈な自己紹介で壮大にスベった上に更に一体何をしたいっていうのよ」

春日「この世を不可思議なことで満たしたいですな」
キョン「それと熟女やカスガーに何の因果関係が?」
春日「ヘッ! まともな世の中では全世界をカスガーで満たせないからな!」
キョン「悲しいほど妥当な見解だよ! もうそんな理由で変えられたら
   世界もたまったもんじゃねえよ…」
春日「重ねがさねお前の意見なぞ聞いちゃいないんだぞ?」
キョン「えーと、とりあえず無性に手ぇ出したいんだけどいいかな?」
春日「きゃ〜〜〜〜〜〜!(裏声) けだものかっ!」
キョン「そっちの意味じゃねえよ、ちょっとお前のツラはったおさせろって
   言ってんだよ」
春日「鬼瓦ッ!!!」
キョン「……」 (ゴン。)
春日「……ばぁい。」
キョン「え〜、ご起立ください」
春日「(ムクッ)トゥース!wwww」
キョン「ノーダメージってところが更に腹の立つポイントですね」



10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:27:43.97 ID:JVXZGUnV0

春日「おいキョン氏、部室に行くぞ?」
キョン「お前何言ってんだ超ワケわかんねーな。
   お前の妄想部活は部室なんか持ってねえだろ」
春日「ははははwwwww確かにwww」
キョン「俺たちホームレスかってな」
春日「ちょwwwwwやめろwwwww」
キョン「派遣村連れてかれるよってか」
春日「……。(ムッツリ)」
キョン「ええと、派遣村ハマんなかったみたいですけれども」
春日「当たり前だ! 不謹慎だろっ!(ドカッ!)」
キョン「おっしゃる通りだよ! もういいよ、当てはあんのか?」
春日「黙ってついて来なさいよこのカスガに!
   文化系部の部室棟に阿○ヶ谷むつみ荘なみにいい物件があるんですのよ」
キョン「その例えに悲しいくらい期待が抱けない訳なんですが」


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 20:30:38.71 ID:JVXZGUnV0

      『有閑倶楽部』

キョン「違う作品じゃねえかっ!」
春日「ははは。まあ集英社つながりだし」
キョン「…角川と集英社にパイプラインがあったなんて
思いっきり初耳なんですが」
春日「ま、ここには暇を持て余した方しかいないらしいんでな。
乗っ取りには非常に好都合なんでございますよ」

      (ガラガラガラー)

春日「はっはっは。邪魔するぞ!」
キョン「本っ当に申し訳ありませんねー」


メンフェンティス「よく来たー。私は、神だー」

キョン「おいおいおいおい……」
春日「(絡みにくさが)丸見えだねえ……」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:32:22.49 ID:JVXZGUnV0

メンフェンティス「わたしはー…、暇を持て余した挙句に降りてきた、
   神々型インター、フェイスだ。つまりは、もろ、神だー…。
   100億年以上前から、お前、カスガをー、観察し続けているー」

春日「カスガには観察に値する魅力が満載だからな!」
キョン「春日がまだミジンコかなんかだった頃から観察してるんですね」
春日「…ヘッ!」
キョン「てかどうでもいいけど、メンフェンティスって名前だったんすね」
春日「ウィキペディアには何でも載ってるでございますなー」
キョン「あ、あれ? そんなことよりいきなりネタばれってどうなんだ?
   元ネタには確か本のしおりにメッセージがってくだりが……」
メンフェンティス「全ての神よ、そして全ての生命よ、彼の脚部、および…」
キョン「くぁwせdrftgyふじこlpっ!? あっ、足があああっ!?」
春日「はははははwwwww確かにwwww」
キョン「何にハマってんだてめえは! ちょ、ちょっとやめろ痛い痛い!」
メンフェンティス「…………?」
キョン「な、なんだよ…」
メンフェンティス「お前はー、メンフィスでは、ないのかー」
春日「アニョハセヨー!」
キョン「お前ちょっと黙ってろ」


春日「…さて、では生贄も差し出したことだし、部室を使わせてくださいますな?」
メンフェンティス「好きにー、しろ」
キョン「えー、二人まとめてぶち殺したい訳なんですが」
春日&メン「きゃ〜〜〜〜〜〜〜!(裏声)」
キョン「楽しそうだな馬鹿野郎ども!(パシーン! パシーン!)」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:35:41.68 ID:JVXZGUnV0

(幕間2)

春日「メンフェンちゃんたちの活躍はこちらっ! ホイ!」
ttp://www.youtube.com/watch?v=UHSk9iftV2E&feature=related

キョン林「危険だねー。神々は見出すとリンク追って止まらなくなるよ〜」
春日「初手はこれでいいのでございますよ。
   投下話数が溜まるまでは意外とかかりますからなあ」
キョン林「メモ帳からのコピペ投下だから極端に待つことはないんだけどね」
春日「むしろつべ見てる間に終わる可能性も高いぞwww」
キョン林「…どこにハマってんだよ軽く死活問題じゃねえか

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:37:36.41 ID:JVXZGUnV0

(次の日)

春日「はっはっは! 早速だがまた新しい部員を連れて来たぞ! まったく、カスガの
   行動力は足首にブースターレベルでございますなwwww」

??「な、なんなんですかー?」

 おっ! 美少女!? この小芝居始まって初の美少女ッ!?

??「ここどこですか? 何で連れてこられたんですか? 一体何を…」

 き、期待せざるを得ないっ!!!

春日「ヘッ! 紹介するぞ。トータルテンボスの藤田ちゃんだっっ!!!」
 …期待した若ちゃんが馬鹿でした。
春日「若ちゃんって一体何だね? キョン林君?」
 うっせえ殺すぞ。柳沢慎吾みたいな頭しやがって。
春日「俺は柳沢慎吾なのか!?」
 お前は春日だよ!
春日「春日なのかあー!」
 おおがっかりしろ。M-1のときのザ・パンチくらいがっかりしやがれ馬鹿野郎。
春日「もう〜〜〜死んでぇ〜〜〜!」
 そういや最近全然やんねえなそれ。


藤田「…あのー、前に持ってきておいて一切いじらねぇのはやめてもらえますか?」
キョン林&春日「大変失礼いたしました」

>>21
しのびねえな、ココだ。

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:38:50.69 ID:JVXZGUnV0

キョン林「で、どこから拉致って来たんだ?」
春日「ルミネ以外有り得ねえだろっ!」
キョン林「ああそうだな俺が悪かったよ! ええと、なんでまたこいつなんだ?」

春日「カスガね、『もえ』ってけっこう重要なことだと思いますのよ」
キョン林「…萌えの要素いっさい無いだろ、コワモテ過ぎるんだよ。
   こいつに萌える要素があんならこの世にアイドル芸人なんか必要ねえんだよ」

春日「萌えじゃない、燃えだっ! 見ろこの異常なアフロ! 基本的にね、何かおかしな事件が
   起こりそうな物語にはこういう有り得ない髪型の人間が一人はいるもんだろ!」
キョン林「おかしな事件が起こりそうな物語とは?」
春日「春日ワールドだよっ!」
キョン林「…それぶん投げていきますけれども」

藤田「ぶん投げる前にちょこっと拾うとこあんでしょーが!?
   俺の頭燃えてないーー! ったくお前らはうつけものか!?」

キョン林「なんかさあ、巻き込んじゃってしのびないね」
藤田「……か、かまわんよ…」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:41:29.83 ID:JVXZGUnV0

春日「それだけじゃないのでございますよ!」
藤田「わひゃあああ!」
キョン林「こ、こら! いくらvipだからってアッー臭は…」
藤田「どひぇええ!」
キョン林「見たくないから! や、やめてぇええーーーー!!! …って、ん?」
春日「はっはっは! ほぉら! 藤田ちゃんのアフロを三回握るとリアルサザエさん
   の誕生だっ!」
キョン林「魁!クロマティ高校とかにいそうなやばい人でしかねえよ」
藤田「きちぃな。なんか俺がスベったみたいじゃん」
春日「その通りだよっ!」
キョン林「…みくるんるんのくだりを再現する意義が微塵も果たされていないんですけども」
春日「…ヘッ!」


春日「さらに喜ばしいお知らせだ! 部活名も考えてきた!」
キョン林「喜ばしいのは確実にお前の頭だけどな」
春日「その名も、
    春日による、涼宮カスガの、\春日超かっこいいー!!/ の団、
   略して『Ksk団』だっ!」
キョン林「今は“おいげき”って言うのが流行りらしいいぞ」


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:43:16.62 ID:JVXZGUnV0

            (幕間3)

春日「藤田ちゃんって言われてもアレな方にはこれ! ドバ☆ドバッ!」
ttp://www.youtube.com/watch?v=iWItSZGGK0k&feature=related

キョン林「すっかりお笑い芸人ガイドだね」
春日「…正直どれが最高傑作ネタだとかは知らないのでチョイスについては
   文字通り笑って許して頂きたいところですなぁ」
キョン林「ところで俺たちを知らない人はどうすればいいの?」
春日「普通にオードリーで文字検索かけて全てのネタを見ろよっ!」
キョン林「…うっかりヘップバーンに見惚れないで欲しいところですね」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:44:44.33 ID:JVXZGUnV0

(幕間3.5)

春日「おかしいわね。せっかく部活を作ったのにちっとも不思議な事件の
   タレコミがないでございますのよ」
メンフェンティス「創ったばかりではー、仕方が、ない」
春日「ヘッ! 早いところ何か不可思議なことが起きなければ春日は
   納得しませんよ!」
メンフェンティス「ふむ…。それなら少し、面白いものを見せてやろう」

    \テッテテー♪/    \よっ、平成のっ!?/

春日「うおっ!? どこからか天の声がっ!!!」
メンフェンティス「神にかかれば、このようなことー、造作も、ないのだ」

    \私だー/    \シルバネース!/

春日「なにこのカヲス。」
メンフェンティス「M-1芸人のコラボ、カーペットだー」


キョン林「…? なにお前ら二人で盛り上がっちゃってんだ?」
春日「す、すいません! アレだけはやめてください!!
   両側頭部に黄色いリボンだけはやめてください!」
キョン林「お前律儀に黄色いリボン付けてたのかよ…いらねえ情報だなおい。
   あと元ネタを否定するかのような言い回しはやめなさいよ」
春日「かーすがぁーにごぉーっどぶれーーす♪wwww」
キョン林「そのままぶっ飛ばされて失踪しちまえって話ですね」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 20:46:18.19 ID:JVXZGUnV0

春日「またまた新入部員をゲットしてきたぞ! その名も…」
米泉「米粒ですっ! って違うううううう!(パシン! パシン!)」
春日「自己紹介で米粒を名乗るとは、なかなかシュールな方ですな」
藤田「カスガには言われたくねんじゃね?」

米泉「うううー。井上にどつかれ過ぎた挙句頭の片方が
   ちょっとへっこんで米粒型人間に…」

藤田「それならまず全身白の服装をやめようか!?」
米泉「おっしゃる通りっ!(パシーン!)」
キョン林「…その、いちいち膝を叩きながら自分をいましめる方は
   こないだ言ってた転校生か?」
春日「ご名答! 不可思議な物語には謎の転校生がつきものだからな!」
キョン林「お前ぇが一番身も蓋もなく謎の生物なんだけどな」

メンフェンティス「ちょっと、いいかー…」
春日「どうしましたの?」
メンフェンティス「私はー…、今、空気だー…」
春日「返す言葉もございませんわな」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:48:15.16 ID:JVXZGUnV0

米泉「で、ここは何する部活なん?」
春日「ここはKsk団だ! 春日の魅力を伝えるメールを世界に発信しまくるぞ!」
米泉「超迷惑メールッ!!(パシーン!)」

キョン林「なんつーかさあ、俺今までのメンツだったらさばく自信あったけどM-1王者に
   ツッコミとか無理だよぉー…」
米泉「ひどい皮肉ッ!(パシン!)」
キョン林「なんか卑屈だなあおい!」
米泉「案外小心者ッ!(パシン!)」
キョン林(……。勝手にセルフツッコミしてくれてるから別にいっか…)

春日「ちなみにこんな卑屈なツッコミしてるが実際家でも置物状態らしいぞwww」
米泉「とうっ!(バチーン!)」
春日「痛えっ!? 鬼瓦ッ!!」
藤田「カスガは人を怒らせることにかけては非常にゆるぎねえなー」

キョン林「その情熱を10分の1でもいいからお笑いに傾けて欲しいんですけども」

春日「ふう。なんならここが青くなるまでやってくれていいんだぞ?」
米泉「いい。超めんどい」
春日「……。(そこまでお前のこと嫌いじゃねえよ! …ってやってくれない…)」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 20:49:45.47 ID:JVXZGUnV0

             (幕間4)

春日「ちなみに米泉君の活躍はこちら! ぷしゅぅ〜!」
ttp://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=EVsuhgM-F-E

米泉「あ。室伏…」
春日「おう?」
米泉「妹のほうやった…」
キョン林「黄色いリボンくらいしか他のY染色体との差異はない訳ですけども」
米泉「あ、M-1の決勝でやったネタやから知ってる人は見る必要ないで!」
春日「そんなことよりオードリーの決勝ネタがつべでもニコ動でも
   見つからないのだが…」
キョン林「オードリー『選挙演説』、見かけた方はご一報くださいね、っと」


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:51:15.51 ID:JVXZGUnV0

キョン林「しかしぞくぞく部員だけ増えてもなあ。俺たち何するかは一切
   決まってないフリーな集団な訳だし」

春日「果報は寝て待て、昔の人は言いました。でももうそんな時代じゃないのです。
   地面を掘り起こしてでも、果報は探し出すものなのです。だから探しに行くぞ?」

キョン林「原作丸パクリの台詞でご苦労なこったなあ!(パシーン!)」
春日「あ、黄色いリボンが…」
キョン林「…まだ付けてたのか…」
藤田「早く概要を説明したまえよー! 場合によっちゃ協力してやろうともさ!」
春日「よし! 来週の土曜に駅前に九時半に集合だ! 遅刻した奴にはもれなく飯を
   奢らせるからからな。では、これにて解散!」
キョン林「…九時半て…。お前がもれなく飯代節約する気満々だろ…」


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:52:55.87 ID:JVXZGUnV0

春日「ハァッ! 皆さん、平日にお会いして以来ですね?」
藤田「お前は本当に大いに抜かり有りだねぇー。俺とキョン林と
   メンフェンちゃんと米泉はちゃっかり金曜の夜に遊んでたからね?」
米泉「見事な金曜確保っ!(パシーン!)」
メンフェンティス「仮想世界でー、ガルファンを、狩ったー」
春日「…………」


キョン林「うぃーっす。あれえ、なんで春日胸張ってないの?」

春日「……」
米泉「カスガさんハブってもうたwww」
藤田「まじぃなー。カスガ超ブルー入ってる気配じゃん?」
メンフェンティス「シルバネスの斧ー、課金、約5万弱ー…」

キョン林「いや待て、これは…」
春日「…ヘッ! へへへへ…」
キョン林「ニヤニヤしてんじゃねえよこのドMがっ!」

春日「さあ利目せよ! これから二手に分かれて神、未来人、超能力者が
   現世に残した痕跡を探しだすぞ!」
藤田「春日今のでダメージ0かよ! こりゃあハンパねえな!」
キョン林「組分けはどうすんだよ…」
春日「じゃ〜ん! カスガくーーーーーじ!」
藤田「つまようじでクジとか超ビンボくせぇーーー!www」
キョン林「すごい、春日が私物を皆のために供じた!?」
米泉「カスガさん、ほ、本当にええんか!?」

藤田「…お、俺のカルチャーショックがまじハンパねえ…」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 20:54:29.31 ID:JVXZGUnV0

キョン林「…なんかやり辛い感じがするのは何でだろうね?」
藤田「どっちもツッコミだからじゃね?」
キョン林「そ れ だ ! 俺ら二人だけってレアだね」
藤田「くじでそうなったからね。ま、チャンスという節もあるわな」
キョン林「はい?」


藤田「キョン林さん、お話ししてえことがあるんです。
   …俺、実はハンパなくこの時代の人間ではありません」
キョン林「じ、時代はまだトーテンにも向いてるんじゃないですかね…?」
藤田「そういう意味じゃねえ〜〜〜! さりげなく失敬だろぉ!?
   違ぇよ! 言葉通りの意味に解釈したまえよ!?」
キョン林「こういうめんどくさいのお断り。 わかを。」
藤田「俺は一向にかまわんがねぇ〜〜〜〜〜っ!!!!?」
キョン林「しのびねえなあ。人間だもの。 わかを。」

藤田「いつ、どの時代から来たのかは言えません。言いたくても
   しちめんどくせえ制約がアフロにかかってて言えねえんです。
   時間というものは、連続性のある流れのようなものではなく、
   その時間ごとに区切られた飛石連球を積み重ねたものなんです」

キョン林「…オンバト仲間だね」
藤田「ええと、そうですね、トツギーノを想像してみるがいいよ?
   あれってまるで動いてるように見えるけど、本体は一枚一枚
   描かれた静止画でしかないよな?」

キョン林「動いてねえよ。お前あれが動いて見えんなら鳥居の妄想紙芝居見れんぞ」


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 20:56:10.27 ID:JVXZGUnV0

藤田「時間と時間の間には断絶があんの、まるで人志と光の間みたいに。
   だから時間と時間には、本質的に連続性がない」

キョン林「お前そこ超デリケートゾーンじゃねえか! ちょっと俺にゃ手出しできねえよ…」

藤田「時間移動は、積み重なった飛石連球をオンバト方式でブレイクすること。
   未来から来た俺は、飛石の途中に挟まれた余計なくまだまさしみてぇなもの」

キョン林「えー、余りご自分を卑下なさらないように」

藤田「時間は連続してないから、仮に俺が所作を起こしてもそれは反映されない。
   だって、何百枚もあるトツギーノに一枚くらいアフロ混ざってもストーリーは
   変わらないでしょうが?」

キョン林「変わるかどうかは桝野さんのさじ加減だろ…。
   てか俺も見てえよ何百枚もあって動くアフロのトツギーノ…」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 20:57:42.40 ID:JVXZGUnV0

藤田「俺がこの時代に来た理由は、
   一年前、まじハンパねえ大きな時間振動が検出されたんです。
   『うおおおお畜生ぅぅぅぅ!!!』みたいな後悔の念とともに。
   それ以後は俺たち未来人はそれ以前の時間に行けなくなったしな」

キョン林「それは…もしかしたら、大晦日のヤバ荘かもしれないな。
   あのときの春日の引き攣った笑みの恐ろしかったこと。
   でも、春日にそんなこと出来るとは思わないんですが……」

藤田「俺たちだって思わなかったし、…謎なんです。
   カスガも自分がそんなことしてるなんて自覚してない。
   俺はカスガの近くで異変が起こらないか監視するために
   至仕方なく送られた監視係みたいなもの」

キョン林「…そこはもうちょっと前向きにいって欲しかったんですけども。
   あのー、そういうこと俺に相談しないでもらえるかなあ」

藤田「でも、あなたはカスガに選ばれた人だから」

キョン林「お笑いに誘ったのは俺なのになー。
   こうも日常が春日カスガしてるともう本当にブチ切れそうですよ」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 20:59:50.90 ID:JVXZGUnV0

藤田「詳しいことは放送禁止用語にひっかかるので言えないのですが…」

キョン林「その用語紛らわしいな!『禁束事項』じゃないの!?」

藤田「詳しくは言えねえ。放送禁止用語にかかるから。
   多分ですが、てめえはカスガさんにとって重要な人。
   カスガさんの一挙手一投足にはすべて理由がある」

キョン林「それって……。じゃあ、トゥース! にも?」
藤田「多分」
キョン林「意味不なアドリブにも?」
藤田「恐らくは」
キョン林「鬼瓦っ! にも?」
藤田「あれは存じねえわwwwww」
キョン林「おk、俺あいつにアレやめさせるわ。
   …で、春日のすることを放っておいたらどうなるんですか?」
藤田「放送禁止用語です」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:01:42.19 ID:JVXZGUnV0

キョン林「トゥース! と、ばぁい。をやらせ続けたらどうなるんですか?」
藤田「…放送禁止用語です」
キョン林「春日の嫁オーディションを続けさせたら…」
藤田「放送禁止用語ですねぇ」
キョン林「やっぱ駄目だろその言葉! 放送禁止用語じゃ春日がガチ過ぎるヤバい奴
   みたいじゃねえか!」
藤田「否定できません…」
キョン林「ああそうだな馬鹿野郎!」

藤田「信じなくてもいいです。あなたには知っておいて欲しかったんです。
   俺がハンパねえ理由」

キョン林「…一個だけきいていいですか?」
藤田「かまわんよ?」
キョン林「一発殴らせて貰えません?(ゴッ!)」
藤田「脈絡なくねえーーー!? 手を出す前に多少は頭を使いたまえよ!?」
キョン林「……(ゴッ! ゴッ! ゴッ!)」
藤田「そしてなぜ内股狙いかあ! 相場は肩だろうにっ!!!」


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:04:06.04 ID:JVXZGUnV0

春日「さて、午前の成果を各自発表してもらおうじゃないのよ」
キョン林「…えーと、藤田君は、髪型もその中身も猛烈にイカれてたぞ」
藤田「お前が言える立場か! 俺は精一杯みくるんるんを果たしていたよ!?」

米泉「キャハッ! ハッ! 昼食サンドウィッチでええかなあっ!?」
藤田「お前は地味に何をしてるーーー!! そいつらの所為で俺たちは
   一昨年涙を飲んだことご存じねえかなあ!?」

メンフェンティス「…さんどー…うぃっちー…」
藤田「ひねろうよーーー! 供にじっくりとねるねるねるろうよーーーっ!?」

春日「やっと藤田ちゃんの真骨頂ですわね」
キョン林「…出来ればツッコミキャラの被りだけは避けて欲しかったんですけども」
藤田「あー、それはきちぃな。なんかタリぃもん見てるだけだと」

春日「まったく、これではgdgdしてらちが明かないでございますなー。
   もう一回組分けをするぞ? 今度こそ、カスガを納得させる
   成果を余さず持って来い! (ザクッ!) さあ引くのだっ!」
米泉「抜かりなく今度はお店のつまようじやね」
キョン林「あー、やっぱ赤い印は自分の血だったんだー」
藤田「…ハンパねえケチでどMだな…」

キョン林「…あと、スレ立て初めてだったんだけどさあ、こんなにも
   一人芝居の感が強いんだね」
春日「ヘへッ! 羞恥プレイですわね////」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:05:48.54 ID:JVXZGUnV0

キョン林「――さて、二回目の組分けで俺の運が大変な失態を
   犯してくれた訳ですが」
メンフェンティス「…………」
キョン林「メンフェンちゃん、聞いてますか? 俺の心の叫び。
   神立ちしてるだけじゃあんたしか不可思議なもん見つからないよ?」
メンフェンティス「…お好み焼きー、喰いたい」
キョン林「遊びに来てんなてめえはよっ!」

メンフェンティス「お前、遊びはー、嫌いか」
キョン林「嫌いだったらわざわざ休日にこんなとこ来てねえよ」
メンフェンティス&キョン林「エヘヘヘヘ!」


幸薄そうな顔の男「うう…、せっかくの出番なのに足が痛くて動けないっ!」

キョン林「なんだろうあの人?」
メンフェンティス「(ススススー…)私はー、神だー。お前を、助けてやろうー」
幸薄男「おおっ! 見る間に足が治って!! おお、足が! おおおおお!
    おおおお凄っ! おっ! おっおっ…お……。私だ」

メンフェンティス「お前だったのか」
メンフィス「また騙されたな。私の勝ちだ、さあ焼き鳥を奢れ」
メンフェンティス「いい、だろうー。暇を持て余した神々がー」
メンフィス「遊びに来たあげくー」
Wメン「コンビでマンツー飲み会」

キョン林「なんだろう。このイラッとしつつちょっとだけ切ない感じ」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:08:45.02 ID:JVXZGUnV0

ありがトゥース!
テレビには春日出ててそれ見てえしこっちでは妄想一人芝居でかなり
焦っておりましたよ。本当にすいませんねえ。

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:10:12.52 ID:JVXZGUnV0

別の日。

(ガラガラガラー)
キョン林「うぃすー。…あれ? 今日は米泉君ひとり?」
米泉「さっきメンフェンティスちゃんおったけどなんか同じ黒タイツの人が来て
   二人で騙された騙されてないだの小競り合いしながらどっか行ったよ」
キョン林「そうか。…なんか切ない」
米泉「それで、ボクはキョン林さんにちょっとお話があるんやけど…」
キョン林「まさかお前も春日絡みの用件じゃねえだろうな」
米泉「そのまさかっ!(パシーン!)」
キョン林「それ、」
米泉「俺の単純思考っ!(パシーン!)」
キョン林 (タイミング合わせづらいなあ。)
米泉「あ、場所変えよか。カスガさんに出くわすとアレやから」
キョン林 (春日並にマイペースじゃねえか。)


キョン林「……」
米泉「(ダダダダッ!)ふっ!」
キョン林「…あのさ、米泉君」
米泉「(ダダダダッ!)なっ、何っ!?」
キョン林「…学校の廊下に街頭はねえんじゃないかなあ」
米泉「字だけじゃ全然絵面が伝わらないっ!(パシーン!)」
キョン林「分かってんならやるなよ面倒臭え!」


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:11:44.47 ID:JVXZGUnV0

キョン林「まずは君の正体から聞こうか」
米泉「ちょちょのうろくしゃ!」
キョン林「えー、超能力者、と言ってるみたいなんですが」

米泉「お前噛まずにちょちょにょろうくちゃ言えるんか!?」
キョン林「いや、そもそも噛む要素一切ないでしょ…、
   つうか話を進めろ。若ちゃんぶち切れそうですよ」

米泉「それじゃキョン林さん、一体世界はいつから存在していると
   思いますか?」
キョン林「世界…? えっと、今の貨幣中心社会みたいなもんが確立したのは
   やっぱ産業革命の頃とかじゃないんですか?」
米泉「…やれやれ資本主義…」
キョン林「ィやめてえええええええーーーーーー!!!」
米泉「やけど、僕たちのおる『機関』では一つの可能性として世界が
   一年前のヤバ荘から始まったっちゅう説を否定出来ないんよ」
キョン林「…………(ゴロゴロゴロゴロ…)」
米泉「キョン林さんが転げまわってる姿バネ付きのストラップ
   みたいやなwwww」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:13:39.38 ID:JVXZGUnV0

米泉「キョン林さん、立ち直りました?」
キョン林「このままどこか遠く連れってくれねえかだよ。
   さっさと話してちゃっちゃと終わらせろバカやろぉおお」

米泉「了解。そんで、『機関』のお偉方は、この世界をある存在が見ている
   夢のようなものだと考えとるんよ。
   なにぶん夢やから、その存在にとってボクらが現実と呼ぶ世界を
   創造したり改変したりすることは児戯にも等しいはずやねん。
   そしてボクらは、そんなことの出来る存在の名を知っている」

キョン林「…神ならもうKsk団にいるじゃないですか…」
米泉「そう、言うならば未完成の神、神人間です!」

キョン林とΩΩΩ<な、なんだってー!!

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:15:26.08 ID:JVXZGUnV0

米泉「『機関』のみんなは、戦々恐々としてるんよ。この世界が
   気に食わんかったら、神人間は世界を一から創り直そうとするかも
   しれへんでしょ? そうなったら…
   ボクのM-1賞金500万円(1000÷2)どうなるっちゅうねん!!」

キョン林「下世話な理由だなおい!」

米泉「キョン林さんだって折角追い風来てるのに今世界がなくなったら
   めちゃヘコみません?」

キョン林「そりゃそうだよ俺これからもうちょっとましな家住む予定とかあるもん」

米泉「ね!? 困るでしょ!? 困るでしょ!?
   ぶっちゃけ金がらみの問題でかいじゃないすか!」
キョン林&米泉「エヘヘヘヘ!」
米泉「…ふっ。やれやれ資本主義」

キョン林「えー、今なら若ちゃんヤれる! と。
   ガチで殺せそうなメンタリティを持て余してる訳ですけれども」


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:16:47.97 ID:JVXZGUnV0

米泉「冗談はさておき、カスガさんは今のところ自分がそのような存在で
   あることは無自覚です。まだ本来の能力に気付いていない。
   言うならばカスガさんは未完成の神ですわ。人間っていう制限付きの。
   自在に世界を操るまでにはなってへん。

ただし未発達ながら、片鱗を見せるようにはなっている。
   …メンフェンちゃんみたいな生粋の神ならば自制がきくんやけどね、
   人には人たるべき様々な理性の制約や本能の露出がある。
   七つの大罪とか108の煩悩みたいなやつやな」

キョン林「なんで分かんだよ…そんなもんお前
   春日がマジでヤバい奴みてえじゃねえか…」

米泉「あなたは何故ボクらみたいなちょちょにょうろくちゃ、神、未来人が
   この世にいると思うんですか。
   カスガさんがそう願ったからですよ?」

キョン林「…相変わらず超能力者の発音が非常に残念ですけれども」


56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:18:15.40 ID:JVXZGUnV0

米泉「カスガさんは、まだ自覚的に力を発揮できはしない。
   無意識のうちに偶然その能力を行使しているだけに過ぎません。
   だけどここ最近、明らかに人知を越えた力がカスガさんから放たれたことは
   わかってる。
   あっという間にそれぞれの組織の末端たるボクら三人を見つけ出してしまった」

キョン林「…俺だけ除け者かよ」

米泉「アホ抜かせ。あのな、ひょっとしたらキョン林さんが世界の命運を
   握っている可能性があるんや。
   という訳で、これはボクらからのガチのお願い。
   どうか、
   カスガさんがこの世界に絶望してしまわないように注意してください」

キョン林「……。へー、あいつまだあんな自分に絶望してないんだ」
米泉「ひ、ひどいドSっ!!(パシーン!)」


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:20:11.65 ID:JVXZGUnV0

(とある日)

『もうさあ、放課後誰もいなくなったら、一年五組の教室に来てえ〜!』

キョン林「…この手紙はどう解釈するべきか」

(放課後)

ノーパンチ「もう遅いからあ〜! ねえ俺超待ちぼうけじゃ〜〜〜ん!!」
キョン林「ノーパンチ朝倉…。委員長のお前が何の用だ」

ノーパンチ「あのさあ、ちょっと訊くから答えてぇ? ね?」
キョン林「嫌だと言う権利があるのかはなはだ疑問なんですが」

ノーパンチ「人間ってさああ、『やらなくて後悔するより、やって後悔したほうがいい』
   って言うじゃない? これ何なの? 俺らに対する皮肉?」

キョン林「と、とりあえず日本で九傑な時点でやって良かったんじゃないすか?」

ノーパンチ「あのね、他の連中は頭が固くて、楽して勝とうとは思わないんだ
   よね〜〜〜〜! でも、昨年審査員にボッロクソに言われた身にはそうも
   してらんないの。だったらもう現場の判断で強硬に変革を進めちゃっても
   よくな〜〜〜〜い!?」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:21:46.03 ID:JVXZGUnV0

キョン林「…ええと、俺らより面白かったと思いますよ、っと」

ノーパンチ「もおお〜!! お前嘘ついてんじゃん超むかつくんだけどおお〜〜!?
   俺ねえ、もう、何も変化しない観察対象に飽き飽きしてんの、
   だからね、お前を殺してカスガの出方を見るんだよおおおーーー!」

キョン林「ィやめてええええーーーーー!」

ノーパンチ「(ズンズンズン)ねえ死んで〜!? 砂漠でラクダに逃げられてえええー!!!」

キョン林「とか言って持ってるのナイフじゃないかよ、それ刺殺だぞ!?」

ノーパンチ「もうやだ諦めてえー! 逃げ回るとか凄ぇうざいんだけどー!?」


???「お前かー」

ノーパンチ「!?」
キョン林「メッ! メンフェ…ちょっ! うわあああっ!!」


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:23:12.96 ID:JVXZGUnV0

メンフェンティス「(スチャ。)独断専行は許されていないー。お前、何故、
   勝手に行動を起こしたー」
ノーパンチ「その変なポーズがうざいんだってばああ! もうやだ本当に!
   ねえコーヒーをストローで飲んでええええ〜〜〜!?」
メンフェンティス「そんなことは、造作もー、ない。
   もっと、楽しい遊びはー、ないのか?」

キョン林「俺の真上から降って来た挙句腹の上で神立ちすんな馬鹿野郎!」

メンフェンティス「教室の戸の前でー、空間を閉鎖していたくるくるした
   毛の民はー、もう、片づけたぞ?」
ノーパンチ「それはありがとおねええええええ!!!」

キョン林(ノーパンってこんなにマッドなキャラだったっけ……)

ノーパンチ「こいつが死んだら間違いなくカスガが動くんだよーーー!
   見たいじゃん、あのテクノカットの号泣するとこをさーーー!?」

メンフェンティス「くだらんー…。実に、卑小だー」

ノーパンチ「…もう本当そういう強がりいいからぁああああ〜〜〜…。
   てか神キャラもM-1で三位以内とかだったらブレイクしてたじゃ〜〜
   〜〜〜〜〜〜ぁぁぁあああん! そこの柴犬顔とテクノカットが
   邪魔したんじゃないのお〜〜!!!
   お前も、敗者復活の勢い持ち込まれんの嫌じゃないのぉおお!?」

メンフェンティス「それが、地上のルール」

キョン林「今一瞬だけ長門っぽかったね」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 23:10:57.91 ID:JVXZGUnV0

>>59-60間

メンフェンティス「…我々は、今年も正々堂々と勝負する。そして、その場には、
   お前とカスガが必要なのだ」

キョン林「メンフェンちゃん…」

メンフェンティス「留意すべきはカスガの情報爆発の件だー。私もお前も、
   あのポンコツの思考は一切予測出来ないー」

ノーパンチ「けっ。ツッコミが消えたらR-1辺りのルールでも自分に都合の
   良いように変えるんじゃない? まじピン芸人たちのことなんか
   ど〜う〜で〜も〜いいからぁああーーーー!!!!」

メンフェンティス「…小さい、奴だー」

ノーパンチ「気を取り直して、死んでえぇぇええーーーー!
   一ダースほどの槍に貫かれて死んでぇえええええーーーーっ!!www」


60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:24:43.78 ID:JVXZGUnV0

(ドドドドドッ!)

キョン林「ああっ! メンフェンちゃんのぽっこりした小腹に槍がっ!」
メンフェンティス「お前ー、ちょっと黙れー」

ノーパンチ「血塗れになっちゃったねえええ! もう、いっそ違う血液型輸血してえ〜!!」

メンフェンティス「…やむを、得ないー。
   ぐわあますてーぐぁぐわーわすてぃぐぁぐぁますてーがあな…」
キョン林「!?」

ノーパンチ「何っ!? か、体が…!? な、なんで分解されてるのおぉぉーーーっ!?」
メンフェンティス「…お前のー、遺伝子情報の連結を、解除したー…」
ノーパンチ「もうーーー! 神とか存在自体がありえないからぁーーー! ああ……」
メンフェンティス「無駄なー、あがきだー…」

キョン林「お、おい! ノンパンチ死んじゃうのか!?」


ノーパンチ「うう……うううううう……」
キョン林「おい! 大丈夫か!」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:26:11.76 ID:JVXZGUnV0

ノーパンチ「うぎゃあああああああ!!!!!!! あ、あああ!!」

キョン林「…あれ…」

ノーパン「ああ、あ、あああああ……ぐ…あ、ああ…
ティス  …あ……ああ……、(スクッ)私だー」

メンフェンティス「再合成して、不穏なDNA要素をー、改変したー」

ノーパンティス「…おい、パンチ浜崎の埋葬は済んだのか?」

キョン林「…ええと、うぎゃああの途中で神に着替えている所が
   見えたのがちょっと鬱ですね」

メンフェンティス「暇を持て余した神々とー」
ノーパンティス「M‐1で審査員に叩かれていないほうのー」
メンフェン&ノンパン「遊び」

キョン林「さりげなく自分をフォローしやがったなノーパン」


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:27:29.13 ID:JVXZGUnV0

キョン林「メンフェンちゃんしっかりしろ! 今救急車を!」
メンフェンティス「今傷ついた部分を再構築するから気にするなー。
   へいじゃすてりかぱぅわりかすてでいすてーでぃ…」
キョン林「いくら何でもそんな状態じゃ…」

メンフェンティス「間違えたー」
キョン林「あ?」
メンフェンティス「オーストラリアー、消してもうたー」
キョン林「お前そこ笑いに捻れるほど俺に腕ねえよ…。
   おいおい大丈夫か? 手ぇ貸すぞ?」
メンフェンティス「いいー(スクッ)」
キョン林「その変な立ち姿はデフォなんだね」


メンフェンティス「…しまったー…」
キョン林「どうした?」
メンフェンティス「…目玉の、再構築をー、忘れた」
キョン林「いいじゃねえか滅多にまぶた開かねえんだし」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:29:12.52 ID:JVXZGUnV0

米泉「キャハッ! キョン林さん今日時間ありますか!?」
キョン林「…ないよ」
米泉「金曜確保っ!(パシーン!)」

キョン林「俺のまわり人の話聞かない奴ばっかなのな」

米泉「遂にボクがちょちょのうろくさである証を見せられるチャンス☆
   が到来したのねん!」
キョン林「…キングボンビー口調が大いに不安をあおる訳ですが」
米泉「キョン林さん、ちょっと目ぇ瞑っててもらえますか?」
キョン林「いいよ。なんか始まるの?」

           (ブゥゥゥゥ…ン…)

キョン林「うっ…!?」
米泉「≪壁≫を通り抜けたんよ。ここは現存する世界と並行して発生した
   別な空間や。
   次元断層の隙間、我々の世界とは隔絶された、閉鎖空間!」

キョン林「うわ、気持ち悪ぃ…。空が灰色だし、なんか淡い燐光みたいのが
     辺りをほの暗く照らしてるよ…って、な、なんだアレッ!?」

ゴー☆ジャス「はっはっはっはっは! うわぁ〜はっはっは☆
   君に出会えてディスティニー! 今夜貴方とファ〜ンタスティック☆」

キョン林「あー、これ始まって以来のまともなイケメンだー…」
米泉「キョン林さん、ここまできて今さら現実逃避はアカンわ」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:31:27.94 ID:JVXZGUnV0

ゴー☆ジャス「み〜んな〜! カンボジア〜! …こ、ここっ!」

キョン林「!!? あ、あいつが地球儀を転がした途端に凄い地震がっ!?」

米泉「閉鎖空間では起こりうることやねん。…あいつは≪新人類≫、
   カスガさんの創る閉鎖空間に現れる原因不明の巨人や!」

キョン林「ふーん。な、なんだってえー」
米泉「棒読みアカン! あいつと閉鎖空間は、カスガさんの精神が不安定に
   なると出現するんよ!」

ゴー☆ジャス「ウォン厨ッ☆ 君のハートに! レボリュ〜〜〜ションッ☆!!」

キョン林「……。楽しいのかなー?」
米泉「正直地震の横揺れが一番楽しい」

ゴー☆ジャス「は〜はっはっはっは!! ホンマに、悪いことはしたと
   思ってるんや☆ …若気の、至りや。…イタリヤッ!!!?」

米泉「キャッハ! 超揺れてるっ!!wwww」
キョン林「…ちょっとはネタも聞いてあげなよ…」


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:33:15.49 ID:JVXZGUnV0

米泉「あれくらいカヲスなキャラになられると、業界的には上手く使ってやる
   ことも出来ないはずなんやけどね。あの≪新人類≫はまるでその場の
   空気がないかのように振る舞うんよ。
   イロモネアのゴールドラッシュを勝ち抜いたということは常識も持っている
   はずなんやけど、いかなる理屈もあれには通用しないねん。
   たとえベテランの構成作家さんを総動員しても、
   あいつの生み出す『スベリから笑いを誘う芸』という独特のスタイルを
   止めることは出来んわ」

キョン林「じゃ、あれは暴れっぱなしなのか」
米泉「いや。いくらなんでも地球転がされ続けたらたまらんやろ。
   ちょっと行ってシメてくる」

キョン林「ま、待て、あの≪新人類≫の周りを飛び交っている赤い光はなんなんだ!?」
米泉「あれはボクらの仲間。歴代のM-1チャンピオンが≪新人類≫たちを
   駆逐する役目を仰せつかってるんよ。でも、小島よしおだけは
   何回やっても倒れへんな」
キョン林「ええと、お話が非常に生々しくて若ちゃん絶句な訳ですが」
米泉「さぁて、見とらんとボクも参加せえへんと…、とうっ!」

         (むにゅうー)

米泉「網戸ぉー……」
キョン林「いらねえよそこ!」
米泉「ハエの気持ちっ!(パシーン…)」
キョン林「めんどくせえな早く行けよっ!」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:35:33.22 ID:JVXZGUnV0

ゴー☆ジャス「ふわーーーっはっはっは☆ 効かないぞっ!?
   効か…キカ…」
米泉「そこまでやっ! とーーーーーーーうっ!!!」

             (バシッ!)

ゴー☆ジャス「ぐわあああっ!? ま、まだ助かる! …マダガスカル!?
   ここ…あっ…!(コロコロコロ…)」
米泉「だから地球を転がすなって言ってるやろがー!!! …あっ。
   (コロコロコロ…)あ…。あはっ、キャハッ♪ キャハハハッ♪」

キョン林「一緒になって地球サッカーに興じているバカが二人…」

???「あざ〜〜〜〜〜〜〜〜〜すwwwwww」
???「出たっ! 果敢なドリブル! パア☆」

キョン林「四人…。もう好きにしろって話ですね
   あ〜あぁ、四人まとめて他の超能力者に倒されてるよ…」

ゴー☆ジャス「あー、これはもう助からないね☆ 寝ちゃおう☆」

     (しゅううううう〜。)

米泉「キャハッ! 今日はこれくらいにしといたるわ!」
キョン林「お帰り役立たず」
米泉「意味深なセリフッ!(パシーン!)」
キョン林「言葉通りの意味だよっ!」
米泉「このハッピー野郎っ!(パシーン!)」
キョン林「家では置物の癖に…」


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:38:02.54 ID:JVXZGUnV0

キョン林「結局あれはなんなんだよお…」
米泉「なんて言うべきなんやろなあ。カスガさんの望みの具現化と
   いうか、むしろ心のSOSというか…」
キョン林「春日の心がなんであんなモノを望んだって言うんだよ」

米泉「それなー、うーん。例えば、キャラ芸人だとか、準優勝では意味が
   無いとか、心ない言葉をキョン林さんは周囲もしくはどこかで
   言われたりしてはりません?
   まあそれを言うとボクらも同じようなモンで、
   本当にフリートークが不味いとかそんな下世話な評はあるんですけど」

キョン林「全く気にならないって言ったら嘘になるけど、
   10年近くこの世界でやって来て、そんな外野の言葉を真に受けるほど
   俺はお笑いに過度な希望も失望も抱いちゃいねえよ。
   てかぶっちゃけフリートークもそっちに歩があるんじゃねえかな」

米泉「いい心のスタンスやわ。大人や! 綺麗にバランスが取れている。
   …悪く言うと、すんげえ普っ通やね。」

キョン林「お前ぇ俺のこと知らねえからそうなるんだろうけど、
   俺、色々あって普通って言われるのちょっと嬉しいんだよ…」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:39:16.08 ID:JVXZGUnV0

米泉「そこでカスガさんの場合や。
   カスガさんは、平静過ぎる、と感じることはありませんか?」

キョン林「ああ? うーん…。そういやあいつ、M‐1のこととか今の状態とか、
   何訊いても『なんとも思わない』としか言わねえんだよな。
   春日がいて、あいつが生きてきた人生の延長線上に今があるとか、
   そんな風にしか思ってないみたいな感じなんだよ」

米泉「強靭なんですよ、精神が。そういうストイックなものごとの捉え方は、
   ある意味では『真面目過ぎる』と言ってもいい。

   では、そんな周囲の声などどこ吹く風の、強すぎる自意識に
   抑え込まれ続けるしかない深層心理のほうは?」

キョン林「はあ…。(…なんで今回は井上君じゃなくて米泉君のほうが
   イキってるんだろうなあ…)」

米泉「いつまでそれが押さえ続けられるのかは誰にも分からない。
   一生そのままなのかも知れないし、ある一点から少しずつ
   引き出されていくことがあるのかも知れない。
   一人の人間な訳やから、『キャラが立ってて何が悪い』だとか、
   『漫才を見ろよ』みたいな当然の思いはあるはずなんですよ」

キョン林「あるだろうなあ。俺、外からぎゃあぎゃあ言う奴らはっ倒してやりてえもん」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 21:41:46.50 ID:JVXZGUnV0

米泉「なりますよね。なんでボクら頑張って結果出した後で
   後だしじゃんけんみたいなこと言われるか理解できませんもの。
   『なんとも思わない』という肩すかしみたいな無味無臭な感想
   の奥底で、一人の人間としてのカスガさんの衝動が
   深層心理の世界でせめぎ合うんです。
   それが≪新人類≫たちの単独ライブになるんですよ」

キョン林「……繋がらねえ、悪いけど全然俺んなかで論理が繋がらないわ」

米泉「キャラ芸人というのはカスガさんにとって何か心安らぐものらしいねん。
   カスガさんが素で持っているものを彼らは欲しがって、
   元が常識人でありながらわざわざ作り出す訳やからね。
   それに、ちょっと乱暴な言い方かも知れへんけど、
   彼らはネタ=キャラに等しいその身一つで喰っている。立派なもんや。

   カスガさんは、本当はそういった親近感を覚える人たちと
   直接会って、可愛がりたいんやけど社交性もないし、
   相当売れ始めてるのに多分奢る気持ちもないでしょう?」

キョン林「そこは芸人同士じゃ致命的と言わざるを得ないね。あいつが今までに
   後輩に奢ったの銭湯のドライヤー代10円ぐらいだもん」

米泉「そこでアガペーが炸裂して、ボクらの出番になる。
   ……ちょっとしたスペクタクルやね」

キョン林「え、え〜と、うちの愛すべき愛されないポンコツのせいで、
     なんだか恐ろしくご足労様なこっでございますね」


74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:43:18.89 ID:JVXZGUnV0

キョン林「…ここ数日、なんか色々あったけど結局俺はカスガの相方だったって
   だけで割を喰らってるだけじゃあねえか」

キョン林「苛つくなあ。でもちょっとバタバタしてるけど、人見知りな
   俺にとっては例えカスガのおまけにしてもこんなに注目されるのは、
   ……どうしようもなく嫌って訳でもないんだけどさあ」

キョン林「…そうだよせいぜい走りまわりゃいいんだ。俺以外の誰かがな。
   まあ、せめて夢に中でだけは平穏に過ごしたいってのはあるけども…」

キョン林「疲れたなー…………」

(…………)

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:44:35.69 ID:JVXZGUnV0

キョン林(あれ… 俺、今どこにいるんだろう…?)


キョン林「……ん? …んん…?
   わあっ!? か、春日! お前なんで俺の夢ん中に出てきてんだよ!!」

春日「夢でお会いして…、いる最中ですね?」

キョン林「疑問形重ねんじゃねえよこの大馬鹿野郎」

春日「キスをしろよっ!」

キョン林「ご免だよっ! そんな積極的な主人公はライトなノベルの世界には必要
   ないんですよ…」

春日「ヘッ!」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:46:19.50 ID:JVXZGUnV0

キョン林「…あ! 分かった、てめえのほうがなんかワケわかんない力で俺を夢に
   呼び込んだんだな!?」
春日「言いがかりだよっ! なんぞよく分かりませんが、これは夢ではないんじゃ
   ないのか?」
キョン林「…ああ?」

春日「フン。こんなにも現実的な質感をおびた夢なんて存在せんだろうに」
キョン林「…まさか。じゃあ言うがな、外をよく見てみなさいよ、あんな灰色の空
   なんて現実に存在する訳がな…」
春日「おう?」
キョン林「灰色の…空…。それに辺りを満たす燐光…これって…」
春日「そう、これはカスガ王国っ!」

キョン林「まさか…なんで、春日自身が閉鎖空間の中に…」
春日「…おい。真面目に会話をしないとエラい目に遭いますよ?」
キョン林「もう遭ってんだよ! ど、どうしよう…米泉君やメンちゃんは…」
春日「アタシたちの世界に邪魔者はいらない! アタシだけを見て、アタシ
   の全てを知って欲しいっ!」
キョン林「OLか! ああっ、悲しいくらい話が進まない!」

春日「…後半部分は非常にカスガ成分が枯渇しとりましたからなぁー」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 21:49:04.08 ID:JVXZGUnV0

キョン林「やべぇよコレ…。俺、他の人ならともかく相方とだけは二人きりで
   暮したくないよぉ…」

春日「だからキスをしろよっ!」

キョン林「憂鬱度を更に上げるなって話ですよ…」

春日「しかし、不思議だな。今までカスガが生きてきた世界とここは
   全く違うのに、なんだかカスガはこのなんかヘンな世界のほうが
   楽しいことに満ちているような気がしてなりませんなぁ」

キョン林「飯とかどうすんだよ。風呂は? コンビニどこよ?」

春日「そうですわねー…。あ、パンの耳とお尻拭きは持ってきたぞ?」

キョン林「え〜っとー…、落ちてた鈍器で、ぇえーーーーーい(ゴォ゙ン゙!!!)」

春日「…ばぁい。(ドスン。)」


キョン林「今のうちに逃げないと…」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 22:04:16.10 ID:JVXZGUnV0

白血球「…さん…。キョン林さん…、聞こえとります?」


キョン林「白い球体…。こ、米泉なのか!?」
米泉「白血球…てなんやねん…ああ、あかんわ。M-1王者全員の力借りても
   薄ぼんやりとしか…姿現わせられへん…」

キョン林「どういうことなんだ!? なんで春日ワールドに春日が!?」

米粒「時間がないのでちゃちゃっと言います。
   カスガさんが新世界の神になるようです〜Vol.1〜」
キョン林「ぃやめてえええーーーーーー!」

米泉「そこは今までの閉鎖空間ちゃうよ。新しく創られたそっちが新しい世界
   になるんや。短い間だったけど楽しかったわー。手紙書くからねっ!」

キョン林「そっちの世界は消滅とかしちゃうんじゃないのか?」
米泉「……。あああああっ!」
キョン林「この、」
米泉「超うっかり者っ!(パシーン!)」
キョン林(相変わらずやりづれー…)


89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 22:07:44.84 ID:JVXZGUnV0

米泉「最後に伝言を預かって来てん。
   藤田さんからは、『ハンパなくしのびねえ、俺の力不足だ』
   メンフェンちゃんが、『パソコンのー、電源を、入れろー』。
   ほいじゃね〜」
キョン林「あっさりし過ぎてるだろーーーー!?
   わああ、俺本気で新しい世界で春日と生活するのかあ…?
   あ、そうだパソコン…」


キョン林「よし、電源を…」
メンフェンティス「私だー」
キョン林「メンフェンちゃん! そっから貞子式で出て来れないのか!?」
メンフェンティス「…無理だ。強力なロックがかかっている…」
キョン林「どういうことだ!?」
メンフェンティス「…次元断層の境界一面に、べったりコンビーフが塗られているー」
キョン林「食えーーー! 我慢して食らってこっち来いやー!!!」
メンフェンティス「食ってもカスガ似のおばあちゃんがすぐに塗り直す…」
キョン林「正真正銘の春日ワールドだな…」


90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 22:10:10.56 ID:JVXZGUnV0

メンフェンティス「時間が、ないー。出来ればお前たちには、帰って来て、
   欲しいー。鍵は、『耳をすませば』だー…」

         (ぷち。シュ――ン…)

キョン林「……あ…。メンフェンちゃん……」

春日「キョン林氏ーーーー! ひどいじゃないか!!」

キョン林「よぉポンコツ神…。なあ…、こんな世界にいたってさあ、
   お前もう節約出来ないしカスガーもいないんだぞ?
   おかしいでしょう芸人が誰も見る人のいない世界に二人きりなんて…」

春日「でも…。カスガたちはこれでもう誰にも口汚く罵られずに済むんですぞ?」

キョン林「…ええ?」


91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 22:13:06.67 ID:JVXZGUnV0

春日「世界で、我々がオンリー2だって言ってんだよ!
   俺たちがトップなんだよ! 俺たちの勝ちだッッッ!!!
   オードリーは世界の最初で最後の伝説のコンビとなるんだよっ!!!!!
   さんまもたけしもタモリもいない! 俺たちが最初で最強の芸人なんだよ!」

キョン林「春日…。いやカスガか。お前、間違ってるよ」

春日「……どこがだよ。この世界には俺たちを色眼鏡で見て好き嫌いで点数をつける
   ような人間なんかいないんだぞ?」

キョン林「…見損なったよお前。俺はお前が良くも悪くも強いから俺たち二人
   バランスが取れてると思ってた。
   そんな臆病野郎の考えを振りかざすような奴はオードリーにゃいらねえよ」

春日「いらないって…。この世界には他に相方になる人間なぞいないっ!」

キョン林「ああそうだ。俺ももうオードリーにはいらないね。解散だよ」

春日「…せっかく、せっかく世界を創り変えて俺たちのものにしたのに…」

キョン林「悪いけど『俺たち』って言うのやめて貰えるかなあ。
   確かに凄い力だけど、俺にはそんなものいらない。…一緒にするな!

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 22:15:25.86 ID:JVXZGUnV0

春日「わ、わかばやし氏…」

若林「さようならだカスガ。まあ二人しかいないからたまに会っちゃうことは
   あるのかなあ」

春日「…………」

若林「…………」


                    \テッテテー♪/

若林「!?」

春日「はっはっは! これだけの付き合いがあるのにカスガのドッキリを
   見抜けないとはワカバヤーシ氏は甘いでございますなwwwww」

若林「へっ!? じゃあ閉鎖空間自体は一体何の為に!?」

春日「そんなこと言わせんなよーwwwさあ、キスをしろよっ!」

若林「死んでもお断りだ馬鹿野郎!!!!」

春日「俺たちが新世界のアダムとイブだっ! 産めよ増やし放題だよっ!」

若林「ええと、アダムとアダムというか、むしろアダムとフランケンシュタ
   インとかなのが世界にも個人的にも大変残念な訳なんですけども」


94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 22:18:31.63 ID:JVXZGUnV0

キョン林「あのな、カスガ。俺はここ数日でかなり面白い目に遭っていた。
   お前は知らないだろうけど、色んな奴らが実はお前を気にしている。
   世界はお前を中心に動いていたと言ってもいい」

春日「春日のここは空いてますけど、お前のそこは湧いているのか?」

キョン林「人の頭を指差すんじゃねえよ湧いて出てんのはお前の妄想世界だよ。
   でな、みんなお前を特別な存在だと考えていて、実際そのように行動してた」

春日「ヘッ! 面白がられていたことくらいは分かるがな!」

若林「ふざけんなって話ですよ…。春日カスガKSKて、みんなして春日を
   盛り上げる。その状況に一体何の不満があるってんだ馬鹿野郎っ!
   これ以上の贅沢がねえから逆に異世界みたいなモン創るまで
   増長しちまったんじゃねえのかっ!?」

春日「……うぃ?」

若林「春日を見つけて大いに盛り上げたのは誰だ!?
   どうコントロールしたら面白いかを最初に見つけたのは誰だ!
   お前の魅力を一番把握しているのは、…一体誰だっ!?」

春日「ツンデレかっ!」

若林「そういう意味じゃねえeeeeeeeee!!!
   俺は今必死に原作通りのキスはいらねえって伝えてんだよおおおお!」


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 22:20:34.20 ID:JVXZGUnV0

春日「しかし…、か、春日は元の世界への戻り方なんて…」

           \わかばやーし!/

若林「へっ!?」

    \春日超かっこいいー/  \からの!?/

春日「声が…」
若林「畜生! どこから聞こえてきているんだこの声は!?」

             (ベシャ。)

春日「……痛ひ。」
若林「生卵だっ!」
春日「ペロッ…。こ、これは差し入れのシュークリームだよっ!」
若林「どっちでもいいわ! よし、あのシュークリームの飛んできた方向に
   行くぞ春日!」


春日「若林氏…」
若林「なんだよさっさと走れよバカ野郎ぉおお」
春日「お笑いブームが去っても、オードリーの仕事が減っても、俺たちは
   ずっと相方でございますわな?」
若林「んなこたあ知らねえよ。中学ん時から一緒でずっと二人で顔突き合わせて
   働いてきた人間同士の老後なんか……。うっわ、考えたくねえわ」
春日「素晴らしいでございますな」
若林「……てめぇもう……から…消…ちま……え……」
春日「…ばぁ…ぃ…しゅうー…うぅー……」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/10(火) 22:22:25.54 ID:JVXZGUnV0

Epilogue

春日「…んー。夢でお会いして、以来ですね…」
若林「(ムクッ)……。か、春日!? あれ、俺なんで春日んちにいるんだ?」
春日「ウッルセエ。…あ、若林氏、おはやふwww」
若林「お、おう。どうでもいいけどお前すげぇ明瞭な寝言を吐くな」
春日「うぃ。」
若林「…そうか。俺ネタ合わせで春日んち来てたんだな。
   はー……。たった一晩なのに、えらく壮大な悪夢を見てたみたいだ」
春日「俺は今自慢のテクノカットがお前が昨日持って来たおやつのカスタードクリーム
   塗れという悪夢を現在進行形で見てるぞ? おい、どうしてくれんだこれ?」

若林「なあカスガ、じゃなかった春日、お前さあ、未来人とか宇宙人とか、
   あと、ちょちょのうろくさとか実在したらいいと思う?」

春日「前者二つはともかく、そんなぞんざいな響きの存在にゃ期待しねえよ!」
若林「だよなあ。はは、でもちょっとはそういうの信じてみたいと思わない?」
春日「ちょっとはなあー、うーん。しかし! いらないな! 俺にはおばあちゃんと、
   全国の太った熟女とカスガーの加護がついている!」
若林「おばあちゃんとそこ同列にすんなよ…。
   で、お前は昨日合わせたネタはちゃんと覚えてんのか?」
春日「そらぁ覚えてますわよ? 全世界の人間をカスガーにすべく…」

            \よっ! 夢オチからの!?/

若林「…え?」
春日「おう?」

               〜涼宮春日(カスガ)の周りはこれからも憂鬱〜  Fin


97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/02/10(火) 22:25:38.04 ID:JVXZGUnV0

初めての続きもの系のSSで本当に拙いものを読んでもらって、
有難うございました。支援感謝しすぎでちょっと心臓痛えです。
落ち着いてスレ読み直してみたら全然一人芝居でもなかった。
ごめ〜んね! パニくってたから許してやってほしいんですけども。

本当にありがとうございました!



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