1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 12:44:18.54 ID:mjOdxwZEO
長門「zzz」
???「……キ」
長門「zzz」
???「…ユキ」
長門「zzz」
???「ユキったら!!!」
長門「…?」 パチリ
???「いつまで寝ているの、いい加減に起きなさい」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 12:48:13.03 ID:mjOdxwZEO
長門「……」
シャー
???「あぁ、今日もいい天気ね、まさにお祭り日和だわ」
長門「……」
???「どうせ昨日も遅くまで本読んでたんでしょ?まぁ無理もないけど」
長門「…あなたは誰?」
ジーナ「誰?寝ぼけてるんじゃないよ、まったく実の母親に向かって」
長門「…母親?」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 12:52:20.92 ID:mjOdxwZEO
ジーナ「さぁ、いい加減に起きなさい、もうお祭りは始まってるわよ」
長門「…祭り?」
ジーナ「おや?あんた今日は千年祭に行くんじゃないのかい?ずっと楽しみにしてたはずだろ?」
長門「…千年祭」
ジーナ「まだ寝ぼけてるみたいだね、洗面所に行って顔洗ってきな。ご飯は用意しておくから」 タッタッタッタッ
長門「…理解不能」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 12:57:18.97 ID:mjOdxwZEO
ジーナ「顔洗ってきたかい?」
長門「…」 コクン
ジーナ「そうそう、あんたの幼なじみ、発明好きの女の子が千年祭に自分の作品を出展してるらしいわよ、えーと、名前何だったかしらね」
長門「…」
ジーナ「そう、ルッカ!!」
長門「(…誰?)」
ジーナ「せっかくだから顔出してあげなさいよ、あの子もきっと喜ぶわよ」
長門「(…状況はまったく理解不能、しかしここが今までいた世界ではないことは確か)」
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:01:10.77 ID:mjOdxwZEO
ジーナ「さぁ、さっさとご飯食べて出かけてきな」
長門「…朝食はいらない、すぐに出かける」
ジーナ「おや、そうかい?じゃあ気をつけてね、あんまりはしゃぎすぎて人様に迷惑かけるんじゃないわよ」
長門「…」 コクン
ジーナ「あっ、そうだ、はい、これお小遣い。無駄使いするんじゃないよ」
長門は200円を手に入れた
長門「…少なっ」 ボソッ
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:06:22.71 ID:mjOdxwZEO
長門「……」
長門「城、民家、店、船場…」
長門「…」
長門「…情報統合思念体との連絡も不可能、現段階で状況を打破する手段はなし」
長門「…とりあえずお祭りに行こう、何か手かがりがあるはず」
長門「…200円で何が買えるだろう…」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:12:43.46 ID:mjOdxwZEO
ガヤガヤガヤ
長門「…人がいっぱい」
長門「…フリーマーケットがたくさん」
長門「…カレー屋もある」 ゴクリ
トテトテトテ
店員「へい、いらっしゃい」
長門「…カレーを一つ」
店員「はいよ、300円ね」
長門「……」 ジャラ
店員「ん?100円足りないよお嬢ちゃん」
長門「……」 ウルウル
店員「お、おい、何泣いてるんだい!?」
長門「(…ジーナのケチ)」 ウルウル
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:16:46.83 ID:mjOdxwZEO
長門「…」
長門「…空腹」 グゥー
長門「…何か食べ物は…!!」
タッタッタッタッ
ガツガツガツガツ
長門「…今日はツいてる」
男「だ、誰だ!?ぼっくんのお弁当を食べたのは!?」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:21:41.11 ID:mjOdxwZEO
長門「…空腹も満たされた、調査の続き」
『ただいまのレースはうっちゃれダイナが一着でした〜』
長門「…何かやっている」
長門「…どうやら競争による賭事のよう…あれは?」
キョン「ハァハァ…くそっ、またビリか…次こそは一着に…」
長門「(…なぜ彼が?)」
長門「…見なかったことにしよう」 トテトテ
キョン「ちょwww猫速すぎwww」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:24:43.92 ID:mjOdxwZEO
長門「…広場に出た」
長門「…大きな鐘」
タッタッタッタッ
ドンッ
???「キャッ!!」
長門「!?」
???「いった〜、ご、ごめんなさい、大丈夫?」
長門「……」
???「あ、あれ?ペンダントが…」
キラッ
長門「…綺麗」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:28:24.27 ID:mjOdxwZEO
タッタッタッタッ
長門「…綺麗、見たこともない石」
長門「…売ったらきっとさっきのカレーが食べられる」 ゴクリ
???「あっ!!それあたしのペンダント!!」
長門「……」
???「拾ってくれたんだ、ありがとう」
長門「……これがあなたのであるという証拠はどこにもない、たまたま私が見つけた」
???「へ?」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:32:02.77 ID:mjOdxwZEO
???「い、いや、あの…」
長門「仮にこれがあなたのものだとしても、第一発見者にはそれ相応の見返りが必要」
???「う、う〜ん、よくわからないけどお礼ならはするからそれ返して」
長門「…嘘は許さない」
???「嘘なんてつかないから、ね?」
長門「…わかった」 ジャラ
???「わーい、ありがとう」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:37:49.89 ID:mjOdxwZEO
マール「私マールっていうの、よろしくね」
長門「…長門有希」
マール「ナガトユキ?変わった名前だね」
長門「…有希でいい」
マール「ユキね、了解。ねぇ、あなた今1人?」
長門「…」 コクン
マール「なら一緒にお祭りを見て回らない?2人の方が楽しいよきっと」
長門「…それよりも早くお礼を」
マール「ね?いいでしょ?」
長門「…お礼を」
マール「ね?」 スチャ
長門「…わかった、早くそのボーガンをしまうことを切望する」
マール「わーい、やったー」 ピョンピョン
長門「(…可愛い顔して意外と過激、涼宮ハルヒによく似ている)」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:43:43.49 ID:mjOdxwZEO
マール「じゃあよろしくね、ユキ」
長門「…」 コクン
マール「あっ、子猫ちゃんだ、可愛い〜」
長門「…」
マール「ねぇ、ユキも見てごらんよ、すっごくかわいい…」
ゲシッ
ヌコ「フギャアアア!!」 ピューン
マール「ユ、ユキ!?」
長門「…猫は嫌い、前に野良猫に大事な本をボロボロにされた、猫はこの世に存在する価値などない」
マール「だからって蹴らなくても…」
長門「…移動」 トテトテ
マール「あっ、ちょっと待ってよぉ!!」
少女「うぇ〜ん、あたしの子猫ちゃんがボロボロ〜」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:50:20.15 ID:mjOdxwZEO
マール「ユキ待ってよ〜、歩くの速いよ〜」
長門「……」 ピタ
マール「きゃっ、もう、急に立ち止まらないでよ〜」
長門「…ロボット」
マール「え?わ、わぁ、何これ?おっきなロボット〜」
ゴンザレス「お〜れはスゴい お〜れは強い お〜れに勝ったら150円♪」
長門「…」
マール「きっとこのロボットに勝ったら150円もらえr」
グワシャ
長門「…これで350円、カレーが食べられる」
マール「え…な、何が起こったの…一瞬でロボットがメチャクチャ…」
ゴンザレス「ア、あ〜ンた強すギ…ギギギ」 プシュー
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 13:55:09.55 ID:mjOdxwZEO
長門「…」 パクパク
マール「ユキはカレーが好きなんだねぇ」
長門「…美味」 パクパク
マール「私も何か食べよっかな〜、あっ、キャンディだ」
長門「…」 パクパク
マール「え〜と、どれにしようかな〜」
長門「…ゲップ、食べ終わった」 スタスタ
マール「ちょっとユキ待ってよ、私まだ選んでないよ!!」
長門「…私にはゆっくりしている時間がない、早く」 グイッ
マール「痛いよ〜、人さらいじゃあるまいし、そんなに腕を引っ張らないでよ!!」
長門「(…めんどくさい女)」 イライラ
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 14:01:00.97 ID:mjOdxwZEO
長門「…何も手かがりはなし」
マール「ねぇねぇ、次はどこに行く?ねぇねぇ?」
長門「(…うるさい)」
マール「そういえば、広場の先で何かすごいことやるってさっき店の人が言ってたよ、何でもルッカって女の子の発明品らしいけど」
長門「…ルッカ(ジナが今朝言っていた女の子)」
マール「ねぇ、せっかくだからそこに行ってみない?」
長門「(…何故だろう、胸騒ぎがする、行ってはいけない気が…)」
マール「ね、行こうよユキ」 グイッ
長門「…人さらい」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 14:08:38.73 ID:mjOdxwZEO
マール「わぁ、何だろうあの機械」
長門「(…来てしまった、しかしあの機械、かなり精密な作り、ルッカという人物は相当の発明家のよう)」
タバン「さぁ皆さんお待ちかね、これより世紀の大実験を始めようと思います!!」
タバン「さぁこちらにありますこの機械、早い話が瞬間移動マシーンなのです!!左に置いたものが右にドドーンと瞬間移動しちゃう優れ物!!」
タバン「これを作ったのは何を隠そう私の自慢の娘ルッカでありま〜す」
客「ピーピーピー」
ルッカ「はいは〜い、みんなお静かに。じゃあ早速実験を始めるわね」
マール「ねぇねぇユキ、瞬間移動だって、すごいねぇ」
長門「(…なんだろう、この胸騒ぎ…)」
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 17:31:17.75 ID:exYtITut0
タバン「さぁ、誰か挑戦する奴はいないかい?瞬間移動できるチャンスなんて滅多にないぜ」
ルッカ「安心しなさい、ルッカ様が発明したマシーンなんだから安全間違いなしよ」
???「よし、俺がやろう」
長門「・・・!?」
タバン「おおっと、みなさん、最初の挑戦者の登場ですよ〜、どうだい、今の心境は?」
キョン「レースにも飽きたから、早く家に帰りたい」
ルッカ「は?」
長門「(・・・やはり彼もこの世界に迷い込んだ人間の一人)」
マール「わぁ〜、あの人勇気あるね〜」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 17:32:55.69 ID:exYtITut0
タバン「さぁ、この少年が見事瞬間移動できることができたら、大きな拍手をよろしく頼むぜ」
ルッカ「じゃあ準備に入りましょう、あなたは左側のポッドに乗ってちょうだい」
キョン「あぁ、よっと・・・これでいいのか?」
ルッカ「OKよ、そのまましばらく待っててね」
タバン「こっちは準備OKだぜ、ルッカ」
ルッカ「よし、じゃあ始めるわよ」
マール「何かドキドキするね〜」
長門「(・・・またおなかが減ってきた)」 グゥー
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 17:35:01.70 ID:exYtITut0
タバン「スイッチオン!!」
ルッカ「エネルギー充填開始!!」
キョン「ぬおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
プシュウウウウウウウ
・・・シーン
客「・・・・・・?」
長門「・・・・・・」
マール「・・・・・・」
タバン「・・・・・・」
ルッカ「・・・あ、あれ?」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 17:37:03.25 ID:exYtITut0
タバン「お、おいルッカ、どうなってんだ、出てこねぇぞ」
ルッカ「・・・」
タバン「は、はい、ご覧のとおり見事彼は消えました、これにて終了〜」
客「ふざけんな!!」
客「インチキ!!」
客「この貧乳メガネ!!」
ルッカ「・・・どういうことかしら、マシーンは完璧のはずなのに・・・」
長門「(・・・貧乳メガネは彼女に向けられた言葉、そう、きっとそう・・・)」
マール「ねぇ、彼何でいなくなっちゃったのかなぁ?」
ルッカ「・・・ん?あれ、ユキ、ユキじゃない!?いつからいたの?」
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 17:43:00.61 ID:exYtITut0
長門「・・・・・・」
ルッカ「何よ〜、来てたんだったら声くらいかけなさいよ、水くさいわね」
長門「・・・それより彼」
ルッカ「・・・そうなのよ、予定では右側のポッドに移動するはずだったのに」
長門「・・・彼は私の知り合い」
ルッカ「え、そうだったの?あちゃ〜、何か悪いことしちゃったわね・・・」
長門「・・・もう一度今の実験をするべき、そうすれば原因がわかるかもしれない」
ルッカ「え?」
タバン「おいおい、今の見てたろ?また同じようなことになったらたまんないぜ、第一誰がやるってんだよ?」
長門「・・・彼女」 スッ
マール「・・・え?」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 17:46:06.81 ID:exYtITut0
ルッカ「この子が?誰なのよこの子は?」
長門「・・・さっき知り合ったばかり、このマシーンに乗りたいと強く願っていた」
マール「ね、ねぇ、何の話してるの?」
長門「とりあえず何人か実験してみないと原因はつかめない、サンプルは多ければ多いほどいい」
ルッカ「・・・それもそうね、じゃああなた、お願いするわ」
マール「ちょ、ちょっと待ってよ!!」
長門「・・・時間がない」 ドン
マール「キャア!!」
長門「・・・今」
タバン「あいさ!!!」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 17:48:31.95 ID:exYtITut0
ルッカ「エネルギー充填開始!!」
マール「な、何コレ・・・ペンダントが・・・」
バリバリバリバリバリ!!!! ブォォォン
ルッカ「キャア!!!」
タバン「ぬおっ!!!」
長門「(・・・時空の歪みを確認、恐らく彼はこれに巻き込まれた)」
マール「キャアアアアアアアア!!!」
プシュウウウウウウウウ
ルッカ「な、何よ今の?」
長門「・・・私の勘が正しければ、時空移動空間」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 17:55:21.74 ID:exYtITut0
ルッカ「時空移転って、そんなことありえるの?」
長門「…私にもわからない、しかしその可能性は十分高い」
ルッカ「…確かにあの消え方はテレポッドでの移動とはまったく異なるものだった」
ルッカ「空間のゆがみもあったし、二人目の彼女のペンダントに反応していたような気もしたわね…」
タバン「で、どうすんだよ、助ける方法は?」
ルッカ「う〜ん…ん?そういえば彼女、どこかで見たような気が…」
長門「……」 スッ
ルッカ「ユ、ユキ!?」
145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:00:35.57 ID:exYtITut0
タバン「もしかして、後を追う気かい?くぅ〜、泣かせるねぇ」
長門「…早く」
ルッカ「…そうね、あの空間の先に何かがあるのは確かなはず」
ルッカ「また都合よくあの空間が現れるかどうかはわからないけど、やってみる価値はあるはず」
ルッカ「ユキ、きっとそのペンダントがキーになているはずよ、それをしっかり握ってて!!さっきと同じことが起こるはずよ!!」
長門「……」 コクン
タバン「いつでもいいぜ、ルッカ」
ルッカ「よし、いくわよ」
長門「(・・・彼は私が守る)」
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:03:37.66 ID:exYtITut0
タバン「スイッチオン!!」
ルッカ「エネルギー充填開始!!」
長門「……」
ルッカ「もっと出力をあげて!!」
タバン「あいさ!!」
ルッカ「もっともっと!!」
タバン「あいさ!!!」
長門「(『もっともっと』…何だかいやらしく聞こえるのは私だけ?)」
ルッカ「もっと!!もっとよぉぉぉ!!!!」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:08:30.39 ID:exYtITut0
ビリビリビリビリ!!!
ルッカ「ビンゴ!!うまくいきそうよ!!!」
長門「・・・!?体が…」
ルッカ「原因を究明できたら私も後を追うわ、それまで頼んだわよ、ユキ!!」
プシュウウウウウウウウウウウ
タバン「…行っちまったか」
ルッカ「さぁ、私たちは家に帰って原因を突き止めるわよ!!」
タバン「あいさ!!」
長門「…目が回る、吐きそう」
長門「…おえ」
長門「…さっきのカレーが出た」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:12:24.90 ID:exYtITut0
プシュウウウウウウウ
長門「…やっと着いた、おえっ」
長門「…どこかの山奥のよう、おえっ」
ガサガサガサ
長門「…何かいる」
バッ
魔物1「うひょー、人間だプギャー」
魔物2「見たところ女の子のようですね」
魔物3「に、人間だ…怖いよぉ…」
長門「…かわいい」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:17:25.15 ID:exYtITut0
長門「…あなたたちに聞きたいことがある」
魔物1「へっ、これから俺たちにやられちまうのにかい?」
魔物2「正確には"犯る"という字があてはまりますね」
魔物3「え、えーと、できればこんなことしたくなんだけど、お兄ちゃんには逆らえないから…」
長門「…どうしても?」
魔物1「あったりめぇだ!!このボケ!!」
魔物2「おやおや、この状況がまだ理解できていないようですね」
魔物3「(そ、それにしてもカワイイ子だなぁ・・・)」
166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:21:40.05 ID:exYtITut0
長門「…仕方がない」
魔物1「おっ、何だ?俺たちとやる気かい?おもしれぇ!!」
魔物2「こういうのを俗に"飛んで火にいる夏の虫"というのでしょうね」
魔物3「(や、やっぱりこうなっちゃうんだ、ケンカは嫌だなぁ…」
魔物1「やっちまえ!!プギャー!!」
魔物2「そ〜れそれそれ〜」
魔物3「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」
長門「…やれやれ」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:28:45.53 ID:mjOdxwZEO
長門「…なるほど、山を降りたら町がある」
魔物1「ハ、ハイ、その通りです!!」
魔物2「余談ですが町の酒場では夜になると卑猥なダンスが繰り広げられ」
長門「聞いていない、黙って」
魔物2「…これは失礼しました」
魔物3「(だからやめようって言ったのに…だけどこの子強いなぁ)」
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:37:48.98 ID:mjOdxwZEO
長門「…感謝する」
魔物1「お、おい!」
長門「…何?」
魔物1「どうして殺さなかったんだ、俺たちはお前を…」
長門「…死んでいい命なんていない、あなたたちが生きているのも必ず意味がある、それを摘み取る権利は私にはない」
魔物1「…へっ、お前さんには負けたよ」
魔物2「ふふふ、なかなか面白い人間ですね」
魔物3「イカン、マジで惚れた」
長門「…じゃあ、先を急ぐから」 スタスタ
魔物1「…人間も捨てたもんじゃねぇな」
魔物2「えぇ、次からは和姦にしましょう」
魔物3「ハァハァ」 シコシコ
177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:40:49.12 ID:mjOdxwZEO
長門「…町が見えてきた」
長門「…何だか見覚えのある風景のような気がする」
長門「…とりあえず情報収集」
バタン
民家の人「だ、誰だ!?」
長門「こんにちは」
180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:51:15.06 ID:mjOdxwZEO
民家の人「あぁ?千年祭?魔王軍との戦いが激しくなってきたこのご時世に何寝ぼけたこと言ってやがる!!」
長門「…私はいたって真面目」
民家の人「とにかく今は祭りなんて状況じゃねぇんだよ、わかったらとっとと帰んな」 バタン
長門「…やはりあの歪みは時空移動空間で間違いない、そうなると彼はここに…」
グゥー
長門「…とりあえず何か食べよう」
183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 18:55:00.54 ID:mjOdxwZEO
〜酒場〜
店長「いらっしゃ〜い…ってちょっとお嬢ちゃん、ここは君のような子が来るところじゃないよ」
長門「…空腹、何でもいいから食べ物を要求する、できればカレーで」
店長「だからここは」
長門「私は20歳私は20歳」
店長「…何にする、お嬢さん?」
長門「…情報操作は便利」
185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:01:50.23 ID:mjOdxwZEO
長門「…このカレーは少し味付けが薄い、でも食べられないほどではない、妥協する」
店長「せめて聞こえないように言ってくれよ」 シクシク
客1『おい、聞いたかあの話?』
客2『あぁ、失踪してたガルディア城の王妃が見つかったって話だろ?』
長門「……」 パクパク
客1『何でもトルース山で倒れてたらしいぜ』
客2『へぇ〜、変な話もあるもんだな』
長門「…おかわり」
店長「またかい?もう6皿目だよ」
188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:06:57.83 ID:mjOdxwZEO
長門「…ガルディア城王妃…あの山で発見」
長門「…気になる、調査の価値があると判断、明日はガルディア城に向かう」
店長「あ〜、お嬢さん、もう閉店時間なんだけど…」
長門「…食後のイチゴパフェを要求する」
店長「もう帰ってくれ」
190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:10:39.39 ID:mjOdxwZEO
長門「…追い出されてしまった」
長門「…今夜の寝床」
スタスタ
長門「…宿屋」
ガチャ
宿主「いらっしゃい」
長門「…泊めて」
宿主「あいよ、一晩10円だよ」
長門「お金はない、全部食費に使った」
宿主「出てけ」
バタン
長門「…ケチ」
長門「…今夜はあの森で野宿」
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:19:05.43 ID:mjOdxwZEO
〜翌日〜
長門「…体中が痛い、やはり慣れないことはしない方がいい」
長門「…この森を抜けたらガルディア城」
グゥー
長門「…その前に朝食、だけどお金はない」
ガサガサガサ バッ!!
カエルの魔物「クケケ−、ここは通さねーぜ!!」
長門「…」 ゴクリ
194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:22:50.54 ID:mjOdxwZEO
ムシャムシャ
長門「…腹は満たされた、出発」
ガサガサガサ バッ
ブタの魔物「ブヒヒー、死ねぇ!!」
長門「…」 ジュルリ
ムシャムシャ
ガサガサガサ バッ!!
鳥の魔物「ピキキー!!」
長門「…」 ダラダラ
ムシャムシャ
長門「…げっぷ」
199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:28:23.17 ID:mjOdxwZEO
長門「…着いた、ガルディア城」
ギィィィ
兵士1「ん?貴様何者だ!?魔王軍の手の者か!?」
兵士2「バカよく見ろ、人間だろが」
兵士1「いやわからないぞ、人間に化けた魔物かもしれないだろ、それにどちらにしろ不審者に変わりはない」
兵士2「それもそうだな、というわけだ、痛い目にあいたくなかったらとっとと立ち去るんだな」
???「お待ちなさい」
兵士「リ、リーネ王妃様!?」
長門「(…似ている)」
202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:33:28.34 ID:mjOdxwZEO
王妃「その方は私が大変お世話になった方です、無礼は許しません」
兵士「し、しかしこんな貧相な体の女が…」
王妃「…私の命が聞けないと?」
兵士「め、滅相もない!!」
王妃「フフフ…」 スタスタスタ
兵士1「チッ、ラッキーな奴だな」
兵士2「まったくだ、王妃様とお近づきになれるなんて」
長門「(…やはり私は貧相…食事をもっと増やす必要がある)」
207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:39:13.41 ID:mjOdxwZEO
長門「…」 トテトテ
ガルディア王「おぉ、そなたがリーネが世話になったという者か、私からも礼を言わせてもらおう…」
長門「…」
王「…しかし、リーネが何やら今までのリーネとは違う感じがするのは私の気のせいだろうか…いや、まさかそんなことは…」
大臣「うーむ…」 スタスタスタ
長門「(…大臣は明らかに二頭身)」
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:41:59.69 ID:mjOdxwZEO
長門「……」
リーネ「…来ましたね」
リーネ「お前たちは席を外してちょうだい」
召使い「はっ」 スタスタスタ
長門「……」
リーネ「さぁ、恥ずかしがらずもっと近くに…」
長門「…マール、あなたは何をしている?」
リーネ「え、えぇ!?」
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:45:13.65 ID:mjOdxwZEO
マール「な、何でわかったの!?」
長門「匂い」
マール「あなたってつくづくすごい人ね…」
長門「…忘れ物」 スッ
マール「あっ、ペンダント…よかった、なくしたと思ってたんだ、ありがとう」
長門「…別にいい(売ればいくらになるんだろう…)」
218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:51:38.14 ID:mjOdxwZEO
マール「あれから気づいたら私山奥にいてね、山を歩いてたらたくさんの兵士さんに会ったの」
マール「で、みんなどういうわけか私のことをリーネって呼ぶのよ」
長門「……」
マール「で、そのままここに連れてこられちゃったんだけど、正直不安でいっぱいだったわ」
マール「…でも、ユキが来たってわかったときは、嬉しかった」
マール「私のこと心配で助けにきてくれたんだよね?ありがとう」
長門「(…ダメだ、大臣のありえない体型思い出して笑ってしまいそう)」 プルプル
マール「ど、どうしたのユキ、顔が恐ろしく真っ赤よ!?」
225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 19:55:53.21 ID:mjOdxwZEO
マール「!?」
長門「…どうしたの?」
マール「…な、何これ…心がバラバラになっていくみたい…私が私でなくなっちゃうような…」
長門「…とりあえず落ち着いて」
マール「何なのこれ…こ、怖いよユキ!!助け…」
パァァァァァ ピキーーーン!!
長門「…消えてしまった」
長門「…よかった、ペンダントは無事」 ホッ
229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:00:24.01 ID:mjOdxwZEO
長門「…マールは消えてしまった、ここにはもう用はない、帰る」 スタスタ
ルッカ「ユキ!!ハァハァ…やっと会えた」
長門「…貧乳メガネ」
ルッカ「ん、何か言った?それより彼女は?彼女はどこ?」
ルッカ「何ですって、消えたぁ!?」
長門「…」 コクン
ルッカ「…やっぱりね」
長門「…?」
232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:05:19.06 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「あの子の顔、どこか見覚えがあると思ったのよ」
ルッカ「彼女はガルディア城の…正確には私たちの時代のガルディア城だけど」
ルッカ「彼女はそこの王妃、マールディア王女なのよ!!」
長門「…ふ〜ん」
ルッカ「お願いだからもうちょっと興味示してくれないかしら?」
長門「…で?」
ルッカ「あぁもういいわ、んで、そんな彼女がこの時代に来ちゃったのは大問題なわけなのよ」
236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:11:08.72 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「恐らくここはかなり前の時代、私たちが生まれるずっとずっと前の時代なわけ」
ルッカ「さっきここに来る途中で酒場で聞いたんだけど、山で失踪中だったリーネ王女が見つかったって話を聞いてピンときたの」
ルッカ「恐らくマールはこの時代の王女と間違えられてここに連れてこられちゃったのよ」
長門「…それで?」 ムシャムシャ
ルッカ「どっから持ってきたのよそのリンゴ?」
長門「机の上」 ムシャムシャ
ルッカ「まったくもう、食べながらでいいからちゃんと聞きなさいよ、それと私にも一つとって」
239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:17:57.74 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「つまり、何が言いたいかわかる?」
長門「…このリンゴは美味しい」 ムシャムシャ
ルッカ「そう、甘くてシャリシャリしてて最高…ってバカ!!そうじゃないわよ!!」
長門「…ノリツッコミ」
ルッカ「ちょっとあんたは黙ってなさい、いい?これは重要なことなんだからよく聞きなs」
長門「なんでやねん」 ビシッ
ルッカ「何にもボケてないでしょうが!!」
長門「…私もつっこんでみたかった」 ウルウル
243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:22:49.87 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「つまりマールがリーネ王妃と間違えられたっていうことは、まだ本物のリーネ王妃は失踪中ってことになるのよ」
長門「…そうなる」
ルッカ「もしもリーネ王妃が魔物に捕まってるとして、命を奪われてしまったら…どうなると思う?」
長門「……」
長門「\(T_T)/」
ルッカ「何よそのポーズは?」
247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:28:59.88 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「いい?リーネ王妃が殺されてしまったら、私たちの時代に至るまでの全ての歴史が変わってしまうの!!マールも存在しなかったことになっちゃうってことなのよ!!これは絶対に阻止しなきゃいけない事態なのよ!!」
長門「…三行で」
ルッカ「リーネ 歴史 救出 これで満足?」
長門「わかりにくい」
ルッカ「じゃあやらせんな!!」
長門「…とにかく、この時代の王妃を助ける、そういうこと」
ルッカ「そうよ、こうしている間にも王妃は危険な目にあっているかもしれない、グズグズしてる暇はないわ、早く王妃を探しましょう!!」
長門「…待って」
ルッカ「何よ?早くしなさいよ」
長門「…あなたに見せたい物がある」
248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:34:13.37 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「…見せたい物ってあれ?」
長門「…そう、あれをどう思う?」
ルッカ「どうって言われても…ただのオッサンじゃない」
長門「…違う、世にもめ、珍しい、に、二頭身、人間」 プルプル
ルッカ「確かに二頭身だけど…あんた顔真っ赤だけど大丈夫?」
長門「…限界」 プルプル
長門「フヒヒヒヒヒ!!!!」
ルッカ「ちょ、ちょっとユキ!?」
大臣「だ、誰じゃ!?」
252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:39:44.91 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「ヤバい、見つかっちゃう!!」
長門「…任せて」
長門「ブルァァァァ!!!」
大臣「何じゃ若本か…」 スタスタ
ルッカ「…何今の?」
長門「みんな大好きア○ゴさん」
ルッカ「よくわからないけど助かったわね」
大臣「しかし王妃め、どうやってあそこを抜け出したんじゃ?一人で出られるはずがないのに」 ブツブツ
ルッカ「!?ユキ、今の聞いた!?」
長門「え?」
ルッカ「聞いてなさいよこのバカ!!」
255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:44:58.33 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「どうやら大臣が裏で糸を引いていたようね」
長門「糸を引く…糸を…」 ポッ
ルッカ「何考えてるか知らないけど、大臣を観察する必要がありそうね」
長門「そう、あの体の構造は解剖してでも調べる価値はある」
ルッカ「そういう意味じゃなくて、大臣が行動を探れば王妃の場所がつかめるってことよ」
長門「…なるほど、考えつきもしなかった」
ルッカ「あんたバカ?」
256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:51:59.35 ID:mjOdxwZEO
大臣「……」 スタスタスタ
ルッカ「動いたわね、ユキ、後をつけるわよ」
長門「……」 プルプル
ルッカ「どうしたのユキ?」
長門「に、二頭身があ、歩いてる…最高の光景…」 パシャパシャ
ルッカ「わかったから落ち着きなさい、あと写メとるな、音で気づかれちゃうでしょ!!」
長門「フヒヒヒヒ」
ルッカ「…どうやら王妃を助けられるかどうか私にかかってるようね…あっ、大臣のやつ走り始めたわ、いくわよ!!」
長門「うぇwww二頭身が走ってるwwwGJwww」 パシャパシャパシャ
259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 20:57:30.70 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「ここは…修道院?」
長門「ゼェゼェ…」
ルッカ「何かすでにくたばりそうだけど?」
長門「…笑いすぎた、あの大臣のせい」
ルッカ「しっかりしなさいよ、ここからが本番よ、どうやらここにリーネ王妃がいるみたいね」
ギィィィィ
ルッカ「あれ、大臣がいない…」
シスター「おや、迷える子羊たちのようですね」
長門「…子羊?どこ?」 ゴクリ
ルッカ「あ〜、だるいからつっこまなくてもいい?」
262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:02:29.93 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「あの〜、ここにガルディア城の大臣が来たとおもうんですが…」
長門「…身長は100cm以下、つまり二頭身」 プルプル
ルッカ「あんたは黙ってなさい!!」
シスター「そんなことより、私たちたちと一緒に祈りましょう、この国の再建を願って…ククククク」
ルッカ「は、はぁ…」
キラン
長門「…!!」 シュタッ
ルッカ「ユ、ユキ!?どうしたの!?」
長門「…残念、お金じゃなかった」
ルッカ「まったくがめついわねぇ…ってこれは!?」
シスター「……チッ」
263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:07:54.46 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「これって…ガルディア王家の紋章じゃない!?」
長門「…売ったらカレー何皿分になる?」
ルッカ「カレー屋を経営できるわよ、ってかそんなこと言ってる場合か!!ここにこれがあるってことは、やっぱりここに王妃が…」
シスター「……」 ユラリ
ルッカ「な、何?」
バリバリバリバリ
シスター「キェェェェ!!!」
ルッカ「ま、魔物!?」
長門「…美味しくなさそう」 ションボリ
265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:14:08.45 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「間違いないわ、王妃はここのどこかに監禁されているわ!!」
長門「…足の筋肉はなかなか」 ブツブツ
ルッカ「何ブツブツ言ってんのよ、いくわよユキ!!!
シスター「キェェェェ!!!」
ルッカ「くらえー!!」 バキューン
シスター「ギェェェェ!!!」
ルッカ「よし命中!!!ユキ、とどめよ…ってユキ!?」
長門「…見てルッカ、さ、さっきの写メ、け、傑作…」 プルプル
ルッカ「……」
バキューン
長門「…髪が焦げた」
ルッカ「目ぇ覚めた?」
長門「…コクンコクン」 ブルブルブル
267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:19:44.23 ID:mjOdxwZEO
バキッ
シスター「ギェェェェ…」 バタリ
ルッカ「相変わらずの馬鹿力ね」
長門「…バカは余計」
ルッカ「さぁて、魔物は片づけたし、肝心の王妃はどこかなっと」
長門「(…まだ気配を感じる)」
魔物「…ニヤリ」 バッ
長門「…!?」
魔物「キェェェェ!!」 ザシュ
ルッカ「キャア!!!」
長門「…天井に、不覚」
バッ
???「…隙だらけだ」
ザシュ
魔物「ギェェェェ!!」 バタリ
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:26:40.69 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「う〜ん…ん?あれ、私助かったの?」
長門「……」
カエル「最後まで油断するな、油断したときこそ隙が生じる、この魔物のようにな」
ルッカ「ひ、ひぃぃ!!今度はカエルの化け物!?」
カエル「…失礼な奴だ、俺はお前たちと同じ理由でここに来ただけだ」
ルッカ「…ってことは、あなたもリーネ王妃を?」
カエル「あぁ、リーネ王妃が失踪してしまってからの大臣の様子が明らかにおかしかったからな、お前たちと同じように後をつけてきたわけだ」
長門「…特大ガエル」 ジュルリ
272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:31:01.59 ID:mjOdxwZEO
カエル「よかったら一緒にいくか?今の戦いぶりを見る限り、今のお前たちだけではこの先危険すぎる」
ルッカ「そ、そうね(でもカエルは苦手だし、どうしようかしら…)ねぇ、ユキ、どうする?」
長門「…一つだけ聞きたいことがある」
カエル「何だ?」
長門「…あなたは食用?」 ゴクリ
カエル「あん?」
ルッカ「(…この子はまた)」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:36:47.78 ID:mjOdxwZEO
カエル「よくわからんが、行動を共にするということでいいんだな?」
ルッカ「…そうね、戦力は多い方がいいし…よろしくお願いするわ」
カエル「あぁ、ただし自分の身は自分で守らなければいけないということは忘れるな。さっきのように毎回俺が助けてやることができない状況がこの先わんさか訪れるぞ」
ルッカ「わ、わかってるわよそのくらい」
長門「…炭火、いや蒸し焼き、いっそのこと生で…」 ジーッ
カエル「何だか妙に熱い視線を感じるんだが」
ルッカ「気にしない方がいいわ、気にしたら食べられるわよ」
カエル「何の話だ?」
275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:41:32.60 ID:mjOdxwZEO
カエル「さて、しかし大臣はどこにいったんだ?」
ルッカ「そうなのよねぇ、確かにここに入っていったのに…」
長門「…退屈」
ルッカ「あんたもちょっとは真面目に調査しなさい」
長門「…つまらない、オルガンでも弾く」
長門「愛に〜きづいてくだ〜さ〜い 僕が〜あたためてA☆GE☆RU♪」 ジャジャジャジャーン
ルッカ「あぁうるさい!!」
カエル「…マサル」
ギィィィィ
ルッカ「と、扉が…」
長門「…計画通り」
276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:48:36.18 ID:mjOdxwZEO
カエル「隠し扉か…どうやらこの先にリーネ王妃が監禁されてるみたいだな」
ルッカ「そのようね」
長門「…私のおかげ」
カエル「…一気に魔物の気配が漂ってきやがった、油断するな」
ルッカ「えぇ、わかってるわ」
長門「私のおかげ」
ルッカ「だけど、何で大臣は王妃を誘拐したのかしら?」
カエル「わからん、まぁ奴を締め上げて吐かせればいいだけのことだ」
長門「私のおかげ」
ルッカ「ハイハイ、偉い偉い」 ナデナデ
長門「…エヘッ」
277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 21:51:40.39 ID:mjOdxwZEO
カエル「べロロン斬り!!」
魔物1「グワァァァァ!!!」
ルッカ「火炎放射!!!」
魔物2「ギィァァァァ!!!」
長門「……」 ジュルリ
魔物たち「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:01:55.93 ID:mjOdxwZEO
カエル「恐らくこの扉の先に大臣とリーネ王妃がいるはずだ」
ルッカ「とうとうここまできたわね…」
長門「…前進あるのみ」 ムシャムシャ
ルッカ「食べ終わったらその骨捨てなさいよ、ひどい匂いだわ」
長門「…カルシウム」
カエル「よくそんなもの食えるな…見てるだけで吐き気がする」
ルッカ「準備はいい、いくわよ」
カエル「あぁ、いつでもいいぜ」
長門「…GO」
バタン
カエル「こ…これは…」
281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:08:58.09 ID:mjOdxwZEO
リーネ「ほらほら、ここを踏んでほしいんだろ?」 グリグリ
大臣「はひぃ!!そ、そこです、そこが気持ちいいんですぅ、ふひぃ!!」
ルッカ「…これは一体」
カエル「忘れてたぜ…リーネ王妃は大のSM好きだってことを」
ルッカ「ど、どういうことよ?」
カエル「王妃は退屈を持て余すとすぐにSMに走る癖があるんだ、そのたびに兵士や召使いたちが止めていたんだがな」
ルッカ「じゃあ、失踪した理由って…」
カエル「誰にも邪魔されずにSMを思う存分楽しみたかったからだろう」
ルッカ「…何てこと」
長門「…この国\(T_T)/」
リーネ「ホラホラホラ…あらカエル、いたの?その子たちは新しいペットかしら?」
大臣「はぅわぁぁぁぁ!!!」 プシャー
287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:14:21.62 ID:mjOdxwZEO
ガルディア王「まったく人騒がせな…」
リーネ王妃「だってみんな叩かせてくれないんだも〜ん、そんなとき大臣からメールが来たの、『この私でよかったら』って。もう私ウキウキしちゃって〜」
王「大臣…」 ワナワナワナ
大臣「ひぃぃ!!お、お許しを!!!」
王「ということだ、三人とも苦労をかけてすまなかったな」
カエル「いえ、王妃がご無事であったことが何よりの幸せ」
ルッカ「何かドッと疲れが出てきたわね〜」
長門「…二頭身、しかもどM…フヒヒ」 プルプル
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:18:49.49 ID:mjOdxwZEO
カエル「さて、俺は旅立つとするか」
ルッカ「色々ありがとね、助かったわ」
カエル「俺は何もしちゃいない、お前たちの勇気が王妃を救ったんだ」
カエル「じゃあな、またどこかで会えたらいいな」
長門「…」
カエル「…ユキといったな」
長門「…」
カエル「お前は早くいるべき場所に帰るべきだ、ここはお前の住むべき場所じゃない、そうだろ?」
長門「…」
カエル「それだけだ、じゃあな」
ルッカ「ねぇ、今のどういうことかしら?」
長門「…カエルもなかなか」
290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:24:14.48 ID:mjOdxwZEO
ルッカ「さてと、じゃあ私たちも帰りましょ」
長門「……」
ルッカ「ん?どうしたのユキ?」
長門「…何かを忘れている気がする」
ルッカ「何かって何よ?」
長門「…わからない、でもすごく重要な何かを」
ルッカ「どうせ食べ物のことでしょ?リーネ王妃は見つかったんだし、一件落着よ」
長門「…そう」
ルッカ「ホラ、早く行くわよ」 タッタッタッタッ
長門「…気になる、何かが気になる…」
パァァァァァ
マール「…ん?あれ、私今まで何を…そうだ、ユキと話してる途中で私…」
マール「ユキー、どこー、おっかしいなぁ…」
291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:29:45.48 ID:mjOdxwZEO
ブォォォン
ルッカ「ふぅ、やっと帰ってこられたわね」
長門「…それ、便利」
ルッカ「ふっふっふ、そうでしょそうでしょ?このゲートホルダーのおかげでこの空間を操作することができたんだからね、感謝しなさい」
長門「…GJ」
ルッカ「さてと、色々あって疲れちゃったわ、私は家に帰って少し休むわ、あっ、その前にゴンザレスの様子を見ておこうかしら」
長門「…私も疲れた、今日は帰って寝る」
ルッカ「そうしなさい、じゃあまたね〜」 タッタッタッタッ
長門「…とりあえず帰宅」
ルッカ「だ、誰よ!?あたしのゴンザレスめちゃくちゃにしたのは!!」
292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:33:34.06 ID:mjOdxwZEO
長門「…ただいま」
ジナ「おや、おかえり、意外と早かったねぇ、どうだい、千年祭は楽しめたかい?」
長門「…おなかいっぱい」
ジナ「それをいうなら胸いっぱいだろ」
長門「…少し休む」
ジナ「そうかい、ベッドは綺麗にしておいたからゆっくり休みな」
長門「……」 コクン
ガバッ
長門「…疲れた」
長門「…zzz」
295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:38:53.21 ID:mjOdxwZEO
???「……き」
長門「zzz」
???「……ゆき」
長門「zzz」
???「有希ったら!!」
長門「…?」
ハルヒ「もう下校時間よ、そろそろ部室閉めなきゃいけないから起きてよ」
長門「…下校時間?」
ハルヒ「それにしても珍しいわね、有希が居眠りなんて」
古泉「まったくです、そういえば、寝ている間も随分と楽しそうな顔をしてましたね」
みくる「何かいい夢でも見てたんですかぁ?」
長門「…時をかける少女になっていた」
ハルヒ「は?何よそれ?」
長門「…何でもない」 クスッ
ハルヒ「!?(有希が、笑った…)」
296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 22:44:08.93 ID:mjOdxwZEO
ハルヒ「じゃ、じゃあ有希も起きたことだし、帰りましょう」
長門「…そう」
ハルヒ「ところで有希?」
長門「…何?」
ハルヒ「今日キョン学校来なかったんだけど、何か知らない?」
長門「……それだ」
ハルヒ「?」
キョン「ぎゃあああああ!!!!目が回るぅぅぅぅ!!!おぇぇぇぇ!!!!」
リーネ「マールちゃんだっけ?SMも結構いいでしょ?」 バシーン
マール「はい、すごクセになりますねこれ、えーい、ユキはどこだー!!!」 バシーン
王&大臣「ほひぃぃぃぃぃぃ!!!」
〜THE END〜
308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/02/08(日) 23:00:45.42 ID:mjOdxwZEO
中途半端ですが、一応これで終わりにします。ってかこれ以上続けたら終わるまで1ヶ月以上はかかってしまう、無理www
カエルはどうしても出演させたかったのでカエルのところまでは頑張って書きました。
途中から即興で書いたのでグダグダな箇所がかなりあったとは思いますが
読んでくださっていたみなさん、最後まで付き合ってくださいまして本当にありがとうございましたor2
P.S
裁判編が一番書きたかったorzwww