257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 19:14:04.86 ID:5VBz+nCq0
長門「はぁい♪ キョン君」
キョン「な、長門!?」
長門「あは、久しぶりね」
キョン「いや、昨日も会ったが。いやそんな事より」
長門「どうしたの?」
キョン「お前、ほんとに長門か?」
長門「外見はね」
キョン「どういうことだ?」
長門「あんまり退屈だから、ちょっとだけ我侭いっちゃった」
キョン「すまん。まったく理解できん」
長門「一時的に人格シェルを入れ替えてもらったのよ。今の私は朝倉涼子よ」
キョン「な、なんだと!?」
258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 19:21:16.22 ID:5VBz+nCq0
長朝「ちょっと目線が低かったり胸や眉毛が寂しいけど、案外楽しいものね」
キョン「長門が聞いたら瞬殺されそうなセリフだが。で、何しに来たんだ? また俺を殺そうと?」
長朝「残念ながら、それはできないのよねぇ」
キョン「俺の精神的ストレスを除去する為にも理由を教えてもらおうか」
長門「私の人格も共有している」
キョン「…いきなり出てくるんじゃない」
長朝「つまり表に出てこないだけで、視覚情報や聴覚情報は筒抜けって事。下手な真似したら即追い出されちゃうわ」
キョン「ひとまず安心って事か。じゃあ何でそんなややこしい事してまでここに来たんだ?」
長朝「あら、一人の女の子があなたに会う為にこんな事したのに、ずいぶん冷たいんじゃない?」
キョン「冗談にしてはあまり面白くないな」
長朝「つまんない男」
キョン「余計なお世話だ」
261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 19:32:10.94 ID:5VBz+nCq0
長朝「今日はSOS団の活動は? 涼宮さんの姿が見えないけど」
キョン「あいつは掃除当番だ。…まさかそのままハルヒに会うつもりか?」
長朝「だめ?」
キョン「言うまでもないだろ。長門の外見でそんなに口が達者じゃ怪しさ抜群じゃないか」
長朝「ちぇっ」
キョン「なぁ、ほんとに何しに来たんだよ。そろそろハルヒの奴もここnっどわ!」
長朝「じゃあ早く逃げなくっちゃ! さぁ行きましょ!」
キョン「あぶねー! とにかく手を離せ! 走り難い!」
長朝「だーめ。離したら逃げちゃうでしょ」
キョン「お前相手に逃げ切れるとは思ってない! げ」
長朝「あ、古泉君ひさしぶり。ちょっと彼借りるわよ」
古泉「え、長門…さん?」
キョン「すまん古泉。ハルヒには適当にごまかしておいてくれ」
古泉「はい…。お気をつけて…」( ゚д゚)ポカーン
262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 19:48:23.18 ID:5VBz+nCq0
長朝「ふぅ。ここまでくればいいかしら」
キョン「はぁ、はぁ」
長朝「ちょっと大丈夫?」
キョン「はぁ、はぁ」
長朝「つらそうねぇ。とりあえず休憩しましょうか」
キョン「はぁ、はぁ」
ウィーン
イラシャーセー
264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 19:55:37.11 ID:5VBz+nCq0
長朝「ふふ。こうしてるとまるでデートみたいねぇ」
キョン「……」
長朝「怒ってる?」
キョン「別に怒ってはいないが」
長朝「だったらもっと楽しそうにして欲しいなぁ。せっかく二人っきりなのに」
キョン「だからそういう冗談はよせ。何がしたいんだ」
長朝「そうねぇ。…ここっていつもの不思議探索の集合場所だったんでしょ?」
キョン「そうだな。ここで探索のメンバーを分けるくじをする」
長朝「じゃぁさ。今日は私としない? 不思議探索」
キョン「はぁ?」
長朝「いいじゃない。あの涼宮さんがどんなものを見てきたのか興味あるわ。…私とじゃ、いや?」
キョン「いやではないが」
長朝「じゃあきまりね! さ、いきましょ!」
キョン「お、おい!」
265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 20:03:46.96 ID:5VBz+nCq0
長朝「ふぅん。河川敷か」
キョン「探索って言っても当てはないからな。適当にブラつくだけさ」
長朝「ますますデートみたいね。っ、寒いわねぇ」
キョン「もう11月も半ばを過ぎたからな。そりゃ寒いだろ」
長朝「もう。女の子が震えてるんだから、上着を貸すくらいの優しさはないの?」
キョン「…俺だって寒いんだが」
長朝「男の子でしょ? なぁんて…え?」
キョン「ほれ。これでいいか?」
長朝「…ん。ありがとう」
キョン「うー寒っ」
長朝「……」
266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 20:11:53.66 ID:5VBz+nCq0
長朝「図書館?」
キョン「長門の奴は大のお気に入りなんだが」
長朝「長門さんらしいわね。私も少し読んでみようかな」
キョン「いいんじゃないか? 俺は適当に座ってるから見てこいよ」
長朝「じゃ、お言葉に甘えて。飽きたら声をかけるわ」
キョン「おー」
キョン「ぅ、あ?」
長朝「あ、起きた」
キョン「長…。朝倉?」
長朝「女の子ほっといて居眠りなんて感心しないなぁ」
キョン「悪いな。ついいつもの癖で横になっちまった。ってなんだこの頭の柔らかい感触は」
長朝「ひ・ざ・ま・く・ら♪ うれしい?」
キョン「な!?」
268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 20:17:53.25 ID:5VBz+nCq0
長朝「まぁ体は長門さんだけどね」
キョン「悪くはなかったがあまりそういう事はするな」
長朝「あらどうして?」
キョン「…もっとしてほしくなるからだ」
長朝「あはは! やっぱり面白い人ね」
キョン「なんだか馬鹿にされている気分だ」
長朝「違う違う。そういう意味じゃないわ。はー、無理言って来た甲斐があったわ」
キョン「…なぁ。まだ本当の目的は聞かせてもらえないのか?」
長朝「…ひとまず出ましょうか」
270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 20:26:46.82 ID:5VBz+nCq0
長朝「日が暮れるとますます寒いわねぇ」
キョン「上着を取られてる俺はもっと寒いんだがな」
長朝「がまんがまん。もうちょっとだから」
キョン「もうちょっと?」
長朝「ねぇキョン君。私があなたを殺そうとしたの、いつだか覚えてる?」
キョン「さあな。昔の事なんて忘れちまった」
長朝「ちぇ。インパクトは大きかったと思ったんだけどなぁ」
キョン「ショックが大きすぎたんだろ」
長朝「で、長門さんに敗れた私は情報連結を解除された」
キョン「そうだな」
長朝「でもすぐに消滅させられる訳じゃないの。修正が可能か審議する期間があるのよ」
キョン「修正?」
長朝「私たちは所詮インターフェースだからね。プログラムに修正を加えられてまたこっちに送られる事もある」
キョン「で?」
271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 20:36:22.64 ID:5VBz+nCq0
長朝「何億通りものシュミレーションをした結果、私は修正不可。連結情報の完全消去が決まったの」
キョン「な」
長朝「約5時間前の話よ。まぁ当然よね。長門さんを無視してあんな凶行にでたんだから」
キョン「いつ消えちまうんだ」
長朝「…その審議結果を聞いた時、何故かしらね。あなたの事を思い出したの」
キョン「おい」
長朝「知ってる? 派閥の方針がなければ、あなたの事、結構気に入ってたのよ?」
キョン「だからいつ」
長朝「それで長門さんにお願いしたの。消去されるまでの間、体を貸して。って」
キョン「いつ消えるんだよ」
長朝「最後にあなたに会えてよかったわ。わずかな時間だったけれど。とても楽しかった」
キョン「おい!」
272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 20:47:55.68 ID:5VBz+nCq0
長朝「そんな大きな声ださないで。お別れくらいちゃんと言わせてよ。っ!」
キョン「な、朝…倉? お前、体が」
朝倉「長門さんの仕業ね。粋な真似してくれちゃって」
キョン「朝倉。お前」
朝倉「こういう時は、なにも言わずに抱きしめてくれると嬉しいなぁ」
キョン「あー分かったよ。ほれ」バフッ
朝倉「ぇ、う…そ。ほんとに?」
キョン「これで最後だからな。こんな事」
朝倉「はは、うれしいなぁ。ぁ…ぅ、グス」
キョン「……」
朝倉「あは、私でも涙が出るのね。驚きだわ」
キョン「…俺の服を濡らさないでくれよ」
朝倉「雰囲気台無し。─あと10秒ね」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 20:54:16.41 ID:5VBz+nCq0
キョン「なにか言いたい事はあるか?」
朝倉「…消えたくない」
キョン「……」
朝倉「消えたくない。消えたくない。消えたくない!」
キョン「朝倉」
朝倉「ごめんね。困るよね、こんな事言われても」
キョン「……」
朝倉「じゃあね。長門さんをよろしく」
キョン「あ、」
278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 21:03:19.51 ID:5VBz+nCq0
長門「朝倉涼子は転送された」
キョン「…そうか。なぁ、最後に朝倉の姿が戻ったのは」
長門「あなたと朝倉涼子の五感情報を改変した。目の錯覚」
キョン「そういうことか。ありがとな。長門」
長門「いい」
キョン「さて。帰るか」
長門「……」コク
キョン「どうした。俺の腕にくっついて」
長門「……」ギュ
キョン「ま、いいけどな」
長門「…朝倉涼子には渡さない」ポソ
キョン「なんかいったか?」
長門「何も」
キョン「気のせいか」
朝倉END?
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/11/20(木) 21:04:20.55 ID:5VBz+nCq0
昨日に引き続き駄文失礼しました。
ではノシ