みくる「今すぐ未来に来てください!!!」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:11:27.68 ID:M57aSNAU0

この話はスレタイ名「朝比奈みくるの卒業」の続編ですが、見ていない方でも大丈夫です。

前スレ「朝比奈みくるの卒業」
まとめサイト+α
http://www.vipss.net/haruhi/1223554328.html
まとめサイトの方、ありがとうございます。

前スレを見ていなく、これからたどって読むのが面倒な人のための簡単なあらすじ。

・みくるが高校を卒業する日にハルヒのキテレツな能力が未来人に奪われる。
・そして能力は未来に持ち帰られる+みくるも未来に帰る。
・数週間後、別の未来のみくるから助けを求められ、未来に行くことに・・・

てな感じで、このSSはキョンが未来に着いてからのお話です。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:15:18.32 ID:M57aSNAU0

遂に、俺は禁則だらけで謎だらけの未来の世界に行くことになった。よく未来のお偉いさんがOKしたもんだ。
未来は禁則とかそんなこといってられる状況ではないのだろうか。とにかくどんな世界か楽しみだ。

着いたのはどこかで見たことがある公園だ。
あっ、このベンチ、朝比奈さんが未来人だと打ち明けた時に座っていたベンチだ。いや〜懐かしいな〜

って、ここはSOS団御用達の公園だ!過去と全く変わっていない!

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:17:38.23 ID:M57aSNAU0

まさか未来になっても変わっていないとは思ってもみなかった。
と、いうか、本当にここが未来なのか?
あたりを見渡してもそんなに現代と全然変わっていないぞ。と、あそこにいるのは中学の同級生じゃないか。本当にここが未来なのか?騙されてないか?

ハルヒ「ごちゃごちゃうるさいわね。ここは今から1年後の世界よ。」

キョン「なんだって!?朝比奈さんが住んでいる未来じゃないのか?」

古泉「さすがにそう都合よく過去の人を未来には来させませんよ。」

キョン「古泉、お前もいたのか。」

古泉「ええ。それにしても、1年後とはいっても未来に行けたことは光栄ですよ。」

キョン「そういえばおまえは時間移動をしたがってたな。」

古泉「ええ。あの意識が薄れる感じはたまりません。それに考えてもみてください、これで私達は時の旅人になったんですよ!ヒャッホー!」

そう言って古泉は生まれて初めてジェットコースターに乗った子供のようにはしゃいでいた。ハルヒは引いてた。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:22:13.44 ID:M57aSNAU0

みくる「さて、そろそろ事情を説明します。なぜみなさんを私達が暮らしている未来に連れて行かなかったのは、ご存知のとおり、過去の人を遠く離れた未来に行かせるのは重大な禁則だからです。」

キョン「で、なぜ俺たちをここに連れてきたんです?」

みくる「その話をする前に、まずは私達の未来で起こっていることを説明させてください。」


みくる「涼宮さん達と別れてから○年後に、涼宮さんの能力を分析した結果、その能力があまりにも強すぎて、涼宮さん以外の人にはあの能力が使えないことがわかりました。」

みくる「そして、さらに恐ろしいことに、その能力が入っている容器のふたを開けるとすさまじい爆発が起こることもわかりました。」

キョン「じゃあ、結局は意味が無かったんじゃないか。むしろ危険なだけだろ。」

みくる「はい、さらに都合の悪いことに、私達の未来では、核爆弾は作れないように厳重な法整備がされていたので、そのような強力な爆弾はどの国も保持したがるものでした。」

みくる「このことを他の国が聞きつけ、いろんな国が能力を奪うために私達の国を攻め立てました。そして、その攻撃に我慢できずにある者がそのふたを開けてしまったんです…」

ハルヒ「てことは、みくるちゃんの未来ではこの国はどうなっているの?」

みくる「もはや壊滅状態です…私はたまたま海外研修に行っていて助かりましたが、日本の半分以上の人たちが死滅してしまいました…」

ハルヒ「ひどいわね…そのふたを開けた大馬鹿野郎は何を考えてるのよ!?」

みくる「その人物を調べようとその人の過去を探ってみると、この時代のこの町に辿り着きました。そしてさらに調べていると、とんでもないことが判明しました。」

キョン「いったい何がわかったんですか!?」

みくる「それが私がみなさんをここにつれてきた理由なんです。あっ!誰かが来ました!みなさん、隠れてください!」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:26:19.73 ID:M57aSNAU0

谷口「はぁ〜」

キョン「なんだ、谷口じゃないか。」

みくる「しっ、静かにして下さい。」

谷口「何回ナンパしても彼女ができねぇな〜。よし、こうなったらキョンの妹でも…」

キョン「ふざけるなよ!」

ハルヒ「バカ!しゃべっちゃ駄目じゃない!」

谷口「うわWA!びっくりしたぁ!」

谷口「って、げっ!キョンに涼宮!うわWAわぁぁぁ!!!!化けて出やがったぁぁぁ!!助けてくれー!!!」

キョン「待てよ!!!…逃げやがった。」

ハルヒ「どういうこと!?まさかこの世界のキョンは死んじゃったの!?」

長門「彼だけではない。この世界のあなたもこの世には存在しない。そして私も。」

キョン「長門!やっぱりおまえも来ていたのか!いったいこの世界に何があったんだ!?」

長門「まだわからない。ただ、どうやらこの世界のSOS団員は全員死んだらしい。」

みくる(これから説明しようと思っていたのに…)

古泉(名前を出してもらえませんでしたが、私も死んだんですね…)

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:30:24.17 ID:M57aSNAU0

ハルヒ「じゃあ、なんで私たちは死んじゃったの!?」

みくる「(やっと出番だ…)それは私が説明します。まず、キョン君が何者かによって毒殺されます。そして、その2日後に涼宮さんが焼死体で発見。さらに、その3日後に長門さんがナイフのようなもので刺殺され、その1週間後に古泉君が射殺されています。」

4人「・・・・・・」

古泉「ひどいですね。どうやらSOS団が何者かに狙われているようです。」

キョン「いったい誰が…ん?」

キョン「待てよ!?長門が死んだのか!?ありえない!!長門を殺せるやつなんて…」

長門「残念ながら、今では誰でも私を殺すことはできる。」

キョン「長門!?」

長門「実は前の卒業式の時に行動を制御されたのが腹に立って、情報統合思念体とは縁を切ってしまっている。だから、今の私は能力的にはあなた達と同じ能力しかない。」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:33:33.70 ID:M57aSNAU0

ハルヒ「で、未来のみくるちゃん、犯人は分からないの?」

みくる「それが…危険ですので、そこまでは調べていません…」

古泉「とにかく、今の我々には情報が不足しています。どこかでその事件のことを調べなければ。」

ハルヒ「パソコンでも使いたいけど、家や学校のは使えないしねぇ…」

キョン「じゃあ図書館で調べないか?あそこならタダでパソコンが使えるはずだ。知り合いもそうはいないだろうし。」

古泉「それは名案ですね。」

長門「それはとてもベストな判断。図書館にはいろんな情報が詰まっている。さすがは私の婿。」

ハルヒ「ちょっと有希、今変なこと言わなかった!?」

みくる「と、とりあえず図書館に行きましょう!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:38:20.05 ID:M57aSNAU0

ハルヒ「う〜ん。」

キョン「あまり成果はなかったな。」

古泉「まぁ、一つ気になる記事を見つけたからいいではありませんか」

確かに、某週刊誌に「北高校連続変死事件で、長門さん、古泉君の死体にダイ二ングメッセージ!?」という記事があった。
しかし、それは本当にダイニングメッセージなんだろうか?どんなメッセージなのか具体的には書いてないから、週刊誌特有の単なるでっち上げかもしれない。

古泉「しかし、僕と長門さんは死んだのは後半です。あなたと涼宮さんの死のヒントで、犯人がわかってしまったのかもしれません。」

キョン「そうは言っても、ダイニングメッセージがどんなのかわからなきゃ犯人は推測できないだろう。」

みくる「あっ、まずいです!ではここで失礼します!!」

シュンッ!

キョン「あ・・朝比奈さん」

???「おっ!?キミ達は!」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:43:47.70 ID:M57aSNAU0

キョン「つ、鶴屋さん!!」

鶴屋さん「おっ!キョン君!あっハルにゃんも古泉君も有希っこもいるじゃん!死んだって聞いたけど、生きてたんだね?よかったさぁ〜」

なぜこの人は死んだ俺たちの事を見てびっくりしないんだろう?相変わらず謎な人だ。

鶴屋さん「そうそう、古泉君。生きているんなら機関に行きなよ?みんな心配しているよ?」

古泉「そ、そうですね・・・」

ハルヒ「キョン、キカンって何よ?」

キョン「古泉の仲間達だ。前に孤島や雪山に行ったときに殺人ショーをしてくれた人たちだよ。ちなみに鶴屋さんの家はそのスポンサーだ。」

ハルヒ「ふ〜ん」

古泉「あれ?本部につながりません・・・?何かあったんでしょうか?」

鶴屋さん「あっ、そうそう、ハルにゃんたちが死んだってニュースが流れてから、機関の場所は変わったんだよ。」

古泉「え!」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:47:07.59 ID:M57aSNAU0

古泉「そ、そうなんですか・・・では、今はどこにあるのですか?」

鶴屋さん「私の家だよ〜ん。」

古泉「!!!」

鶴屋さん「極秘なんだけど、実は機関の人達も結構殺されているのさ。だから機関も狙われているかもしれない、ってことで警備がしっかりしてるうちになったわけさ。」

古泉「そんな・・・殺されたって・・・いったい犯人は誰なんだ・・・?」

鶴屋さん「とにかく、うちに来なよ!ごちそうもするからさぁ。」

みくる「(後は頼みました・・・)」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:50:39.25 ID:M57aSNAU0

鶴屋邸にて

新川「な・・・なぜ・・・!?あなたの死体は我々が密葬したはずですが・・・」

古泉「実はかくかくしかじか・・・」

新川「なるほど・・・過去から来たのですか・・・では、お頼みしたいことがあります。」

古泉「なんでしょうか?」

森「北高校に忍び込んで欲しいのです。」

古泉「森さん!生きてて何よりです。で、何故北高に忍び込むのですか?」

森「我々は北高生が怪しいと踏んでいます。」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:53:56.46 ID:M57aSNAU0

古泉「北高生がですか!?」

新川「ええ。実はあなたと長門さんが亡くなられたとき、ダイイングメッセージのような物があったんです。」

古泉「はい。それは新聞で見ました。いったいどういうものなんですか?」

森「まず、長門さんは左手で自分のスカートを、右手でペンを握り、あなたは自分の服のすそを握っていた状態で死んでいたんです。」

キョン「そのヒントで犯人が北高生だと考えられる根拠は?」

ハルヒ「よく考えなさいよ。二人とも北高の制服を掴んでいるのよ。だから犯人は北高生だと予測できるんじゃない。」

キョン「あ、ああ・・・(本当にそれだけなのか?ペンはどうなる?あの二人にしてはあまりにも簡潔なヒントじゃないか?)」

新川「さらに、我々が送り込んでいた北高にいる機関の者が全員殺されているんです。間違いありません。」

森「ちなみに、彼らの死の情報はマスコミに厳重に口止めしてあります。」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:55:56.18 ID:M57aSNAU0

ハルヒ「じゃあ、早速北高に行くわよ!」

キョン「待て。俺達は死んだことになっているんだ。こっそり忍び込もう。」

ハルヒ「こっそり、ってどうやって侵入するのよ!」

古泉「大丈夫です。僕にいい考えがあります。」

鶴屋さん「お待たせ!スモークチーズの盛り合わせだよ☆」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 21:59:18.80 ID:M57aSNAU0

放課後、北高前にて

キョン「しかし、スカートっていうのはスースーするなぁ・・・」

古泉「似合ってますよ、キョン子さん。」

キョン子「うるせぇ!くそ・・・ジャンケンで負けなければ・・・」

ハルヒコ「ほら、さっさといくわよ!キョン!」

長門「一つ一つの口癖が直ってない。そんなんだから私にジャンケンで負ける。」

古泉「涼宮さん、男言葉でお願いします。」

ハルヒコ「うう・・・おら、さっさと行くぞ、キョン子!」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:02:52.16 ID:M57aSNAU0

キョン子「よし、この辺をぶらぶらしていよう。お!誰か来た。」

生徒A「くそ〜なんだったんだよ。」

ハルヒコ「どうしたのかし・・・だろう」

生徒B「生徒会に呼び出しって、おまえ何したんだよ。」

生徒A「何もやってねえよ。会長にいきなり『君はキカンの者かい?』って聞かれてさぁ。訳がわかんねえよ。」

生徒B「それは変な話だな。そういえば最近、何者かが生徒会長の命を狙っているって噂だぜ。この前、会長の机に毒入りのチョコが置いてあったらしいからな。」

生徒A「本当かよ!疑心暗鬼でおかしくなっちゃたのかなぁ・・・」

ハルヒコ「よし、決まりよ。犯人は会長ね!早速奴をぶっとばしに行きましょう!」

キョン子「こら、待て。勝手に決めつけるな。こっそり生徒会室の様子を伺ってみよう。」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:06:38.81 ID:M57aSNAU0

生徒会室

喜緑「何をしているんですか!役立たず!あんな質問で『はい、そうです』なんていう奴がいますか!!」

会長「す…すまない。どう聞けばいいかわからなくて…」

喜緑「まさか…あなた、私に殺させないために、わざとやった訳じゃないですよね?」

会長「そ…そんな、滅相も無い…」

ハルヒコ「あれが会長?」

キョン子「ずいぶん弱々しくなったな。」

キョン子「(それにしても喜緑さんのあのすさまじいオーラはなんなんだ…これだから女は怖い…)」

喜緑「ん?そこにいるのは誰です!」

キョン子「やばっ!逃げるぞ!」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:11:09.66 ID:M57aSNAU0

キョン「てな訳だ。」

古泉「それはそれは…お疲れ様です。」

キョン「笑顔で言うな。腹が立つ。」

ハルヒ「まぁ追いつかれててもあんな華奢な体の女の子じゃ私達は倒せなかったけどね。」

キョン・古泉「!!!」

そうだ…相手は宇宙人なんだぞ…なんで俺達は逃げ切ることが出来たんだろう…?

長門「確かに逃げ切れたのはありえないこと。普通ならここまで来れるはずが無い。」

キョン「なんかめちゃくちゃだな…とにかく、あの喜緑さんの異常っぷりと俺らの死はやっぱり関係があるんだろうか?」

みくる「関係大ありです」

キョン「うわっ!いきなり登場しないで下さいよ!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:17:07.01 ID:M57aSNAU0

古泉「で、関係大ありというのは、やはり我々を殺したのは…」

みくる「はい、彼女です…まさかこの時代にもいるとは思っても見ませんでした…」

キョン「この時代にもって、どういうことですか?」

みくる「実はふたを開けた犯人は喜緑さん本人なんです。」

キョン「馬鹿な!じゃあ喜緑さんはその間、あの状態でずっと生き続けているわけですか?」

みくる「はい、ですが調べてみたところ、彼女は今から2年後に冬眠状態になります。」

ハルヒ「冬眠!?」

みくる「はい、我々には手を出せない深い海底に眠るようです。眠っている間のエネルギーは親玉さんから得ているんでしょう。」

長門「なるほど。そうすれば、誰からの攻撃も受けず、あまり体に損傷ができない。朝比奈みくるの時代まで今の状態で生き続けるのは困難だから、冬眠はうってつけの方法。」

キョン「いったい何のために冬眠までして、未来に行くんだ?」

古泉「恐らく涼宮さんの能力を手に入れるためでしょう。私達の時代では失敗しましたが。」

キョン「でも、なんで俺たちを殺す必要があるんだ?しかも機関の人たちまで。長い間眠っていたらみんなとっくに死んでいるだろうに。」

みくる「それを私達は調べているんです。それがわかればみなさんは死なずに済みますし、良い未来になるかもしれません。」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:20:39.31 ID:M57aSNAU0

みくる「で、長門さんに意見をいただきたいのですが…」

長門「私には穏健派の考えは理解できない。むしろなぜ穏健派がこういう行動を起こしたのか疑問。」

みくる「そうですか…」

キョン「じゃあ、俺達はこれからどうすればいいんだ?」

古泉「とにかく元の時代に戻りましょう。我々が無理にこの時代に関わらない方が良いと思います。」

みくる「ええ、戻りましょう。どうか自分たちの時代の喜緑さんを止めて下さい。」

キョン「わかりました。でも、なぜそこまで親切にしてくれるのですか?俺らの時代が助かっても、朝比奈さんの未来は変わらないはずですが…」

みくる「確かに、私たちの未来は壊滅状態のままです。ですが、みなさんが助かる良い未来も見てみたいんです・・・」

みくる「では、元の時代に戻ります」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:26:13.66 ID:M57aSNAU0

元の時代
みくる「あとは皆さんでがんばってください。では、幸運を…」

シュンッ!


キョン「(朝比奈さん・・・さようなら・・・)さて、これからどうする?」

ハルヒ「もちろん殺される前に喜緑さんをやっつけちゃうのよ!」

キョン「しかし、相手は喜緑さんだ。長門も戦力外になってしまったし、どうやって倒すんだ?」

長門「私に任せて。」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:28:59.12 ID:M57aSNAU0

キョン「長門!何かいい案はあるのか?」

長門「私が彼女を説得する。」

キョン「それは危険だ!今のお前には何の特殊能力も使えないはずだ!殺されるだけだ!」

ハルヒ「そうよ!危険よ!私も一緒に行くわ!」

長門「同じTFEIとして彼女とはサシで話したいし、穏健派にいったい何があったのか聞いてみたい。万が一、私が死んでも、先ほどの未来と死ぬ順序が違うから何かしらの変化が現れるかもしれない。」

ハルヒ「でも・・・」

キョン「よし。やってこい。」

ハルヒ「キョン!」

古泉「涼宮さん、長門さんが無理なら、いくら我々が束になっても無理でしょう。ここは長門さんを信じましょう。」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:34:14.42 ID:M57aSNAU0

長門「では、行ってくる。」

ハルヒ「有希、頑張ってね!健闘を祈るわ。」

・・・・・

キョン「ところで古泉。」

古泉「はい、何でしょう?」

キョン「朝比奈さんが現れて、おまえは『やはり我々を殺したのは』と言ったな。『やはり』ということはお前は犯人が喜緑さんだとわかっていたのか!?」

古泉「確証はありませんでしたが・・・あのダイイングメッセージで予想はしていました。」

キョン「あの、長門がスカートとペン、未来のお前が制服のブレザーを握っていたやつか?あれでどう喜緑さんと予想できるんだ?」

古泉「後付け論になるかもしれませんが、長門さんがスカートを握ったのは北高生以外に女性という意味合いがあったかもしれません。そして、ペンは書く人、すなわち書紀を表していた。
僕が自分のブレザーを握っていたのもブレザーの色である『緑』を指していたのかもしれません。」

キョン「本当に後付け論だな。どうせそれを推理したのは俺達が生徒会の話をしてからだろ。」

古泉「ふっ、ばれましたか。でも、あなたが生徒会の話をしてから朝比奈さんがやってくるまでのほんのわずかな時間でこれを考えた点はほめて欲しいものですね。」

ハルヒ「二人とも何やってるの!こっそり有希の尾行をしに行くわよ!」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:38:42.58 ID:M57aSNAU0

長門「・・・・・・」

キョン「ここは長門の住んでいるマンション…TFEIとやらはこのマンションが気に入っているようだな。」

ハルヒ「それにしても、どこからこんな高いマンションの家賃を払えるだけのお金を手にしていたのかしら
…?」

キョン(情報操作でもして金を作り出していたんだろう。)

古泉「あっ!長門さんが中に入りました。」

ハルヒ「よし!間隔をあけて中に入るわよ!」


・・・・・・


キョン「あ・・・」

古泉「パスワードがわからないと中に入れないんですね・・・」

ハルヒ「誰か来るのを待つしかないわね・・・」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:40:43.43 ID:M57aSNAU0

ピンポーン

長門「・・・・・」

ガチャ

喜緑「あら、長門さん。お久しぶりです。何のようですか?」

長門「話がある」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:43:11.75 ID:M57aSNAU0

喜緑「それにしても、主流派の長門さんが統合思念体から離れてしまうなんて…ふふ…」

長門「統合思念体の方は元気?」

喜緑「!!!どうしてそれを!?」

長門「いや、しばらく会ってないからどうしてるかな〜と思って。」

喜緑「現在危篤状態です。」

長門「え!?」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:47:02.52 ID:M57aSNAU0

喜緑「危篤状態です!!もう長くはありません!」

長門「な・・・どうして?」

喜緑「恐らく涼宮ハルヒから能力がなくなったからでしょう。彼女の願望を実現する力がなくなり、統合思念体の存在自体が危ないんです!」

長門「・・・・・」

喜緑「ですから、私も本性が出せるんですよ・・・」

長門「!」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:51:46.15 ID:M57aSNAU0

ヒュンッ!
サッ!

喜緑「ふ・・・うまくよけましたね。」

長門「ナイフ・・・なぜ穏健派のあなたがそのようなことを・・・」

喜緑「ふふ。穏健派ですか。それは私が所属していた派閥であり私が穏健とは限りませんよ。」


喜緑「情報統合思念体が涼宮ハルヒの観察を行う時、私はなぜか穏健派に入れられました。恐らく心の中で独裁を企んでいた私を温和にさせるためでしょう。」

喜緑「私は穏健派の波長に合わせた。我々穏健派が主導権を握る日が来るのを信じてです。」

喜緑「しかし、なんなんですか!涼宮ハルヒの能力が未来人に奪われ、さらに、それで情報統合思念体からの能力サポートもなくなるんですよ!主流派のあなたは何をやっていたんです!?」

長門「私は・・・」

喜緑「もういいです。既に私は事態を打開する良い方法を思いつきましたから。」

長門「それで私達を殺す。しかし、何のために?」

喜緑「知らないんですか?まぁ知らなくても仕方ありませんね。それがわかったのは最近のことですから。」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:54:54.78 ID:M57aSNAU0

喜緑「統合思念体の情報によると、涼宮ハルヒの能力の喪失により、多くの人から能力が抜けていきました。しかし、抜けたといっても、彼らの体には涼宮ハルヒの能力の破片がわずかながら残っています。そして、それを集めれば能力になるかも…」

長門「やめた方がいい。集めても何の能力にもならない。」

喜緑「確かに、そっくりそのまま能力が得られるとは思えません。ですが少しのエネルギーの足しにはなることはわかっています。それを利用して未来まで眠っていれば…」

長門「!まさか、未来に行く理由は能力を手に入れるため!?」

喜緑「それ以外で未来に何の価値があるんですか。当たり前でしょう。」

喜緑「さて、くだらないおしゃべりもここまで。殺す順番は狂いましたが、死んでもらいましょう。」

長門「待て。質問がある。あなたは恐らく、私と古泉一樹と涼宮ハルヒと彼を殺すはず。しかしなぜ彼まで殺す!?彼には何の能力もついていないし、殺す意味が無い・・・」

喜緑「ついでですよ。それにあの人から殺せば、みなさん動揺して殺しやすくなりますから。」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 22:57:55.96 ID:M57aSNAU0

喜緑「さて・・・では、死になさい!」

ザシュッ!

喜緑「う・・・そんな馬鹿な・・・」

朝倉「まったく・・・ナイフと暗殺は私の専売特許よ♪」

長門「朝倉涼子・・・なぜあなたが・・・?」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 23:01:50.92 ID:M57aSNAU0

朝倉「上からの要望にこたえて復活したの。反逆行為をしている誰かさんを止めにね。」

喜緑「くそ・・・まだそんなことをする力が残っていたのか・・・」

朝倉「ええ。結構ギリギリだったけど。おかげで情報統合思念体が消滅するのも秒読み状態よ。」

朝倉「じゃ、死んで♪」

喜緑「あ・・・」

サラサラ・・・

長門「ありがとう。礼を言う。」

朝倉「どういたしまして。まぁ私も役目を達成できて満足だけどね。」

サラサラ・・・

朝倉「あ・・・私ももう消えちゃうの・・・?」

朝倉「あーあ、残念。しょせん私は臨時採用だったかあ。復活するいいチャンスだったと思ったのにな」

朝倉「よかったね、延命できて。」

朝倉「では、キョン君達とお幸せに。じゃあね」

・・・

長門「・・・終わった」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 23:05:31.83 ID:M57aSNAU0

ガチャン

キョン「!」

ハルヒ「ゆ、有希!大丈夫!怪我とかしてない!?」

長門「みんな・・・心配してくれてありがとう。実は・・・」

キョン「そうか・・・朝倉の奴・・・」

古泉「とにかく、これで一件落着ですね。」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/11/04(火) 23:11:29.33 ID:M57aSNAU0

とある土曜日

キョン「古泉、聞きたいことがある。」

古泉「はい、何でしょうか?」

キョン「長門の話じゃ、もうお前らの超能力もなくなっているはずだよな?」

古泉「ええ。第一、涼宮さんが閉鎖空間を作れなくなってしまいましたし。」

キョン「じゃあ、機関はもう必要ないんじゃないか?」

古泉「確かに目的は遂げてしまったので、機関はもう用済みで解散しました。ですが、あれで親交を深めた人たちとは何かしらの交流をしていますよ。」

キョン「そうか。それじゃ、もう俺らに敬語を使うのをやめてもいいだろ?」

古泉「はい、もう敬語を話す必要はありませんが、もうこの言葉遣いに慣れてしまったので、今までどおりの口調で話させていただきます。実際この方が落ち着くんですよ。」

キョン「まぁ、俺もお前のタメ語口調は想像しただけで鳥肌が立つし、腹も立つからな。」

ハルヒ「二人とも、何イチャイチャしてんのよ!みんなで不思議探索に行くわよ!」


おわり

支援して下さった方々と最後まで読んで下さった方々、本当にありがとうございました。



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