こなた「AV女優になりたいな!」


メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:【安価】コナン「よし!俺は決めたぞ!」

ツイート

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:08:58.44 ID:0LTD1vvE0

かがみ「ちょっと!あんた何冗談言ってるのよ!」

こなた「え〜・・・私は本気だよ〜高3のこの時期でも別にやりたいこと
ないし、蒼井そらなんて数千万円稼いでるそうじゃまいか」

つかさ「そんなお金いらないんじゃない・・・かな?」

みゆき「現在の社会的通年では今後何かと不都合を被る事も多いと
思いますし、考え直してはどうですか?」

こなた「え〜!」

かがみ「え〜じゃないっ!勉強するのが面倒くさいなら私が教えて
あげるから?ね?」

こなた「それも面倒くさいもん〜」

かがみ「・・・」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:19:00.74 ID:0LTD1vvE0

バイト先―――。

常連「こなちゃん、この前の話考えてくれた?」

こなた「う〜ん、ちょっと・・・考え中なんですけど・・・」

常連「そう?ゆっくり考えてくれて良いよ?僕は折角こなちゃんが
魅力的なのにもったいないなぁ・・・って思っただけだからさ」

こなた(あの人芸能プロダクション兼AVプロダクションで働いてるんだよね・・・
見た目にはそんなに怪しく見えないし、いやらしい所も無いけど・・・)

こなた「あ、あの〜・・・AV女優って病気になったりしないんでしょうか・・・?」

常連「あぁ、大丈夫だよ?それはこっちが責任持ってやるし・・・」

こなた「後、一回どのくらいもらえるんですか・・・?」

常連「そうだなぁ、こなちゃんなら単体で・・・50万くらいかな・・・?」

こなた(50万円か・・・バイト一生懸命やったら5ヶ月で溜まるよね・・・
思ったより貰えないなぁ・・・)

常連「もし1作で人気になればさ、次はもっとギャラ出るからね?」

こなた「そうですねぇ・・・」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:24:13.04 ID:0LTD1vvE0

学校―――。

こなた「てな訳で1作出てみることにしました」

かがみ「平気な顔して言うんじゃないわよ!!バレたら退学よ!退学!」

こなた「バレ無いバレ無い・・・大丈夫!」

みゆき「AVは月に何百本のペースで出ますから、まぁ私達が騒ぎ立てなければ
バレないとは思います・・・」

かがみ「何でそんなこと知ってんのよ・・・みゆき」

こなた「まぁ迷ったんだけどね、これも社会見学かな〜って」

かがみ「そんな社会知らなくていいっ!!だ・・・大体あんた、そ、その
経験あるの・・・?」

こなた「無いよ?その事話したら70万くらいくれるってさ」

つかさ「よ、よくわからないけどそういうのは好きな人とするもん
じゃないのかなぁ・・・?」

こなた「大丈夫!!バレないバレない!」

つかさ「そういう問題じゃ・・・」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:32:39.70 ID:0LTD1vvE0

バイト先―――。

こなた(つかさ達にはあぁ言ったけど、実際顔がバレたら一巻の終わりだからね)

こなた「あ、あの・・・顔バレないでしょうか?」

常連「あぁ大丈夫!こっちもプロだからキチンとメイクしたら誰もこなちゃんだって
わかりっこないよ!安心して!!」

こなた「は、はい・・・」


そんなこんなで撮影の日がやってきました。

―――都内某所のスタジオ。

こなた(ここか・・・何か普通のオフィスビルだなぁ・・・ここの三階だっけ・・・)

こなた(昨日監督さんや男優さんが電話くれてみんな良い人だってわかったけど・・・
不安だなぁ・・・)

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:33:14.28 ID:0LTD1vvE0

こなた「・・・こんにちわっ!!」

常連「おぉ、こなちゃんいらっしゃい、大丈夫?緊張してない?」

こなた「いやぁ・・・あの・・・」

常連「これからミーティングだからあっちの部屋に行って待ってて?」

こなた「は、は、はい・・・」

こなた(何かベッドがある・・・あそこでするのかなぁ・・・う〜ん・・・)

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:41:04.94 ID:0LTD1vvE0

監督「こんにちわ、監督の○○です!」

こなた「あ、昨日は電話ありがとうございます・・・今日はよろしくお願いします!」

監督「一緒にいい物を作っていきましょう」

男優「こんにちは?緊張してない?」

こなた「あ・・・ちょっと緊張してます・・・」

男優「撮影中は言いたい事なんでも言って下さい、汚いから風呂に入りなおしてこい
なんて事も全く遠慮しないで言ってね?・・・これも仕事だからね」

こなた「は・・・はい・・・」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:41:36.60 ID:0LTD1vvE0

―――会議中。

こなた(ホワイトボードに図を書いて大まかな流れを話し合ってるみたいだけど・・・)

監督「でもさ、ここのカメラワークが狂ってるとお客さんに伝わんないでしょ?」

カメラ「いや、でもこうだと編集しようにも編集出来ないですし」

こなた(何だかいやらしい雰囲気っていうよりは、いかにしてこの作品を作るか・・・
そんな真剣な雰囲気だなぁ・・・まぁAVとは言っても一応映像作品だしな・・・)

監督「じゃあシーン6は、こなたさんがここでこう寝ている、それをアップにして
スタートして・・・」

こなた(お、覚えられないや・・・)

男優「こなたさんは大まかな流れを覚えててくれれば、俺がリードするから
心配しないで・・・?」

こなた「は、はい・・・」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:47:07.56 ID:0LTD1vvE0

監督「じゃあ撮影スケジュールは今日の午後でシーン1,2・・・
それから明日の午前で3,4、午後で5,6。
なるべく一発で取れるように皆頑張りましょう」

カメラ「3は今日にしてもいいんじゃないですか?」

監督「初日だし、女優の疲れも考えておかないと・・・」

こなた「わ、私だ、大丈夫・・・」

カメラ「この前もそう言って、次の日女優がブルーはいって最低だった
じゃないですか。詰め込めるだけ詰めておかないと・・・」

こなた(ブルーはいるって・・・私落ち込んだりするんだろうか・・・?)

監督「君そういう配慮が足りないネェ・・・こなたさん?今の話は
元々鬱病の人の話だから・・・普通はね、案外ケロっとしてるもんだから」

カメラ「そうっすかねぇ・・・」

こなた「私、大丈夫です・・・」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/22(水) 23:55:19.91 ID:0LTD1vvE0

常連「あ、今日はねホテル取ってあるから、そこに泊まってね?
こなちゃんのはね、夜景の見える綺麗な部屋・・・楽しみにしててね?」

こなた「は、はい・・・あ、あの・・・」

常連「何?」

こなた「いえ・・・」

こなた(昼飯食べて12時から風呂とメイク・・・1時から撮影か・・・
なんだか現実感ないなぁ・・・)

男優「あ、こなたさん監督が話があるって?」

こなた「あ、はい・・・」

監督「2時から撮影だよね・・・本当はさ、こういう話しないほうが
良いんだけど、・・・君半分社会見学のつもりで来てるでしょ?
そういうのわかるんだ、目がギラギラしてないっていうか・・・」

こなた「え、いや、その・・・」

監督「だからこういう話ができるんだけど・・・聞いてくれる?」

こなた「はい・・・」

監督「僕にはイメージがあってさ、フラッと電車で出かけて可愛い女の子と出会って、
その子と仲良くなって・・・」

こなた「・・・?」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 00:01:59.01 ID:iYH5oYny0

監督「エロゲみたいな話だけど、学生の頃一回だけ経験があるんだ・・
当時住んでた横浜からフラっと当てもなく、電車で東海道を下って
名も無い小さな駅で降りた。そこでさ、駅のホームで本を読んでる女の子と
偶然仲良くなってさ」

こなた「は、はい・・・」

監督「海の見える綺麗な浜辺に行って、その夜浜辺でエッチしたっていう・・・」

こなた「それは・・・萌えますね?」

監督「説明が下手で申し訳ない・・・だけど、あの時のトキメキを何とか映像に
できないかって・・・僕の仕事は物書きじゃなくて、ビデオ作りだから・・・」

こなた(意外と真剣に仕事してるんだな・・・この人)

監督「あ、僕の指示不可解なところがあったら言ってね?
頭に映像はあるんだ、だけど・・・まだまだ監督に成り立てでうまく言葉で
伝えられるかわからないから・・・」

こなた「わかりました・・・」

メイク「泉さんそろそろお風呂お願いします」

監督「それじゃあ頑張りましょう!」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 00:07:00.41 ID:iYH5oYny0

ジャァアア・・・

こなた(一応綺麗に洗っとかないとなぁ・・・)

こなた(何か現実感がないなぁ・・・)

こなた(シャワーから出たら後は皆に流されるだけ・・・)

シャッ。

こなた「あがりました」

メイク「はい、お疲れ様です。じゃあメイクするのでここに座ってください」

こなた「は、はい・・・」

メイク「ちょっと冷たいですよ〜」

こなた(・・・・)

チラッ

こなた(・・・何だか私じゃないみたい・・・)

こなた(・・・あれ?結構可愛いような・・・)

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 00:12:33.66 ID:iYH5oYny0

メイク「こなたさん胸も形いいし、羨ましいです」

こなた「そ、そうかな・・・お風呂で周りと比べてもそんな気はしないけど・・・」

メイク「ん〜撮影映えする胸なんですよね、きっと映像になれば綺麗に写ります」

こなた「・・・そんなもんですか?」

メイク「そうですよ!貴重ですよ!!」

こなた(裸に自信もたせようとしてるんだろうけど・・・悪い気はしないな)

メイク「はい、メイク終了です!!」

こなた「は、は、は、は、はい・・・」

メイク「大丈夫、ほら? 鏡見て下さい!!」

こなた「・・・あ、綺麗・・・」

メイク「とっても可愛いですよ」

こなた(・・・凄い、私じゃないみたい・・・)

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 00:24:05.22 ID:iYH5oYny0

―――スタジオ。

こなた(ドキドキ・・・)

こなた「メ、メイク終わりました〜・・・」

監督「こなたさん」

こなた「ひゃ、ひゃ、はい!?」

監督「これ台本ですから、とりあえずシーン1とシーン2だけ
それ以降は、ホテルに帰ってから練習ですね?」

こなた「あ、はい・・・」

こなた(ペラペラ・・・あれ?エッチなシーンが無い・・・あ、フェラとある・・・けど
それだけ・・・ん?)

監督「撮影期間が短いので、多少演技下手でも仕方ないです・・・
でも一応心を込めて書いたので・・・はは・・・
一度読み合わせして、その後セットで実際に練習・・・それから、
カンペ付きで台詞読んでもらって本番になります」

こなた「わ、私うまく演技できるかどうか・・・」

監督「大丈夫です・・・AVですから・・・」

こなた(・・・この人本当は映画監督かなんかになりたかったんだろうな・・・)

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 00:31:11.34 ID:iYH5oYny0

ペラ・・・ペラ・・・

こなた「・・・舞台は喫茶店だけど・・・ふと入った喫茶店で初めて出会った女の子
と恋をして・・・監督の描きたかった世界ですね・・・」

監督「そうです・・・電車なんか使うとお客さんは一所に腰を落ち着けられないので
はは、とは言っても予算がないっていうのが一番の理由ですけどね・・・
この喫茶店のセット僕の自腹なんですよ!!」

こなた「自腹って・・・給料殆どなくなっちゃうじゃないですか」

監督「元より少ないですしね、赤字です・・・さて、読みましょう」


こなた(監督演技もうまいし・・・真剣だな・・・)

監督「こなたさん、そこはもうちょっとしらけた感じでいいですか?」

こなた「『・・・誰もこないですよ、平日のこの時間なんか・・・』・・・どうですか?」

監督「そうそう、そんな感じで・・・次の台詞いってみましょう!!」

カメラ「時間押してるんすけど〜」

監督「すみません・・・あ、じゃあ後はこなたさんの好きなようにお願いします」

こなた「いいんですか・・・?それで?」

監督「仕方ありません。仕事ですから」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 00:38:01.02 ID:iYH5oYny0

カメラ「別にこんなシーン誰も見ないのに・・・あの人の趣味みたいなもんなんすよ・・・
ウザかったでしょ?すみませんね」

こなた「・・・」

監督「じゃあシーン1撮りましょう!!」

・・・。

監督「はい、カット!!休憩です!!」

こなた「監督さん、どうでした?あのシーン・・・」

監督「十分ですよ!!他の女優さんだったら面倒くさそうに棒読みしてたシーン
なのに!!」

こなた(そんなレベルの話かよ・・・)

監督「次はフェラのシーンですね?初めてです・・・よね?」

こなた「はい・・・でもなるべく頑張りたいと、思います・・・」

監督「よろしくお願いします」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 00:53:03.89 ID:iYH5oYny0

―――夕方。

監督「はい、本日の撮影は全て終了です!!お疲れ様でした!!」

こなた「お疲れ様でした〜!!」

男優「こなたさん口ゆすいできなよ、匂いはねリンステンでしっかり取れるから」

こなた「は、はい・・・」

ぐちゅぐちゅ・・・ペッ・・・。

こなた「ふぃ〜・・・あら本当だ」

監督「こなたさん!」

こなた「あ、監督・・・!」

監督「いやぁ、キチンと仕事してくれましたね!!いい女優さんと組めて
ラッキーでした!」

こなた「そんな事・・・監督の意図伝わったでしょうか・・・?」

監督「えぇ、十分です!それより夕食食べたら練習に付き合ってくれませんか?」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 00:58:15.09 ID:iYH5oYny0

カメラ「監督?それ強制しちゃまずいでしょ?」

監督「・・・うん、まぁ強制じゃないけど・・・」

カメラ「こなたさんの契約では撮影が終わったら拘束時間も終わり。
好きに食事しに行ったり、マッサージに行ったり・・・明日の集合時間までは
自由に楽しんでいいんですよ」

監督「・・・そうですね、すみません・・・その通りです」

カメラ「この人変にこだわるからなぁ・・・」

こなた「・・・あ、私練習しますよ・・・」

カメラ「いやいや、強制しちゃむしろ僕達が怒られますから」

こなた「いや、練習したいんです・・・いいですか?」

カメラ「人が親切に言ってやってるのに・・・勝手にすれば?」

監督「その言い方配慮が無いって!」

カメラ「はいはい、すみませんでした〜・・・」

監督「ごめんなさいね?・・・じゃあ練習します?」

こなた「はいっ!」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 01:03:00.08 ID:iYH5oYny0

こなた(誰もいなくなっちゃった・・・撮影現場で二人きり・・・)

監督「えぇっと、そこは・・・う〜ん、君のぞの茜のツンバージョンのような・・・
切ない感じですね」

こなた「『もうこの喫茶店には来ないほうがいいです・・・』・・・こうですか?」

監督「そうそう!!こなたさんエロゲやってるから話が通じやすくていいですよ」

こなた「『もう』じゃなくて『もう・・・』だとどうですか?」

監督「あ、良いです!そっちの方がいいです!!その感じで・・・」

こなた「えへへ・・・所で監督はどうしてAV監督やってるんですか・・・?」

監督「あぁ・・・気になりますか・・・
僕大学は都内の美大なんですよ」

こなた「美大?・・・そうだったんですか」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 01:08:46.82 ID:iYH5oYny0

監督「えぇ、同期には東○や松○に就職してる奴もいるんですけど・・・
そんなのごく一部なんです・・・僕のポートレート(作品集)はあまりよくなくて・・・
一般企業のデザイナーへ行く道もあったんですけど、今はフリーでやりながら
たまにAV撮ってるって感じです・・・」

こなた「そうなんですか・・・」

監督「えぇ、こなたさんはどうしてAVに・・・?あ、良ければですが・・・」

こなた「わ、私ですか・・・退屈だったから・・・私高3なんですけど・・・
進路が決まらなくて・・・」

監督「あれ?あはは聞かなかった事にしますね?捕まっちゃいますから」

こなた「あははは、そう、それでバイト先でこういう話を持ちかけてくる
人がいたから、何か変わるかな・・・と思って・・・出てみたんです」

監督「凄い決断力の人だ、きっと夢が見つかったら成功するでしょう」

こなた「ありがとうございます・・・あ、次のページここは・・・」

・・・。

343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 21:44:44.54 ID:iYH5oYny0

次の日―――。

こなた(私いつの間にか監督さんを応援してあげたくなってるな・・・)

こなた(前にお母さんがこんなお父さんと結婚した理由がわからないって
思ってたけど・・・今ならちょっと判る気がする・・・)

こなた(監督さんは自分の作りたいものを一生懸命追及してて・・・きっとお父さんも昔そうだったんだ。
書きたいものをきっとこうやって一生懸命追求して・・・)

監督「こなたさん!おはようございます!!」

こなた「おはようございます!あの後もホテルで練習したんですけど・・・
うまく言えるかどうか・・・」

監督「大丈夫です!こなたさん素質ありますから、ね?
僕のわがままに付き合わせちゃって申し訳ない・・・」

こなた「いえそんな・・・うまく言えると良いんですか・・・」

349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 21:50:58.94 ID:iYH5oYny0

男優「こなたさん、今日は本番のシーンあるけど、挿入するのは
やめておこうか?」

こなた「え・・・そんな・・・」

男優「聞けば処女だって言うじゃないか? 若い子は無理だと思うけど、
僕はベテランだからね・・・どこにモザイクがつくか大体わかるんだよ・・・」

こなた「いえ・・・挿入してください」

男優「え?」

こなた「監督さんはそういう表情も撮りたいと思うので・・・私多分演技だったら
そんな表情は出ないと思う・・・」

カメラ「・・・何言ってんだよ?もう女優のつもりか!?ベテランのチコさんだって
こうやって気を使ってくれてるのに!!」

監督「・・・」

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:00:09.15 ID:iYH5oYny0

監督「こなたさんの気遣いは嬉しいのですが・・・今回はチコさんの提案どおり
挿入は無しの方向で行きたいと思います・・・」

こなた「私は構わないんです・・・お金貰ったし!!これ仕事ですし!!」

監督「う〜ん・・・
チコさんがこう提案してくれてるのは・・・こなたさんのためだけじゃなくて、
今回撮りたい作品がイメージビデオに近いからなんです」

男優「監督と組んで3作目だけど、どうやらこいつが目指しているものは臭い70年代の
青春映画みたいなもんなんだ・・・こいつが本当に撮りたい表情はきっと好きな人とエッチした
時の恍惚の表情なんだろう。・・・痛みに耐えてる顔じゃない・・・それが一番の理由かな?」

カメラ「ははは、この人需要とかお構いなしだからなぁ・・・」

監督「それに、・・・僕達この業界で長いからAVで処女喪失した子に
大体どんな風な結末が待っているかわかるんですよ・・・」

こなた「・・・そうなんですか?」

367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:05:05.68 ID:iYH5oYny0

男優「どうしても処女喪失したいっていうなら無理にとは言わないけどね・・・」

カメラ「親切は聞いとくもんだぞ?」

こなた「・・・じゃあその通りに・・・お願いします」

監督「今回は社会見学なんだから、そんなに肩肘張らないで?
失敗しても大丈夫ですから」

こなた「はい・・・」

こなた(それでも・・・私は・・・この人のイメージを実現するために・・・
頑張るって決めたんだ)

メイク「女優さん貰っていきますよ〜!こなたさんシャワーお願いします」

こなた「あ、わかりました」

373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:13:18.28 ID:iYH5oYny0

こなた(・・・この人のイメージを実現するには・・・きっとちょっと気張ってるけど
少し男の子に興味のある女の子・・・
そして、監督のコンプレックスをちょっと加えて・・・)

本番前―――。

監督「はい、じゃあシーン3は例の通りで・・・本番行きます!!
あ、こなたさんそんな緊張しなくて良いよ」

こなた「はい」

助監督「行きます!5、4、・・・」

カチャ。

こなた「『もう・・・この喫茶店には来ないほうがいいです・・・』」

男優(うまい・・・この子・・・)

男優「『嘘ついたんですか!!』」

こなた「『そのくらい・・・見抜けるくらいの大人だと思ってたんですが・・・』」

監督(うまい・・・発声は練習して無いから仕方ないにしても・・・この子どこかで
演技やってたのか・・・)

381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:20:26.76 ID:iYH5oYny0

男優「『どうして子供扱いするんだ!!
一度・・・その・・・してくれたじゃないですか・・・』」

こなた「『あの事・・・?あんなの所詮子供の遊びじゃないですか』」

監督「・・・はい、お疲れ様でした!!次はシーン3の2で休憩挟みますね」

こなた「・・・どうでした?監督?」

監督「ははっ、完璧です。・・・ただこんな場じゃなくてもっと大きなところで
君の演技を撮りたかったなぁ・・・」

こなた「こんな場って・・・大丈夫です!!・・・一生懸命やれば皆きっと認めて
くれますから!!」

監督「・・・そうだといいですね」

カメラ「こなたさん、認めるって言ったって早送りされちゃどうしようも
無いんだぜ?」

こなた「大丈夫です。一生懸命やればきっと報われます!ね?」

393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:25:34.66 ID:iYH5oYny0

監督「はは・・・それは根拠の無い事です・・・」

カメラ「あれ?監督・・・」

監督「もう十分休みましたね?次のシーン行きましょう・・・こなたさん・・・
僕達も裸になったほうが良いですか?」

こなた「え・・・?」

監督「いや、緊張する女優さんもいるので・・・まぁ様子見てそれで決めます」

こなた「・・・あ、はい。でもきっと大丈夫だと思います」

男優「こなたさん、一緒にいい絵つくろうな?」

こなた「はい・・・」

監督(でもこんな所で撮ったって・・・誰も見てくれないんだ・・・)

404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:33:04.37 ID:iYH5oYny0

―――学校。

かがみ「それでどうなったわけ?」

こなた「ん〜と約束どおり挿入はせずにシーン3,4,5,6と続けて撮った。
終わったのは夜の8時だったかな〜」

みゆき「いい経験ができましたか?」

こなた「そうだね〜お父さんを見る目が変わったよ。クリエイターってカッコいいかな、
って思っちゃった」

かがみ「ふ〜ん、それならまぁ結果オーライじゃない?」

こなた「理解のある友人達で良かったよ・・・んで、これが出来上がったプレス版。
・・・今日ウチで見る?」

かがみ「わ、私達18歳未満なんだケド・・・」

こなた「大丈夫!友人の成長日記と思えば!!」

かがみ「・・・成長しちゃいけない方向へ成長してると思うんだが、はぁ〜」

427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:41:14.54 ID:iYH5oYny0

―――こなたの家。

こなた「いらっしゃ〜い、あ、お父さんには内緒だからそのつもりで」

かがみ「ううっ・・・何となく罪悪感が・・・」

つかさ「お姉ちゃん?見てもお母さんに怒られないかなぁ・・・」

かがみ「バレなきゃ大丈夫よ・・・てか気まずいからいわないでよ?」

こなた「ほいほ〜い、もうはじまるよ〜ポチッとな」

・・・。

・・・。

かがみ「何だろう?この男の人内気っていうか根暗って言うか・・・
はっきりして欲しいわねぇ・・・」

こなた「う〜ん、まぁね・・・でもこういう気持ちわかるよ、私・・・」

かがみ「私には全然理解できんわ」

こなた「男の子は案外照れ屋さんなんだよ」

434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:44:28.14 ID:iYH5oYny0

つかさ「・・・あ、何かこなちゃんが」

かがみ「これ!!本当に咥えてるの?!」

こなた「あ〜それ!そうそう、苦いって聞いてたけど味しなかったよ」

みゆき「参考になりますね」

こなた「あ、その後すっぽんぽんになって、エッチしてるけど、
さっきも言ったとおり本当には入れてないんだよ?」

かがみ「い、入れるって!!////」

つかさ「で、でも恥ずかしくなかったの?こなちゃん?」

こなた「まぁ仕方が無いよ、これも社会見学の一環と思えば」

つかさ「・・・そうかな?あっ・・・問題のシーン」

444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:49:37.14 ID:iYH5oYny0

こなた「とわぁ!!!すとおおっぷ!!」

ピッ。

かがみ「あれ?何で止めるの?」

こなた「いや、まぁ・・・何となく・・・」

つかさ「まぁ今ので大まかな話はわかったしね・・・思ったよりもなんだろう?
ドラマに近いのかな?」

みゆき「昔よく読んだジュブナイル小説のような展開でした。
中高生向けでしょうか?」

こなた「さすがみゆきさん!監督も真の狙いは中高生って言ってたよ」

かがみ「うん、それにしても悪くないんじゃない?
あんた結構演技うまいのね」

こなた「そうかなぁ・・・うまくできてると良いんだけど・・・
きっと人間味のある高嶺の花を演じて欲しかったんだと、今見て思うんだ・・・」

かがみ「まぁその教訓は別のことに生かす事にして、二度とこんな事しないこと!
いいわね?」

こなた「もちろん!!多分、もうやらない・・・」

453 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 22:56:57.14 ID:iYH5oYny0

かがみ「それじゃあ私達は帰るから!!じゃあね!」

こなた「ほ〜い、また月曜日に!!」

バタン。

こなた(・・・ゴメン、後一度だけ・・・撮らなくちゃいけないんだ・・・)


数日前―――。

pipipi♪

こなた「もしもし?」

監督「あ、こなたさん・・・すみません携帯は常連さんの方から聞きました」

こなた「はい・・・」(ドキドキ・・・)

監督「もう一度だけ、撮影に付き合ってくれませんか?」

こなた「・・・・」

監督「ギャラは弾みます!こなたさんとなら撮れると思ったんです・・・!」

こなた「嬉しいです。私ももう一度だけ悔いの無い仕事をしたいと思ってました。
ただ・・・条件があります」

監督「できる事なら・・・」

467 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 23:02:17.24 ID:iYH5oYny0

横浜駅―――。

監督「あ、お久しぶりです!」

こなた「お、お久しぶりです・・・」

カメラ「・・・あんたも物好きだなぁ。あ、今日は仕事じゃないから
タメ語つかわせてもらうよ」

こなた「え・・・」

カメラ「か、勘違いするなよ・・・仕事じゃないけど、こいつから
ギャラは貰ってるんだからな・・・小遣い稼ぎだよ」

男優「久しぶり、僕もスタッフとして参加させてもらう事にした。
映像に携わるものとして、たまには仕事抜きで完成度を追求したもの
を撮ってみたいからね」

メイク「どうも〜」

こなた(監督人望あるんだな・・・そうだよね、あれだけ一生懸命だもんね・・・)

477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 23:11:28.80 ID:iYH5oYny0

監督「今日はこなたさんの提案で、実際僕の思い出の地である東海道線途中の
小さな駅に行く事にしたのですが・・・ここでどうしても言っておかなければ
ならない事があります・・・」

こなた「な、なんですか・・・?」

監督「恥ずかしい事ですが、実は当時「あの子」とはエッチしなかったんです・・・
服を脱がしかけたところで、突然逃げられちゃいました・・・」

カメラ「・・・はぁ?」

男優「今の話にはちょっと失望したな・・・ずっと嘘をつかれていたとは・・・」

監督「皆の反応はわかる・・・だからずっと隠してきました・・・。
だけど、今回このAVを撮るに当たって・・・どうしても絶対の完成度を持って
このシーンを仕上げたかったんです・・・
だから言いました。
理想のシーンが頭にあって、それを再現したいって皆には言ってたけど・・・
僕の理想のシーンは・・・本当は途中で終わってるんです・・・」

こなた「・・・監督」

カメラ「嘘つかれてたのかよ・・・糞!やってらんね・・・」

494 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 23:18:21.39 ID:iYH5oYny0

監督「・・・すみません、後だしジャンケンみたいで後味悪いですけど・・・
降りたい人がいるならここで・・・」

こなた「・・・監督」

監督「・・・最初に名乗り出たのはこなたさんか・・・じゃあこれで解散・・・ですね」

こなた「・・・じゃあ今から撮りましょうよ。
監督の大事にしてるその思い出の続きを・・・」

男優「ショックだったが・・・降りるなんて事は論外だ・・・
続きを撮ろう!監督!!」

カメラ「お前普段偉そうに俺に説教してるのに何で自分が映画にあこがれた
のか、もう忘れちまったみたいだな・・・
映画なら何度でも「リテイク」できるからって、そう自分で言ってただろ?
ま、AVだけどな」

監督「・・・あ・・・あぁ」

メイク「行きましょう!その駅に!!」

519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 23:28:04.82 ID:iYH5oYny0

監督「・・・僕の本気は時間かかりますよ?」

カメラ「そうだな。だから、ポートレート(作品数)10点に満たなくて松○への就活
失敗したんだったよな?・・・一年生で賞も取った秀才だったのに」

監督「そうだったかな。それでも、これが撮れたらもう映像に悔いは無いよ。
フリーをやめてそろそろ企業に行こうとも思ってるんだ」

男優「監督、この前リリースしたこなたさんのAVネットで意外と評判がいいぞ」

監督「ネット見ないからなぁ・・・」

こなた「私もそれ見ました・・・今日撮るのをOKしたのはこれ以上口コミが
広がったら流石に出られないと思うから・・・きっともうしばらくしたら本格的に
私の事探られはじめるでしょうし・・・」

男優「そうだね、この一回で全てをぶつけよう!監督」

監督「勿論・・・そのつもりです」

531 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 23:37:54.32 ID:iYH5oYny0

こなた「それじゃあ行きましょうか・・・その駅へ」

ガタン、ゴトン・・・。

監督(あぁ思い出した・・・この空気だ・・・夕日が照って・・・風が冷たくて・・・)

監督(こなたさん、窓を見てるな・・・)

監督「・・・こなたさん、聞いてくれますか?」

こなた「はい・・・」

監督「僕がその子と会ったのは高3のちょうどこの時期だったんですよ」

こなた「そうだったんですか・・・」

監督「えぇ、当時僕は○大を受けようとしてましてね・・・身の程知らずでした。
それに映画への情熱もなく、ただ何となく絵をかくなら映像を撮りたい・・・
でも、撮れないならそれでもいい・・・そんな気持ちでした。
だから難しい勉強が嫌になって、キセルで電車に乗ったら何か変わるかなって
そう思ったんです」

こなた(私と同じだ・・・)

監督「そうして、あの子と出会った。・・・それから一浪して○大に入りました。
大学ではそれこそ映像を撮りまくりましたね。
確かに技術は上がったけど、未だにあの時の気持ちを映像にはできないんですよ・・・」

536 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/23(木) 23:46:55.58 ID:iYH5oYny0

カメラ「こいつト○タとかホ○ダのインダストリアルデザイナーの話も
来てたんだぜっ・・・それを全部断ってAV監督だもんな」

男優「君だってフ○テレビに就職できたのに、結局ここにいるじゃないか」

カメラ「いや、俺は人に命令されるのが性に合わないって思っただけだし・・・
なんだよ?」

こなた「はは、あなた監督の事愛してるんじゃないですか?」

カメラ「はぁ?何言ってるんだよ、腐れ縁だよ、腐れ縁・・・」

こなた「残念ですけど、貴方の愛は成就しませんよ?」

カメラ「キモい事いうな!」

こなた「安心してください・・・私きっとやりとげますから・・・
カメラさんの愛も、男優さんの愛もメイクさんの愛も全部私が
カメラの前の人に伝えます。
台本貰ってから私、ずっとずっと練習しました。」

監督「こなたさん・・・」

569 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 00:17:44.43 ID:hJYZCpn30

監督(着いた・・・。由比ガ浜・・・綺麗な名前だなと思ってここで降りたんだ)

メイク「うわ・・・もうすっかり夕方ですねぇ・・・今日は旅館に泊まっちゃいます?」

監督「う〜ん・・・そうですねぇ」

こなた「私はいつでも大丈夫です・・・一応お風呂も入ってきましたし」

監督「そうですね・・・じゃあ一度実験って事で・・・練習してみましょう」

男優「じゃあ監督、カットは俺が取らせてもらうよ」

監督「お願いします・・・」

こなた(よしっ・・・今いける・・・)

カメラ「準備完了!!」

男優「試し撮り行きます・・・5、4、・・・」

カチャ。

575 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 00:25:38.49 ID:hJYZCpn30

監督「『あ、あの・・・』」

こなた「『ん?あぁ、日なたが丘の少女・・・あなたも読んだ事があります?
有名な話ですものね』」

監督(あぁ、この感じ・・・背中に脂汗が染み出すような緊張感・・・
見ず知らずの女の子が嬉しそうに僕と話す・・・
女の子の姿は夕日を浴びて・・・まるでこの景色の一部のようで・・・)

監督「『えぇ・・・でも日なたが丘の少女は実在しないと思うんですよ』」

こなた「『何故?』」

監督「『知ってしまったらあこがれの少女はいなくなるから・・・』」

こなた「『そうねぇ・・・』」

監督(高校生に戻ったみたいだ・・・青臭い事も平気で言える・・・こなたさんが
引っ張ってくれてるんだ・・・)

582 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 00:34:53.64 ID:hJYZCpn30

こなた「『でも、人は一度は日なたが丘の少女にあこがれますよね?
それが、新しい自分を見つける手助けにもなる・・・』」

監督(初めて聞いた台詞みたいだ・・・自分で書いたのに・・・)

監督「『そういう考えもありますね・・・』」

こなた「『いつになっても人は日なたが丘の少女が現れないかなって
思ってるもの・・・そう思います』」

監督(僕にとっての日なたが丘の少女はあなただった・・・)

監督(・・・だから今もこうして誰も見ないようなAVと言う手段で
映像を撮り続けています・・・)

監督「『僕はきっと日なたが丘の少女に会っても何も変われないと思います』」

こなた「『どうしてですか?』」

監督「『もう、完成しているから』」

監督(だめだ、現実感が無い・・・あなたに出会ったから・・・僕は変わったのに・・・)

カメラ(その表情は違うだろうが・・・馬鹿!)

男優(カットしようか・・・)

こなた「・・・」

589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 00:43:16.32 ID:hJYZCpn30

こなた「大丈夫・・・あなたは変われます」

カメラ(あれ?その台詞・・・台本に無い)

こなた「あなたはずっと追いかけてきたじゃないですか・・・」

監督「何を・・・」

こなた「日なたが丘の少女を・・・」

監督「それでも僕は・・・やりたいことも見つからないし・・・
映像はつくれるんです・・・だけど、昔の賞にしがみついて、
人よりマシと思われる事に専念する人生で
・・・既に完成した人間になってしまったんです・・・
日なたが丘の少女が入る隙間なんて今更ない・・・」

こなた「あなた、映像を作ってるんですか?」

監督「はい・・・親の影響で・・・小さい頃から・・・」

カメラ(そうだな・・・お前は小さい頃から・・・)

601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 00:52:04.45 ID:hJYZCpn30

こなた「じゃああなたこれからも映像を作ればいいわ!」

監督「でも、撮りたいものなんて・・・見つからないんです・・・
これから大学に行って、大人になって・・・・それでも見つかるか・・・」

こなた「じゃあ試しに私を撮って下さらない?」

監督(そうだ、俺は・・・ずっと俺はあなたを撮りたかった・・・)

こなた「カメラ・・・」

カメラ(これ、使えよ)

監督(そうだ、あの時はカメラがなかった・・・だけど今は・・・)

こなた「上手に撮って?」

監督「大丈夫・・・まかせてください」

監督(そうだ、思い出した。あの時も思ったんだ・・・この夕日に微笑む
この表情を撮れたらどんなにいいかって・・・
あの時はカメラがなくて「そっか残念」と言われたけど・・・)

監督(俺は今まさに人生を撮り直してるんだ・・・)

610 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:00:58.65 ID:hJYZCpn30

こなた「どういうポーズにしたら良いかしら?」

監督「そのまま夕日を見つめててもらえます?」

こなた「これでいいの?ふふ」

カメラ(すげぇ・・・これが映像の力か・・・
本当に人生を「リテイク」してやがる・・・)

監督「こうして撮っていると・・・色んな表情が見つかりますね・・・
僕、ここにくるまで自分は完成したつまらない人間だと思っていました。
だけど・・・違うんだ・・・探している限りいつまでも見つけられるんだ・・・」

こなた「だからこそ、あなたは日なたが丘の少女を追い続けられるんでしょう・・・」

監督「・・・僕は」

こなた(そろそろ限界・・・アドリブが途切れる・・・雰囲気が・・・壊れちゃう・・・)

カメラ(こなたさんがキツそうな表情してるぞ・・・フォローは・・・)

こなた(ダメだ・・・もう)

こなた「監督・・・」

619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:08:30.46 ID:hJYZCpn30

監督「僕は・・・僕はあなたが好きだ!!」

カメラ(カメラよこせ!)

監督「・・・好きだっ!!」

こなた(えっ!!・・・ここで・・・抱きしめられるなんて・・・)

監督「好きだ!!」

こなた(わからない・・・けど・・・嫌じゃない・・・)

カメラ(いい表情だ・・・ずっと忘れていた・・・AVを撮り続ける中で・・・
自分の中ですり減っていった・・・あの表情・・・)

こなた「私も・・・あなたが好き・・・」

こなた(演技なのか本気なのか・・・わからないけど・・・今の台詞・・・)

628 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:14:45.72 ID:hJYZCpn30

カメラ(映像作品としてはどうかな・・・だけど、お前の人生を一つの作品と
捉えるとこの映像は・・・果たして至高の出来だろう・・・)

監督「・・・!」

こなた(キスされた・・・でもいいのかな・・・
私がいいとしても・・・この「日なたが丘の少女」はこれを望むだろうか・・・)

こなた「・・・いやっ・・・」

こなた(あれ・・・何で?)

監督「どうしてっ・・・」

こなた(どうして・・・?)

こなた「あなたはわかってないわっ・・・」

監督(あの時の台詞・・・)

こなた「全然わかってない・・・」

640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:22:06.39 ID:hJYZCpn30

監督「何がわかってないって言うんですか?!」

監督(知りたかったずっと・・・その答えを・・・)

こなた「だって、あなたは撮らなくちゃ・・・」

監督「撮る・・・」

こなた「自分の一番大事にしてるものは撮らなくちゃ・・・
そうじゃないと、いつまでも日なたが丘の少女を追いかける事はできないの」

監督「あぁそうか・・・僕の人生、これで正解だったんですね・・・
あなたに会えずに・・・
その想いを出来の悪い映像作品にこめていたけど・・・そんな自分が嫌だったけど、
僕の人生・・・これで正解だったんだ・・・」

こなた「あなたが撮るのなら・・・」

645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:28:13.31 ID:hJYZCpn30

カメラ「馬鹿!!安心しろ、俺が撮ってる!!」

監督「中谷・・・」

男優「指示は任せろ・・・」

監督「チコさん」

メイク「頑張って下さい!先輩」

監督「加藤・・・」

監督「僕は今映像を撮っています・・・」

こなた(そして、私も監督を応援しています・・・それならば・・・)

こなた「それならば・・・」

監督「・・・!!」

こなた(あ、またキス・・・されて・・・)

こなた(でもそれならば日なたが丘の少女は監督を抱きしめる事が
できる・・・)

ぎゅっ・・・。

653 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:33:59.70 ID:hJYZCpn30

―――。

監督「こなたさん、ありがとうございました」

こなた「いえいえお役に立てたかどうか・・・」

カメラ「結局AVとか言ってキス止まりか・・・」

男優「いや、雰囲気的にはそれが一番合っているだろうな」

カメラ「わかってるよっ!!俺だって長いこと映像に携わってるんだ。
しかしまぁ、ずいぶん長いことキスしやがって・・・」

こなた「嫉妬ですか〜?」

カメラ「お前俺をホモかなんかと勘違いしてるだろ?」

こなた「そうだったら面白いかなって」

カメラ「でも何だ、あんたいい女優になるよ・・・それは認めてやる」

668 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:39:57.74 ID:hJYZCpn30

こなた「ありがとうございます・・・でもなんだろう・・・
私の日なたが丘の少女は別のところにあるって今回気づいたから・・・」

監督「そうですか・・・僕のわがままだったのに、そう言ってもらえると
本当に嬉しいです。あ、そうだ。この映像は今度の入社試験に使わせて
貰いますね?」

カメラ「あらら?それじゃあ10万円じゃ安いんじゃない?」

こなた「いえ、そんな・・・こっちもいい思いが出来たし・・・」

男優「せめて、こなたさんの宿泊費やらは皆で出すので」

監督「それじゃあ、こなたさんもう会う事は無いでしょうが、元気で」

カメラ「無茶すんなよ」

男優「さようなら」

670 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:41:59.43 ID:hJYZCpn30

監督「あ、そうだ・・・」

チュッ

こなた「あ・・・」

監督「それじゃあ元気で」

こなた「・・・」

こなた(みんな改札に消えてった・・・)

こなた(監督・・・最後にキスしていった・・・悲しいな・・・きっと私・・・あの監督が好きだったんだろうな・・・)

こなた「・・・あれ?」ポロポロ

こなた(キスされて泣くなんて本当に映画みたいね・・・)

682 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:46:30.63 ID:hJYZCpn30

―――数日後。

かがみ「あんたやけに最近勉強してるわネェ・・・」

こなた「んまぁ、一応目標もあるしね」

かがみ「その調子で頑張ったらきっと受かるわよ、わたしも負けてられないな・・・」

つかさ「そういえば昨日面白い映画見たよ、ネットなんだけどさ」

かがみ「へ〜どんな話?」

つかさ「駅でね、男の人が女の人と話すの。
凄くいい雰囲気でね・・・映画監督の志望者の作品なんだけど、
色んなところでこれは期待が持てるって評判なんだよ」

かがみ「へ〜今度見てみようかな」

694 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:51:38.80 ID:hJYZCpn30

かがみ「あんたネットに詳しいならそういうの知ってるんじゃないの?」

こなた「・・・さぁ知らないよ? つかさそれってどんなの?」

つかさ「えぇーっと・・・人生に行き詰った人がね、答えを見つけるの・・・
ええっと・・・あ、そうだ。女優さんがこなちゃんに似てたかも」

かがみ「えぇ!!こなたあんたまさか・・・」

つかさ「顔だけね。凄く大人っぽい雰囲気だったから全然違うけど・・・」

こなた「大体かがみ、私はそういうのにもう出ないって約束したじゃ〜ん」

かがみ「あ、そうだったわね・・・」

つかさ「こなちゃんの出てるえ、え、AV見たけど、さっき言った映画の人のほうが
演技もかなりうまかったかも・・・」

697 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 01:54:22.75 ID:hJYZCpn30

こなた「大体素人にそこまで演技できるわけ無いじゃん?ね〜」

かがみ「はいはい、疑って悪かったわよ?はい、おしゃべりはおしまい!
さぁ勉強勉強・・・!!」

つかさ「ふぇぇ〜」

こなた「ふふ♪」

かがみ「何笑ってるのよ??」

こなた「いや、別に?」

こなた(良かったね、監督・・・!!)


-fin-

743 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 02:03:54.78 ID:hJYZCpn30

長時間張り付いてくれてありがとうございました。
保守お疲れ様でした。

アドリブで書くといつも展開はこうなります。みんな幸せ。

748 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 02:07:36.34 ID:hJYZCpn30

後、やっぱこなちゃんを酷い目には合わせられないのはあります
こなちゃんにはエロゲに出てもらったり、ヲタクと絡んでもらったり、
クンニって何?って思ってもらったり、その他色々頑張ってもらってますが
酷い目にはあわせたことが無いです・・・
だってかわいそうじゃまいかwww
是非こなたと結婚できたらなぁと毎日思ってます

780 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/24(金) 02:36:32.89 ID:hJYZCpn30

初めてこれだけ作者紹介しましたww
今回はスレに恵まれた気がしますw

パンの>>1もありがとうございましたw
本当は俺はお前のスレをWKTKしてたんだぜww

ではノシ



ツイート

メニュー
トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:古泉「僕がホモになった理由を教えて差し上げます」