キョン「困ったもんだ…」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 15:48:33.15 ID:BccNIaNWO

俺はこの目を疑った。何故かって?そりゃあ、自分が目の前にいたら驚くだろ普通…
俺は驚きを隠せずにいたが、目の前にいる俺は当たり前の如く平然としている。

キョン「………俺なのか?」

キョン「ああ」

さて、どう名前を呼べばいいのか考えたが、結論は文としてだすとしよう

キョン「これがこの世界の俺でいいか?」

「ああ、それでいいさ」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 15:52:38.56 ID:BccNIaNWO

ハルヒ「キョン、今日あたしは用事があるから帰ってもいいわよ、みんなに伝えといて」

キョン「わかった、今日は部活は無しでいいんだな?」

ハルヒ「うん、まぁそういう事よ!じゃあね」

キョン「さて、部室まで足を運ぶとするか…」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 15:56:16.99 ID:BccNIaNWO

ガチャ

キョン「よう、まだ長門だけか」

長門「…………」

キョン「今日はハルヒが用事とのことだから部活は無しだとよ」

長門「………そう」

キョン「まぁ朝比奈さんや古泉が来るまで俺も部室にいるが…長門は帰るのか?」

長門「………まだここに残る」

キョン「そうか」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 16:00:50.14 ID:BccNIaNWO

キョン(ハルヒがいない部室もいいもんだな、殺伐としていない雰囲気がいい)

ガチャ

みくる「あ、キョン君に長門さん早いですねー、お茶いれますね」トコトコ

キョン「いつもありがとうございます。朝比奈さんのお茶は宇宙レベルで通用しますよ」

みくる「うふ、ありがとうキョン君、ところで涼宮さんは」

キョン「それは古泉が来てから話しますよ」

みくる「わかりました。はい、お茶です」コト

キョン「いただきます」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 16:05:44.63 ID:BccNIaNWO

カチャ

古泉「いや、遅くなってすみません、日直でして」
古泉「…と、涼宮さんが見当たりませんね」

キョン「ああ、今日は用事があるんだと」

古泉「なるほど、では今日はいかがいたしましょう?」

キョン「とりあえず朝比奈さんのお茶を飲み終えたら帰宅の予定だが」

古泉「ふむ、さようですか…囲碁の一局はしたかったのですが」

キョン「今日は疲れたんだ、明日にしてくれ」

古泉「残念ですが承知いたしました」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 16:11:43.73 ID:BccNIaNWO

長門「………」パタン

古泉「もうお帰りで?」

長門「………」

キョン「そうだな、俺も帰るか」

みくる「そうですね、わたしもお家に帰りますね」

キョン「ええ、わかりました。お茶、ありがとうございました」

みくる「いえいえ、お口にあったかで不安でした」

古泉「では解散と言う訳ですか、それならちょっとよろしいでしょうか?」

キョン「近づくな、息を吹き掛けるな気持ち悪い」

古泉「おや、これは失礼」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 16:15:59.16 ID:BccNIaNWO

キョン「で、用件はなんだ」

古泉「近くにゲームセンターが開店したと聞きまして」

キョン「つきあえと?」

古泉「ええ、一人で行くのも何かと心細いので」

キョン「心細い?お前が?これは傑作だな、まぁつきあってやらんこともないが」

古泉「ふふ、ありがとうございます。では早速、参りましょうか」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 16:22:08.62 ID:BccNIaNWO

と、ここまでは普通のどこの高校生にもありそうな日常だったが、古泉とのゲームセンター巡りが
終わった後、非日常へとなりかわった。

誰が予想出来たであろう、俺のカンでは
朝比奈さんはもちろんのこと
古泉
長門
この二人すら予想が出来なかったハズだ、予想していたなら俺に何かしら伝言があっただろう。まさか知っていてあえて…
何もいわなかったのならば、俺は断固抗議する

もちろん長門にも、だ

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 16:24:53.16 ID:BccNIaNWO

キョン「じゃあな古泉、普通の生活も悪くないもんだ」

古泉「お礼なら僕がいうべきでしょう、あなたを引きずり回したのは、他ならぬ僕ですから」

キョン「そうだな、じゃあ後でなにかを奢ってくれ」

古泉「ええ、わかりました。では」

キョン「ああ、またな」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 16:34:27.99 ID:BccNIaNWO

キョン「さて、すっかり夜になっちまったな、夜遊びてのは癖になりそうだな」
キョン「帰ろう、腹が減った」

そして俺は歩きだした、家路につくために。しかしそうは問屋…いや非日常がおろさなかったようで……
まぁお帰り、非日常ってやつさ…

「よう」

この声が幻聴であればさぞ嬉しかったことか、しかしなっちまったもんはしょうがない、覚悟を決めるしかないようだ

キョン「…だれだ?」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 16:45:08.13 ID:BccNIaNWO

「声だけじゃさすがにわからないか、脳内の声ってのは多少ズレがあるらしいからな」

キョン「………!?…未来の俺か」

「いや違うらしい、長門が言うには異空間同意体だったか?」

キョン「意味がわからん」

「まぁ俺もよく意味がわからんが、お前より知ってる事は確かだ
とりあえず話しやすい所に移動だな」

キョン「どうやら本当に俺、らしいな…」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 17:31:24.07 ID:BccNIaNWO

キョン「ここなら人目につきにくいはずだ」

「だな、じゃ手短に話させてもらうが……」

キョン「なんだ」

「結論はこの世界のお前しか決められないらしい、これを先に言っておく」

キョン「?…わかった」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 17:38:05.26 ID:BccNIaNWO

「今、俺がお前の目の前にいる事はどういう意味かわかるか?」

キョン「とりあえず緊急事態な事くらいならな」

「それで十分だ、ここからが本題だ」

キョン「頼む」

「まず、俺が異空間からやって来た事についてだ、今現在、俺達の世界は二つにわけられちまったらしいんだが
コレの原因は−−」

キョン「……ハルヒか」

「そうならまだ楽なんだがな…原因は不明らしい、わかっていることはどこぞの誰かが
この世界の崩壊を防ぐために二つにして、一つが生贄になり、もう一つが真の世界として生存するんだと」

キョン「……は?」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 17:45:04.16 ID:BccNIaNWO

「さらに簡単に言うと、俺とお前…このままじゃどちらかが消えちまうって話だ」

キョン「消える……?この世界が、SOS団がか?」

「確定はしていないらしい、だが俺の世界の長門はお前じゃないと駄目らしい」

キョン「……はぁ、とんだ重役じゃねぇか、どうすれってんだ」

「後もう一つ、この二つの世界が出来るまでの俺達の記憶は共有してるらしい
しかし、二つになってからはルートが違うように作られちまってる」

キョン「……こっちの世界の長門や古泉、朝比奈さんはわかっているのか?」

「把握していないとの判断らしい」

キョン「なら今からでも古泉や長門に話をするべきなんじゃないのか?いっとくが俺はまだ理解してないぞ」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 17:50:50.62 ID:BccNIaNWO

「いや、まだ話すには駄目らしい。時を待てと長門から聞いたからな」

キョン「どの世界でも長門は大活躍だな、状況把握力を分けてほしいぜ」

「そんな悠長なことは言ってられないんだ、もう世界が変わりつつある。
今の俺の世界の長門は、長くは持たないらしい。その事から推測すると……」

キョン「こっちが真の世界だって事が強くなるのか」

「ああ、だから俺は助けてやりたいんだ。これまでと、これからのお礼をかねてな」

キョン「そうだな、長門は長門さ、俺も腹をくくるとするか……」
キョン(しかし安い世界だな、俺に選択権があるとはな)

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 17:54:04.20 ID:BccNIaNWO

キョン「お前はどうするんだ?」

「……考えてなかったな、まぁどうにかなるさ」

キョン「そうか、じゃあ今日は帰るか」

「……自分から見てわかったかもしれん」

キョン「なんだ」

「案外、俺は冷たい奴だったらしい」

キョン「困ったもんだ……」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 18:26:31.14 ID:BccNIaNWO

その日の『俺』は野宿に決まった、明日は学校に行かず『俺』と、作戦を練る事に決め
今日はゆっくり休むとしよう。しかしなんでだろうな、世界が消えるかも知れないってのに何故か
平然としていられる。妙な安堵感、やっぱ馴れちまったのか非日常に…

まぁいい、じゃあな今日、明日がある事を信じて俺は寝る。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 19:52:46.64 ID:BccNIaNWO

翌日


キョン「……そろそろ行くか」
キョン「ふわぁ〜ぁ……一応、危機なんだよな」

妹「キョンくーん!ちこくちこくー」

キョン(行く気はないが)
キョン「わかってるから急かさない急かさない、ゆっくりまったり行くからまってなさい」

妹「はぁ〜い」

キョン(さてと…)

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 19:58:00.14 ID:BccNIaNWO

何もかわらない朝、まぁ普通の人間ならこう思うだろうが、残念ながら俺は普通ではないらしく
この世界の命運をかけて、俺は『俺』に向かいきまじめに足を動かした。

キョン「よう俺」

「野宿はするもんじゃないな、虫やら石やらで最悪の一晩だった」

キョン「ご苦労だったな」

「ならもう少し早く来てほしかったがな、人の目を気にしながらはこたえた」

キョン「すまんな、で…どうするんだ?」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/10/10(金) 20:02:37.78 ID:BccNIaNWO

「そうだな、長門の言ってた『時』が来るまで、あらゆる場合を想定し、シミュレーションなんてどうだ?」

キョン「悪くはないが、どうシミュレーションすればいいんだ、材料不足だと思うが」

「だな、とりあえずそっちの団長様はどんな感じだ?」

キョン「いつもどうり……って言えばいいか」

「いつもどうり…か、まぁそんな事だろうとは思ったがな、不思議な出来事や何かは?」

キョン「思い当たらないな」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 20:06:45.91 ID:BccNIaNWO

プルルル

「ハルヒだな」

キョン「ああ、その通りだ」もしもし

ハルヒ「なにがもしもしよ!あんた今どこにいるの!?サボってないで、さっさと来なさい!」

キョン「腹が痛くてな」

ハルヒ「言いワケしない!部活までサボったら死刑よ!死刑」

キョン「あぁわかりましたとも、んじゃ放課後な」

ハルヒ「あ、コラッキョン−−−」

キョン「やれやれ」プチ

「ハルヒはハルヒだな」

キョン「まったくだ……はぁ」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 20:09:48.02 ID:BccNIaNWO

キョン「さて、放課後に予定が強制的に入ってしまったワケだが」

「しかたないな、放課後は学校にいってくれ、ハルヒが不機嫌になって世界崩壊させたら元も子もない」

キョン「だな、俺からも聞いていいか?」

「なんだ」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 20:14:38.97 ID:BccNIaNWO

キョン「そっちはみんなが知ってるのか?」

「ハルヒを除くSOS団全員が知っている、ついでに佐々木や橘なども…だ」

キョン「佐々木達が絡んでるのか?」

「いや、直接的に関係はしてないはずだが、天涯領域はわからんな、不明だ」

キョン「九曜か、容疑者にしてもいいくらいのスペックだな」

「その通りだな、雪山の件といいその力は長門に負けないほどの力だ」

キョン「奴らにも聞くべきか?」

「さあな、それはお前が決めてくれ。俺にはなにもできん」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 20:40:36.70 ID:BccNIaNWO

その後の会話は雑談とかし、特に重要ではない話を放課後まで延々と話した。
しかし話に没頭しすぎたのがいけなかった…時間はとうの昔に過ぎさり、慌てて部室に向かおうとした所に
1番見られてはまずい人間にあってしまった


そう

涼宮ハルヒ、コイツだ

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 21:16:49.91 ID:BccNIaNWO

ハルヒ「学校サボってこんなところで何をやってるのかしら?」

キョン(終わった……?)

ハルヒ「…!?」
ハルヒ(キョンが二人……?)

キョン「ハルヒ、なにを考えているか知らんがこの人は俺じゃないぞ」
キョン(……無理か)

ハルヒ「キョン?……じゃあ誰よそれは!まさかあんた双子……」

「違いますよ、道を歩いていた所に偶然見つかりまして、これは運命だと思い少々お時間を頂いたまでです」
(古泉、口調はいただくぞ…このさい長門口調だろうと演じてやるさ)

ハルヒ「は?あ、そうだったのですか…」

キョン「おいハルヒ、喋り方がおかしいぞ」

ハルヒ「うっさいわね!あたしだってびっくりしてるんだから仕方ないでしょ!?」

(ごまかせたようだな)ヒソヒソ
キョン(多分な……)

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 21:26:45.12 ID:BccNIaNWO

ハルヒ「ところで何をしてたのよ?」

キョン「ああ、これはだな………」

「僕は演劇をやってまして相方に困っていたんです。そこで彼に出会い運命を感じたのです
ここまで自分とうりふたつの人はそう簡単には見つかりませんのでね
一つ、波長を合わせられるかと言う実験をしていたのですが、やはりなかなか上手くいくものではないと
痛感させられて−−」

キョン「長い、とまぁこんな訳だったんだ」

ハルヒ「本当に?」

キョン「ああ」

ハルヒ「今日は特別に信じてあげるから何か奢りなさい、それで許してあげるわ」

キョン「心の広い団長で助かったぜ」

ハルヒ「褒めてもなんにもないわよ?逆にこき使ってあげるから覚悟しなさい!」

「では僕は駅に行かなきゃなりませんので、失礼」

キョン(駅で待ってるという合図か、まぁ俺も一つひらめいたからな、是非あとで会わなくちゃな)

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:05:15.64 ID:BccNIaNWO

そうだな、今俺に浮かんだ案は世界を一つに消すという案ではなく一つにまとめると言う案だ
やり方?そんなもんは知らないが今までだってなんとかなったんだ、今回もきっと大丈夫だ

キョン(後は部活が終わって駅に行くだけさ)

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:09:14.68 ID:BccNIaNWO

長門「…………」パタン

キョン(終わりの合図だな、さてと)

ハルヒ「よし!みんな解散にしていいわよ!」

みくる「あ、はぁ〜い」
古泉「了解しました」

ハルヒ「あ、みくるちゃんはちょっと待って!着てほしい服があるのよ」

くそっ、見たい!見たすぎる…しかし俺には世界の命運が握られている!らしい
名残惜しいが、ひとまず駅にいかねばならん

たのむハルヒ、写真をとって置いてくれ…

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:11:56.35 ID:BccNIaNWO




キョン「やっぱりいたか」

「まあお前は俺だから必ず来てくれると信じていたが」

キョン「それもそうだな、なら早速だが意見がある」

「奇遇だな、俺もだ…先に言っていいか?」

キョン「かまわん」

「恩に着る」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:15:21.21 ID:BccNIaNWO

「さっきの出来事で確信ができた、あれが長門の言っていた『時』だ」

キョン「何故だ」

「根拠はないんだが……」

キョン「なんとなく…か、」

「そうだ、もう長門や古泉に話しても構わないと思う、しかし鍵は俺じゃなくお前にあるんだ
決定はお前が決めてくれ」

キョン「わかった、俺の話はいいか」

「頼む」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:19:10.17 ID:BccNIaNWO

キョン「………と言うワケだ」

(なるほど、世界を一つに戻すワケか、だが具体的な案はないんだろ?)

キョン「ああ、やはりそこは」

「長門、もしくは古泉か」

キョン「決まりだ、二手に別れるか?それとも」

「二手に別れた後、またココに集合でいいか?」

キョン「わかった、とりあえず俺は古泉のところに」

「長門か、わかった。じゃあまたな」

キョン「ああ」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:23:02.28 ID:BccNIaNWO

そして俺達は二手に別れた、俺は古泉に
『俺』は長門に
最強のタッグなんだ、信頼してるぞ長門に古泉、役に立つ事なら俺はどんな事でもしてやるさ

世界崩壊まで時間の針は止まらない。
さて、急ぐとするか

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:26:16.67 ID:BccNIaNWO

キョン「もしもし」

古泉「はい古泉です。…おや、これは珍しい…まさか貴方からかかってくるとは」

キョン「くだらん会話はいらん、今どこだ」

古泉「最寄のコンビニですが」

キョン「今から行くから待ってろ、じゃあな」プチ

古泉「ふむ、いったいなんでしょうか」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:38:30.20 ID:BccNIaNWO

古泉「やあ今晩は」

キョン「…急用だ、今から説明する」


古泉「なるほど、しかし機関にはそのような情報は一切入手しておりません」

キョン「だから?」

古泉「僕、個人としては早急に対処すべきだと思いますが…なにせ機関の力が無くてはただの高校生にしかすぎません
とりあえず機関に報告はさせていただきますが機関からの援助は期待なさらず」

キョン「そうか、まあとりあえず来てくれ、長門や『俺』とも話をしてもらいたい」

古泉「わかりました、この古泉一樹、貴方に従うことを誓いましょう」

キョン「いいからさっさと来てくれ、時間が惜しい」

古泉「すみません」ニコ

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:43:03.52 ID:BccNIaNWO

キョン「早いな」

「まあな、なにせ長門だからな」

古泉「はじめまして…で、よろしいでしょうか?」

「そうなるな」

キョン「まず、長門の考えを聞きたいがその前に」

長門「………」

キョン「情報なんちゃらは知っているのか?この状況を」

長門「…ではそこから説明する」

古泉「お願いします長門さん」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:49:51.63 ID:BccNIaNWO

長門「まず、情報統合思念体はこの件を認知していなかった、そこがこの件の大きなズレ
このレベルの危機が訪れていながらも思念体が認知出来なかったのは異常。…仮説が今、一つ提示された」

「こっちの世界が軸になるから…か?」

長門「そう、それが仮説」

古泉「なるほど、だから我々の世界にはなにも兆候がなかったと言うわけですね」

長門「そして彼が提案した世界統一策…これは、危険を伴う。推奨はしない」

キョン「……なぜだ」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/10(金) 23:59:27.26 ID:BccNIaNWO

長門「不可能ではない、しかし−−」

キョン「教えてくれ長門、今の俺に出来る事ならなんでもする」

長門「……わかった。貴方にその覚悟があるなら私は話す」

キョン「ああ」

長門「今、世界には二人の別世界を単独で生み出せる人間がいる」

キョン「ハルヒと佐々木か」

長門「そう、この二人の能力は我々、情報統合思念体でも敵わない爆発的な力が観測されている
そして別世界にいる彼女達もふくめるとなると、世界を一つにしたとき、その力が反発しあい
この世界を異次元に変えてしまう事がわかった。その力はこの銀河すら簡単に飲み込んでしまう程の威力」

キョン「簡潔に言ってくれ、俺に理解できるように頼む」

長門「−−簡略すると」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 00:07:54.29 ID:c3IIDTNPO

長門「彼女達を一人ずつにする必要がある」

古泉「………これは…」

キョン「古泉、頼む」

古泉「わかりました、用は涼宮さん、あるいは佐々木さんの死を受け入れなければならないというわけです」

キョン「……死…?」

「…………」

古泉「そうです、片方の世界に涼宮さんを一人、もう片方に佐々木を一人にしなければならないのです
どうですか長門さん?」

長門「概ね合っている。しかし私という個体はそれを実行させたくはない」

キョン「だが……」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 00:19:21.64 ID:c3IIDTNPO

「……やるのか『俺』?もしやらなくても俺の世界が終わるだけだ
無理はしないでくれ」

長門「もう一つ条件がある。殺害する場合は貴方達がやらなくてはいけない」

−−もはや俺に理解する力は残っていなかった。片方の世界の破滅、はたまた俺によるハルヒ、又は佐々木の殺害…
どっちも嫌に決まっている。楽なのは前者だ、なにせ俺達の世界は正解した世界、壊れる事がないからだ
しかしこの選択はいつまでも俺の心に残る、世界を破滅に導いた死神だと

だが後者はどうだ?ハルヒや佐々木の死神になっちまう…考えたくもないが、もし俺が殺したのなら
確実に人を危めた感触が残る

どちらにせよ死神であることは違いないらしい…どうすりゃいいんだよ
わからない、考えれば考えるほど自分が小さく、そして醜くなる

……

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 00:26:36.86 ID:c3IIDTNPO

「俺はお前の下した決断になんの恨みもない、なぜならお前は俺だからだ
決断を急がないでほしい」

キョン「……長門、他に方法はないのか」

長門「………」

キョン(はは、お前でも悔しいって感情はあるみたいだな……そうか、そうだよな
迷ってる暇なんてないんだ……俺がやらなきゃいったい誰がやんだ
もし俺以外にハルヒや佐々木が殺されるくらいなら……)

キョン「古泉」

古泉「はい」

キョン「人を殺す俺はお前にとってなんだ?」

古泉「親友、神に誓いましょう。誰もあなたを責める事などできません
今は、自分の無力さが心にしみています切ないものです」

「さあ、どうする『俺』」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 00:30:26.64 ID:c3IIDTNPO

キョン「長門」

長門「なに?」

キョン「わがままを言わせてくれ」

長門「………」

キョン「俺の感情を消してくれ、泣いていたら話にならん」

長門「………っ」

キョン「頼む長門、俺にはこうするしかない」

長門「………了解した」

「俺も頼む、すまない」

長門「………」コクッ

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 00:43:11.66 ID:c3IIDTNPO

長門「情報操作完了………後は」

キョン「ああ」

「わかってる」

古泉「………」

長門「私はこの分裂を誰の仕業か調べる」

古泉「僕もお手伝いさせてください、お願いします」

長門「……わかった」

キョン「じゃあな」

「………」

古泉「ええ」
長門「……」コクッ

キョン「……」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 00:50:23.11 ID:c3IIDTNPO

こうして俺達はハルヒ、佐々木を殺す展開になった…
なにがいけなかった?どこの選択を間違えた?もう俺達にはわからない
わかったところで拭えない罪がある。全ての人間が許してくれようとも俺は決して許したくない

全てが終わったら誰に何をすればいいのか、自分の命で償うなんて愚かな真似はしないつもりだ
俺は、必ずこの事を忘れない、忘れてはいけない…そう、永遠に

ハルヒを刺した時のあの感触、『驚愕』したハルヒの顔、次には元に戻ってると思っても、あの時のハルヒの声、顔、行動

忘れることが出来ない、顔を合わせることすらままならない…
これで、世界は一つに−−−
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      完

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 01:26:43.12 ID:c3IIDTNPO

?「起きて下さい」

キョン「……ん?……古泉か」

古泉「ぐっすりでしたね。うなされてましたが、何か悪い夢でも?」

キョン「……!世界はどうなった!?」

古泉「世界……ですか?今日も至極普通でしたが」

キョン「……夢……なのか?」

古泉「興味がありますね、是非その夢の内容を僕に」

キョン「……ああ」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 01:30:16.66 ID:c3IIDTNPO

キョン「……と言うわけだ」

古泉「ふむ、世界は二つだと……なかなか奥が深い、しかしそんな事はおこっていませんのでご安心を」

キョン「ハルヒは?」

古泉「あそこで睡眠中です。もしかしたら……涼宮さんも同じ夢を見ているかもしれませんね」

キョン「ああ、夢であってほしい。心からそう願うね」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 01:40:33.13 ID:c3IIDTNPO

古泉「ですが…」

キョン「なんだ」

古泉「もしかすると本当にあった現実なのかも知れませんね。ただ、その物語の答えは
別の所にあったと考えても不思議ではないのです。」

キョン「いまいちわからんな」

古泉「考えてもみてください、先程まで貴方と涼宮さんはほぼ同じ時間を睡眠していました。そして涼宮さんはこう思ったのです
貴方と夢の中にいたい…と、それが答えかどうかはわかりませんが一つの仮説としては十分だと思います。
まぁ貴方はそな世界から自分の答えを導き出し−−」

キョン「もういい、帰って寝るとする」

古泉「神のみぞ知る世界ですか…まさに涼宮ハルヒの驚愕ですね」

キョン「なにいってんだか、ハルヒ起こして帰るぞ」

古泉「了解しました、ではこれにて」

ハルヒ「キョン!痛いわよ!なにすんの!!死んだらどうして−−」ムニャムニャ

キョン「困ったもんだ……」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/11(土) 01:42:51.17 ID:c3IIDTNPO

これで終わりです。
いきなりなにも考えずに書いたんで思いどおりにいかなかったけど、まあ許してね

読んでくれた人ありがとう、驚愕が早くでるといいね
おやすみぃ



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