1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 00:10:27.90 ID:PTxIS/b60
こなた「ええええ!? かがみが昨夜から行方不明!!」
つかさ「うん…。携帯にも出ないの…。私心配で……」
みゆき「まさか、かがみさんの身に何かあったのでは……」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 00:16:02.55 ID:PTxIS/b60
みゆき「あ、あの気を悪くしないでくださいね…。あくまで仮の話ですから…」
こなた「何、みゆきさん…??」
みゆき「もしかしたら、かがみさんは何者かに誘拐されたのではないでしょうか…」
つかさ「えええええええ!! そんなぁ!!」
みゆき「あの几帳面なかがみさんが1日経っても連絡をよこさないのは……不自然ですし……」
つかさ「ああ……おねえちゃ……ん……」 バタリッ…
こなた「わああ、つかさ!! しっかりして!!」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 00:22:26.23 ID:PTxIS/b60
こなた「つかさ…このこと警察には話したの?」
つかさ「……ううん、まだ。一応、お姉ちゃんは高校生だし…」
つかさ「とにかく今日だけ待ってみようってことになって…」
みゆき「ご家族の方はどうしてます…?」
つかさ「みんなすごく心配してるよ……ウッ……ウッ……お姉ちゃん……おねえちゃあん」
こなた「つかさぁ………」
みゆき「どうやって励ましたらいいのでしょう……」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 00:31:20.61 ID:PTxIS/b60
こなた「つかさ……とにかく家に帰ろう?」
みゆき「そうですね…。今はかがみさんの無事を祈りながら連絡を待つしかありません…」
つかさ「………ウッ………ウッ………」
こなた「さ、私もつかさの家まで一緒に帰るからさ……ね?」
みゆき「大丈夫ですよ、つかささん…。かがみさんはきっと無事ですよ…」
つかさ「………ウッ………ウッ………うん」
???「あのさぁ、そこのお姉ちゃん達ぃ。その話詳しく聞かせてくれないかなぁ〜…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 00:37:55.45 ID:PTxIS/b60
つかさ「ふぇ…?キミは…?」
コナン「あ、突然ゴメンね…。僕、江戸川コナンって言うんだ。小学生!」
こなた「随分かわった名前だねぇ…。ってか私と一字違い!」
みゆき「とてもいい名前ですね。由来はアーサー・コナン・ドイルからですか?」
コナン「うん!」
つかさ「そうなんだぁ〜。なんかとっても可愛い子だね〜☆」
コナン「えへへ…」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 00:46:24.72 ID:PTxIS/b60
コナン「それで、さっきの話なんだけどぉー…」
つかさ「さっきのって……まさか私のお姉ちゃんが居なくなっちゃったこと?」
コナン「うん、それそれー」
こなた「この子は私達の会話を盗み聞きしてたのか…。なんかショタっぽいし油断ならない子だな…」
みゆき「まあ、こういう年頃から好奇心が湧き始めるといいますしね」
こなた「でも、キミがこんなこと聞いても…何にもならないんじゃないカナァ?」
コナン「いや、なんか、気になっちゃって……///」
みゆき「どうしますか、つかささん??」
つかさ「コナン君がよければ、私は別にいいけどぉ……」
コナン「やったー!ありがとう!!」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 00:59:35.87 ID:PTxIS/b60
コナン「じゃあ、つかさお姉ちゃんが居なくなったのは昨夜からなんだよね?」
つかさ「うん……。こなちゃんたちと一緒に学校から帰ってすぐに、私が夕食の材料を買い忘れたのに気が付いたの…」
こなた「そういえば、昨日はつかさのお母さん達が出かけてて、夕飯はつかさたちが作るって言ってたね」
つかさ「うん。だからお姉ちゃん、その買い忘れた材料を私の代わりに買いに言ってくれたの…」
つかさ「そしたら……そしたら……それっきり夜になっても帰ってこなくて……ウッ……ウッ……」
みゆき「ああ、つかささん…!泣かないでください…」
コナン「そっか…。じゃあそのかがみさんが家から出て行った正確な時間とか覚えてる?」
つかさ「……ウッ……ウッ………えーっと……5時半くらいだったかな……グスッ」
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 01:07:43.79 ID:PTxIS/b60
コナン「質問かえていい? かがみさんって家出とかする人だった??」
つかさ「し、しないよぉ〜! お姉ちゃんはそんなこと!!」
つかさ「連絡も入れないで居なくなっちゃったのは、今回が初めてだよ…」
コナン「そっか……じゃあ、何らかの事件に巻き込まれたと考えるのが無難か……」
こなた「ん? コナン君…?」
コナン「…あ、なんでもないよ〜! アハハ」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 01:20:08.46 ID:PTxIS/b60
コナン「あのさあ、これからつかさお姉ちゃんの家に僕も一緒に行っていいかな…?」
つかさ「え……私の家?」
コナン「うん! もしかしたら、かがみさんの部屋に何か手がかりが残されてるかもしれないしね!」
コナン「色々と見たいんだぁ。ダメかな??」
つかさ「い、いいけどぉ…」
みゆき「コナン君のおウチの方は大丈夫なんですか??」
コナン「うん、平気だよ! 今日はたまたま用事で埼玉に一人できてたんだしぃ」
こなた「…そんじゃ、まあ、ここはみんなでつかさの家に行こうかぁー」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 01:26:47.45 ID:PTxIS/b60
―柊邸―
つかさ「ここがお姉ちゃんの部屋だよ」
コナン「おじゃましま〜す。あ、この写真の人がかがみさん?」
こなた「そうだよー」
コナン「二人、双子なんだねー」
つかさ「あまり似てないけどねぇー、えへへ」
ゴソゴソ…
みゆき「あ、コナン君!? どうしたんですか、かがみさんの机をあさり始めて…??」
コナン(やっぱ買い物に行ったから、財布は持っていったよな……。携帯もあるわけねえか……)
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 02:15:25.89 ID:PTxIS/b60
コナン(通学カバンの方はどうかな…。 ん!? こ、これは!?)
こなた「コラダメだよ、コナン君。かがみにだって一応プライバシーあるんだしね」
コナン「あ、ゴメンナサーイ……えへへ」
つかさ「一応って……こなちゃん」
みゆき「何かありましたか、コナン君?」
コナン「…うん、見て。かがみさんのカバンに入っていたんだけど、この紙…」
みゆき「こ……これは呼び出し状じゃないですか!?」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 02:29:53.77 ID:PTxIS/b60
つかさ「そんなのがあったなんて………全然気が付かなかったよ………」
こなた「ノートの紙切れみたいなものだね…。なんて書いてあるの?」
みゆき「『大切な話があります。放課後、かがみさんの教室にきてください。待ってます』と…」
こなた「それじゃあ、もしかしてかがみはその呼び出し主と何かあって、消えちゃったのかも」
みゆき「考えられますね。少なくともこの手紙の呼び出し主がこの件と関係しているのは、間違えないですね…」
つかさ「じゃあ、お姉ちゃんは買い物に行ったんじゃなくて、一旦学校に戻ったって事かな?」
こなた「そうだろうね。結構、かがみって律儀だからそういうのは、きちんと行きそうだしね。愛の告白と勘違いしてさ…」
つかさ「それにしても、よく気付いたねコナン君!お手柄だよ〜」
コナン「えへへ、そんなことないよー。僕はただカバンをチョット調べてただけだから」(そもそも、それくらいやっとけよな)
コナン(だけど通学カバンに入っていたっていうのが気になるな……まさか)
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 02:40:41.40 ID:PTxIS/b60
みゆき「そういえば、私は昨日学校に遅くまで残ってました!」
つかさ「本当、ゆきちゃん!?」
みゆき「ハイ、生徒会の集まりで6時過ぎくらいまで…」
こなた「その時かがみっぽい人とか見なかったの??」
みゆき「残念ながら、見ていませんね…」
つかさ「…だよね」
コナン(みゆきさんは放課後かがみさんの通う学校に居たのか……)
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 02:58:55.21 ID:PTxIS/b60
コナン「そういえば、こなたお姉ちゃんは学校から帰るまで、かがみさんと会わなかったの?」
こなた「会うも何も、途中まではいつもつかさとかがみと一緒に帰ってるよ」
こなた「昨日はたまたま寄りたい店があったから駅前で二人と別れたけどね」
コナン「ふぅん…」
コナン(つまり学校からそのまま一緒に帰った妹のつかささんにも…)
コナン(学校に遅くまで残っていたみゆきさんにも…)
コナン(学校からの最寄り駅の近くに居たというこなたさんにも、かがみさんと接触することができた訳か…)
コナン(それに学生カバンに呼び出し状を入れたという手段から、同じ学校に通っている人が送り主とみるのが普通だ)
コナン(そうなると、かがみさんと特に関係の深そうなこの3人が、かがみさん失踪と関わっている可能性が高くなるな…!)
70 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 13:54:45.98 ID:PTxIS/b60
こなた「やっぱりダメだ…。かがみにメールしても電話しても、全然返事ないよ…」
つかさ「あれ、こなちゃん? この前私があげたケロロのストラップ外しちゃったの…??」
こなた「あ……あれ? おかしいなぁ、ついこの間まではちゃんと携帯に付いてたのに……」
みゆき「どこかで落としてしまったのでしょうか??」
コナン「(落し物か……)そういえば、学校でかがみさんの落し物とか見つけてない??」
コナン「ホラ、また学校に戻った時に、何か落としちゃったとか考えられるでしょ??学生証とか定期とか…」
こなた「さあ〜…。私達はかがみと同じクラスじゃないから、そこまではわからないなぁ…」
コナン「そっか〜…」
コナン(こりゃ、俺がこの人達の学校に、直に行って調べるしかないか…)
71 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 14:20:21.40 ID:PTxIS/b60
コナン「ねえ、これからさあー3人n…」
ガチャ!
まつり「つかさっ、大変!!!! かがみを誘拐したって言うヤツから電話がキタよ!!」
つかさ「ええええええっ…!?」
みゆき「そ、そ、そんなっ!!?」
こなた「な、な、なんだってええええぇぇぇ…!!!?」
コナン「何……!?」
まつり「今、お母さんが電話でそいつと話してるところ! つかさも早く来て!!」
つかさ「…う、うん!!」
コナン「…………!!」
ダッダッダッダッダッダ…
つかさ「あ!!コナン君待ってえぇ!!」
76 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 14:32:31.68 ID:PTxIS/b60
みき「ああ、今は丁度主人も居ないし………私どうしたら……??」
コナン「おばさん! すぐに電話の拡声ボタンを押して!!」
みき「…え?? ボウヤは??」
コナン「いいから早く!!!」
ポチッ
???「……ったく、仕方ねーな。もう一度話すからよく聞いてろよぉ??」
???「ひいらぎは…じゃなくて柊かがみはアタシが預かったんだってヴぁ!!」
つかさ「そ、そ、そんなぁー…!!! やっぱり……お姉ちゃんはぁ……」 フラッ…
こなた「…ああああ!! つかさ、しっかりしてー!!」
みゆき「やはり的中してしまいました……。事態は最悪です……!!」
コナン「しっ!! みんな静かにしてっ…!!!!」
82 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 14:48:09.78 ID:PTxIS/b60
みき「それで……ウチのかがみは!? かがみは無事なんですかっ!??」
???『安心しろよー。全然、ピンピンしてるぜぇ…』
みき「声は!? 声は聞かせてもらえないんですか…!?」
???『そんなのひいらぎが帰ってから、嫌なほど聞けるから安心しなってヴぁ!』
???『いいか!? すぐにひいらぎを返して欲しければ、50万もってこーい!!』
コナン「なっ…!?」(50万だって…!!??)
みき「ハ、ハイ! もちろんです…!! そ、それで…どこにもって行けばいいんですか!??」
???『場所はひいらぎの学校の体育館倉庫の裏!!時間は4時半だ!!』
コナン「……っ!?」(学校の体育館倉庫だと…!??)
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 15:10:13.09 ID:PTxIS/b60
みき「陵桜学園……体育館倉庫の裏に……4時半ですね??」
みき「わかりました!! 50万なら何とかすぐに用意できそうなので…必ず指定どおりにします!」
???『言っておくかが警察や学校の関係者にこのことを喋ったら、ひいらぎの命はねえぞ!? わかってるな…??』
みき「もちろんです!! 絶対に言いません…!!」
???『あとアタシは疑い深いからなぁー、その金の受け渡し相手も選ばせてもらうぜぇ…??』
みき「わ、わたしじゃダメなんですか…!?」
???『そうだ、ダメだぁ…』
???『ちびっ子…じゃなくて泉こなただっ!! ひいらぎと仲の良い、泉こなたに持って来させろってヴぁ!!!』
こなた「なにいいいいぃぃぃぃっ…!?? わ、わ、わたしがああああぁぁぁぁ…!!???」
つかさ「な、なんでぇ……こなちゃんが、どうして……???」
みゆき「な、なんということでしょう……。全然、状況が読めません……」
コナン(コ、コイツは……一体……)
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 15:24:48.42 ID:PTxIS/b60
???『いいな…?? 絶対ちびっ子1人で持ってこさせるんだぞ…!?』
???『他のヤツだったり、2人以上で来たら怒るからなぁ!?』
みき「ちょ、ちょっと待ってください…!! なんでこなたちゃんn…」
???「そんじゃあ、4時半にな…?? 待ってるから、忘れんなよ…!!」
ガチャ! ツーツーツー…
みき「あ…!? 切られちゃったわ……」
いのり「なんだか変な人だったわね……色々と」
まつり「誘拐犯に普通な人なんていないよ、姉さん…!」
いのり「そういう変じゃなくてさ……なんかさぁ……」
コナン「……………」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 15:36:16.67 ID:PTxIS/b60
こなた「それにしても………何で私が………」
みゆき「同感です…。寄りによって、どうして泉さんが選ばれたのでしょう…??」
つかさ「本当に全然わからないよ…」
こなた「それにさあ、さっきの誘拐犯の声……受話器に手当てたような声だったけどさ…」
こなた「それでも、どこかで聞いたことのある声じゃなかった…?」
つかさ「うんうん!! 何かさっきの人の声、私もどこかでよく聞いてるような気がして……」
みゆき「お二人とももですか…!? 実は私もさっきから……あの声が気になっていて……」
コナン「え、本当!!??? すぐに思い出してよ!!!!」
こなた・つかさ・みゆき「う〜〜〜〜〜ん………」
コナン「……………」(まあ、現段階から察すると十中八九、学校関係者だろうがな…)
コナン(どうして、すぐにでも自分がバレてしまうような事をあんなに……?)
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 15:56:09.36 ID:PTxIS/b60
つかさ「それでこなちゃん……これからどうするの……?」
こなた「どうするのって………そりゃあ私が届けるしかないじゃん……」
みゆき「ええっ…!? 本当ですか、泉さん??」
こなた「とりあえず今はそうするしかないよ…」
みき「で、でも、これじゃこなたちゃんに危険が……」
こなた「ああ、心配しなくて平気です、おばさん。相手は、私が届ければばかがみを返してくれるって言ってましたし」
こなた「それに、いざとなったら自分で何とかしますからぁ〜。合気道も少しやってましたしねぇ」
みき「こなたちゃん………」
つかさ「こなちゃん………」
コナン「…………………」(このままこなたさんに行かせていいのだろうか……)
コナン(今回の犯人はいつもとケースが違う………。というより風変わりなだけなのか………?)
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 16:33:40.72 ID:PTxIS/b60
みき「ふう…、結構集まるものね…。50万で良かったわ…」
コナン(やっぱ身代金にしては安いよな…)
みき「こなたちゃん…。このケースにお金が入ってるから」
こなた「わかりましたぁ〜」
みき「でも、やっぱり不安だわ…」
みき「こなたちゃんにもしものことがあったら…私、こなたちゃんのおウチの人に何て言えばいいか…」
こなた「ああ、本当に気にしないでください。絶対、大丈夫ですから〜」
つかさ「こなちゃん……やっぱり私心配だよ……」
こなた「だから、平気だって! いい? つかさやみゆきさんはここでちゃんと待ってるんだよ??」
みゆき「非常に残念ですが……泉さんの足を引っ張るよりはそうするしかありませんね……」
こなた「もちろんコナン君もだよー!?」
コナン「はーい!」
こなた「それじゃ、いってきまーす」
みき「気をつけてね…。 危なくなったら気にしないですぐに帰ってきてねー!」
ガチャ…
コナン「………………なーんてなっ」
104 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 16:55:57.03 ID:PTxIS/b60
ガタンゴトン… ガタンゴトン…
こなた「ふぅー。かがみ大丈夫かなー…」
こなた「それにしても、あの誘拐犯の声……前にどこで聞いたんだっけなぁ……」
こなた「あああ…。ダメだぁ〜、出かかってるのに思い出せない…」
コナン「同じクラスの人とかじゃない??」
こなた「ああ、言われてみればそんな気も……」
こなた「…って、うわっ!! コナン君…!? 来ちゃダメって言ったじゃん…」
コナン「えへへー、平気だよー。きっと犯人も僕みたいな子供には警戒してないだろうし!」
こなた「…全く、仕方ないなぁー。いい、コナン君??受け渡し場所は私一人で行くんだから、途中までだけだよぉ…??」
コナン「うん! わかってるよー!」
105 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 17:10:35.09 ID:PTxIS/b60
こなた「それにしても、よく抜け出せたねー…」
こなた「ってかつかさやみゆきさんだけの監視下じゃ、抜け出せない方がおかしいか…」
コナン「まあね〜!」(少し迷ったけど来ちまったぜ…)
コナン(俺だって本当は、つかささんとみゆきさんから目を離したくなかったさ…)
コナン(こなたさんを含め、あの二人もこの誘拐事件に深く関与している可能性はまだ残っているし)
コナン(もしかしたら、俺が居ない間にあの二人が何か妙な素振りを見せるかも知れなしな…)
コナン(でも今はこなたさんの安否の方が優先だ…)
コナン(いざ取り引き場所に犯人が現れたのなら、この「どこでもボール射出ベルト」と「キック力増強シューズ」で…)
こなた「あっ、コナン君!! そろそろ学校に着くよ……!」
108 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 17:27:22.70 ID:PTxIS/b60
コナン「まだ結構人が居るみたいだね…」
こなた「そりゃそうだよ。まだ4時過ぎだからね…」
こなた「さあ、コナン君は校門のところで待ってて!! 今度は絶対だよぉ!?」
コナン「う、うん…」
こなた「後、もし何かあったら警察を呼ぶか、逃げるんだよ…?? いいね??」
コナン「わかったよ…」
こなた「じゃあ、私は体育館倉庫の方に行くから。 …じゃあねー!!」
コナン「うん! こなたお姉ちゃん、気をつけてね〜!」
コナン(フン…。こういう時だけ無駄に力んじまって……。まるでアイツだな……)
112 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 17:52:32.64 ID:PTxIS/b60
―体育館倉庫・裏―
こなた「………………」(時間だ……)
こなた「ハッ…!?」
こなた(前から誰か近づいてくる…)
こなた(あの人がさっきの電話主かな………)
こなた(目深な帽子に………黒いサングラス………口にマフラー………厚手のスーツ………)
こなた(あれは明らかに学校に居ると目立つね………よくここまでこれたなぁ………)
???「………よお、ちびっ子。約束通りお前一人できたようなだなぁ??」
こなた「(この声……やっぱり、さっきの人か……)も、もちろん一人で来たよ……!!」
こなた「お、お金だって……ちゃ、ちゃんとこのケースに入ってるよ…!!」
???「そんじゃ早速、ケースを確認させてもらうぜ…!?」
こなた「は、はい……。ど、どうぞ……!」
113 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 18:09:33.55 ID:PTxIS/b60
ガチャガチャ…
???「なかなか開かねぇなー……」
こなた「ちゃんとお金渡したんだから………かがみは返してくれるんだよね!?」
???「まぁ待てってー…。話は金を確認してからだってヴぁ……」
ガチャガチャ… ガチャリ!!
???「おー、開いた開いたー。 どれどれぇ〜!」
こなた「…………」 ドキッ……ドキッ……
???「……………ゲッ!? これマジ本物の札束じゃねえかあぁー!!!?」
こなた「え………??」
115 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 18:25:29.68 ID:PTxIS/b60
コナン「よしっ!! 今だ!!!」 キュイーン…! バリバリバリ!
こなた「へ…?? コ、コナン君!!?」
みさお「…………んぁ? さ、サッカーヴぉール!!?」
コナン「ふっとべえええええええぇぇぇぇ!!!!」 ドカーーーッ!!
ガアアンッ!!!!
???「ヴぁーーーーーー………!!!!」 …バタリッ!
コナン「……ふぅ、あっけなかったな!」
???「うぅ…ぅぅ……う〜ん…………」
こなた「犯人、伸びちゃったよ……………」
こなた「い………今のすごいシュート………。どうやって蹴ったの、コナン君……??」
コナン「あ、いや………まぐれだよ、まぐれ!! 偶然、蹴ったボールがあの人に……えへへ」
こなた「偶然……ねぇ……」
コナン「と、とにかく警察呼ぼうよ! 後、つかささん達にも連絡しなきゃね!」
こなた「………あ、待ってコナン君! この人………もしかして………」
こなた「みさきちいいぃぃ…!!??」
コナン「みさ……きち……??」
125 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 19:31:05.53 ID:PTxIS/b60
―1時間後―
みさお「だーかーらー、アタシは柊なんて知らないってヴぁ!!」
こなた「ウソつけぇー…!! じゃあ何であんな電話してきたのさー??」
みさお「さっきから何度も言ってるだろぉー?? アタシはドッキリの手伝いをしただけっだってヴぁ…!!」
みゆき「それはどういったコトでしょうか?? もう少し詳しく話してもらえませんか??」
みさお「昨日の放課後、柊からの手紙が入ってたんだってヴぁ…」
コナン(また手紙か……)
みさお「『こなたを驚かせるドッキリに手伝ってくれないか』って内容だったんだぁー」
みさお「ドッキリの内容もこの手紙に書いてあってなぁ…それが今日のアレだったんだよぉ…」
つかさ「日下部さん……それ本当ぅ!?」
126 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 19:37:50.67 ID:PTxIS/b60
みさお「ああ…。それでそのまま柊の手紙どおりに行動したんだってヴぁ…」
みさお「せっかくの柊の頼みだったし………ちびっ子の驚いた顔も見たかったし……」
こなた「ムムッ……なんてヤツだぁ……。それにしたって、なんか言い訳っぽいなぁ〜…」
みさお「本当だぜ!!しんじてくれよぉ!!」
みさお「予定では身代金のケースには、おもちゃ銀行のお札が入ってて…」
みさお「それをアタシがちびっ子の前で見せて、打ち明けるオチだったんだってヴぁ〜!」
コナン(恐らくこの人の言っていることは本当だ…。あの時の電話の発言は明らか無理矢理言わされた感があった…)
コナン(もしかしてみさおさんは誰かに利用されたんじゃ………)
コナン(…………それにしてもこの人、ヴぁヴぁ、ヴぁヴぁうるさいな)
150 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 22:48:27.50 ID:PTxIS/b60
みさお「だからアタシは柊の手紙に従っただけで、さらってなんかしてねえよぉ!!」
みさお「今日だって、柊は休じまったから、会ってねぇし!!」
つかさ「日下部さんはこう言ってるけど…。どうする、こなちゃん?」
こなた「でも現段階で一番怪しいのはみさきちだよ…」
みゆき「確かにそうですね…」
みさお「おい、オマエらぁ…!! そりゃないぜ!! ひでぇじゃねえか…!!」
こなた「だまらっしゃい!! 大体、ドッキリにしたってやりすぎダヨ!」
こなた「とりあえず、拘束させてもらうよ…。後、教室でじっくり話を聴くからね!!」
みゆき「安心してください。重要参考人の事情聴取みたいなものですから…」
つかさ「まだ警察やお母さん達は呼んでないから大丈夫だよー、日下部さん…」
みさお「拘束……重要参考人……まだ……。オメェら鬼だってヴぁ…!! 本当にアタシはやってないんだってヴぁ〜…!!!」
コナン(マズイな………このままでは、みさおさんが犯人にされかねない………)
コナン(もう少し徹底的に捜査した方がいいな…。まずはさっきから気になってた、かがみさんの教室辺りなんか…)
156 名前:1[] 投稿日:2008/10/04(土) 23:22:29.05 ID:PTxIS/b60
―3年C組―
コナン「確かかがみさんのクラスはC組って言ってたな………」
コナン「さて、問題は彼女の机はどこかだが…」
あやの「あれ? どうしたの、そこのボク??」
コナン「…え??」
あやの「このクラスの誰かの弟君??」
コナン「え、えーと……かがみお姉ちゃんの知り合いのコナンって言うんだー!」
あやの「あら、柊ちゃんの知り合いの子? 残念だけど、今日は柊ちゃん学校休んできてないの…」
コナン「そっかー…。あ、お姉さんもしかして、かがみお姉ちゃんと仲良い??」
コナン「もしそうなら、かがみお姉ちゃんの事、僕に詳しく話してくれないかな〜。実は気になっちゃって…///」
あやの「あらあら、こんな可愛い男の子にまで気に入られるなんて、柊ちゃんが羨ましいわ。ふふふ」
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/04(土) 23:58:33.11 ID:PTxIS/b60
コナン「へえ、つかさお姉ちゃんとかがみお姉ちゃんって巫女さんなんだぁ〜」
あやの「ええ、そうよ。よく二人で神社のお手伝いをしてるの」
コナン「二人とも仲の良い姉妹なんだね」
あやの「そりゃ、もう。いつも一緒に居て、とっても仲良しよ!」
コナン「こなたお姉ちゃんとみゆきお姉ちゃんとは??」
あやの「もちろん、妹ちゃんに負けないくらい親しい間柄よ。特に泉ちゃんとは本当に気が合うみたい」
あやの「………ただ、一昨日に珍しく柊ちゃんと泉ちゃんが大喧嘩してたみたいだけど。もう仲直りしたはずよね、きっと…」
コナン「一昨日に………大喧嘩………」
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/05(日) 00:23:07.04 ID:vrhkLsMU0
コナン「そういえば昨日、放課後の学校でかがみお姉ちゃんを見かけなかった」
あやの「そういえば部活の帰りにみかけたわねー…」
コナン「えっ!! それ本当!!!??」
あやの「ええ…。6時頃だったかな……廊下を歩いていくところを丁度見たわ」
コナン「その人本当にかがみさんだった!!? 話したりした!!?」
あやの「ううん…。話しかけようと思ったんだけどすぐにどこかに駆けて行っちゃったから…」
あやの「遠くから見たからよくは見えなかったけどね。でも、その人はきっと柊ちゃんだと思うわ」
あやの「あの特徴のあるツインテールは間違えないはずだからね」
コナン「………6時頃か」(確か、みゆきさんが出てた生徒会の集まりもそれくらいに終わったんだっけ……)
164 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 00:40:01.00 ID:vrhkLsMU0
ゴソゴソ…
コナン(やっぱり、かがみさんの机には何もないか…)
コナン(置き勉してないってことは、本当に几帳面なんだったんだな、かがみさん)
コナン「じゃあ僕はもうそろそろ帰るね。色々、話聞かせてくれてありがとねー!」
あやの「あらボクもう帰っちゃうの?? だったらコレを柊ちゃんの妹ちゃんに届けてくれない??」
コナン「コレは………ストラップ??」
あやの「うん。今日の放課後、この教室を掃除してたら見つけたの」
あやの「多分これ、妹ちゃんのストラップだと思うの。前に携帯に付けてたところ見た覚えがあるし」
あやの「きっと、柊ちゃんに会いに、この教室に入ってきたときに落としちゃったんじゃないかしら」
あやの「妹ちゃん困ってるだろうから……。お願いね、コナン君」
コナン「……うん、わかったー。それじゃあね、お姉さん!」
バタンッ…!
コナン(いや、このケロロのストラップはきっとこなたさんのだ…。どこかで落としたってさっき言っていたし…)
コナン(でも、どうしてかがみさんの教室に…??)
165 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 00:49:20.08 ID:vrhkLsMU0
・
・
・
ゆたか「え?? 昨日、こなたお姉ちゃんが何時ごろに帰ってきたか??」
コナン「うん。ゆたかさんがこなたお姉ちゃんと同居してるって聞いたからさ…」
ゆたか「そういえば、昨日お姉ちゃん家に帰るの遅かったなぁ〜。7時半くらいだったかな」
コナン(確かに、やけに遅いな……)
ゆたか「そういえば、こなたお姉ちゃん。昨日はやけに元気なかったなぁ」
みなみ「君が聞きたいのは……それだけ……?」
コナン「…あ、うん! 放課後にわざわざ引き止めちゃってゴメンナサーイ! それじゃあさようなら〜」
168 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 01:19:12.63 ID:vrhkLsMU0
コナン「………こなたさん達のクラスは今日は体育があったのか。なるほどな…」
コナン「まあ、ここまで調べれば十分だろう。やっぱ単純明快な事件だった…」
コナン「みさおさんはフェイクだ!」
コナン「かがみさんを誘拐した真犯人はあの3人の中にいる…」
コナン「まあ、恐らくあの人だろう…」
コナン「そうとわかればとっとと告発しちまうか…」
173 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 01:29:37.96 ID:vrhkLsMU0
こなた「さあ、みさきち! かがみの居場所を吐くんだ!」
みゆき「今ならまだ罪は軽いですよ…」
つかさ「きっと停学くらいで済むと思うから…。お願い、日下部さん!」
みさお「本当にアタシは知らないんだってヴぁーーー………!!」
コナン「……3人とも、みさおさんは本当の誘拐犯じゃないよ」
こなた「え?? コナン君??」
コナン「そう、みさおさんはこの3人の内の中いる真犯人に利用されたんだよ!」
みゆき「ええええええ…!?コナン君は私達の中に、かがみさんを誘拐した犯人がいるとおっしゃるんですか!?」
つかさ「そんなぁ……冗談だよね……??」
174 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 01:35:57.85 ID:vrhkLsMU0
コナン「そうだよ。この3人の中に……」
こなた「じゃ、じゃあとにかく言ってみてよ……かがみをさらった犯人を……」ゴクリッ
つかさ「う、うん……」ゴクリッ
みゆき「少し怖いですね……」ゴクリッ
コナン「わかったよ……」
コナン「かがみさんを誘拐し、みさおさんに罪を着せた真犯人は……………」
178 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 01:43:47.74 ID:vrhkLsMU0
コナン「…………………………」
コナン「柊つかささん!!! あなただっ!!!!!」
つかさ「……………………え!?」
みゆき「はい…!?」
こなた「あい…!?」
つかさ「………………………」
つかさ「…って、ふぇええええええええええええ!!???」
281 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 19:29:15.26 ID:vrhkLsMU0
つかさ「………あは……あはは。嘘だよね、コナン君??」
つかさ「わ、私がお姉ちゃんを誘拐するだなんて………。私、そんな人に見えるかなぁ…」
つかさ「あは…」
こなた「そうだよ、コナン君…。いくらなんでもつかさが犯人って…」
みゆき「早とちりでは……」
コナン「いや……犯人は間違いなくつかささんだ」
コナン「恐らくつかささんは、何かの動機でかがみさん殺害を思いついた…」
コナン「それと同時に、自分に目が向かないように、偽りの誘拐事件を起こし…」
コナン「みさおさんをその誘拐殺人犯だとでっち上げることも考え付いたんだ!」
コナン「そして、それを今日実行した!!」
つかさ「コ………コナン君??」
288 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 19:43:33.03 ID:vrhkLsMU0
コナン「それにみさおさんだけじゃない……」
コナン「万が一、みさおさんの無実が証明されたらの保険として…」
コナン「こなたさんとみゆきさんにも疑いの目が行く偽装工作をしていたんだ!!」
こなた「そ、そんな………!!」
みゆき「わ、わたしたちにもですか………??」
みさお「くぅ………それが本当なら、マジでヒデェぞ〜、柊の妹!!」
つかさ「……し、知らないよ、わたしぃ!!」
つかさ「きっとコナン君は私を犯人にして、探偵ごっこがしたいだけなんだよー…!」
つかさ「…そ、そうなんだよね?」
299 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 20:33:17.59 ID:vrhkLsMU0
コナン「つかささんの犯行を説明する前にまず、最初にハッキリさせておこう…」
コナン「かがみさんの呼び出し状を書いた人物………」
みさお「どうせ、柊の妹なんだろー??」
コナン「いや、昨日あの手紙を出したのはこなたさんだ…!」
こなた「う……!?」
みゆき「そうなんですか、泉さん??」
コナン「今日僕がかがみさんの部屋で呼び出し状を見つけた時、」
コナン「こなたさんはそれをノートの紙切れと特定して言った…。レポート用紙だとも考えられるのに…」
コナン「その理由は、その紙に見覚えがあったからだ…」
コナン「こなたさんは昨日帰宅が遅かったみたいだし、一昨日かがみさんと大喧嘩したそうじゃないですか??」
コナン「差し詰め、かがみさんに謝る為にあんな手紙をかがみさんのカバンにこっそり入れたんでしょう…」
こなた「……………。その通りだよぉ……」
303 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 20:55:05.22 ID:vrhkLsMU0
こなた「昨日、その手紙をかがみのカバンに入れて、帰りに二人と別れた後、学校に戻ってずーっと教室で待ってたんだけど…。来なくて…」
こなた「仕方なく帰ったんだぁ…」
コナン「残念でしたね…。その手紙はつかささんにうまく使われてしまいましたよ」
こなた「へ…?」
コナン「きっと、かがみさんはその手紙がカバンに入っているのに気付いていないまま、帰宅してしまったんだ」
こなた「まあ…昨日一緒に帰った時も、そんな感じだったなぁ。私は手紙のことはかがみ本人に言わなかったけど…」
コナン「そして、帰った後にかがみさんを襲って監禁したつかささんに、先に見つけられてしまった…」
コナン「その手紙をこなたさんからのだと悟ったつかささんは…」
コナン「昨日の放課後の教室を、かがみさんの誘拐現場だと錯覚させる為、」
コナン「再度かがみさんのカバンの目立つ場所に手紙を忍ばせ、帰ってすぐにかがみさんが出かけたなどの嘘をついた…」
307 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 21:23:10.57 ID:vrhkLsMU0
コナン「さらに、こなたさんのストラップをかがみさんの教室に放ったのもつかささんだ!」
こなた「え!? 私のストラップ…??」
コナン「ええ、あやのさんが教室に落ちていたといってました、このケロロのストラップ…」
こなた「あ………これ私の!」
コナン「普通、人が常備している携帯のストラップを抜き取るのは難しいけど、」
コナン「今日みたいに、授業に体育があったのなら可能だ!」
みゆき「そういえば、つかささん…。今日の体育の途中でトイレに行くって言って、校舎に戻ってましたね…」
つかさ「そ、それは、本当にトイレで……!!」
コナン「多分その時自分の教室に向かい、こなたさんの携帯のストラップをくすね、学校から帰る前にかがみさんの教室に放ったんだ…」
コナン「まあ、つかささんがあげたストラップだったから、こなたさんの持ち物からすぐに見つけることができたでしょうね…」
コナン「こうしてつかささんは、こなたさんも陥れようとした…」
こなた「つ、つかさ……!?」
つかさ「うぅ………」
314 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 21:59:37.58 ID:vrhkLsMU0
コナン「気になるのは、あやのさんが昨日6時過ぎに見たというかがみさんだが…」
こなた「えええ…!? それ本当!?」
みゆき「やっぱり昨日、放課後に居たんですか、かがみさんは…??」
コナン「…違うよ。きっとその人は、髪型を変えたつかささんだよ!」
つかさ「ふぇ……!!?」
コナン「つかささんはかがみさんそっくりの髪型に似せ、かがみさんを装って放課後の夕方、」
コナン「この校舎をしばらく徘徊してたんだ! 誰かに自分の姿を目撃させ…、」
コナン「丁度その時間まで生徒会の集まりで残っていた、みゆきさんも容疑者の一人にする為にね!」
みゆき「な、なんと……!? 本当なんですか、つかささん??」
つかさ「い、いやだなぁ〜……そんなことする訳ないよー…。あはは」
コナン「つかささんとかがみさんは双子だ…。誰かしら見間違えてくれる確率は大いにあるしね…!」
つかさ「むぅ……」
322 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 22:36:46.27 ID:vrhkLsMU0
コナン「そして仕上げは、みさおさんへの手紙だ」
コナン「つかささんはみさおさんを犯人に仕立て上げる為に、」
コナン「ドッキリという内容で、みさおさんに自宅へ身代金の要求の電話をさせた」
コナン「ここでつかささんのうまいところは、手紙の内容だ!」
コナン「みさおさんの性格を知っていたつかささんは、」
コナン「わざわざ差出人をみさおさんが好意を持っている相手のかがみさんにして、」
コナン「普段、みさおさんが敵視しているこなたさんを陥れるドッキリを持ちかけたんだ…」
コナン「案の定、みさおさんはその手紙どおりに従ってくれた…」
コナン「本当はつかささんに利用されているとも知らずにね…」
みさお「うわぁ〜、きたねえー!!!」
327 名前:1[] 投稿日:2008/10/05(日) 23:07:09.11 ID:vrhkLsMU0
コナン「そもそも、はじめからおかしいと思っていたよ…」
コナン「身代金50万に、受け渡し場所が学校なんて」
コナン「まあ、身代金に万が一の事があったら、損してしまうのは自分の家だ…」
コナン「それを考えて50万という安価にしておいたんだろう」
コナン「受け渡し場所を学校にしたのは、みさおさんを公共の場に晒して、できるだけ捕まえやすくする為かな」
コナン「つかささんの筋書きではみさおさんは最終的に捕まる予定だったんだろうしね!」
こなた「つまり自分さえ良ければ良かった訳かぁ…」
みゆき「自分さえ犯人でなければ…………誰でも…………」
みさお「みゅー……………」
つかさ「三人ともやめてよぉ〜………あはは」
つかさ「怖いよ〜……私泣いちゃうよぉ〜……ウッ……ウッ……」
345 名前:1[] 投稿日:2008/10/06(月) 00:11:39.55 ID:1eKv5wuo0
こなた「つかさ、昼から言おうと思ってたんだけどさぁ……涙出てないよね……」
みゆき「……で、ですね」
つかさ「……じゃあ、逆にコナン君に聞くんだけどぉ、私がお姉ちゃんをさらったんなら…」
つかさ「どこに隠したのかなぁ?? それがわからないと、私何にも言えないよぉー」
コナン「どうせ、つかささんの家が受け持ってる神社のどこかでしょ??」
つかさ「うっ……。な、なんでかなぁ〜……??」
コナン「女子高生が1人で人を運べる範囲なんてたかが知れてるし、他につかささんが隠しそうな場所が思い当たらないよ」
コナン「恐らく昨日家から帰った後、一緒に神社の掃除に行こうとでも言って、かがみさんを神社の方へ誘導したんだよ」
コナン「その後、そこでかがみさんを何らかの方法で襲って、そのまま祭具置き場とかに隠しただろうね」
みゆき「でもそんな所、昨日かがみさんを捜してらした時に、真っ先にご家族の誰かが調べてそうではないでしょうか??」
コナン「きっと家族で手分けして捜してたんだろうから、つかささん本人が神社の方を捜すって家族の人に申し出れば何の問題もないよ」
コナン「その後に『神社にも居なかったよ』って言えば済むって訳!」
つかさ「………………」
349 名前:1[] 投稿日:2008/10/06(月) 00:26:20.85 ID:1eKv5wuo0
コナン「まあ、みさおさんが捕まった後、神社に戻って殺してどっかに捨てるつもりだったんじゃない??」
コナン「あまり早めに殺すと、みさおさんが捕まった時とかがみさんの死亡推定時刻が大きくずれちゃうから」
コナン「まあ、かがみさん殺害というのはあくまで俺の推測だけどね」
コナン「こんな誘拐事件起こしてまでする理由が、何も思いつかなかったから…」
コナン「まあ取り合えず、その神社に案内してよ」
コナン「何も後ろめたい理由がないなら平気だよね…………つかささん??」
つかさ「………………」
こなた「つかさ………」
みゆき「つかささん………」
つかさ「……………………あは……あはは……あっはっはっはっはっはっは!!!!」
352 名前:1[] 投稿日:2008/10/06(月) 00:33:02.09 ID:1eKv5wuo0
つかさ「すごいなぁ〜、コナン君はあぁ!!!」
こなた「つ、つかさ……………!?」
みゆき「ウソですよね、つかささん…??」
みさお「やっぱり全部オメェの仕業かぁ!?」
つかさ「うん、そうだよぉー!」
つかさ「……だってお姉ちゃん……ウザいんだもーん。…………えへぇ」
363 名前:1[] 投稿日:2008/10/06(月) 00:59:20.23 ID:1eKv5wuo0
つかさ「お姉ちゃん………」
つかさ「私よりちょっと成績がイイからって…………いばっちゃって………」
つかさ「私をいつも上から見下してるみたいで……………」
つかさ「それが本当に許せなかったのっ…!!!」
こなた「つ、つかさ、落ち着いて…!そんなこと、かがみはこれっぽちも…」
みゆき「そうですよ、つかささん…。 かがみさん、つかささんにいつも優しく…」
つかさ「私の家族でもないのに勝手なこと言わないでよおおおおおぉぉっ!!!!!」
こなた「うっ…………」
みゆき「ぁ……………」
コナン「………………」
371 名前:1 ◆TUKASA.UtU [] 投稿日:2008/10/06(月) 01:28:57.63 ID:1eKv5wuo0
それからしばらくつかささんの嗚咽交じりの苦悩の叫びが教室内にこだました…。
それは恐らくここに居る人達にも初めて見せる、つかささんの素顔だったのかもしれない。
姉に対しコンプレックスを感じる妹が起こしてしまった、今回のこの事件。
手本になりすぎる人が身近に居ると、自分自身をさらに下落させてしまうのだろうか…。
そう、このつかささんの様に………。
375 名前:1 ◆TUKASA.UtU [] 投稿日:2008/10/06(月) 01:46:00.69 ID:1eKv5wuo0
―鷲宮神社―
ガラガラガラ…
こなた「あ、いた!! かがみぃ!!!」
みゆき「かがみさん、しっかりしてください!!」
こなた「今、縄ほどいてあげるね!! 後、口のガムテープもね!」
べりべりべり…
かがみ「ぷはぁっ!!………はぁ、はぁ。ありがと………よくわかったわね、ここが」
こなた「ま、まぁね……。全部コナン君のおかげなんだけどね」
かがみ「コナン君??」
みゆき「この子のことですよ」
かがみ「……へえー、こんなちっちゃな子がねぇ…。とにかくありがとね、コナン君!!」
コナン「いやぁ〜、エヘヘヘヘ…///」
みゆき「とにかく無事で良かったです!!」
つかさ「…………………」
かがみ「あ、つかさ………」
385 名前:1 ◆TUKASA.UtU [] 投稿日:2008/10/06(月) 02:08:24.72 ID:1eKv5wuo0
かがみ「つかさ、ケガはない!!???」
つかさ「へ………?」
かがみ「私はあの時誰かに殴られて、気を失ったみたいなんだけど…」
かがみ「アンタはどこも殴られてない!?」
つかさ「だからそれは………私が………」
こなた「つかさはさっき、私達が境内で倒れてるところをみつけたばかりだよー」
みゆき「きっと、かがみさんを襲った人に眠り薬か何かで、無理矢理眠らされて放置されたんでしょうね」
みゆき「でも心配いりませんよ、かがみさん。つかささんは眠っていただけで、外傷はありませんでしたから」
かがみ「ふぅー、良かったわ……。最近この神社客足増えたから、きっと賽銭泥棒ね!! 賽銭盗まれてないかしら…」
つかさ「お姉ちゃん…………? みんな…………?」
コナン(どうやら俺はもう用済みみてえだな…)
396 名前:1 ◆TUKASA.UtU [] 投稿日:2008/10/06(月) 02:22:27.58 ID:1eKv5wuo0
つかさ「待って〜!!! コナンくぅーーーーん!!!!」
コナン「あれぇ、走ってわざわざ追ってきたの?」
つかさ「…………ハア…………ハア………うん…!」
つかさ「コナン君に………聞きたいことがあったのぉ………」
コナン「なぁに?」
つかさ「コナン君って本当は………なんなのかなぁ??」
コナン「ボク??」
コナン「僕は江戸川コナン、探偵さ!」
=終=
400 名前:1 ◆TUKASA.UtU [] 投稿日:2008/10/06(月) 02:27:08.27 ID:1eKv5wuo0
みんな今まで保守ありがとう
それといきなり蒸発してゴメン
伏線回収って本当に難しいね。色々と時間かけてしまった
とにかく、これでおしまいです。皆様、またどこかで会いましょう!
では〜ノシ
406 名前:1 ◆TUKASA.UtU [] 投稿日:2008/10/06(月) 02:34:52.82 ID:1eKv5wuo0
絵師の方、とても素晴らしいイラストどうもありがとうございました
わざわざ、自分の書いたセリフまで使っていただき、感謝の言葉もありません
改めて感謝させていただきます。本当にありがとうございました