1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/30(土) 23:50:16.63 ID:p3bTEBY20
-土曜日 商店街-
こなた「花屋さんとはまた意外なところから出てきましたなぁ?」
かがみ「あ、こなた・・・」
こなた「どうしたのー花束なんて。もしかしてオ・ト・コ?」
かがみ「な、何言ってんのよ!大体ふつーこういうのは男が女にプレゼントするもんでしょーが!」
こなた「このこのーアヤシイねぇ。じゃー何で咄嗟に隠そうとしたのさー?」
かがみ「何でもないってば!・・・ご、ごめん。ちょっとその・・・急いでるから!」
こなた「あ、かがみ?・・・行っちゃった・・・変なの」
こなた「・・・そっか」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/30(土) 23:56:16.29 ID:p3bTEBY20
テレビ『ゴールデンウィークも終わり憂鬱な方も―』
こなた「・・・」
そうじろう「どうしたんだーこなた?なんか元気ないんじゃないか?」
こなた「そんなことないよ。ちょっと考え事してただけだよ」
そうじろう「なんだぁこなたも5月病かー?週末だし久しぶりにお父さんとゲームでもするか?」
こなた「んー今日はいいや」
そうじろう「なんだつれないなーこなた。今日はゆーちゃんもいないしお父さん寂しいぞー」
こなた「ごめん、今日はもう寝るよ」
そうじろう「・・・」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:02:46.81 ID:xw7WdNs10
-日曜日 朝-
こなた「んー。・・・ご飯のにおい?お父さん早起きしてご飯作ってるのかな?」
こなた「・・・おとーさん?休みなのにこんな早く・・・!!?」
かなた「あら、こなた?どうしたのお休みの日に早起きなんて」
こなた「おかー・・・さん?」
かなた「なぁに、変な顔して?」
こなた「・・・」
かなた「せっかく早起きしたんだから。ぼぅっとしてないで、顔洗って手伝ってちょうだい?」
こなた「え?あ・・・でも?」
かなた「ほらほら、お父さんが起きてきちゃうわ」
こなた(お母さん?どうして??)
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:05:31.92 ID:xw7WdNs10
-リビング 朝食-
そうじろう「どうしたーこなた?今日もまだ元気ないみたいだぞー?」
かなた「そうね、ご飯作ってる間もずっと黙ってたけど?どこか具合でも悪い?」
こなた「な、なんでもないよ!寝起きだったから・・・かな?」
そうじろう「あんまりお母さんに心配かけちゃダメだぞ?もちろんお父さんにもだ」
こなた「わかってるよ。ほんとに何でもないから。ご、ごちそうさま」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:09:12.17 ID:xw7WdNs10
-こなたの部屋 廊下から聞こえてくる声-
かなた『そう君!!トイレの扉は閉めてっていっつも言ってるのに!!』
そうじろう『あああごめんよ、ついうっかり』
かなた『もうっ!』
こなた「・・・」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:14:08.43 ID:xw7WdNs10
こなた「・・・お、おかーさん」
かなた「あら?なぁに、こなた?」
こなた「えぇと、なんか手伝うこととかないかな」
かなた「どうしたの?お休みなんだからゆっくりしてていいのよ」
こなた「き、今日は手伝うよ!・・・そういう日だから!」
かなた「ふふ、そう?じゃあ、一緒にお掃除でもしましょうか」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:18:30.07 ID:xw7WdNs10
こなた「おとーさん、昼間っからごろごろしないで!掃除の邪魔だよ!」
そうじろう「な、なんだこなた?お父さんは疲れてるんだぞ!休みの日くらい・・・」
こなた「ほれほれぇ。さっさとどかないと、この吸引力の衰えない唯一つの掃除機で吸っちまうぞぉ!」
そうじろう「こ、こら。わかったから。やめなさいって!」
かなた「ふふふ、二人とも元気ねぇ」
そうじろう「かなたぁ、こなたがいじめるよぉ・・・」
かなた「ほらほら、娘がお手伝いしてるんだからそう君も手伝って」
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:24:13.01 ID:xw7WdNs10
-昼下がり-
こなた「ねーおとーさーん、みんなでどっか行こうよー」
そうじろう「今日の体力はさっきの掃除で使い切った」
こなた「世間一般では高校生の娘が父親と遊びに行くなんて滅多にないことなのに・・・」
かなた「そうよ、そう君。せっかく天気もいいんだし」
そうじろう「めんどくさーい」
こなた「おとーさんがつれない・・・。こなた寂しい・・・」
かなた「いいわ。こなた、じゃあ二人で行きましょうか」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:29:27.08 ID:xw7WdNs10
-支度中-
こなた「もう!おとーさんのぐうたらぶりには呆れるよ!自分が誘って断られるとスネるくせにさー」
かなた「ふふ、大丈夫よ」
そうじろう「おーい、まだかー二人ともー?早くしろー」
こなた「!」
かなた「ほら、ね?」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:32:30.99 ID:xw7WdNs10
こなた「あー、おとーさん。何を撮るつもりかはあえて聞かないけどカメラとか要らないから」
そうじろう「へんな勘ぐりを入れるなよー。父さんは純粋な気持ちで記念に家族で写真を撮りたいだけなんだぞ」
こなた(・・・家族の記念写真かぁ・・・)
こなた「でも、デパートで写真撮ってたら怪しまれるよ」
そうじろう「でぱぁとぉ?遊園地とか動物園とかじゃないのかぁ?」
こなた「甘い!そういうとこは無計画に行き当たりばったりで行くと後悔するって相場が決まってるんだよ」
かなた「ふふふ。こなたの言うとおりね。さ、カメラは置いて。行きましょう」
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:37:08.90 ID:xw7WdNs10
-デパート-
そうじろう「さあ、こなた。何から見ようか?ゲームか?本か?フィギュアか?」
かなた「そう君、もうちょっと普通のものにしましょう?」
こなた「そうだよおとーさん。せっかく家族で来てるんだから」
そうじろう「こなた、反抗期なのかい?お父さんはこんなにこなたのことを理解しているのに・・・」
こなた「なんでそうなるかな。そういうのは、専門のお店のほうがいいってことだよ」
そうじろう「そうか、確かにそうだ!よーしこなた、来週は家族で秋葉原だ!!」
こなた「そして、私じゃ年齢制限に引っかかる(ピー)とか(バキューン)とか買ったり?」
そうじろう「まかせとけー!まかせとけー!!」
かなた「・・・二人とも、恥ずかしいからやめて」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:40:41.99 ID:xw7WdNs10
かなた「あ、こなた、お洋服見ていきましょう?」
こなた「あぇ?う、うん」
かなた「こなたはもうちょっと可愛い服も似合うと思うの」
こなた「そ、そうかなぁ?」
かなた「ほら、これとか。うーんこっちもいいわねぇ」
こなた「ちょ、ちょっと派手すぎんじゃない?ふりふりとかついてるよ・・・」
かなた「そんなことないわよ。とっても可愛いもの」
こなた「うー。スカートは制服だけでいいよぉ・・・」
そうじろう(やっぱりカメラ持ってくればよかったなぁ)
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:44:42.11 ID:xw7WdNs10
かなた「こなた、ちょっとこっち」
こなた&そうじろう「!!」
かなた「あら?どうしたの?」
こなた「えぇーと・・・、下着は別に・・・間に合ってるかなー・・・」
かなた「ダメよ。だってこなた、その年でブラジャーも付けてないでしょう?」
こなた「い・・・いいてばー。必要ないんだからー。おとーさーん、助けてぇ」
そうじろう「いいい、いいじゃないか。あ、俺ちょっと・・・家電品でも見てくるな・・・」
こなた「あぁ、待てぇ!娘を見殺しにするのかー!」
かなた「ほら、こなた。ブラジャーつけて死んだ人なんていないんだから」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:48:09.13 ID:xw7WdNs10
かなた「お父さん、どこ行っちゃったのかしら」
こなた「・・・おかーさん、あそこ」
そうじろう「んんん・・・むにゃ・・・」
かなた「あら、やっぱり疲れてるのかしらね」
こなた「・・・私、売り場のマッサージチェアーで爆睡する大人にだけはなりたくないよ」
かなた「もう少しそっとしておいてあげましょうか」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:51:59.39 ID:xw7WdNs10
-帰り道-
そうじろう「ふぁー・・・。もう少しゆっくりしていってもよかったのに」
こなた「おとーさんはマッサージチェアで寝てたかっただけでしょ!早く帰るよ!」
そうじろう「でもなぁ、こなた。せめて夕飯でもどこかで食べていこうよ」
かなた「そうね、せっかくみんなで来たんだし、何か食べていきましょう」
こなた「ダメ!」
そうじろう&かなた「こなた?」
こなた「絶対ダメ!夕飯は家で食べるの!」
こなた「・・・家で・・・おかーさんが作ったご飯を・・・みんなで・・・食べたいよ・・・」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 00:56:25.51 ID:xw7WdNs10
-泉家 夕食後-
そうじろう「んがー・・・」
こなた「もー!おとーさん寝てばっかり」
かなた「ふふふ」
こなた「・・・ねえ、・・・お母さん・・・」
かなた「なぁに?」
こなた「今日は・・・楽しかったよ・・・とっても・・・」
かなた「・・・お母さんも・・・とっても楽しかったわ」
こなた「・・・ぎゅって・・・してほしい」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 01:00:59.84 ID:xw7WdNs10
こなた「・・・私、お母さんがいてくれたら・・・もっと普通の子になってたのかな?」
かなた「こなたはとっても素敵な子よ。・・・私と、そう君の・・・とっても大切な・・・」
こなた「・・・本当は嫌な子なんだよ?・・・自分勝手で・・・めんどくさがりで・・・。何で私ばっかりって・・・。
お母さんがいてくれたらこんなことしなくていいのにとか・・・そんなことばっかり考えて・・・」
かなた「・・・ずっと悲しい気持ちを隠していたのね。・・・でも、あなたはとっても優しい子。
こなたの存在はみんなを励まして、元気にしてくれるの」
こなた「・・・」
かなた「そして、みんなもこなたを支えてくれているでしょう?」
こなた「・・・うん」
かなた「だから、こなたは今のこなたのままでいいの」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 01:04:29.74 ID:xw7WdNs10
こなた「・・・!待って!まだ聞いてほしいこといっぱいあるんだよ!
もっと、一緒にしたいこといっぱいあるんだよ!
・・・ずっと・・・こうしていたいんだよ・・・」
かなた「ごめんね、こなた。お母さんは見守ることしかできないの」
こなた「いやだよ・・・いっちゃやだよ・・・」
かなた「・・・聞いて、こなた」
こなた「・・・?」
かなた「・・・こうやって触れられなくても、見えていなくても、お話できなくても、
お母さんはこなたのことを愛しているわ」
こなた「・・・」
かなた「こなたがお母さんのことを想っていてくれれば、その想いは届くから・・・ね?」
こなた「おかあさん・・・」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/31(日) 01:08:23.96 ID:xw7WdNs10
-日曜日 朝-
こなた「・・・」
そうじろう「おはようこなた、なんだー休みなのに早起きだなぁ」
こなた「ね、お父さん」
そうじろう「なんだー?」
こなた「ご飯食べたら、一緒に買い物にいこうよ?」
そうじろう「どうしたんだー昨日はあんなにつれなかったのに?
お父さん今日はごろごろして過ごしたいけど、
こなたがどうしてもって言うならもちろん付き合うぞー」
こなた「うん、どうしても」
こなた「花屋さんにカーネーション買いに行こうよ!」
おしまい