1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 11:06:10.52 ID:rPVi6/sr0
突然ハルヒが転校する事になった。
この学校には飽きたので、さらなる不思議探求のため、らしい。
いかにもあいつらしい。
ま、俺としてもうるさい奴から開放されるので引き止めるつもりもない。
と、いいたい所なのだが・・・
キョン「なんで俺まで一緒なんだ?」
ハルヒ「SOS団の団員なんだから、団長についてくるのは当たり前でしょ!」
キョン「何でだよ!というかお前が無理やり入れたんだろ!」
ハルヒ「いいから来なさい!」
俺まで転校する事になってしまったのだ。
さらに・・・
古泉 「参りましたね、ボク達も一緒だとは」
みくる「ふぇぇ、なんであたしまで・・・」
長門 「・・・」
こいつらも一緒だ。SOS団がまるまる転校する事になった。
というか事務所移転じゃないんだから。
先生も友達も親も誰もツっこまないのもどうかとてるが。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 11:12:54.46 ID:rPVi6/sr0
しかし大分歩いたが、なかなか転校先の学校が見えてこない。
前の学校から大分離れ、あまり見慣れていない町並みだ。
しかしすれ違う人間が学ラン不良ばかりのような気がする。
朝比奈さんもすっかり怯えてしまっている。
しかしハルヒは臆せずどんどん先に進んでいく。
こいつのこういう所は頼もしいといえば頼もしいが。
キョン「おい、こっちで合ってんのか?」
ハルヒ「もう少し歩けば着くはずよ!」
キョン「本当か?もうかなり歩いてるぞ」
ハルヒ「うるさいわね!いいから歩きなさい!」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 11:17:59.64 ID:rPVi6/sr0
しばらく歩いていると高校が見えてきた。
ハルヒ「ここよ!」
いたって普通の学校だ。どこにでもあるような校舎。
不思議体験とは無縁のように見える。
まあこいつが来るとそうも言ってられなくなってしまうだろうが。
しかし前の学校よりは平凡に学校生活は送れそうだ。
その点ではハルヒに感謝すべきか。
しかし、後で俺はその浅はかな考えを後悔する事になる・・・
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 11:26:59.64 ID:rPVi6/sr0
みくる「ひ!」
キョン「どうしたんですか?」
みくる「あ、あれ・・・」
みくるさんが震える手で指差す方向を見ると、校門にたかっている不良達がいた。
それどころか、他の奴らも校舎の中の奴らも不良ばかりだ。
不良校だ!とんでもない所に来てしまったようだ。
キョン「おい、不良校じゃねえか!いくら普通に飽きたからって、これはねえだろ!」
ハルヒ「いいでしょ!つまらない人生歩むよりは刺激があったほうがいいでしょ!」
キョン「つまらなくていいんだよ!」
ハルヒは俺の叫びを無視して不良達に話しかける。
ハルヒ「ちょっとあんた達!」
不良 「ああ?なんだてめぇ?」
ハルヒ「あたしたち、ここに転校しにきたんだけど、ここであってるわね?」
不良 「転校?」
ハルヒ「ここはなんて言う学校なの?」
不良 「ここは、クロマティ高校だ」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 11:35:16.40 ID:rPVi6/sr0
古泉 「クロマティ高校!?」
キョン「ど、どうした?」
古泉 「なんでもそこらの不良校とは比べ物にならないくらいとんでもない学校があると・・・」
キョン「まじか?」
古泉 「その高校の名前はクロマティ高校だと・・・こんな所にあったんですね・・・」
キョン「よく知ってるな」
古泉 「機関からいろんな情報が送ってこられますからね」
聞いた事もないし、半分疑っていたがクロマティという名前を聞いた瞬間、長門の体が強張ったのを見逃さなかった。
あの長門でさえびびらせてしまうほどのものなのか?
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 11:41:54.59 ID:rPVi6/sr0
とにかく、ここに転校する事はすでに決まってしまっているらしいし、俺は何も考えないようにして、中に入る。
す、すごい、全ての生徒が不良だ。こういう所とは無縁だと思っていたのだが。
ハルヒ「えっと・・・あ、ここね!」
教室前にやってきた。ここが俺のクラスか・・・
普通なら開けるのに勇気がいると思うが、今までいろんな目に会ってきた俺にはこれぐらいどうって事もない。
そう思っていたのだが・・・
ガラッ!
ハルヒ「わっ!?」
キョン「なっ!」
古泉 「!」
長門 「!」
みくる「ふぇぇっ!」
ヒゲ面の男「・・・・」
ガラッバタン・・・
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 11:47:20.02 ID:rPVi6/sr0
キョン「今の・・・なんだ・・・?」
古泉 「オヤジ・・・でしたよね?」
長門 「生徒・・・ではない」
みくる「・・・先生?」
キョン「いや、上半身裸でサスペンダーつけてる先生なんて聞いた事がないですよ・・・」
ハルヒ「というか・・・この学校の生徒なの?」
これは予想外だった。せいぜい強面のチンピラが出てくると思っていたのだが・・・
いくらとんでもないと言っても限度があるだろ。
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 11:55:33.76 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ「ね、ねえ、今度はあんたが開けてよ!」
キョン「な、なんで俺が!いやだよ!」
ハルヒ「あたしだって嫌よ!」
キョン「こういう不思議体験はお前すきなんだろ!」
ハルヒ「いきなりあんなオヤジがでてくるなんて思わないでしょ!」
さすがはクロマティ高校。あのハルヒがびびっている。
俺も同様が隠せない。朝比奈さんにいたっては、すでに顔に血の気がない。
ハルヒ「そうだ!有希、あんた開けなさいよ!」
そうか、長門がいた。いくらクロマティとはいえ、長門がいれば怖くは無い。
怖いっていう表現もどうかと思うが。
長門 「では、開ける」
一同 「ゴクッ・・・」
ガラッ!
ハルヒ「うわっ!」
キョン「うっ!」
みくる「ーーー!」
古泉 「ひっ!」
長門 「っ!!」
獣 「・・・ンゴ」
ガラッバタン!
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 12:03:26.50 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ「み、見た・・・?」
キョン「ああ、・・・ゴリラ?」
古泉 「ご、ゴリラ・・・ですね・・・」
みくる「ひ、ひぃ・・・」
長門 「ゴリラ」
これは完全に予想外だ。というか絶対に予想できない。
なんで学校にゴリラがいるのか、全く理解できない。
なぜだ?ここは学校のはずなのだが。
もしかして飼育されているのか?
でも学校でゴリラを飼育するなんて聞いた事もない。
俺は今とてもおどろいているが、さらに驚いたのは、
あの長門の頬に冷や汗が滲んでいた事だ。
あの長門さえびびらせてしまう程のものなのか。
とにかく普通じゃない。
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 12:08:45.18 ID:rPVi6/sr0
「何やってるんですか?」
ハルヒ「わっ!」
後ろから声をかけられた。
これまたとんでもないキャラが登場するのかと思いきや、
そこにいたのはいたってマジメそうな生徒だった。
神山 「あなたたちは?」
ハルヒ「あ、ああ、私達ここに転校しにきたの!」
神山 「ここにですか?」
ハルヒ「そうよ!」
神山 「こんな将来のかけらもない所に転校生がくるなんて、めずらしいですね、入ってください」
何気にひどいなこの人・・・
ハルヒ「ちょっと待って!」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 12:17:17.81 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ「あの、その、扉はあなたが開けて!」
神山 「ボクがですか?」
キョン「そうなんだ、ちょっと、勇気がなくて」
古泉 「ひとつ聞きますが・・・ここのペットはゴリラなんですか?」
神山 「ゴリラですか?彼は生徒ですよ」
ハルヒ「せっ、生徒ぉ!?」
キョン「い、いや、あれゴリラだぞ!?」
みくる「キュー・・・」バタンッ
キョン「ああっ!みくるさん、しっかりして!」
古泉 「ほっといていいんですか?」
キョン「長門、ああいうの、事前に予想しといてくれよ!心臓に悪いぞ!」
長門 「・・・全く読めない」
ハルヒ「け、警察呼ばないと!」
神山 「待ってください」
ハルヒ「なんでよ!?」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 12:26:09.13 ID:rPVi6/sr0
神山 「よく考えてください」
キョン「は?」
神山 「事件が起きたら、警察。火事が起きたら消防署。人が倒れていたら、救急車。」
古泉 「?」
神山 「では、ゴリラがいたら?」
ハルヒ「!」
古泉 「!」
長門 「!」
みくる「!」
神山 「分かりますね。ゴリラがいたら、警察というのは間違っているんです」
ハルヒ「そ、そうだったわ・・・!あたしとした事が・・・!」
古泉 「確かにそれでは違和感がありますね」
キョン「いや、そういう問題なのか?」
みくる「じゃあ、何を呼べばいいんですか?」
神山 「・・・さ、早く教室に入りましょう」
みくる「あ、あの・・・」
無視ですか・・・。なんか何気にひどい人のような気がするんだが・・・
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 12:41:52.25 ID:rPVi6/sr0
教室に入ると、何人か生徒がいた。
モヒカン「ん?誰だそいつら」
パツキン「見ねえつらだな」
白ラン 「ほう・・・北斗軍団の入団希望者か」
傍の男 「いや、違うと思いますけど・・・」
神山 「彼らは転校生です」
ハルヒ 「あたし、涼宮ハルヒよ!」
長門 「長門有希」
古泉 「古泉一樹です、よろしく」
みくる 「朝比奈みくるです、よ、よろしくお願いします・・・」
キョン 「俺は・・・」
ハルヒ 「あたし達はSOS団よ!いつでも団員募集してるわ!」
キョン 「おいこら!」
ハルヒ 「普通の人に興味はありません!宇宙人、未来人、超能力者がいたら私の所に来なさい!以上!」
ハルヒ (とはいっても・・・)
ヒゲ面 「・・・」
ゴリラ 「・・・」
マスク 「・・・」
白ラン 「・・・」
恐面デブ「・・・」
モヒカン「・・・」
ハルヒ (・・・ここ、普通の人の方が少ない気がするんだけど・・・)
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 12:54:09.32 ID:rPVi6/sr0
前田 「また変なのが現れたな・・・」
林田 「SOS団?なんだそりゃ」
子分 「あれか?北斗軍団みたいなモンなのか?」
北斗 「まさか我々の対抗勢力か?」
ハルヒ「ほ、北斗軍団?」
キョン「・・・偶然だな・・・こんな所にも団体組織があるなんて・・・」
古泉 「もしかして彼らも不思議探求を?」
キョン「それはないだろ・・・」
林田 「しかし、普通の人間には興味がないだと?」
ハルヒ「そうよ!」
林田 「じゃあ、そのSOS団は超人揃いだってのか?」
ハルヒ「当たり前じゃない!」
林田 「ほうおもしれえ、どこがどういう風に超人なんだってんだ?」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 13:03:02.48 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「まずは有希!」
長門 「・・・」
ハルヒ 「彼女には感情がないのよ!どんな状況でも冷静沈着なのよ!」
神山 「感情がない?ああ、ダメですね」
ハルヒ 「な、何でよ!」
神山 「感情の無いキャラならすでにウチにいますから」
ハルヒ 「だ、誰なのよ?」
神山 「フレディです」
フレディ「・・・」
ハルヒ 「きゃあ!」
神山 「フレディはどんな状況でも全く動じません。それ以前に全く喋らないんです」
前田 「いや、それ以前に日本語が通じるのか?」
ハルヒ 「くっ!しょ、勝負よ!有希!行きなさい!」
長門 「・・・」
フレディ「・・・」
長門 「・・・」スッ
キョン 「あ!あの長門がひるんだ!」
ハルヒ 「くっ!も、もういいわ有希!」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 13:13:56.04 ID:rPVi6/sr0
キョン 「どうしたんだよ長門?」
長門 「・・・圧倒された」
キョン 「まじか、あの長門が・・・まあ確かにすごいインパクトがあるよな・・・」
ハルヒ 「みくるちゃんよ!」
みくる 「ふぇぇ!」
ハルヒ 「彼女は未来人!未来から来たのよ!」
林田 「未来人か。なるほど、さすがだな」
ハルヒ 「ふふん!どうよ!」
林田 「でもな、外見がそれじゃああんまりインパクトがねえな。」
ハルヒ 「なんですって!」
林田 「とんでもない所から来て、外見も凄みがある奴なら、こっちにもいるんだぜ?」
ハルヒ 「だ、誰よ?」
林田 「宇宙人だ」
宇宙人 「どーも」
ハルヒ 「わ!」
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 13:21:23.92 ID:rPVi6/sr0
林田 「校舎に落ちてきた隕石から出てきたんだ、普通こんなだったらパニックになる
こいつは宇宙から来たんだ、尚且つ外見もこんななんだぜ?」
ハルヒ 「くっ!」
林田 「未来でも流行の服装ってもんがあるはずだ。そんな格好で現代に来たらひんしゅく買っちまう
でもだ、こいつは現代人に成りすます事無く、そのままの格好で生活してる。そいつにこんな事が出来るか?」
マスクド「まあすぐ数ページで消えちまったけどな・・・」
ハルヒ 「くうぅ!どきなさいみくるちゃん!」
みくる 「ひっ!」
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 13:33:36.37 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「ていうか、宇宙人と普通に学校生活を送ってるあんたたちもどうなのよ?」
神山 「はい、次の方どうぞ」
ハルヒ 「無視しないでよ!ていうかあんた意外とひどい奴ね・・・」
ハルヒ 「次はキョン!」
キョン 「ああ?俺は普通の人間なのだが・・・」
ハルヒ 「こいつは名前が明かされてないのよ!ずっとあだ名で呼ばれ続けてるの!
しかも実の妹にまであだ名で呼ばれるてるの!すごいでしょ!」
キョン 「別にこのキャラを狙ってたわけじゃないんだが・・・」
北斗 「残念だな。名前がない、というキャラはすでにここにいる」
ハルヒ 「う、嘘でしょ!?」
北斗の子分「名前が無いんじゃなくてお前達が名乗らせてくれないだけだろうが!」
キョン 「同じ苦しみを味わってる奴がいたのか・・・」
ハルヒ 「くぅ!」
林田 「しかもだ、こいつが名乗ろうとする度にいちいち何かが起こる」
北斗の子分「俺だって狙ってやってんじゃねえんだよ!くそ、今日こそ名乗ってやる!
いいか、俺の名前は・・・!」
不良 「大変だー!」
北斗の子分「今度は何だー!」
不良 「隣のクラスに隕石が落ちたぞー!」
北斗の子分「ああもうっ!!」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 13:43:40.58 ID:rPVi6/sr0
前田 「つうか、この学校隕石落ちるの何度目だよ・・・」
ハルヒ 「な、なんて・・・!」
マスクド「ちなみに俺、竹之内に変装しているんだが、この状態で竹之内の家に帰っても、家族にばれなかった」
ハルヒ 「そ、そうなの・・・」
竹之内 「つーかお前、いつまでオレん家に居座る気なんだ?」
マスクド「すみません、もう少しいさせてください」
ハルヒ 「じゃ、じゃあ古泉!彼は超能力者なのよ!不思議な力を使う事が出来るんだから!」
林田 「ほう、超能力者か」
ハルヒ 「そうよ、普通の人間じゃないのよ!すごいでしょ!」
林田 「フッ、残念だが、今回もこっちの勝ちだな」
ハルヒ 「なっ!」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 13:59:26.75 ID:rPVi6/sr0
林田 「普通の人間じゃない奴、ならここにいるぜ?」
ハルヒ 「そんなキャラまで?!」
林田 「あそこにいるメカ沢新一だ」
ハルヒ 「ええええ!?な、何あれ!」
長門 「・・・自販機」
メカ沢 「バカ野郎!もう体に悪いモンに手ぇだすなっつっただろうが!」
不良 「う、うう、すまねえ・・・」
メカ沢 「いいか、お前がどうなろうと知ったこっちゃねえ、でもな、
お前が死んだら誰がお袋さんの面倒を見るってんだ?」
不良 「す、すまねえよぉ、もうやらねぇよ・・・」
不良 「いいかメカ沢はお前の事を心配して言ってやってんだぞ?」
ハル、キョ、長、古、みく(も、盛り上がっている・・・)
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 14:06:21.71 ID:rPVi6/sr0
不良 「メカ沢ぁ」
メカ沢 「どうしたんだ?」
不良 「このMD直してくんねぇかなぁ、壊れちまったらしくてよぉ」
メカ沢 「わりぃ、オレ、機械苦手なんだ」
ハル、キョ、長、古、みく(に、苦手・・・)
メカ沢 「しかし回りのモンがどんどん近代化してきちまってる。
機械が苦手なオレにとっては苦しいモンだぜ」
不良 「しかたねえよ、時代の流れってやつさ」
メカ沢 「だけどよ、このまま機械が増えていったら、いつか人間は機械に支配されちまいそうだぜ」
ハル、キョ、長、古、みく(それはひょっとしてギャグで言っているのか!?)
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 14:18:33.04 ID:rPVi6/sr0
「メカラッタ、メカラッタ」
みくる 「ひっ!な、なんですか!?」
林田 「そいつはメカ沢β。メカ沢の弟だ」
ハル、キョ、長、古、みく(お、弟・・・)
林田 「ちなみに弟の方が最初に出来たそうだ」
ハル、キョ、長、古、みく(・・・・・・)
ベキッ!
ゴリラ 「ンゴ?」
神山 「ああっ!大変だ、またゴリラがメカ沢βを踏んで壊しちゃったよ!」
子分 「ああもう、何やってんだよゴリラ!」
神山 「だめじゃないか、気をつけるように言っただろう?」
ハルヒ 「・・・」
林田 「ちなみにメカ沢も超能力を使う事が出来る」
ハルヒ 「え!そ、そうなの!?ふ、ふん、どうせ缶ジュースを出せるとかじゃないの!?」
林田 「えい!」ベキッ!
メカ沢 「イテッ!」
林田 「形を変える事が出来る」
メカ沢 「何すんだよ?!」
ハルヒ 「し、四角・・・」
キョン 「今、イテッ!って言ったよな・・・?」
長門 「・・・言った」
55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 14:26:22.70 ID:rPVi6/sr0
前田 「アレ超能力なのか?」
林田 「しかも人の心を操る事もできるんだぜ?」
ハルヒ 「そ、そこまで出来るの?!」
不良 「なんかようかん食いたくなってきたな」
不良 「あ、お前も?オレもなんだよ、なんでだろ」
キョン 「それ、超能力じゃないような気がするんだけど・・・」
林田 「どうだ?これでも勝てると言えるか?」
前田 「つーか勝ち負けの問題なのか?」
ハルヒ 「くぅぅ、て、手強い・・・!」
キョン 「手強いとかそういう問題じゃないような気がするんだが・・・」
神山 「ちなみにボク、補導暦があります」
ハルヒ 「!!!!」
・・・放課後
ハルヒ 「か、勝てない・・・!」
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 14:36:26.73 ID:rPVi6/sr0
翌日。
キョン 「なあ長門、昨日はハルヒはぼろ負けしちまっただろ?
また閉鎖空間が出現しちまうんじゃねえか?」
長門 「大丈夫、相手が手強すぎて戦意喪失した様子」
キョン 「す、すげえな・・・まああんなのに勝てる気なんてしないけど・・・」
神山 「やあ、おはよう」
キョン 「おはよう」
神山 「キョン君でしたか?団長さんの涼宮さんが勝手に部室を作っちゃいまして」
キョン 「あいつ立ち直りはやいな、どうもすみません」
神山 「いいんだよ、僕も暇つぶしに入ろうかな、と思って」
キョン 「は、入るの?」
神山 「何人か希望者もいるみたいだよ。結構人気みたいだから」
キョン 「そ、そうなのか・・・」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 14:42:59.02 ID:rPVi6/sr0
数日後
キョン 「お前、もう勝負の事はいいのか?」
ハルヒ 「あたし負けるのは嫌いだけど、でもあいつらに勝てる気がしないのよね・・・」
キョン 「ま、まあそれもそうだが・・・」
コンコン
みくる 「はーい」
ハルヒ 「あ、早速新入部員がきたようね!」
キョン 「も、もうか?早いな、いつ募集してたんだよ」
ハルヒ 「昨日校門の所でコスプレしてビラ配りしたのよ」
キョン 「ふーん」
ハルヒ 「でも他の奴らが目立ちすぎて、あたし達あんな格好してたのに全然目立たなかったわ・・・」
キョン 「そりゃそうだろうな・・・」
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 15:00:08.77 ID:rPVi6/sr0
ガチャ!
みくる 「ひっ!」
フレディ「・・・」
ハルヒ 「あ・・・」
キョン 「・・・確かに普通じゃないな・・・」
ハルヒ 「いや、あの人に配った覚えはないんだけど・・・」
キョン 「それ以前にビラ読めるのか?」
ハルヒ 「ま、まあいいわ!入りなさい!」
フレディ「・・・」
ハルヒ 「いい?SOS団は不思議探求をする事なのよ?」
フレディ「・・・」
ハルヒ 「町で不思議を探したりするの」
フレディ「・・・」
ハルヒ 「でもあなたはまだ入ったばかりだから掃除係に任命するわ!」
フレディ「・・・」
ハルヒ 「・・・」
フレディ「・・・」
ハルヒ 「ちゃんと理解してるのな?・・・」
キョン 「いや、俺に聞かれても・・・」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 15:08:28.61 ID:rPVi6/sr0
コンコン
みくる 「は、はい!」
キョン 「おい、また誰か来たぞ・・・」
ハルヒ 「ちゃんと日本語が通じる人がいいわね・・・」
ガチャ!
みくる 「ひゃあ!」
ゴリラ 「・・・ンゴ」
古泉 「わ!」
長門 「ブッ!ゲホゲホ」
ハルヒ 「っ!」
キョン 「お前、ゴリラにもビラ配ったのか?」
ハルヒ 「んな訳ないでしょ!ていうか配ったとして、書いてある事理解できないでしょ!」
長門もお茶を吹く程びっくりしてる。
俺もそれぐらいびっくりしている、ゴリラがビラを読めるわけでもないし、ここに何しに来たんだ?
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 15:15:00.76 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「もしかしてゴリラも入団しに来たの?」
キョン 「そんなわけないだろ・・・仮にそうだとして、命令を理解できないだろ・・・」
コンコン、ガチャ
神山 「やあみなさん」
林田 「ほう、ここがSOS団か」
ハルヒ 「良かった、普通の人だ・・・」
前田 「そこでホッとするのもどうなんだ?」
神山 「実はボクたちも入団しようと思いまして」
林田 「面白そうだしな、こんな感受性豊かな時期に学校で勉強だけなんて拷問に近いからな」
ハルヒ 「よかった、そろそろ普通のに来て欲しかったのよ!」
キョン 「お前、普通の人に興味は無かったんしゃないのか?」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 15:25:07.44 ID:rPVi6/sr0
前田 「つうか、何で俺まで入らされてるんだ?」
ハルヒ 「へ?あ、そうだった!」
キョン 「お前忘れてただろ」
ハルヒ 「神山君は何か超人的な物を持ってるの?」
林田 「なあ、思ったんだけどよ、超人ばっかりにこだわりすぎてちゃ、中々集まらねえんじゃねえか?
よく考えりゃここは学校だぜ?高校生つってもまだガキだ。
そんな奴らの中に超人が混じってるなんて思えねえだろ」
古泉 「既に二人集まっていますけどね・・・」
林田 「だからよ、少し妥協したらどうだ?例えばすごい過去があるとか、すごい個性がある奴とかな」
ハルヒ 「そ、そうね、団員が集まらないよりはマシかもね」
キョン 「俺、普通の人間なんだけど」
ハルヒ 「じゃあそうするわ!神山くんは何か特技とか持ってるの?」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 15:32:50.80 ID:rPVi6/sr0
神山 「ボクはですね・・・無免許でバイク乗り回して補導、他の高校に神山参上!とスプレーで落書き
ミサイルで不良の人達をふっ飛ばし、メカ沢君のデータを消去したり等等・・・まあそれぐらいですかね?」
ハルヒ「立派なワルじゃん・・・」
古泉 「人は見かけによりませんからね・・・」
キョン「見かけによらなさすぎだろ・・・」
長門 「ミサイル・・・」
ハルヒ「て、林田君は?」
林田 「俺?俺は大したモンはもってねえんだが・・・」
スポッ
林田 「実はヅラだって事かな・・・」
ハルヒ「ああ!」
キョン「ヅ!?」
古泉 「あら!」
長門 「7:3・・・」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 15:41:21.68 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「立派な個性よ!いいわ、採用!」
キョン 「早いだろ」
古泉 「・・・というかなんでそんな物被ってるんですか?」
林田 「実は俺の両親がめちゃくちゃ厳しくてよ、しかもみんなエリート揃いでさ・・・
その反動だろうな、気付いてたらワルの道に入ってたんだよ」
みくる 「まあ思春期ですもんね・・・」
林田 「でもどうしても親が恐くてよ・・・家ん中ではこれ外してんだよ・・・」
古泉 「なるほど・・・ちゃんと理由があるんですね・・・」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 15:49:08.23 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「というか、それでスーツ着たら完全にリーマンよね・・・」
林田 「実は町でこの状態であんたらと2、3回すれ違ってんだよね・・・」
みくる 「そ、そうなんですか?」
キョン 「長門、気付いたか?」
長門 「・・・全く気付かなかった」
ハルヒ 「大変なのね・・・じゃあ次はあなたよ!」
前田 「いや、俺入るとは言ってねえんだが・・・」
林田 「こいつはすごいぜ、毎回拉致られるんだ、しかもこいつだけ」
ハルヒ 「す、すごいわね!」
前田 「どこがすごいんだよ!」
ハルヒ 「だって何人も生徒がいるのに毎回、しかもあなただけなのよ!?すごい確立じゃない!」
前田 「ま、まあ運の悪さでは負ける気はしねえが・・・つうかお前らも助けに来いよ!」
ハルヒ 「というわけで採用!」
前田 「だから入るっつってねえだろ!」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 15:57:56.10 ID:rPVi6/sr0
コンコン
みくる 「は、はい!」
がちゃ
北斗 「ふむ、ここが部室か」
子分 「どこにでもありそうな部室ですね」
神山 「北斗君、君達も入団しに?」
北斗 「いつも世界征服の事を考えていては気が滅入る。不思議探求とやらも生き抜きになりそうだと思ってな」
ハルヒ「世界征服って・・・」
子分 「北斗さんは北斗財閥の御曹司なんだぜ?財政面では力になれると思うがな」
ハルヒ「御曹司だったの?!採用!」
キョン「早いっつの」
ハルヒ「で、あなたは?」
林田 「名前が無い、という奇抜なアイデアがあるじゃねえか」
ハルヒ「そうね!採用!」
子分 「だからお前らが名乗らせてくれねえんだろうが!」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 16:03:38.98 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「でも困ったはね、団員名簿になんて書けばていいのかしら?」
子分 「聞けばいいだろそれぐらい!」
キョン 「つうか俺もそろそろ名乗らせてくれないかな?」
子分 「そうだ!もう勝手に名乗るからな!俺の名前は・・・!」
林田 「待てよ」
子分 「お前らが名前を名乗れば一気に場が白けてしまい、お前達の存在は消え失せる」
キョン 「・・・本当なのか?」
長門 「可能性はある」
子分 「んなワケねえだろ!」
神山 「そうだよ、名乗るのだけはやめておいたほうがいい、君達には名前が無い事以外には何も無いんだから」
キョン 「あんた時々本当に悪魔みたいになるよな・・・」
75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 16:15:06.02 ID:rPVi6/sr0
林田 「でもな、名前が無いからって気にすることはないぜ?」
キョン「は?」
子分 「は?」
林田 「俺の知り合いにマサオさんって人がいるんだけどよ、めちゃくちゃいい人なんだよ
その人は何故かマサオさんと、下の名前で呼ばれてたんだよ。
ある日俺がマサオさんと歯医者に行ったんだよ。それで次がマサオさんの番になってさ。
そしたら看護婦さんがマサオヒトシさん、とよんだんだよ!」
ハルヒ「!」
長門 「!」
古泉 「!」
みくる「!」
林田 「俺は裏切られた気分になったよ。今まで呼んできたマサオさんというのは、苗字だったんだ
でもよ、そんな事は関係ねえ、俺にとってマサオさんはマサオさんなんだよ・・・」
林田 「つまり、そういう事だ」ポン、ポン
キョン「そ、そうか・・・」
子分 「あ、ああ・・・」
ハルヒ「じゃあ次!」
キョン「って良くねえよ!一瞬納得しかけたぞクソ!」
子分 「誰だよマサオさんって!」
77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 16:31:17.11 ID:rPVi6/sr0
コンコン
みくる 「はーい」
ハルヒ 「また誰か来たわね」
子分 「あーもう!なんでこういつもタイミングが悪いんだよ!」
キョン 「もう諦めよう、無駄な抵抗は・・・」
子分 「別に抵抗してるつもりじゃねえんだが・・・」
ガチャ
メカ沢 「よう」
ハルヒ 「・・・ここ普通の人いないの?」
神山 「それは言ってはだめだよ」
林田 「お前も不思議探求に興味あんのか?」
メカ沢 「別にあるわけじゃねえんだけどさ」ピチャピチャ
ハル、キョ、長、古、みく(油挿してる・・・)
メカ沢 「俺みたいなワルなんてよ、結局いきかってるだけで何も出来ないんだよ」キーコ、キーコ
ハル、キョ、長、古、みく(ネジ回してる・・・)
メカ沢 「でもよ、そんな俺でも誰かのために役に立ちたいと思ってさ
なんでも言ってくれよ、どんな事でもするぜ」
ハル、キョ、長、古、みく(かっこいい・・・)
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 16:34:51.15 ID:rPVi6/sr0
メカ沢 「あ、でもパソコンとかは勘弁な」
ハルヒ 「そ、そう・・・」
ハルヒ 「とにかく採用!」
キョン 「おい、あの人、じゃなかった、えーと、まあいいや、特技とか個性とか聞いたのか?」
ハルヒ 「言われなくても分かるでしょ!」
メカ沢 「特技?個性?なんだそりゃ」
神山 「な、なんでもないよ、メカ沢君!」
ガチャ
マスクド「おーうやってんな」
竹之内 「ここがSOS団か」
ハルヒ 「えっと・・・プロレスラーの方ですか?」
マスクド「いや、違うって」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 16:43:34.80 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「えーとじゃああなたから。なにか特技とか個性とかある?」
マスクド「俺か?俺は・・・メキシコの刑務所に入ってた」
キョン 「本物じゃねえか・・・」
古泉 「本物ですね・・・」
マスクド「それだけじゃねえ、俺が今警察に捕まったら、確実に30年は食らうな」
みくる 「な、なんでそんな人がこんな所にいるんですか?・・・」
マスクド「待ってくれ、悪い面だけじゃねえ、俺は枕道の免許皆伝を持ってる」
ハルヒ 「枕道・・・」
キョン 「枕道ってなんだ?」
長門 「分からない」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 16:59:11.20 ID:rPVi6/sr0
マスクド 「枕道ってのはマクラを叩いてユーザーに合った柔らかさにする事だ」
スッ
パンパンパンパン
ハル、キョ、長、古、みく「・・・・・・」
マスクド 「あんた、ちょっとこの枕で寝てみてくれ」
みくる 「ふぇ?あたしですか?」
みくる 「よいしょ・・・あ、すごくやわらかい・・・」
マスクド 「どうだ?」
みくる 「すぅ・・・」
キョン 「す、すごっ!」
ハルヒ 「採用よ!」
マスクド 「どうも」
長門 「・・・」ツンツン
マスクド 「何だ?」
長門 「あとで私の枕もお願い」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 17:07:59.14 ID:rPVi6/sr0
古泉 「みくるさん、起きてください、風邪ひきますよ?」
みくる 「ほえ?」
ハルヒ 「えっと次は、竹之内君!あなたの特技は?」
竹之内 「俺の特技?俺はこう見えて偏差値60だ」
ハルヒ 「・・・それって、なんか違うわね」
キョン 「普通だな」
竹之内 「なんでだよ!ケンカも強くて英語も話せる!自慢したくねーが結構頭はいいほうだと思ってる!」
古泉 「じゃあなぜ不良校に?」
竹之内 「い、いや、俺乗り物酔いが酷くてさ・・・自転車でもダメなんだよ・・・」
古泉 「自転車でもですか?」
竹之内 「いちいち登校する時にバスなんか乗ってたらいつかは絶対に吐いちまう、とくに朝飯食った後は論外だ
だから俺は家から歩いてこれるくらいの距離のクロ高に通う事にした」
ハルヒ 「ふーん、みんな結構悩みあるのね・・・よし、採用!」
キョン 「乗り物酔いでか?」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 17:14:43.43 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「ふう、なんか一気に団員が集まったわね・・・」
キョン 「一気集まりすぎだろ」
みくる 「ちょっと部屋が狭いくらいですね・・・」
古泉 「なんだか普通の人が一人もいないような気がするんですが・・・」
ハルヒ 「そうだわ!一回皆で不思議探索も兼ねて、外にでようよ!」
キョン 「全員でか?他の人が何事かと思うぞ」
ハルヒ 「一回外に出るわよ!」
神山 「ちょっと待ってください」
ハルヒ 「どうしたのよ」
神山 「メカ沢君がバッテリー切れしちゃったみたいで・・・」
メカ沢 「ピー・・・」
ハル、キョ、長、古、みく(バッテリーってアンタ・・・)
90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 17:18:57.13 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「どう?こうやって外にでるのもいいもんでしょ?」
キョン 「まあそうだけど・・・」
ワイワイワイワイガヤガヤガヤガヤ・・・・
キョン 「軽く遠足みたいになってねえか?」
ハルヒ 「まあいいじゃないの!そっちのほうが楽しいし!」
竹之内 「なあ、一つ聞いていいか?」
ハルヒ 「何よ?」
ワイワイワイワイガヤガヤガヤガヤ・・・・
ブロロロロロロロロ・・・・
竹之内 「・・・なんでバス移動なんだ?」
94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 17:31:31.17 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「遠くにいけるし、こっちの方が便利でしょ?」
竹之内 「あ、歩きじゃなかったのか・・・?」
ハルヒ 「不思議探索に行くのよ?そんな近所をフラフラしてたって簡単に見つかるワケないじゃない?」
竹之内 「お前、急にまともな理屈並べるよな・・・つうか俺の話聞いてただろ!知っててやってんのか?!」
古泉 「落ち着いてください。これはある意味チャンスかもしれませんよ?」
竹之内 「チャンスだと?」
古泉 「これはあなたに乗り物酔いが克服できるチャンスじゃないでしょうか?」
竹之内 「こ、克服・・・」
林田 「そうだぜ、竹之内」
竹之内 「林田・・」
林田 「お前はいつも乗り物酔いを毛嫌いするあまり、乗り物に近づく事も無くなった。
しかしお前の意識から乗り物酔いという概念が消え去ったワケじゃねえ。
ただ逃げてきただけなんだよ。でも乗り物に積極的に向かい合い、
挑み続ける事によって、初めて乗り物酔いという大きな壁を越える事が出来るんじゃねえか?」
竹之内 「・・・俺は逃げ続けてただけなのか?ちがう!俺は逃げねえ!ケンカでも絶対に負ける事はねえんだ!」
林田 「だったら、これは大きな壁を越えるチャンスだ」
竹之内 「チャンス・・・」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 17:44:22.80 ID:rPVi6/sr0
竹之内 「よしっ!俺は絶対に乗り物酔いという敵をぶっ倒す!絶対に逃げねえ!」
ハルヒ 「そうよ!その意気よ!」
古泉 「しっかりと気を持って!竹之内さん!」
竹之内 「む、むぐぐぐぐぐく・・・・」
竹之内 「だ、駄目だ、ちょっとトイレ・・・」
みくる 「あらら・・・」
古泉 「やっぱり敵が強すぎましたか・・・」
キョン 「乗り物酔いって敵なのか?」
竹之内 (ま、まずい、もう出かけている・・・!一刻も早くトイレにいかねばここで出ちまう!
なんでバスにトイレについてるのか、よくわかんねえがそんな事に気を配る程余裕はもうない・・・!
もしここで出しちまったらこの楽しげな雰囲気をブチ壊してしまう!
いくらワルでもそこまで空気が読めないほど落ちぶれてはいねえ!
つうかこいつら不思議探索に来たんじゃねえのか!?まるで旅行でも来たかみたいだ・・・
うるさくて仕方がねえ・・・!)
竹之内 (よし、やっとトイレまできたぞ、もうゴールは目の前だ、ここで終わる!)
ガチャガチャ!
竹之内 (な!?カギが掛かっている!)
長門 「・・・入ってる」
竹之内 (そ、その声は・・・!長門有希!!)
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 17:57:50.17 ID:rPVi6/sr0
竹之内 (さっきからずっとみかけねえと思ったら、こんなトコで罠張ってやがったのか・・・!
最初に会った時からほとんどしゃべらねえし、普通じゃねえと思ってたんだ!
ちくしょう、女だと思ってナメてたのが運のツキってわけか・・・!
俺には敵が多い、こいつはその敵の組織が俺に送りつけてきた刺客なのかもしれねえ!
映画でも、殺し屋というのはほとんど感情を外に出したりしねえ!
つまりそれほど何人も殺して来て、何も感じなくなってしまったという事だ、
つまりあれか!?こいつは俺よりも何人ものしてきたという事になる!
くぅ、さすがだぜ、敵の内を知るとは良く言ったもんだぜ・・・!
だが覚えておけ、俺はお前、長門有希を必ず倒すとな・・・!)
・・・数分後
竹之内 (よし、そろそろ出た頃だろう、大分我慢したからかなヤバい状況だ・・・!
早く出しにいかねば・・・つうか俺も気持ち悪いとか言ってる割にはよく動いてるよな・・・
早くトイレに!こんなに長い道のりだと感じたのは初めてだ!)
林田 「くうー漏れる!」
北斗 「早く出て来い、もう漏れそうだ!」
マスクド「早くしろー!」
前田 「何やってんだよ、早く出て来い!」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 18:06:10.81 ID:rPVi6/sr0
竹之内 「な、なんでこんなに行列が出来てるんだよ!?」
マスクド「さっき飲みすぎちまってよ!」
竹之内 「あんなに騒ぐからだろうが!つうかさっさとすませろよ!」
林田 「いや、長門がトイレからずっと出てこねえんだよ!」
竹之内 (くう!また長門か・・・!)
ジャー!ガチャ
長門 「・・・」
マスクド「早くでろ!漏れそうなんだよ!」
前田 「どけって!俺が先だ!」
子分 「ふざけんな!俺が先だっただろうが!」
竹之内 「おい!てめえら、ぶっ殺されたくなかったら俺に譲りやがれ!」
林田 「ああなんだテメー!?俺が先だぞ!」
竹之内 「なんだコラ!?ブチ殺されてえのか!?」
林田 「俺とやろうってのか!?」
神山 「皆さん、落ち着いてください」
林田 「何!?」
竹之内 「神山!」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 18:19:15.41 ID:rPVi6/sr0
神山 「皆さん、この場合は対等に順番を決めるべきですよ」
竹之内「対等にだあ?」
神山 「そうです、それなら誰が先になっても、対等に決めたので何も言う事は出来ない、どうですか?」
竹之内(確かにここでケンカなんかしちまったら一気に出ちまう恐れがある、
ここで戻したらケンカで負けるよりみっともねえ!ここは神山に乗った方が無難か・・・!)
林田 (なんだかんだ言っても相手はケンカ最強のしかもウラ番の竹之内だ、
ヘタにやりあうのは自殺行為・・・ここは神山に乗っておこう!)
竹・林「よし!お前に任せる!」
マ・北・子「俺達の意見も聞けよ!!」
前田 「も、漏れる・・・!」
神山 「ではあみだくじで決めましょう。これなら誰も文句は言えないはず」
古泉 「ベストな方法ですね」
スー、スー、スー、スー
一同 「ゴクッ・・・」
神山 「最初は長門さんからです!」
長門 「了解した」
一同 「何でお前が入るんだよ!!」
竹之内「き、気持ち悪い・・・」
ハルヒ「楽しい奴らよね!皆で出かけてよかったわ!」
キョン「良かったのか?」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 18:37:48.39 ID:rPVi6/sr0
竹之内 (くうう、あいつらのせいでチャンスを逃しちまった、つうか涼宮達に乗せられていたが、
乗り物酔いって乗り超えなきゃいけない勝負なのか?まずい、吐き気のせいでまともな思考回路を失っている!
当分トイレは使えそうにないし、いちいち待っていたら絶対に途中で戻しちまう!
それに隣の席には殺し屋、長門有希が座っている、ちょっとでも油断すれば
そこを狙ってくるにちがいねえ!そんな事もあってトイレに行くにはあまりにもリスクが付きまとう!)
ワイワイガヤガヤ・・・
竹之内 (しかしこいつら、もう少し静かにできねえのか!?旅行に来たわけじゃねえんだぞ!
こいつらの影響もあってか、さらに気持ち悪くなってる!)
竹之内 (む、一句出来た)
竹之内 (ぶたり旅 酔いは酔いても 乗り物酔い
字余り。)
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 18:38:19.51 ID:rPVi6/sr0
竹之内 (いかん、余計な事を考えたら余計気持ち悪くなってきた・・・!
まてまて、酔いというモノを浮かべるから気持ち悪くなってくるんだ!
そうだ、頭ん中から酔いというものを消し去ればいいんだ!
なんでこんな簡単な事が思いつかなかったんだ!?バカか俺は!
まさかこれも長門の仕業か?涼宮が宇宙人だと言っていたな、
もしや俺の頭を覗き込み、消去という概念を思い出すのを妨害してたんじゃねえのか!?
いや、どうでもいい、つーかんなワケねえだろ、いかん冷静になれ、
おれの目標は酔いという概念を消す事だ、集中しろ、集中・・・)
竹之内 (・・・・・・・・・・・・・・・・・)
竹之内 (よし、消えたぞ!酔いという概念を消去した!)
マスクド「おええぇえっ!!!」
マスクド「悪い悪い、俺乗り物苦手なんだよね」
竹之内 「・・・・っ!」
神山 「わー、竹之内君が暴れてるぞー!」
古泉 「お、落ち着いてー!」
キョン 「なんで急にキレてんだよ!?」
ハルヒ 「し、知らないわよ!」
みくる 「ふぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 18:51:14.73 ID:rPVi6/sr0
神山 「ふう、なんとか目的地についたね、いろいろあったけど」
ハルヒ 「いろいろ起きすぎな気がするんだけど・・・」
古泉 「というか、何で彼は急にキレたんですか?」
マスクド「俺に聞かれても・・・」
ハルヒ 「何よ、あんた竹之内の分身でしょ?」
マスクド「いや違うっつの」
キョン 「つうかさ、ずっと思ってたんだが・・・」
パカパカパカパカ、バルルルー!
キョン 「なんで馬がいるんだ?」
みくる 「そりゃそうですよね・・・」
長門 「フレディの専用馬らしい」
キョン 「専用馬って・・・つうかよくバスに乗れたよな」
ハルヒ 「それ以前に誰もツッコまないのね・・・」
林田 「まあいいじゃねえか、ゴリラだっているんだし」
神山 「そうですよ、それにこんな事でいちいちツッコんでたらやってられませんよ?」
ハルヒ 「そ、そうよね、最近すっかりこの異様な状況に馴染んでる自分が恐かったけど、
あたし達もまだまだみたいね・・・」
キョン 「普通馴染めるもんじゃないだろコレ」
前田 「あのさぁ、馴染むとか不思議探索とかするのはいいが・・・」
長門 「・・・」
ゴリラ 「・・・」
フレディ「・・・」
マスクド「・・・」
北斗 「・・・」
竹之内 「・・・」
みくる 「・・・」
子分 「・・・」
前田 「・・・なんでオレん家なんだ?」
119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 18:59:41.66 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「なんでって・・・近いじゃない」
前田 「だったらなんでバスなんか乗ったんだよ!」
ハルヒ 「せっかくだから旅行気分を味わいたいじゃない!」
前田 「不思議探索しに来たんじゃねえのかよ!つーかそのせいで竹之内が暴れたんだろうが!
お前もなんか言ってやれよ竹之内!」
竹之内 「スマン、トイレ貸してくれ・・・うっぷ」
前田 「あ、あぁ・・・」
ハルヒ 「とにかくいいじゃない、自宅に友達が遊びにきてくれるなんていい事じゃない!」
前田 「ま、まあそうだけどさ・・・」
林田 「はっきり言って俺は前田の家に押しかけて迷惑を掛けにきてるんだけどな」
前田 「お前殺すぞ!」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 19:08:37.76 ID:rPVi6/sr0
キョン 「確かにこのメンツはどう見ても遊びに来た、って感じじゃないよな・・・」
みくる 「そうですよね、自宅にゴリラやロボットが遊びにくるなんて聞いた事がありませんよ・・・」
前田 「ほら見ろ!ただ単に溜まり場にしてるだけだろうが!まったく、ちょっとトイレ行ってくる!」
ハルヒ 「まったく、ちょっと大人数で遊びにきたからってあそこまで怒る事ないでしょ!」
古泉 「そうですよね、ちょっと怒りすぎですね」
キョン 「いや、あれが普通だと思うんだが・・・」
スッ・・・
ハルヒ 「あ、前田君」
キョン 「お茶を出してくれたのか」
古泉 「もしかしてさっき言い過ぎた事、気にしてるんですか?」
みくる 「だ、大丈夫ですよ!私達、気にしてません!むしろやっぱり悪かったかな、って・・・」
長門 「ズズズッ・・・このお茶おいしい」
ハルヒ 「さ、いっしょに食べましょ!」
古泉 「仲直り、ですね」
前田母 「・・・」
前田 「それはオレのお袋だーっ!」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 19:19:32.25 ID:rPVi6/sr0
ハルヒ 「ふう、やっと不思議探索開始ね!」
キョン 「俺達そのためにきたんだよな?」
ハルヒ 「細かい事は気にしない!」
前田 「気にしろよ・・・」
古泉 「さすがにバス移動はもうやめたんですね・・・」
神山 「あんな事が起きた後だからね」
みくる 「運転手さん、頭打ってたけど大丈夫なんですか?」
林田 「軽症だってよ」
ハルヒ 「じゃあ改めて不思議探索始めるわよ!皆で分かれて探して、それで何か見つけたら携帯に電話して!」
前田 「フレディとゴリラの場合どうすんだ?フレディの場合日本語が通じるか分かんねえし、
それ以前にゴリラは携帯の使い方知らねえだろ」
ハルヒ 「誰かが付き添っていれば問題は無いわ!」
前田 「何のために連れてきたんだよ・・・」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 19:33:38.18 ID:rPVi6/sr0
神山 「ああ!」
ハルヒ 「どうしたのよ!?」
神山 「メカ沢君のバッテリーがまた切れてる!」
メカ沢 「ピー・・・」
ハルヒ 「ちゃんと充電しときなさいよ!」
ヤクザ 「うわー!なんだコイツはー!」
ハルヒ 「ああ!フレディ!ヤクザの人に絡んじゃダメ!ケンカしに来たんじゃないのよ!」
林田 「ああ!カツラが風で飛ばされたー!」
ハルヒ 「何やってんのー!」
八百屋 「こらー、売り物食うなー!」
ハルヒ 「コラー!ゴリラ!店の売り物のバナナ食べちゃだめ!」
竹之内 「うっぷ、エスカレーター乗ったらまた気持ち悪くなってきた・・・」
ハルヒ 「階段使いなさい階段を!」
マスクド「あれ、マスク前田ん家に忘れてきたみたいだ」
ハルヒ 「さっさと取りに戻りなさい!」
北斗 「よし、こっちに行くぞ、えーっと・・・」
子分 「名前を聞けばいいだろ!」
前田 「いででででてでででっ!」
バルルルルルル!
神山 「ああ!前田君がフレディの馬にかじられてる!」
ハルヒ 「助けなさいよ!」
ハルヒ 「ああーもう!何なのよこれはー!」
129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 19:47:22.76 ID:rPVi6/sr0
そしてその日は結局不思議探索はお開きになった。
まああのまま続けろっていう方が難しいが。
しかしなんだかんだ言っても、俺もハルヒ達も結構なじんできている。
最近はゴリラが古泉とチェスで熱戦を繰り広げているし、長門もメカ沢をいじるのに熱中してる。
フレディは朝比奈さんの淹れたお茶が気に入ったらしく、よく飲んでいる。
マスクドはよく長門に枕の依頼をされるといっていたし、前田の家は相変わらず溜まり場にされる。
竹之内はハルヒのパソコンでレースゲームをやって鍛えている。ちょっと耐性が出来たらしい。
そして古泉はハガキ投稿に熱中しだしたらしい。アジシオ太郎というハガキ職人がなかなか手強いとか。
そして俺もようやく最近なれ始め、プータンというテレビ番組も見るようになった。
長門の話によると、周りのインパクトが強すぎて閉鎖空間のパワーがかき消され、発生しないようになっているらしい。
まあ平和といえば平和か。
こんな感じで普通に暮らしていければ、と思っている。
END
前田 「あのさぁ、なんでオレん家で締めくくるんだ?」
キョン 「そっちの方が面白いだろ?」
前田 「さっさと出てけよ!」
ハルヒ 「アッハハハ!」
前田 「アハハじゃねえ!」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/17(日) 20:08:32.29 ID:rPVi6/sr0
誤字脱字が目立つな・・・そこらは目ぇ瞑ってくれ。