1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 22:43:55.26 ID:9a6UKABr0
〜SOS団部室〜
古泉「もう夏真っ盛りですね」
キョン「上等な八色西瓜じゃないか、商店街からかっぱらって来たのか」
ハルヒ「失礼ね!たまたま通りかかったらくれたのよ!」
キョン「そうかい」
ハルヒ「みくるちゃん、切って頂戴!」
みくる「はぁ〜い」
長門「…スイカ」
キョン「ん、長門はスイカ食ったことないのか」
長門「ない」
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 22:51:44.14 ID:9a6UKABr0
うわ、立っちまった
みくる「みなさんどうぞ〜」
古泉「んっふ、スイカは一年ぶりですね」
ハルヒ「私に感謝しながら食べなさい!」
キョン「へいへい」
カプ
みくる「甘いです〜」
キョン「ほんとだ、これはうまい」
長門「……」シャクシャク
キョン「…どうだ、長門?」
長門「…おいしい」
ハルヒ「やっぱり夏はスイカよね」
長門「…………スイカ」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 22:55:26.71 ID:9a6UKABr0
〜翌日の夜〜
長門のマンション
キョン「で、今日はなんの用事だ?またハルヒの事か?」
長門「今日は、違う」ゴトンッ
キョン「うおっスイカだ、しかも2つ」
長門「スイカを切るのを手伝って欲しい」
キョン「……」
長門「…食べてもいい」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 22:59:47.12 ID:9a6UKABr0
キョン「いや、長門なら情報操作とかで」
長門「……」
キョン「…ごめん」
長門「スイカを切るのは、ロマン」
キョン「へっ?」
長門「…ロマン」
キョン「わかった、わかんないけどわかった」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:03:04.17 ID:9a6UKABr0
キョン「うぷ、…う、生まれる…」
長門「……」シャクシャク
キョン「スイカ、気に入ったのか?」
長門「……」コク、シャクシャク
キョン「そうか…」
長門「……」シャクシャク
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:07:08.17 ID:9a6UKABr0
普段はハルヒスレとかあんまり見ないんだ
ノリで立ててしまった
〜翌日〜
SOS団部室
古泉「んっふ、そんな事があったんですか」
キョン「しばらくスイカは食いたくないな」
古泉「長門さんも、結構食べるんですね」
ガチャ
長門「……」
キョン「よう」
長門「…昨日はありがとう」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:10:52.65 ID:9a6UKABr0
キョン「スイカ、もう自分で切れるな?」
長門「あの後、練習した」
キョン(あの後だと…?)
長門「もう大丈夫」
キョン「スイカばっかり食べて、体壊すなよ?」
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:15:46.26 ID:9a6UKABr0
長門「大丈夫、それより」
長門「スイカは素晴らしい食べ物。食感、甘さ、見た目、どれも優れている」
キョン「…」
長門「あなたにも、スイカのこと、知って欲しい」
古泉「え、僕ですか?」
長門「…」コクッ
古泉「いいですよ、タダ食べれるなら喜んで行きます」ニコッ
長門「待っている」
キョン(古泉、大丈夫かな…)
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:19:38.24 ID:9a6UKABr0
〜翌日〜
SOS団部室
ガチャ
キョン「お〜す…ど、どうした古泉」
古泉「……」
みくる「ずっと、うずくまったままなんです…」
キョン「どれぐらい食わされたんだ」
古泉「……うぅ」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:24:40.29 ID:9a6UKABr0
キョン「き、気晴らしにオセロでもしようぜ」ゴソゴソ、ガタン
古泉「ひ、ひぃー!」
みくる「!?」
古泉「も、もう食べられません!」
キョン「まさか、オセロのボードがスイカに見えてんのか…?」
古泉「……」ガタガタガタガタ
みくる「重症です…」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:29:40.03 ID:9a6UKABr0
ガチャ
長門「…」
古泉「ひ、もう無理です!勘弁してください!あ、バ、バイトがあるので今日は失礼します!」バビューン!
みくる「行ってしまいました…」
キョン「長門…」
長門「彼にもスイカの良さ、分かってもらえたと思う」
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:32:35.53 ID:9a6UKABr0
よくよく考えたら、スレタイがハルヒなのにハルヒあんまり出てこない
長門「あなたも…」
みくる「ひう!き、今日は用事が…」
長門「……」クルッ
キョン「お、俺もちょっと…」
長門「…残念」
キョン・みくる「……」ホッ
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:36:15.86 ID:9a6UKABr0
〜数日後〜
キョン「長門、まだスイカ食ってんのかな」ツカツカ
ピタ
キョン「スイカのにおい…部室から?」
ガチャ
長門「…」ペラ
キョン「う…」
みくる「(キョン君、わかりますか…?)」
キョン「(このにおいは、もしかして長門から…?)」
みくる「(……たぶん)」コクッ
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:39:47.95 ID:9a6UKABr0
キョン「古泉は今日も来ないのか…」
みくる「無事だといいんですけど…」
キョン「長門、朝食は何を食べた?」
長門「スイカ」
キョン「お昼は?」
長門「スイカ」
キョン「…今日の夕食は?」
長門「スイカ」
キョン「…おやつは?」
長門「スイカ。たまにスイカバー」
キョン(聞いただけで胃が…)
みくる「はう〜」ビクビク
29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:43:54.21 ID:9a6UKABr0
長門「話がある。今夜、来て欲しい」
キョン「…どうしても?」
長門「お願いがある」
キョン(…このままだと長門の私生活にも支障が出るだろうし)
キョン(なんとかスイカを控えるように説得しよう…)
ガチャ
古泉「…ちょっとお時間いいですか?」クイクイッ
キョン「こ、古泉…」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:45:29.67 ID:9a6UKABr0
古泉「なかなか部室に入る勇気が無くて…」
キョン「もう大丈夫なのか?」
古泉「ええ、でもまた長門さんに誘われたくなかったので」
キョン「そうか…」
古泉「話は聞きました、気をつけて下さい」
キョン「真剣な眼差しで見るな」
古泉「私が彼女の家に行ったとき、生活観のない部屋一面にスイカが埋め尽くされていました…」
キョン「…想定の範囲内だ」
古泉「どうかご無事で…では」
キョン(部室には行かないのな)
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:46:54.55 ID:9a6UKABr0
〜部室〜
キョン「そろっと帰るか」
長門「…」スタスタ、バタン
キョン「行っちまった…」
みくる「キョン君…私、信じてます」
キョン「まるで戦争に行くみたいに言わないで下さいよ」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:47:45.70 ID:9a6UKABr0
〜その夜〜
長門のマンション
キョン「あれ?スイカが2個しかない」
長門「スイカ、飽きてきた」
キョン「そ、そうか!よかったよかった!」
長門「毎日食べるものではない。よかったら、もらって」
キョン「ありがとう、じゃあ遠慮なくもらうとするかな」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/08(金) 23:49:26.54 ID:9a6UKABr0
〜翌日〜
SOS団部室
古泉「(いやはや、意外な所に危険は潜んでいました。何はともあれ、平和が戻ってきてよかったです)」
キョン「お前は災難だったな」
長門「…」ペラ
みくる「ふんふんふ〜ん♪」
ダダダダッ
バッターン!
ハルヒ「みんな!トウモロコシよトウモロコシ!」
長門「……トウモロコシ」
キョン・古泉「…………」
早いけどEND
見てた人ありがとう