鶴屋「こんな所で寝てたら風邪ひくにょろ」


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233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 19:11:36.51 ID:tuxfJo+rO

キョン「朝比奈さんは今日は部活を休みましたよ」

鶴屋「そうなのかい?まったく知らなかったにょろ」

キョン「なんでも急用だとかで」

鶴屋「じゃあゆきっちやはるにゃんはどうしたんだい?」

キョン「それは・・・・・・俺にもわかりません。どうしたんでしょうね」

鶴屋「つまり、キョン君はひとりみんなが来るのわ待っていたわけだ」

キョン「まぁ、そういうことになりますね」

鶴屋「キョン君はめがっさ人がいいっさ!」

キョン「いやいや、そんなことないですよ」

鶴屋「しかもめがっさ謙虚!」

キョン「そんなに誉めないでくださいよ。ところで鶴屋さんはどうしてここへ?」

鶴屋「それは・・・・・・」

237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 19:22:44.00 ID:tuxfJo+rO

鶴屋「・・・・・・・・・」

キョン(あれ、急に静かになって・・・・・・もしかして地雷ふんじまったか?)

鶴屋「・・・・・・・・・いい機会っさ」

キョン「へ、今なんて?」

鶴屋「キョン君!」

キョン「は、はいっ!」

鶴屋「恩返し、させてくれないかい?」

キョン「・・・・・・・・・え?」

鶴屋「だから、恩返しっさ!」

238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 19:23:28.93 ID:tuxfJo+rO

キョン「・・・何故ですか?」

鶴屋「キョン君にはめがっさ大きな借りがあるにょろ」

鶴屋「その借りは簡単に返せるようなものではないのさ」

キョン(・・・まったく記憶にないんだが)

鶴屋「だけども人に借りた借りを作ったままにするなんて漢が廃るっさ!」

キョン「・・・鶴屋さん女ですよね」

鶴屋「だからキョン君!この御恩奉公鶴屋さんになんでも命令するがいいさ!」

キョン「・・・・・・・・・」

鶴屋「さぁ!さぁ!さぁ!」

キョン「・・・・・・・・・」

鶴屋「キョン君!レッツ命令っさ!」

キョン「・・・・・・・・・じゃあ命令します」

鶴屋「何でもくるにょろ!」

キョン「鶴屋さん熱でもあるみたいなんで、帰って寝てください」

240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 19:35:23.54 ID:tuxfJo+rO

キョン「謝りますからふてくされないでくださいよ」

鶴屋「・・・・・・だってキョン君があんなことを」

キョン「・・・・・・・・・は、はぁ」

鶴屋「キョン君、謝ってほしいにょろ」

キョン「って、俺が命令する側じゃないんですか」

鶴屋「そんなの関係ないっさ、謝ってほしいにょろ」

キョン「わかりました・・・・・・すみません」

鶴屋「謝って済む問題じゃないにょろ!」

キョン「俺はどうすればいいんだよ!」

243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 20:19:53.61 ID:tuxfJo+rO

キョン「落ち着きましたか?」

鶴屋「・・・・・・面目ないっさ」

キョン「いえ別にいいですよ」

鶴屋「・・・・・・また借りができてしまったさ」

キョン「そういえば俺はまったく鶴屋さんに貸しをつくった覚えはないんですが」

鶴屋「そりゃそうにょろ」

キョン「そりゃそうって、どういうことですか?」

鶴屋「あの時の鶴屋さんは今の鶴屋さんとは違うってことっさ」

キョン「・・・・・・・・・は?」

245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 20:31:52.22 ID:tuxfJo+rO

鶴屋「今は昔、ある雪の降る夜のことっさ」

キョン「・・・・・・いきなり昔話が始まったぞ」

鶴屋「あの時の鶴屋さんは真っ白な翼を持っていたんだにょろ」

鶴屋「それはそれはめがっさ美しい翼だったんだにょろ」

キョン「・・・・・・・・・」

鶴屋「でもある日、鶴屋さんこと鶴さんは人間が仕掛けた罠に捕まってしまったっさ」

鶴屋「いくら足掻いてももがいてもその罠は外れなかったさ」

鶴屋「だけどそんな哀れな鶴さんの前に救世主が現れたにょろ!」

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 20:32:46.13 ID:tuxfJo+rO

キョン「・・・・・・・・・それが俺だと」

鶴屋「そうにょろ!その恩返しをするために人間の姿になったにょろ!」

キョン「・・・・・・・・・そういえばそんなことあったような」

鶴屋「でも神様も意地悪だったさ。っさとかにょろとか、めがっさをつけろっていわれたっさ」

キョン「その語尾にそんな秘密があったとは」

鶴屋「だからキョン君!恩返しさせてくれにょろ!」

キョン「は、はあ・・・わかりわした」

鶴屋「さぁ、鶴屋さんの恩返しっさ」

256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 21:19:28.94 ID:tuxfJo+rO

キョン自宅前

鶴屋「おっはよーキョン君!」

キョン「・・・・・・今何時だと思っているんですか」

鶴屋「えーと・・・携帯携帯・・・朝の五時にょろ!」

キョン「そうですまだ朝の五時でよ。いくらなんでも早すぎです」

鶴屋「いやー、いつもこの時間には目が覚めちゃうのさ」

キョン「あんたは鶏ですか!」

鶴屋「鶴だにょろ!」

キョン「・・・わかってるなら鶴らしい行動をとってくださいよ」

鶴屋「コケコッコー」

キョン「言ったそばから何鳴いてるんですか!」

鶴屋「さすがキョン君、ツッコミが鋭いにょろ」

キョン「・・・・・・・・・」

260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 21:29:51.59 ID:tuxfJo+rO

キョン「とりあえず早すぎなので上がっ

鶴屋「おじゃましますっさ」

キョン「って、俺はまだ何も言ってないんですけど」

鶴屋「あれー、家には誰もいないのかい?」

キョン「・・・・・・聞いてない」

鶴屋「キョン君、無視はいけないにょろ」

キョン「いや、どちらかといえば俺のほうがむ

鶴屋「朝ご飯まだみたいっさ、ここは鶴屋シェフが翼によりをかけてつくってあげるにょろ!」

キョン「な、なんだこれは新手のいじめなのか!?」

鶴屋「そうそう、朝はやっぱりお味噌汁にょろ」

キョン「・・・・・・・・・そうですね」

261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 21:40:59.50 ID:tuxfJo+rO

学校に到着

鶴屋「じゃ、キョン君また!」

キョン「あ、はい、それでは鶴屋さん」


キョン「ふー、まさか鶴屋さんが朝から押し掛けてくるとは・・・」

キョン「本気で恩返しするつもりなのか」

キョン「というか本気に鶴なのか?いやでも宇宙人とかその他もろもろもいるわけだし・・・」

ハルヒ「ちょとキョン、なに廊下のど真ん中でぶくつさ言ってるのよ」

キョン「わぁ!って、なんだハルヒか、ちーす」

ハルヒ「ちーす・・・って違う!あたしの扱い適当に過ぎるわよ!」

キョン「いつもこんな感じじゃなかったか」

ハルヒ「・・・・・・・・・違わないような気もしてきたわ」

267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 22:07:35.48 ID:tuxfJo+rO

四時間目終了

キョン「さて、飯の時間だって、あっ!」

ハルヒ「っ!ど、どうしたのよキョン、いきなり大声上げて」

キョン「・・・・・・弁当忘れた」

キョン(鶴屋さんの相手してたからな・・・買うの忘れちまった)

ハルヒ「弁当忘れたの?まったくキョンってドジねぇ」

キョン「くっ・・・言い返せない」

268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 22:08:34.55 ID:tuxfJo+rO

ハルヒ「でもお腹空いてるんでしょ?」

キョン「あ、ああ」

ハルヒ「成長期で思春期の男の子だものね、毎日5食お米三合食べないと気が済まないわよね」

キョン「いや、俺は大食い家ではないし、思春期と食事の量は関係ねえよ」

ハルヒ「だったら、し、しかたないわ」

キョン「だったらって、だから俺はそんなに食べないぞ。腹は減ってるけど」

ハルヒ「あ、あたしの手作り弁当、いっ、いっしょ、一緒に一つのお箸で、た、食べてもいいわよ!」

キョン「ハルヒ・・・お前・・・」

ハルヒ「べ、べつにあーんとかしたいために一つのお箸しか使わないんじゃないんだからね!」

キョン「・・・・・・・・・ハルヒ・・・ありが

???「ちょと待つにょろ!」

キョン「って、名前伏せてもまるわかりだぁ!」

274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 22:27:13.40 ID:tuxfJo+rO

ハルヒ「だっ、だれ!?」

キョン「誰ってわかれよハルヒ!」

鶴屋「にょろーんと只今見参、さぁキョン君、この鶴屋さん印のお弁当を食べるにょろ!」

ハルヒ「つ、鶴屋さんだったの!?気づかなかったわ・・・」

キョン「やっぱり気づいてなかったのか!」

谷口「俺も気づかなかっただぜ・・・」

国木田「僕も・・・」

朝倉「私も・・・」

ハルヒ「むしろキョンが異常なのよ」

谷口「そうだキョンが異常だ」

国木田「キョンが異常」

朝倉「キョン君まゆげ」

キョン「・・・・・・・・・俺が正しいはずなのになぜかここでは少数派」

鶴屋「あれっ?鶴屋さんのことオール無視ですかにょろ?」

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 22:47:03.35 ID:tuxfJo+rO

鶴屋「さ、キョン君のためにつくってきたこの鶴屋さん印のお弁当を食べるにょろ」

ハルヒ「つ、鶴屋さん!キョンはあたしと一つのお箸であたしのお弁当を食べるんです!」

キョン「・・・そんなこと言ってないんだが」

鶴屋「にょろにょろにょろ、片腹痛いにょろ!」

キョン「・・・・・・それは笑い声なんですか」

鶴屋「そんなお弁当で鶴屋さん特製お弁当に勝てると思っているのかい?」

279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 22:48:58.27 ID:tuxfJo+rO

ハルヒ「なんですって!?」

キョン「いやー、ハルヒの弁当もうまそうだけど」

ハルヒ「そうよねキョン!思春期だもんあーんしたいわよね!」

キョン「・・・・・・お前は思春期にどんな偏見を持っているんだよ」

ハルヒ「キョンもあーん大好きって言ってるわ。そんなあたしのお弁当に勝てるって言うの?」

キョン「・・・・・・だから言ってないって・・・・・・いや別にあーんは嫌いじゃないが」

谷口「・・・・・・・・・・・・」

キョン「な、なんだ、谷口!?」

谷口「・・・・・・なんでもないぜ」

キョン「・・・・・・・・・・・・・・・」

鶴屋「鶴は古来より長寿の動物として尊ばれてきたのさ」

280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 22:49:36.60 ID:tuxfJo+rO

ハルヒ「・・・・・・・・・ゴクッ」

鶴屋「昔から鶴は千年亀は万年って言うっさ」

キョン「・・・・・・・・・はっ、もしかして!?」

鶴屋「キョン君は気づいたみたいにょろ、そうこのお弁当の中身とは!」

キョン(鶴屋さん・・・俺の長生きのために我が身を犠牲にするなんて・・・)

鶴屋「じゃーん、スッポン尽くしの万年生きろ弁当だにょろ!」

キョン「他力本願かよ!」

ハルヒ「・・・・・・ま、負けたわ」

キョン「そっちもなんでだよ!」

谷口「・・・・・・・・・・・・」

キョン「谷口も言いたいことがあるなら言え!」

282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 23:00:28.21 ID:tuxfJo+rO

鶴屋「めがっさお味はどうだったかい?」

キョン「おいしかったです・・・ただ体がとても火照った感じになって」

鶴屋「めがっさふむふむ」

キョン「頭がぼーっとしちゃっとます」

鶴屋「そいつはめがっさめがっさ、もういっちょめがっさ大変さ!」

キョン「今までめがっさ言うの忘れてたんで大バーゲン状態ですね」

鶴屋「でも、まだ鋭いツッコミができるから大丈夫にょろ!」

キョン「適当な診断ありがとうごさいます」

鶴屋「感謝されるとうれしいっさ、照れるにょろ」

キョン「うれしいですか、それはよかった、紙の厚さのような感謝の気持ちですけどね」

289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 23:23:18.62 ID:tuxfJo+rO

放課後・SOS団部室にて

キョン「今日はどんな活動をするんだ?」

ハルヒ「あーんの研究よ!」

キョン「・・・・・・は?」

みくる「・・・それはいったいどうゆうことですかぁ?」

ハルヒ「みくるちゃん!」

みくる「は、はひぃっ!」

ハルヒ「思春期真っ只中の男の子が大好きなものって何?」

みくる「え・・・えぇと・・・」

長門「・・・・・・・・・あーん」

みくる「へ?」

290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 23:24:41.79 ID:tuxfJo+rO

長門「・・・・・・・・・ある組織がおこなった調査によると思春期の男がもっとも好むのが、あーんという回答だった」

長門「・・・・・・・・・あーんは二位の膝枕で耳掻きを三馬身差つけダントツのGT制覇だった」

小泉「その記事は僕もみたことありますね。確かにあーんが一位でしたよ」

ハルヒ「ほらやっぱり!この世界の思春期の男の子の頭の中はあーんで一杯なのよ!」

みくる「・・・・・・キョン君・・・そうなんですか?」

キョン「違うに決まってます」

みくる「・・・・・・じゃ、じゃあ、その格好はなんですか?」

291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 23:25:34.51 ID:tuxfJo+rO

キョン「え?もがもが、もがもがもがってぶはぁ!」

ハルヒ「キョン、汚いわよ!」

キョン「すまんって違う!鶴屋さん、勝手に俺の口にあーんしてるんですか!」

鶴屋「バレちゃったにょろ」

キョン「バレるに決まってるでしょ!」

みくる「・・・・・・・・・やっぱり思春期の男の子ってあーんしか考えてないんですね」

キョン「朝比奈さん、誤解ですって!」

ハルヒ「キョン、五月蠅いわよ!」

小泉「たまには心の扉を開いて、素直に欲望にしたがってもいいんじゃないですか?」

キョン「だから俺にそんな趣味はねぇよ!」

293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 23:43:45.74 ID:tuxfJo+rO

キョン「や、やっと部活が終わった・・・」

ハルヒ「キョン、ちょっと話があるんだけど」

キョン「話?」

ハルヒ「・・・うん、今日やけに鶴屋さんと一緒にいるけど、どうして?」

キョン「あぁ、それは・・・」

長門「・・・・・・・・・嫉妬」

ハルヒ「ゆ、有希いつの間に!?」

長門「・・・・・・・・・嫉妬している」

ハルヒ「え、あたしが!?」

長門「・・・・・・・・・コクリ」

294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 23:45:03.49 ID:tuxfJo+rO

ハルヒ「そんなわけないじゃない!ただ団長として、団員の色恋沙汰を知らないと、いけないって、だけ、で・・・」

長門「・・・・・・・・・本当に?」

ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」

キョン「・・・・・・・・・ハルヒ?」

ハルヒ「キョン・・・あたしね・・・キョンのこと

鶴屋「キョン君見つけたっさ!一緒に帰らないかい?」

キョン「え、でも・・・」

鶴屋「今日は鶴屋さんが晩御飯つくってあげるにょろ!なんなら鶴も食べちゃうかい?」

キョン「それって・・・・・・」

鶴屋「・・・・・・キョン君なら・・・・・・いいにょろ」

鶴屋「あっ、借りとか関係ないっさ!本当にキョン君のことが・・・」

295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 23:45:34.21 ID:tuxfJo+rO

キョン「鶴屋さん・・・・・・ごめんハルヒ行くわ」

ハルヒ「え、ちょ・・・ちょとキョン!」

長門「・・・・・・・・・・・・計算外」

長門「・・・・・・・・・・・・退却」

小泉「待ってください。何してくてるんですか」

長門「・・・・・・・・・・・・世の中に絶対とはない、その体現」

みくる「・・・・・・・・・長門さん」

長門「・・・・・・・・・・・・謝る」

小泉「・・・謝ってすむ問題じゃないですよ」

297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 23:59:45.79 ID:tuxfJo+rO

鶴屋「さぁ、晩御飯の出来上がりにょろ!」

キョン「・・・・・・・・・」

鶴屋「キョン君?」

キョン「あっ、すっごいおいしそうですね、これ!」

鶴屋「・・・・・・キョン君、さっきのこと気にしてるのかい?」

キョン「さっきのこと、ハルヒのことですか」

鶴屋「そうにょろ」

キョン「何言ってるんですか、ほら、せっかくのご飯が冷めてしまいますよ」

鶴屋「・・・・・・・・・」

キョン「本当においしそうですね、どれから食べようかな」

鶴屋「キョン君!」

キョン「・・・・・・・・・鶴屋さん?」

298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 00:00:19.10 ID:E9D0DA9BO

鶴屋「キョン君は絶対気にしてるっさ、わかるにょろ、そんな態度で接してほしくなんかないにょろ!」

キョン「だから俺は気にしてなんか!」

鶴屋「だったら愛してるって言って、涼宮ハルヒよりも愛してるってくれにょろ!」

キョン「・・・・・・俺は・・・俺は・・・涼宮ハルヒより・・・・・・

   鶴屋さんのこと、愛しています」

鶴屋「・・・し・・・信じていいにょろ?」

キョン「はい、信じてください」

鶴屋「よかったさ・・・最後にこんな気持ちになれるなんて」

キョン「最後ってどういうことですか?」

303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 00:29:27.72 ID:E9D0DA9BO

鶴屋「・・・・・・・・・・・・」

キョン「鶴屋さん!最後ってなんなんですか!」

鶴屋「・・・・・・私は鶴だったんだにょろ」

キョン「はい、それは聞きました。恩返しをするために神様に人間の姿にしてもらたって」

鶴屋「・・・・・・そうさ・・・でもひとつだけ言ってないことがあったんだにょろ」

キョン「・・・え?」

鶴屋「・・・人間の体を保てるのは今日まだなのさ」

キョン「う、嘘ですよね、これから毎日楽しい日々がくるって言ってたじゃないですか!」

鶴屋「・・・・・・・・・」

304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 00:31:23.38 ID:E9D0DA9BO

キョン「じゃあ、なんで告白なんかしたんですか?期待させないでくださいよ!」

鶴屋「今日が最後だからキョンにとっての初めての人になりたかったんだにょろ・・・でも」

鶴屋「それも叶わなかったにょろ・・・」

キョン「鶴屋さん・・・?・・・・・・体が透けて・・・る?」

鶴屋「神様はやっぱり意地悪っさ、今日までなんだから12時きっちりまでだと思ったのにさ」

鶴屋「シンデレラすらなれないにょろ・・・」

306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 00:32:26.90 ID:E9D0DA9BO

キョン「・・・う・・・うぁ・・・」

鶴屋「キョン君泣かないでほしいにょろ」

キョン「で・・・でも・・・」

鶴屋「もとから鶴屋なんて人間はいないにょろ、だから私が消えたらみんな忘れてしまうっさ」

キョン「・・・・・・俺は、俺は忘れません・・・・・・絶対に忘れませんから」

鶴屋「やっぱりキョン君は優しいっさ、助けてくれたのがキョン君で本当なよかったにょろ」

キョン「・・・・・・俺も鶴屋さんにあえて本当によかった」

鶴屋「最後に一つ聞かせてほしいにょろ」

308 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 00:33:32.78 ID:E9D0DA9BO

キョン「・・・なん・・・です・・・か?」

鶴屋「私はちゃんと恩返し、できたにょろ?迷惑じゃなかったにょろ?」

キョン「そんなことありません、絶対にありません!少し疲れたけど楽しかったです」

鶴屋「よかったさ・・・もう時間にょろ・・・」

キョン「・・・・・・・・・鶴屋さん」

鶴屋「・・・私は空に帰るにょろ、鶴の体ももう限界みたいさ」

キョン「・・・・・・ありがとうごさいました」

鶴屋「それじゃ、キョン君、めがっさお幸せに」

310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 00:37:54.10 ID:E9D0DA9BO

キョン「あれ、俺何してたんだ?・・・つーかなんで飯二つも用意してるんだ」

ふわり

キョン「羽?この色は鶴か?」

キョン「んー、この羽めがっさいい色してるな・・・って、めがっさって自分で言っといてなんだがなんだよ」

   「・・・・・・でも、いい言葉だな」

   「明日もめがっさいい日になりますように、なんてな」


fin

314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 00:41:21.91 ID:E9D0DA9BO

ここまで書いといていうのもなんだが、ハルヒの原作とアニメ見たことないんだ
ほぼSSから情報を得た

348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 10:38:06.57 ID:E9D0DA9BO

キョン「朝比奈さん達ですか?」

鶴屋「そうにょろ。みくるに呼ばれたんだけど、どこ行ったんだい?」

キョン「ふふふ・・・・・・」

鶴屋「・・・・・・何さその不適な笑みは」

キョン「いやいや、なんでもありませんよ」

鶴屋「気になるっさ」

キョン「べ、べつに鶴屋さんの誕生日プレゼント買いに行ったわけじゃないんだからね!」

鶴屋「にょろーん!」

キョン「しまったぁぁ!」

保守

350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 10:55:50.50 ID:E9D0DA9BO

鶴屋「そうだったにょろ、今日は誕生日だったさ」

キョン「誕生日って二日前とかには覚えてるのに、いざ当日になると他人に言われて初めて気づいたりしますよね」

鶴屋「めがっさうれしいにょろ!」

キョン「もうそろそろ帰ってくると思いますよ」

鶴屋「じゃあここで待ってるっさ」

キョン「では、お茶いれてきますね」

鶴屋「くるしゅうないにょろ」

352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 11:06:02.40 ID:E9D0DA9BO

鶴屋「キョンのプレゼントはなんだい?」

キョン「お金をハルヒたちに渡したんです。何を買ってくるのかはハルヒたち次第ですね」

鶴屋「・・・・・・・・・」

キョン「えっと、ここで鶴屋さんの相手をする係りも居なきゃいけなかったわけで・・・」

鶴屋「・・・・・・・・・」

キョン「鶴屋さん?」

鶴屋「・・・・・・・・・できればキョン君が選んでほしかったさ」

キョン「・・・・・・え?」

鶴屋「い、いやなんでもないにょろ!独り言っさ!」

キョン「はぁ、そうですか」

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 12:05:18.36 ID:E9D0DA9BO

キョン「・・・・・・・・・あの、鶴屋さん」

鶴屋「なんだい」

キョン「その、プレゼントかどうかはわかりませんが」

鶴屋「・・・・・・・・・」

キョン「俺にできる範囲ですが鶴屋さんの願いを聞きますよ」

鶴屋「・・・・・・・・・え?」

キョン「俺にできることなんてたかがしれてますけどね」

鶴屋「そんなことないにょろ」

キョン「さぁ、鶴屋さんの願いはなんですか?」

鶴屋「私の願いは・・・」

ハルヒ「今帰ったわよ!」

362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 12:56:34.27 ID:E9D0DA9BO

キョン「ハルヒ、相変わらず空気読めないな」

ハルヒ「何よ、なんで部室に入っただけで起こられなきゃならないのよ」

鶴屋「まあまあ、キョン君落ち着くさ」

ハルヒ「あっ、鶴屋さん」

鶴屋「はるにゃん今日はありがとうにょろ!」

ハルヒ「な、なんのことかしら」

キョン「いや、実はなハルヒ」

長門「・・・・・・・・・つい誕生日プレゼントを買いに行っていると言ってしまった」

キョン「・・・・・・長門の言うとおりなんだ」

ハルヒ「サプライズだったのに、キョンのバカ!」

鶴屋「まあまあ、はるにゃん落ち着くにょろ」

364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 13:06:34.11 ID:E9D0DA9BO

ハルヒ「さぁ、鶴屋さん。これがプレゼントよ!」

みくる「みんなでお金を出し合って買ったんです」

小泉「かなりの大きさなので運ぶのに苦労しましたよ」

長門「・・・・・・・・・にょろ」

鶴屋「みんなありがとうにょろ!」

キョン「ちなみにケーキもありますよ」

鶴屋「わーすごいにょろ、みんな本当にありがとうっさ!」

ハルヒ「鶴屋さん、プレゼントは素餅よ!」

鶴屋「・・・・・・・・・む?」

ハルヒ「だから素餅よ、国産もち米使った素・も・ち・よ」

鶴屋「にょろーん!」

キョン「わぁっ!?鶴屋さんハンニバルっ!?」

367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 14:06:11.24 ID:E9D0DA9BO

キョン「謝りますから機嫌直してくださいよ鶴屋さん」

鶴屋「・・・怒ってないにょろ」

キョン「本当にそうですか?」

鶴屋「・・・だって明日キョンがお買い物に付き合ってくれるにょろ」

キョン「・・・・・・え?」

ハルヒ「・・・・・・っ!」

鶴屋「言ってくれたさ、願いを一つ聞いてくれるって」

キョン「確かに言いましたが・・・」

鶴屋「・・・嫌・・・にょろ?」

キョン「全然!こっちからお願いしたいくらいです!」

鶴屋「なら明日行こうにょろ!」

キョン「はい、わかりました」

ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」

369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 14:54:46.23 ID:E9D0DA9BO

昨日今日と書いてきたけど実は俺・・・・・・みくる派なんだ

374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 15:08:28.37 ID:E9D0DA9BO

日曜日

キョン「待ち合わせ時間十分前・・・・・・よし」

鶴屋「にょろーん!キョン君!」

キョン「鶴屋さん、おはようございます」

鶴屋「おっはよん、いやー、ちょっと遅かったかい?」

キョン「いえいえ、俺も来たばっかりですよ」

鶴屋「そっかぁ、あははっ!」

キョン「あはははは」


物陰にて

ハルヒ「・・・・・・・・・じーっ」

400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/27(日) 21:28:32.28 ID:E9D0DA9BO

みくる「あ、あの・・・」

ハルヒ「なぁにぃ、みくるちゃん」

みくる「ひっ・・・・・・なっなんでもありましぇん!」

ハルヒ「そう、ならいいわ」

みくる(こ・・・こわひ・・・)

ハルヒ「・・・キョンと鶴屋さん近過ぎよ・・・胸当たってるんじゃないかしら・・・いや当ててる!?」

小泉「確かに近いですね」

ハルヒ「小泉もそう思うでしょ!あのバカキョン、あんなに鼻の下伸ばして!」

長門「・・・・・・・・・あまり大きな声を出すと見つかる可能性がある」

ハルヒ「そうだったわ、つかず離れず静かに騒がず尾行をしていきましょう」

みくる(・・・・・・帰りたいですぅ)



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