1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:31:50.60 ID:ZexFgHut0
長門「・・・・・・・・友達いない・・・・・くすん」
長門「・・・・・・・・・・今日も本でも読もう」
3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:33:13.35 ID:ZexFgHut0
高校の三年間、思えば長いようですごく短かった
ある冬の日、彼が文芸部室に訪問してくれて、それがキッカケで一緒に文芸部で活動して
部員には恵まれなかったけど、彼と楽しく過ごせて、恋仲になって・・・・・はぅぅ・・・
彼がいてくれたから、社交的でなく、友達のいなかった私も楽しく高校生活がすごせた
そんな彼とも、高校の卒業式でお別れ、彼は地元に残り、私は関東の女子大学に進学した
彼との別れは辛かったけれど、私達のつながりが消えるわけではない
だから、離れても頑張ろうと思った、そんな私の大学生活が始まる・・・・
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:34:13.87 ID:ZexFgHut0
期待と不安、形容するならそれが妥当と思われる心境
私には期待のほうが大きかった
彼と過ごした事で、独りのさびしさ、友達や恋人の暖かさを感じたから
口下手な私でも友達と青春を謳歌する姿を描いていた
「新入生?どう、ウチのサークル入らない?」
「バスケとかに興味ない?マネも募集してるんだけど・・・・」
いろいろな勧誘があったけれど、わたしは文学系のサークルに入ろうと思っていた
けれど、文学サークルは存在してなかった
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:36:48.42 ID:ZexFgHut0
結局私は、サークルには所属せずにいた
講義のレポートや課題などに追われ、忙しい毎日を送っていた
大好きな本を読む時間も制限され、最近では休み時間にしか読めなくなっていた
今日も私は、一人、本を読んでいる
そんな時、誰かの話し声が聞こえた
「ねぇ、あの子さぁ・・・いっつも本よんでない?根暗っぽいよねー」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:37:07.21 ID:ZexFgHut0
カクテル・パーティー効果だろうか、その声はハッキリと私の耳に届いた
「だよねー、確かにちょっと顔はいいけどさー、澄ましすぎだよね」
「まぁ、あーいう人は友達も彼氏も出来ないで一生暗く過ごすんだよね」
彼女達の笑い声は、私が今まで気にも留めなかったことを曝け出した
そう、私は・・・・・”ボッチ”だったのだ
周りを見回すと、いつの間に仲良くなったのだろうか、数人づつのグループが出来ていた
その中で独りだけ孤立した私が浮かび上がっていた
そういえば聞いたことがある
女子大ではボッチになりやすいと
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:37:22.27 ID:ZexFgHut0
意識してしまったことで、私は急に恥ずかしくなり、トイレに逃げ込んだ
「・・・・・どうしよう・・・・友達・・・・いなかった」
一度刻み付けられると、耐え難いほどの孤独感に襲われた
中学までの私ならそんな事は気にもならなかっただろうけど
高校で友達と語り合う楽しさ、彼と過ごす幸福感を味わってしまった
そのことで、私の中で新たな感情が急速に育っていた
「独りはもう・・・・・いや・・・・・彼に・・・・電話かけよう・・・」
そう思ってかけたのは遠距離恋愛中の彼
お人よしで、優しくて、でもハートは熱い彼
私はもはや彼に依存しなくては、耐えきれなかった
『プップップ・・・・trrrrrrrrrrrrrrr』
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:37:50.33 ID:ZexFgHut0
早く彼の声が聞きたい、彼の穏やかな声を聞きたい、その思いが私の心を支配していた
『ガチャ』
「もしもs」
『お掛けになった電話番号は、ただいま電波の届かないところにあるか、電源が・・・・』
単調な、機会音声が聞こえる
きっと掛け間違えたんだ、と都合のいい解釈をしてもう一度彼に電話をかけた
『お掛けになった電話番号h・・・・』
結果は同じだった
私は彼にも拒絶されてしまったの?
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:38:05.07 ID:ZexFgHut0
その日はもう、気が気で無かった
私の最も信頼している彼が、私の事を・・・・
考えるだけで居た堪れない気持ちになる
結局今日の講義内容はまったく頭に入らなかった
夜九時、私と彼のいつもの電話の時間が始まる
ここで繋がらなかったら、どうしよう
有り得ないという気持ちより、恐怖の割合が多かった
恐る恐る彼とおそろいの携帯を取り出し、コールをかけた
『プップップ・・・・trrrrrrrrrrrrrrr』
私の心臓はこれ以上無いほど早く動き、口から飛び出そうな気持ち悪さに襲われた
(お願い・・・・出て・・・・・)
『ガチャ』
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:38:21.64 ID:ZexFgHut0
「有希、今日も時間通りだったな、そんなに拘らなくてもいいのに」
彼の穏やかな声が聞こえた
その瞬間、私の目からは感涙の涙が流れ、嗚咽が止まらなかった
「ぐすっ・・・・ひぐっ・・・・よかっ・・・・ひっく・・・た」
「おい!どうした有希!何かあったのか!?」
「だ・・・だいじょ・・・ひっ・・なんで・・・・なぃ・・・・ぃぐ」
「なんでもないこと無いだろ!?どうしたんだ!何かやられたのか?事件か?事故か?」
彼の心配そうな声をよそに、私の心は喜びで満たされていった
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:38:35.30 ID:ZexFgHut0
落ち着いてきた私は彼に全てを話した
友達の居ない事、人の会話で寂しさがこみ上げた事、電話が繋がらなくて拒絶されたと思ったこと
「そうか、出られなくて悪かった。ちょうど電池が切れてしまったんだ。すまない」
「いい・・・・私もおかしかった・・・・あなたがそんなことするはず無いのに・・・・」
それから私達はいつもどおりの会話を楽しんで、おやすみのキスで電話を切った
「私は・・・あなたがいるから・・・・大丈夫・・・・」
夜空に向かってそっと呟いて、恥ずかしくなって私は深い眠りについた
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:38:48.86 ID:ZexFgHut0
それから、私は、自信を持って生きていけた
彼が居るという安心感と幸福感が私の原動力だ
文学サークルを作りもした、いまだに所属しているのは私一人だけれど・・・・
夏休みには彼に会える、私の気持ちはもうそこしか見えてなかった
試験の日程もしっかりとこなし、私は彼の待つ故郷へと、久々に帰省した
一刻も早く彼にあって、その優しい体で包み込んで欲しい
頭をなでて「有希、愛してるよ」とささやいて欲しい
久々の故郷は、とても蒸し暑く、太陽がまぶしく輝いていた
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:45:58.10 ID:ZexFgHut0
私は荷物を持ったまま、彼のアパートに着いた
(こっそり入って彼を驚かせよう)
少しだけ湧いた悪戯心で、彼の部屋に侵入した
中から彼と誰かの声が聞こえた
誰だろう?声からは女の人のようだけど・・・・まさかね・・・・
「だから、佐々木よ、今日しっかり話をつけるといっているだろ!」
「いや、君は情に流されやすいからね、僕も同席するよ」
「ちゃんと有希とは別れるさ、今はお前がいるんだから」
・・・・・・え?彼は今なんて・・・・・?
私と・・・・・・別れる・・・・・・・?お前がいる・・・・・・?
私の体はまるで鉄のように動かなかった
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 21:50:07.65 ID:ZexFgHut0
「ん?って有希!?お前どうしてここに!?」
彼が私に気づいたらしい、私に激しい口調でたずねてきた
「というか、今の話きいて・・・・・」
「なら好都合だよ、実はね長門さん。彼は今、私と付き合ってるの。おとなしく身を引いてくれないかな?」
彼の隣にいた利発そうな女性が話しかけてきた
「聞こえてる?あなたとはもう別れたいそうよ、ね?だからさ」
私の信じていたものがガラガラと崩れ落ちた
「アハ・・・・・・アハハハハハ・・・・・ハハハハハハハ」
自分のものとは思えない笑い声が、自分の口から発せられた
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 22:01:28.05 ID:ZexFgHut0
「そっか・・・・・・・・」
私は台所から包丁を取り出し、ソレを二人に向けた
「そうなんだ・・・・あなたは・・・・私を弄んでたんだ・・・・・・」
「ま、待て有希!!早まるな!!」
彼が必死の形相で私をなだめようとしてるのが分かる
でも、もうとまらない
「・・・・・・止められないよ」
そう言って、私は、その包丁で自らの咽喉を切り裂いた
血が噴出していくにつれ、体の力が抜けていく
誰かの悲鳴と、彼の声が聞こえたような気がした
けれども、私はその瞬間、意識を手放した
終
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 22:03:48.97 ID:ZexFgHut0
うはwwww誰もいねぇwwwwww
キョンの人の真似してみたが、二番煎じはダメかwwwwwwwww
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 22:36:38.02 ID:ZexFgHut0
小中とずっと友達と呼べるものが居なかった私
けれど、高校のときは、彼がいて、孤独なんて微塵も感じなかった
そんな彼とも、卒業を期に離れ離れになってしまう
私との絆は消えない、けれど離れているのは不安になってしまう
彼は優しいし大学でもてるのではないか・・・と
私のほうは都内の女子大に進学する事になった
兵庫と東京
私はこの寂しさにかてるだろうか・・・・・・
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/18(金) 22:45:33.48 ID:ZexFgHut0
東京の夜、私は小腹が空いたのでコンビニに行った
途中で通った公園で私はレイプされた
そして妊娠した
もう生きているのはやめよう
私は死んだ
(笑)