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700 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 00:54:47.74 ID:Nm6I5rAe0

ひより「ただいまっと!」
帰宅の挨拶をさっと済ませ、部屋へと飛び込む。
ひより「さっき思いついたネタを覚えてるうちにメモっておかないと!」
ひより(アイディアは同人作家の命ッス)
その命であるネタを失わないため、カバンを放り投げると同時にメモ帳を取り出す。
机に向かってペンケースを開いて――。
ひより「あれ? 私、こんなボールペン持ってたっけ?」
ペンケースの中には見慣れないボールペンが。
その見慣れないボールペンを取り出し、まじまじと見た。

ひより「う〜ん……一見、普通のボールペン。でもあんまり安物というわけでもなさそう」
ひより「色は……黒かな。 インクが少ないから、かなり使い古してるのみたい……」
チェンバーの内のインクは、既に1/4程しか残っていないようだった。
ひより「やっぱり私のじゃないよなぁ……誰かのを間違えてもって帰っちゃったのかな」
今日の学校でのことを思い出すが、ペンを間違えるような場面はなかったはずだ。
ひより「てっ、こんなことしてる場合じゃない!」
自分が今一番果たすべき使命を思い出し、机の上のメモ帳に向き直りペンを構える。

ひより「……あ、あれ?」
……思い出せない。
ひより「おかしい! 絶対面白いのに! 絶対面白いはずなのに……」
がっくりとうな垂れて机の上に伸びる。
ひより(私、なにやってるんだろ……)
不甲斐なさと悲しさが、両方いっぺんにやって来る。
ひより「はぁ……」
顔だけを横に起こし、ペン先をメモ帳の上で適当に走らせる。

702 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 00:55:45.66 ID:Nm6I5rAe0

「それでは、続いてのニュースです」
家族がテレビでも見ているのか、部屋の外からニュースキャスターの声が聞こえてくる。
「○○県○○市で発生した銀行立てこもり事件についての最新情報です」
「犯人の銃撃を受け負傷していた市内在住の警察官○○××さん24才がつい先ほど、搬送先の病院で亡くなられたとのことです」
ひより(ひどい事件だなぁ……)
極悪非道な人たちが生きている中、そんな勇敢な人たちが若くしてなくなるなんて。
自分はあったこともない、まったく接点のない人のことだけど……なぜか、ふと感傷に浸る。
亡くなられた方ももっと生きていたかっただろうに。
親族の方々ももっと生きてほしかっただろうに。

そこではっとペンの動きを止めた。
適当に描いた図形だか文字だかの中にはっきりとした人の名前。
先ほどニュースで流れた名前だった。
ひより「なんか、不謹慎なことを……なにやってるんだ私!」
耳から入っていた言葉を無意識のうちに書き綴ってしまったのかもしれない。
ひより(なんだかこの人に悪い様な気がする)
それから上体を起こし、メモをくしゃっと丸め、ゴミ箱に投げ捨てた。


「命のボールペン」 田村 ひより

703 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 00:57:20.69 ID:Nm6I5rAe0

ひより「ふわぁ〜おはようッス……」
まだ完全に起きぬけていない頭でリビングのドアを開ける。

昨日の自分はなんだったんだろうかとぼんやりとし頭で考えた。
きっとたまたま調子が悪かったんだろう。
誰だってなんとはなく気分が浮かない日もある
そう自分で納得させテレビへと目を向けた。

「続いてのニュースです。昨日発生した銀行立てこもり事件で亡くなられた○○××さんですが、昨晩息を吹き返したとのことです。医療関係者の間では――」
ひより(えっ?)
一瞬言っていることの意味がわからなかった。一度死んだ人が生き返った?

もう一度テレビ画面に目をやり、確かめる。
本当にニュースなのか?
ドラマか何かじゃないのか?
しかし、ニュースを伝えるキャスターも、その後ろのセットも、いつも自分が見ているニュース番組のそれだった。
別にエイプリルフールネタというわけでもないだろう。
このキャスターは本気で言っているんだ。
一度死んだ人間が生き返った、と。
しかし本当にそんなことがあるのか?
だとしても何故? 診断ミス?

そこではっと昨日のことを思い出した。
まったく覚えのないボールペン。
息を吹き返した人は、そのボールペンによって名前を書かれた人間。

704 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 00:58:30.97 ID:Nm6I5rAe0

ひより(もしかして……)

そこで今までの仮説を頭から掃き捨てた。
馬鹿馬鹿しい。
そんなことあるわけがない。
ひより(どんだけアニメやゲームで毒されてるんだ私っ……)
自分らしいと思ってか、軽く吐息で笑いイスに腰かける。
テーブルの上にはお母さんが広げておいたと思われる郵便物が無造作に置かれていた。
それを手で広げて自分宛の物がないかを探す。
ある一枚の紙切れを見つけた所で手が止まった。
『訃報 ○○町 ×丁目の××さんが亡くなりました。つきましては告別式のほうを――』
ひより(でも、もしかしたら……)
静かに息を呑み、自分の部屋にあるはずのボールペンのことを思い出した。

705 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:00:28.39 ID:Nm6I5rAe0

ひより「ハァッ……ハァッ…」
今日は珍しく、帰り道を走って帰っていた。
それにはもちろん、理由がある。
確かめたいことがあったからだ。


ひより「お母さんただいま!」
勢いよくドアを開け放つ。
「どうしたのそんなに慌てて?」
ひより「今日なんか変わったこととかなかった!?」
「変わったことって別に……お買い物に行ったとき少しお釣りが多かったこととか……」
ひより「他には!?」
「うーん……特にはないかしらね……」
ひより「そっか……」
自分でもがっくりと肩を落としているのがわかった。
ひより(やっぱりあれはたまたまだったんだ……)
失意のまま部屋に戻ろうとしたとき……
「あ、そうそう。おかしな話だけど、そういえば昨日なくなったご近所の××さんが今朝息を吹き返したって話を――」
パッと表情が明るくなり、お母さんを振り返る。
ひより「ホントに!? やったぁ!!」
「でも、どうしたの? ひよりはほとんどあったこともないでしょう?」
そのままお母さんの話を最後まで聞くことなく駆け出す。
部屋に入り、ドアを閉め、カバンを開け、ペンケースを取り出す。
そして、まるで誰に見られてもいけないかのようにゆっくりとケースを開き中を覗く。
あった。
あのボールペンだ。
ひより(すごい……本物だったんだ。まるで逆デスノートッス! 私が神ッス!」

706 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:01:16.63 ID:Nm6I5rAe0

その日から私はまさに神だった。
引ったくりを捕まえようとして逆上した犯人に刺された中年の男性。
溺れた子供を助けようと飛び込んで、逆に溺れてしまった若い青年。
家族が少し目を離した隙に消え、無残な姿で見つかった幼い子供。

ニュースで理不尽な死を迎えた人を見つけては生き返らせ。
友達からペットや家族が亡くなったと聞けば生き返らせ。

何人、何十人。いや、もしかしたらもっとかもしれない。
数え切れないほどの人たちを生き返らせ、助けてきた。

でも、このボールペンのことは誰にも言わなかった。
それはきっと私の中に少しばかりの罪悪感のようなものがあったからだと思う。
まるで人の命を弄んでいる様な……
良いことをしているはずなのに、どこか後ろめたさがあった。

ふとペンのインクに目をやった。
ひより(うわっ、かなり少なくなってる……)
始めのころは1/4程あったインクが、今ではもう目測で数ミリ程しかなくなっている。
ひより(無計画にどんどん書きまくったからかなぁ……でも、計画的に書くっていうのもなんだか……)

そんなことを考えていると、ちょうど携帯に一件の着信があった。
ディスプレイを見ると、どうやら泉先輩のようだ。
こなた「あ、もしもしひよりん? 実はさ、今度3年団と1年団で海に行くことになってさぁ――」

電話のないようは、海水浴へいくから、私もどうかという内容のものだった。
もちろん、二つ返事でOKを出した。

708 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:01:54.11 ID:Nm6I5rAe0

それから数日後。海水浴当日。
ゆい「ゆたか、日射病で倒れたりしないように気をつけるんだよ〜?」
ゆたか「うん。今日は体調も良いみたいだし、大丈夫!」
みなみ「それに、私がついているから……」
ひより(海だから何か同人のネタになるものがあるかもと思ったら……いきなりとばしてくれるッス!)
私は今日の海水浴を、他の人とは違う意味も楽しみにしていた。

ゆい「じゃあ、皆車に乗ってね〜」
どうやら先輩たちが黒井先生の車に乗って、私たちが成実さんの車に乗るようだった。
助手席にはゆーちゃん。その後ろにはみなみちゃん。そして運転席の隣に私。


車内には、成実さんの誰に言っているともない間延びした声と、二人の会話が響いていた。
ひより(みんな楽しそうだなぁ……)
などと思いながら、私はここでもあのボールペンのことを考えていた。
カバンの中をあさり、ボールペンを取り出す。
最近はどこへ行くにも持ち歩いていた。
もう、インクはほとんど無くなっていた。
ひより(書けても、あと一人か二人? ……もう少しいけるかな?)
どちらにしろ、今までのペースではもう一日で使いこなしてしまえる程しか残っていなかった。
ひより(どうしよう……書けば減るのは当たり前だけど……)
しばらくペンを眺めていたが、やがて首を振り、ペンを戻した。
ひより(止めよう。今日は一日、皆と楽しもう)
ひより「ねぇ、みなみちゃん――」
二人の談笑に入ろうと、そちらを向いたときだった。
時間の流れが遅く感じた。
今、自分たちの乗っている車は交差点へ差し掛かっている。
その自分たち目掛けて左から猛スピードで突っ込んでくる車。
もう、すぐ目の前だった――

709 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:02:25.46 ID:Nm6I5rAe0

ひより(んっ……ここは……?)
長かったのか、短かったのか。
時間の感覚すらない暗闇から意識が覚醒する。
細く目を開けてみると、頭上には見慣れない灰色の冷たい天井がある。
部屋の中には電子音が定期的に鳴り響き、顔には何か、マスクのようなものを付けられていた。
つかさ「うぅ……お姉ちゃん……」
かがみ「泣かないの。あんたが泣いてもしょうがないでしょう?」
始めてばかりの世界で、聞きなれた声が聞こえた。
ひより(柊……先輩)
ひより(そうだ……私たち、車に乗ってて……それで事故に……)
おぼろげながらにも、あの時のことを思い出してきた。

711 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:03:51.22 ID:Nm6I5rAe0

ガラガラガラ
ドアを開けて誰かが入ってきたようだった。
こなた「ゆい姉さんはもう大丈夫だって。運転席だったから割と軽かったみたい……」
ひより(泉先輩……)
もう一人、聞きなれた声の人物が増えた。
かがみ「そう……。ひよりちゃんは……結構危ないみたい……」
柊かがみ先輩の声が低くなる。
ひより(そっか……私、危ないんだ……)

ぼんやりと天井を眺める。
死との直面。
今まで何人もを救ってきた"死"との。
ひより(……そうだ)
あのボールペンのことを思い出した。
ひより(先輩に頼んで……あのペンで名前を書いてもらえば……)

声をかけようと口を開きかけた時だった。
かがみ「……それで……ゆたかちゃんたちは?」

ひより(ゆー……ちゃん?)
事故のせいか、混沌としていた記憶が一気に呼び戻されてきた。
ゆーちゃんとみなみちゃん。
追突してきた車に私たちよりも近かった二人。
二人はいったいどうなった?
こなた「それが……」
先輩の声のトーンが沈む。
それの指す意味は大体わかった。
こなた「でも、病院の先生も可能性はゼロじゃないっていってるし……まだ決まったわけじゃ……」
つかさ先輩の泣き声が少し大きくなった気がする。

712 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:04:36.19 ID:Nm6I5rAe0

さっきの自分を恥じた。
真っ先に自分が生き残る事を考えた自分。

ひより「先……輩……」
動かない舌を必死に動かして、呼びかける。
こなた「ひよりん……? 目が覚めたの? まってて、今お医者さんを――」
ひより「待ってください……」
病室を去ろうとする先輩を止める。
ひより「先輩に、お願いがあるんです……」
こなた「……ひよりん?」
ひより「私のカバンの中……インクの切れかけたボールペンが……」

そう。
もうインクはほとんど残っていない。
これでインクは無くなってしまうかもしれない。
でも、それでいい

713 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:05:53.68 ID:Nm6I5rAe0

ひより「それで、ゆーちゃんとみなみちゃんに……手紙を……」
かがみ「ちょっと、それじゃまるで……」
遺書みたい。と続けたいんだろう。
ある意味そうかもしれない。

こなた「……わかった」
泉先輩が私のカバンをあさり、あのボールペンとメモ帳を取り出す。
こなた「このペンで良い?」
私は力なく頷く。
ひより「小早川 ゆたかさんと岩崎 みなみさんへ……」
ひより「これからも二人仲良く、友達でいてください……」
ホントは名前さえ書いてもらえればそれでよかった。
でも、最後に――私からのメッセージと願いを残したかった。
こなた「……書いたよひよりん」
私はもう一度、ゆっくりと、本当に力なく頷いた。
こなた「……ひよりん?」
先輩の心配した声が聞こえる。
その直後にドアの開け放たれる音。

そうじろう「大変だこなた! ゆーちゃんたちが!」
こなた「ゆーちゃん? ゆーちゃんがどうかしたの!?」
そうじろう「さっきまでダメかもしれないって言われてたのに、意識を取り戻して――」
薄れ行く意識の中。
最後に聞こえてきた声はそれだった。
よかった。
本当によかった。
涙が流れるのがわかった。

714 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:06:15.30 ID:Nm6I5rAe0

真っ白い世界が広がっていた。
眩い光が降り注ぐ世界。
ひより(二人とも、元気になれたかな? あれで、よかったんだよね……)
ゆーちゃんとみなみちゃん。
二人の顔を思い浮かべる。
ひより(私の分も、長生きしてくれるかな……)
自分でも臭いセリフだと思い、クスッと笑った後空を仰ぐ。
眩い光が、より一層強く、白く顔を照らした。

716 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:07:11.59 ID:Nm6I5rAe0

ひより「う……ん……」
そのあまりの眩しさに、目がくらみ、意識が覚醒していく。
……覚醒?

ひより「あ……れ?」
目を開けると死の直前に見た病院の天井。
窓からは朝日が私の顔を照らしていた。
ひより「私……死んだはずじゃ……」
ゆたか「ひよりちゃん!」
声をしたほうを向くと、ゆーちゃんがうれしそうな、それでいて泣きそうな顔で立っていた。
ひより「ゆーちゃん……あの、私――」
ゆたか「お姉ちゃん、みなみちゃん! ひよりちゃんが!」

ゆーちゃんが叫ぶと、皆そばにいてくれたのか先輩たちが病室へ流れこんできた。
こなた「ひよりん、ホントにもう大丈夫なの? だって――」
つかさ「大丈夫? もう痛くない?」
かがみ「お医者さんもかなり危ないって言ってたのに……」
そうじろう「ホントにもう平気なのかい? でも、ゆーちゃんたちといい、田村さんといいとても昨日まで生死の境をさ迷っていたとは……」
みんな、それぞれの言葉で私の事を心配してくれていた。
でも、なぜ?
確かにあの時、もうだめだと思ったのに……

717 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:07:49.87 ID:Nm6I5rAe0

こなた「よかったねひよりん。ゆーちゃんなんてすごく心配してたんだよ? ひよりんの為にって――ほら」
そう言って先輩が何かを持ってきてくれた。
ひより「……色紙?」
それはサインなんかでよく使われる色紙だった。
ゆたか「うん。皆でひよりちゃんを励まそうって思って」
みなみ「……ゆたかが提案した」
色紙を受け取り、目を落とした。
涙があふれそうだった。

『ひよりちゃんへ 私たちずっと友達だよ これからも一緒に遊びにいったりしようね ゆたか』
『また、皆で海や花火へいこう みなみ』
『ひよりちゃん 漫画のアイデアとか一緒に考えるから がんばって! つかあ』
『田村さん 君はまだ若いんだ ゆーちゃんたちとこれからも、もっと人生を生きるべきなんだよ 泉 そうじろう』
『ひよりん 私は信じてるよ またひよりんといつもみたいにオタなこと言って笑えるのを こなた』

718 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:08:24.15 ID:Nm6I5rAe0

ひより「みんな……」
涙がこぼれないよう必死だった。
こなた「ひよりん、泣かない泣かない」
先輩がいつも通りの声で慰めてくれる。
ゆたか「目が覚めた後、お姉ちゃんから手紙を受け取って、それで私も何かお返しをしようと思ったの」
ゆたか「それで、ひよりちゃんのペンを借りたんだけど、書き終わったところでインクが切れちゃって――」
そうか。
そうだったんだ。
私は、私の勝手ながらあのボールペンの存在意義に気づいた。
私は試されていたのかもしれない――
自分にとって大切なもの。私の行動を。

ゆたか「ごめんね? 勝手に使っちゃって……」
でも、もう気づいた。
私がいる。
でも、それは皆のお陰でもある。
私の大切なもの。
身近にあった。
私の友達。
これで良かったんだ。

ひより「ううん……あれはもう、私には必要のないものだから」
私は涙が浮かんだままの目で微笑んだ。


世にも
奇妙な
らき☆すた

720 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/11(金) 01:09:15.82 ID:Nm6I5rAe0

白石「人間関係の希薄さが囁かれる現代ですが、"親友"という字は"親しい""友達"と書きます」
白石「人間関係が希薄なのは、実は昔からなのかもしれません」
白石「あなたには親友と呼ぶことのできる人がいますか?」
白石「もし、いたとして……その人はあなたのことを親友と思っているでしょうか?」
白石「次に奇妙な物語の扉を開くのは、あなたかも知れません」


以上、ひより完
思ったより長くなってしまったな……スマン ごゆっくり



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