358 名前:出会いは野球ですね?わかります[sage] 投稿日:2008/03/30(日) 10:21:08.64 ID:MBCK67TFO
初めて話したのは自主制作映画の撮影の時。
その次は、確か野球の試合の時。
3回目になる頃には、すっかり親しい友人のような関係になっていた。
あの先輩…鶴屋さんは、そんな人だ。きっと誰にも同じような接し方で、だから別にボクは特別とかは意識してなかった。
「ちょっと付き合ってくれないかなっ…?」
なんて言われるまでは。
363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/03/30(日) 10:43:17.91 ID:MBCK67TFO
>>358
「はっ…はい!こちらこそお願いします!」
告白された。驚いた。即答で本音も漏れた。
「にょろ?…えっと、プレゼントの買い物に、って意味っさ…///」
勘違いだった。今更ながら恥ずかしい…
「あ…あはははっ!勘違いさせたみたいで悪いねっ!行こっか?」
繋がれた手から伝わる鼓動が速いのは、気のせいだとこの時は思っていた。
デパートに着いたボク達は、紳士服売り場に行って、無難にネクタイを選んだ。
鶴屋さんのお父さん用プレゼントだし無難に、というのはボクの意見だった。
…唐突だけど、ボクがこれだけ饒舌で説明口調なのは、キョンの影響と信じたい。
それはそうと、選び終わったボク達は今、近所の喫茶店で会話していた。
「…でねっ、スモチはやっぱり北海道のが一番おいしいっさ!」
スモチ…?酢こんぶの親戚か何かと仮定して相槌を打っておく。楽しそうな鶴屋さんに水を差したりはしたくない。
369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/03/30(日) 11:02:49.06 ID:MBCK67TFO
>>363
「…えっと、国木田くんっ、それで…どうするのかなっ?」
何のことだろうか…まあ鶴屋さんの誘いを断るのも勿体無いよね?
「はい、鶴屋さんとなら何度でもお付き合いしますよ?」
「ふわぉっ!?キミって意外と大胆少年なんだねっ?///」
…どうやら踏み外してしまったみたいだ。
「え、えっとね、アタシも国木田君みたいに可愛い子の方が…って何言わせるのさぁっ!///」
本音としては、慌ててる鶴屋さんの方が可愛いと思う。先輩に可愛いと思うのは失礼かもしれないが本音は止められないよね?
「わ、わかったよぅ…付き合うっさ…///」
「…へっ?」
谷口らしい、もといアホらしい間抜けな声を出してしまった。気付いたら富士山頂みたいな気分だ。
「だっ、だからっ!勘違いさせちゃった方のお返事っさ!」
…トントン拍子を飛び越えて、スタート地点がゴールといった気分だ。
「おっ、お願いしますっ…///」
「こ…こちらこそよろしく…にょろ…///」
ペコペコと頭を下げあっている様子はきっと滑稽だっただろう…クラスメートが誰も見てませんように。
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/03/30(日) 11:18:30.67 ID:MBCK67TFO
>>369
その後の話だが、お互い照れ臭くなってしまったので解散した。二人ともあの空気に耐えられなかった。
…世のバカップルを少し尊敬してしまった。ちなみに帰ってから、鶴屋さんからはメールが来た。
From:鶴屋さん
今日はあんがとっ☆
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プレゼントはちゃんと渡して、喜んでもらえたよっ☆
国木田君のおかげっさ!
あ、あとねっ、その…彼女とかの事だけど…
これから、よろしくっさ☆
じゃあまた明日学校でねっ!
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…幸せ過ぎて死にそうと言うのはきっと本当だと思う。
明日学校で会いに行こう。屋上で一緒にご飯も悪くない。谷口は一人でも生きていけると仮定しておく。
ごめんね谷口、今のボクは君にかまっていられないんだよ。
376 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/03/30(日) 11:26:36.68 ID:MBCK67TFO
鶴屋さんwith国木田編
第1部 完
次回作の予定はありません
初めて書いたがSSは読むものだね。書くもんじゃない…駄作サーセン