5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 16:03:06.57 ID:I0FoiaVf0
谷・口「アイヤー。AV男優業も楽じゃないネ」
谷・口「中国とてもいい国。祖国は世界一ネ」
谷・口「でもこうも忙しいと性も根も尽き果ててしまいそうアルネ」
谷・口「谷口です」
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/09(土) 16:06:23.30 ID:I0FoiaVf0
谷「こんな時はギョウザを食べて英気を養うの一番」
谷「ムシャムシャパリパリペチャクチャ」
谷「えふぅ」
谷「もうすぐ北京オリンピクが開催されるヨ」
谷「私もより忙しくなるネ」
谷「もっとギョウザ食べて体力をつけるのネ」
谷「そしてもっともっと祖国のために働くのヨ」
谷「ん?」
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 16:09:18.29 ID:I0FoiaVf0
谷「食堂のテレビでジャパンのことを報道しているのネ」
谷「なになに」
谷「ガッデーム!」
谷「なにヨこれ!?」
谷「私の祖国、とてもいいとこ! 大きなお友達から小さなお友達までギョウザも安心して食べられる!」
谷「トイレも戸なんて無い方が駆け込みやすくて便利!」
谷「なのにそれがイケナイてどういうことなのネ!」
谷「おろろろーん」
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 16:14:44.80 ID:I0FoiaVf0
谷「ウォシュレットなんてちょっと格好いい横文字つかっちゃってさ!」
谷「あんな温水尻穴洗い装置に大事なアナルを一任している無責任な国民に、我が祖国のチャームポイントなんて分からないネ!」
谷「うおーん! うおーん!」
谷「アイヤー、こうなったらヤケ食いネ」
谷「オヤジ、ギョウザ定食3人前追加アルヨ!」
藤原「へいお待ち」
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 16:19:48.26 ID:I0FoiaVf0
谷「もっしゃもっしゃ!」
藤原「お客さん」
谷「もっしゃもっしゃ!」
藤原「ひょっとしてAV男優の谷・口さんかい」
谷「アイヤー。サインは後回しネ」
藤原「祖国のトイレをバカにされたのが、そんなに悔しいか?」
谷「当たり前田のティンパニーネ!」
谷「祖国のトイレット事情をバカにするやつは、清潔できれいなトイレで免疫力をなくして尻病に感染すればいいのネ!」
谷「もっしゃもっしゃ!」
藤原「なら、あんたにその気があるんなら、俺たちと手を組まないかい?」
谷「もっしゃもっしゃ!」
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 16:28:04.42 ID:I0FoiaVf0
藤原「俺の名前は藤原。このギョウザ店の主人だが、それはあくまで表向き」
藤原「その正体は、腐女子帝国を影から支える一大組織、佐々木組の幹部のひとりさ」
谷「アイヤー。佐々木組といえば、ジャパンを腐女子の国に変えてしまおうという秘密結社ネ」
藤原「あんたの祖国のトイレを思う熱い気持ちがあれば、きっとその願いはかなえられるはずさ」
藤原「腐女子帝国の名の下に!」
谷「アイヤー」
谷「じゃあ試しにやってみるアルヨ」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 16:36:42.26 ID:I0FoiaVf0
藤原「そうと決まれば話は早い。みんな、カムヒアー!」
橘「話は厨房で聞かせていただきました」
九曜「────」
藤原「紹介しよう、谷。彼女たちは我々の仲間。マイ同志の橘と九曜だ」
谷「アイヤー。わしづかみにしてみたくなる髪型の女性と、ヘルメットみたいな頭の女性ネ」
谷「私は谷。プロフェッサー谷・口ネ」
藤原「自己紹介も済んだところで、早速行こうか」
谷「行くって、どこへアルか?」
藤原「我々佐々木組の聖地だよ」
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 16:47:30.28 ID:I0FoiaVf0
佐々木「うー」
橘「佐々木さん、ただいま戻りましたわ」
佐々木「うーうー」
谷「藤原さん。この人はもしかして、佐々木組のボス、佐々木さんアルか」
藤原「その通り。今は病床に伏せておられるが、我らのボス、佐々木さんだ」
藤原「1年前、不幸な事故があってな……」
藤原「佐々木さん邸に忍び込んだ一人のジャップによって寝たきりの生活を余儀なくされる身体にされてしまったのだ」
藤原「ジャップめ! 我らが旗頭の佐々木さんをこんな目に遭わせるなんて!」
藤原「ゆるせない! 制裁をくわえねばならない!」
谷「アイヤー」
谷「それは悪いヤツもいたものネ」
佐々木「うー」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 16:51:02.39 ID:I0FoiaVf0
谷「で、どうやるのネ」
谷「具体的にはどうやってジャップどもに天誅をくわえるのネ」
藤原「ふふ。もうその準備は完了段階まで達しているのだよ」
藤原「橘、九曜、佐々木さまの身の回りのお世話は任せたぞ」
藤原「ついてきたまえ。我らが1年かけて対ジャップ兵器をお見せしよう」
谷「アイヤー」
佐々木「うー」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:03:36.43 ID:I0FoiaVf0
藤原「数年前。我々は2次元信奉者たちを先導してジャップたちを霍乱した」
藤原「腐女子や同性愛者たちを取り込んだ、神聖腐女子帝国を日本に建設することに成功したのだ」
藤原「だがっ! その帝国は1年前に崩壊してしまった!」
藤原「たった一人のジャップが、大勢の反乱軍をまとめ上げ、我々の腐女子帝国を滅ぼしてしまったのだ!」
谷「アイヤー。それは怖い話なのネ」
藤原「そのジャップの名は、セクロスマスター!」
藤原「セクロスマスター・キョン!」
谷「へひん」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:10:12.38 ID:I0FoiaVf0
藤原「セクロスマスターとは、自らの性欲を極限にまで高め、気の力を持って森羅万象のあらゆるものに影響を与えることができる、最高の性者に与えられる称号」
藤原「その男を敵に回してしまったことが、我らの誤算だった」
谷「アイヤー。そんな恐ろしい相手を敵に回して、勝てるアルか?」
藤原「勝てるか、ではない」
藤原「勝たねばならんのだ!」
藤原「セクロスマスターの性奥義を凌駕せぬ限り、我々は無事に北京オリンピックを迎えることすら危ぶまれる」
谷「だが、セクロスマスターは強いヨ」
藤原「分かっているとも。だからこそ、1年の時間をかけてじっくりと対策を練ったのだ」
26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:16:09.53 ID:I0FoiaVf0
谷「ここはどこアルか?」
谷「藤原氏にホイホイついて来ていたら、怪しげな工場に来てしまったアルヨ」
藤原「ふふふ。このドックにこそ、我々が1年間かけて作り上げた、対セクロスマスター用の最終兵器が眠っているのだよ」
谷「対セクロスマスター用の最終兵器!?」
藤原「ふっふっふ! 見たまえ、これを!」
谷「こ、これは!?」
古泉「………」
谷「先の大戦で、東京タワーでセクロスマスターとともに行方不明となった、古泉一樹!」
藤原「驚いたか」
谷「はあはあはあ。これは一体」
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:21:25.54 ID:I0FoiaVf0
谷「古泉一樹が巨大な水槽の中で横たわっているアル」
谷「彼は……生きているアルか?」
藤原「もちろんだよ、同志プロフェッサー谷・口」
藤原「1年前、我ら佐々木組が総力をあげて東京タワーを調査し」
藤原「瓦礫につぶされて虫の息となっていた古泉一樹を発見した」
藤原「我々の捜査班は古泉一樹をその場で回収。そして、このドックへと搬送」
藤原「憎むべきセクロスマスターに報復する、きたるべきXデーのために古泉一樹をここへ運んだのだ」
藤原「そしてあの男に勝てるよう、人体改造を施した」
谷「人体改造!?」
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:25:03.97 ID:I0FoiaVf0
藤原「あの男の戦闘データはすべてインプットした!」
藤原「我らの持てる科学力は惜しむことなくすべて注ぎ込んだ!」
藤原「この男がいれば、世界最強のセクロスマスターといえど敵ではないのだ!」
藤原「目覚めよ、サイボーグ古泉一樹よ! 今こそ忌まわしきジャップどもに天の裁きを下す時ぞ!」
古泉「………」
古泉「……ぅう……」
谷「こ、古泉一樹が目を覚ました! 生きているアル!」
古泉「おっはー」
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:34:11.35 ID:I0FoiaVf0
古泉「ここ、どこですか?」
古泉「なんで僕、こんなところにいるんですか? ていうか、ここはどこですか?」
谷「朝起きたら知らない場所にいる自分に気づいてビックリしてるようネ」
藤原「目覚めし戦士古泉よ! さあ、その我らにその無敵の力を見せてくれ!」
古泉「何か知りませんが、こんなところに閉じ込められているのは良い気分がしませんね」
古泉「どこの誰かは知りませんが、この僕をこんなところへ閉じ込められると思っているのですか?」
古泉「てりゃああああ!」
谷「なにぃ!? あ、あれは! セクロスマスターに勝るとも劣らない立派なティンパニー!」
藤原「あれこそ我が佐々木組の科学力の結晶」
藤原「メカティンパニーだ!」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:39:47.58 ID:I0FoiaVf0
谷「あ、あ、……あああ!」
古泉「おおおおおおおおおおおお!」
バキィ!
谷「分厚い硬質ガラスが、古泉のメカティンパニーの一突きで粉々に粉砕されたアル!」
谷「こいつ、強い!!」
藤原「ふっふっふ………」
藤原「勝てる、勝てるぞ!」
藤原「我らに煮え湯を飲ませた、あの憎きセクロスマスターにっ!」
藤原「はーはっはっはっはっはっはっは!」
古泉「うー、さぶ。なんで僕は裸でこんなところにいるんでしょう」
古泉「誰か教えてプリーズテルミー」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:48:56.95 ID:I0FoiaVf0
〜ジャパン〜
財前「ふぅ……」
財前「やっと今日の仕事が終わったよ。疲れたな〜」
財前「あ、今日は遅くなったからスーパーの特売終わっちゃったんだ。ちぇっ」
財前「………」
財前「変わらない毎日。退屈な日々。仕事に忙殺されて、なんのために生きているんかも分からなくなっちゃう毎日」
財前「飽き飽きしちゃう」
財前「1年前までの腐女子帝国での日々がまるで遠い過去のよう」
財前「腐女子帝国では近衛兵四天王の一角を勤めたこの私が、今じゃ普通のOL」
財前「なつかしいな」
財前「……やんなっちゃう」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 17:54:23.46 ID:I0FoiaVf0
財前「かなわぬ願いだとは分かっているけど。昔に戻りたいな」
財前「……今頃、みんなどうしてるかな。結局あの後、私たち離れ離れになっちゃったし」
財前「古泉さまも無事にどこかへ逃げられたのかな」
財前「………」
財前「ぐすん」
ぴんぽーん
財前「いけないいけない。もう泣かないって決めたんだから」
財前「はいはい、こんな時間に尋ねてくるなんて、どこのどなた? 新聞屋だったら水ぶっかける」
古泉「こんばんは。古泉新聞社の古泉一樹と言うものですがENOZのZ担当、財前さんはご在宅でしょうか」
財前「え……ええ? うそ、マジで古泉さま!?」
ズッキューン
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 18:01:09.95 ID:I0FoiaVf0
財前「こここ古泉さま!? 本当に古泉一樹さまなんですか!?」
古泉「おや、お久しぶりですね、財前さん。僕のことを覚えていてくれたとは、光栄ですよ」
財前「ま、待っててくださいね! 今すぐ鍵をあけますから! 狭い部屋ですが、入ってください!」
古泉「すいませんねえ。突然押しかけてしまって。事前に電話の一本でも入れたかったのですが、あいにくあなたの番号を知らなかったもので」
古泉「はっはっは」
財前「連絡なんてなしでもぜんっぜんOKですよ! もう自分の家だと思って、いつでも来てください!」
財前「私が留守だったら扉をブチ破って入ってくれてもオールオッケーなんで!」
財前「借家だけど」
古泉「それじゃあ、お言葉にあまえて。失礼させていただきますよ」
財前「ここ、古泉さまが私の部屋にきてる! 状況がまったく分からないけど、そんな些細なことはどうでもいいわ!」
財前「あ〜ん、古泉さまと深夜のアパート一室でふたりきりなんて! どうしましょう!」
谷「本当に狭い部屋アルナ」
藤原「ふん。部屋の隅にはホコリまで溜まってるじゃないか。しょせんジャップのきれい好きも、その程度のレベルよ」
財前「ちょwwwなんだお前らwwww」
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 18:10:25.38 ID:I0FoiaVf0
古泉「改めまして、久しぶりですね財前さん。1年ぶり、ですか?」
財前「はい、古泉さま! あの時、東京タワーが爆発した時からお姿を見なかったので、ずっと心配してたんですよ!」
財前「でもこうして、無事なお姿が拝見できて嬉しいです! 感激です!」
古泉「そう言ってもらえるとありがたいですね」
藤原「おいそこの女。この国では、客人に対して茶のひとつも出さぬ慣習なのか?」
財前「誰だよあんた。自己紹介もなしで人ん家に勝手に上がりこんでコタツで寝転がって漫画読むなよ」
谷「仕方ないアルな、最近の若者は。待ってるアルヨ。私がお茶いれてくるから」
財前「おいそこの出来損ないオールバック! 勝手に台所つかうなよ!」
藤原「おい、洗濯物くらいちゃんと畳まんか。客人の前でみっともない」
財前「母親かよ!」
谷「ふんふ〜ん」 ジュージュー
財前「てめえ、何でギョウザ焼いてるんだよ!」
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 18:17:05.68 ID:I0FoiaVf0
古泉「まあまあ。皆さん落ち着いて。ひとまず挨拶から入りましょう」
古泉「財前さん、こちらは僕の同志の、谷・口さんと藤原さんです」
財前「……どうもはじめまして」
古泉「谷さん、藤原さん。こちら、1年前僕に協力してくれていた腐女子の財前さんです」
藤原「ふん」
谷「よろしく」
古泉「さて。互いの紹介も終わったところで、本題に入りましょうか」
藤原「はふはふ」
谷「むしゃむしゃ」
財前「ギョウザ食べるのに夢中になるのは後にしろ!」
財前「あ、いや。このふたりはギョウザ食べてた方が話がスムーズに進むか」
財前「それじゃあ、古泉さま。このブ男ふたりがギョウザを食べ終える前に教えてください。その本題とやらを」
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 18:27:35.40 ID:I0FoiaVf0
古泉「それでは、前置きなどは抜きにしましょうか」
古泉「財前さん、率直にお訊きします。あなたは、腐女子帝国に未練がありませんか?」
財前「未練?」
財前「そりゃ、未練はありますよ。私の今までの人生の中で、あれほど輝いていた時はなかったですから」
財前「仲間たちと力をあわせて目標にむかって進んで行ってたっていう実感があったし、それに古泉さまとも一緒にいられたし」
財前「はっ、まさか! 古泉さま、もしかして腐女子帝国を……!?」
古泉「そうです。1年前、完成を目前にして果敢なくも崩れ去ってしまった真の腐女子帝国、いっちゃん帝国」
古泉「しかし! 今また、再びいっちゃん帝国の建国を目指せる機会が訪れたのです!」
古泉「そのためにはまず、昔の仲間たちの結束を取り戻さねばならない」
古泉「財前さん。また僕とともに、神聖腐女子帝国の建国を目指してみませんか?」
古泉「大丈夫。今度こそ。必ずや為しえてみせますから!」
財前「ああ、古泉さま! なんて力強いお言葉! 私はもう感涙で視界がくもって前が見えましぇん!」
藤原「大げさなはふはふ奴だなはふはふはふ」
谷「もしゃもしゃもしゃ醤油とってほしいアルネ」
財前「黙って食え」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 18:40:07.73 ID:I0FoiaVf0
財前「古泉さまと一緒なら地獄の果てまでだってお供する覚悟ですが、ENOZは今やバラバラ状態」
財前「残りの3人がどこでどうしているのかさえ私には分かりません」
古泉「心配無用ですよ。既に僕のパトロンである佐々木組が、残る3名の居場所を突き止めているところです」
財前「ということは、ENOZが再びそろい踏みする日も近いということですね!」
古泉「ええ。また、水面下で全国の腐女子たちへも連絡をとっています」
古泉「過去の失敗に習うことなく再び平和ボケしたこの国を陥落させるなど、造作も無いこと」
財前「とても素晴らしいですわ! さすが古泉さま!」
財前「………でも、あの、ひとつだけ、よろしいですか?」
古泉「なんですか?」
財前「気を悪くしないでくださいね」
財前「あの男が、セクロスマスターが再び現れたらどうされるつもりですか?」
財前「セクロスマスターの称号は伊達じゃありません。我々の力で奴を倒せるかどうか……」
古泉「心配無用と言いましたよ。その件も想定済みです」
古泉「これをご覧なさい!」
財前「きゃっ! 古泉さまが私の目の前でオープンジッパー!」
財前「な、なんて逞しい男根なの!? これは……セクロスマスターに勝るとも劣らない気力に満ち満ちている!!」
財前「はあはあはあ」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 19:25:13.25 ID:I0FoiaVf0
財前「なんて雄大でたくましく、ゆるやかな曲線を描くようにしなって伸びる巨大なティンパニー!」
財前「これならあのセクロスマスターにだって勝てるはず!」
財前「一度は敗れ去った夢でしたが、今度こそ野望をかなえることができると確信を得ました!」
古泉「分かってくれましたか! それでは共に、いっちゃん帝国の建国を目指して戦いましょう!」
財前「………」
古泉「ん? どうしましたか、財前さん?」
財前「そ、その」
財前「古泉さまの巨大な大根がいつまでも鼻先にぶら下がっているものですから」
財前「どきどきしちゃいまして」
古泉「うほっ。僕としたことが」
58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 19:30:44.73 ID:I0FoiaVf0
古泉「財前さん」
財前「はい?」
古泉「 や ら な い か 」
財前「………はい!」
古泉「はあはあはあ」
財前「あううぅうぅ!」
財前「はいってる、大きいのがはいってる!」
古泉「なかなかいい具合ですよ!」
財前「へあああぁぁああぁ、穴がひろがうぅ!」
藤原「はふはふ!」
谷「むしゃむしゃ!」
古泉「はあはあはあ! も、もう……いきそうですよ!」
財前「わ、私もです! いってください、古泉さま!」
古泉「はあはあ! はあはあはあ!」
財前「ああぁぁ、ああん!」
藤原「むしゃむしゃむしゃ!」
谷「がつがつがつがつ!」
古泉「うぅ……あああああ!」
財前「ふぁああぁぁぁああああぁぁぁぁ!」
藤原「もっしゃもっしゃもっしゃもっしゃ!」
谷「げふぅ!」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 19:38:47.56 ID:I0FoiaVf0
プルルルル プルルルル
ハルヒ「はい、もしもし?」
長門『もしもし』
ハルヒ「あ! あなた有希じゃない! 久しぶりね!」
長門『久しぶり』
ハルヒ「どうしたのよ、突然。今までどうしてたの?」
長門『公安』
ハルヒ「そういえば、警察に入ったとか言ってたわね」
ハルヒ「もうあれから1年経つのね。みんなとも長いこと会っていないけれど、元気かしら」
長門『変わりはない。少なくとも、私と共にいる朝倉涼子、喜緑江美里は息災』
ハルヒ「そうなんだ。また皆とも会いたいわ」
長門『今日は、あなたに注意を促すために連絡した』
ハルヒ「注意?」
長門『そう』
長門『信頼できる情報筋から、北九州の港で古泉一樹の姿を見たとの目撃情報がはいっている』
61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 19:45:21.03 ID:I0FoiaVf0
ハルヒ「……古泉くんの? 彼は……生きてたの?」
長門『100%その男性が古泉一樹であるという断言はできないが、高い確率でそうだと思われる』
ハルヒ「そう……」
ハルヒ「よかった。古泉くん、生きてたんだ」
長門『古泉一樹の生存確認があなたとって、必ずしも好ましい情報だとは思えない』
長門『彼は1年前に一度あなたの信頼を裏切り、あなたを亡き者にしようとした』
ハルヒ「それはそうかもしれないけど……」
ハルヒ「それでも、古泉くんは同じ元SOS団の仲間だもの。無事だったんなら喜ばしいことだわ」
長門『……そう』
長門『でも、気をつけて。何故古泉一樹が今になって姿を現したのかは不明。あなたに危険が及ぶ可能性もある』
ハルヒ「その時はその時よ! 私だってそう簡単にやられたりはしないわ!」
ハルヒ「………」
ハルヒ「古泉くんは無事だったんだ」
ハルヒ「キョンは、どうなったんだろう」
63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 19:54:51.53 ID:I0FoiaVf0
財前「新幹線に乗ってもう1時間は経つけど、どこに向かっているの?」
藤原「三重県だ」
財前「三重? なんで三重に」
古泉「岡島さんが三重県の伊賀市にいると佐々木組から連絡があったのですよ」
財前「懐かしいな。元気にやってるかな。会うのが楽しみ!」
谷「おいおいジャップガール。遠足や修学旅行じゃないアルヨ?」
財前「いいじゃない。大事な作戦中とはいっても、久しぶりに親友と会えるんだもん」
古泉「そろそろ到着するようですよ」
藤原「三重県って何が有名なんだ? お土産はなにがいいかな」
財前「遊びで行くんじゃないのよ」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:02:42.66 ID:I0FoiaVf0
谷「寒い寒い。新幹線おりた途端に寒くなたアルヨ」
古泉「山の気候ですから」
古泉「ええと、佐々木組からの連絡によれば駅で岡島さんが待っているはずなのですが」
岡島「おーい! みんなー!」
古泉「おやおや、お出迎えご苦労様です。久しぶりですね、岡島さん」
財前「本当に! 元気にしてた?」
岡島「うん、もちろん」
藤原「ふふん。手駒がまたひとり揃ったか。これでさらに腐女子帝国建国へ近づいたな」
藤原「この勢いで次へ行こう。飯を食ったらまた新幹線ですぐ出発だ!」
岡島「………」
岡島「ごめん。せっかく会えたけど……迎えにきてもらったのに」
岡島「私はいけないよ」
財前「え?」
岡島「私はこの町でやらなければならないことがあるから」
65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:07:07.46 ID:I0FoiaVf0
古泉「やらなければならないこと?」
岡島「私は……」
岡島「!!」
岡島「危ない! みんな、逃げて!」
財前「えっ?」
ドカカカカ
谷「ギャース!」
谷「なにやら私のヒップに激痛が!? アイヤー! アイマイミーマイン!!」
藤原「ちょ! 谷、お前ケツになんか刺さってるぞ!? 今年のファッションか!?」
谷「ちげえよ! なんだこれ!?」
岡島「走って! 急いで!」
岡島「遅れたら手裏剣の餌食ですよ!」
古泉「手裏剣!?」
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:13:44.36 ID:I0FoiaVf0
谷「私の自慢の尻が真っ赤っかネ! ひー、なんという悲劇!」
古泉「岡島さん! これは一体!?」
岡島「あれは甲賀忍者の手裏剣です! 敵である伊賀忍者の私を狙ったものでしょう」
財前「岡島さんって忍者だったの!?」
谷「ふほっ! げすっ! 痛い痛い、痛いってば! そんなに引っ張らんといて!」
谷「あひゅん!」 ドサッ
藤原「谷! 大丈夫か、早く起きるんだ!」
甲賀忍者「見つけたぞ、伊賀忍者め!」
甲賀忍者「倒れた仲間の尻穴に五寸釘を打ち込まれたくなかったら、そこから出て来い!」
谷「た、たしゅけて!」
岡島「くっ!」
古泉「わけありのようですね、岡島さん」
岡島「ええ……」
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:21:00.43 ID:I0FoiaVf0
岡島「1年前。腐女子帝国崩壊の後、行き場を失い各地をさすらっていました」
岡島「そんな旅ガラスの私を暖かく迎えてくれたのが、この伊賀の里の忍者たちでした」
岡島「伊賀の忍者の隠れ里で過ごすうち、私も伊賀の生活に馴染み、今では立派な伊賀忍者になることができたのです」
古泉「そんなことが」
岡島「そしておりしも今、我が伊賀忍軍と甲賀忍軍は、激しい抗争の真っ只中なのです」
岡島「私のせいであの中国人っぽい人が甲賀忍者に捕まってしまった!」
岡島「部外者の彼を見捨てるわけにはいきません。私は甲賀忍者のところへ行きます」
岡島「財前さん、古泉さま。力を貸せなくてごめんなさい。私のことは、忘れてください」
古泉「部外者? 誰がですか? 僕たちが、ですか?」
古泉「勝手に部外者にしないでもらいたいですね」
古泉「冗談は谷さんの尻にささった手裏剣だけにしていただきたい」
69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:28:09.95 ID:I0FoiaVf0
古泉「共に腐女子帝国で戦っていたあなたと僕は同志! 決して部外者などではない!」
岡島「古泉さま……」
古泉「そして、あの甲賀忍者たちがあなたの敵だと言うのなら! それ僕たちの敵でもあるのです!」
財前「そうだよ。私たち、仲間じゃない!」
岡島「みんな、ありがとう!」
甲賀忍者「何をゴチャゴチャ言っている! さっさと出て来い!」
谷「ひー! 尻に野太い五寸釘が急接近! やめてよ、あっち行ってよお願いだから!」
古泉「待ちなさい」
甲賀忍者「何だお前は? お前も伊賀忍者の一味か?」
古泉「似たようなものですよ」
古泉「あなたたちの相手は、この僕がしましょう。あなた方は2人ですか?」
古泉「2対1でも一向にかまいませんよ。さあ、どこからでもかかってきてください」
甲賀忍者「うぬぬ、なめおってからに!」
甲賀忍者「ならば貴様から死ね! くらうがいい、手裏剣マシンガン!」
古泉「オープン! メカティンパニー!」
70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:35:11.11 ID:I0FoiaVf0
古泉「ふっ。メカティンパニーを使うのはこれが初めてか」
古泉「ウォーミングアップには丁度いい。あなたたちで、このメカ大根の試し斬りをさせていただきますよ」
古泉「はあああああああああああああ!」
古泉「我がコスモよ、燃え上がれ! すべての攻撃を弾き飛ばす無敵の壁となれ! 奥義・白濁壁!」
きんきんきん
甲賀忍者「なに!? 我らの放った手裏剣がことごとく弾き飛ばされていく!」
甲賀忍者「あの技は一体!?」
古泉「他愛ない。それでは、今度はこっちの番ですよ」
古泉「おおおおおおおお! セクロス奥義、サンダーピストンバスター!」
甲賀忍者「ぐはっ! ここ、この……攻撃は!?」
甲賀忍者「や、やつの腰の動きが見えない……攻撃が見切れない!?」
甲賀忍者「ぎゃー!」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:38:44.87 ID:I0FoiaVf0
古泉「強い……これがセクロス奥義か。なんという強大な力!」
財前「強いよ、古泉さま! さっすがあ!」
岡島「これならあの生意気なセクロスマスター相手にも勝てますよ!」
古泉「そうだ。いける! この力があれば、僕はこの国を獲れる!」
谷「ひーひ−、ゆっくりな、ゆっくり抜いてくれアルヨ!」
藤原「こういうのは一気に引っこ抜いた方が、余計に苦しまずに済むんだよ」
ずぽっ
谷「ぎゃひん!」
73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:44:50.10 ID:I0FoiaVf0
甲賀忍者「報告します。伊賀へ赴いていた斥候が、異郷より現れた謎の男によって倒されたようです」
鶴屋「謎の男? なんだい、それ」
甲賀忍者「分かりません。しかし、我が甲賀の手裏剣マシンガンを全て弾き飛ばし、一瞬で甲賀2人を葬ったとか」
鶴屋「異郷から……まさか、伊賀が雇った助っ人なんてこたぁないよね?」
甲賀忍者「わかりません」
甲賀忍者「ただ一ついえることは、甲賀の斥候2人を相手に、その男は雄大な男根をぶらぶらさせて相対したとか」
鶴屋「男根ぶらぶら!?」
鶴屋「ま、まさか……その男っていうのは」
鶴屋「キョンくん!?」
鶴屋「ティンティンを丸出しにして戦うなんて、彼のセクロス流戦闘術以外にありえないし」
鶴屋「これはみくるに報告しないと!」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 20:55:47.44 ID:I0FoiaVf0
岡島「伊賀と甲賀は、裏の世界で数百年の長きにわたり一進一退の攻防を繰り広げてきました」
岡島「今までは互いに小競り合い程度の争いをするだけでしたが、つい最近甲賀の棟梁が世代交代したことで、その事情は一変しました」
岡島「新しい甲賀の棟梁は圧倒的な力で我が伊賀忍軍の領土に侵入してきました」
岡島「間違いなく近いうちに未曾有の一大決戦が行われるでしょう」
岡島「古泉さま、みんな、私たち伊賀に力を貸してくれませんか?」
財前「岡島さんの頼みじゃことわれないよね」
古泉「僕も異論はありませんよ。未だ扱いかねているこのメカティンパニー」
古泉「彼との……セクロスマスターとの直接対決の日までには完璧な形で調整しておきたいですからね」
岡島「ありがとう、皆さん……」
谷「おいおい、お2人さん。私たちチャイニーズは置いてけぼりですか?」
藤原「俺たちは急ぎの旅の最中なんだぜ。下らん他人事になど、首をつっこんでいる暇はないんだ」
財前「ああ、岡島さん。そいつらはギョウザを与えておけば言うこと聞くから大丈夫よ」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:00:01.31 ID:I0FoiaVf0
伊賀忍者「敵襲! 敵襲!」
伊賀忍者「甲賀だ、甲賀の棟梁が自ら手勢を率いて出てきたぞ!」
岡島「甲賀の棟梁が自ら!?」
古泉「棟梁というと、さっき言っていた圧倒的な力を持つという、あの?」
岡島「そうです」
古泉「ふっ」
古泉「面白い。このメカティンパニーの調整のため、その甲賀の棟梁とやらには生贄になってもらいましょう」
財前「悪っぽい古泉さまも す て き 」
古泉「よし、男根のセッティングは万全だ。いきますよ、みんな!」
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:06:33.20 ID:I0FoiaVf0
伊賀忍者「うぐわっ!」
伊賀忍者「くそ、さすが甲賀の精鋭部隊。強い」
鶴屋「ふん。あんたら下っ端の下忍じゃ相手にもならないっての」
鶴屋「おわかり?」
伊賀忍者「くぅ!」
伊賀忍者「これ以上里に侵攻させるわけにはいかない。皆、決死の覚悟で食い止めよ!」
鶴屋「甘い! 私の前に雑魚が何人むれようが意味ないのっさ!」
古泉「待て!」
鶴屋「!? 古泉くん!?」
鶴屋「古泉一樹! 生きていたの!? にしても、どうしてここに」
古泉「さあねえ。何故でしょうね。ひょっとしたら、これが運命というものかもしれませんよ?」
鶴屋「……ふん。どうでもいいけどね、そんなこと」
鶴屋「ティンティンぶらぶら男が伊賀忍者に味方していると聞いたからキョンくんのことかと思ってきてみれば」
古泉「あてが外れて残念でしたね」
古泉「あなたのおっしゃつティンティンぶら男は、この古泉一樹です」
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:13:20.90 ID:I0FoiaVf0
鶴屋「なるほど。キミが相手じゃ、甲賀の斥候程度じゃ10人いたって20いたって勝てないはず」
古泉「光栄ですね」
鶴屋「何のつもりでここにいるのかは知らないけど、きっとろくでもないことなんだろうね」
鶴屋「悪いけど。この世の秩序のために、ここで消させてもらうよ」
古泉「消す? あなたが? 僕を? あなたの実力で?」
鶴屋「これでも1年がかりで修行して、セクロスマスターにだって遅れをとらないよう強くなったんだよ!」
古泉「面白い! ならば丁度いい。強くなったというあなたの実力で、このメカティンパニーをへし折ってみなさい!」
古泉「どうせ無理ですがね! あなたの修行の成果とやらも、僕がセクロスマスターと戦うための経験値にさせていただきますよ、鶴屋さん!」
鶴屋「こっちこそ腕鳴らしに丁度いい。キョンくんが生きていれば、再戦を申し込もうと思っていたところだからね」
鶴屋「いくよ!」
80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:17:59.00 ID:I0FoiaVf0
鶴屋「鶴屋影分身の術!」
古泉「なにっ!? 鶴屋さんの姿が4つ…8つ…16!?」
鶴屋「はっはっは! 見たかい、この華麗なる分身の術! どれが本物の私か見破ることはできないっしょ!」
古泉「………」
鶴屋「んじゃ、いくよ! 防げるものなら防いでみるがいいっさ!!」
古泉「16体に分かれた鶴屋さんが四方八方から襲い掛かってくる!」
鶴屋「もらった!」
鶴屋「たー!」
ドス
鶴屋「とった!」
82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:23:36.14 ID:I0FoiaVf0
鶴屋「大きな口をたたいた割にはあっけない……ん?」
鶴屋「こ、これは!?」
古泉「ふっ。その程度の実力でセクロスマスターに再戦を挑もうとしてた?」
古泉「滑稽ですね! 笑えますよ鶴屋さん!」
鶴屋「くそっ、私の刃を真っ正面からティンティンで受け止めるなんて! やつの肉棒は鉄塊か!?」
古泉「悪いですね。実はその通りなのですよ。僕の巨根は鋼鉄製なのです」
古泉「黙っていましたが、実は僕は科学の力で蘇った、サイボーグ古泉なんですよ」
鶴屋「サ、サイボーグだって!?」
古泉「そう。だから、こんなこともできるのです」
古泉「古泉アーム!」
鶴屋「ひぃっ!? 古泉くんのティンパニーから無数の触手っぽいアームが!」
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:28:23.73 ID:I0FoiaVf0
古泉「今ならまだ昔のよしみで許してあげますよ。謝ってください。この僕に」
古泉「私は古泉さまの足元にも及ばない無力な雌豚でした、ってね!」
鶴屋「誰がそんなこと!」
古泉「なら、仕方ありませんね」
古泉「レッツお仕置きタイム!」
谷「お仕置きタイムアルヨ!」
鶴屋「わっ、わっ、やめろバカ! ひぃ、パンツの中に触手が……!」
鶴屋「待って、ちょ、やめてえええええええ!」
古泉「これが次世代のメカセクロス奥義、触手攻めですよ!」
鶴屋「ひぃいいぃぃいいいいいぃぃぃ!」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:35:30.80 ID:I0FoiaVf0
バシュッ
古泉「な、なに!? 古泉アームが一瞬で焼ききられた!? 今の光線は……」
古泉「はっ! まさか!」
みくる「それ以上も狼藉はこの私が許しませんよ、古泉くん」
鶴屋「みくる!」
古泉「やはりきましたか、バインボイン女」
みくる「お久しぶりです。また会えて嬉しいですよ、古泉くん」
古泉「僕もですよ、朝比奈さん。こんな場所じゃなければ、是非お茶の一杯でもいただきたかったところなのですが」
みくる「今は湯のみもありませんから。それはまたの機会ということで」
古泉「そのまたの機会とやらがあるかどうか。分かりませんけれど」
みくる「何故ここにいるんですか、古泉くん」
古泉「まあ、一言で言えば成り行き上、ですかね。伊賀でお世話になっていた岡島さんに会いきたついで、ということですよ」
みくる「岡島さんに……? あっ」
みくる「まさか、古泉くん、あなたは腐女子帝国の復活をねらっているんじゃ!?」
古泉「おや?」
古泉「ずいぶん察しが良いですね」
86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:43:21.27 ID:I0FoiaVf0
みくる「そんな恐ろしいことは絶対にさせないのです!」
みくる「以前は涼宮さんのために腐女子帝国に手を貸したこともありましたが、今だからこそはっきりと言えます」
みくる「国家転覆だなんてとんでもない話です! 絶対に許されることじゃありません!」
古泉「許してもらわなくても結構ですよ。僕は僕の信念に基づいて行動するだけです」
みくる「古泉くんの野望は、絶対に私が阻止してみせます!」
古泉「ふふ。できるものならやってみてください」
みくる「ならば、遠慮はしません!」
みくる「とありゃぁ! みくるビーム!」
バシュッ
古泉「くっ!? 危ない……」
古泉「さ、さすがにあの光線は反則レベルですね……」
88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 21:57:52.76 ID:I0FoiaVf0
鶴屋「あれこそ、前甲賀忍者棟梁の利き腕を吹き飛ばし、みくるを新棟梁として決定付けた技、必殺のみくるビーム!」
藤原「なんというレーザー光線! 光の速さだから避ける以外に術がない!」
谷「当たったが最後、古泉のティンティンはぼとって焼け落ちてしまうアルネ!」
みくる「連続でいきますよ! みくるビーム!」
古泉「調子にのってくれますね。いつまでも僕が逃げてばかりだと思わないことですね!」
古泉「いくぞ、メカティンパニー! メカセクロス奥義、ティーンワールド!」
みくる「っ!? 古泉くんのティンパニーから漆黒の霧が噴出されていく!」
鶴屋「な、なんだこの霧は!?」
財前「わわわ、なんにも見えなくなっちゃった!!」
89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:03:13.15 ID:I0FoiaVf0
古泉「どうですか、朝比奈さん? この暗闇の中でもなお、みくるビームが撃てますか?」
みくる「……1m先も見えない闇の中でビームを撃ったら仲間に当たってしまうかもしれない……」
藤原「うまいぞ、古泉! ビームは防ぎようがないが、相手の視界を奪ってしまえば対処できる!」
谷「問題は私たちも前がまったく見えないってことアルネ!」
岡島「い、一体古泉さまはこの暗闇の中でどう戦うつもりなの!?」
財前「きゃっ!? 誰、私のお尻さわったの!?」
谷「へひん! お、私じゃなかとよ、私ちがうアルネ!」
財前「お前か3次元ブ男!」
91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:11:04.98 ID:I0FoiaVf0
みくる「し、しかし! この暗闇の中では古泉くん自身も視界が利かないはずです!」
古泉「はっはっは。これは僕が自分で使った技ですよ。自分の技にくらい責任は持てます」
古泉「いきますよ! サンダーピストンバスター!」
みくる「きゃあ!?」 ドサッ
みくる「いてて……そんな、この霧の中で私の位置が把握できるの!?」
古泉「もう一度いきますよ!」
古泉「サンダーピストンブレード!」
みくる「あうぅ!」
鶴屋「そ、そんな!? この暗闇の中でどうやってみくるの場所を!?」
藤原「そうか! メカティンパニーに装備してあったアレを使ったのか!」
財前「あれ? あれってなに?」
古泉「それは、これだ!」
岡島「あ、黒い霧が晴れていく」
鶴屋「な、何あれは!?」
鶴屋「メカティンティンから巨大なルーペのような物が生えている!」
古泉「このメカティンパニーに標準装備されている、サーモグラフィーレーダーですよ!」
古泉「これさえあれば、たとえ視界が利かなくとも体温で人の位置を割り出せるのです」
古泉「これがメカティンパニーだからこそできる技なのです!!」
みくる「そ、そんな……負けた……」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:18:49.96 ID:I0FoiaVf0
古泉「ふっ。この程度ですか。期待したほどじゃありませんでしたね」
みくる「………くっ」
岡島「ありがとうございました、古泉さま」
岡島「これで伊賀と甲賀の小競り合いもなくなります」
岡島「私も心置きなくENOZの岡島に戻ることができます」
古泉「そうですか。それはよかった」
財前「これでまた一歩野望に近づいたね、古泉さま!」
谷「いやあ、よかったよかった。私だけ手裏剣の犠牲になったのは良くないアルけど」
藤原「よし。では次のメンバーを向かえに行くか」
財前「思ったよりも大変なメンバー探しになっちゃったね」
藤原「でもまあ、安心しろ。次のメンバーである中西、榎本は2人一緒だ」
財前「本当!? それは手間が省けてよかったわ!」
岡島「で、中西さんと榎本さんはどこにいるんですか?」
藤原「うむ」
藤原「網走刑務所だ」
財前「………」
岡島「………」
93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:25:01.17 ID:I0FoiaVf0
ハルヒ「ん? なにかしらこのB4サイズの大型封筒」
ハルヒ「送り主の名前もないけど……なんだか厚紙みたいなものが入ってるわね」
ハルヒ「誰からかしら」
ばりばりばり
ハルヒ「ん?」
ハルヒ「………」
ハルヒ「こ、これは!?」
ハルヒ「みくるちゃんと鶴屋さんの写真!?」
ハルヒ「そ、それも白濁まみれのあられもない姿……」
ハルヒ「こんなことができるのがキョンくらいのものだけど、キョンがこんなことをするはずがないし」
ハルヒ「はっ!? ま、まさか古泉くんが!?」
ハルヒ「有希に忠告されたことが現実のものになるなんて……!」
ハルヒ「………なんてこと」
ハルヒ「……でもなんでB4サイズの写真なのかしら」
95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:32:50.36 ID:I0FoiaVf0
藤原「よし。みんな準備は整ったな。それじゃ、北海道へ向かって出発だ」
谷「寒いのは苦手ネ」
古泉「財前さんと岡島さんは網走へは行かず、2手に別れて全国の隠れ腐女子兵とゲイリアンたちに終結の号令を送ってください」
財前「え? ここでお別れなんて嫌ですよ」
岡島「確かにあまり戦力にはならないかもしれませんが、是非私たちもお供させてください」
古泉「中西さんと榎本さんが既にそろっているのなら、好都合です。2人と合流し次第間髪入れずにクーデターを起こせるよう準備することが必要です」
藤原「今のうちに一人でも多くの兵力を集めることが反乱成功への分かれ道なんだ。従ってもらうぞ」
財前「ちぇっ」
岡島「そういうことならしかたありませんね」
古泉「それじゃあ、藤原さん、谷さん。行きましょう」
財前「できるだけ早く人数を集めて駆けつけますから! 待っててくださいね!」
古泉「頼みましたよ」
96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:41:21.65 ID:I0FoiaVf0
〜網走刑務所〜
朝倉「古泉一樹がサイボーグに生まれ変わって帰国したですって!?」
長門「そう。昨日伊賀で朝比奈みくるが古泉一樹の毒牙にたおれた」
喜緑「それで、この写真が送られてきたのですね」
長門「ここにはENOZの元メンバー、中西、榎本の両名が収容されている」
朝倉「必ず古泉一樹はここへ来る」
喜緑「今度こそ、私たちの手で彼に引導をわたすのです」
朝倉「ふたりとも、気張っていきましょう!」
朝倉「えいえい! おー!」
長門「おー」
喜緑「おー」
朝倉「何だか覇気がないわね、ふたりとも。いい? もう一回いくわよ」
朝倉「えいえい! おー!!」
長門「持ち場に戻る」
喜緑「そうですね。いつ敵襲があるかわかりませんから」
朝倉「ちょっと、これからっていう時に私たちが心を一つにしなくてどするの!?」
朝倉「はい、ちゃんと声を合わせて! えいえい!」
長門「勤務時間が始まり17秒が経過した。勤務場所に戻るべき」
朝倉「そんなことより、ちゃんと声を合わせてよ! 三人一丸となって対処することも大切な公務のうちよ!?」
喜緑「強制はよくないですよ」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:45:20.07 ID:I0FoiaVf0
長門「勤務時間が始まって23秒が経過した。そろそろ限界」
朝倉「1分や2分過ぎたくらいで文句言う人は長門さん以外にいないから! はい、手を上にあげて!」
長門「えー」
喜緑「えー」
朝倉「いくわよ、ちゃんと声あわせてね! えいえい!」
どかん!
看守「大変です! 突然謎の集団が刑務所の壁を破って侵入してきました!」
看守「刑務所破りです!」
長門「………」
喜緑「………」
朝倉「な、なによ!?」
朝倉「私のせいじゃないわよ!?」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:52:54.78 ID:I0FoiaVf0
谷「ふおおぉぉ、激しい運動をしたら尻の古傷がうずくアルネ!」
藤原「古傷じゃないだろ」
古泉「中西さん、榎本さん! どこにいるんだ!?」
古泉「こうも人が多いと……」
看守「そこの闖入者! 止まりなさい!」
看守「出あえ出あえ! 狼藉物をひっとらえろ!」
古泉「ふっ。銃を持った看守衛視が約20人。相手にもならないですね」
古泉「ノンケたちよ。無駄な争いをする必要はありません。命が惜しくば、今すぐ引き上げなさい」
看守「ひっとらえろ!」
古泉「やれやれ。仕方ない。無駄な体力を消耗したくはなかったのだが」
古泉「やるのならば容赦はしない! いくぞ、セクロス奥義、サンダーピストンブレード!」
看守「なっ!? や、やつの腰の高速振動から発生する衝撃波が……! ぎゃあああ!」
古泉「ふん。他愛もない。赤子のティンティンを撫でるよりも容易いことよ」
99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 22:58:54.93 ID:I0FoiaVf0
長門「刑務所破りは重罪にあたる。もはや逃がすことはできない」
古泉「おや、長門さんじゃありませんか。奇遇ですね、こんなところで会うなんて」
長門「………」
古泉「あなたたちTFEIには苦渋をなせさせられたもんです」
古泉「手加減をするつもりはありません。本気でいきますよ」
朝倉「今の古泉一樹からは底知れない力が感じられます。気をつけないと」
喜緑「私たちが三人でかかるしかないようですね」
喜緑「いきますよ、長門さん、朝倉さん。えいえい」
喜緑「おー!」
長門「おー」
朝倉「おー!」
朝倉「………結局やりたかったのね」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:06:18.08 ID:I0FoiaVf0
長門「情報連結の解除を申請する」
長門「私は上半身を」
喜緑「じゃあ私は下半身を」
朝倉「私はどこを担当すればいいの!?」
長門「股間」
古泉「ぐわ!? く、くそ、マズイですね。これは……」
古泉「こんなこともあろうかとTFEIの情報干渉に抵抗するジャミングのシステムを組み込んでおきましたが……予想以上の力!」
長門「ブツブツブツブツブツブツブツ」
朝倉「ブツブツブツブツブツブツブツ」
喜緑「ブツブツブツブツブツブツブツ」
古泉「こうなったら、3人まとめて攻撃するしかない!」
古泉「サンダーピストンバスター!」
長門「障壁を展開」
古泉「うっ、一瞬でふせがれるとは!」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:13:06.15 ID:I0FoiaVf0
藤原「マズイぞ、このままでは古泉がもたない!」
谷「頑張るアルよ古泉!」
谷「私も尻の痛みと戦っているアル! だから古泉も負けないでアルヨ!」
古泉「くそおおおお!!」
朝倉「あはは。無駄無駄。TFEI三人に勝てるとでも思っていたの? 思いあがりもはなはだしいわ」
喜緑「私たち三人を相手に戦えるのは、セクロスマスターをおいて他にはいないのです」
古泉「セクロスマスター!」
古泉「キョンくん!」
古泉「そうだ。こんなところで負けていては、彼には勝てない!」
古泉「こんな苦境、屁でもないと笑って言えた時こそ! 僕は彼と戦うことができるんだ!」
古泉「うぅおおおおぉおおおぉぉ!!」
103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:18:02.95 ID:I0FoiaVf0
古泉「メカセクロス奥義! 波動砲を使わざるをえない!!」
朝倉「なにあれ!? 古泉一樹のビックスティックがチューリップの開花のごとく展開していくわ!」
古泉「エネルギーチャージ! 充填99%!」
喜緑「長門さん、障壁を張ってください!」
長門「ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ」
古泉「その程度の障壁で、この僕の熱い思いを止められると思うな!」
古泉「波動砲セット! ロックオン!」
古泉「ハイパーペニスマグナムレーザー、発射!」
カッ!
104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:24:06.89 ID:I0FoiaVf0
長門「………」
朝倉「………」
喜緑「……そんな」
古泉「はあはあはあ!」
朝倉「な……なんて威力……! 網走刑務所が……一瞬で消滅するなんて……」
長門「……こ、これ以上は……」 ドサ
喜緑「長門さん!」
朝倉「よ、よくも長門さんを! いくわよ、喜緑さん!」
古泉「足並みのそろわないTFEIなど恐れるに足らず!」
古泉「引導をわたしてあげます!」
古泉「スターライトペニッシャー!」
朝倉「あ、ああ……星屑のように光り輝く粒子が……私たちを包み込む!」
喜緑「まさにスターライト!」
朝倉「きゃああぁぁあああぁあぁ!」
古泉「成敗!!」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:27:22.63 ID:I0FoiaVf0
藤原「……勝った……のか?」
谷「勝った、勝ったアルヨ! 古泉一樹が勝ったヨ!」
長門「………無念」
藤原「ばんざーい!」
谷「ばんざーい!」
中西「古泉さまー!」
榎本「本当に、本当に古泉さまなんですか!?」
古泉「おお、キミたちは! お久しぶりですね、中西さんに榎本さん」
古泉「キミたちを、助けにきましたよ!」
中西「古泉さまー!」
榎本「古泉さまー!」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:34:16.81 ID:I0FoiaVf0
古泉「ふっ。これでメンバーは全員揃いましたね」
藤原「ああ。後は財前と岡島が腐女子兵とゲイリアン部隊を率いて集結するだけだ!」
古泉「長かった……本当に長かった。遂にこの時がきたんですね」
藤原「ああ。もうすぐだ。もうすぐ、念願のいっちゃん帝国が出来上がるぞ!」
谷「これで長かった戦いにも終止符が打たれるアルネ!」
谷「これで祖国へ諸手を振って帰れるあるね!」
古泉「いえ。違いますよ、谷さん」
古泉「これからです。これから本当の戦いが始まるのです」
古泉「聞こえますよ。戦いのゴングが」
古泉「聞こえますよ。戦いの舞台をうずめる観衆たちの息遣いまでもが」
藤原「はっ!」
谷「だ、だれだ!?」
藤原「消滅した網走刑務所跡地の向こうから、夕日を背に男が歩いてくる!」
古泉「待ちかねましたよ」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:38:30.01 ID:I0FoiaVf0
長門「………あぁぁ」
キョン「大丈夫か、長門?」
キョン「手ひどくやられたな」
キョン「そこで横になって休んでいろ。すぐに病院へつれて行ってやるから」
藤原「お、お前は!!」
谷「セ、セクロスマスター!」
古泉「キョンくん」
キョン「よう。久しぶりだな、古泉、谷さん」
キョン「また就職活動失敗しちまったよ」
キョン「妹がこないだ就職したってのにさ」
古泉「……ふっ」
キョン「へへへ」
109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:42:21.91 ID:I0FoiaVf0
古泉「久しぶりに会う友人への第一声が、フリーター宣言ですか?」
キョン「手をとりあって再会を喜び合うような間柄でもないだろう?」
古泉「網走で、なにをしてたんですか?」
キョン「ワカサギ釣りさ」
キョン「釣果はゼロだがな」
古泉「そんな時もありますよ」
キョン「慰めてくれてるのか? ありがとよ」
キョン「………」
古泉「………」
古泉「前口上は、お互い必要ありませんよね?」
キョン「必要があるか?」
古泉「ふっ。愚問でしたね」
古泉「では、そろそろ」
キョン「ああ。始めるか」
110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:47:25.47 ID:I0FoiaVf0
藤原「こ、これは!」
谷「すさまじいまでの闘気! ふたりの間に闘志の塊が熱をもってぶつかり合っているヨ!」
中西「古泉さま、がんばって!」
古泉「うおおおおおおおおおおおおおお!」
キョン「とああああああああああああああ!」
古泉「メカセクロス奥義!」
キョン「セクロス奥義!」
藤原「ぐぅ! す、すさまじい重圧感!」
榎本「見ているだけで気圧されるような圧倒間!」
谷「正面からふきすさぶ突風に押されるような圧迫感!」
中西「ま、まともに正視することも……勝負の行方は……!?」
111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/09(土) 23:53:11.48 ID:I0FoiaVf0
キョン「サンダーピストンバスター!」
古泉「サンダーピストンブレード!」
キョン「ふっ、互いのパワーは同等か! よくぞそこまで力をつけた!」
古泉「あの日、東京タワーではあなたに今一歩のところで遅れをとりましたが、今度はそうはいきません!」
古泉「ストロングティンパニー!!」
古泉「受けてみよ、メカセクロス奥義の真髄を!!」
キョン「なんと! やつのティンパニーが見る見るふくらみ、金属バット大のおおきさに!!」
古泉「もらった! 脳天をかち割ってくれる!!」
キョン「あまいぞ! 爆肉性欲体!」
キョン「弱点を克服したこの筋肉の壁の前に、あらゆる物理攻撃は無力と化す!!」
古泉「さ、さすがにやる!」
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:03:06.55 ID:yRzuvqFH0
キョン「俺に有効打を与えたけれど、我が肉壁を凌駕するパワーを見せてみろ」
古泉「くっ、僕と彼のパワーはほぼ同等。彼の肉壁を打ち破るには、出力が足りない」
古泉「ならば、こういう絡め手はどうですか?」
古泉「メカセクロス奥義! ティーンワールド!」
キョン「うぬっ!? やつのティンパニーから黒い霧が闇夜のように広がっていく!」
古泉「レーダーが僕はあなたの位置が丸分かりですが、果たしてあなたはどうですかな!?」
キョン「……視界を奪いにくるとは」
114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:09:05.93 ID:yRzuvqFH0
古泉「盲目となったあなたに攻撃を加えるなど、空き缶をエアーガンで狙い撃ちするようなもの!」
古泉「もらった! スペシャルセクシービーム!」
キョン「ふん! それで勝ったつもりか!?」
古泉「なにぃ! 目を閉じた状態から的確にビームをかわしただと!?」
古泉「貴様、見えているのか!?」
キョン「ああ。丸見えだぜ。スケスケパンティのようにな!」
キョン「セクロス奥義を極めし俺に、そんな小細工が本気通じると思ったか!?」
キョン「たとえ目が見えずとも! お前の動きの一挙手一動作、気配で読めるわ!」
古泉「ぐぅ! やはり視界を奪う程度では戦局を有利に進められないか!?」
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:14:04.08 ID:yRzuvqFH0
キョン「今度はこちらから行くぞ」
キョン「はあああああああああああああ!」
古泉「彼のコスモが股座に集まっていく! くる!」
キョン「燃え上がれ、俺のコスモよ!!」
古泉「迎え撃たねば! スティック展開! 波動砲エネルギーを充填する!」
キョン「全力でいくぞ!!」
キョン「セクロス奥義! ハイパースペルマブレッド!!」
古泉「メカセクロス奥義! ハイパーペニスマグナムレーザー!」
藤原「うわあぁぁ!」
谷「す、すさまじい風圧! 吹き飛ばされるネ!」
榎本「きゃー!」
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:30:49.30 ID:yRzuvqFH0
キョン「ぐふぅ!!」
古泉「がはあ!!」
どさっ
谷「ああ! 両者ノックダウン!?」
中西「お、お互いが持てるすべての力を使いきったんだわ」
榎本「すごい……とても私たちなんて割って入れない域の戦いだわ!」
キョン「う……うぅ」
古泉「くそ……もう、立ち上がる力さえも……」
谷「壮絶な戦いだったアルな……」
藤原「ふ……」
藤原「ふふふ」
藤原「はーはっはっは! ひーひっひっひ!!」
谷「ふ、藤原さん……?」
藤原「両者共倒れ!」
藤原「待っていたぞ、この時を!!」
中西「……え?」
榎本「あんた誰?」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:35:21.28 ID:yRzuvqFH0
藤原「セクロスマスターは邪魔な存在だった!」
藤原「我々の野望を成就させる上で非常に目障りな存在だった!」
藤原「そんなセクロスマスターを排除するためにボロクズのようになっていた古泉一樹を拾ってきたが」
藤原「どうやら我々の予想以上の働きをしてくれたようだ!」
藤原「礼を言うぞ。古泉一樹」
藤原「我らがこの星を制服した暁には、歴史書の末端くらいにはその名を載せてやろう」
藤原「この地球を征服する上で我らの役に立ってくれた感謝すべきピエロ的地球人、としてな!!」
藤原「ひーひっひっひっひっひ!!」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:39:56.53 ID:yRzuvqFH0
谷「なな、何を言ってるアルネ、藤原さん! 悪質なジョークはKYヨ!?」
藤原「谷くん」
藤原「キミのアホ面にもうんざりだよ。セクロスマスターたちともども、この北の地で雪に埋もれて眠るがよい」
中西「なんだかよく分からないようだけど、あいつは悪人のようね!」
榎本「今こそひそかに隠し持っていた楽器を使う時!」
藤原「青いわ、地球人め!」
榎本「きゃ! な、なんなのこの力は!?」
藤原「コードネームP&G。こちらコードネームP&G」
藤原「作戦は成功せり!」
藤原「もう一度繰り返す! 作戦は成功せり!」
122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:43:33.59 ID:yRzuvqFH0
〜東北〜
財前「ちょっと、岡島さん!」
岡島「どうしたの財前さん?」
財前「あ、あれを見て! 空よ!」
岡島「え?」
〜近畿〜
鶴屋「み、みくる! そら、空を見て!」
みくる「………」
鶴屋「あれは一体……なに?」
みくる「巨大な……宇宙船!?」
みくる「悪い予感がします、鶴屋さん」
〜関東〜
ハルヒ「………」
ハルヒ「……ついに来たわね」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:49:13.76 ID:yRzuvqFH0
藤原「ふはははは! セクロスマスターが無力となった今! 我らの地球侵略に危険分子はなくなった!」
藤原「佐々木さまがセクロスマスターの先制攻撃によって危篤状態に陥る事態さえなければもっと早く作戦を遂行できていたが」
藤原「過去のことは問うまい。こうして作戦を最終段階にまで進めることができたのだから!」
藤原「ひひひひひひひひひひひひひひひ!」
キョン「くそ……おまえは……いったい……」
藤原「ふん。低俗な原住民どもにいちいち説明するのも面倒だが、セクロスマスター。お前には聞かせてやってもよいぞ」
藤原「我らは太陽系外、オカーベ星からこの星を支配下におくためにやってきた来訪者」
藤原「お前たちの観点から言えば、侵略者、と言った方が適当か?」
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:53:46.05 ID:yRzuvqFH0
藤原「さて、と。もうお前らに用はない。面倒だが、後々の禍根となるのもさらに面倒だ」
藤原「すべての痕跡を焼き捨て、ミッションコンプリートとすることにしよう」
藤原「さあ、地球の原住民諸君。これは私からのささやかなプレゼントだよ」
藤原「あと5分で、この箱の中の爆弾が起動する」
藤原「この北海道もろとも消し炭になるがよい」
藤原「5分間というのは、俺からのほんの心遣いだ」
藤原「戦友たちに別れの言葉をかけるもよし」
藤原「念仏を唱えるのもよし」
藤原「好きに使ってくれたまえ」
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 00:58:38.61 ID:yRzuvqFH0
谷「かか、体が動かないネ!」
中西「どうなってるの!? まるで、見えない縄で縛られているかのようだわ!」
古泉「ぐぅぅうぅう! ふじわらああぁぁぁぁ!!」
藤原「はーっはっは! アディオス、マヌケな野蛮人ども!」
榎本「き、消えた!?」
キョン「ど、どうする古泉。もう時間がないぜ」
古泉「………」
古泉「ははは。万事休す。お手上げです。僕ももう、自分のティンティンを持ち上げる力も残っていません」
キョン「奇遇だな」
キョン「俺もだよ」
古泉「シャクですね……」
キョン「ああ。シャクだが、どうしようもない……」
ピッピッピッピッピ
ピーッ
カッ!
128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 01:02:30.10 ID:yRzuvqFH0
財前「な。なにかしら、あの光は!」
岡島「北海道を、真っ白い輝きが包み込んでいく……?」
財前「古泉さまたちは、どうなったの!?」
鶴屋「あああ! あの光は!」
鶴屋「みくる! ものすごいエネルギーだよ!? 不吉な予感が途切れることなく感じられる!」
みくる「………」
みくる「……大丈夫です」
鶴屋「……え?」
みくる「まだ、大丈夫です」
131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 01:08:08.66 ID:yRzuvqFH0
長門「……当該対象への情報干渉を完了した」
長門「相当量の発光はあったが、被害は皆無」
キョン「さ、さすが長門だぜ。いざという時にはやってくれる」
古泉「ははは。結局、長門さんに助けられましたか。昔からそうですね」
キョン「ああ。困った時の長門大明神様だ」
古泉「そこに気絶したまま転がっている2人とは大違いですね」
朝倉「うぅぐ……」
喜緑「………」
藤原「やってくれるではありませんか」
谷「藤原! てめえ、どの面さげて戻ってきやがったアルか!」
谷「お前なんかに食わせるギョウザは地球上どこにもないアル! とっとと星へ帰るアルヨ!」
藤原「ふん。面倒なやつらよ。やはりこの場でしっかり俺自らトドメをさすしかないようだな」
藤原「出て来い、ググレカスZ!」
キョン「な、なんだあれは!? ひ、人型巨大ロボット!?」
133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 01:12:29.10 ID:yRzuvqFH0
橘「まったく。藤原さんも人使いが洗いんだから」
九曜「────着陸────」
古泉「ははは、本当に笑うしかなくなってきましたね」
古泉「僕がサイボーグに改造されて侵略宇宙人が現れたかと思えば、今度は巨大ロボットですか」
中西「もうついていけないよぅ!」
藤原「さあ橘! 俺を収容してこいつらを踏み潰してやれ!」
藤原「二度と我々の目の前に現れることの無いよう、徹底的にな!」
橘「はいはい」
九曜「────いく────」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 01:15:55.28 ID:yRzuvqFH0
キョン「長門、さすがのお前も……これ以上は無理か?」
長門「……すまない」
古泉「あなたが謝ることはありませんよ」
谷「うひー。果敢ない一生だたアル。せめて北京オリンピクが祖国で開催される場面を一目見たかったアルヨ」
中西「美人薄命って本当よね」
榎本「だったら私はブスでもよかったわ」
藤原「死ね、原住民の猿ども!!」
藤原「はーっはっはっは!!」
どん!
藤原「はぎく!?」
橘「い、今の振動は、なに!?」
九曜「────敵機────襲来────」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 01:20:30.43 ID:yRzuvqFH0
藤原「なな、なんだあれは!?」
橘「水平線のかなたから、雲を引き裂いてやってきた!」
藤原「鋭角的なボディにシャープで繊細なフォルム! メイドインジャパンか!?」
橘「あんなロボットを日本が建設していたなんて聞いたことないわよ!!?」
???「当然だよ。君たち侵略者に知られることのないよう、極秘中の極秘としてプラント内で作られたものだからね」
キョン「おい、あの声は……」
谷「た、たぶん彼なのネ!}
国木田「侵略者たちめ、覚悟しろ!」
ハルヒ「太陽系外の果ての果てまでブッ飛ばしてやるわ!!」
キョン「国木田! ハルヒ!」
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 01:26:48.88 ID:yRzuvqFH0
国木田「キョン! それにみんな! 僕たちが来たからにはもう安心だよ!」
ハルヒ「このボケナスどもを倒したら、すぐに助けてあげるわ!」
藤原「えーい、小生意気な! やれ、やってしまえ!!」
橘「じゃあ、ミサイル発射です!」
ハルヒ「この汎用型戦闘用ロボ・SOSーDXにそんなカンシャク玉が効くわけないでしょ!」
ハルヒ「国木田! ビームで迎撃!」
国木田「Hビーム!」
藤原「ミ、ミサイルが次々と撃ち落とされていく!」
橘「やるわね!」
藤原「ならば、このドリルでその腹部にでっかい風穴をあけてやる!」
ハルヒ「ふん! きなさいよ、このウドの大木!」
138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 01:37:42.59 ID:yRzuvqFH0
藤原「スペースドリル!」
ハルヒ「はああああ! 涼宮流空手奥義!」
ハルヒ「トラースキック!」
古泉「うまい! 体をひねってドリルをかわし、敵ロボの顔面へ蹴りを叩き込んだ!!」
キョン「だから、トラースキックは空手じゃないって……」
九曜「────センサー────破損────」
藤原「くそっ! 前が見えない! やつはどこだ!」
ハルヒ「今よ国木田! エネルギーを全部こっちへ回しなさい!」
国木田「はいはい」
ハルヒ「地球に来て何年も侵略準備を重ねてきて、ご苦労さま」
ハルヒ「でも、お生憎。それはぜ〜んぶ、無駄な努力となって終わるのよ」
国木田「OKだよ、涼宮さん!」
ハルヒ「いくわよお!」
ハルヒ「SOS−DX! 必殺! フレアグレネードバイパー!!」
藤原「うが、うがあああああ!」
橘「こんな高温の光線、耐え切れないわよ!」
九曜「────脱出────」
ハルヒ「やったわ、ついに敵を倒したわよ!!」
キョン「ああ、あいつは厨二病だな」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 01:43:58.34 ID:yRzuvqFH0
ハルヒ「キョン! 古泉くん! みんなも、大丈夫!?」
キョン「な、なんとかな」
国木田「ギリギリのタイミングだったね」
古泉「………」
ハルヒ「……ひさしぶり、ね。古泉くん」
古泉「おひさしぶりです。涼宮さん」
中西「……う〜ん」
榎本「なんか気まずいね」
朝倉「う〜ん……」
喜緑「……あれ? あれれ?」
長門「やっとお目覚め」
朝倉「えと、私たちは……古泉一樹の股間光線にやられて……ええと」
喜緑「あら? セクロスマスターに涼宮ハルヒさん」
朝倉「あっあっ、何このでっかいロボット!?」
長門「説明が面倒。空気で察して」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[age] 投稿日:2008/02/10(日) 02:02:43.29 ID:yRzuvqFH0
佐々木「うー」
藤原「申し訳ありません、佐々木さま! 予想外の出来事に不覚を取ってしまいました」
橘「正体をさらしてしまった以上、後には引けません。次で必ずあの生意気なセクロスマスターたちを全滅させてご覧にいれますわ」
佐々木「うーうー」
藤原「了解しております」
九曜「────日本破壊────開始────」
橘「我らが母艦からの広範囲ブラスターを使えば、やつらを日本ごと消失させるなど造作も無いこと」
藤原「今にみていろ、涼宮ハルヒたちめ!」
146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:08:51.37 ID:yRzuvqFH0
財前「古泉さま! おーい、みんな!」
岡島「ENOZ岡島、財前ただいま到着しました! 腐女子兵、ゲイリアンを全軍引き連れてきました!」
中西「財前さんに岡島さん、お久しぶり!」
榎本「1年ぶりだね!」
キョン「一部和やかな雰囲気になってるところ邪魔するが、早々に今後の対応を決めた方がいいと思うぞ」
ハルヒ「そうね。やつらがこのままオメオメ帰るとは思えないもの。絶対にまたやってくるわ!」
国木田「今はその準備中と思った方がいいだろうね」
ハルヒ「だったら、その準備が整う前にこっちから攻撃をしかけてやりましょう!」
キョン「そうだな。わざわざ相手さんの攻撃準備が整うのを待っているほど俺たちはお人好しじゃないんだ」
古泉「………」
キョン「古泉」
古泉「……なんですか?」
キョン「力を貸してくれるか?」
147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:16:02.22 ID:yRzuvqFH0
古泉「裏切り者の僕の力を借りたいと?」
古泉「1年前は裏切り者で、今は漁夫の利をねらっていた侵略者の口車に乗せられた愚かでマヌケな僕の力を借りたいと?」
古泉「よした方がいいですよ……そんな人間は、いつまた裏切るかも分からない。役に立つかどうかも怪しいものです」
キョン「そう自虐的になることはない。今は敵だの味方だの言ってる場合じゃないんだ」
キョン「オカーベ星人は、俺たち地球人の共通の敵なんだ!」
キョン「そいつらを追っ払うのに、裏切り者もなにもあったもんじゃない」
古泉「キョンくん……」
キョン「不貞腐れたけりゃ、また日本制服をやりたけりゃ、あの侵略者どもを地球から追い払ってかた後にしろ」
キョン「古泉! お前のメカティンパニーの力がどうしても必要だ!」
キョン「地球を守るために!」
古泉「………」
ハルヒ「古泉くん!」
財前「古泉さま!」
長門「決断して。古泉一樹」
古泉「……まったく。どうしようもありませんね」
古泉「やはり、僕がいないとダメですか?」
キョン「決まったな」
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:19:46.61 ID:yRzuvqFH0
佐々木「ウーウーウマウマ」
佐々木「ウーウーウマウマ」
藤原「佐々木さま、大変です! セ、セクロスマスターたちが」
藤原「この母艦に向かってつっこんできます!」
佐々木「うーうーうー」
藤原「は、はい! すぐさま迎撃します!」
橘「思った以上に接近されています! 対空迎撃が間に合いません!」
九曜「────白兵戦────備えるべき────」
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:24:42.79 ID:yRzuvqFH0
ハルヒ「いっけぇ! このままSOS−DXで敵艦につっこむわよ!」
国木田「相手の対空砲火をぬけたよ! あとは突入あるのみ!」
古泉「ENOZは各自4班に別れ、各々がリーダーとなり腐女子兵、ゲイリアンを率いて行動するのです」
ENOZ「はいっ!」
長門「朝倉涼子と喜緑江美里はENOZ部隊を必要に応じサポート」
朝倉「了解よ」
喜緑「まかせて」
キョン「俺たちメインメンバーは敵の司令部ド真ん中へ突貫だな!」
ハルヒ「あったりまえよ!」
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:30:05.60 ID:yRzuvqFH0
谷「キョン……すまなかたね。私、一時の感情に押し流され、あの侵略者たちの仲間に成り下がっていたヨ」
キョン「いいですよ、谷さん。間違いは誰にだってある」
キョン「谷さんにしても古泉にしても、それに気づけるかどうかが問題だったんですよ」
キョン「誤りに気づいてそれを悔いたなら、もういいじゃないですか」
谷「キョン……キョン! うおおぉん! うおおぉん!」
谷「私、目が覚めたアルヨ! せめてもの罪滅ぼしに、ギョーザを焼くアルヨ!」
谷「ふんふ〜ん」 ジュージュー
谷「これさえ食べれば、消耗した体力も元通りになって元気100倍精力満タンヨ!」
キョン「よし、みんな! ギョーザで腹ごなしをして、一気に攻撃だ!」
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:33:56.34 ID:yRzuvqFH0
藤原「よし! 白兵戦の準備は万全だ!」
橘「侵入してきた敵を一層し、その後すぐに日本焦土化作戦を実行します」
藤原「いいかお前たち! 何があってもやつらを撃退するんだ! いいな!」
兵士「イー!」
佐々木「うー……」
九曜「────心配────無用────」
152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:38:27.95 ID:yRzuvqFH0
キョン「進めえ! 敵にひるむな!」
古泉「先陣は僕たちが務めます!」
古泉「いきますよ、キョンくん」
キョン「その呼び方をやめろ」
古泉「メカセクロス奥義! サンダーピストンブレード!」
キョン「セクロス奥義! サンダーピストンバスター!」
兵士「イ−!」
兵士「イー!」
キョン「この程度か! 軽い軽い!」
ENOZ「全軍、突入!!」
154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:43:57.75 ID:yRzuvqFH0
藤原「やってくれたじゃないか、え? セクロスマスターさんたち」
キョン「藤原!」
古泉「貴様、よくも僕を騙してくれましたね」
藤原「バカめ。騙す、すかす、誑かすっていうのはな、どれも引っかかる方が悪いんだよ!」
古泉「貴様だけは、貴様だけは許さん!!」
藤原「ふふん。ならかかって来いよ。この戦闘スーツを着た俺のパワーは、通常の120倍にアップしている」
藤原「セクロスマスターよりも上の戦闘力を引き出せるよう設計されているのだ!」
藤原「負けることが分かっていても、それでも戦いというのなら、かかってこいよ!」
古泉「愚か者はどっちか」
古泉「今こそはっきりさせてやる」
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 02:51:11.62 ID:yRzuvqFH0
藤原「ははははは! 愚かなり古泉一樹!」
藤原「あの世で自分のアホさ加減を恨むんだな! くらえ、メガトンパンチ!」
古泉「………」
古泉「貴様ごとき、スーツなどに頼り自分の力も信用できない弱者に」
古泉「戦いのなんたるかを語る資格はない!!」
古泉「はあああああああああああああああ!!」
古泉「サンダーピストンブレード!!」
藤原「ふふん。バカの一つ覚えでまたその技か。そんなもの、とうの昔にデータを取って……」
藤原「な、なんだ? なぜだ!? 完全に見切って攻撃を避けたはずなのに!!」
古泉「見たか。これぞサンダーピストンブレード2!」
古泉「通常の縦腰振り運動のみのサンダーピストンの中にほんのり横振り運動を混ぜることで軌道を読みづらくさせる」
古泉「戦いに臨機応変に対応できない既存のデータなどを頼りにするお前など、ハナから僕の相手ではないのだ!」
藤原「な、なん……だって………ぎゃああああぁぁあああぁぁあああぁ!!」
どーん
古泉「やはり、お前の方が愚か者だったようだな」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:00:44.72 ID:yRzuvqFH0
九曜「────────」
長門「……………………」
キョン「長門、大丈夫か!?」
長門「心配はいらない。ここは私にまかせて、先に行って」
ハルヒ「でも、有希!?」
キョン「ハルヒ」
キョン「先に進もう」
ハルヒ「でも!?」
キョン「長門なら、大丈夫さ」
長門「そう」
ハルヒ「……わかったわ」
ハルヒ「絶対に勝つのよ、有希!」
長門「わかった」
158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:04:19.90 ID:yRzuvqFH0
九曜「────────」
長門「……………………」
九曜「ブツブツブツブツブツブツブツブツ」
長門「ブツブツブツブツブツブツブツブツ」
九曜「────ふっ────」
長門「………くっ」
九曜「ブツブツブツブツブツブツブツブツ」
長門「ブツブツブツブツブツブツブツブツ」
九曜「────!?────」
長門「ブツブツブツブツブツブツブツブツ」
九曜「────む────無念────」
長門「………」
長門「はあはあはあ」
長門「恐ろしい……敵だった……」
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:09:49.92 ID:yRzuvqFH0
橘「こんにちは、セクロスマスターさん。有名人に会えて光栄だわ」
キョン「ふん。お世辞は抜きにしようぜ」
キョン「俺は男女平等主義者なんだ。あんたが女だって容赦はしないぜ」
キョン「だから、酷い目に遭いたくなかったら道をあけてもらおうか」
橘「うふふ」
橘「男ってダメね。ダメダメ。なんでもかんでもすぐに腕力で解決しようとするんだもの」
橘「もっと効率よく、頭を使わなきゃね。ねえ、そうでしょ?」
みくる「キョンくん、ごめんなさい! 捕まっちゃいました」
キョン「朝比奈さん!」
橘「どう? キョンくん。この人質の命がおしかったら、おとなしく私の言うことを聞いてくれないかしら?」
キョン「………る」
橘「えっ? なに? 聞こえなかったわ」
キョン「だが、断る!!」
橘「えぇ!?」
みくる「ありがとう、キョンくん。私は、あなたの足手まといになんてなりたくないから」
みくる「足手まといになるくらいなら、いっそ死を選びます!」
キョン「すまない、朝比奈さん」
橘「そそ、そんな!?」
161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:17:50.03 ID:yRzuvqFH0
橘「わわ、私は本気よ!? ほらほら、あなたが動いたら、朝比奈みくるのノドにナイフがぶすって!」
みくる「キョンくん! 地球の未来をお願いします!!」
橘「うわっ、危ない! 自分から刺さりにくるなんて何を考えてるのよ!」
橘「もっと命は大事にしないといけないって学校とか家で習わなかったの!?」
がしっ
橘「はっ!? し、しまった、ナイフを持つ腕をとられた!」
キョン「朝比奈さん、ナイス演技です。おかげであなたを救出できました」
みくる「………半分は本気だったんですけどね」
キョン「さあ、侵略者のお姉さん。お仕置きの時間ですよ」
橘「はうあうあうあうあうあう!」
キョン「あなたのおっしゃる通りですよ。命は大事にしないといけないんです」
キョン「命を疎かにする者が何かを守れるはずがない。だから俺はあんたを殺したりはしない」
橘「あうあうあうあう!」
キョン「だが、朝比奈さんを人質にとるという暴挙に出た、それ相応の報いは受けてもらうぜ!」
キョン「うおおおおお! ズボンの上からMAXピストン膣内100連打!!」
橘「はひぃぃいいぃぃぃ! わわ私の中にセクロスマスターのティンパニーがぁ!」
橘「あ、ああ、あひ、ひ、ひぃ……」
橘「がくっ」
キョン「ふん。相手にならないな」
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:22:30.72 ID:yRzuvqFH0
ハルヒ「とうとうたどり着いたわね。雰囲気からいって、どうやらここが司令塔のようよ」
キョン「ああ。そのようだな」
古泉「ここさえ制圧すれば、すべては終わるのですね」
長門「さあ、行こう」
みくる「私たちSOS団の前には、敵はないのです!」
佐々木「うーうー」
ハルヒ「えっ?」
佐々木「うー!」
ハルヒ「な、なに? ひょっとして、あなたがここで一番偉い人なの?」
キョン「この人、どこかで見たことがある気がするが……気のせいか」
佐々木「うー!」
ハルヒ「きゃっ!!?」
キョン「ぐっ!」
古泉「がは!」
みくる「ええ!? キョンくんたちが! こ、これは一体!?」
長門「念動力。超能力の一種」
みくる「そそ、そんなあ!」
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:25:59.58 ID:yRzuvqFH0
ハルヒ「うぅぅ! く、くるしい……」
キョン「がはあ!」
みくる「ここ、こうなったら! みくるビーム!」
佐々木「うー」
みくる「ええ!? み、みくるビームが通じない!」
長門「バリアを展開し、みくるビームを拡散させて無効化したと思われる」
みくる「そんな! なんとかならないんですか、長門さん!?」
長門「どうやら、私の力を抑える超能力も使用されているようだ」
みくる「それじゃあ、どうするんですか!?」
佐々木「ウーウーウマウマ」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:30:33.05 ID:yRzuvqFH0
古泉「ど、どうするですって……? ふふ。決まっているじゃないですか」
キョン「そ、そうですよ。朝比奈さん。お仕置きに、決まってるじゃないですか」
みくる「でも、二人ともそんな体でどうやって!?」
キョン「おい古泉。もうちょっと頑張れるか?」
古泉「無理だと思いますか?」
キョン「無理でもやれ」
古泉「やれやれ。人使いがあらいですね」
キョン「ぬああぁぁあぁ!」 古泉「ふぬうぅぅぅうぅうぅ!」
佐々木「うー!?」
みくる「すごい、二人が超能力に抗い、前に進んでます!」
キョン「俺たちは何者だ!? 古泉! 言ってみろ!」
古泉「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団!」
ハルヒ「略して、SOS団!!」
佐々木「う〜!!??」
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:36:39.47 ID:yRzuvqFH0
長門「超能力の影響が弱まっていく。当該対象への情報干渉を開始する」
佐々木「うー!」
キョン「俺たちはぁ! 負けない! くじけない! 諦めない!」
古泉「振り返りません、勝つまでは!」
ハルヒ「家に帰るまでがSOS団よ! 帰ってもSOS団よ!」
みくる「みなさん、頑張ってくださぁい!」
佐々木「う……うぅ……」
キョン「超能力が途切れた! いける! いけるぜ! 解き放たれた野獣のように!」
古泉「うなれ、メカティンパニー!」
長門「攻撃開始」
みくる「みくるビーム!」
ハルヒ「SOS団! 全員突撃! 勝利だけ目指して全速前進よ!!」
佐々木「う〜〜〜〜〜!」
169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:42:18.69 ID:yRzuvqFH0
ハルヒ「宇宙船が! 宇宙船がゆれてるわ!」
キョン「おいおい、ひょっとして墜落とかするんじゃないよな!?」
みくる「ひぇ〜、どうしましょう!?」
ズズン
国木田「みんな、宇宙船が煙をあげて振動してる! 危険だ、早く脱出しよう!」
キョン「国木田! SOS−DXで壁をブチ破って助けにきてくれたのか!!」
ハルヒ「他のみんなは!?」
国木田「すでに作戦は終了。全員下まで送り届けているよ!」
ハルヒ「そうと決まれば、みんな! 脱出よ!」
長門「そう」
古泉「………」
キョン「ん? どうした古泉、早く行くぞ」
古泉「……これで、終わったんですよね」
キョン「………」
キョン「ああ。これで終わったんだ」
170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 03:54:13.26 ID:yRzuvqFH0
その後のことは、誰にも分からない。
はっきりしていることは、僕らがSOS−DXに搭乗して宇宙船を脱出し安堵したところで振り返ると、さっきまであったはずの宇宙船がなくなっていた、ということだけ。
原因や理由なんて、地球人の僕たちには分かろうはずもありません。ただ破滅的に空中で暴れまわっていた侵略者の宇宙船が突然、忽然と消えていた。それだけのことです。
夢や幻ではありませんでした。宇宙船から散布されたと思われる火の粉や煤、煙はそのまま宙を漂っていましたから。
SOS−DXのコクピット内で、誰もなにも言いませんでした。
何も言わず、みんなは心の中で状況の整理をつづけていたのです。
地上に降りると、ENOZやゲイリアン、腐女子兵、谷さんたちが諸手を挙げて迎えてくれました。
空を見上げると、もう煤も火の粉も煙も、空気中に溶けてしまったかのように霧散していました。
空のずっと高いところを、流れ星がひとつ流れ、消えました。
ああ、これですべてが終わったんだな、と。その時になって少し実感できました。
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 04:01:24.43 ID:yRzuvqFH0
〜1年後〜
面接官「あの、キミ。この履歴書の職歴のところなんですけど」
古泉「はい、なんでしょうか」
面接官「メカセクロスマスターっていうのは、なんですか? メカ?」
古泉「はい」
古泉「メカセクロスマスターは正義の使者です」
古泉「地球を侵略しようとした凶悪な宇宙人を、宇宙の果てまで追い返したとても頼もしい正義の味方のことです」
面接官「で、キミは昔、そのメカセクロスマスターだった、と」
古泉「はい。そうです。そして、今もなお現役です」
面接官「……そうですか」
古泉「はい」
古泉「僕はこの地球の平和を愛する、正義の使者メカセクロスマスターなのです」
〜完〜
172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 04:04:54.22 ID:yRzuvqFH0
キョン「……なあ、ハルヒ」
ハルヒ「どうよ! すんごい良い話でしょ!?」
キョン「その撮影を本当にするとして、一体どこでやるんだ?」
ハルヒ「決まってるじゃない。この町の中のあちこちよ」
ハルヒ「森のシーンは森で。街中のシーンは街中で」
キョン「いや、そうじゃなくてだな……」
ハルヒ「大丈夫よ、キョン」
キョン「何が大丈夫なんだ。なにも大丈夫じゃないだろうが」
ハルヒ「今回は古泉くんが逃げ出さないよう、しっかり捕獲しておいたから」
古泉「いやぁ、ははは……。できればご勘弁願いたいのですが」
キョン「ご勘弁願いたいのはみんな同じだ」
173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 04:08:04.03 ID:yRzuvqFH0
佐々木「で、僕はキョンによって手篭めにされ、心と体に深い傷を負った侵略宇宙人の親玉という設定でここへ呼ばれたのかな」
ハルヒ「そうよ!」
藤原「……あきれて物も言えん」
キョン「それに関しては、不本意ながら全面的にお前と同意見だ」
九曜「────────」
長門「……………………」
キョン「こらこらそこ。ケンカしない」
みくる「困っちゃいましたね……」
174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/02/10(日) 04:12:28.70 ID:yRzuvqFH0
ハルヒ「困ることなんてなにもないわ! すべて私に一任してくれれば万事うまくいくんだから!」
ハルヒ「映画撮影は得意なんだから!」
キョン「うちの妹の方が100倍マシな映画をとるだろうがな」
ハルヒ「時代は私たちが作るのよ! 私たちがブランドになるのよ!」
ハルヒ「目指すは常に頂点だけ! 銀も銅もいらないわ!」
ハルヒ「さあ、今から映画界に驚愕の新風を巻き起こすセクシーバイオレンスアクション映画の撮影開始よ!」
キョン「……さっきの古泉じゃないが、勘弁してくれ」
ハルヒ「楽しければなんだっていいじゃない! いくわよ、みんな!」
ハルヒ「私につづけぇ!!」
おしまい
175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/10(日) 04:13:48.38 ID:yRzuvqFH0
やっと終わった・・・orz
時間かけすぎだよ。マジで眠い・・・。
遅い時間までつきあってくれたみんな、ありがとう。
こんなの支援してくれて感謝。
それじゃ、おやすみ。